JPH0988663A - 内燃機関制御装置 - Google Patents

内燃機関制御装置

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JPH0988663A
JPH0988663A JP7238057A JP23805795A JPH0988663A JP H0988663 A JPH0988663 A JP H0988663A JP 7238057 A JP7238057 A JP 7238057A JP 23805795 A JP23805795 A JP 23805795A JP H0988663 A JPH0988663 A JP H0988663A
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JP
Japan
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catalyst
injection dither
injection
dither control
cylinder
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Application number
JP7238057A
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English (en)
Inventor
Taiji Isobe
大治 磯部
Kenichi Sago
謙一 佐合
Shigenori Isomura
磯村  重則
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Priority to US08/706,692 priority patent/US5845492A/en
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  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 噴射ディザ制御による触媒暖機能力を向上す
る。 【解決手段】 始動完了後、触媒温度がA点(触媒内で
COの酸化反応が促進される温度)に達すると推定され
る時間αが経過した時点で、フラグFLGをセットして
噴射ディザ制御を開始する。その後、噴射ディザ制御に
よる暖機により触媒温度がB点(活性化温度)に到達す
ると推定される時間βまで噴射ディザ制御を続け、その
時間βが経過した時点で、フラグFLGをリセットして
噴射ディザ制御を終了する。噴射ディザ制御実行中は、
エンジン回転数と吸気管圧力に基づいて噴射ディザ総量
DZを120℃A毎に算出し、その噴射ディザ総量DZ
を判定値JD1,JD2と比較し、その比較結果に応じ
て許可フラグFRICH1〜FRICH3を切り替え、
リッチ気筒群/リーン気筒群の気筒数の割合を切り替え
る。これにより、噴射ディザ総量の限界を従来より大幅
に拡大できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、機関始動後、排出
ガス浄化用の触媒を早期に活性化温度にまで温度上昇さ
せる触媒早期暖機制御を行うようにした内燃機関制御装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両に搭載されている排出ガス
浄化用の三元触媒は、排出ガス中の有害成分(HC,C
O,NOx)を高温状態下で酸化/還元反応させて無害
化するものであり、その排出ガス浄化能力を有効に発揮
させるためには、触媒の温度を活性化温度(一般的には
300〜350℃)まで上昇させる必要がある。従って
エンジン始動後に触媒温度が活性化温度に上昇するまで
は、排出ガス浄化能力が低く、排出ガス中の有害成分の
排出量が多くなり、エミッションが悪化する。
【0003】この問題を解決するために、近年、エンジ
ン始動後に触媒を早期暖機するために、エンジン始動後
の所定期間に噴射ディザ制御を実行するようにしたもの
がある。この噴射ディザ制御は、例えば特開平4−30
8311号公報に示すように燃料噴射量をジグザグ状に
増減補正し、触媒内でCOの酸化反応を増加させて、そ
の酸化反応による発熱で触媒を内部から加熱して暖機を
促進するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の噴射ディザ
制御では、噴射毎に交互にリッチ/リーンを繰り返すた
め、例えば6気筒エンジンの場合には、燃料噴射量を増
量補正するリッチ気筒群と、燃料噴射量を減量補正する
リーン気筒群とを3気筒ずつ均等に分割し、リッチ気筒
群からCO濃度が通常より高い燃焼ガスを排出すると共
に、リーン気筒群からO2 濃度が通常より高い燃焼ガス
を排出し、それらのガスを触媒内で混合させてCOの酸
化反応を促進させるようにしている。このとき、リッチ
気筒群の排出ガスとリーン気筒群の排出ガスとを合計し
た排気側の空燃比が理論空燃比(空気過剰率λ=1)と
なるように制御することで、暖機効果と排出ガス浄化効
果とを両立させるようにしている。そして、上述したよ
うにリッチ気筒群とリーン気筒群とを均等割りする従来
の噴射ディザ制御では、排気側の空燃比を理論空燃比と
するために、理論空燃比に対してリッチ側への振り幅
(噴射ディザ量)とリーン側への振り幅とを同一にする
必要がある。
【0005】ところで、図7に示すように、理論空燃比
14.6に対してリーン側の燃焼限界は空燃比A/F=
18であり、リッチ側の燃焼限界は空燃比A/F=8で
ある。この燃焼限界を越えて空燃比をリッチ側/リーン
側に振ると、失火が発生するため、噴射ディザ制御は、
8<A/F<18の燃焼限界内で空燃比をリッチ側/リ
ーン側に振る必要があり、理論空燃比14.6からリー
ン側の燃焼限界までの振り幅(A/F=14.6〜1
8)は、リッチ側の燃焼限界までの振り幅(A/F=1
4.6〜8)よりも小さい。このため、従来の噴射ディ
ザ制御のように、リッチ側への振り幅とリーン側への振
り幅とを同一にする場合には、空燃比の振り幅がリーン
気筒で制限され、1気筒当り±19%(A/F=12.
3〜18)が限界である。従って、リッチ気筒群とリー
ン気筒群とを3気筒ずつ均等割りする6気筒エンジンの
場合には、±19×3=±57%が限界となり、それ以
上の噴射ディザ量の拡大(つまり触媒暖機能力向上)は
失火を招き不可能である。
【0006】本発明はこのような事情を考慮してなされ
たものであり、従ってその目的は、噴射ディザ総量の限
界を拡大できて、噴射ディザ制御による触媒暖機能力を
向上することができる内燃機関制御装置を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1の内燃機関制御装置は、内燃機関
の排気経路に配設された排出ガス浄化用の触媒と、前記
内燃機関の運転状態に基づいて燃料噴射量を演算する燃
料噴射量演算手段と、機関始動後の前記触媒の暖機状態
を検出する暖機状態検出手段と、この暖機状態検出手段
により前記触媒の暖機完了が検出されるまで前記燃料噴
射量をジグザグ状に増減補正する噴射ディザ制御を行う
ことで前記触媒を早期暖機する噴射ディザ制御手段とを
備え、前記噴射ディザ制御手段は、前記燃料噴射量を増
量補正するリッチ気筒群と前記燃料噴射量を減量補正す
るリーン気筒群との気筒数の割合を噴射ディザの総量に
応じて切り替えるようにしたものである。
【0008】この場合、例えば6気筒エンジンでは、図
7に示すように、要求される噴射ディザの総量が57%
以下のときには、従来通り、3気筒リッチ/3気筒リー
ンで噴射ディザ制御を行えば良いが、それ以上になる
と、2気筒リッチ/4気筒リーンに切り替え、更にそれ
以上になると、1気筒リッチ/4気筒リーンに切り替え
る。ここで、2気筒リッチ/4気筒リーンのときには、
19×4=76%が限界となり、1気筒リッチ/5気筒
リーンのときには、噴射ディザの総量がリッチ気筒で制
限され、82%(A/F=14.6〜8)が限界であ
る。このように、リッチ気筒群とリーン気筒群との気筒
数の割合を噴射ディザの総量に応じて切り替えること
で、噴射ディザ総量の限界が従来より大幅に拡大され、
触媒暖機能力向上が可能となる。
【0009】また、請求項2では、機関始動後の経過時
間を計時する計時手段を備え、前記噴射ディザ制御手段
は、前記計時手段の計時時間によって噴射ディザ制御実
行期間を判定する。つまり、機関始動後の時間の経過に
伴って、触媒が暖機され、触媒温度が上昇するので、機
関始動後の経過時間によって噴射ディザ制御実行期間を
判定すれば、機関始動後の経過時間により間接的に触媒
の温度上昇を推定した噴射ディザ制御が可能となる。
【0010】また、請求項3では、前記触媒の温度又は
触媒温度を反映した温度情報を検出する温度センサを備
え、前記噴射ディザ制御手段は、前記温度センサにより
直接又は間接的に検出した触媒温度によって噴射ディザ
制御実行期間を判定する。
【0011】前述した請求項2の始動後の経過時間によ
る制御の切替えでは、始動時の触媒温度によって噴射デ
ィザ制御による触媒暖機効果が影響を受けてしまうが、
請求項3では、触媒温度を直接又は間接的に検出して、
触媒温度によって噴射ディザ制御実行期間を判定するの
で、噴射ディザ制御による触媒暖機効果が始動時の触媒
温度の影響を受けなくなり、安定した触媒暖機効果が得
られる。
【0012】ところで、噴射ディザ制御による触媒早期
暖機では、触媒内でCOの酸化反応を促進し、その反応
熱で触媒を暖機するが、触媒が冷えた状態では、触媒内
でCOの酸化反応が促進されず、噴射ディザ制御によっ
て却ってエミッションが悪化してしまう。
【0013】この点、上記請求項2,3では、噴射ディ
ザ制御の開始タイミングを始動後の経過時間又は触媒温
度で設定することで、始動後に触媒温度がCOの酸化反
応を促進する温度に上昇するまで待って噴射ディザ制御
を開始することが可能であり、触媒が冷えた状態で噴射
ディザ制御を行うことによるエミッションの悪化を回避
できる。但し、上記請求項2,3において、始動完了後
に直ちに噴射ディザ制御を開始するようにしても良く、
この場合においても、噴射ディザ制御終了タイミングを
始動後の経過時間又は触媒温度の検出値によって判定す
ることで、噴射ディザ制御により触媒を活性化温度にま
で暖機することが可能であり、本発明の所期の目的は十
分に達成できる。
【0014】また、請求項4では、機関回転数、吸気管
圧力等の機関運転状態を検出する機関運転状態検出手段
を備え、前記噴射ディザ制御手段は、前記機関運転状態
検出手段により検出した機関運転状態に基づいて噴射デ
ィザの総量を算出する。これにより、ドライバビリティ
を損なわないように噴射ディザの総量を設定することが
可能となり、ドライバビリティを優先した噴射ディザ制
御が行われる。
【0015】また、請求項5では、前記噴射ディザ制御
手段は、前記温度センサにより直接又は間接的に検出し
た触媒温度と目標の触媒活性化温度との偏差に基づいて
前記噴射ディザの総量を算出する。これにより、触媒温
度の上昇具合に応じた噴射ディザの総量の設定が可能と
なり、触媒の温度上昇を優先した噴射ディザ制御が行わ
れる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施形態を
図1乃至図10に基づいて説明する。まず、図1に基づ
いてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部に
は、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ1
3の下流側に吸気温度Tamを検出する吸気温センサ1
4が設けられ、この吸気温センサ14の下流側にスロッ
トルバルブ15とスロットル開度THを検出するスロッ
トル開度センサ16とが設けられている。更に、スロッ
トルバルブ15の下流側には、吸気管圧力PMを検出す
る吸気管圧力センサ17(機関運転状態検出手段)が設
けられ、この吸気管圧力センサ17の下流側にサージタ
ンク18が設けられている。このサージタンク18に
は、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホ
ールド19が接続され、この吸気マニホールド19の各
気筒の分岐管部にそれぞれ燃料を噴射するインジェクタ
20a〜20fが取り付けられている。
【0017】また、エンジン11には各気筒毎に点火プ
ラグ21が取り付けられ、各点火プラグ21には、点火
回路22で発生した高圧電流がディストリビュータ23
を介して供給される。このディストリビュータ23に
は、720℃A(クランク軸2回転)毎に例えば24個
のパルス信号を出力するクランク角センサ24(機関運
転状態検出手段)が設けられ、このクランク角センサ2
4の出力パルス間隔によってエンジン回転数NEを検出
するようになっている。また、エンジン11には、エン
ジン冷却水温THWを検出する水温センサ38が取り付
けられている。
【0018】一方、エンジン11の排気ポート(図示せ
ず)には、排気マニホールド25を介して排気管26
(排気通路)が接続され、この排気管26の途中に、排
出ガス中の有害成分(CO,HC,NOx等)を低減さ
せる三元触媒等の触媒27が設けられている。この触媒
27の上流側には、排出ガスの空燃比に応じたリニアな
空燃比信号を出力する空燃比センサ28が設けられ、ま
た、触媒27の下流側には、排出ガス中の空燃比がリッ
チかリーンかによって出力が反転する酸素センサ29が
設けられている。
【0019】上述した各種のセンサ(機関運転状態検出
手段)の出力は電子制御回路30内に入力ポート31を
介して読み込まれる。電子制御回路30は、マイクロコ
ンピュータを主体として構成され、CPU32、ROM
33、RAM34、バックアップRAM35等を備え、
後述するように各種センサ出力から得られたエンジン運
転状態パラメータを用いて燃料噴射量TAUや点火時期
Ig等を演算し、その演算結果に応じた信号を出力ポー
ト36からインジェクタ20a〜20fや点火回路22
に出力する。
【0020】更に、この電子制御回路30は、図2,図
3,図5及び図6に示す各ルーチンを実行することで、
エンジン始動後の所定期間に噴射ディザ制御により触媒
27を早期暖機する噴射ディザ制御手段としても機能す
る。
【0021】以下、図2に示す噴射ディザ制御期間判定
ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンは、一定
時間毎(例えば40ms毎)に実行され、まずステップ
101〜103で、噴射ディザ制御による触媒暖機を実
行するか否かを判定する。具体的には、ステップ103
で、水温センサ38から読み込んだエンジン冷却水温T
HWが所定の完全暖機温度T2以下か否かを判定する。
ここで、完全暖機温度T2は、エンジン11及び触媒2
7の双方が完全暖機したと判断される温度であり、例え
ばT2=60℃である。もし、エンジン冷却水温THW
が完全暖機温度T2より低ければ、ステップ102に進
み、エンジン冷却水温THWが所定の暖機制御下限温度
T1以上か否かを判定する。ここで、暖機制御下限温度
T1は、噴射ディザ制御実行時にドライバビリティに悪
影響を与えない下限温度であり、例えばT1=20℃で
ある。
【0022】もし、エンジン冷却水温THW≧T1であ
れば、ステップ103に進み、エンジン始動が完了して
いるか否かをエンジン回転数NE≧500RPMである
か否かで判定する。もし、始動完了であれば、ステップ
104に進み、始動後の経過時間を計時する始動後経過
時間カウンタCSTA(計時手段)をインクリメント
し、次のステップ105で、始動後経過時間カウンタC
STAが第1の所定時間αに到達したか否かを判定す
る。ここで、第1の所定時間αは、始動後の排出ガスの
熱で触媒27がCOの酸化反応を促進する温度に暖機さ
れるまでに必要な時間である。もし、始動後経過時間カ
ウンタCSTAが第1の所定時間αに到達していなけれ
ば、ステップ108にジャンプし、噴射ディザ制御手段
許可フラグFLGを禁止を示す「0」にセットして、噴
射ディザ制御を禁止し、本ルーチンを終了する。
【0023】その後、始動後経過時間カウンタCSTA
が第1の所定時間αに到達すると、ステップ105から
ステップ106に進み、噴射ディザ制御許可フラグFL
Gを噴射ディザ制御実行を示す「1」にセットして、噴
射ディザ制御を開始する。そして、次のステップ107
で、始動後経過時間カウンタCSTAが第2の所定時間
βに到達したか否かを判定する。ここで、第2の所定時
間βは、噴射ディザ制御により触媒温度が活性化温度に
上昇するのに必要な始動後の経過時間であり、上記ステ
ップ107の処理が特許請求の範囲でいう暖機状態検出
手段として機能する。
【0024】以上のようにして、始動後経過時間カウン
タCSTAが第2の所定時間βに到達するまで噴射ディ
ザ制御を実行し、CSTA≧βになった時点で、触媒温
度が活性化温度に到達したと判断して、ステップ107
からステップ108に進み、噴射ディザ制御許可フラグ
FLGを「0」にリセットして噴射ディザ制御を終了
し、本ルーチンを終了する。
【0025】一方、前述したステップ101で、エンジ
ン冷却水温THWが完全暖機温度T2以上と判定される
と、エンジン11及び触媒27の双方が完全暖機してい
ると判断して、ステップ109に進み、始動後経過時間
カウンタCSTAのオーバーフロー防止処理(CSTA
←β+1)を行い、次のステップ108で、噴射ディザ
制御許可フラグFLGを「0」にリセットして噴射ディ
ザ制御を禁止し、本ルーチンを終了する。要するに、始
動前のエンジン停止時間が短い場合等、エンジン11や
触媒27が既に暖まった状態で始動される場合には、噴
射ディザ制御が不要若しくは暖機時間を短縮できるの
で、エンジン冷却水温THWを所定の完全暖機温度T2
と比較し、THW≧T2の時に噴射ディザ制御を禁止す
ることで、エミッションやドライバビリティを向上する
ものである。
【0026】また、前記ステップ102,103のいず
れかで「No」と判定された場合、つまり、エンジン冷
却水温THWが暖機制御下限温度T1(=20℃)より
低い場合、又はエンジン回転数NE<500RPMであ
る場合には、いずれもエンジン回転が不安定で、噴射デ
ィザ制御を行うとドライバビリティに悪影響を及ぼすの
で、ステップ110に進み、始動後経過時間カウンタC
STAをリセットし、次のステップ108で、噴射ディ
ザ制御許可フラグFLGを「0」にリセットして噴射デ
ィザ制御を禁止し、本ルーチンを終了する。
【0027】次に、噴射ディザ総量・リッチ気筒数を演
算する図3の噴射ディザ総量・リッチ気筒数演算ルーチ
ンの処理の流れを説明する。本ルーチンは、6気筒エン
ジン11について噴射ディザ総量・リッチ気筒数を演算
する処理であり、120℃A毎(各気筒の上死点毎)に
実行される。処理が開始されると、まずステップ121
で、噴射ディザ制御許可フラグFLGが噴射ディザ制御
実行を示す「1」であるか否かを判定し、FLG=0
(噴射ディザ制御禁止)であれば、以降の処理を行うこ
と無く、本ルーチンを終了する。
【0028】上記ステップ121で、FLG=1(噴射
ディザ制御実行)であれば、ステップ122,123に
進み、エンジン回転数NEと吸気管圧力PMを読み込
む。次のステップ124で、要求されるCO量に対応し
た噴射ディザ総量DZを現在のNE,PM情報を基に図
4に示す噴射ディザ総量マップより算出する。ここで、
噴射ディザ総量DZは、CO量に対応する噴射量の増量
割合、つまりプラス側のディザ値×リッチ側気筒数で決
める。例えば、図4に示すように、NE=n1,PM=
P1の時、噴射ディザ総量マップよりマッピングしてt
d値を算出し、DZ=tdとする。このように、エンジ
ン運転状態(例えばエンジン回転数NE,吸気管圧力P
M)に応じて噴射ディザ総量DZを算出することで、ド
ライバビリティを損なわないように噴射ディザ総量DZ
を設定することが可能となり、ドライバビリティを優先
した噴射ディザ制御を行うことができる。
【0029】そして、次のステップ125で、噴射ディ
ザ総量DZが第1判定値JD1以上であるか否かを判定
する。ここで、第1判定値JD1は、噴射ディザ制御を
3気筒リッチ/3気筒リーンで行うときの限界値であ
る。上記ステップ125で、DZ<JD1のとき、つま
り噴射ディザ制御を3気筒リッチ/3気筒リーンで実行
可能なときには、ステップ132,133,134に進
み、3気筒リッチ/3気筒リーン制御許可フラグFRI
CH1を「1」にセットし、他のフラグFRICH1,
FRICH2をリセットして、本ルーチンを終了する。
【0030】これに対し、上記ステップ125で、DZ
≧JD1の場合には、ステップ126に進み、噴射ディ
ザ総量DZが第2判定値JD2以上であるか否かを判定
する。ここで、第2判定値JD2は、噴射ディザ制御を
2気筒リッチ/4気筒リーンで行うときの限界値であ
る。上記ステップ126で、DZ<JD2のとき、つま
り噴射ディザ制御を2気筒リッチ/4気筒リーンで実行
可能なときには、ステップ135,136,137に進
み、2気筒リッチ/4気筒リーン制御許可フラグFRI
CH2を「1」にセットし、他のフラグFRICH1,
FRICH2をリセットして、本ルーチンを終了する。
【0031】また、上記ステップ126で、DZ≧JD
2の場合には、ステップ127に進み、噴射ディザ総量
DZが第3判定値JD3以上であるか否かを判定する。
ここで、第3判定値JD3は、噴射ディザ制御を1気筒
リッチ/5気筒リーンで行うときの限界値であり、噴射
ディザ総量DZの限界値でもある。上記ステップ127
で、DZ<JD3のとき、つまり噴射ディザ制御を1気
筒リッチ/5気筒リーンで実行可能なときには、ステッ
プ129,130,131に進み、1気筒リッチ/5気
筒リーン制御許可フラグFRICH3を「1」にセット
し、他のフラグFRICH1,FRICH2をリセット
して、本ルーチンを終了する。
【0032】もし、上記ステップ127で、DZ≧JD
3のとき、つまり、ステップ124で算出した噴射ディ
ザ総量DZが限界値を越えたときには、失火等の悪影響
が発生するため、ステップ128に進み、噴射ディザ総
量DZを第3判定値JD3に抑えるガード処理を施した
上で、ステップ129,130,131に進み、1気筒
リッチ/5気筒リーン制御許可フラグFRICH3を
「1」にセットし、他のフラグFRICH1,FRIC
H2をリセットして、本ルーチンを終了する。
【0033】次に、上記ステップ125〜134で実行
される第1〜第3判定値JD1〜JD3によるリッチ気
筒数/リーン気筒数の切り替え制御について説明する。
図7は、6気筒エンジン11について全気筒ストイキ
(空気過剰率λ=1)制御に対してリッチ気筒数/リー
ン気筒数を切り替えた時のリッチ側、リーン側の空燃比
(A/F)の特性図である。仮に、失火の発生しない燃
焼範囲を8≦A/F≦18とすると、噴射ディザ総量が
少ない場合には、従来通り、3気筒リッチ/3気筒リー
ンで噴射ディザ制御を行えば良い。3気筒リッチ/3気
筒リーンの場合には、空燃比の振り幅(噴射ディザ)が
リーン気筒で制限され、1気筒当り19%(A/F=1
2.3〜18)が限界である。従って、3気筒リッチ/
3気筒リーンの噴射ディザ総量は、19×3=57%が
限界となり、57%を越えると、リーン側気筒が失火領
域に入るため、2気筒リッチ/4気筒リーンに切り替え
る。
【0034】2気筒リッチ/4気筒リーンの噴射ディザ
制御でも、19×4=76%を越えると、やはりリーン
側気筒が失火領域に達するため、1気筒リッチ/5気筒
リーンに切り替える。1気筒リッチ/5気筒リーンのと
きには、噴射ディザ総量がリッチ気筒で制限され、82
%(A/F=14.6〜8)が限界であり、82%を越
えると、リッチ側気筒が失火領域に入る。
【0035】このように、リッチ気筒数とリーン気筒数
との割合を噴射ディザ総量に応じて切り替えることで、
噴射ディザ総量DZの限界が従来より大幅に拡大され、
触媒暖機能力向上が可能となる。尚、前述した図3での
第1判定値JD1は図7では57%であり、第2判定値
JD2は76%であり、第3判定値JD3は82%であ
る。
【0036】次に、図5及び図6に示す噴射ディザ制御
実行ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンは1
20℃A毎(各気筒の上死点毎)に実行される。処理が
開始されると、まずステップ141,142で、エンジ
ン回転数NEと吸気管圧力PMを読み込み、続くステッ
プ143で、NE,PMを用いて基本燃料噴射量TPを
算出する。次のステップ144で、第1気筒上死点(T
DC)か否かを判定し、第1気筒TDCであれば、ステ
ップ145に進み、気筒カウンタKITOを「0」にリ
セットし、続くステップ146で、噴射気筒を判別する
気筒カウンタKITOをインクリメントする。ここで、
KITO=1は第1気筒、KITO=2は第2気筒、…
…、KITO=6は第6気筒を示す。
【0037】一方、上記ステップ144で、第1気筒T
DCでなければ、気筒カウンタKITOをクリアせず
に、ステップ146に進み、気筒カウンタKITOをイ
ンクリメントする。
【0038】そして、次のステップ147で、3気筒リ
ッチ/3気筒リーン制御許可フラグFRICH1が許可
を示す「1」であるか否かを判定し、FRICH1=1
(許可)であれば、ステップ148,149,150
で、気筒カウンタKITOの値が1,3,5のいずれか
に該当するか否かを判定し、KITO=1,3,5に対
応した気筒はリッチ側気筒に割振るため、ステップ15
3に進み、リッチ気筒数設定値KPを3にセットする。
この後、ステップ154で、リッチ気筒の噴射タイミン
グの時に、次の(1)式により最終ディザ係数TDit
を算出する。 TDit=1+DZ/KP ……(1)
【0039】同様に、KITO=2,4,6に対応した
気筒はリーン気筒に割振るため、ステップ151で、リ
ーン気筒数設定値KMを3にセットする。この後、ステ
ップ152で、リーン気筒の噴射タイミングの時に、次
の(1)式により最終ディザ係数TDitを算出する。 TDit=1−DZ/KM ……(2)
【0040】一方、上記ステップ147で、3気筒リッ
チ/3気筒リーン制御許可フラグFRICH1が禁止を
示す「0」である場合には、ステップ156に進み、2
気筒リッチ/4気筒リーン制御許可フラグFRICH2
が許可を示す「1」であるか否かを判定する。もし、F
RICH2=1(許可)であれば、ステップ157〜1
60で、上述と同様に2気筒リッチ/4気筒リーンの気
筒の割振りを行う。つまり、KITO=1,4に対応し
た気筒はリッチ側気筒に割振るため、ステップ160に
進み、リッチ気筒数設定値KPを2にセットし、続くス
テップ154で上記(1)式により最終ディザ係数TD
itを算出する。また、KITO=2,3,5,6に対
応した気筒はリーン気筒に割振るため、ステップ159
で、リーン気筒数設定値KMを4にセットし、続くステ
ップ152で、リーン気筒の噴射タイミングの時に、上
記(2)式により最終ディザ係数TDitを算出する。
【0041】これに対し、FRICH1,FRICH2
が共に禁止を示す「0」である場合には、ステップ16
1に進み、1気筒リッチ/5気筒リーン制御許可フラグ
FRICH3が許可を示す「1」であるか否かを判定す
る。もし、FRICH3=1(許可)であれば、ステッ
プ162〜164で、上述と同様に1気筒リッチ/5気
筒リーンの気筒の割振りを行う。つまり、KITO=1
に対応した気筒はリッチ側気筒に割振るため、ステップ
164に進み、リッチ気筒数設定値KPを1にセット
し、続くステップ154で、上記(1)式により最終デ
ィザ係数TDitを算出する。また、KITO=2〜6
に対応した気筒はリーン気筒に割振るため、ステップ1
63で、リーン気筒数設定値KMを5にセットし、続く
ステップ152で、リーン気筒の噴射タイミングの時
に、上記(2)式により最終ディザ係数TDitを算出
する。
【0042】また、上記ステップ161で「No」と判
定された場合、即ちFRICH1,FRICH2,FR
ICH3が全て禁止を示す「0」である場合には、ステ
ップ165に進み、最終ディザ係数TDitを1にセッ
トする。
【0043】以上のようにして最終ディザ係数TDit
を算出した後、ステップ155に進み、最終燃料噴射量
TAUを、基本燃料噴射量TP、最終ディザ係数TDi
t、基本燃料噴射量補正係数FC、無効噴射時間補正T
Vを用いて次式により算出する。 TAU=TP×TDit×FC+TV このステップ155の処理が特許請求の範囲でいう燃料
噴射量演算手段として機能する。
【0044】一方、図8は、1気筒リッチ/5気筒リー
ンで噴射ディザ制御を行う場合のタイムチャートであ
る。このタイムチャートにおいて、Aは第1気筒の上死
点(TDC)にて出力する、720℃A毎の第1気筒判
別信号であり、Bは各気筒の上死点にて出力する、12
0℃A毎の120℃Aタイミング信号である。Cは、B
の120℃Aタイミング信号の発生毎にインクリメント
し、Aの第1気筒判別信号の発生毎にリセットする気筒
カウンタKITOである。D〜Iは、各気筒に設けたイ
ンジェクタ20a〜20fを駆動する噴射パルス信号で
ある。
【0045】このタイムチャートでは、1気筒リッチ/
5気筒リーン制御許可フラグFRICH3が許可を示す
「1」にセットされている場合を例にして説明する。気
筒カウンタKITOが1(第1気筒)の場合のみ、第1
気筒にリッチ制御を実施し、他気筒はリッチディザに対
応したリーン分を残りの5気筒で均等に分割した値のリ
ーン制御を実行する。このようにして、噴射ディザ制御
は、燃料噴射量を燃焼毎に増減させて空燃比を理論空燃
比に対してリッチ側とリーン側に振ることで、リッチ燃
焼とリーン燃焼とを繰り返し、リッチ燃焼により一酸化
炭素(CO)を発生し、リーン燃焼により酸素(O2)
を発生する。そして、このように発生させた一酸化炭素
と酸素は、触媒27の触媒作用により次式に示す酸化反
応を行い、熱(Q)を発生する。 2CO+O2 =2CO2 +Q この酸化反応によって発生する熱(Q)で触媒27内を
通る排出ガスの温度が上昇し、触媒27の暖機が促進さ
れる。
【0046】図9(a)はストイキ(空気過剰率λ=
1)から空燃比を±10%振ったときに、触媒27へ供
給されるCOとO2 の反応ガス濃度の分布を示す。図9
(b)に示すように、噴射ディザ総量をプラス側に増加
させるに従ってCO供給量がリニアに増加し、図9
(c)に示すように、CO供給量が増加するに従って触
媒温度上昇が大きくなり、CO供給量がα1のときに、
触媒温度上昇はβとなる。
【0047】以上説明した触媒早期暖機制御の流れを図
10のタイムチャートを用いて説明する。図10に示す
ように、始動(この場合、エンジン冷却水温25℃にて
始動)後、走行した場合を想定する。始動によりエンジ
ン回転数が上昇し、所定回転数(500RPM)に達す
ると始動完了する。
【0048】始動完了後、経過時間カウンタCSTAを
積算していき、触媒温度が排出ガスの熱でA点(触媒2
7内でCOの酸化反応が促進される温度)に達すると推
定される時間αが経過した時点で、噴射ディザ制御許可
フラグFLGを「1」にセットし、噴射ディザ制御を開
始する。その後、噴射ディザ制御による暖機により触媒
温度がB点(活性化温度)に到達すると推定される時間
βまで噴射ディザ制御を続け、その時間βが経過した時
点で、噴射ディザ制御許可フラグFLGを「0」にリセ
ットし、噴射ディザ制御を終了する。
【0049】そして、噴射ディザ制御実行中は、噴射デ
ィザ総量DZを120℃A毎に算出し、その噴射ディザ
総量DZを第1〜第3判定値JD1〜JD3(図10で
は第3判定値JD3は用いられていない)と比較し、そ
の比較結果に応じて許可フラグFRICH1〜FRIC
H3を切り替え、リッチ気筒群/リーン気筒群の気筒数
の割振りを行う。これにより、噴射ディザ総量DZの限
界を従来より大幅に拡大できて、噴射ディザ制御による
触媒暖機能力を向上することができ、触媒暖機時間の短
縮ひいてはエミッション向上を実現することができる。
【0050】また、上記第1の実施形態では、エンジン
運転状態(例えばエンジン回転数NE,吸気管圧力P
M)に応じて所定のマップより噴射ディザ総量DZを算
出するようにしたので、ドライバビリティを損なわない
ように噴射ディザ総量DZを設定することが可能とな
り、ドライバビリティを優先した噴射ディザ制御を行う
ことができる。
【0051】以上説明した第1の実施形態では、始動後
の経過時間を始動後時間経過カウンタCSTAでカウン
トし、始動後の経過時間によって触媒27の温度を推定
して噴射ディザ制御実行期間(α,β)を判定するよう
にしている。しかし、このような時間を基準にした噴射
ディザ制御実行期間の判定では、始動時の触媒温度によ
って所定時間(α,β)経過後の触媒温度が異なってく
るため、噴射ディザ制御による暖機効果が始動時の触媒
温度によって変動することは避けられない。
【0052】そこで、図11乃至図15に示す第2の実
施形態では、触媒27に、触媒温度を検出する触媒温度
センサ40を取り付け、この触媒温度センサ40の出力
信号から触媒温度を判定し、この触媒温度によって噴射
ディザ制御実行期間を判定するようにしている。これに
より、噴射ディザ制御による触媒暖機効果が始動時の触
媒温度の影響を受けなくなり、安定した触媒暖機効果が
得られる。
【0053】以下、この第2の実施形態の制御の概要に
ついて図12のタイムチャートを用いて説明する(但
し、説明は上記第1の実施形態との変更点のみに限定す
る)。触媒温度センサ40により検出した触媒温度TH
GがA点の噴射ディザ制御開始温度TTHG1に達した
時点で、噴射ディザ制御許可フラグFLGを「1」にセ
ットして噴射ディザ制御を開始する。その後、噴射ディ
ザ制御による暖機効果によって触媒温度が上昇し、B点
の触媒活性化温度TTHG2に達した時点で、噴射ディ
ザ制御許可フラグFLGを「0」にリセットして噴射デ
ィザ制御(触媒暖機)を終了する。
【0054】この第2の実施形態では、噴射ディザ制御
中に、触媒温度センサ40により検出した触媒温度TH
Gと目標となる触媒活性化温度TTHG2との偏差ΔT
HGを算出し、その偏差ΔTHGに応じて所定のマップ
より噴射ディザ総量DZを求める。これにより、触媒温
度の上昇具合に応じた噴射ディザ総量DZの設定が可能
となり、触媒27の温度上昇を優先した噴射ディザ制御
が行われる。以後は、第1の実施形態と同様に、噴射デ
ィザ総量DZを第1〜第3判定値JD1〜JD3(図1
2では第3判定値JD3は用いられていない)と比較
し、その比較結果に応じて許可フラグFRICH1〜F
RICH3を切り替え、リッチ気筒群/リーン気筒群の
気筒数の割振りを行う。
【0055】以下、この第2の実施形態の具体的な制御
の流れを図13及び図14のフローチャートを用いて説
明する。図13は、第1の実施形態で用いた図2の噴射
ディザ制御期間判定ルーチンの変更点を示す(図2のス
テップ104,109,110が削除され、ステップ1
05,107が変更されている)。
【0056】即ち、ステップ103で、エンジン始動完
了(エンジン回転数NE≧500RPM)と判定されれ
ば、ステップ105aに進み、触媒温度センサ40によ
り検出した触媒温度THGが噴射ディザ制御開始温度T
THG1に達したか否かを判定し、達していなければ、
ステップ108にジャンプし、噴射ディザ制御許可フラ
グFLGを禁止を示す「0」に維持して、噴射ディザ制
御を行わない。その後、触媒温度THGが噴射ディザ制
御開始温度TTHG1に達すると、ステップ105aか
らステップ106に進み、噴射ディザ制御許可フラグF
LGを「1」にセットして、噴射ディザ制御を開始す
る。
【0057】噴射ディザ制御中は、ステップ107a
で、触媒温度センサ40により検出した触媒温度THG
が触媒活性化温度TTHG2に達したか否かを判定し、
触媒温度THGが触媒活性化温度TTHG2に達するま
で噴射ディザ制御を実行し、触媒温度THGが触媒活性
化温度TTHG2に達した時点で、ステップ108に進
み、噴射ディザ制御許可フラグFLGを「0」にリセッ
トして、噴射ディザ制御を終了する。
【0058】一方、図14は、第1の実施形態で用いた
図3の噴射ディザ総量・リッチ気筒数演算ルーチンの変
更点を示す(図3のステップ122,123,124が
変更されている)。
【0059】即ち、噴射ディザ制御実行中(FLG=
1)の場合には、ステップ121からステップ122a
に進み、触媒温度センサ40により検出した触媒温度T
HGを読み込む。次のステップ123aで、触媒活性化
温度TTHG2と検出した触媒温度THGとの偏差ΔT
HGを算出し、続くステップ124aで、偏差ΔTHG
に応じて図14に示すマップより噴射ディザ総量DZを
算出する。これにより、触媒温度THGの上昇具合に応
じた噴射ディザ総量DZの設定が可能となり、触媒27
の温度上昇を優先した噴射ディザ制御が行われる。以後
の処理は、前記図3の処理と同じである。
【0060】尚、上記第2の実施形態では、触媒温度を
触媒温度センサ40により直接検出するようにしたが、
触媒温度を反映した温度情報、例えばエンジン冷却水
温、排気温度、空燃比センサ28や酸素センサ29の素
子温度やヒータ温度等を検出する各種の温度センサ(水
温センサ38、排気温度センサ、素子温度センサ、ヒー
タ温度センサ等)の出力信号に基づいて触媒温度を間接
的に検出するようにしても良い。
【0061】以上説明した第1及び第2の両実施形態で
は、噴射ディザ制御の開始タイミングを始動後の経過時
間又は触媒温度で設定することで、始動後に触媒温度が
COの酸化反応を促進する温度に上昇するまで待って噴
射ディザ制御を開始することが可能であり、触媒が冷え
た状態で噴射ディザ制御を行うことによるエミッション
の悪化を回避できる。但し、上記両実施形態において、
始動完了後に直ちに噴射ディザ制御を開始するようにし
ても良く、この場合においても、噴射ディザ制御終了タ
イミングを始動後の経過時間又は触媒温度の検出値によ
って判定することで、噴射ディザ制御により触媒を活性
化温度にまで暖機することが可能であり、本発明の所期
の目的は十分に達成できる。
【0062】また、エンジン始動から噴射ディザ制御開
始前の間、点火遅角制御により排出ガス温度を上昇させ
て触媒27を暖機するようにしても良い。更に、噴射デ
ィザ制御中にエンジントルク変動を抑えることを狙っ
て、噴射ディザがリッチ側に振れるときに点火時期を遅
角補正するようにしても良い。
【0063】また、前記第1の実施形態において、噴射
ディザ制御の開始/終了タイミングを決めるための所定
時間α,βを始動時のエンジン冷却水温に応じて補正す
るようにしても良い。このようにすれば、始動後の経過
時間に基づく触媒温度の推定を精度良く行うことができ
る。
【0064】尚、上記実施形態は、本発明を6気筒エン
ジンに適用したものであるが、それ以外の気筒数のエン
ジン(例えば4気筒エンジン、5気筒エンジン、8気筒
エンジン等)に適用しても良い。例えば、4気筒エンジ
ンでは、噴射ディザ総量に応じて、2気筒リッチ/2気
筒リーン、1気筒リッチ/3気筒リーンの間で切り替え
れば良い。
【0065】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1の構成によれば、噴射ディザ制御による触媒
暖機中にリッチ気筒群とリーン気筒群との気筒数の割合
を噴射ディザの総量に応じて切り替えるようにしたの
で、噴射ディザ総量の限界を従来より大幅に拡大するこ
とができて、噴射ディザ制御による触媒暖機能力を向上
でき、触媒暖機時間の短縮ひいてはエミッション向上を
実現することができる。
【0066】また、請求項2では、機関始動後の経過時
間によって噴射ディザ制御実行期間を判定するようにし
たので、噴射ディザ制御実行期間の判定を簡単に行うこ
とができる。
【0067】また、請求項3では、温度センサにより直
接又は間接的に検出した触媒温度によって噴射ディザ制
御実行期間を判定するようにしたので、噴射ディザ制御
による触媒暖機効果が始動時の触媒温度の影響を受けず
に済み、安定した触媒暖機効果を得ることができる。
【0068】また、請求項4では、機関回転数、吸気管
圧力等の機関運転状態を検出して、その機関運転態状態
に基づいて噴射ディザの総量を算出するようにしたの
で、ドライバビリティを損なわないように噴射ディザの
総量を設定することができて、ドライバビリティを優先
した噴射ディザ制御を行うことができる。
【0069】また、請求項5では、温度センサにより直
接又は間接的に検出した触媒温度と目標の触媒活性化温
度との偏差に基づいて噴射ディザの総量を算出するよう
にしたので、触媒温度の上昇具合に応じた噴射ディザの
総量を設定することができて、触媒の温度上昇を優先し
た噴射ディザ制御を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すエンジン制御シ
ステム全体の概略構成図
【図2】第1の実施形態で用いる噴射ディザ制御実行期
間判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図3】第1の実施形態で用いる噴射ディザ総量・リッ
チ気筒数演算ルーチンの処理の流れを示すフローチャー
【図4】エンジン回転数NEと吸気管圧力PMとから噴
射ディザ総量DZを求める二次元マップを概念的に示す
【図5】噴射ディザ制御実行ルーチンの処理の流れを示
すフローチャート(その1)
【図6】噴射ディザ制御実行ルーチンの処理の流れを示
すフローチャート(その2)
【図7】全気筒ストイキ(空気過剰率λ=1)制御に対
してリッチ気筒数/リーン気筒数を切り替えた時のリッ
チ側、リーン側の空燃比(A/F)の特性図
【図8】噴射ディザ制御中の各種信号と各気筒の行程の
順序を示すタイムチャート
【図9】(a)は空燃比を±10%振ったときのCO,
2 濃度の変化特性を示す図、(b)は噴射ディザ総量
とCO供給量との関係を示す特性図、(c)はCO供給
量と触媒温度上昇との関係を示す特性図
【図10】第1の実施形態の噴射ディザ制御の挙動を示
すタイムチャート
【図11】本発明の第2の実施形態を示すエンジン制御
システム全体の概略構成図
【図12】第2の実施形態の噴射ディザ制御の挙動を示
すタイムチャート
【図13】第2の実施形態で用いる噴射ディザ制御実行
期間判定ルーチンの主要部の処理の流れを示すフローチ
ャート
【図14】第2の実施形態で用いる噴射ディザ総量・リ
ッチ気筒数演算ルーチンの主要部の処理の流れを示すフ
ローチャート
【図15】触媒温度の実測値と目標の触媒活性化温度と
の偏差ΔTHGより噴射ディザ総量DZを算出するマッ
プを概念的に示す図
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、15…スロットルバル
ブ、17…吸気管圧力センサ(機関運転状態検出手
段)、20a〜20f…インジェクタ、24…クランク
角センサ(機関運転状態検出手段)、26…排気管(排
気経路)、27…触媒、28…空燃比センサ、29…酸
素センサ、30…電子制御回路(噴射ディザ制御手段,
燃料噴射量演算手段,暖機状態検出手段,計時手段)、
38…水温センサ、40…触媒温度センサ(温度セン
サ)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 41/06 ZAB 9523−3G F02D 41/06 ZAB 330 330Z 41/36 ZAB 41/36 ZABB

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の排気経路に配設された排出ガ
    ス浄化用の触媒と、前記内燃機関の運転状態に基づいて
    燃料噴射量を演算する燃料噴射量演算手段と、機関始動
    後の前記触媒の暖機状態を検出する暖機状態検出手段
    と、この暖機状態検出手段により前記触媒の暖機完了が
    検出されるまで前記燃料噴射量をジグザグ状に増減補正
    する噴射ディザ制御を行うことで前記触媒を早期暖機す
    る噴射ディザ制御手段とを備え、 前記噴射ディザ制御手段は、前記燃料噴射量を増量補正
    するリッチ気筒群と前記燃料噴射量を減量補正するリー
    ン気筒群との気筒数の割合を噴射ディザの総量に応じて
    切り替えることを特徴とする内燃機関制御装置。
  2. 【請求項2】 機関始動後の経過時間を計時する計時手
    段を備え、 前記噴射ディザ制御手段は、前記計時手段の計時時間に
    よって噴射ディザ制御実行期間を判定することを特徴と
    する請求項1に記載の内燃機関制御装置。
  3. 【請求項3】 前記触媒の温度又は触媒温度を反映した
    温度情報を検出する温度センサを備え、 前記噴射ディザ制御手段は、前記温度センサにより直接
    又は間接的に検出した触媒温度によって噴射ディザ制御
    実行期間を判定することを特徴とする請求項1に記載の
    内燃機関制御装置。
  4. 【請求項4】 機関回転数、吸気管圧力等の機関運転状
    態を検出する機関運転状態検出手段を備え、 前記噴射ディザ制御手段は、前記機関運転状態検出手段
    により検出した機関運転状態に基づいて前記噴射ディザ
    の総量を算出することを特徴とする請求項1乃至3のい
    ずれかに記載の内燃機関制御装置。
  5. 【請求項5】 前記噴射ディザ制御手段は、前記温度セ
    ンサにより直接又は間接的に検出した触媒温度と目標の
    触媒活性化温度との偏差に基づいて前記噴射ディザの総
    量を算出することを特徴とする請求項3に記載の内燃機
    関制御装置。
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