JP2007218510A - レンジフードファン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 フード本体1の内部空間の下部位置に主排気ファン2を、該フード本体1内部空間の上部位置に上部排気ファン3を内設し、フード本体1の上部に上部吸い込み口7を開設すると共に、この上部排気ファン3の排気口3bを排気ダクト4に連絡し、両排気ファン同士をフード本体1内の連絡路9を介して連絡せしめ、この連絡路9の中間部に第1ダンパー5を設け、この第1ダンパー5は、中間閉じ位置5aと、下部閉じ位置5bとの間を選択的に移動するように構成し、排気ダクト4の中間部に第2ダンパー6を設け、この第2ダンパー6は、上部閉じ位置6aと、主排気閉じ位置6bと、それら両位置の中間位置6cとの間を選択的に移動するように構成して成る。
【選択図】 図1
Description
しかしながら、どのレンジフードファンにも言えることであるが、調理台から発生する油煙、臭気、湯気等の排気を100%吸引して排気することは実際的には不可能である。当然のことながら、レンジフードファンによって吸い込むことのできなかった排気は上昇し、主に調理室の天井付近に滞留し、時間と共に自然と拡散して調理後においても臭気となって残ることが問題となっている。
これらのものの中には1個の排気ファンにより調理台にて発生する排気と共に、天井付近に滞留する排気を吸引するものや、メインの排気ファンの他に、天井付近に滞留する排気を専用に吸い込む補助ファンを設けたものがある。
しかし、これらのレンジフードファンは第2の吸い込み口を設けたためにメインの排気効率が低下したり、補助ファンが小型であるために比較的吸引力が弱く、天井付近に大量の排気が滞留してしまった場合等にこれを排気するまでにかなりの時間がかかってしまう問題を有していた。
第1発明のレンジフードファンは、上部が室内の天井近傍に位置し、且つ下部に吸い込み口を設けたフード本体を備え、このフード本体の内部空間の下部位置に主排気ファンを内設すると共に、該フード本体内部空間の上部位置に上部排気ファンを内設し、上記フード本体下部の吸い込み口から吸引した排気を主排気ファンから排気ダクトを介して室外へ排気するように構成し、上記フード本体の上部に上部吸い込み口を開設して上部排気ファンの吸気口近傍に臨ませると共に、この上部排気ファンの排気口を上記排気ダクトに連絡し、両排気ファン同士をフード本体内に構成した連絡路を介して連絡せしめ、この連絡路の中間部に第1ダンパーを設け、この第1ダンパーは、連絡路の中間を閉塞してフード本体吸い込み口と主排気ファンとを連通せしめる中間閉じ位置と、主排気ファンとフード本体吸い込み口との間を閉塞せしめて連絡路の中間を開放せしめる下部閉じ位置との間を選択的に移動するように構成し、且つ排気ダクトの中間部に第2ダンパーを設け、この第2ダンパーは、上部排気ファンの排気口を閉塞して排気ダクトを開放する上部閉じ位置と、主排気ファンの排気口を閉塞して上部排気ファンの排気口を開放する主排気閉じ位置と、それら両閉じ位置の中間にあって両排気ファンの排気口を共に開放する中間位置との間を選択的に移動するように構成したものである。
上記した第1ダンパー及び第2ダンパーの作動は、駆動モータ等を用いて行なっても、もしくは使用者が手動にて行なってもよい。また、主排気ファンと上部排気ファンの駆動は既存の制御機構を用いて個々に制御しても、若しくは第1ダンパー及び第2ダンパーの作動と連係させて制御してもよい。また、上記した上部吸い込み口の形状や大きさ、数等は任意に変更してもよい。
上記制御機構は、主排気モード、上部排気モード、上部急速排気モードと共に、第1ダンパーと第2両ダンパーとの移動位置の組み合わせ、及び主排気ファンと上部排気ファンの作動との組み合わせを変えた他の排気モードを具備していてもよい。
第1発明のレンジフードファンは、フード本体の内部空間の下部位置に主排気ファンを内設すると共に、該フード本体内部空間の上部位置に上部排気ファンを内設し、フード本体下部の吸い込み口から吸引した排気を主排気ファンから排気ダクトを介して排気するように構成し、フード本体の上部に上部吸い込み口を開設すると共に、この上部排気ファンの排気口を排気ダクトに連絡し、両排気ファン同士をフード本体内の連絡路を介して連絡せしめ、この連絡路の中間部に第1ダンパーを設け、この第1ダンパーは、連絡路の中間を閉塞してフード本体吸い込み口と主排気ファンとを連通せしめる中間閉じ位置と、主排気ファンとフード本体吸い込み口との間を閉塞せしめて連絡路の中間を開放せしめる下部閉じ位置との間を選択的に移動するように構成し、且つ排気ダクトの中間部に第2ダンパーを設け、この第2ダンパーは、上部排気ファンの排気口を閉塞して排気ダクトを開放する上部閉じ位置と、主排気ファンの排気口を閉塞して上部排気ファンの排気口を開放する主排気閉じ位置と、両排気ファンの排気口を共に開放する中間位置との間を選択的に移動するように構成したものである。
よって、使用者が両排気ダクトの駆動と第1、第2両ダンパーの位置とを選択的に設定することにより、主排気ファンを利用したフード本体下部の吸い込み口からの排気の吸引、上部排気ファンを利用した上部吸い込み口からの吸引、及び両排気ファンを共動させて上部吸い込み口から、若しくは下部吸い込み口から急速吸引等、排気の発生状況に応じて一番適切な作動形態を選び効率的な排気を行なうことができる。
また、天井付近に排気が滞留した際には上部排気ファンを作動させて、静かに低風量で上部吸い込み口から効果的にこれを吸引して排出することができ、さらに天井付近に滞留する排気が大量に発生した場合や、天井に発生した排気を短時間にて排気したい場合などには両排気ファンの吸引力を利用して上部吸い込み口から急速吸引し、速やかに排出することが可能であり、油煙や臭気の残留を効果的に除去することができる。
主排気ファンのみを作動させ、第1ダンパーを中間閉じ位置に、且つ第2ダンパーを中間閉じ位置に移動させる主排気モードと、上部排気ファンのみを作動させ、第1ダンパーを下部閉じ位置に、且つ第2ダンパーを主排気閉じ位置に移動させる上部排気モードと、主排気ファン及び上部排気ファンを共に作動させ、第1ダンパーを下部閉じ位置に、第2ダンパーを中間位置に移動させる上部急速排気モードとを選択的に作動制御する制御機構を具備するものである。
よって、使用者は排気の発生状況に応じて上記した3つの排気モードから任意のモードを選択するだけで、調理台から立ち上る排気を効率的に吸引して排出することや、シックハウス等の問題から室内の空気中に含まれる微量の化学汚染物質を一定量屋外に排出することを目的とした、いわゆる24時間換気(常時換気)をすること、及び天井付近の排気を急速吸引して短時間で速やかに除去することを簡単且つ合理的に行なうことができる。
図1及び図2は本発明を実施したレンジフードファンAを示している。レンジフードファンは調理室のシステムキッチンに組み込む形で設置する場合が多いが、本発明のレンジフードファンAは調理室の壁面から適宜な距離離れた位置の天井面Bから下へ向けて突出する形で設置するタイプ、所謂センターフードといわれるタイプである。このレンジフードファンAの下には調理台が設置され、調理に伴って油煙や湯気等の排気が立ち上ることになる。
レンジフードファンAは断面四角形で筒状のフード本体1を具備し、その上端部を天井面Bに取付け固定することにより、天井面Bからフード本体1が真下へ向けて延出するように設置してある。フード本体1の下端口にはフード1aが拡開するように取り付けられ、調理台から立ち上る排気を吸い込む吸い込み口1bを構成している。この吸い込み口内には整流版11を取り付けると共に、同整流板11の上部にはフィルター12を取り付けてある。
また、フード本体1上端部の四辺に沿う天井面Bにはスカート部材8を取り付けてある。スカート部材8は天井面B付近に滞留する排気を上記したようにフード本体1上部の周面に開設した上部吸い込み口7に効率的に導くための整流板であり、天井面Bから上部吸い込み口7の直ぐ上に向けて傾斜する形で取り付けてある。尚、このスカート部材の幅や断面形状は必要に応じて任意に変更してもよい。例えば、同スカート部材の断面を適宜に湾曲させたり、傾斜角度を増減したりすることも任意である。
第1ダンパー5は主排気ファン2の吸引口2aと対向する位置に設けられ、フード本体1内に設けた仕切り板51に軸支して回動可能に取付け支持してある。また、フード本体1内における主排気ファン2の周囲は仕切り板52,53により包囲してあり、その吸引口2a側の両端部を上記第1ダンパー5の軸支位置へ向けて屈曲させて延出させ、その延出縁と第1ダンパー5を軸支する仕切り板51との間に開口50aと開口50bとを形成しこれらの開口50aと,50bとを第1ダンパー5の作動にて開閉するように構成してある。
両開口50aと50bとは、第1ダンパー5の二つの作動位置、即ち中間閉じ位置5aと、下部閉じ位置5bとなる部位である。
上記した第1ダンパー5は支軸5cを駆動モータ5dに接続し、この駆動モータ5dの駆動により上記中間閉じ位置5aと、下部閉じ位置5bとの間を移動するように構成してある。
第2ダンパー6は、排気ダクト4内に置いて回動自在に軸支され、上部排気ファン3の排気口3bと、排気ダクト4の主排気ファン2の排気口2bの直後に設けた開口40とを開閉するように構成してある。上記した上部排気ファン3の排気口3bと開口40は、第2ダンパーの作動位置、即ち上部閉じ位置6aと主排気閉じ位置6bとなる部位である。
第2ダンパー6の上部閉じ位置6aは上部排気ファン3の排気口3bを閉塞して排気ダクト4を開放する作動位置である(図1)。また、第2ダンパー6の主排気閉じ位置6bは、主排気ファン2の排気口2b直後の開口40を閉塞して、上部排気ファン3の排気口3bを開放する作動位置である。また、第2ダンパー6の作動位置には、上記上部閉じ位置6aと主排気閉じ位置6bとの中間であり、排気口3bと開口40とを共に開放する中間位置6cがある。
第2ダンパー6は前記した第1ダンパー5と同様に基端側を支軸6eにより回動可能に軸支し、同支軸6eに接続した駆動モータ6dの駆動により、上記上部閉じ位置6aと、主排気閉じ位置6bと、中間位置6cとの間を移動するように構成してある。
上記した制御部10は主排気ファン2だけを作動させる主排気モードと、上部排気ファン3だけを作動させる上部排気モードと、両排気ファン2,3を共に作動させて上部吸い込み口7からの吸引を行なう上部急速排気モードとの3つの排気モードを持っている。よって使用者は、調理台の使用状況に応じて操作パネル10aを操作して、これらの排気モードから任意のモードを選択することにより、効率的な排気を簡単に行なうことができる。
通常の使用では調理台から立ち上る排気をフード1aの吸い込み口1bから吸引する主排気モードで作動させる。主排気モードでは、主排気ファン2だけが駆動し、第1ダンパーを中間閉じ位置5aに移動させ、且つ第2ダンパー6を上部閉じ位置6aに移動させる(図3)。これにより、フード1aの吸い込み口1bから吸引された排気は開口50bから主排気ファン2内を通過し、排気口2b直後の開口40、及び排気ダクト40内を通過して室外に排出される。この時、上部排気ファン3は停止しその排気口が第2ダンパー6により閉じられるので排気ダクト4内を通過する排気が外部に漏れることはない。
上部急速排気モードは、上部排気ファン3と主排気ファン2を共に作動させ、第1ダンパー5を下部閉じ位置5bに移動させ、且つ第2ダンパー6を中間位置6cに移動する(図5)。第2ダンパー6の中間位置6cは、主排気ファン2と上部排気ファン3の能力に見合った開口面積となるよう按分する位置である。
これにより、フード本体1上部の上部吸い込み口7には両排気ファン2,3の吸引力が加わり、天井面B付近に滞留した排気は上部吸い込み口7から急速に吸引され、両排気ファン2,3を通過した後に排気ダクト4にて合流し、室外に排出される。この上部急速排気モードは天井面Bに滞留した排気を短時間にて除去する際に極めて有効である。
また、上記した実施例において、いくつかの排気モードを制御部10に設定し、使用状況に応じて適当な排気モードを選択するように構成したが、本発明のレンジフードファンは両排気ファン2,3の作動/停止、及び両ダンパー5,6の作動位置の移動を使用者が操作パネル10aを直接操作しながら設定することで使用状況に応じて最適な作動形態を選ぶように構成してもよい。
尚、上記実施例のレンジフードファンAはセンターフード型であるが、本発明はこれに限定するものではなく、システムキッチンと共に調理室の壁に沿う形で設置する形式のレンジフードファンに応用することもできる。
B・・・天井面
1・・・フード本体
1b・・・吸い込み口
2・・・主排気ファン
2c・・・ガイド片
3・・・上部排気ファン
4・・・排気ダクト
5・・・第1ダンパー
5a・・・中間閉じ位置
5b・・・下部閉じ位置
6・・・第2ダンパー
6a・・・上部閉じ位置
6b・・・主排気閉じ位置
6c・・・中間位置
7・・・上部吸い込み口
8・・・スカート部材
9・・・連絡路
10・・・制御部
Claims (3)
- 上部が室内の天井近傍に位置し、且つ下部に吸い込み口を設けたフード本体を備え、このフード本体の内部空間の下部位置に主排気ファンを内設すると共に、該フード本体内部空間の上部位置に上部排気ファンを内設し、上記フード本体下部の吸い込み口から吸引した排気を主排気ファンから排気ダクトを介して室外へ排気するように構成し、上記フード本体の上部に上部吸い込み口を開設して上部排気ファンの吸気口近傍に臨ませると共に、この上部排気ファンの排気口を上記排気ダクトに連絡し、両排気ファン同士をフード本体内に構成した連絡路を介して連絡せしめ、この連絡路の中間部に第1ダンパーを設け、この第1ダンパーは、連絡路の中間を閉塞してフード本体吸い込み口と主排気ファンとを連通せしめる中間閉じ位置と、主排気ファンとフード本体吸い込み口との間を閉塞せしめて連絡路の中間を開放せしめる下部閉じ位置との間を選択的に移動するように構成し、且つ排気ダクトの中間部に第2ダンパーを設け、この第2ダンパーは、上部排気ファンの排気口を閉塞して排気ダクトを開放する上部閉じ位置と、主排気ファンの排気口を閉塞して上部排気ファンの排気口を開放する主排気閉じ位置と、それら両閉じ位置の中間にあって両排気ファンの排気口を共に開放する中間位置との間を選択的に移動するように構成したレンジフードファン。
- 前記主排気ファンのみを作動させ、第1ダンパーを中間閉じ位置に、且つ第2ダンパーを上部閉じ位置に移動させる主排気モードと、上部排気ファンのみを作動させ、第1ダンパーを下部閉じ位置に、且つ第2ダンパーを主排気閉じ位置に移動させる上部排気モードと、主排気ファン及び上部排気ファンを共に作動させ、第1ダンパーを中間閉じ位置に、第2ダンパーを中間位置に移動させる上部急速排気モードとを選択的に作動制御する制御機構を具備する請求項1記載のレンジフードファン。
- 前記フード本体の上部周面に、天井面から前記上部吸い込み口へ向けて傾斜する排気導入用のスカート部材を設けて成る請求項1又は2記載のレンジフードファン。
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