JP5510649B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は内燃機関の空燃比制御装置に係り、特にリッチスパイクが発生する可能性がある場合に、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させず、相乗効果による実空燃比の変動の低減を図る内燃機関の空燃比制御装置に関するものである。
また、内燃機関において、使用温度が0℃付近となる環境下で使用する場合に活用することが可能であり、低水温環境下の始動において、排出ガス量の低減を図る一方、エンジン回転数の安定化を図るものである。
内燃機関には、触媒通過前の排気ガス成分中の酸素を検出する上流側排気ガス検出手段の出力に基づき内燃機関に供給する燃料噴射量をフィードバック制御し、触媒通過後の排気ガス成分中の酸素を検出する下流側排気ガス検出手段の目標出力電圧値を設定し、下流側排気ガス検出手段の出力電圧を目標出力電圧値に収束させるように、前記上流側排気ガス検出手段による燃料噴射量のフィードバック制御に対して補正制御を行なう空燃比制御装置を搭載しているものがある。
従来の内燃機関の空燃比制御装置には、触媒通過後の排気ガス成分中の酸素を検出する下流側排気ガス検出手段の出力特性の切替り部(変曲点)における出力電圧が排気ガス制御の目標値と略同一になるような出力特性をもたせ、略同一とするためにセンサ素子温度を変更する技術がある。
これにより、この内燃機関の空燃比制御装置は、下流側排気ガス検出手段のセンサ素子温度が安定し、出力電圧が安定した結果、正確な排気ガス制御が可能とできる効果を有している。
特開平7−166934号公報
ところで、従来の内燃機関の空燃比制御装置においては、低水温(例えば、0℃以下)で始動し、暖機運転中に特定のエンジン回転数とインテークマニホルドの圧力の条件が成立する場合に、リッチスパイクが発生する。
これにより、混合気の急激なリッチ化によって燃焼が安定性を欠き、エンジン回転数変動が生じる。
なお、「リッチスパイク」とは、インジェクタより噴霧された燃料が、インテークマニホルドの壁面にぶつかり、液滴となって燃焼室に流れ込むことで、インジェクタが噴射したよりも大量の燃料が燃焼することである。
そして、大量の燃料が燃焼すると、空燃比(空気質量/燃料質量の比率)が理論比率以上に濃くなり、排気ガス中に含まれる有害物質が増加する。
また、排出ガス性能向上のために、通常は空燃比をリーンとリッチとに繰り返す制御をしているが、リッチスパイクが発生すると、制御できない程のリッチ化となり、トルク変動が生じる。
このように、トルク特性が大きく変化することで、運転者にギクシャク感を伝え、不愉快に感じさせるという不都合がある。
追記すれば、目標A/F(空燃比)は、排気ガス性能向上のために、図6(a)に示す如く、加振制御が実施されている。
つまり、目標中心A/Fに対して、ある特定の振り幅を持たせたA/Fとするための、制御A/Fを所定時間毎にリッチ(R)とリーン(L)とに交互に変化させている。
このとき、図6(b)に示す如く、リッチスパイクの発生によって制御A/Fがリッチ側に大きく変化すると、リッチスパイクによるリッチ化を抑制するために、制御A/Fの急激なリーン化を図る。
すると、目標A/Fとリッチスパイクの影響による実A/Fの動きにおいて、図6(c)に示す如く、リッチ側とリーン側との差が大きいために、トルク特性(変化)が生じるという不具合がある。
そして、従来の改善点としては、リッチスパイクの発生をなくすことはできないため、共振するA/Fの加振を停止することで実A/Fが大きく変化しないように設定する方策が望まれる。
このとき、リッチスパイクが発生する条件を特定して、その領域だけ排気ガス性能向上のためのA/F加振を実施しないという方策がある。
そして、特定するための条件としては、始動時水温や、完全暖機完了水温、完全暖機完了水温到達後特定の時間が経過(インマニ絶対圧、エンジン回転数も必要に応じて条件に組み込む)などが考えられる。
この発明は、リッチスパイクが発生する可能性がある場合に、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させず、相乗効果による実空燃比の変動を低減することを目的とする。
そこで、この発明は、上述不都合を除去するために、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させる制御手段を備える内燃機関の空燃比制御装置において、この内燃機関の冷却水を検出する冷却水温検出手段と、前記内燃機関が完全に暖機されたか否かを判定する暖機状態判定手段とを備え、前記制御手段は、前記内燃機関の始動時に前記冷却水温検出手段により検出された冷却水温度が予め設定された値以下である時には、前記暖機状態判定手段により前記内燃機関が完全暖機状態であると判定されるまで、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させないことを特徴とする。
この発明によれば、リッチスパイクが発生する可能性がある場合には、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させないことにより、トルク変動を抑えることができる。
また、排気ガス中に含まれる有害物質の増加を抑えることができる。
図1は内燃機関の空燃比制御装置の制御用フローチャートである。(実施例) 図2は内燃機関の空燃比制御装置のシステム構成図である。(実施例) 図3は目標A/Fの加振制御を停止する判定を示す図である。(実施例) 図4は完全暖機運転判定用タイムチャートである。(実施例) 図5は水温判定条件用タイムチャートである。(実施例) 図6はこの発明の従来技術を示すタイムチャートであり、(a)は目標A/F(空燃比)の加振制御を示すタイムチャート、(b)はリッチスパイク発生時のタイムチャート、(c)は目標A/Fとリッチスパイクの影響による実A/Fの動きを示すタイムチャートである。
以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細に説明する。
図1〜図5はこの発明の実施例を示すものである。
図2において、1は内燃機関、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はシリンダヘッドカバー、5はピストン、6は燃焼室、7は吸気ポート、8は排気ポートである。
車両(図示せず)等に搭載される前記内燃機関1は、シリンダヘッド3に吸気カム軸9及び排気カム軸10を軸支し、これら吸気カム軸9及び排気カム軸10で夫々駆動される吸気バルブ11及び排気バルブ12を設けている。
これらの吸気バルブ11及び排気バルブ12は、各気筒の燃焼室6に連通する吸気ポート7及び排気ポート8を夫々開閉する。
前記内燃機関1は、吸気系として、エアクリーナ13と吸気管14とスロットルボディ15とサージタンク16と吸気マニホルド、つまりインテークマニホルド17とを順次に接続し、吸気ポート7に連通する吸気通路18を設けている。
前記スロットルボディ15の吸気通路18には、スロットルバルブ19を設けている。
また、前記内燃機関1は、排気系として、排気マニホルド(「イグゾーストマニホルド」ともいう。)20と排気管21と触媒コンバータ22とを順次に接続し、排気ポート8に連通する排気通路23を設けている。
この触媒コンバータ22は、排気ガスを浄化する触媒24を内蔵している。
前記内燃機関1には、過給機(ターボチャージャ)25を設けている。
この過給機25は、吸気管14の途中と排気マニホルド20及び排気管21間とに過給機ケース26を配設し、過給機ケース26内の吸気通路18にコンプレッサ27を設け、過給機ケース26内の排気通路23にコンプレッサ27を駆動するタービン28を設けている。
また、前記過給機ケース26には、タービン28を迂回して排気通路23を連通するバイパス通路29を設け、バイパス通路29を開閉するウエイストゲートバルブ30を設け、ウエイストゲートバルブ30を開閉動作するウエイストゲートアクチュエータ31を設け、ウエイストゲートアクチュエータ31を動作制御するウエイストゲート制御バルブ32を設けている。
そして、このウエイストゲート制御バルブ32は、コンプレッサ27下流側の吸気通路18からウエイストゲートアクチュエータ31に導入される作動圧の一部をコンプレッサ27上流側に逃がして調整することによりウエイストゲートアクチュエータ31の動作を制御し、ウエイストゲートバルブ30を開閉動作して過給圧を設定過給圧に制御する。
また、前記内燃機関1は、コンプレッサ27の上流側及び下流側の吸気通路18を連通するエアバイパス通路33を設け、このエアパイパス通路33を開閉するエアバイパスバルブ34を設け、このエアバイパスバルブ34を開閉動作するエアバイパスアクチュエータ35を設け、エアバイパスアクチュエータ35を動作制御するエアバイパス制御バルブ36を設けている。
そして、このエアバイパス制御バルブ36は、コンプレッサ27下流側の吸気通路18からエアバイパスアクチュエータ35に導入される作動圧を調整することによりエアバイパスアクチュエータ35の動作を制御し、スロットルバルブ19の急閉時にエアバイパスバルブ34を開放動作してコンプレッサ27のサージングを防止する。
なお、前記内燃機関1は、コンプレッサ27とスロットルボディ15との間の吸気管14に、過給機25で過給された吸入空気を冷却するインタクーラ37を設けている。
更に、前記内燃機関1は、燃料系として、燃料タンク38内に燃料を内燃機関1側に圧送する燃料ポンプ39を設け、この燃料ポンプ39の吐出側にフィルタ40を介して燃料供給通路41の一端側を接続している。
この燃料供給通路41の他端側は、デリバリパイプ42に接続している。
そして、このデリバリパイプ42には、吸気マニホルド17に取り付けられた各気筒毎の燃料噴射弁43を接続している。
また、この燃料噴射弁43は、デリバリパイプ42により燃料供給通路41の燃料を分配供給され、吸気ポート7内に燃料を噴射する。
このとき、燃料供給通路41の途中には、圧力レギュレータ44を設けている。
この圧力レギュレータ44は、圧力導入通路45によりサージタンク16の圧力を導入して動作し、燃料の一部を燃料戻り通路46により燃料タンク38に戻すことで燃料供給通路41の燃料圧力を設定値に調整する。
前記燃料タンク38には、2ウェイチェックバルブ47を介してエバポ通路48の一端側を接続している。
このエバポ通路48は、他端側をキャニスタ49に接続している。
そして、このキャニスタ49には、パージ通路50の一端側を接続している。
このパージ通路50は、他端側をサージタンク16に連通している。
このとき、パージ通路50の途中には、パージ制御バルブ51を設けている。
このパージ制御バルブ51は、キャニスタ49に吸着した燃料蒸発ガスのエンジン1への導入量(パージ量)を制御する。
前記内燃機関1は、点火系として、シリンダヘッドカバー4に各気筒毎のイグニションコイル52を取り付けている。
このイグニションコイル52は、各気筒の燃焼室6に臨ませた点火プラグに高電圧を供給し、飛び火させる。
また、前記内燃機関1は、シリンダヘッドカバー4内にPCVバルブ53を介してタンク側ブローバイガス通路54の一端側を連通している。
このタンク側ブローバイガス通路54は、他端側をサージタンク16に連通している。
更に、前記内燃機関1は、シリンダヘッドカバー4内にクリーナ側ブローバイガス通路55の一端側を連通している。
このクリーナ側ブローバイガス通路55は、他端側をエアクリーナ13に連通している。
そして、前記内燃機関1は、スロットルバルブ19を迂回して吸気通路18を連通するアイドル空気通路56を設けている。
このアイドル空気通路56の途中には、吸気通路18をバイパスしてアイドル空気通路56を通るアイドル空気量を調整するアイドル空気量制御バルブ57を設けている。
前記内燃機関1には、スロットルバルブ19のスロットル開度を検出するスロットル開度センサ58を設け、スロットルバルブ19下流側の吸気管圧力、つまり前記インテークマニホルド17の圧力を検出する吸気圧センサからなる圧力検出手段59を設け、吸気温度を検出する吸気温センサ60を設け、前記内燃機関1のエンジン回転数を検出し且つクランク位置を判別するためのクランク角を検出するクランク角センサなどからなる、例えば回転数検出手段61を設け、ノッキングを検出するノッキングセンサ62を設け、前記内燃機関1の冷却水温度を検出する水温センサからなる冷却水温検出手段63を設け、触媒24を通過前の排気ガス成分中の酸素を検知する上流側排気ガス検出手段である空燃比センサ64を設け、触媒24を通過後の排気ガス成分中の酸素を検知する下流側排気ガス検出手段(「酸素センサ」ともいう。)であるO2センサ65を設けている。
前記ウエイストゲート制御バルブ32とエアバイパス制御バルブ36と燃料ポンプ39と燃料噴射弁43とパージ制御バルブ51とイグニションコイル52とアイドル空気量制御バルブ57とスロットル開度センサ58と吸気圧センサ59と吸気温センサ60とクランク角センサ61とノッキングセンサ62と水温センサ63と空燃比センサ64とO2センサ65とは、前記内燃機関1の空燃比制御装置66を構成する制御手段67に接続している。
この制御手段67には、メインスイッチ68及びフューズ69を介してバッテリ70を接続している。
前記内燃機関1の空燃比制御装置66は、各種センサ58〜65の検出する信号を入力する制御手段67によって、触媒24を通過前の排気ガス成分中の酸素を検出する空燃比センサ64の出力に基づき運転域に応じて目標空燃比を設定し、混合気の空燃比を目標空燃比に収束させるように、内燃機関1に供給する燃料噴射弁43の燃料噴射量をフィードバック制御することで、内燃機関1に要求される出力を発生する。
また、内燃機関1の空燃比制御装置66は、各種センサ58〜65の検出する信号を入力する制御手段67によって、触媒24を通過後の排気ガス成分中の酸素を検出するO2センサ65の目標出力電圧値を設定し、O2センサ65の出力電圧を目標出力電圧値に収束させるように、空燃比センサ64による燃料噴射弁43の燃料噴射量のフィードバック制御に対して補正制御を行なうことで、触媒24の浄化率を良好な状態に維持する。
前記内燃機関1の空燃比制御装置66は、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させる前記制御手段67を備えている。
そして、内燃機関1の空燃比制御装置66において、この内燃機関1の冷却水を検出する前記冷却水温検出手段63と、前記内燃機関1が完全に暖機されたか否かを判定する暖機状態判定手段71とを備え、前記制御手段67は、前記内燃機関1の始動時に前記冷却水温検出手段63により検出された冷却水温度が予め設定された値より小さい時には、前記暖機状態判定手段71により前記内燃機関1が完全暖機状態であると判定されるまで、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させない構成とする。
詳述すれば、リッチスパイクが発生する条件を特定運転条件とする。
そして、条件としては、始動時の水温や前記インテークマニホルド17の圧力(「インマニ圧力」とも換言できる。)、エンジン回転数を勘案する。
このとき、特定水温以下からの始動とそれ以外とを区別する。
リッチスパイクが発生する特定運転条件(水温、インテークマニホルド17の圧力、エンジン回転数)時にスイッチ・フラグを設定する。
そして、特定運転条件時において、スイッチ・フラグの[0]、[1]を切り換える。
特定運転条件を示すスイッチ・フラグが[1]の時には、排出ガスに関する制御を特定の動かし方とする。
この排出ガスに関する制御は、目標とする空燃比(以下、「目標A/F」という。)をある振幅と時間とで上下に繰り返し変化(加振制御)させ、排出ガス性能を向上させていた。しかし、今回のようなリッチスパイクによる不具合が発生している期間において、排出ガスに関する制御は目標A/Fの加振制御を行わない。
この目標A/Fの加振制御を停止することで、排気センサ、つまり上流側排気ガス検出手段である前記空燃比センサ64及び下流側排気ガス検出手段である前記O2センサ65で測定する実際の空燃比(以下、「実A/F」という。)の上下変動は不定期に発生するリッチスパイクによる暴れだけとする。
また、加振制御による実A/F変化+リッチスパイクによる実A/F変化の相乗効果により、制御できない程リッチ化は助長されるため、この影響を少なくする。
実A/Fが変化することで生じるトルク特性の変化を抑制する。
そして、完全暖機運転条件になった時点(リッチスパイクが発生しない条件)で目標A/Fの加振制御を作動させ、実A/Fを制御する。
従って、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させるように制御している時に、リッチスパイクが発生すると、相乗効果により実空燃比の変動は非常に大きくなる。そして、リッチスパイクが発生する可能性がある場合には、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させないことにより、トルク変動を抑えることができる。
また、排気ガス中に含まれる有害物質の増加を抑えることができる。
ここで、以下のスイッチ・フラグと各判定条件の関係について追記する。
(A)目標A/Fの加振制御を停止する判定
図3に示す如く、4段階の優先順位を付ける。
つまり、優先順位「1」の際には、条件において以下の条件のいずれかが成立した場合に、不成立(=0)と判定する。
(1)エンジン停止中
(2)エンジン始動中
また、優先順位「2」の際には、条件において完全暖機運転条件が成立した場合に、不成立(=0)と判定する。
更に、優先順位「3」の際には、条件において以下の条件の全てが成立した場合に、成立(=1)と判定する。
(1)水温判定条件
(2)インマニ圧力判定条件
(3)エンジン回転判定条件
更にまた、優先順位「4」の際には、条件において上記以外の場合に、保持と判定する。
上記完全暖機運転条件、水温判定条件、インマニ圧力判定条件、エンジン回転判定条件について、以下の(B)〜(E)で詳細に説明する。
(B)完全暖機運転条件
前記暖機状態判定手段71は、例えば、前記内燃機関1内に設けられ、この暖機状態判定手段71による完全暖機運転判定は、図4に示す如く、始動前は不成立である。
そして、ある水温x[℃]より低い水温で始動した場合、y[℃]を超えてからt[sec]経過後、完全暖機運転成立となる。
また、ある水温x[℃]以上の水温で始動した場合、完全暖機運転成立となる。
(C)水温判定条件
図5に示す如く、ある水温z[℃]以下で始動した場合、完全暖機運転まで水温判定条件成立となる。
また、ある水温z[℃]より高い水温で始動した場合は、水温判定条件は不成立となる。
このとき、ある水温z[℃]とある水温x[℃]との関係は、
z[℃] < x[℃]
となる。
(D)インテークマニホルド圧力条件判定
2つの値p、P(p<P)をそれぞれ設定し、以下の不等式
p[kPa] < インテークマニホルド17の圧力 ≦ P[kPa]
の範囲内にあるか否かを判定する。
(E)エンジン回転判定条件
2つの値n、N(n<N)をそれぞれ設定し、以下の不等式
n[rpm] < エンジン回転 < N[rpm]
の範囲内にあるか否かを判定する。
前記内燃機関1のインテークマニホルド17の圧力を検出する圧力検出手段59を備え、前記制御手段67は、前記内燃機関1の始動時に前記冷却水温検出手段63により検出された冷却水温度が予め設定された値以上であって、前記暖機状態判定手段71により前記内燃機関1が完全暖機状態ではないと判定されていても、前記圧力検出手段59により検出された前記インテークマニホルド17の圧力が予め設定された範囲外の場合には、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させる構成とする。
従って、前記インテークマニホルド17の圧力が一定範囲外の場合にはリッチスパイクは発生しないので、この場合には空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させるように制御する。これにより、排気ガスの浄化を継続することができる。
前記内燃機関1の回転数を検出する回転数検出手段61を備え、前記制御手段67は、前記内燃機関1の始動時に前記冷却水温検出手段63により検出された冷却水温度が予め設定された値以上であって、前記暖機状態判定手段71により前記内燃機関1が完全暖機状態ではないと判定されていても、前記回転数検出手段61により検出された前記内燃機関1の回転数が予め設定された範囲外の場合には、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させる構成とする。
従って、前記内燃機関1の回転数が一定範囲外の場合にはリッチスパイクは発生しないので、この場合には空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させるように制御する。これにより、排気ガスの浄化を継続することができる。
次に、図1の前記内燃機関1の空燃比制御装置66の制御用フローチャートに沿って作用を説明する。
この内燃機関1の空燃比制御装置66の制御用プログラムがスタート(101)すると、「エンジン停止中」、つまり内燃機関1が停止中か否かの判断(102)に移行する。
この内燃機関1が停止中か否かの判断(102)において、判断(102)がYESの場合には、後述する前記内燃機関1の空燃比制御装置66の制御用プログラムのエンド(109)に移行する。
判断(102)がNOの場合には、「エンジン始動中」、つまり内燃機関1が始動中か否かの判断(103)に移行する。
また、この内燃機関1が始動中か否かの判断(103)において、判断(103)がYESの場合には、前記内燃機関1の空燃比制御装置66の制御用プログラムのエンド(109)に移行する。
判断(103)がNOの場合には、完全暖機運転条件を満たしているか否かの判断(104)に移行する。
つまり、前記暖機状態判定手段71による「(B)完全暖機運転判定」を実施する。
そして、ある水温x[℃]より低い水温で始動した場合、y[℃]を超えてからt[sec]経過後、完全暖機運転成立とする一方、ある水温x[℃]以上の水温で始動した場合、完全暖機運転成立とする。
このため、完全暖機運転条件を満たしているか否かの判断(104)において、判断(104)がYESの場合には、前記内燃機関1の空燃比制御装置66の制御用プログラムのエンド(109)に移行する。
判断(104)がNOの場合には、始動時水温はz[℃]より高いか否かの判断(105)に移行する。
すなわち、「(C)水温判定条件」を実施する。そして、ある水温z[℃]以下で始動した場合、完全暖機運転まで水温判定条件成立とする一方、ある水温z[℃]より高い水温で始動した場合は、水温判定条件は不成立とする。
このため、始動時水温はz[℃]より高いか否かの判断(105)において、判断(105)がYESの場合には、前記内燃機関1の空燃比制御装置66の制御用プログラムのエンド(109)に移行する。
判断(105)がNOの場合には、「インマニ圧力条件判定成立」、つまり前記インテークマニホルド17の圧力条件判定が成立しているか否かの判断(106)に移行する。
すなわち、前記圧力検出手段59による「(D)前記インテークマニホルド17の圧力条件判定」を実施する。このとき、2つの値p、P(p<P)をそれぞれ設定し、以下の不等式
p[kPa] < インテークマニホルド17の圧力 ≦ P[kPa]
の範囲内にあるか否かを判定する。
このため、前記インテークマニホルド17の圧力条件判定が成立しているか否かの判断(106)において、判断(106)がNOの場合には、上述した完全暖機運転条件を満たしているか否かの判断(104)に戻る。
判断(106)がYESの場合には、「エンジン回転条件判定成立」、つまり前記回転数検出手段61のエンジン回転条件判定が成立するか否かの判断(107)に移行する。
すなわち、前記回転数検出手段61による「(E)エンジン回転条件判定」を実施する。このとき、2つの値n、N(n<N)をそれぞれ設定し、以下の不等式
n[rpm] < エンジン回転 < N[rpm]
の範囲内にあるか否かを判定する。
このため、前記回転数検出手段61のエンジン回転条件判定が成立するか否かの判断(107)において、判断(107)がNOの場合には、上述した完全暖機運転条件を満たしているか否かの判断(104)に戻る。
判断(107)がYESの場合には、「A/F加振停止制御」の処理(108)を行った後に、完全暖機運転条件を満たしているか否かの判断(104)に戻る。
1 内燃機関
13 エアクリーナ
17 インテークマニホルド
22 触媒コンバータ
24 触媒
25 過給機(ターボチャージャ)
37 インタクーラ
38 燃料タンク
43 燃料噴射弁
44 圧力レギュレータ
49 キャニスタ
52 イグニションコイル
58 スロットル開度センサ
59 圧力検出手段
60 吸気温センサ
61 回転数検出手段
62 ノッキングセンサ
63 冷却水温検出手段
64 空燃比センサ
65 O2センサ
66 空燃比制御装置
67 制御手段
70 バッテリ
71 暖機状態判定手段

Claims (3)

  1. 空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させる制御手段を備える内燃機関の空燃比制御装置において、この内燃機関の冷却水を検出する冷却水温検出手段と、前記内燃機関が完全に暖機されたか否かを判定する暖機状態判定手段とを備え、前記制御手段は、前記内燃機関の始動時に前記冷却水温検出手段により検出された冷却水温度が予め設定された値以下である時には、前記暖機状態判定手段により前記内燃機関が完全暖機状態であると判定されるまで、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させないことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。
  2. 前記内燃機関のインテークマニホルドの圧力を検出する圧力検出手段を備え、前記制御手段は、前記内燃機関の始動時に前記冷却水温検出手段により検出された冷却水温度が予め設定された値以であって、前記暖機状態判定手段により前記内燃機関が完全暖機状態ではないと判定されていても、前記圧力検出手段により検出された前記インテークマニホルドの圧力が予め設定された範囲外の場合には、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
  3. 前記内燃機関の回転数を検出する回転数検出手段を備え、前記制御手段は、前記内燃機関の始動時に前記冷却水温検出手段により検出された冷却水温度が予め設定された値以であって、前記暖機状態判定手段により前記内燃機関が完全暖機状態ではないと判定されていても、前記回転数検出手段により検出された前記内燃機関の回転数が予め設定された範囲外の場合には、空燃比をリッチとリーンとに交互に変化させることを特徴とする請求項1、2に記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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