JP3846481B2 - 筒内噴射式内燃機関の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料蒸発ガスパージシステムを備えた筒内噴射式内燃機関の制御装置に関するものである。
近年、低燃費、低排気エミッション、高出力の特長を兼ね備えた筒内噴射式エンジンの需要が急増している。この筒内噴射式エンジンは、低負荷時には、少量の燃料を圧縮行程で筒内に直接噴射して成層混合気を形成して成層燃焼させることで、燃費を向上させ、一方、中・高負荷時には、燃料噴射量を増量して吸気行程で筒内に直接噴射して均質混合気を形成して均質燃焼させることで、エンジン出力を高めるようにしている。この筒内噴射式エンジンは、成層燃焼運転時には運転者のアクセル操作量等から要求トルクを算出し、この要求トルクに基づいて燃料噴射量を算出すると共に、この燃料噴射量に基づいて吸入空気量(スロットル開度)、EGR量(排気還流量)、バルブタイミング、噴射時期、点火時期、燃料圧力、筒内気流強度(スワール流強度、タンブル流強度)等を算出するようにしている。
また、近年のガソリンエンジン車では、燃料タンクから燃料蒸発ガスが大気中に放散されるのを防止するために、燃料タンク内で発生した燃料蒸発ガスをキャニスタ内に吸着し、運転状態に応じてパージ制御弁を開閉してキャニスタ内の燃料蒸発ガスを吸気管内にパージ(放出)するようにしている。このような燃料蒸発ガスパージシステムを備えた筒内噴射式エンジンにおいても、吸気管噴射式エンジンと同じく、燃料蒸発ガスのパージ中に、パージガスに含まれた蒸発燃料が吸気管内に導入されることを考慮して、特許文献1に示すように、燃料蒸発ガスのパージ中に、そのパージ量に応じて燃料噴射量を減量補正(パージ補正)することで、筒内に供給される総燃料量(燃料噴射量+パージガス分)がパージガスによって変化することを防止するようにしている。
特開平7−83096号公報
従来の筒内噴射式エンジンは、図9に示すように、燃料蒸発ガスのパージ中に、そのパージ量に応じて燃料噴射量が減量補正され、筒内に供給される総燃料量(燃料噴射量+パージガス分)が一定に保たれるため、要求トルクが一定であれば、燃料噴射量以外の全てのエンジン制御パラメータは一定に保たれる。しかし、成層燃焼運転時に、適正なタイミングで点火プラグの近傍に成層混合気を形成して成層燃焼させるためには、各種エンジン制御パラメータの中で、噴射時期、点火時期、燃料圧力等は、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に応じて設定する必要がある。従って、図9に示すように、燃料蒸発ガスのパージ中に、燃料噴射量以外の全てのエンジン制御パラメータが一定に保たれると、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(噴射時期、点火時期、燃料圧力等)が適正値からずれてしまい、燃焼性が悪化してトルク変動が増大し、ドライバビリティが低下する。
また、燃料蒸発ガスのパージ中に、減量補正される実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に基づいて全てのエンジン制御パラメータを設定することが考えられる。しかし、成層燃焼運転時に、筒内全体としての空燃比を超希薄域に制御しながらNOx排出量を低減させるためには、各種エンジン制御パラメータの中で、吸入空気量、EGR量、バルブタイミング等は、筒内に供給される総燃料量(燃料噴射量+パージガス分)に応じて設定する必要がある。従って、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に基づいて全てのエンジン制御パラメータを設定すると、筒内に供給される総燃料量(燃料噴射量+パージガス分)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(吸入空気量、EGR量、バルブタイミング等)が適正値からずれてしまい、NOx排出量が増加する。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、成層燃焼運転中に燃料蒸発ガスを吸気系にパージしたときの制御パラメータを適正化することができて、トルク変動抑制、NOx排出量低減の効果を得ることができる筒内噴射式内燃機関の制御装置を提供することにある。
上述したように、成層燃焼運転時に、適正なタイミングで点火プラグの近傍に成層混合気を形成して成層燃焼させるためには、各種制御パラメータの中で、噴射時期、点火時期、燃料圧力等は、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に応じて設定する必要がある。また、成層燃焼運転時に、筒内全体としての空燃比を超希薄域に制御しながらNOx排出量を低減させるためには、各種制御パラメータの中で、吸入空気量、EGR量、バルブタイミング等は、筒内に供給される総燃料量(燃料噴射量+パージガス分)、すなわちパージ補正前の燃料噴射量に応じて設定する必要がある。要するに、各種制御パラメータの中には、パージ補正後の燃料噴射量に応じて設定すべき制御パラメータと、筒内に供給される総燃料量に応じて設定すべき制御パラメータとが存在する。
この点に着目し、本発明の請求項1の筒内噴射式内燃機関の制御装置は、成層燃焼運転中に燃料蒸発ガスがパージされたときに、パージ補正前の燃料噴射量に基づいて、筒内に供給される総燃料量に応じて設定すべき制御パラメータを算出し、パージ補正後の燃料噴射量に基づいて他の制御パラメータを算出する。
これにより、パージ補正前の燃料噴射量に応じて設定すべき制御パラメータと、パージ補正後の燃料噴射量に応じて設定すべき制御パラメータをそれぞれ適正値に設定することができ、トルク変動抑制、NOx排出量低減の効果を得ることができる。
この場合、請求項2のように、パージ補正前の燃料噴射量(筒内に供給される総燃料量)に基づいて算出する制御パラメータは、吸入空気量、排気還流量、バルブタイミングのうちの少なくとも1つが含まれ、パージ補正後の燃料噴射量(実際の燃料噴射量)に基づいて算出する制御パラメータは、噴射時期、点火時期、燃料圧力、筒内気流強度のうちの少なくとも1つが含まれるようにすると良い。これにより、燃料蒸発ガスのパージ中でも、各種制御パラメータを精度良く算出することができる。
《実施形態(1)》
以下、本発明の実施形態(1)を図1乃至図7に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエンジン制御系システム全体の概略構成を説明する。筒内噴射式の内燃機関である筒内噴射式エンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側には、ステップモータ14によって開度調節されるスロットル弁15が設けられている。このステップモータ14がエンジン電子制御回路(以下「ECU」と表記する)16からの出力信号に基づいて駆動されることで、スロットル弁15の開度(スロットル開度)が制御され、そのスロットル開度に応じて各気筒ヘの吸入空気量が調節される。スロットル弁15の近傍には、スロットル開度を検出するスロットルセンサ17が設けられている。
このスロットル弁15の下流側には、サージタンク19が設けられ、このサージタンク19に、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が接続されている。各気筒の吸気マニホールド20内には、それぞれ第1吸気路21と第2吸気路22が仕切り形成され、これら第1吸気路21と第2吸気路22が、エンジン11の各気筒に形成された2つの吸気ポート23にそれぞれ連結されている。
また、各気筒の第2吸気路22内には、筒内のスワール流強度やタンブル流強度を制御する気流制御弁24が配置されている。各気筒の気流制御弁24は、共通のシャフト25を介してステップモータ26に連結されている。このステップモータ26がECU16からの出力信号に基づいて駆動されることで、気流制御弁24の開度が制御され、その開度に応じて各気筒内の気流強度が調節される。ステップモータ26には、気流制御弁24の開度を検出する気流制御弁センサ27が取り付けられている。
エンジン11の各気筒の上部には、燃料を気筒内に直接噴射する燃料噴射弁28が取り付けられている。燃料タンク43から燃料配管29を通して燃料デリバリパイプ30に送られてくる燃料は、各気筒の燃料噴射弁28から気筒内に直接噴射され、吸気ポート23から導入される吸入空気と混合して混合気が形成される。
更に、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ(図示せず)が取り付けられ、各点火プラグの火花放電によって気筒内の混合気に点火される。また、気筒判別センサ32は、特定気筒(例えば第1気筒)が吸気上死点に達したときに出力パルスを発生し、クランク角センサ33は、エンジン11のクランクシャフトが一定クランク角(例えば30℃A)回転する毎に出力パルスを発生する。これらの出力パルスによって、クランク角やエンジン回転速度が検出され、気筒判別が行われる。
一方、エンジン11の各排気ポート35から排出される排ガスが排気マニホールド36を介して1本の排気管37に合流する。この排気管37には、理論空燃比付近で排ガスを浄化する三元触媒38とNOx吸蔵型のリーンNOx触媒39とが直列に配置されている。このリーンNOx触媒39は、排ガス中の酸素濃度が高いリーン運転中に、排ガス中のNOxを吸着し、空燃比がリッチに切り換えられて排ガス中の酸素濃度が低下した時に、吸着したNOxを還元浄化して放出する。
また、排気管37のうちの三元触媒38の上流側とサージタンク19との間には、排ガスの一部を吸気系に還流させるEGR配管40が接続され、このEGR配管40の途中に、EGR弁41が設けられている。ECU16からの出力信号に基づいてEGR弁41の開度が制御され、その開度に応じてEGR量(排気還流量)が調節される。また、アクセルペダル18には、アクセル開度を検出するアクセルセンサ42が設けられている。
更に、燃料タンク43内の蒸発ガスを吸着するキャニスタ44と吸気管12との間には、吸着した燃料蒸発ガスを吸気系にパージ(放出)するパージ配管45が接続され、このパージ配管45の途中にパージ制御弁46が設けられている。これらキャニスタ44、パージ配管45、パージ制御弁46等から燃料蒸発ガスパージシステムが構成されている。ECU16からの出力信号に基づいてパージ制御弁46の開度(デューティ比)が制御され、その開度に応じてパージ率(気筒内に導入される全空気量に対するパージ制御弁46により導入される空気量の割合)が調節されて燃料蒸発ガスのパージ量が調節される。
また、エンジン11の吸気バルブ(図示せず)を駆動する吸気カム軸(図示せず)には、吸気バルブのバルブタイミングを可変する可変バルブタイミング機構47が設けられている。この可変バルブタイミング機構47がECU16からの出力信号に基づいて駆動されることで、吸気バルブのバルブタイミングが調節されてバルブオーバーラップ量が調節される。尚、排気バルブの可変バルブタイミング機構を設けても良い。
前述した各種センサの出力信号は、ECU16に入力される。このECU16は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種の制御プログラムを実行することでエンジン11の運転を制御する。ECU16は、エンジン運転中に、後述する図3のパージ制御プログラムによってパージ制御弁46を制御して燃料蒸発ガスのパージ量を制御する。
また、ECU16は、エンジン運転中に、運転状態に応じて燃焼モードを成層燃焼モードと均質燃焼モードとの間で切り換える。例えば、低回転領域、低トルク領域では、成層燃焼モードで運転される。この成層燃焼運転時には、少量の燃料を圧縮行程で筒内に直接噴射して点火プラグの近傍に成層混合気を形成して成層燃焼させることで、燃費を向上させる。また、中・高回転領域、中・高トルク領域では、均質燃焼モードで運転される。この均質燃焼運転時には、燃料噴射量を増量して吸気行程で筒内に直接噴射して均質混合気を形成して均質燃焼させることで、エンジン出力を高める。
ECU16は、図2に示すように、成層燃焼運転時にアクセルセンサ42で検出したアクセル開度、エンジン回転速度Ne等に基づいて要求トルクを算出する。この要求トルクは、トラクションコントロールシステム等からのトルク補正要求(例えばタイヤの空転時)や燃料カット要求等に応じて補正される。そして、ECU16は、要求トルク等に基づいて燃料噴射量を算出し、この燃料噴射量とエンジン回転速度Neに基づいて、目標空燃比、吸入空気量(スロットル開度)、EGR量、バルブタイミング、噴射時期、点火時期、筒内気流強度(気流制御弁開度)、燃料圧力等を算出することで、特許請求の範囲でいう制御パラメータ算出手段としての役割を果たし、これらのエンジン制御パラメータに基づいてスロットル弁15、EGR弁41、可変バルブタイミング機構47、燃料噴射弁28、点火プラグ、気流制御弁24、燃料ポンプを駆動する。
また、ECU16は、成層燃焼運転時に、後述する図5の燃料噴射量算出プログラムによって、要求トルクとエンジン回転速度Neに基づいて燃料噴射量を算出すると共に、燃料蒸発ガスのパージによって筒内に供給される総燃料量(以下「筒内供給総燃料量」という)が変化するのを防止するために、燃料蒸発ガスのパージ量に応じて燃料噴射量を減量補正(パージ補正)する。
ところで、筒内噴射式エンジン11では、燃料蒸発ガスをパージしていないときは、燃料噴射弁28から噴射する燃料噴射量と筒内供給総燃料量とが等しくなるため、成層燃焼運転時に、燃料噴射量に基づいて各種エンジン制御パラメータを算出すれば、燃料噴射量に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力)と、筒内供給総燃料量に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(吸入空気量、EGR量、バルブタイミング)をそれぞれ適正値に設定することができる。
しかし、燃料蒸発ガスのパージ中は、筒内供給総燃料量がパージ補正前の燃料噴射量と等しくなるように、燃料噴射量をパージガス分だけ減量補正するため、実際の燃料噴射量と筒内供給総燃料量とが一致しなくなる。このため、燃料蒸発ガスのパージ中に、筒内供給総燃料量(パージ補正前の燃料噴射量)に基づいて各種エンジン制御パラメータを算出すると、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力)が適正値からずれてしまう。
この対策として、ECU16は、図6のエンジン制御パラメータ補正プログラムを実行することで、成層燃焼運転時に燃料蒸発ガスをパージしたときには、パージ補正前の燃料噴射量(筒内供給総燃料量)に基づいて算出した各種エンジン制御パラメータの中から、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に応じて設定すべき制御パラメータ(噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力)を選択して燃料噴射量のパージ補正量に応じて補正する。以下、ECU16が実行する各プログラムの処理内容を説明する。
[パージ制御]図3のパージ制御プログラムは所定時間毎又は所定クランク角毎に実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、パージ実行条件が成立しているか否かを判定する。ここで、パージ実行条件は、例えば、冷却水温が所定温度(例えば50℃)よりも高いこと、空燃比のリッチ要求がないこと、燃料カット中でないこと等である。これらの条件を全て満たせば、パージ実行条件が成立するが、いずれか1つでも満たさない条件があれば、パージ実行条件が不成立となる。
もし、パージ実行条件が成立していれば、ステップ102に進み、エバポ濃度学習値KPGを読み込む。このエバポ濃度学習値KPGは、キャニスタ44からパージされる燃料蒸発ガス濃度を示すものであり、図示しないエバポ濃度学習プログラムによって所定時間毎又は所定クランク角毎に更新される。
この後、ステップ103に進み、要求トルクとエンジン回転速度Neに応じて図4に示すマップから燃料噴射量補正限界値KTPGを算出する。この燃料噴射量補正限界値KTPGは、燃料蒸発ガスのパージ量に応じて燃料噴射量をパージ補正(減量補正)するときの補正限界値である。図4の燃料噴射量補正限界値KTPGのマップは、エンジン回転速度Neと要求トルクが小さくなるほど(燃料噴射量が少なくなるほど)、燃料噴射量補正限界値KTPGが小さくなるように設定されている。
この後、ステップ104に進み、燃料噴射量補正限界値KTPGをエバポ濃度学習値KPGで割り算してパージ率PGを求める。
PG=KTPG/KPG
ECU16は、燃料蒸発ガスのパージ中に、このパージ率PGとなるようにパージ制御弁46を開閉して燃料蒸発ガスのパージ量を制御する。
一方、上記ステップ101で、パージ実行条件が不成立と判定された場合は、ステップ105に進み、パージ率PGを0にセットして、燃料蒸発ガスのパージを禁止すると共に、燃料噴射量補正限界値KTPGを0にセットして、本プログラムを終了する。
[燃料噴射量算出]図5の燃料噴射量算出プログラムは、成層燃焼モード運転時に所定時間毎又は所定クランク角毎に実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ201で、要求トルクとエンジン回転速度Neを読み込み、次のステップ202で、エンジン回転速度Neと要求トルクをパラメータとする基本燃料噴射量QBASEのマップを検索して基本燃料噴射量QBASEを算出する。尚、この基本燃料噴射量QBASEに各種の補正係数(水温補正係数、フィードバック補正係数、学習補正係数等)を乗算して補正しても良い。
この後、ステップ203に進み、図3のステップ103で算出した燃料噴射量補正限界値KTPGを読み込み、次のステップ204で、燃料蒸発ガスのパージによって筒内供給総燃料量が変化しないようにするために、基本燃料噴射量QBASEを燃料噴射量補正限界値KTPGを用いて次式により補正することで、パージ量に応じたパージ補正を実施して最終的な燃料噴射量QINJを算出する。
QINJ=QBASE−QBASE×KTPG
尚、燃料蒸発ガスのパージが実行されないときは、燃料噴射量補正限界値KTPGが0にセットされているため、パージ補正が実施されずQINJ =QBASEとなる。このステップ204の処理が、特許請求の範囲でいう燃料噴射量補正手段に相当する役割を果たす。
[エンジン制御パラメータ補正]図6のエンジン制御パラメータ算出プログラムは、所定時間毎又は所定クランク角毎に実行され、特許請求の範囲でいう制御パラメータ補正手段としての役割を果たす。本プログラムが起動されると、まず、ステップ301で、現在の燃焼モードが成層燃焼モードか否かを判定し、もし、均質燃焼モードであれば、そのまま本プログラムを終了する。
一方、成層燃焼モードを判定された場合は、ステップ302に進み、燃料蒸発ガスのパージ実行中か否かを判定し、パージ実行中でなければ、燃料噴射量のパージ補正が実行されていないので、噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力は適正値であると判断して、そのまま本プログラムを終了する。
これに対して、現在の燃焼モードが成層燃焼モードで、且つ、燃料蒸発ガスパージ実行中と判定された場合は、燃料噴射量がパージ補正されているため、実際の燃料噴射量に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力)が適正値からずれると判断して、ステップ303に進み、パージ補正前の燃料噴射量(筒内供給総燃料量)に基づいて算出した各種エンジン制御パラメータの中から、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力)を補正する。この際、各エンジン制御パラメータの補正量は、燃料噴射量のパージ補正量に応じてそれぞれ設定された補正量マップ(図2参照)に基づいて算出される。
尚、噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力の4つのエンジン制御パラメータのうち燃焼安定化に対する影響度の大きいエンジン制御パラメータを1〜3つ選択して補正するようにしても良い。また、これらのエンジン制御パラメータをパージ量に応じて補正するようにしても良い。
以上説明した各プログラムを実行した場合の制御例を図7のタイムチャートを用いて説明する。成層燃焼運転中に、パージ実行条件が成立して燃料蒸発ガスのパージが実行されると、そのパージ量に応じて燃料噴射量がパージ補正される。更に、燃料蒸発ガスのパージ中には、パージ補正前の燃料噴射量(筒内供給総燃料量)に基づいて算出した各種エンジン制御パラメータの中から、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力)が、燃料噴射量のパージ補正量に応じて補正される(図7には筒内気流強度と燃料圧力の図示が省略されている)。
これにより、成層燃焼運転時に燃料蒸発ガスをパージした場合でも、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力)を適正値に設定することができ、燃焼状態を安定化させてトルク変動を小さく抑えることができ、ドライバビリティを向上させることができる。しかも、パージ補正前の燃料噴射量(筒内供給総燃料量)に基づいて算出した各種エンジン制御パラメータの中から、実際の燃料噴射量(パージ補正後の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータのみを補正するので、筒内供給総燃料量(パージ補正前の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(吸入空気量、EGR量、バルブタイミング)は適正値のまま保持することができ、NOx低減効果を良好に保つことができる。
《実施形態(2)》
次に、図8に基づいて本発明の実施形態(2)を説明する。前記実施形態(1)と本実施形態(2)との相違は、パージ補正後の燃料噴射量(実際の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータの決定方法が異なるのみである。つまり、前記実施形態(1)では、全てのエンジン制御パラメータをパージ補正前の燃料噴射量に基づいて算出した後に、そのエンジン制御パラメータの中から、パージ補正後の燃料噴射量(実際の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータを選択してパージ補正量に応じて補正するのに対し、本実施形態(2)では、パージ補正前の燃料噴射量(筒内供給総燃料量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(目標空燃比、吸入空気量、EGR量、バルブタイミング)と、パージ補正後の燃料噴射量(実際の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータ(噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力)とを予め区分する。そして、前者のエンジン制御パラメータ(目標空燃比、吸入空気量、EGR量、バルブタイミング)のみを、前記実施形態(1)と同じく、パージ補正前の燃料噴射量(筒内供給総燃料量)に基づいて算出する。一方、後者のエンジン制御パラメータ(噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力)については、パージ補正後の燃料噴射量(実際の燃料噴射量)に基づいて算出する。この場合、後者のエンジン制御パラメータの補正は不要である。
本実施形態(2)においても、前記実施形態(1)と同じく、パージ補正前の燃料噴射量(筒内供給総燃料量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータと、パージ補正後の燃料噴射量(実際の燃料噴射量)に応じて設定すべきエンジン制御パラメータをそれぞれ適正値に設定することができ、トルク変動抑制、NOx排出量低減の効果を得ることができる。
尚、本実施形態(2)においても、噴射時期、点火時期、筒内気流強度、燃料圧力の4つのエンジン制御パラメータのうち燃焼安定化に対する影響度の大きいパラメータを1〜3つ選択してパージ補正後の燃料噴射量に基づいて算出し、残りのエンジン制御パラメータは、パージ補正前の燃料噴射量に基づいて算出するようにしても良い。
本発明の実施形態(1)を示すエンジン制御システム全体の概略構成図 実施形態(1)の成層燃焼運転時の燃料蒸発ガスパージ中のエンジン制御パラメータの決定方法を説明するための機能ブロック図 パージ制御プログラムの処理の流れを示すフローチャート 燃料噴射量補正限界値KTPGのマップの一例を概念的に示す図 燃料噴射量算出プログラムの処理の流れを示すフローチャート エンジン制御パラメータ補正プログラムの処理の流れを示すフローチャート 実施形態(1)の制御例を示すタイムチャート 実施形態(2)の成層燃焼運転時の燃料蒸発ガスパージ中のエンジン制御パラメータの決定方法を説明するための機能ブロック図 従来の制御例を示すタイムチャート
符号の説明
11…筒内噴射式エンジン(筒内噴射式内燃機関)、12…吸気管、15…スロットル弁、16…ECU(制御パラメータ算出手段,燃料噴射量補正手段,制御パラメータ補正手段)、24…気流制御弁、28…燃料噴射弁、41…EGR弁、42…アクセルセンサ、43…燃料タンク、44…キャニスタ、46…パージ制御弁、47…可変バルブタイミング機構。

Claims (2)

  1. 燃料タンク内で発生した燃料蒸発ガスをキャニスタ内に吸着し、運転状態に応じて該キャニスタ内の燃料蒸発ガスを吸気系にパージする燃料蒸発ガスパージシステムを備えた筒内噴射式内燃機関において、
    圧縮行程で燃料を噴射する成層燃焼運転中に要求トルクに基づいて燃料噴射量を算出し、その燃料噴射量に基づいて各種制御パラメータを算出する制御パラメータ算出手段と、
    前記燃料蒸発ガスのパージ量に応じて燃料噴射量を減量補正(以下「パージ補正」という)する燃料噴射量補正手段とを備え、
    前記制御パラメータ算出手段は、成層燃焼運転中に燃料蒸発ガスがパージされたときに、パージ補正前の燃料噴射量に基づいて、筒内に供給される総燃料量に応じて設定すべき制御パラメータを算出し、パージ補正後の燃料噴射量に基づいて他の制御パラメータを算出することを特徴とする筒内噴射式内燃機関の制御装置。
  2. 前記パージ補正前の燃料噴射量に基づいて算出する制御パラメータは、吸入空気量、排気還流量、バルブタイミングのうちの少なくとも1つが含まれ、前記パージ補正後の燃料噴射量に基づいて算出する制御パラメータは、噴射時期、点火時期、燃料圧力、筒内気流強度のうちの少なくとも1つが含まれることを特徴とする請求項1に記載の筒内噴射式内燃機関の制御装置。
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