JP3722167B2 - 触媒状態検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排ガス浄化用の触媒の上流側と下流側にそれぞれ設置された空燃比センサの出力に基づいて触媒の状態を検出する触媒状態検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、排ガス浄化用の触媒の劣化具合(飽和吸着量)を検出するため、特開平6−17640号公報に示すように、触媒下流側に設置された酸素センサの出力が飽和判定レベルに到達するまで、燃料噴射量(目標空燃比)を所定補正量で所定時間継続してリッチ又はリーン方向に変動させる処理を繰り返し、飽和判定レベルに到達したときの燃料噴射量の補正量と補正時間とに基づいて触媒の飽和吸着量(最大吸着量)を算出するようにしたものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来技術では、酸素センサの出力が飽和判定レベルに到達する以前に、触媒がすでに飽和状態となり、触媒内に吸着しきれない排ガスのリッチ成分・リーン成分が触媒下流に流出することで、触媒下流の空燃比が変化して酸素センサの出力が飽和判定レベルに到達するのであるから、酸素センサの出力が飽和判定レベルに到達するのを待って触媒の飽和状態を検出したのでは、触媒の飽和状態を正しく検出することはできない。
【0004】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、従ってその目的は、触媒の状態を精度良く検出することができる触媒状態検出装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1の触媒状態検出装置は、触媒上流の空燃比に基づいて触媒に流入する排ガス成分の流量を流入量演算手段により演算すると共に、触媒下流の空燃比に基づいて触媒から流出する排ガス成分の流量を流出量演算手段により演算し、これら排ガス成分の流入流量と流出流量とに基づいて触媒の状態を触媒状態検出手段により検出する。このようにすれば、排ガス成分の流入流量と流出流量との差から触媒内の排ガス成分の吸着量をリアルタイムで検出することが可能となり、触媒の状態をリアルタイムで精度良く検出することができる。
【0006】
更に、請求項1では、前記流入量演算手段は、触媒上流の空燃比と定常運転時の触媒上流の空燃比センサの検出値から演算された触媒上流の空燃比中心値との偏差と内燃機関の負荷状態とに基づいて前記触媒に流入する排ガス成分の流量を演算し、前記流出量演算手段は、触媒下流の空燃比と定常運転時の触媒下流の空燃比センサの検出値から演算された触媒下流の空燃比中心値との偏差と内燃機関の負荷状態とに基づいて前記触媒から流出する排ガス成分の流量を演算する。このようにすれば、内燃機関の負荷状態に応じて増減する排ガス成分の流入流量と流出流量を定常運転時の空燃比中心値を基準にして精度良く求めることができる。
【0007】
また、請求項2では、触媒上流の空燃比が定常運転時の触媒上流の空燃比センサの検出値から演算された触媒上流の空燃比中心値よりリッチ側のとき、その偏差に基づいて前記触媒に流入するリッチ成分の流量を演算し、触媒上流の空燃比が定常運転時の触媒上流の空燃比センサの検出値から演算された触媒上流の空燃比中心値よりリーン側のとき、その偏差に基づいて前記触媒に流入するリーン成分の流量を演算する。そして、触媒下流の空燃比が定常運転時の触媒下流の空燃比センサの検出値から演算された触媒下流の空燃比中心値よりリッチ側のとき、その偏差に基づいて前記触媒から流出するリッチ成分の流量を演算し、触媒下流の空燃比が定常運転時の触媒下流の空燃比センサの検出値から演算された触媒下流の空燃比中心値よりリーン側のとき、その偏差に基づいて前記触媒から流出するリーン成分の流量を演算する。このようにすれば、触媒状態をリーン成分とリッチ成分の各々について検出することが可能となり、触媒状態を一層精度良く検出することができる。
【0008】
また、請求項3では、前記流入量演算手段と前記流出量演算手段は、前記排ガス成分の流量をモル数換算手段によりリッチ成分又はリーン成分毎にモル数に換算して求める。これにより、以後の演算処理が容易になる。
【0009】
更に、請求項4では、触媒上流又は下流の空燃比と各空燃比センサの検出値から演算された空燃比中心値との偏差が所定範囲内のときには、排ガス成分流量の演算を禁止する。つまり、空燃比中心値の付近は、排ガス中のリッチ成分やリーン成分が少ないストイキ領域であるので、この領域で排ガス成分流量の演算を禁止することで、演算誤差を排除して、排ガス成分を精度良く演算するものである。
【0010】
また、請求項5では、排ガス成分の流出流量の絶対値が所定値未満であるときに、前記排ガス成分の流入流量から流出流量を減算して求めた値を現在の触媒吸着量と判断する。ここで、流出流量の“絶対値”を比較する理由は、リッチ成分をマイナス値で示し、リーン成分をプラス値で示すためである。そして、排ガス成分の流出流量の絶対値が所定値未満であるとき、つまり排ガス成分の流出流量が少ないときには、触媒がまだ飽和状態になっていないと推定されるので、このときの排ガス成分の流入流量から流出流量を減算することで、現在の触媒吸着量を正確に求めることができる。
【0011】
また、請求項6では、排ガス成分の流出流量の絶対値が所定値以上であるときに、前記排ガス成分の流入流量から流出流量を減算して求めた値を触媒最大吸着量(飽和吸着量)と判断する。このように、排ガス成分の流出流量の絶対値が所定値以上であるとき、つまり排ガス成分の流出流量が多いときには、触媒が飽和状態になったと推定されるので、このときの排ガス成分の流入流量から流出流量を減算することで、触媒最大吸着量を正確に求めることができる。
【0012】
また、請求項7では、触媒が劣化するに従って触媒最大吸着量が低下する点に着目し、触媒が劣化していないときの触媒最大吸着量と現在の触媒最大吸着量とを触媒劣化検出手段により比較して触媒の劣化度合を検出する。これにより、触媒の劣化度合を精度良く検出することができる。
【0013】
また、請求項8では、触媒劣化を判定する劣化判定区間を区間設定手段により設定し、その劣化判定区間内に積算された排ガス成分の総流入量と総流出量に基づいて触媒劣化を判定する。つまり、排ガス成分は、触媒の温度(活性化の度合)や内燃機関の運転状態等によって変化するため、触媒劣化を判定するのに適した区間を選択して触媒劣化を判定することで、触媒劣化を精度良く判定するものである。
【0014】
一方、請求項9では、前記劣化判定区間内におけるリーン飽和回数又はリッチ飽和回数を飽和回数カウント手段によりカウントする。ここで、リーン飽和回数とは、触媒がリーン成分で飽和した回数であり、リッチ飽和回数とは、触媒がリッチ成分で飽和した回数である。そして、前記劣化判定区間内における排ガスリーン成分又は排ガスリッチ成分の総流入量から総流出量を減算して求めた触媒最大吸着量を、前記飽和回数カウント手段でカウントした飽和回数で割り算して触媒最大吸着量平均値を求め、この触媒最大吸着量平均値に基づいて触媒の劣化度合を触媒劣化検出手段により検出する。このように、触媒最大吸着量平均値を用いることで、触媒劣化検出精度を向上できる。
【0015】
また、請求項10では、前記最大吸着量平均値算出手段により求めた触媒最大吸着量平均値と、触媒が劣化していないときの触媒最大吸着量平均値とを比較して触媒の劣化度合を検出する。これにより、劣化していない触媒を基準にして触媒の劣化度合を精度良く検出することができる。
【0016】
更に、請求項11では、リーン成分とリッチ成分の各々について触媒状態を検出する。これにより、触媒状態を一層精度良く検出することができる。
【0017】
また、請求項12では、触媒上流の空燃比を上流側空燃比センサにより検出し、触媒下流の空燃比を下流側空燃比センサにより検出する。これにより、触媒上流と下流の実空燃比を直接検出することができる。
【0018】
ところで、空燃比センサ(A/Fセンサ)は、作動電圧オン中は空燃比に応じて出力がリニアに変化するが、作動電圧をオフすると、空燃比がリッチかリーンかで出力が反転する酸素センサとして動作する。従って、触媒下流の空燃比が中心値付近にあるか否かは、下流側空燃比センサの作動電圧をオフした方が判別しやすい。
【0019】
そこで、請求項13では、下流側空燃比センサの作動電圧をオフしたときの下流側空燃比センサの出力に基づいて触媒下流の空燃比中心値を演算するか否かを判断する。このようにすれば、触媒下流の空燃比中心値を演算するタイミングを的確に判断することができ、触媒下流の空燃比中心値を精度良く演算することができる。
【0020】
更に、請求項13では、予め下流側空燃比センサが劣化していないときに前記下流側空燃比センサの出力に基づいて演算された触媒下流の空燃比中心値と現在の前記下流側空燃比センサの出力に基づいて演算された触媒下流の空燃比中心値とに基づいて下流側空燃比センサの出力を出力補正手段により補正する。これにより、下流側空燃比センサの出力特性が経時的に変化しても、それを補正することができ、長期間にわたって良好な検出特性を維持できる。
【0021】
また、請求項14では、下流側空燃比センサとして、排ガスの空燃比がリッチかリーンかで出力が反転する酸素センサを用い、この酸素センサの出力電圧を出力リニアライズ手段によってリニアライズして空燃比に変換する。このようにすれば、高価な空燃比センサ(A/Fセンサ)に代えて、それより安価な酸素センサを下流側空燃比センサとして用いることができ、その分、低コスト化することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
《実施形態(1)》
以下、本発明の実施形態(1)を図1乃至図9に基づいて説明する。まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に吸気温度Tamを検出する吸気温センサ14が設けられ、この吸気温センサ14の下流側にスロットルバルブ15とスロットル開度THを検出するスロットル開度センサ16とが設けられている。更に、スロットルバルブ15の下流側には、吸気管圧力PMを検出する吸気管圧力センサ17が設けられ、この吸気管圧力センサ17の下流側にサージタンク18が設けられている。このサージタンク18には、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド19が接続され、この吸気マニホールド19の各気筒の分岐管部にそれぞれ燃料を噴射するインジェクタ20が取り付けられている。
【0023】
また、エンジン11には各気筒毎に点火プラグ21が取り付けられ、各点火プラグ21には、点火回路22で発生した高圧電流がディストリビュータ23を介して供給される。このディストリビュータ23には、720℃A(クランク軸2回転)毎に例えば24個のパルス信号を出力するクランク角センサ24が設けられ、このクランク角センサ24の出力パルス間隔によってエンジン回転数Neを検出するようになっている。また、エンジン11には、エンジン冷却水温Thwを検出する水温センサ38が取り付けられている。
【0024】
一方、エンジン11の排気ポート(図示せず)には、排気マニホールド25を介して排気管26(排ガス通路)が接続され、この排気管26の途中に、排ガス中の有害成分(CO,HC,NOx等)を低減させる三元触媒等の触媒27が設けられている。この触媒27の上流側と下流側には、排ガスの空燃比に応じたリニアな空燃比信号を出力する上流側空燃比センサ28と下流側空燃比センサ29が設けられている。
【0025】
上述した各種のセンサの出力は電子制御回路30内に入力ポート31を介して読み込まれる。電子制御回路30は、マイクロコンピュータを主体として構成され、CPU32、ROM33、RAM34、バックアップRAM35を備え、各種センサ出力から得られたエンジン運転状態パラメータを用いて燃料噴射量TAUや点火時期Ig等を演算し、その演算結果に応じた信号を出力ポート36からインジェクタ20や点火回路22に出力してエンジン11の運転を制御する。また、触媒27の劣化を検出したときには、出力ポート36から警告ランプ37に点灯信号を出力する。
【0026】
更に、この電子制御回路30は、以下に説明する各ルーチンを実行することで触媒27の劣化度合を検出する。
【0027】
[空燃比中心値算出]
図2に基づいて触媒27の上流側・下流側の空燃比中心値を算出する空燃比中心値算出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンでは、まずステップ101で、定常運転か否かを判定し、定常運転でない場合には、空燃比がずれて正確な空燃比中心値を算出することはできないので、以降の処理を行うことなく本ルーチンを終了する。一方、定常運転であれば、ステップ102に進み、下流側空燃比センサ29の出力RA/Fが所定範囲内(KRB<RA/F<KRU;KRB,KRUは所定値)であるか否かを判定し、この範囲外であれば、空燃比がずれていて正確な空燃比中心値を算出することはできないので、以降の処理を行うことなく本ルーチンを終了する。
【0028】
これに対し、下流側空燃比センサ29の出力RA/Fが所定範囲内の場合にはステップ103に進み、第1の所定時間が経過するまで(ステップ103)、RA/F平均値を次式により算出する(ステップ104)。
RA/F平均値={RA/F(今回値)+RA/F平均値(前回値)}/2
【0029】
その後、第1の所定時間が経過した時点で、ステップ105に進み、第1の所定時間内に求めたRA/F平均値をRA/F中心値(触媒下流の空燃比中心値)とする。この後、ステップ106で、RA/F中心値と見なす範囲の上限R(+) と下限R(-) を次式により算出する。
上限R(+) =RA/F中心値+K1 (K1は定数)
下限R(-) =RA/F中心値−K2 (K2は定数)
【0030】
次に、ステップ107〜111で、上流側空燃比センサ28の出力FA/Fに基づいて上述と同様の方法でFA/F中心値(触媒上流の空燃比中心値)を求める。即ち、上流側空燃比センサ28の出力FA/Fが所定範囲内(KFB<FA/F<KFU;KFB,KFUは所定値)であれば、第2の所定時間内に求めたFA/F平均値をFA/F中心値とする(ステップ107〜110)。この後、ステップ111で、FA/F中心値と見なす範囲の上限F(+) と下限F(-) を次式により算出し、本ルーチンを終了する。
上限F(+) =FA/F中心値+K3 (K3は定数)
下限F(-) =FA/F中心値−K4 (K4は定数)
【0031】
[排ガス成分流入量算出]
図3に基づいて、触媒27に流入する排ガス成分の流入量を算出する排ガス成分流入量算出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンは、各気筒の燃焼毎に起動され、特許請求の範囲でいう流入量演算手段として機能する。本ルーチンでは、まずステップ121,122で、上流側空燃比センサ28の出力FA/FをFA/F中心値の上下限F(+) ,F(-) と比較し、F(-) ≦FA/F≦F(+) の場合、つまりFA/FがFA/F中心値と見なせる場合には、以降の処理を行わずに本ルーチンを終了する。
【0032】
これに対し、FA/F>F(+) の場合、つまり触媒27上流側の空燃比がFA/F中心値よりリーン側にずれているときには、ステップ123に進み、FA/Fとその中心値上限F(+) との偏差ΔA/F=FA/F−F(+) を算出し、続くステップ124で、偏差ΔA/Fを積算してリーン側面積ΣΔA/Fを算出する(図4参照)。この後、ステップ125で、リーン側面積ΣΔA/F算出期間中の排ガス量平均値Gavをエンジン運転状態から算出し、続くステップ126で、触媒27に流入する排ガスリーン成分量FLを次式により算出する。
FL=ΣΔA/F・Gav・k (kは係数)
【0033】
一方、FA/F<F(-) の場合、つまり触媒27上流側の空燃比がFA/F中心値よりリッチ側にずれているときには、ステップ127に進み、FA/Fとその中心値下限F(-) との偏差ΔA/F=FA/F−F(-) を算出し、続くステップ128で、偏差ΔA/Fを積算してリッチ側面積ΣΔA/Fを算出する(図4参照)。この後、ステップ129で、リッチ側面積ΣΔA/F算出期間中の排ガス量平均値Gavをエンジン運転状態から算出し、続くステップ130で、触媒27に流入する排ガスリッチ成分量FRを次式により算出する。
FR=ΣΔA/F・Gav・k (kは係数)
【0034】
以上説明した排ガス成分流入量算出ルーチンにより求められるΣΔA/F、 Gav・k、FL、FRの関係が図4に示されている。
【0035】
[排ガス成分流出量算出]
図5に基づいて、触媒27から流出する排ガス成分の流出量を算出する排ガス成分流出量算出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンは、各気筒の燃焼毎に起動され、特許請求の範囲でいう流出量演算手段として機能する。本ルーチンでは、まずステップ131,132で下流側空燃比センサ29の出力RA/FをRA/F中心値の上下限R(+) ,R(-) と比較し、R(-) ≦RA/F≦R(+) の場合、つまりRA/FがRA/F中心値と見なせる場合には、以降の処理を行わずに本ルーチンを終了する。
【0036】
これに対し、RA/F>R(+) の場合、つまり触媒27下流側の空燃比がRA/F中心値よりリーン側にずれているときには、ステップ133に進み、RA/Fとその中心値上限R(+) との偏差ΔA/F=RA/F−R(+) を算出し、続くステップ134で、偏差ΔA/Fを積算してリーン側面積ΣΔA/Fを算出する。この後、ステップ135で、リーン側面積ΣΔA/F算出期間中の排ガス量平均値Gavをエンジン運転状態から算出し、続くステップ136で、触媒27から流出する排ガスリーン成分量RLを次式により算出する。
RL=ΣΔA/F・Gav・k (kは係数)
【0037】
一方、RA/F<R(-) の場合、つまり触媒27下流側の空燃比がRA/F中心値よりリッチ側にずれているときには、ステップ137に進み、RA/Fとその中心値下限R(-) との偏差ΔA/F=RA/F−R(-) を算出し、続くステップ138で、偏差ΔA/Fを積算してリッチ側面積ΣΔA/Fを算出する。この後、ステップ139にて、リッチ側面積ΣΔA/F算出期間中の排ガス量平均値Gavをエンジン運転状態から算出し、続くステップ140で、触媒27から流出する排ガスリッチ成分量RRを次式により算出する。
RR=ΣΔA/F・Gav・k (kは係数)
【0038】
[リーン成分吸着量算出]
図6に基づいて触媒27に吸着される排ガスリーン成分の吸着量を算出するリーン成分吸着量算出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンでは、まずステップ141で、触媒27に流入する排ガスリーン成分量FLから触媒27下流に流出する排ガスリーン成分量RLを減算してリーン成分吸着量CATALを求める。そして次のステップ141で、触媒27から流出する排ガスリーン成分量RLを所定値KLと比較し、RL>KLの場合には、ステップ143に進み、ステップ141で求めたリーン成分吸着量CATALを触媒27に吸着可能なリーン成分最大吸着量(飽和量)OSImax とし、RL≦KLの場合には、ステップ144に進み、ステップ141で求めたリーン成分吸着量CATALを現在のリーン成分吸着量OSIとする。
【0039】
[リッチ成分吸着量算出]
図7に基づいて触媒27に吸着される排ガスリッチ成分の吸着量を算出するリッチ成分吸着量算出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンでは、まずステップ151で、触媒27に流入する排ガスリッチ成分量FRから触媒27下流に流出する排ガスリッチ成分量RRを減算してリッチ成分吸着量CATARを求める。そして次のステップ151で、触媒27から流出する排ガスリッチ成分量RRの絶対値を所定値KRと比較する。ここで、排ガスリッチ成分量RRの絶対値を用いる理由は、排ガスリッチ成分量RRの値がマイナス値となるためである。そして、上記ステップ152で、|RR|>KRの場合には、ステップ153に進み、ステップ151で求めたリッチ成分吸着量CATARを触媒27に吸着可能なリッチ成分最大吸着量(飽和量)OSImin とし、|RR|≦KRの場合には、ステップ154に進み、ステップ151で求めたリッチ成分吸着量CATARを現在のリッチ成分吸着量OSIとする。
【0040】
[リーン成分最大吸着量に基づく触媒劣化検出]
図8に基づいて触媒27の劣化をリーン成分最大吸着量OSImax から検出する触媒劣化検出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンは、図6のステップ143によってリーン成分最大吸着量OSImax を算出する毎に実行され、特許請求の範囲でいう触媒劣化検出手段として機能する。本ルーチンでは、まずステップ161で、現在のリーン成分最大吸着量OSImax を、触媒27が経時変化する前(新品触媒時)のリーン成分最大吸着量OSI0max で割り算して触媒劣化度合判定値LDETERIOを求める。次のステップ162で、触媒劣化度合判定値LDETERIOを所定の劣化判定値F1と比較し、LDETERIO<F1(劣化検出)の状態が所定回数連続したときに最終的に触媒劣化と判定し(ステップ162〜164)、これ以外の場合には触媒劣化と判定せずに本ルーチンを終了する。
【0041】
[リッチ成分最大吸着量に基づく触媒劣化検出]
図9に基づいて触媒27の劣化をリッチ成分最大吸着量OSImin から検出する触媒劣化検出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンは、図7のステップ153によってリッチ成分最大吸着量OSImin を算出する毎に実行され、特許請求の範囲でいう触媒劣化検出手段として機能する。本ルーチンでは、まずステップ171で、現在のリッチ成分最大吸着量OSImin を、触媒27が経時変化する前(新品触媒時)のリッチ成分最大吸着量OSI0min で割り算して触媒劣化度合判定値RDETERIOを求める。次のステップ172で、触媒劣化度合判定値RDETERIOを所定の劣化判定値F2と比較し、RDETERIO<F2(劣化検出)の状態が所定回数連続したときに最終的に触媒劣化と判定し(ステップ172〜174)、これ以外の場合には触媒劣化と判定せずに本ルーチンを終了する。
【0042】
尚、図8と図9の各触媒劣化検出ルーチンは、いずれか一方のみを行うようにしても良い。また、図8と図9の双方のルーチンを行う場合、いずれか一方のルーチンで触媒劣化が検出されたときに最終的に触媒劣化と診断する方法と、双方のルーチンで同時に触媒劣化が検出されたときに最終的に触媒劣化と診断する方法の2通りが考えられる。
【0043】
《実施形態(2)》
上記実施形態(1)では、図2のステップ101,102で、定常運転で且つ下流側空燃比センサ29の出力RA/Fが所定範囲内であるか否かで、RA/F中心値(触媒下流の空燃比中心値)を算出するか否かを判定するようにしたが、図10及び図11に示す本発明の実施形態(2)では、以下のような処理によりRA/F中心値を精度良く演算しながら、RA/Fの経時変化等による静特性変化を補正できるようにしている。
【0044】
この実施形態(2)では、下流側空燃比センサ29は、作動電圧が印加されているときには排ガスの空燃比に応じたリニアな空燃比信号を出力するリニアA/Fセンサとして動作し、作動電圧が印加されていないときには排ガスの空燃比がリッチかリーンかのみを検出する(リッチかリーンかで出力が反転する)酸素センサとして動作する。
【0045】
[下流側空燃比センサ制御]
図10に基づいて下流側空燃比センサ29の作動電圧をオン/オフする下流側空燃比センサ制御ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンでは、まずステップ201で、前回処理時に後述するステップ207でインクリメントされたタイムカウンタCOUNTERの値が所定値Dに到達したか否か、つまり所定時間経過したか否かを判定し、所定時間が経過していなければ作動電圧印加を停止し(ステップ202)、所定時間が経過すれば作動電圧を印加する(ステップ203)。
【0046】
作動電圧印加停止中は、ステップ203で、下流側空燃比センサ29から出力される酸素センサ出力VOX2を読み込み、続くステップ204で、酸素センサ出力VOX2が所定範囲内(K5<VOX2<K6;K5,K6は所定値)であるか否かを判定し、所定範囲内であれば、中心値演算実行フラグFLAGを1にセットし(ステップ205)、所定範囲外であれば、中心値演算実行フラグFLAGを0にする(ステップ206)。この後、ステップ207で、タイムカウンタCOUNTERをインクリメントして本ルーチンを終了する。
【0047】
一方、作動電圧印加中は、ステップ209で、下流側空燃比センサ29から出力されるリニアA/Fセンサ出力RA/Fを読み込み、続くステップ210で、中心値演算実行フラグFLAGが1であるか否かを判定し、FLAG=1の場合には、RA/F中心値を演算する。このRA/F中心値の演算は、図2のステップ103〜106と同じ方法で行う。そして、次のステップ212で、RA/Fの経時変化等による静特性変化を吸収するための補正係数KRA/Fを次式により算出する。
【0048】
KRA/F=RA/F0÷RA/F中心値
ここで、RA/F0は下流側空燃比センサ29が経時変化していないときのRA/F中心値であり、このRA/F0をステップ211で求めた現在のRA/F中心値で割り算することでRA/F静特性補正係数KRA/Fを求める。この後、ステップ213で、タイムカウンタCOUNTERをクリアして本ルーチンを終了する。尚、上記ステップ210で、中心値演算実行フラグFLAG=0の場合には、ステップ211,212の処理を行わずにステップ213に進み、タイムカウンタCOUNTERをクリアして本ルーチンを終了する。
【0049】
以上の処理により、下流側空燃比センサ29の作動電圧印加停止中の酸素センサ出力VOX2が所定範囲内で安定しているときのみ、RA/F中心値を算出し、RA/F静特性補正係数KRA/Fを算出する。
【0050】
[排ガス成分流出量算出]
図11に示す排ガス成分流出量算出ルーチンは、図5にステップ100を追加したものである。本ルーチンでは、まずステップ100で、図10のステップ212で求めたRA/F静特性変化吸収のための補正係数KRA/Fを下流側空燃比センサ29の出力RA/Fに乗算して、RA/Fを補正する(このステップ100の処理が特許請求の範囲でいう出力補正手段として機能する)。これにより、RA/Fは、RA/F静特性変化による誤差が取り除かれた正確な値が求められる。これ以降の各ステップの処理は図5と同じであり、ステップ100で補正されたRA/Fを用いて、触媒27から流出する排ガスリーン成分量RLと排ガスリッチ成分量RRとが精度良く算出される。
【0051】
尚、この実施形態(2)において、図10及び図11以外の処理は、実施形態(1)と同じである。
【0052】
《実施形態(3)》
前述した実施形態(1)では、図3と図5で、触媒27に流入/流出する排ガス成分量を算出する際に、空燃比の偏差ΔA/Fの積算値(面積)ΣΔA/Fに排ガス量平均値Gavを乗算して求めるようにしたが、図12乃至図14に示す本発明の実施形態(3)では、偏差ΔA/Fを算出する毎に排ガス成分流量を算出するようにしている。以下、この算出方法について具体的に説明する。
【0053】
[排ガス成分流入量算出]
図12に基づいて、触媒27に流入する排ガス成分の流入量を算出する排ガス成分流入量算出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンでは、まずステップ221,222で、上流側空燃比センサ28の出力FA/FをFA/F中心値の上下限F(+) ,F(-) と比較し、F(-) ≦FA/F≦F(+) の場合、つまりFA/FがFA/F中心値と見なせる場合には、以降の処理を行わずに本ルーチンを終了する。
【0054】
これに対し、FA/F>F(+) の場合、つまり触媒27上流側の空燃比がFA/F中心値よりリーン側にずれているときには、ステップ223に進み、FA/Fとその中心値上限F(+) との偏差ΔA/F=FA/F−F(+) を算出し、続くステップ224で、エンジン運転状態から排ガス量Gを算出する。この後、ステップ225で、触媒27に流入する排ガスリーン成分流量ΔFLを次式により算出する。
ΔFL=ΔA/F・G・k (kは係数)
【0055】
この後、ステップ226で、排ガスリーン成分流量ΔFLを積算して触媒27に流入する排ガスリーン成分量FLを算出する。
【0056】
一方、FA/F<F(-) の場合、つまり触媒27上流側の空燃比がFA/F中心値よりリッチ側にずれているときには、ステップ227に進み、FA/Fとその中心値下限F(-) との偏差ΔA/F=FA/F−F(-) を算出し、続くステップ228で、エンジン運転状態から排ガス量Gを算出する。この後、ステップ229にて、触媒27に流入する排ガスリッチ成分流量ΔFRを次式により算出する。
ΔFR=ΔA/F・G・k (kは係数)
【0057】
この後、ステップ230で、排ガスリッチ成分流量ΔFRを積算して触媒27に流入する排ガスリッチ成分量FRを算出する。
以上説明した排ガス成分流入量算出ルーチンにより求められる排ガス成分量FL,FRとFA/Fとの関係が図14(a)に示されている。
【0058】
[排ガス成分流出量算出]
図13に基づいて、触媒27から流出する排ガス成分の流出量を算出する排ガス成分流出量算出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンでは、まずステップ231,232で下流側空燃比センサ29の出力RA/FをRA/F中心値の上下限R(+) ,R(-) と比較し、R(-) ≦RA/F≦R(+) の場合、つまりRA/FがRA/F中心値と見なせる場合には、以降の処理を行わずに本ルーチンを終了する。
【0059】
これに対し、RA/F>R(+) の場合、つまり触媒27下流側の空燃比がRA/F中心値よりリーン側にずれているときには、ステップ133に進み、RA/Fとその中心値上限R(+) との偏差ΔA/F=RA/F−R(+) を算出し、続くステップ234で、エンジン運転状態から排ガス量Gを算出する。この後、ステップ235で、触媒27から流出する排ガスリーン成分流量ΔRLを次式により算出する。
ΔRL=ΔA/F・G・k (kは係数)
【0060】
この後、ステップ236で、排ガスリーン成分流量ΔRLを積算して触媒27から流出する排ガスリーン成分量RLを算出する。
【0061】
一方、RA/F<R(-) の場合、つまり触媒27下流側の空燃比がRA/F中心値よりリッチ側にずれているときには、ステップ237に進み、RA/Fとその中心値下限R(-) との偏差ΔA/F=RA/F−R(-) を算出し、続くステップ238で、エンジン運転状態から排ガス量Gを算出する。この後、ステップ239で、触媒27から流出する排ガスリッチ成分流量ΔRRを次式により算出する。
ΔRR=ΔA/F・G・k (kは係数)
【0062】
この後、ステップ240で、排ガスリッチ成分流量ΔRRを積算して触媒27から流出する排ガスリッチ成分量RRを算出する。
以上説明した排ガス成分流出量算出ルーチンにより求められる排ガス成分量RL,RRとRA/Fとの関係が図14(b)に示されている。
【0063】
《実施形態(4)》
上記各実施形態(1)〜(3)では、下流側空燃比センサ29として、排ガスの空燃比に応じたリニアな空燃比信号を出力するリニアA/Fセンサを用いたが、図15乃至図37に示す本発明の実施形態(4)では、下流側空燃比センサとして、排ガスの空燃比がリッチかリーンかで出力が反転する酸素センサを用い、この酸素センサの出力電圧を、出力リニアライズ手段(後述する図23のステップ359の処理)によってリニアライズして空燃比に変換し、それを以下の処理で用いる。
【0064】
[排ガス成分流入量算出]
図15に基づいて、触媒27に流入する排ガス成分の流入量を算出する排ガス成分流入量算出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンでは、まずステップ300で、触媒27の劣化を判定する劣化判定区間内であるか否かを判定する。この劣化判定区間(区間成立フラグ)は、後述する図20乃至図22のいずれかの劣化判定区間設定ルーチン(1)〜(3)によって設定され、そのルーチンで設定される区間成立フラグが「1」であるか否かで劣化判定区間内であるか否かが判定される。
【0065】
判定劣化判定区間内の場合には、ステップ301以降の処理に進んで、次のようにして判定劣化判定区間内における排ガス成分の総流入量を算出する。まずステップ301,302で、上流側空燃比センサ28の出力FA/FをFA/F中心値の上下限F(+) ,F(-) と比較し、F(-) ≦FA/F≦F(+) の場合、つまりFA/FがFA/F中心値と見なせる場合には、以降の処理を行わずに本ルーチンを終了する。
【0066】
これに対し、FA/F>F(+) の場合、つまり触媒上流側の空燃比がFA/F中心値よりリーン側にずれているときには、ステップ303に進み、FA/Fとその中心値上限F(+) との偏差ΔA/F=FA/F−F(+) を算出し、続くステップ304で、エンジン運転状態から排ガス量Gを算出する。この後、ステップ305で、触媒27に流入する排ガスリーン成分流量モル数ΔFLを次式により算出する。
【0067】
ΔFL=ΔA/F・G・k0
k0 =k’・kL
上式において、k’はモル数変換係数、kL はリーン補正係数である。このリーン補正係数kL を用いる理由は、次の通りである。図16は流入ガスの空燃比に対する各成分の濃度を示し、図17は、空気過剰率λのずれ|λ|に対するリーンガス(O2 )の濃度とリッチガス(CO+H2 )の濃度との関係を示している。尚、図17のグラフでは、リッチガスの中にHCが考慮されていないが、図16に示すように、HCはCOやH2 と比較して少量であるため、無視したものである。これら図16及び図17から明らかなように、空燃比のずれΔA/Fがリーン方向、リッチ方向に同じ量だけずれていても、リーンガス(O2 )のモル数とリッチガス(CO+H2 )のモル数とは異なる。
【0068】
そこで、空燃比のずれΔA/Fから排ガスリーン成分流量モル数ΔFLを算出する場合には、モル数変換係数k’をリーンガスとリッチガスとのモル濃度比で補正する。この補正は次の2通りの方法がある。1つ目の方法は、リッチガスを基準(kR =1)とし、図18に示すkL マップを用いて、その時点の|λ|に対するリーン補正係数kL を求める。2つ目の方法は、リーンガスを基準(kL =1)にして、図19に示すkR マップを用いて、その時点の|λ|に対するリッチ補正係数kR を求める。
【0069】
以上のようにしてΔFL=ΔA/F・G・k0 を演算した後、ステップ306で、このΔFLを積算して、触媒27に流入する排ガスリーン成分総モル数FLを算出する。
【0070】
一方、FA/F<F(-) の場合、つまり触媒上流側の空燃比がFA/F中心値よりリッチ側にずれているときには、ステップ307に進み、FA/Fとその中心値下限F(-) との偏差ΔA/F=FA/F−F(-) を算出し、続くステップ308で、エンジン運転状態から排ガス量Gを算出する。この後、ステップ309にて、触媒27に流入する排ガスリッチ成分流量モル数ΔFRを次式により算出する。
【0071】
ΔFR=ΔA/F・G・k1
k0 =k’・kR
上式において、k’はモル数変換係数、kR はリッチ補正係数である。このリッチ補正係数kR は、前述したように、リーンガスを基準(kL =1)にする場合には、図19に示すkR マップを用いて設定し、リッチガスを基準にする場合には、kR =1とする。
【0072】
そして、次のステップ310で、ステップ309で算出したΔFRを積算して触媒27に流入する排ガスリッチ成分総モル数FRを算出する。
【0073】
本ルーチンは、各気筒の燃焼毎に割込み処理され、判定劣化判定区間内における排ガスリッチ成分量モル数FLと排ガスリーン成分量モル数FRを算出する。その後、判定劣化判定区間が終了するとステップ300からステップ311へ進み、判定劣化判定区間終了時の排ガスリーン成分量モル数FLと排ガスリッチ成分量モル数FRをそれぞれの区間総合排ガス成分流入量FLtotal ,FRtotal とする。その後、排ガス成分流量モル数ΔFL,ΔFRの記憶値をリセットして本ルーチンを終了する。
【0074】
以上説明したFL,FRの算出処理の一例が図33のタイムチャートに示されている。
【0075】
[劣化判定区間設定]
触媒27の劣化を判定する劣化判定区間は、エンジン始動から触媒27の暖機が終了する(つまり触媒27が活性温度に上昇する)までの区間、又は、エンジン完全暖機後に定常運転状態になってから所定時間kdtが経過するまでの区間である。ここで、触媒27の暖機終了を判定する方法としては、エンジン始動後の経過時間から判定する方法と、エンジン始動後の燃焼エネルギを積算してその積算値から判定する方法の2通りがある。従って、劣化判定区間の設定方法は、次の3通りの方法がある。
【0076】
〈劣化判定区間設定(1)〉
図20に示す劣化判定区間設定(1)は、エンジン始動後の経過時間から劣化判定区間を判定する方法である。本ルーチンは、所定時間毎に割込み処理され、まずステップ321で、エンジン始動後であるか否かを判定し、始動後でなければ、ステップ325に進んで、区間成立フラグを劣化判定区間終了(区間前)を意味する「0」にセットして本ルーチンを終了する。
【0077】
エンジン始動後であれば、ステップ321からステップ322に進み、エンジン始動後の経過時間Tを計測する。そして、次のステップ323で、経過時間Tが触媒27の暖機に必要とされる所定時間T0 に達したか否かを判定し、所定時間T0 に達していなければ、ステップ324に進み、区間成立フラグを劣化判定区間内を意味する「1」にセットして本ルーチンを終了する。
【0078】
その後、エンジン始動後の経過時間Tが所定時間T0 に達すると、触媒27の暖機が終了したものとみなして、ステップ325に進み、区間成立フラグを劣化判定区間終了を意味する「0」にセットして本ルーチンを終了する。以上の処理により、エンジン始動から所定時間T0 が経過するまでの区間を劣化判定区間に設定して、その劣化判定区間内は区間成立フラグを「1」に維持する。
【0079】
〈劣化判定区間設定(2)〉
図21に示す劣化判定区間設定(2)は、エンジン始動後の燃焼エネルギの積算値から劣化判定区間を判定する方法である。本ルーチンは、各気筒の燃焼毎に割込み処理され、まずステップ331で、エンジン始動後であるか否かを判定し、始動後でなければ、ステップ335に進んで、区間成立フラグを「0」にセットして本ルーチンを終了する。
【0080】
エンジン始動後であれば、ステップ331からステップ332に進み、エンジン始動後の燃焼エネルギEを積算する。ここで、燃焼エネルギEは、空燃比、エンジン回転数、吸気管圧力、吸入空気量の少なくとも1つをパラメータとするマップ(図示せず)を用いて算出される。そして、次のステップ333で、エンジン始動後の燃焼エネルギ積算値ΣEが触媒27の暖機に必要とされる所定値E0 に達したか否かを判定し、所定値E0 に達していなければ、ステップ334に進み、区間成立フラグを劣化判定区間内を意味する「1」にセットして本ルーチンを終了する。
【0081】
その後、エンジン始動後の燃焼エネルギ積算値ΣEが所定値E0 に達すると、触媒27の暖機が終了したものとみなして、ステップ335に進み、区間成立フラグを劣化判定区間終了を意味する「0」にセットして本ルーチンを終了する。以上の処理により、エンジン始動から燃焼エネルギ積算値ΣEが所定値E0 に達するまでの区間を劣化判定区間に設定して、その劣化判定区間内は区間成立フラグを「1」に維持する。
【0082】
〈劣化判定区間設定(3)〉
図22に示す劣化判定区間設定(3)は、エンジン完全暖機後に定常運転状態になってから所定時間kdtが経過するまでを劣化判定区間として設定する処理である。本ルーチンは、所定時間毎に割込み処理され、まずステップ341で、定常運転状態か否かを判定する。ここで、定常運転状態であるか否かは、エンジン回転数、吸気管圧力、吸入空気量等が安定しているか否かで判定される。定常運転状態であれば、ステップ342に進み、エンジンが完全暖機状態であるか否かをエンジン冷却水温等によって判定する。定常運転状態でない場合又は完全暖機状態でない場合には、ステップ346に進んで、区間成立フラグを「0」にセットして本ルーチンを終了する。
【0083】
定常運転状態で且つ完全暖機状態である場合には、劣化判定区間が開始され、ステップ343に進み、劣化判定区間の経過時間Δtをカウントする。次いで、ステップ344で、劣化判定区間の経過時間Δtが所定時間kdtに達したか否かを判定し、所定時間kdtに達していなければ、ステップ345に進み、区間成立フラグを劣化判定区間内を意味する「1」にセットして本ルーチンを終了する。その後、劣化判定区間の経過時間Δtが所定時間kdtに達すると、ステップ346に進んで、区間成立フラグを劣化判定区間終了を意味する「0」にセットして本ルーチンを終了する。以上の処理により、エンジン完全暖機後に定常運転状態になってから所定時間kdtが経過するまでの区間を劣化判定区間に設定して、その劣化判定区間内は区間成立フラグを「1」に維持する。
【0084】
以上説明した図20〜図22の劣化判定区間設定(1)〜(3)は、いずれか1つを実施すれば良いが、(1)と(3)を組み合わせるか、或は、(2)と(3)を組み合わせるようにしても良い。劣化判定区間設定(1)〜(3)は、いずれも特許請求の範囲でいう区間設定手段としての役割を果たす。
【0085】
[排ガス成分流出量算出]
図23に基づいて、劣化判定区間内において触媒27から流出する排ガス成分の総流出量を算出する排ガス成分流出量算出ルーチンの処理の流れを説明する。本ルーチンでは、まずステップ358で、下流側酸素センサの出力電圧を取り込み、次のステップ359で下流側酸素センサの出力電圧を予め設定された変換テーブル(図24参照)により触媒下流の空燃比RA/Fに変換する。この後、ステップ360で、劣化判定区間内か否かを判定し、劣化判定区間内の場合には、ステップ361以降の処理に進んで、次のようにして排ガス成分の流出量を算出する。
【0086】
この後、ステップ361,362で、下流側空燃比センサ29の出力RA/FをRA/F中心値の上下限R(+) ,R(-) と比較し、R(-) ≦RA/F≦R(+) の場合、つまりRA/FがRA/F中心値と見なせる場合には、以降の処理を行わずに本ルーチンを終了する。
【0087】
これに対し、RA/F>R(+) の場合、つまり触媒下流側の空燃比がRA/F中心値よりリーン側にずれているときには、ステップ133に進み、RA/Fとその中心値上限R(+) との偏差ΔA/F=RA/F−R(+) を算出し、続くステップ364で、エンジン運転状態から排ガス量Gを算出する。この後、ステップ365で、触媒27から流出する排ガスリーン成分流量モル数ΔRLを次式により算出する。
【0088】
ΔRL=ΔA/F・G・k0
k0 =k’・kL
上式において、k’はモル数変換係数、kL はリーン補正係数(図18参照)である。そして、次のステップ366で、排ガスリーン成分流量モル数ΔRLを積算して触媒27から流出する排ガスリーン成分量モル数RLを算出する。
【0089】
一方、RA/F<R(-) の場合、つまり触媒下流側の空燃比がRA/F中心値よりリッチ側にずれているときには、ステップ367に進み、RA/Fとその中心値下限R(-) との偏差ΔA/F=RA/F−R(-) を算出し、続くステップ368で、エンジン運転状態から排ガス量Gを算出する。この後、ステップ369で、触媒27から流出する排ガスリッチ成分流量ΔRRを次式により算出する。
【0090】
ΔRR=ΔA/F・G・k1
k0 =k’・kR
上式において、k’はモル数変換係数、kR はリッチ補正係数(図19参照)である。そして、次のステップ370で、排ガスリッチ成分流量ΔRRを積算して触媒27から流出する排ガスリッチ成分量モル数RRを算出する。
【0091】
本ルーチンは、各気筒の燃焼毎に割込み処理され、判定劣化判定区間内に排ガスリッチ成分量モル数RLと排ガスリーン成分量モル数RRを算出する。その後、判定劣化判定区間が終了すると、ステップ360からステップ371へ進み、判定劣化判定区間終了時の排ガスリーン成分量モル数RLと排ガスリッチ成分量モル数RRをそれぞれの区間総合排ガス成分流出量RLtotal ,RRtotal とする。その後、排ガス成分流量モル数ΔRL,ΔRRの記憶値をリセットして本ルーチンを終了する。
【0092】
以上説明したRL,RRの算出処理の一例が図33のタイムチャートに示されている。
【0093】
[下流側酸素センサ素子温補正]
図25に示す下流側酸素センサ素子温補正ルーチンは、下流側酸素センサの素子温を推定して、下流側酸素センサの出力電圧を触媒下流の空燃比RA/Fに変換する変換テーブルのリニアライズ特性を素子温に応じて補正する。これは、下流側酸素センサの出力特性が素子温によって変化するためである。
【0094】
本ルーチンでは、まずステップ381にて、エンジン回転数Neと吸気管圧力Pmとをパラメータとするサチュレート温度マップを検索して、その時点のNeとPmでほぼ決まる排ガス熱量に対応する下流側酸素センサのサチュレート温度(飽和温度)を求める。この後、ステップ382で、サチュレート温度を一次遅れ系で処理して下流側酸素センサの素子温を推定する。排ガスの熱量の変化(Ne,Pmの変化)に伴う下流側酸素センサの素子温の変化は一次遅れ系で近似できるためである。そして、次のステップ383で、下流側酸素センサの出力電圧を空燃比RA/Fに変換する変換テーブルのリーン側及びリッチ側のリニアライズ特性を下流側酸素センサの素子温に応じて補正する(図26参照)。
【0095】
[燃料カット時補正]
図27に示す燃料カット時補正ルーチンは、燃料カット時に、下流側酸素センサの出力電圧を空燃比RA/Fに変換する変換テーブルのリーン側のリニアライズ特性を補正する。本ルーチンでは、まずステップ391で、燃料カット(F/C)実施中であるか否かを判定し、燃料カット中である場合には、ステップ392に進み、燃料カット経過時間が所定時間t1 に達したか否かを判定する。燃料カット中でない場合、又は燃料カット経過時間が所定時間t1 に達しない場合には、以降の処理を実行することなく、本ルーチンを終了する。
【0096】
一方、燃料カット経過時間が所定時間t1 に達している場合には、ステップ393に進み、下流側酸素センサの出力電圧を読み込む。この後、ステップ394で、変換テーブルのリーン側のリニアライズ特性を補正する(図28参照)。
【0097】
[上流側空燃比状態判定]
図29に示す上流側空燃比状態判定ルーチンは、触媒上流側の空燃比FA/Fがリッチ、リーン、ストイキのいずれに該当するかを判別する。この判別は図2のステップ111で算出したF(+) とF(-) を用いて次のようにして行う。ここで、F(+) とF(-) はFA/F中心値と見なす範囲(不感帯)の上限と下限である。
【0098】
本ルーチンでは、まずステップ401,402で、上流側空燃比FA/Fが、▲1▼FA/F≧F(+) 、▲2▼F(+) >FA/F>F(-) 、▲3▼FA/F≦F(-) のいずれに該当するか否かを判定し、FA/F≧F(+) の場合には、リーンと判定してステップ403に進み、上流側空燃比フラグを「1」にセットする。FA/F≦F(-) の場合には、リッチと判定してステップ404に進み、上流側空燃比フラグを「−1」にセットする。F(+) >FA/F>F(-) の場合には、ストイキと判定してステップ404に進み、上流側空燃比フラグを「0」にセットする。
【0099】
以上説明した上流側空燃比フラグの切替タイミングの一例は、図33のタイムチャートに示されている。
【0100】
[下流側空燃比状態判定]
図30に示す下流側空燃比状態判定ルーチンは、触媒下流側の空燃比RA/Fがリッチ、リーン、ストイキのいずれに該当するかを判別する。この判別は図2のステップ106で算出したR(+) とR(-) を用いて次のようにして行う。ここで、R(+) とR(-) はRA/F中心値と見なす範囲(不感帯)の上限と下限である。
【0101】
本ルーチンでは、まずステップ411,412で、下流側空燃比RA/Fが、▲1▼RA/F≧R(+) 、▲2▼R(+) >RA/F>R(-) 、▲3▼RA/F≦R(-) のいずれに該当するか否かを判定し、RA/F≧R(+) の場合には、リーンと判定してステップ413に進み、下流側空燃比フラグを「1」にセットする。RA/F≦R(-) の場合には、リッチと判定してステップ414に進み、下流側空燃比フラグを「−1」にセットする。R(+) >RA/F>R(-) の場合には、ストイキと判定してステップ414に進み、下流側空燃比フラグを「0」にセットする。
【0102】
以上説明した下流側空燃比フラグの切替タイミングの一例は、図33のタイムチャートに示されている。
【0103】
[キャンセル機能付き排ガス成分流入量算出]
図31及び図32に示すキャンセル機能付き排ガス成分量流入量算出ルーチンは、図15の排ガス成分流入量算出ルーチンにキャンセル機能を付加したものである。従って、図31及び図32の処理を採用する場合には、図15の処理は不要である。
【0104】
図31及び図32の処理は、各気筒の燃焼毎に割込み処理にて実行され、劣化判定区間内において、上流側空燃比センサにてリーンを検出している間、及び、リーンを検出しなくなってから所定時間Δtk内に、下流側空燃比センサにてリーンを検出しなかった場合に、触媒27が飽和しなかったとして、上流側空燃比センサの出力から算出する排ガスリーン成分量をキャンセルして(キャンセルフラグ=1)、触媒劣化検出に反映しないにするものである。
【0105】
具体的には、まずステップ420で、劣化判定区間内であるか否かを判定し、劣化判定区間内でない場合には、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。一方、劣化判定区間内である場合には、ステップ421に進み、上流側空燃比がリーンからストイキ領域に入った後の経過時間dtが所定時間Δtkに達したか否かを判定し、所定時間Δtkに達していなければ、ステップ422に進み、dtカウントフラグが上流側空燃比センサにてリーンを検出しなくなってから開始されるdtカウントモードを意味する「1」であるか否かを判定する。
【0106】
このステップ422で、dtカウントフラグ=1の場合には、ステップ423に進んで、経過時間dtを計測し、続くステップ424で、下流側空燃比フラグがリーンを意味する「1」であるか否かを判定し、「1」であれば、ステップ425に進み、キャンセルフラグを排ガスリーン成分量FLをキャンセルしないモード「0」にセットしてステップ426に進む。上述したステップ424で、下流側空燃比フラグがリーンを意味する「1」でない場合には、ステップ425を飛び越してステップ426に進む。尚、キャンセルフラグの初期値は、排ガスリーン成分量FLをキャンセルするモード「1」に設定されている。
【0107】
また、ステップ422で、dtカウントフラグが「1」でない場合にも、ステップ426に進む。このステップ426では、上流側空燃比フラグがリーンを意味する「1」であるか否かを判定し、「1」であれば、ステップ427に進み、触媒27に流入する排ガスリーン成分流量モル数ΔFLを次式により算出する。
【0108】
ΔFL=ΔA/F・G・k0
ΔA/F=FA/F−F(+)
k0 =k’・kL
上式において、Gは排ガス量、k’はモル数変換係数、kL はリーン補正係数である。
【0109】
そして、次のステップ428で、下流側空燃比フラグがリーンを意味する「1」であるか否かを判定し、「1」であれば、ステップ429に進み、キャンセルフラグを「0」にセットし、排ガスリーン成分量FLをキャンセルしないモードとして本ルーチンを終了するが、下流側空燃比フラグが「1」でない場合には、そのまま本ルーチンを終了する。
【0110】
前述したステップ426で、上流側空燃比フラグが「1」でない場合には、ステップ430に進み、前回上流側空燃比フラグが「1」か否か、つまり前回処理時の上流側空燃比がリーンであったか否かを判定する。上流側空燃比センサにてリーンを検出しなくなった直後であれば、このステップ430で「Yes」と判定され、ステップ431に進み、リーン期間中のΔFLを積算して、触媒27に流入する排ガスリーン成分量FLを算出すると共に、ΣΔFLをクリアする。この後、ステップ432で、dtカウントフラグをdtカウントモードを意味する「1」にセットして本ルーチンを終了する。前述したステップ430で、前回上流側空燃比フラグが「1」でない場合、つまり前回処理時の上流側空燃比がリーンでない場合には、以降の処理を行うことなく、本ルーチンを終了する。
【0111】
その後、上流側空燃比がリーンからストイキ領域に入った後の経過時間dtが所定時間Δtkに達すると、前記ステップ421で「Yes」と判定され、図32にステップ433に進んで、キャンセルフラグが排ガスリーン成分量FLをキャンセルするモード「1」であるか否かを判定し、「1」であれば、ステップ434に進み、排ガスリーン成分量FLをキャンセルし、ステップ435に進む。キャンセルフラグが排ガスリーン成分量FLをキャンセルしないモード「0」であれば、排ガスリーン成分量FLをキャンセルせずにステップ435に進む。
【0112】
このステップ435では、前回の区間総合リーン成分流入量FLtotal に今回の排ガスリーン成分量FLを加算して区間総合リーン成分流入量FLtotal を更新する。そして、次のステップ436で、キャンセルフラグをキャンセルモード「1」にセットした後、ステップ437で、タイマーdtをクリアし、続くステップ438で、dtカウントフラグをdtカウントモードでないことを意味する「0」にセットして本ルーチンを終了する。
【0113】
以上説明した図31及び図32のキャンセル処理は、排ガスリーン成分量FLについてのキャンセル処理であるが、排ガスリッチ成分量FRについても、同様の方法でキャンセル処理を行えば良い。このキャンセル処理の一例が図34のタイムチャートに示されている。
【0114】
[リッチ/リーン飽和回数カウント]
図35に示すリッチ/リーン飽和回数カウントルーチンは、劣化判定区間内において触媒27がリーン成分で飽和した回数(リーン飽和回数)とリッチ成分で飽和した回数(リッチ飽和回数)とをカウントする処理である。
【0115】
本ルーチンでは、まずステップ441で、劣化判定区間内であるか否かを判定し、劣化判定区間内であれば、ステップ442に進んで、▲1▼下流側空燃比フラグ=1(リーン)、且つ▲2▼下流側空燃比フラグ−前回下流側空燃比フラグ≠0であるか否かによってリーン飽和したか否かを判定する。▲1▼及び▲2▼の条件を同時に満たす場合には、リーン飽和と判定されて、ステップ443に進み、リーンカウントをインクリメントしてステップ444に進むが、リーン飽和でない場合には、リーンカウントをインクリメントせずにステップ444に進む。
【0116】
このステップ444では、▲1▼下流側空燃比フラグ=−1(リッチ)、且つ▲2▼下流側空燃比フラグ−前回下流側空燃比フラグ≠0であるか否かによってリッチ飽和したか否かを判定する。▲1▼及び▲2▼の条件を同時に満たす場合には、リッチ飽和と判定されて、ステップ445に進み、リッチカウントをインクリメントして本ルーチンを終了するが、リッチ飽和でない場合には、リッチカウントをインクリメントせずに本ルーチンを終了する。
【0117】
その後、劣化判定区間が終了すると、ステップ441からステップ446,447へ進み、劣化判定区間終了時のリーンカウントとリッチカウントをそれぞれnL とnR とし、次に説明する図36及び図37の触媒劣化検出ルーチンの処理で用いる。
【0118】
[リーン側触媒劣化検出]
図36に示すリーン側触媒劣化検出ルーチンは、劣化判定区間終了直後に実行される(ステップ351)。劣化判定区間終了直後に、ステップ352に進み、劣化判定区間内におけるリーン成分最大吸着量の平均値MAXOSIavを、区間総合リーン成分流入量FLtotal と区間総合リーン成分流出量RLtotal と劣化判定区間内のリーン飽和回数nL を用いて、次式により算出する。
【0119】
MAXOSIav=(FLtotal −RLtotal )/nL
このステップ352の処理が特許請求の範囲でいう最大吸着量平均値算出手段としての役割を果たす。
【0120】
そして、次のステップ353で、現在のリーン成分最大吸着量平均値MAXOSIavを新品触媒時のリーン成分最大吸着量平均値MAXOSI0avで割り算して触媒劣化度合判定値LDETERIOを求める。次のステップ354で、触媒劣化度合判定値LDETERIOを所定の劣化判定値kL と比較し、LDETERIO<kL の場合には触媒劣化と判定し(ステップ355)、これ以外の場合には触媒劣化と判定せずに本ルーチンを終了する。
【0121】
[リッチ側触媒劣化検出]
図37に示すリッチ側触媒劣化検出ルーチンは、劣化判定区間終了直後に実行される(ステップ361)。劣化判定区間終了直後に、ステップ362に進み、劣化判定区間内におけるリッチ成分最大吸着量の平均値MINOSIavを、区間総合リッチ成分流入量FRtotal と区間総合リッチ成分流出量RRtotal と劣化判定区間内のリッチ飽和回数nR を用いて、次式により算出する。
MINOSIav=(FRtotal −RRtotal )/nR
このステップ352の処理が特許請求の範囲でいう最大吸着量平均値算出手段としての役割を果たす。
【0122】
そして、次のステップ363で、現在のリッチ成分最大吸着量平均値MINOSIavを新品触媒時のリッチ成分最大吸着量平均値MINOSI0avで割り算して触媒劣化度合判定値RDETERIOを求める。次のステップ364で、触媒劣化度合判定値RDETERIOを所定の劣化判定値kR と比較し、RDETERIO<kR の場合には触媒劣化と判定し(ステップ365)、これ以外の場合には触媒劣化と判定せずに本ルーチンを終了する。
【0123】
尚、図36と図37の各触媒劣化検出ルーチンは、いずれか一方のみを行うようにしても良い。また、図36と図37の双方のルーチンを行う場合、いずれか一方のルーチンで触媒劣化が検出されたときに最終的に触媒劣化と診断する方法と、双方のルーチンで同時に触媒劣化が検出されたときに最終的に触媒劣化と診断する方法の2通りが考えられる。
【0124】
《その他の実施形態》
[噴射ディザ供給]
図38に示す燃料ディザ供給ルーチンでは、まずステップ371で、劣化判定区間内であるか否かを判定し、劣化判定区間内である場合には、ステップ372に進んで、燃料噴射量をリッチ側とリーン側とに交互に所定幅振る燃料ディザ供給を実行する。劣化判定区間内でない場合には、燃料ディザ供給を実行しない。このように、劣化判定区間内に燃料ディザ供給を実行することで、劣化判定区間内における排ガス成分最大吸着量平均値MAXOSIav,MINOSI0avの算出精度を向上させるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態(1)を示すエンジン制御システム全体の概略構成図
【図2】空燃比中心値算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図3】排ガス成分流入量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図4】排ガス成分流入量算出の処理タイミングを示すタイムチャート
【図5】排ガス成分流出量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図6】リーン成分吸着量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図7】リッチ成分吸着量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図8】触媒劣化検出(リーン側)ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図9】触媒劣化検出(リッチ側)ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図10】本発明の実施形態(2)に用いる下流側空燃比センサ制御ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図11】実施形態(2)に用いる排ガス成分流出量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図12】本発明の実施形態(3)に用いる排ガス成分流入量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図13】実施形態(3)に用いる排ガス成分流出量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図14】実施形態(3)における排ガス成分量算出の処理タイミングを示すタイムチャート
【図15】実施形態(4)における排ガス成分流入量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図16】流入ガスの空燃比A/Fに対する各成分の濃度を示す図
【図17】空気過剰率λのずれ|λ|に対するリーンガス(O2 )の濃度とリッチガス(CO+H2 )の濃度との関係を示す図
【図18】kL マップを示す図
【図19】kR マップを示す図
【図20】劣化判定区間設定(1)の処理の流れを示すフローチャート
【図21】劣化判定区間設定(2)の処理の流れを示すフローチャート
【図22】劣化判定区間設定(3)の処理の流れを示すフローチャート
【図23】排ガス成分流出量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図24】下流側酸素センサの出力電圧を触媒下流の空燃比RA/Fに変換する変換テーブルを概念的に示す図
【図25】下流側酸素センサ素子温補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図26】下流側酸素センサ素子温による変換テーブルのリニアライズ特性の補正を概念的に示す図
【図27】燃料カット時補正ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図28】燃料カット時における変換テーブルのリーン側のリニアライズ特性の補正を概念的に示す図
【図29】上流側空燃比状態判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図30】下流側空燃比状態判定ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図31】キャンセル機能付き排ガス成分量流入量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その1)
【図32】キャンセル機能付き排ガス成分量流入量算出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート(その2)
【図33】劣化判定区間内における処理例を示すタイムチャート
【図34】排ガス成分流入量をキャンセルするときの挙動を
【図35】リッチ/リーン飽和回数カウントルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図36】リーン側触媒劣化検出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図37】リッチ側触媒劣化検出ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【図38】噴射ディザ供給ルーチンの処理の流れを示すフローチャート
【符号の説明】
11…エンジン(内燃機関)、17…吸気管圧力センサ、24…クランク角センサ、26…排気管(排ガス通路)、27…触媒、28…上流側空燃比センサ、29…下流側空燃比センサ、30…電子制御回路(流入量演算手段,流出量演算手段,触媒状態検出手段,触媒劣化検出手段,出力補正手段,モル数換算手段,区間設定手段,最大吸着量平均値算出手段,出力リニアライズ手段)、37…警告ランプ。
Claims (14)
- 触媒上流の空燃比に基づいて前記触媒に流入する排ガス成分の流量を演算する流入量演算手段と、
前記触媒下流の空燃比に基づいて前記触媒から流出する排ガス成分の流量を演算する流出量演算手段と、
前記流入量演算手段と前記流出量演算手段との演算結果に基づいて前記触媒の状態を検出する触媒状態検出手段と
を備えた触媒状態検出装置において、
前記流入量演算手段は、前記触媒上流の空燃比と定常運転時の触媒上流の空燃比センサの検出値から演算された前記触媒上流の空燃比中心値との偏差と内燃機関の負荷状態とに基づいて前記触媒に流入する排ガス成分の流量を演算し、
前記流出量演算手段は、前記触媒下流の空燃比と定常運転時の触媒下流の空燃比センサの検出値から演算された前記触媒下流の空燃比中心値との偏差と内燃機関の負荷状態とに基づいて前記触媒から流出する排ガス成分の流量を演算することを特徴とする触媒状態検出装置。 - 前記流入流量演算手段は、前記触媒上流の空燃比が定常運転時の触媒上流の空燃比センサの検出値から演算された触媒上流の空燃比中心値よりリッチ側のとき、その偏差に基づいて前記触媒に流入するリッチ成分の流量を演算し、前記触媒上流の空燃比が定常運転時の触媒上流の空燃比センサの検出値から演算された触媒上流の空燃比中心値よりリーン側のとき、その偏差に基づいて前記触媒に流入するリーン成分の流量を演算し、
前記流出量演算手段は、前記触媒下流の空燃比が定常運転時の触媒下流の空燃比センサの検出値から演算された触媒下流の空燃比中心値よりリッチ側のとき、その偏差に基づいて前記触媒から流出するリッチ成分の流量を演算し、前記触媒下流の空燃比が定常運転時の触媒下流の空燃比センサの検出値から演算された触媒下流の空燃比中心値よりリーン側のとき、その偏差に基づいて前記触媒から流出するリーン成分の流量を演算することを特徴とする請求項1に記載の触媒状態検出装置。 - 前記流入量演算手段と前記流出量演算手段は、前記排ガス成分の流量をリッチ成分又はリーン成分毎にモル数に換算して求めるモル数換算手段を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の触媒状態検出装置。
- 前記流入量演算手段と前記流出量演算手段は、前記触媒上流又は下流の空燃比と前記触媒上流又は下流の空燃比センサの検出値から演算された空燃比中心値との偏差が所定範囲内のときに、前記排ガス成分流量の演算を禁止する手段を有していこるとを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の触媒状態検出装置。
- 前記触媒状態検出手段は、前記排ガス成分の流出流量の絶対値が所定値未満であるときに、前記排ガス成分の流入流量から流出流量を減算して求めた値を現在の触媒吸着量と判断する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の触媒状態検出装置。
- 前記触媒状態検出手段は、前記排ガス成分の流出流量の絶対値が所定値以上であるときに、前記排ガス成分の流入流量から流出流量を減算して求めた値を触媒最大吸着量と判断する手段を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の触媒状態検出装置。
- 前記触媒状態検出手段は、前記排ガス成分の流出流量の絶対値が所定値未満であるときに、前記排ガス成分の流入流量から流出流量を減算して求めた値を現在の触媒吸着量と判断する手段と、前記排ガス成分の流出流量の絶対値が所定値以上であるときに、前記排ガス成分の流入流量から流出流量を減算して求めた値を触媒最大吸着量と判断する手段と、触媒が劣化していないときの触媒最大吸着量と現在の触媒最大吸着量とを比較して前記触媒の劣化度合を検出する触媒劣化検出手段を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の触媒状態検出装置。
- 前記触媒状態検出手段は、触媒劣化を判定する劣化判定区間を設定する区間設定手段と、この区間設定手段により設定された劣化判定区間内に積算された前記排ガス成分の総流入量と総流出量に基づいて触媒劣化を検出する触媒劣化検出手段とを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の触媒状態検出装置。
- 前記触媒状態検出手段は、
前記劣化判定区間内におけるリーン飽和回数又はリッチ飽和回数をカウントする飽和回数カウント手段と、
前記劣化判定区間内における排ガスリーン成分又は排ガスリッチ成分の総流入量から総流出量を減算して求めた触媒最大吸着量を前記飽和回数カウント手段でカウントした飽和回数で割り算して触媒最大吸着量平均値を求める最大吸着量平均値算出手段とを備え、
前記最大吸着量平均値算出手段により求めた触媒最大吸着量平均値に基づいて前記触媒の劣化度合を検出する手段を含むことを特徴とする請求項8に記載の触媒状態検出装置。 - 前記触媒劣化検出手段は、前記最大吸着量平均値算出手段により求めた触媒最大吸着量平均値と、触媒が劣化していないときの触媒最大吸着量平均値とを比較して前記触媒の劣化度合を検出する手段を含むことを特徴とする請求項9に記載の触媒状態検出装置。
- 前記触媒状態検出手段は、リッチ成分、リーン成分の各々について触媒状態を検出する請求項2に記載の触媒状態検出装置。
- 内燃機関の排ガス通路に設けられた排ガス浄化用触媒と、
前記触媒上流の空燃比を検出する上流側空燃比センサと、
前記触媒下流の空燃比を検出する下流側空燃比センサと、
前記上流側空燃比センサの出力に基づいて前記触媒に流入する排ガス成分の流量を演算する流入量演算手段と、
前記下流側空燃比センサの出力に基づいて前記触媒から流出する排ガス成分の流量を演算する流出量演算手段と、
前記流入量演算手段と前記流出量演算手段との演算結果に基づいて前記触媒の状態を検出する触媒状態検出手段と
を備えた触媒状態検出装置において、
前記下流側空燃比センサは、作動電圧オン中は空燃比に応じて出力がリニアに変化し、作動電圧オフ中は空燃比がリッチかリーンかで出力が反転する出力特性を有し、
前記流出量演算手段は、前記触媒下流の空燃比と定常運転時の前記下流側空燃比センサの出力に基づいて演算された触媒下流の空燃比中心値との偏差と内燃機関の負荷状態とに基づいて前記触媒から流出する排ガス成分の流量を演算すると共に、
前記下流側空燃比センサの作動電圧をオフしたときの下流側空燃比センサの出力に基づいて触媒下流の空燃比中心値を演算するか否かを判断する手段含むことを特徴とする触媒状態検出装置。 - 予め前記下流側空燃比センサが劣化していないときに前記下流側空燃比センサの出力に基づいて演算された触媒下流の空燃比中心値と現在の前記下流側空燃比センサの出力に基づいて演算された触媒下流の空燃比中心値とに基づいて前記下流側空燃比センサの出力を補正する出力補正手段を備えていることを特徴とする請求項12に記載の触媒状態検出装置。
- 前記下流側空燃比センサとして、排ガスの空燃比がリッチかリーンかで出力が反転する酸素センサを用い、この酸素センサの出力電圧をリニアライズして空燃比に変換する出力リニアライズ手段を備えていることを特徴とする請求項12に記載の触媒状態検出装置。
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DE19646008A DE19646008B4 (de) | 1995-11-08 | 1996-11-07 | Abnormalitätserfassungsvorrichtung für ein Luft-Kraftstoffverhältnis-Steuerungssystem |
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