JP3536580B2 - 内燃機関 - Google Patents
内燃機関Info
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- Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
- Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)
- Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)
- Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
Description
燃焼とを運転状態に応じて切り替える内燃機関に関し、
特に、燃焼モードの切替に応じて排出ガスの還流量制御
を行なうものに用いて好適の、内燃機関に関する。
ンという)においては、燃費向上の観点から、空燃比を
理論空燃比よりも大きく設定したリーンバーンエンジン
が提案されており、このようなリーンバーンエンジン
は、一般にその空燃比を大きくすればするほど燃費向上
が図られる反面で、空燃比を大きくしすぎると燃焼が悪
化することになる。
て、燃焼室内の着火点近傍の空燃比を極力小さくする一
方、燃焼室内の総合空燃比は大きく維持して、層状燃焼
を行なう技術が提案されており、燃料のより希薄な混合
気で機関の運転を行なえるようにするために、燃焼室内
に直接燃料を噴射する筒内噴射型エンジンも開発され、
一部実用化されている。
は、例えば圧縮行程後期に燃料噴射を行なうことができ
るため、燃焼室内にタンブル流等の層状の縦渦流を発生
させ、この層状縦渦流へ点火プラグの着火直前(例えば
圧縮行程後期)に燃料噴射を行なうことにより、点火プ
ラグの近傍のみをリッチな混合気の状態として燃焼性を
確保しながら、全体としては極めてリーンな混合気によ
る低燃費運転を実現できる。
を行なう場合には、その空燃比を大きくすればするほど
NOx生成量が低下することが知られているが、リーン
層状燃焼を行なった場合には、着火点近傍の空燃比は比
較的小さいため、NOx生成量の低減にも一定の限界が
ある。
費化の追求の許される定常運転のほかに、緩加速を含む
加速時などのように比較的高い出力が要求される場合が
あり、このような運転時には、定常運転時の限界的な空
燃比よりもある程度だけ空燃比を小さくすることが必要
となる。このため、リーンバーンエンジンにおいては、
空燃比を極力大きくした第1リーン運転(例えば空燃比
24〜30程度またはそれ以上)と、この第1リーン運
転よりは空燃比を小さくして出力確保を図った第2リー
ン運転(例えば空燃比15〜23程度)やストイキオ運
転と、を選択的に行なうことが考えられる。
薄空燃比での層状燃焼と予混合燃焼とを選択的に行なう
ことが考えられ、上述の筒内噴射型エンジンにおいて
も、燃料をより後期に噴射して層状縦渦流を利用した層
状燃焼によるリーン燃焼運転(層状リーン燃焼運転)の
他、層状燃焼の場合よりも燃料を前期に噴射することで
燃料の混合(予混合)を行ないながら、燃料濃度は層状
燃焼の場合よりも濃い(リッチ)状態で燃焼運転を行な
う予混合燃焼運転もエンジンの負荷状態や回転速度状態
等に基づいて使い分けることが考えられる。
射が後期なので後期リーン燃焼運転ともいい、予混合燃
焼運転のうちで空燃比がストイキオよりもリーンの場合
はこれに比べて燃料噴射が前期なので前期リーン燃焼運
転ともいう。ところで、このような層状燃焼と予混合燃
焼とを行なうエンジンにおいては、特に層状燃焼運転時
のNOxについて特に低下させることが求められ、この
NOx低減を行なう手段として、排出ガス還流(EG
R)を用いることが考えられる。
燃焼運転やストイキオ運転の場合にEGRを大量に投入
すると燃焼が悪化してしまうため、前期リーン燃焼運転
やストイキオ運転の場合には燃焼安定性を確保し、後期
リーン燃焼運転の場合にのみEGRが導入されるよう
に、EGRの導入又は停止を制御するようにしている。
例えば、後期リーン燃焼運転による定常運転している場
合に、緩加速を含む加速要求がなされたり、登坂走行に
なったりすると比較的高い出力が必要とされるため、図
6(a)に示すように、エンジンの運転モードは、後期
リーン燃焼運転から前期リーン燃焼運転(又はストイキ
オ運転)に切り替わる。
運転時から、EGRを導入しない前期リーン燃焼運転に
切り替わるため、EGRの導入,停止を制御するEGR
バルブの開度も制御される。つまり、EGRバルブへの
制御信号は、図6(b)に示すように、オン信号からオ
フ信号に切り替わり、EGRバルブの開度はEGRを導
入する開状態からEGRを停止する閉状態に制御され
る。
閉状態に制御したとしても、実際には、図6(c)に示
すように、作動遅れが生じる。なお、図6(c)の縦軸
は、EGRバルブの開度率(%)を示している。このた
め、EGRバルブの作動遅れにより吸気通路内(即ち、
吸気通路のサージタンク内)にEGRが導入されてしま
い、また、排出ガス還流通路内に残留するEGRも吸気
通路内に導入されてしまうことになる。つまり、EGR
バルブの開度を開状態から閉状態に制御したとしても、
直ちに吸気通路内へのEGRの導入が停止されるわけで
はなく、図6(d)に示すように、吸気通路内へ導入さ
れるEGR量は徐々に低下し、これに伴い新気に対する
EGR量の割合も徐々に低下することになる。なお、図
6(d)の縦軸ではEGR率(新気に対するEGR量の
割合)を示している。
から閉状態に制御した後、図6(d)中、斜線で示す領
域のEGR率に対応する量のEGRが吸気通路内に導入
され、吸気通路のサージタンク内に残留することにな
る。このように吸気通路のサージタンク内に排出ガスが
残留していると、スロットルバルブ下流の負圧が減少す
るため、新気が入りにくく、加速時等のように比較的高
い出力が要求される場合に、十分なレスポンスが得られ
ないことになる。
号公報には、過給機付エンジンにおいて、EGR領域か
ら加速して非EGR領域に移行する時にインタークーラ
を迂回するインタークーラバイパス通路側から吸気を導
入することにより、加速時に過給機下流のインタークー
ラに残存するEGRがエンジンに導入されることによる
加速レスポンスの悪化を防止する技術が開示されてい
る。
エンジン特有の技術であり、また、EGRをインターク
ーラに残存させてしまうため、加速から定常運転に戻っ
た場合、吸気通路内に残留するEGR量を把握すること
ができず、定常運転時の燃焼性や排出ガス特性を適正に
保つことが困難である。即ち、吸気通路内に残存するE
GRによるレスポンスの悪化を根本的に解決しうるもの
ではなく、この技術では、定常運転に復帰した後には吸
気通路内に残存する排出ガスが燃焼室内に導入され、新
気の導入量が減少するため、適正な出力を確保すること
もできない。
たもので、層状燃焼から予混合燃焼に切り替わる時に、
吸気通路内にEGRが残留している場合であっても、十
分なレスポンスを得られるようにした、内燃機関を提供
することを目的とする。
の本発明の内燃機関は、予混合燃焼と層状燃焼とを運転
状態に応じて切り替える内燃機関において、該内燃機関
の吸気通路に設けられ燃焼室内に吸入される吸入空気量
を調整する電子制御スロットルバルブと、該内燃機関の
運転状態に応じて該電子制御スロットルバルブの開度が
目標開度になるように制御する吸気量制御手段と、排出
ガスの一部を該吸気通路内に還流させる排出ガス還流通
路と、該排出ガス還流通路に設けられ該吸気通路内に還
流する該排出ガスの流量を調整すべく開度調整される排
出ガス量調整手段と、該層状燃焼時には該予混合燃焼時
よりも該吸気通路内に還流する該排出ガスの流量を多く
するように該排出ガス量調整手段を制御する排出ガス還
流制御手段と、該層状燃焼から該予混合燃焼に切り替わ
った後所定期間のみ該電子制御スロットルバルブの開度
が該吸気量制御手段によって設定される該目標開度より
も大きくなるように補正制御する補正制御手段とを備え
ることを特徴としている。また、補正制御手段は、所定
期間経過後、補正量を徐々に減少させるテーリング処理
により制御するように構成するのが好ましい。これによ
り、急激に新気の導入量が減少することによるトルクシ
ョックの発生を防止できる。
噴射弁を備えた筒内噴射型内燃機関であることが好まし
い。また、理論空燃比近傍で予混合燃焼を行ない、希薄
空燃比で層状燃焼を行なう内燃機関であることが好まし
い。また、排出ガス還流制御手段は、予混合燃焼時に、
排出ガス還流量をカットするように制御するのが好まし
い。
開度に応じて電気的に開度調整される電子制御スロット
ルバルブとして構成するか、又はスロットルバルブをバ
イパスするバイパス通路に設けられるエアバイパスバル
ブにより構成するのが好ましい。請求項2記載の本発明
の内燃機関は、請求項1記載の構成において、該予混合
燃焼に切り替わる直前の該層状燃焼による運転状態で該
吸気通路内に還流される該排出ガスの流量を検出又は推
定する排出ガス量検出手段を有し、該補正制御手段は、
該排出ガス量検出手段からの出力に基づいて補正制御す
ることを特徴としている。
調整手段の開度情報(例えば、ステッパモータのステッ
プ数)により排出ガス量を検出又は推定するものとして
構成するか、又は層状燃焼時のエアフローセンサ(AF
S)の出力値と予混合燃焼へ切り替わった後のエアフロ
ーセンサの出力値との出力差により排出ガス量を検出又
は推定するものとして構成するのが好ましい。
項1又は2記載の構成において、該吸気通路を通過する
吸入空気量を検出する空気量検出手段と、該内燃機関の
運転状態に基づく推定空気量を記憶する記憶手段と、該
空気量検出手段によって検出された吸入空気量と該記憶
手段に記憶された推定空気量とを比較して該排出ガス量
調整手段の異常を検出する異常検出手段と、該異常検出
手段により該排出ガス量調整手段の閉側での異常が検出
された場合には、該補正制御手段による補正量を0又は
減少させ、開側での異常が検出された場合には、補正量
を更に増量する異常対応制御手段とを備えることを特徴
としている。
機関の吸気通路に設けられ燃焼室内に吸入される吸入空
気量を調整する電子制御スロットルバルブと、該内燃機
関の運転状態に応じて該電子制御スロットルバルブの開
度が目標開度になるように制御する吸気量制御手段と、
排出ガスの一部を該吸気通路内に還流させる排出ガス還
流通路と、該内燃機関の運転状態に応じて該排出ガスの
還流量を制御する排出ガス還流制御手段と、該排出ガス
還流制御手段により該排出ガスを減量又はカットする場
合、所定期間だけ該電子制御スロットルバルブの開度が
該吸気量制御手段によって設定される該目標開度よりも
大きくなるよう補正制御する補正制御手段とを備えるこ
とを特徴としている。
形態について説明する。図1〜図4は本発明の一実施形
態にかかる内燃機関を示すものであり、図5は本発明の
一実施形態の変形例にかかる内燃機関を示すものであ
る。本実施形態にかかる内燃機関(以下、エンジンとい
う)は、燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備
えた筒内噴射型内燃機関であり、その構成について説明
すると、図2において、1はエンジン本体、2は吸気通
路、3はスロットル弁設置部分、4はエアクリーナであ
る。吸気通路2は、上流側から吸気管7,サージタンク
8,吸気マニホールド9の順で接続された構成になって
おり、バイパス通路13がサージタンク8の上流側に設
けられている。
(LHV)であり、バイパス通路13とバイパスバルブ
としてのLHバルブ14とからなり、LHバルブ14は
図示しないリニアソレノイドで駆動されるようになって
いる。このLHVは、後述する電子制御スロットルバル
ブ故障時(閉故障時)に機関の燃焼が成立するよう空気
を供給するためのものである。
(吸気量調整手段)であり、アクセルペダルの開度に応
じて、所要エア量になるように電気的に開度が調整され
るようになっている。また、17は排気通路、18は燃
焼室であり、吸気通路2及び排気通路17の燃焼室18
への開口部、即ち吸気ポート2A及び排気ポート17A
には、吸気弁19及び排気弁20が装備されている。さ
らに、21は燃料噴射弁(インジェクタ)であり、本実
施形態では、インジェクタ21が燃焼室18へ直接燃料
噴射するように配設されている。
Eは燃料供給路、24は低圧燃料ポンプ、25は高圧燃
料ポンプ、26は低圧レギュレータ、27は高圧レギュ
レータ、28はデリバリパイプであり、燃料タンク22
内の燃料を低圧燃料ポンプ24で駆動して更に高圧燃料
ポンプ25で加圧して所定の高圧状態で燃料供給路23
A,23B,デリバリパイプ28を通じてインジェクタ
21へ供給するようになっている。この際、低圧燃料ポ
ンプ24から吐出された燃料圧力は低圧レギュレータ2
6で調圧され、高圧燃料ポンプ25で加圧されてデリバ
リパイプ28に導かれる燃料圧力は高圧レギュレータ2
7で調圧されるようになっている。
に還流する排出ガス還流通路(EGR通路)、30はE
GR29を通じた排出ガスの還流量を調整するEGRバ
ルブ(排出ガス量調整手段)であり、31はブローバイ
ガスを還元する流路であり、32はクランク室積極換気
用の通路、33はクランク室積極換気用のバルブであ
り、34はキャニスタであり、35は排出ガス浄化用触
媒(ここでは、三元触媒)である。
うに、電子制御スロットルバルブ15の開閉制御、イン
ジェクタ21や図示しない点火プラグのための点火コイ
ルやEGRバルブの制御や高圧レギュレータ27による
燃圧制御も行なうようになっている。これらの制御のた
めに、図2に示すように、エアフローセンサ(図示
略),吸気温度センサ36,スロットル開度を検出する
スロットルポジションセンサ(TPS)37,アイドル
スイッチ38,ブーストセンサ39,エアコンスイッチ
(図示略),変速ポジションセンサ(図示略),車速セ
ンサ(図示略),パワーステアリングの作動状態を検出
するパワステスイッチ(図示略),スタータスイッチ
(図示略),第1気筒検出センサ40,クランク角セン
サ41,エンジンの冷却水温を検出する水温センサ4
2,排出ガス中の酸素濃度を検出するO2 センサ43等
が設けられ、ECU16に接続されている。なお、EC
U16を通じた制御については、さらに、後述する。
して、後期リーン燃焼運転モード,前期リーン燃焼運転
モード,ストイキオフィードバック運転燃焼運転モー
ド,オープンループ燃焼運転モードがあり、エンジンの
運転状態(即ち、エンジン回転数及びエンジン負荷)や
車両の走行状態等に応じてこれらのモードの何れかが選
択される。
本実施形態では総合空燃比が約24以上の領域に設定さ
れており、最も希薄燃焼を実現できるが、このモードで
は、燃料噴射を圧縮行程後期のように極めて点火時期に
近い段階で行ない、しかも燃料を点火プラグの近傍に集
めて部分的にはリッチにし全体的にはリーンとしながら
着火性,燃焼安定性を確保しつつ節約運転を行なうよう
にしている。なお、後期リーン燃焼運転モード(層状燃
焼のリーン燃焼運転モード)の領域を本実施形態よりも
低く総合空燃比が約23以上程度の範囲に設定してもよ
く、また、本実施形態よりも高く設定してもよい。この
モードでは、圧縮行程での燃料噴射に基づく層状燃焼が
行なわれる。
焼を実現できるが、このモードでは、燃料噴射を後期リ
ーン燃焼運転モードよりも前に行ない、燃料を予混合し
て全体的には理論空燃比よりもリーンとしながら着火
性,燃焼安定性を確保しつつある程度の出力を得るよう
にしながら、節約運転を行なうようにしている。ここで
は、前期リーン燃焼運転モードの領域を、総合空燃比が
約24以下で理論空燃比以上の領域に設定されている。
モードは、O2 センサの出力に基づいて、空燃比をスト
イキオ状態に維持しながら十分なエンジン出力を効率よ
く得られるようにしている。このモードでは、吸気行程
での燃料噴射に基づく予混合燃焼が行なわれる。また、
オープンループ燃焼運転モードでは、加速時や発進時等
に十分な出力が得られるように、オープンループ制御に
よりストイキオ又はリッチな空燃比での燃焼を行なう。
このモードでは、吸気行程での燃料噴射に基づく予混合
燃焼が行なわれる。
数及びエンジン負荷に応じて、後述するECU16の運
転モード設定手段102により設定されるが、通常は、
低負荷状態から負荷が増加する場合には、後期リーン燃
焼運転モードから前期リーン燃焼運転モードを経てスト
イキオ燃焼運転モードへと切り替えられ、さらに負荷が
増加すればオープンループモード(エンリッチ燃焼運転
モード)へと切り替えられる。逆に、高負荷状態から負
荷が減少する場合には、例えばストイキオ燃焼運転モー
ドから前期リーン燃焼運転モードを経て後期リーン燃焼
運転モードへと切り替えられる。ただし、運転者から加
速や発進の指令があった場合には、後期リーンモードか
らストイキオモードへ直接切り替えられる。
モードのうち、後期リーン燃焼運転モードとストイキオ
フィードバック燃焼運転モードとの場合のみ、EGR導
入を行ない、他の場合、つまり、前期リーン燃焼運転モ
ードやオープンループモードでは、EGR導入を行なわ
ないようになっている。これは、前期リーンモードの場
合、EGRを投入すると、燃焼が悪化して、NOx低減
や燃費向上の効果が非常に小さいためであり、特に、E
GR流量を増大すると失火に至ることがあるため、この
モードではEGRの大量導入は不可能であるためであ
る。また、オープンループモードでは、何よりもエンジ
ン出力の確保を優先させるためである。
るEGRの導入量は、原則として後期リーン運転モード
に比べ少なく設定されている。これは、ストイキオ運転
時には、主として燃費向上を目的としてEGRの導入を
行なうが、大量にEGRを導入すると燃焼が悪化するか
らである。そして、このストイキオ運転モード時のEG
Rの導入率は最大で20〜25%程度であり、これは最
小の場合は0であってもかまわない。また、層状燃焼に
よる後期リーン燃焼運転モード時には、空燃比が大きく
なるほど、該吸気通路内に還流させる該排出ガスを大き
くするように設定されている。この際のEGRの導入率
は30〜60%程度である。
びストイキオ燃焼運転モードではEGR導入を行なうが
その他のモードではEGR導入を行なわないようになっ
ているため、モード切替とともにEGRの切替(導入と
停止との間の切替)も行なわれる。例えば、後期リーン
燃焼運転による定常運転している場合に、緩加速を含む
加速要求がなされたり、登坂走行になったりすると比較
的高い出力が必要になるため、運転モードは後期リーン
燃焼運転モードから前期リーン燃焼運転モードに切り替
わり、また、EGRバルブ30はEGRの導入を停止す
る側(閉鎖側)に切り替わる。
より吸気通路2内に排出ガスが導入されてしまい、さら
に吸気通路2内に排出ガスが残留しているため、この残
留排出ガスの影響により実際の新気の導入量は減少して
しまう。このため、本内燃機関のECU16は、図1の
制御ブロック図に示すように、運転モードが層状燃焼に
よる後期リーン燃焼運転モードから予混合燃焼による前
期リーン燃焼運転モードに切り替わる時に、吸入空気量
に関する制御量を吸気通路2内に還流する排出ガスの流
量に応じて補正する補正制御手段101を備えて構成さ
れ、この補正制御手段101には、運転モードを設定す
る運転モード設定手段102、吸気通路2内に還流する
排出ガスの流量を制御する排出ガス還流制御手段10
3、内燃機関の運転状態に応じて吸入空気量に関する制
御量を設定する吸気量制御手段104からの情報が入力
されるようになっている。
2,排出ガス還流制御手段103,吸気量制御手段10
4には、クランク角センサ41,スロットルポジション
センサ37,図示しないアクセルポジションセンサ等の
各種センサ105からの検出情報が入力されるようにな
っている。そして、クランク角センサ41により検出さ
れたエンジン回転数(回転速度)Neや図示しないアク
セルポジションセンサにより検出されたアクセルペダル
踏込量θACC に基づいて、エンジンの目標エンジン負荷
(目標有効圧Pe)が設定されるようになっている。
ンジンの運転状態や車両の走行状態等(即ち、目標Pe
とエンジン回転数Ne)とから予め設定されたマップに
基づいて、上述した後期リーン燃焼運転モード,前期リ
ーン燃焼運転モード,ストイキオフィードバック運転燃
焼運転モード,オープンループ燃焼運転モードのいずれ
かのモードを選択し、運転モードを設定するものであ
る。
の運転状態や車両の走行状態等(即ち、目標Peとエン
ジン回転数Ne)から予め設定されたマップに基づい
て、EGRバルブ30の開度に応じた制御量を設定する
ものであり、この排出ガス還流制御手段103により設
定された制御量に基づいて、排出ガス量調整手段として
のEGRバルブ30の開度が調整される。
ガス還流制御手段103は、前期リーン燃焼運転モード
時にはEGRの流量をカットするように制御量を設定す
る。このように、後期リーン燃焼運転モード時に、前期
リーン燃焼運転モード時よりも吸気通路2内に還流され
るEGRの流量が多くなるように、排出ガス還流制御手
段103によりEGRバルブ30の開度に関する制御量
が設定される。
定される制御量(例えば、ステッパモータのステップ
数)は、後述する補正制御手段101に送られ、この制
御量に基づいて補正量αが設定されるようになってい
る。なお、排出ガス還流制御手段103により設定され
る制御量は、吸気通路内に還流されるEGRの流量に対
応するものであり、この制御量に基づいてEGRの流量
を検出又は推定するため、排出ガス還流制御手段103
を排出ガス量検出手段ともいう。
状態や車両の走行状態等(即ち、目標Peとエンジン回
転数Ne)から予め設定されたマップに基づいて、電子
制御スロットルバルブ15の制御量としての目標開度θ
thを設定するものであり、この目標開度θthに基づいて
吸気量調整手段としての電子制御スロットルバルブ15
の開度が調整される。
段102により設定される運転モードが、後期リーン燃
焼運転モードから前期リーン燃焼運転モードに切り替わ
ったか否かを判定し、後期リーン燃焼運転モードから前
期リーン燃焼運転モードに切り替わった時〔図4(a)
参照〕に補正制御を行なうようになっている。なお、運
転モードが後期リーン燃焼運転モードから前期リーン燃
焼運転モードに切り替わったか否かは、図示しないアク
セルポジションセンサの開度の変化量ΔθAPS が所定値
よりも大きくなったか否かにより判定することもでき
る。
リーン燃焼運転モードへの切替時以外は、補正制御手段
101による補正制御は行なわれず、電子制御スロット
ルバルブ15の開度は、吸気量制御手段104により設
定された制御量に基づいて調整される。この補正制御手
段101は、図4(b)で実線で示すように、吸気量制
御手段104により設定された目標開度θth(マップ
値)〔図4(b)に破線で示す〕に、予め設定された補
正用のマップから読み込まれる補正量αを加えることに
より目標開度θth(マップ値)を補正し、目標開度を
〔θth(マップ値)+補正量α〕に設定する。
制御スロットルバルブ15の開度は、補正制御手段10
1により補正された目標開度〔θth(マップ値)+補正
量α〕に基づいて調整され、後期リーン燃焼運転モード
から前期リーン燃焼運転モードに切り替わった時に、一
時的により多くの新気が導入されるようになっている。
(補正用マップ)から読み込まれるが、このマップは、
予混合燃焼に切り替わる直前の層状燃焼時に吸気通路2
内に還流されるEGRの流量に対して補正量αを設定す
るものである。つまり、排出ガス還流制御手段103に
より設定される制御量に基づいて、吸気通路2内に還流
されるEGRの流量を検出又は推定し、この検出又は推
定されたEGRの流量に応じた補正量αがマッピングさ
れている。
(b)に示すように、前期リーン燃焼運転モードに切り
替わった後、所定期間Tのみ補正制御を行なうようにな
っている。つまり、補正制御手段101は、前期リーン
燃焼運転モードに切り替わった後、所定期間Tのみ、目
標開度θth(マップ値)に補正量αを加えた目標開度
〔θth(マップ値)+補正量α〕で、電子制御スロット
ルバルブ15の開度を調整するようにしている。ここ
で、所定期間Tとは、吸気通路2内に残留しているEG
Rが排出されるのに必要な時間(例えば、約2秒)とし
て設定される。
ーン燃焼運転モードから前期リーン燃焼運転モードに切
り替わった時に、タイマ106に信号を出力し、タイマ
106によるカウントを開始するようにしている。ま
た、補正制御手段101には、タイマ106からそのカ
ウント値が送られるようになっており、このカウント値
が所定期間Tに相当する値になった場合(所定期間Tを
経過した場合)、図4(b)に示すように、補正量を徐
々に減少させるテーリング処理を開始するようになって
いる。
量制御手段104により設定される目標開度θth(マッ
プ値)に徐々に近づくように、次式により目標開度θth
を設定するようにしている。 目標開度θth=〔目標開度θth(マップ値)+補正量
α〕−k・θ ここで、kは補正係数である。
の開度に関する制御量をテーリング処理により吸気量制
御手段104により設定される目標開度θth(マップ
値)に徐々に近づけるようにして、急激に新気の導入量
が減少することによるトルクショックの発生を防止する
ようにしている。また、緩加速を含む加速要求等に基づ
いて比較的高い出力が必要とされ、運転モードは後期リ
ーン燃焼運転モードから前期リーン燃焼運転モードに切
り替わったが、直ぐに、緩加速を含む加速要求等が無く
なり、運転モードが後期リーン燃焼運転モードに戻った
場合には、電子制御スロットルバルブ15の開度は、吸
気量制御手段104により設定された制御量に基づいて
調整されることになるが、この場合も、上述したような
テーリング処理が行なわれる。
ることによるトルクショックの発生を防止するようにし
ている。なお、EGRバルブ30が故障した場合には、
補正制御手段101による補正制御は行なわない。本発
明の一実施形態としての内燃機関は、上述のように構成
され、この内燃機関による吸入空気量の補正制御は、図
3のフローチャートに示すように行なうことができる。
層状燃焼による後期リーン運転モードに設定されてお
り、EGRバルブの開度も開側に調整されてEGRの導
入が行なわれているものとする。つまり、図3に示すよ
うに、ステップS10で、車速,エンジン回転数Ne,
エンジン負荷Pe,アクセルポジションセンサからの出
力値θACC 等のエンジンの運転状態を読み込んで、ステ
ップS20に進む。
リーン燃焼運転モードから予混合燃焼による前期リーン
燃焼運転モードに切り替わったか否かを判定し、この判
定の結果、後期リーン燃焼運転モードから前期リーン燃
焼運転モードに切り替わったとされた場合は、ステップ
S30に進み、補正制御用フラグAが1であるか否かを
判定する。ここで、補正制御用フラグAは、補正制御手
段101による補正制御中である場合に1となり、補正
制御手段101による補正制御中でない場合に0とな
り、初期設定は0となる。
判定された場合は、ステップS40で、排出ガス還流制
御手段103により排出ガス量調整手段としてのEGR
バルブ15の開度を全閉にするように制御して、ステッ
プS50に進む。ステップS50では、補正制御手段1
01は、排出ガス量検出手段としての排出ガス還流制御
手段103により検出又は推定されるEGRの流量に応
じて予め設定されたマップから補正量αを読み込み、こ
の補正量αを、吸気量制御手段104により設定される
電子スロットルバルブ15の目標開度θth(マップ値)
に加えることにより目標開度θth(マップ値)を補正
し、〔目標開度θth(マップ値)+補正量α〕を目標開
度として設定する。
ップ値)+補正量α〕に基づいて、電子スロットルバル
ブ15の開度が調整される。これにより、層状燃焼によ
る後期リーン燃焼運転モードから予混合燃焼による前期
リーン燃焼運転モードに切り替わった時に、一時的によ
り多くの新気が導入される。そして、ステップS60
で、補正制御手段101によりタイマ106を起動し
て、ステップS70に進み、補正制御手段101による
補正制御中となったため、補正制御用フラグAを1にセ
ットして、リターンする。
グAが1であると判定された場合は、補正制御手段10
1による補正制御中であるため、補正制御手段101に
よりテーリング処理に移行すべきか否かを判定すべく、
ステップS80に進み、タイマ106のカウント値が所
定期間Tに対応する値になったか否かを判定する。この
判定の結果、タイマ106のカウント値が所定期間Tに
対応する値になっていないと判定された場合はリターン
して、補正制御手段101による補正制御を続行し、タ
イマ106のカウント値が所定期間Tに対応する値にな
っていると判定された場合は、補正制御手段101によ
るテーリング処理を行なうべく、ステップS90からス
テップS130までの処理を行なう。
101は、目標開度〔目標開度θth(マップ値)+補正
量α〕からkθを引算して、〔目標開度θth(マップ
値)+補正量α−kθ〕を目標開度として設定する。そ
して、この目標開度〔目標開度θth(マップ値)+補正
量α−kθ〕に基づいて、電子スロットルバルブ15の
開度が調整される。これにより、吸気通路2内に残留す
るEGRの影響がなくなった場合に、吸気量制御手段1
04により設定される目標開度θth(マップ値)に徐々
に近づけることができ、急激に新気の導入量が減少する
ことによるトルクショックの発生が防止される。
プS90において、補正制御手段101により設定され
た目標開度〔目標開度θth(マップ値)+補正量α−k
θ〕が吸気量制御手段104により設定される目標開度
θth(マップ値)よりも小さい値になったか否かを判定
する。この判定の結果、目標開度〔目標開度θth(マッ
プ値)+補正量α−kθ〕が目標開度θth(マップ値)
よりも小さい値になっていない場合は、リターンする。
なお、ステップS90における補正制御手段101によ
るテーリング処理が開始された直後は、目標開度〔目標
開度θth(マップ値)+補正量α−kθ〕が目標開度θ
th(マップ値)よりも小さい値になっていないため、リ
ターンされることになる。
された目標開度〔目標開度θth(マップ値)+補正量α
−kθ〕が目標開度θth(マップ値)よりも小さい値に
なっている場合は、通常どおりに吸気量制御手段104
により設定される目標開度θth(マップ値)により電子
制御スロットルバルブ15の開度調整を行なうべく、ス
テップS110に進み、目標開度〔目標開度θth+補正
量α−kθ〕を吸気量制御手段104により設定される
目標開度θth(マップ値)に置き換える。
御手段101による補正制御は終了したため、補正制御
用フラグAを0にリセットし、ステップS130に進
み、タイマ106をリセットして、リターンする。とこ
ろで、ステップS20で、層状燃焼による後期リーン燃
焼運転モードから予混合燃焼による前期リーン燃焼運転
モードに切り替わっていないと判定された場合は、ステ
ップS140に進み、補正制御用フラグAが1であるか
否かが判定される。
であると判定された場合は、後期リーン燃焼運転モード
から前期リーン燃焼運転モードに切り替わり、補正制御
手段101による補正制御が開始されたが、直ぐに、後
期リーン燃焼運転モードに戻った場合である。つまり、
緩加速を含む加速要求等に基づいて比較的高い出力が必
要とされ、運転モードは後期リーン燃焼運転モードから
前期リーン燃焼運転モードに切り替わったが、直ぐに、
緩加速を含む加速要求等が無くなり、高い出力を必要と
しなくなった場合である。
リング処理を行なうべく、ステップS150からステッ
プS190までの処理を行なう。これらのステップS1
50からステップS190までの処理は、ステップS9
0からステップS130までの処理と同様であるため、
ここでは、その説明を省略する。
ラグAが1でないと判定された場合は補正制御手段10
1による補正制御は行なわれておらず、通常の層状燃焼
による後期リーン燃焼運転モードが行なわれているた
め、リターンする。したがって、本内燃機関によれば、
補正制御手段101によって、吸気量制御手段104に
より設定される吸気量調整手段としての電子制御スロッ
トルバルブ15の目標開度θth(マップ値)に補正量α
を加えることにより、目標開度〔θth(マップ値)+補
正量α〕を電子制御スロットルバルブ15の目標開度と
して設定し、電子制御スロットルバルブ15の開度を大
きくしているため、EGRバルブ30の作動遅れにより
吸気通路2内に排出ガスが導入されたり、吸気通路2内
に排出ガスが残留していたとしても、この排出ガス量を
考慮して、スロットルバルブ15の目標開度を、所定期
間、モード切替後の目標開度よりも大きく設定すること
で、十分な新気の導入量を確保することができ、加速時
等におけるレスポンスの向上を図ることができるという
利点がある。
を踏み込み、新気が大量に導入されるのを防ぐことがで
き、これに伴う急激な出力変動(トルクショック)を生
じることもなく、ドライバビリティを向上させることが
できる。また、補正制御手段101による補正制御は、
所定時間Tの間だけ行なうようにしているため、加速開
始後、必要以上の出力上昇を抑制できるという利点もあ
る。
過した後は、テーリング処理にて補正量を減少させるよ
うにしているため、急激に新気の導入量が減少すること
によるトルクショックの発生を効果的に防止できるとい
う利点もある。次に、本実施形態の変形例にかかる内燃
機関について説明する。本変形例にかかる内燃機関は、
上述の実施形態に対し、吸気量調整手段,吸気量制御手
段,補正制御手段の構成が異なる。つまり、吸気量調整
手段が、電子制御スロットルバルブ15ではなく、アク
セルペダルとワイヤで連結された索式のスロットルバル
ブでLHV12が通常運転時に作動するエアバイパスバ
ルブとして機能するものとし、吸気量制御手段104
が、このエアバイパスバルブの開度を制御するものとし
て構成され、補正制御手段101が、エアバイパスバル
ブの開度に応じて吸気量制御手段104により設定され
る制御量を補正するものとして構成されるものとする。
転している場合に、緩加速を含む加速要求がなされた
り、登坂走行になったりすると比較的高い出力が必要と
され、運転モードが後期リーン燃焼運転モードから前期
リーン燃焼運転モードに切り替わり、また、EGRバル
ブ30はEGRの導入を停止する側(閉鎖側)に切り替
わる場合、吸気量制御手段104により設定されるエア
バイパスバルブの目標開度(マップ値)は、図5で破線
で示すように、小さくなるように設定されている。
転している場合に、緩加速を含む加速要求がなされた
り、登坂走行になったりすると比較的高い出力が必要と
されるため、運転モードは後期リーン燃焼運転モードか
ら前期リーン燃焼運転モードに切り替わると、空燃比を
小さくする必要があるからである。しかし、この場合、
EGRバルブ30の作動遅れにより吸気通路2内に排出
ガスが導入されてしまい、さらに吸気通路2内に排出ガ
スが残留しているため、この残留排出ガスの影響により
実際の新気の導入量は減少してしまう。
ーン燃焼運転から前期リーン燃焼運転に切り替わる時
に、エアバイパスバルブの目標開度を、一時的に吸気量
制御手段104により設定される吸気量調整手段として
のエアバイパスバルブの目標開度(マップ値)よりも大
きくなるように補正制御する。なお、この切替時以外
は、エアバイパスバルブの開度は、吸気量制御手段10
4により設定された目標開度(マップ値)に基づいて調
整される。
線で示すように吸気量制御手段104により設定された
目標開度(マップ値)に、図5で実線で示すように、予
め設定されたマップにより求められる補正量を加えるこ
とにより補正し、目標開度〔目標開度(マップ値)+補
正量〕に基づいて、吸気量調整手段としてのエアバイパ
スバルブの開度を調整するようにしている。
ら前期リーン燃焼運転モードに切り替わった時に、吸気
通路2内にEGRが残存していたとしても、一時的によ
り多くの新気が導入されるようになっている。なお、そ
の他の構成については、上述の実施形態と同様であるた
め、ここでは、その説明を省略する。
により、エアバイパスバルブの目標開度(マップ値)
を、図5で実線で示すように補正するようにしている
が、エアバイパスバルブの目標開度(マップ値)の補正
制御はこれに限られるものではなく、図5中、符号A,
Bを付した二点鎖線で示すように他の特性(開度減少を
遅延させる特性)で補正するようにしてもよい。
構成されるため、上述の実施形態と同様に補正制御が行
なわれ、同様の効果を有する。つまり、本内燃機関によ
れば、吸気量制御手段104により運転状態に応じて設
定される吸気量調整手段としてのエアバイパスバルブの
目標開度を、補正制御手段101により補正して、その
電子制御スロットルバルブ15の目標開度が大きくなる
ようにしているため、EGRバルブ30の作動遅れによ
り吸気通路2内に排出ガスが導入されたり、吸気通路2
内に排出ガスが残留していたとしても、十分な新気の導
入量を確保することができ、加速時等におけるレスポン
スの向上を図ることができるという利点がある。
を踏み込み、新気が大量に導入されることを防ぐことが
でき、これに伴う急激な出力変動(トルクショック)を
生じることもなく、ドライバビリティを向上させること
もできる。また、補正制御手段101による補正制御
は、所定時間Tの間だけ行なうようにしているため、加
速開始後、必要以上の出力上昇を抑制できるという利点
もある。
期リーン燃焼運転モードから、予混合燃焼による前期リ
ーン燃焼運転モードへの運転モードの切替時のようにE
GR導入量の変動が大きい場合に補正制御を行なうよう
にしているが、同様に、層状燃焼による後期リーン燃焼
運転モードから予混合燃焼によるストイキオ燃焼運転モ
ードへの切替時やストイキオ燃焼運転モードからエンリ
ッチ燃焼運転モードにも補正制御を行なうようにしても
よい。
内燃機関に特に有効ではあるが、例えばマルチポイント
インジェクション(MPI)エンジンのように、ストイ
キオ運転モードとエンリッチ運転モードとを切り替える
エンジンにおいても本発明の補正制御を適用できること
は言うまでもない。また、本実施形態では、排出ガス還
流制御手段により設定される制御量に基づいてEGRの
流量の検出又は推定を行なうようにしているが、これに
限られるものではなく、予混合燃焼に切り替わる直前の
層状燃焼による運転状態におけるエアフローセンサ(A
FS)の出力値と予混合燃焼へ切り替わった後のエアフ
ローセンサの出力値との出力差によりEGRの流量を検
出又は推定するようにしてもよい。
段としてのEGRバルブ30が故障等により異常作動し
た場合には、補正制御手段101による補正制御は行な
わないようにしているが、排出ガス量調整手段としての
EGRバルブ30が故障等により異常作動した場合を考
慮して、上述の実施形態にかかる内燃機関の構成に、さ
らに以下に示すような構成要素を付け加えることも考え
られる。
を検出する空気量検出手段(例えば、エアフローセン
サ)と、機関の運転状態に基づく推定空気量を記憶する
記憶手段と、空気量検出手段と記憶手段との出力を比較
して排出ガス量調整手段としてのEGRバルブ30の異
常を検出する異常検出手段と、異常検出手段によりEG
Rバルブ30の閉側での異常が検出された場合には、補
正制御手段による補正量を0又は減少させ、開側での異
常が検出された場合には、補正量を更に増量する異常対
応制御手段とを、上述の実施形態にかかる内燃機関の構
成にさらに付け加えて構成する。
おいても予混合燃焼を行なう内燃機関である場合、希薄
空燃比域の予混合燃焼に切り替わった時には排出ガス中
に酸素が存在するため、補正量は正常時の補正量と同等
又は減少側に設定するのが好ましい。このように構成す
れば、EGRバルブ30の故障等により異常作動した場
合であっても、その過渡時に大きなトルクショックを与
えることなく、所望のフィーリングを確保できるように
することができるという利点がある。
発明の内燃機関によれば、排出ガス量調整手段の作動遅
れにより吸気通路内にEGRが導入されたり、吸気通路
内にEGRが残留していたとしても、十分な新気の導入
量を確保することができ、これにより、加速時等のよう
に比較的高い出力が要求され、層状燃焼から予混合燃焼
に切り替わる時の新気の導入遅れを解消して、レスポン
スの向上を図ることができるという利点がある。また、
吸気通路内にEGRが残らないため、その後に層状燃焼
に戻った場合にも新気の導入量を確実に確保することが
でき、その制御性の向上を図ることができるという利点
もある。特に、加速開始後の必要以上の出力上昇を抑制
できるという利点がある。
ば、排出ガス量検出手段の出力に基づいて吸気量調整手
段の開度の補正制御が行なわれ、吸気通路内に残留して
いるEGRに応じて新気の導入量が設定されるため、新
気の導入遅れを確実に解消でき、確実にレスポンスの向
上を図ることができるという利点がある。請求項3記載
の本発明の内燃機関によれば、排出ガス量調整手段の故
障等により異常作動した場合であっても、その過渡時に
大きなトルクショックを与えることなく、所望のフィー
リングを確保できるようにすることができるという利点
がある。
ば、排出ガス量調整手段の作動遅れにより吸気通路内に
EGRが導入されたり、吸気通路内にEGRが残留して
いたとしても、十分な新気の導入量を確保することがで
き、これにより、加速時等のように比較的高い出力が要
求され、排出ガスを減量又はカットする場合の新気の導
入遅れを解消して、レスポンスの向上を図ることができ
るという利点がある。特に、加速開始後の必要以上の出
力上昇を抑制できるという利点がある。
制御ブロック図である。
成を示す図である。
補正制御を示すフローチャートである。
補正制御のタイムチャートであり、(a)は運転モード
の切替、(b)は吸気量調整手段の開度の補正制御、を
それぞれ示している。
における補正制御のタイムチャートであり、(a)は運
転モードの切替、(b)は吸気量調整手段の開度の補正
制御、をそれぞれ示している。
図であり、(a)は運転モードの切替、(b)はEGR
バルブの制御信号の切替、(c)はEGRバルブの制御
量、(d)は吸入通路内のEGR率、をそれぞれ示して
いる。
Claims (4)
- 【請求項1】 予混合燃焼と層状燃焼とを運転状態に応
じて切り替える内燃機関において、 該内燃機関の吸気通路に設けられ燃焼室内に吸入される
吸入空気量を調整する電子制御スロットルバルブと、 該内燃機関の運転状態に応じて該電子制御スロットルバ
ルブの開度が目標開度になるように制御する吸気量制御
手段と、 排出ガスの一部を該吸気通路内に還流させる排出ガス還
流通路と、 該排出ガス還流通路に設けられ該吸気通路内に還流する
該排出ガスの流量を調整すべく開度調整される排出ガス
量調整手段と、 該層状燃焼時には該予混合燃焼時よりも該吸気通路内に
還流する該排出ガスの流量を多くするように該排出ガス
量調整手段を制御する排出ガス還流制御手段と、 該層状燃焼から該予混合燃焼に切り替わった後所定期間
のみ該電子制御スロットルバルブの開度が該吸気量制御
手段によって設定される該目標開度よりも大きくなるよ
うに補正制御する補正制御手段とを備えることを特徴と
する、内燃機関。 - 【請求項2】 該予混合燃焼に切り替わる直前の該層状
燃焼による運転状態で該吸気通路内に還流される該排出
ガスの流量を検出又は推定する排出ガス量検出手段を有
し、 該補正制御手段は、該排出ガス量検出手段からの出力に
基づいて補正制御することを特徴とする、請求項1記載
の内燃機関。 - 【請求項3】 該吸気通路を通過する吸入空気量を検出
する空気量検出手段と、 該内燃機関の運転状態に基づく推定空気量を記憶する記
憶手段と、 該空気量検出手段によって検出された吸入空気量と該記
憶手段に記憶された推定空気量とを比較して該排出ガス
量調整手段の異常を検出する異常検出手段と、 該異常検出手段により該排出ガス量調整手段の閉側での
異常が検出された場合には、該補正制御手段による補正
量を0又は減少させ、開側での異常が検出され た場合に
は、補正量を更に増量する異常対応制御手段とを備える
ことを特徴とする、 請求項1又は2記載の内燃機関。 - 【請求項4】 内燃機関の吸気通路に設けられ燃焼室内
に吸入される吸入空気量を調整する電子制御スロットル
バルブと、 該内燃機関の運転状態に応じて該電子制御スロットルバ
ルブの開度が目標開度になるように制御する吸気量制御
手段と、 排出ガスの一部を該吸気通路内に還流させる排出ガス還
流通路と、 該内燃機関の運転状態に応じて該排出ガスの還流量を制
御する排出ガス還流制御手段と、 該排出ガス還流制御手段により該排出ガスを減量又はカ
ットする場合、所定期間だけ該電子制御スロットルバル
ブの開度が該吸気量制御手段によって設定される該目標
開度よりも大きくなるよう補正制御する補正制御手段と
を備えることを特徴とする、内燃機関。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09809797A JP3536580B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 内燃機関 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09809797A JP3536580B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 内燃機関 |
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JPH10274074A JPH10274074A (ja) | 1998-10-13 |
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Family Applications (1)
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JP09809797A Expired - Fee Related JP3536580B2 (ja) | 1997-03-31 | 1997-03-31 | 内燃機関 |
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-
1997
- 1997-03-31 JP JP09809797A patent/JP3536580B2/ja not_active Expired - Fee Related
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