JP2007064517A - レンジフード装置、排気装置および局所換気装置 - Google Patents

レンジフード装置、排気装置および局所換気装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 一般家庭の台所において排気誘導型排気装置の吸い込み排気流発生部を構成し、室内のデザインを損なうことがない設置構造を備えたレンジフード装置を提供する。
【解決手段】 レンジフード本体10が室内天井100に対して埋め込んで設置される天井埋め込み構造を備え、レンジフード本体10における排気フード12の開口端縁12aが室内天井100と実施的に同一高さに設定されている。これにより、室内天井100のデザインを損なうことがなく、近時の流行となっているいわゆるオープンキッチンタイプの台所にも好適に対応可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、レンジフード装置、排気装置および局所換気装置に関し、さらに詳細には、一般家庭の台所において、燃焼加熱調理機器が発生する汚染空気を、燃焼加熱調理機器近傍からの吹出し誘導気流の誘引作用により、吸込み排気流へ強制的に捕集配達する排気誘導型の排気技術に関し、特に、この排気誘導技術において吸い込み排気流発生部を構成するレンジフード装置の構造に関する。
汚染空気の原因となる汚染物質の発生源が存在する室内空間においては、この室内雰囲気を清浄化するための排気や換気が必要であるところ、発生する汚染空気が熱気流、水蒸気、臭気、タバコ煙、油煙、塵埃空気など人命に影響しないような室内空間の換気方法としては、この汚染空気が室内雰囲気中に混ざり合った希釈状態で、室内空間全体の空気を吸込んで、自然に流れ込む空気と入れ替えるいわゆる全体換気方式が一般に採用されている。
例えば、厨房室の換気システムは、汚染物質の発生源である燃焼加熱調理機器が室内壁面に近接して配置されてなる厨房室内全体を換気する全体換気方式の構成とされている。
しかしながら、このような全体換気方式は、換気量が膨大となり排気効率の悪い換気となる一方、給気として外気が大量に導入されることから、室外と同じ空気状態となる。
また、全体換気方式における換気・空調機器には比較的大きな運転能力が要求され、換気・空調設備のイニシャルコストおよびランニングコストが高くなるともに、これら機器のエネルギ使用量の増大が地球温暖化ガスであるCOやCO2の発生量の増加を招いていた。
この点に関して、本発明者は、特許文献1に開示されるような局所換気方式を開発し提案している。この局所換気方式においては、具体的には図示しないが、吸込み排気流発生部と吹出し誘導気流発生部から構成された排気装置を主要部として備えてなる。上記吸込み排気流発生部は、燃焼加熱調理機器等の汚染物質発生源の上方の天井位置に吸込み開口が設けられて、排気ファンにより、室外へ続く上向きの吸込み排気流を生じさせる構造とされている。一方、上記誘導気流発生部は、汚染物質発生源の側方近傍位置に吹出し開口が設けられて、吹出しファンにより、上向きの吹出し誘導気流を生じさせる構造とされている。
そして、上記排気ファンの駆動により、上記汚染物質発生源の上方位置の吸込み開口から室外へ続く上向きの吸込み排気流が生じるとともに、吹出しファンの駆動により、上記汚染物質発生源の側方近傍位置の吹出しノズルの吹出し開口から上向きの吹出し誘導気流が生じて、この吹出し誘導気流の誘引作用により、上記汚染物質発生源の周囲近傍の汚染空気が上記吸込み排気流へ強制的に捕集配達するようにされている(排気誘導型の排気技術)。この排気誘導型の排気技術を利用する局所換気方式によれば、少ない排気量で排気性能を向上させるという二律背反する性能が実現されるとともに、局所的に換気を完結させることが可能となり、上述した全体換気方式における問題点が解消されることとなった。
この局所換気方式は、工場などの大規模施設の換気・空調設備としてだけではなく、一般家庭の台所においても採用可能である。
すなわち、一般家庭の台所の構成は、ガスコンロ等の燃焼加熱調理機器が室内壁面に近接して配置されるとともに、この燃焼加熱調理機器の上方の室内壁または天井に、室外へ連通可能な換気扇またはレンジフード装置が設けられている。
そして、この台所は、一般的に、リビングなどの他の部屋と解放された空間で連続しており、この結果、これら他の部屋の空調の気流などが台所まで侵入して、上記燃焼加熱調理機器周囲の汚染空気の自然上昇を妨害する傾向にある。換気扇等による吸い込み一辺倒の待ち受け排気では、汚染空気自体の自然上昇性能に依存する部分が大きいため、その排気性能の低下が著しい。
これに対して、特許文献1に開示される局所換気方式における排気装置が台所に設置されることにより、上記誘導気流発生部の吹出し誘導気流の誘引作用で、燃焼加熱調理機器の周囲近傍に発生する汚染空気が上記吸込み排気流発生部の吸込み排気流へ強制的に捕集配達するようにされて、少ない排気量で排気効率が良く、また他の部屋の空調の気流などの影響も有効に抑えることができ、局所的に換気を完結させることができる。
特開2001−355889号公報
本発明は、このような排気誘導方式をさらに一般家庭に適した構造に改良して、一般家庭の台所に採用される排気誘導型の排気装置において吸い込み排気流発生部を構成し、室内のデザインを損なうことがない設置構造を備えたレンジフード装置を提供することにある。
本発明の他の目的とするところは、上記レンジフード装置を備えて、排気誘導方式の利点を有効に発揮し得る排気装置および局所換気装置を提供することを主たる目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のレンジフード装置は、一般家庭の台所に設けられるレンジフード装置であって、レンジフード本体が室内天井に対して埋め込んで設置される天井埋め込み構造を備え、上記レンジフード本体における排気フードの開口端縁が上記室内天井と実施的に同一高さに設定されていることを特徴とし、好適には、台所の燃焼加熱調理機器が発生する汚染空気を、燃焼加熱調理機器近傍からの吹出し誘導気流の誘引作用により、吸込み排気流へ強制的に捕集配達する排気誘導型の排気装置において、この排気装置の吸い込み排気流発生部を構成する。
好適な実施態様として、以下の構成が採用される。
(1)上記レンジフード本体は、室外へ開口する排気ダクトに連通される排気ボックスと、この排気ボックスを室内に開口する上記排気フードとを備えてなり、この排気フードの開口端縁が上記室内天井の開口に接続され、上記排気ボックスは所定の吸込み空間を有する箱型容器の形態とされてなり、排気ファンを介して上記排気ダクトに接続可能とされた排気管を備えるとともに、底面に上記排気フードを介して室内に臨む吸込み開口が開設される。
(2)上記排気ボックスの吸込み開口は、排気ボックス内へ流入する排気流を制御する気流制御手段を備えてなり、この気流制御手段は、上記吸込み開口の開口面積を規定して、吸込み風速を調整するとともに、この吸込み開口を介して上記排気ボックス内へ流入する排気流を整流する気流調整板の形態とされる。
(3)上記気流調整板は、上記吸込み開口から室内に向けて下向き先細の楔形状に折り曲げ形成されて、その下向き表面が上記排気流を上記排気ボックス内へ円滑に流入案内する整流案内面とされるとともに、その上向き裏面で形成されるV溝状空間が上記排気ボックス内に流入した排気流の逆流を防止する逆流防止空間とされる。
(4)上記排気フードの内周壁は、上記開口端縁から上記吸込み開口へ向けて登り勾配の傾斜壁とされる。
(5)上記レンジフード本体の外周に、上記排気フードの周囲部位から下向きの吹出し給気流を生じさせる給気手段を備え、この給気手段の吹出し給気流のエアーカーテン作用により、上記排気フードの排気領域外へ溢れ出ようとする汚染空気を閉じ込めるように構成される。
(6)上記給気手段は、室外へ開口する給気ダクトに連通され、かつ室内に臨む給気吹出し開口を有する給気ボックスと、この給気ボックスおよび上記給気ダクトの間に介装された給気ファンとを備えてなり、上記給気ボックスは、上記レンジフード本体の外周を取り巻くように形成された環状容器の形態とされてなり、上記給気ファンを介して上記給気ダクトに接続可能とされた給気管を備えるとともに、底面に上記給気吹出し開口が開設される。
(7)上記給気吹出し開口は、上記排気フードの外周部に一体的に開設された環状開口の形態とされ、この環状開口の外周端縁が室内天井の開口に接続されて、環状開口が上記室内天井と実質的に同一高さに設定される。
(8)上記給気ボックス内に、上記給気吹出し開口から室内に供給される給気を拡散均等化するための風車が自由回転可能に設けられる。
本発明の排気装置は、一般家庭の台所に設けられて、燃焼加熱調理機器の周囲近傍に発生する汚染空気を、燃焼加熱調理機器近傍からの吹出し誘導気流の誘引作用により吸込み排気流へ強制的に捕集配達する排気誘導型の排気装置であって、上記汚染物質発生源の上方位置に吸込み開口が設けられて、室外へ続く上向きの吸込み排気流を生じさせる吸込み排気流発生手段と、上記燃焼加熱調理機器の側方近傍位置に吹出し開口が設けられて、上向きの吹出し誘導気流を生じさせる吹出し誘導気流発生手段とを備えてなり、この吹出し誘導気流発生手段による吹出し誘導気流の誘引作用により、上記燃焼加熱調理機器の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、上記吸込み排気流発生部による吸込み排気流へ強制的に捕集配達されるように構成されるとともに、上記吸い込み排気流発生部が、上記レンジフード装置から構成されていることを特徴とする。
好適な実施態様として、上記吹出し誘導気流発生手段は、上記燃焼加熱調理機器の側方近傍位置に設けられた吸込み開口を備えてなり、これにより、燃焼加熱調理機器から発生する汚染空気が間近で上記吸込み開口に吸込まれて、一旦収束させられてから、上記上向きの吹出し誘導気流が生じる構成とされ、この吹出し誘導気流発生手段による間近での吸込みと吹出し誘導気流の誘引作用により、上記燃焼加熱調理機器の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、上記吸込み排気流発生部による吸込み排気流へ強制的に捕集配達されるように構成される。
また、上記吹出し誘導気流発生手段は、上記吹出し開口からの吹出し誘導気流が上記レンジフード装置の吸込み気流発生部内に向けて吹き出すように設定される。
本発明の局所換気装置は、一般家庭の台所に設けられて、燃焼加熱調理機器の周囲を局所的に換気する換気装置であって、上記汚染物質発生源の上方位置に吸込み開口が設けられて、室外へ続く上向きの吸込み排気流を生じさせる吸込み排気流発生手段と、上記燃焼加熱調理機器の側方近傍位置に吹出し開口が設けられて、上向きの吹出し誘導気流を生じさせる吹出し誘導気流発生手段とを備えてなり、この吹出し誘導気流発生手段による吹出し誘導気流の誘引作用により、上記燃焼加熱調理機器の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、上記吸込み排気流発生部による吸込み排気流へ強制的に捕集配達されるように構成されるとともに、上記吸い込み排気流発生部が、上記レンジフード本体の外周に、排気フードの周囲部位から下向きの吹出し給気流を生じさせる給気手段を備える上記レンジフード装置から構成されて、このレンジフード装置の給気手段から所定量の給気が供給されることにより、室内の換気のバランスが成立するように構成されていることを特徴とする。
好適な実施態様として、上記吹出し誘導気流発生手段は、上記燃焼加熱調理機器の側方近傍位置に設けられた吸込み開口を備えてなり、これにより、燃焼加熱調理機器から発生する汚染空気が間近で上記吸込み開口が吸込まれて、一旦収束させられてから、上記上向きの吹出し誘導気流が生じる構成とされ、この吹出し誘導気流発生手段による間近での吸込みと吹出し誘導気流の誘引作用により、上記燃焼加熱調理機器の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、上記吸込み排気流発生部による吸込み排気流へ強制的に捕集配達されるように構成される。
また、上記吹出し誘導気流発生手段は、上記吹出し開口からの吹出し誘導気流が上記レンジフード装置の吸込み気流発生部内に向けて吹き出すように設定される。
(1)本発明のレンジフード装置によれば、レンジフード本体が室内天井に対して埋め込んで設置される天井埋め込み構造を備え、上記レンジフード本体における排気フードの開口端縁が上記室内天井と実質的に同一高さに設定されているから、室内天井のデザインを損なうことがなく、近時の流行となっているいわゆるオープンキッチンタイプの台所にも好適に対応可能である。
すなわち、一般家庭における従来の台所設備としては、レンジフード装置を天井に埋込む(設置箇所を高くする)という考えはこれまでなく、むしろ、汚染空気の捕集性能を向上させるために、レンジフード装置を汚染物質の発生源である燃焼加熱調理機器に対してより近づける(設置位置を低くする)傾向にあった。
一方、消防法により、家庭用レンジフード装置のグリスフィルタ取付け位置は、火元から800mm以上離さなければならないという制限があり、これにより、従来のレンジフード装置を燃焼加熱調理機器に対してより近づけることによる捕集性能向上にも自ずと限界があった。
つまり、従来の台所排気設備のように吸込みだけの排気では、近くのものしか吸込まないため、燃焼加熱調理機器からレンジフード装置の吸込み口までの間(垂直方向距離が800mm以上)の汚染空気の移動はその自然上昇に任せられることになる。ところが、実際の汚染空気の上昇気流は、周囲空気の摩擦抵抗を受ける結果、上昇する間に室内に拡散するため(上昇気流の展開(拡散)角度はおよそ10度前後)、上昇距離が長くなればなるほど上記捕集性能は落ちる。
しかも、一般家庭の台所は、リビング等の他の部屋と解放された空間でつながっているのが通常であり、空調の気流などが台所まで侵入して上記汚染空気の自然上昇を妨害する。このように、吸い込み一辺倒の待ち受け排気では、汚染空気自体の自然上昇特性に依存する部分が大きく、これがため、上記捕集性能さらには排気性能の低下が著しい。
この結果、従来の家庭用レンジフード装置の設置高さは低く、かつ捕集範囲(吸込み口の開口面積)を大きくして、また排気量を大きくして排気性能を確保する傾向にあった。
また、室内デザインを優先する建築家は、天井埋め込み型のレンジフード装置を待望していた。これは、天井から垂れ下がる形式の従来のレンジフード装置は室内のデザインを台無しにするからであり、よって、従来の台所設備におけるレンジフード装置は、部屋の隅の目立たない所で、壁面に近くかつ汚染空気の拡散する開放面の少ない場所に設置されるのが一般的であった。
一方、台所デザインの最近の傾向として、リビングの真中に調理機器が造られるいわゆるオープンキッチンタイプへの願望が強いが、上述した理由から採用に至ることが少なかった。
これに対して、本発明者が開発提案した局所換気方式における排気は、燃焼加熱調理機器の周囲近傍に発生する汚染空気を、燃焼加熱調理機器近傍からの吹出し誘導気流の誘引作用により吸込み排気流へ強制的に捕集配達するいわゆる排気誘導型の排気であることから、燃焼加熱調理機器からレンジフード装置の吸込み口までの距離が大きくても、燃焼加熱調理機器の周囲近傍に発生する汚染空気を確実に捕集排気することが可能である。
本発明のレンジフード装置は、このような排気誘導型排気の特性を有効利用することにより、上述した天井埋め込み型の構造を実現するところとなり、つまり、レンジフード装置の吸込み口と火元である燃焼加熱調理機器との距離を大きくしつつ、汚染空気の捕集性能を向上させるという二律背反する技術が実現するところとなった。この結果、従来部屋の隅の目立たない場所に設置されていたレンジフード装置の設置態様が大きく改変されて、室内の天井に設置されても室内天井さらには室内全体のデザインを損なうことがなく、これにより、近時一般家庭においても流行となっているオープンキッチンタイプの台所設備にも最適に対応可能となった。
また、レンジフード本体が室内天井に対して埋め込んで設置される天井埋め込み構造を備え、上記レンジフード本体における排気フードの開口端縁が室内天井と実施的に同一高さに設定されていることにより、従来の天井から垂れ下がる形式のレンジフード装置では再捕集できなかった、レンジフード装置から溢れ出た汚染空気を再捕集して洩れなく排気することができる。その結果、室内空気環境の復元が早く(従来のレンジフード装置による復元時間の約2/5)、室内壁面に汚染空気による汚れと臭いが付着しにくい。
(2)本発明の排気装置によれば、吸い込み排気流発生部が上記本発明のレンジフード装置から構成されていることにより、上述した本発明のレンジフード装置による効果が得られるとともに、吹出し誘導気流発生手段による吹出し誘導気流の誘引作用により、燃焼加熱調理機器の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、上記吸込み排気流発生部による吸込み排気流へ強制的に捕集配達されるように構成されているから、汚染空気を強制排気するための上向き一様気流が燃焼加熱調理機器の周囲近傍位置を通過して、燃焼加熱調理機器を包み込むことなく排気でき、作業者の作業動作との干渉がなく、居住性と作業性を損なうことがない排気技術を提供することができる。
(3)本発明の局所換気装置によれば、吸い込み排気流発生部が、レンジフード本体の外周に、排気フードの周囲部位から下向きの吹出し給気流を生じさせる給気手段を備える上記レンジフード装置から構成されていることにより、上述した本発明のレンジフード装置による効果が得られるとともに、上記レンジフード装置の給気手段から所定量の給気が供給されることにより、室内の換気のバランスが成立するように構成されているから、上記給気手段の吹出し給気流のエアーカーテン作用と排気装置の組み合わせにより、上記排気フードの外周へ溢れ出ようとする汚染気流が再び吸込み開口内へ強制的に押し戻されて、エアーカーテンで囲まれた空間内で局所的に換気を完結させることができる(局所換気の成立)。その結果、換気量と空調容量を減らすことが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
実施形態1
本発明に係るレンジフード装置が図1〜図4に示されている。このレンジフード装置1は、図5および図6に示すように、具体的には、一般家庭の台所の室内天井100部位に設けられて、排気誘導型の排気装置Eの主要部を構成するものであり、図示の実施形態のレンジフード装置1は、その外周部に給気部(給気手段)2を備えて、台所を局所的に換気する局所換気装置PVも構成している。
すなわち、この局所換気装置PVは、汚染空気の原因となる汚染物質発生源、調理器(図示の場合はテーブルコンロ等の燃焼加熱式燃焼加熱調理機器)3が存在する台所室内において、燃焼加熱調理機器3の周囲を局所的に換気する装置であって、この燃焼加熱調理機器3に対して、上記排気装置Eが設けられるとともに、この排気装置Eの吸込み排気流発生手段を構成するレンジフード装置1が、上記給気部2を一体的に備えてなる。
上記排気装置Eは、燃焼加熱調理機器3の周囲近傍に発生する汚染空気を、燃焼加熱調理機器近傍からの吹出し誘導気流6の誘引作用により吸込み排気流7へ強制的に捕集配達する排気誘導型の排気装置であって、吸込み排気流発生手段を構成する上記レンジフード装置1と、吹出し誘導気流発生部(吹出し誘導気流発生手段)5を主要部として構成されている。
レンジフード装置1は、天井埋め込み型のものであって、レンジフード本体10が室内天井100に対して埋め込んで設置される天井埋め込み構造を備える。上記レンジフード本体10は、室外へ開口する排気ダクト101に連通される排気ボックス11と、この排気ボックス11を室内に開口する排気フード12とを備えてなり、この排気フード12の開口端縁12aが上記室内天井100の開口100aに接続されて、室内天井100と実施的に同一高さに設定されている。
上記排気ボックス11は所定の吸込み空間を有する箱型容器の形態とされてなる。図示の実施形態の排気ボックス11は、図2に示すような円筒容器の形態とされ、その水平な円形状底面に円形状の吸込み開口11aが開設され、この吸込み開口11aは上記排気フード12を介して室内に臨む構成とされている。また、排気ボックス11の垂直な円筒壁には、排気管15が連設されており、この排気管15は、その内部に排気流発生源である排気ファン16が内蔵されるとともに、上記排気ダクト101に接続可能とされている。排気ファン16としては、軸流ファンやシロッコファンなど、目的に応じて種々の形式のファンが選択的に採用され、図示の実施形態においては軸流ファンが使用されている。
上記排気ボックス11の吸込み開口11aは、燃焼加熱調理機器3の上方位置に配置されて、後述するように、排気ファン16の駆動により室外へ続く上向きの吸込み排気流7を生じさせる構造とされている。この吸込み排気流7は主として燃焼加熱調理機器3から生じる汚染物質による汚染空気を吸い込んで排出する気流として機能する。
また、排気ボックス11において、排気管15の軸線方向つまりダクト接続方向Xと、上記吸込み開口11aの軸線方向つまり吸込み開口排気流方向Yとが交差するように構成されており、これにより、排気ボックス11内の気流の分散化が図られている。図示の実施形態においては、上記ダクト接続方向Xと吸込み開口排気流方向Yとの交差角が直角になるように設定されている。
上記排気ボックス11の吸込み開口11aは、排気ボックス11内へ流入する排気流を制御する気流制御構造(気流制御手段)17を備えている。
この気流制御構造17は、具体的には、上記吸込み開口11aの開口面積Oを規定して、吸込み風速を調整するとともに、この吸込み開口11aを介して排気ボックス11内へ流入する排気流7を整流する気流調整板の形態とされている。
図示の実施形態の気流調整板17は、図4(b)に示すように、上記吸込み開口11aから室内に向けて下向き先細の楔形状に折り曲げ形成された断面V字形状とされている。この気流調整板17は、図3に示すように、円形状の吸込み開口11aに対し、その一直径線上に沿って橋絡状に取付け固定されて、閉塞板18、18、…と共に吸込み開口11aの開口面積Oを規定している。これにより、吸込み開口11aの捕捉面積(円形状の吸込み開口11aの円形開口面積)を可及的に大きく設定するとともに、上記気流調整板17と閉塞板18、18、…により吸込み開口11aの開口面積Oが過大にならないように設定されている。
また、気流調整板17の下向き表面17a、17aは、上記排気流20を上記排気ボックス11内へ円滑に流入案内する整流案内面とされるとともに、その上向き裏面で形成されるV溝状空間19が上記排気ボックス11内に流入した排気流7の逆流を防止する逆流防止空間とされている。
また、排気ボックス11の内部には、排気中の油分を分離除去するグリス除去装置(グリス除去手段)20が設けられている。このグリス除去装置20は、具体的には矩形状のグリスフイルターの形態とされており、排気ボックス11内において、吸込み開口11aと排気管15の接続開口15aとの間において、排気管15の接続開口15aに近接した位置に、ほぼ平行な垂直状態または傾斜状態(吸込み開口11aに対してほぼ垂直)で介装されている。このような構成とされることにより、後述する吹出し誘導気流6が上記吸込み開口11aに向けて吹き出される際に、グリス除去装置20に激突して四散し乱流となることが有効に防止される。
上記排気フード12は、上記排気ボックス11の吸込み開口11aの室内側外周部に下向きに設けられている。この排気フード12は、後述する吹出し誘導気流発生部5の構成および作用を補足するためのものである。
図示の実施形態の排気フード12は、その下端の開口端縁12aが室内天井100の開口100aに接続されて、室内天井100と実施的に同一高さに設定されている。また、排気フード12の内周壁12bは、上記開口端縁12aから吸込み開口11aへ向けて登り勾配の傾斜壁に形成されている。これにより、吹出し誘導気流発生部5からの吹出し誘導気流6とこの吹出し誘導気流6に誘引される汚染空気の巻込み流(汚染気流)は、上記排気フード12の内周壁12bにより確実に捕捉されて、上記吸込み開口11aへ案内され排出される。
給気部2は、上記排気フード12の周囲部位から下向きの吹出し給気流36をエアーカーテン状に生じさせるもので、これにより、本実施形態のレンジフード装置1が給排気型レンジフード装置の形態とされている。給気部2は、具体的には、給気ボックス30、給気ファン31および風車32を主要部として備える。
給気ボックス30は、室外へ開口する給気ダクト102に給気流発生源である給気ファン31を介して連通されるとともに、吹出し開口30aが室内に臨んで開設されている。給気ファン31としては、上記排気ファン16と同様、軸流ファンやシロッコファンなど、目的に応じて種々の形式のファンが選択的に採用され、図示の実施形態においては軸流ファンが使用されている。
具体的には、給気ボックス30は、上記レンジフード本体10の外周部全周を取り巻くように形成された矩形環状の容器の形態とされており、これにより、レンジフード装置1の外観は図示のような直方体形状を呈する。
給気ボックス30の垂直な側壁において、排気ボックス11の排気管15と反対側部位には、給気管35が連設されている。この給気管35は、図3および図4(a)に示すように、上記排気管15と逆方向へ同軸状に延びており、その内部に上記給気ファン31が内蔵されるとともに、上記給気ダクト102に接続可能とされている。
給気ボックス30の底面に開設された上記吹出し開口30aは、排気フード12の外周部に一体的に開設された環状開口の形態とされ、図示の実施形態においては、吹出し開口30aは、図3に示すように、平面に見て、矩形の排気フード12の開口端縁12aを全周にわたって取り囲むように矩形環状に形成されている。
この吹出し開口30aの外周端縁は、図4〜図6に示すように、室内天井1の開口1aに接続されて、吹出し開口30aが上記室内天井1と実施的に同一高さに設定されている。このような構成とすることにより、後述するように、吹出し開口30aからのエアーカーテン状の吹出し給気流36は、上述した排気フード12から外側への汚染気流の溢れを防止する機能に加えて、室内空気を攪拌して温度成層の形成を防止し室内温度を均一化する機能をも兼備することとなる。
吹出し開口30aには、給気中の塵埃等を濾過除去して給気を清浄化する吹出しフィルタ37が設けられている。この吹出しフィルタ37は、具体的には平面コ字形状の二枚のフィルタパネル37a、37aからなり、これらフィルタパネル37a、37aは、上記吹出し開口30aにそれぞれ取外し可能に装着される構造とされている。
また、前述した排気ボックス11の場合と同様、給気ボックス30において、図4(a)に示すように、給気管35の軸線方向つまりダクト接続方向X1と、上記吹出し開口30aの軸線方向つまり吹出し開口給気流方向Y1とが交差するように構成されており、これにより、給気ボックス30内の気流の分散化が図られている。図示の実施形態においては、上記ダクト接続方向X1と吹出し開口給気流方向Y1との交差角が直角になるように設定されている。
これに関連して、上記給気ボックス30内に、上記吹出し開口30aから室内に供給される給気を拡散均等化するための風車32が自由回転可能に設けられている。そして、給気ボックス30内に、給気ファン31により給気管35を介して給気が入ってくると、風車32がこの給気流の力によって給気の流れに沿って回転して、給気流の速度を減速させるとともに、気流の流れを回転変化させて、給気を給気ボックス30内へ均等に拡散する。これにより、上記吹出し開口30aからは、均等に下向きの吹出し給気流36が吹出される。図示の実施形態においては、図2、図4(b)および図6に示すように、一対の風車32、32が、給気管35を挟んだ対称位置にそれぞれ水平回転可能に設けられている。
そして、給気ファン31の駆動により、天井1のレベルにある環状の吹出し開口30aから下向きの吹出し給気流36がエアーカーテン状に生じて、この吹出し給気流36のエアーカーテン作用により、排気フード12の排気領域外へ溢れ出ようとする汚染空気が閉じ込められるとともに、後述する上向きの吹出し誘導気流6の誘引作用との協働作用により、再び排気フード12内へ強制的に押し戻されるとともに、この周辺部位の室内空気が攪拌されて温度が均一化されることとなる。
以上のように構成されたレンジフード装置1は、図1に示すように、複数本(図示の場合は4本)の吊り金具38、38、…により、室内天井1の上方のコンクリート壁に吊持状に固定されるとともに、レンジフード装置1の外周端縁つまり図示の実施形態においては吹出し開口30aの外周端縁が、室内天井1の開口1aに接続されて、天井埋め込み式に装着される。これにより、吹出し開口30aおよび排気フード12の開口端縁12aが室内天井1と実施的に同一高さに設定される結果(図4〜図6参照)、室内天井1の一部となって、室内天井1さらには室内全体のデザインを構成する。
吹出し誘導気流発生部5は、燃焼加熱調理機器3の周囲近傍の汚染空気を吸込み排気流7へ強制的に捕集配達するためのもので、燃焼加熱調理機器3の側方近傍位置に上向きの吹出し開口40が設けられて、上向きの吹出し誘導気流6を生じさせる構成とされている。
吹出し誘導気流発生部5の設置箇所は、燃焼加熱調理機器3に対応して、作業者である調理者(図示省略)の作業範囲つまり燃焼加熱調理機器3の外周部位と干渉しない位置に設定される。
図示の実施形態の吹出し誘導気流発生部5は、図5に示すように、上記燃焼加熱調理機器3の背面部に接して配置されるとともに、この燃焼加熱調理機器3のケーシングつまり調理台41上に起立状に取付け支持されている。
具体的には、吹出し誘導気流発生部5は、図5および図6に示すように、平板状の支持プレート51を介して上記調理台41上に取付け固定されている。この吹出し誘導気流発生部5は、中空の装置本体50の上部に、上記吹出し開口40を有する吹出しノズル52が設けられるとともに、装置本体50の内部に、誘導気流発生源である吹出しファン53が内蔵されてなり、その空気源が室内空気とされている。54はフィルタを備えた室内空気取入れ口(吸い込み開口)を示しており、この室内空気取入れ口54は、図示の実施形態においては、燃焼加熱調理機器3の側方近傍位置に位置するように設けられている。
これにより、燃焼加熱調理機器3から発生する汚染空気を含めた室内空気55は、燃焼加熱調理機器3の間近で上記室内空気取入れ口54に吸込まれて、上記装置本体50内部で一旦収束させられてから、吹出し開口40から上向きの吹出し誘導気流に混じって吹出される。
上記吹出し開口40からの吹出し誘導気流6は、上記レンジフード装置1の排気フード12内、さらに好ましくは吸込み開口11aの内部に向けて吹き出すように設定されて、吹出し誘導気流6の大部分が吸込み排気流7に飲み込まれる構成とされている。換言すれば、吹出し誘導気流6が吸込み開口11aの周囲外部に激突して四散して乱流を引き起こさないように構成されている。
図示の実施形態の吹出し誘導気流発生部5は、上記吹出しノズル52が装置本体50に対して傾動可能に設けられており、この吹出しノズル52を傾動操作することにより、その吹出し開口40の吹出し方向が調整可能とされて、これにより、吹出し誘導気流発生部5と上記レンジフード装置1の相対的な設置関係の変化に適宜対応して、最適な吹出し誘導気流6の吹出し方向を確保することができる。
しかして、以上のように構成された局所換気装置PVにおいては、レンジフード装置1の給気部2の駆動の有無により、以下の二つの態様での運転が選択的に可能な構成とされている。
A.排気装置Eとしての運転:
レンジフード装置1の給気部2が駆動停止した状態で駆動することにより、その基本構成である排気装置Eとしての運転が行われる。
すなわち、レンジフード装置1の給気ファン31が駆動停止した状態において、レンジフード装置1の排気ファン16の駆動により、上記排気フード12さらには吸込み開口11a内へ続く上向きの吸込み排気流7が生じるとともに、吹出し誘導気流発生部5の吹出しファン53の駆動により、吹出しノズル52の吹出し開口40から上記排気フード12さらには吸込み開口11aへ直線状に延びる上向きの吹出し誘導気流6が生じる。
これにより、これら両気流6、5による上向き一様気流(任意の気流断面における気流の状態が、経時的に変化することなく、常時一様であるような気流)が燃焼加熱調理機器3の周囲近傍位置を通過するように形成されるとともに、吹出し誘導気流発生部5による吹出し誘導気流6の誘引作用により、燃焼加熱調理機器3の燃焼加熱により発生する汚染物質の熱噴流を含む燃焼加熱調理機器3の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、上記吸込み排気流7へ強制的に捕集配達される。
換言すれば、上記燃焼加熱式燃焼加熱調理機器3の周囲近傍位置から上記吸込み排気流7の吸込み開口11aへ向かう空気の流れが室内に強制的に作り出されて、この空気の流れが上記汚染空気を巻き込んで上記吸込み排気流7の吸込み開口11aへ届けられる。この吹出し誘導気流6の誘引作用をより確実とするためには、吹出し誘導気流6の風量は、吹出し誘導気流6の誘引作用により上記排気フード12から吸込み開口11aに吸い込まれずに天井100下面に滞留することとなった汚染空気が空調その他の原因で室内に発生する気流に影響され室内に拡散する前に、速やかに上記吸込み開口11a内つまりは排気ボックス11内に引き込まれるように設定されることが望ましい。
なお、上記の空気流れの実際の断面(気流断面)は、上記吸込み開口11aに向かう一様な整流と渦流(巻き込み流)の組み合わせであって、構成される気流は基本的に整流であるが、乱流ではなく時系列的に殆ど変化の無い旋回流(巻き込み流)が含まれる。
このようにして吸込み排気流7へ届けられた汚染空気は、この吸込み排気流7と共に排気ボックス11および排気ダクト101を介して室外へ排出されることとなる。
この際、上記汚染空気を含んだ吸込み排気流7に存在する油分は排気ボックス11内のグリス除去装置20により分離除去されるところ、このグリス除去装置20は前述したように排気ボックス11内に配されているため、上記吹出し誘導気流6がグリス除去装置20に激突して四散し乱流となることがなく、円滑な誘導排気効果が確保され得る。
B.局所換気装置PVとしての運転:
レンジフード装置1の給気部2も駆動することにより、局所換気装置PVとしての運転が行われる。
すなわち、上記排気装置Eとしての運転に加えて、レンジフード装置1の給気ファン31も駆動することにより、天井100のレベルにある環状の吹出し開口30aから所定量の下向きの吹出し給気流36がエアーカーテン状に供給されて、この吹出し給気流36のエアーカーテン作用により、上記排気装置Eの吸込み開口11aさらには排気フード12の排気領域外へ溢れ出ようとする汚染気流が閉じ込められるとともに再び排気フード12さらには排気フード12内へ強制的に押し戻され、またこの周辺部位の室内空気が攪拌されて温度が均一化されることとなる。
この場合、上記排気装置Eによる排気作用を含めた局所換気装置PVの対象領域つまり燃焼加熱調理機器3を含めた周辺局所領域、さらにはこの局所換気装置PVが適用される台所室内全体の換気のバランスが成立するように構成されている。
すなわち、排気装置Eによる排気で排出される空気の大部分が、排気フード12周囲の吹出し開口30aからエアーカーテン状に供給される下向きの吹出し給気流36と、吹出し誘導気流6により賄われ、これにより、燃焼加熱調理機器3周囲の換気が局所的に完結して、下向きの吹出し給気流36として導入される外気が周囲の台所室内空調に及ぼす影響が最小限とされて、空調負荷を減らして大きな省エネルギ効果を得ることができる。
しかして、本実施形態のレンジフード装置1おいては、レンジフード本体10が室内天井100に対して埋め込んで設置される天井埋め込み構造を備え、上記レンジフード本体10における排気フード12の開口端縁12aが上記室内天井100と実施的に同一高さに設定されていることにより、室内天井100さらには台所室内全体のデザインを損なうことがなく、近時の流行となっているいわゆるオープンキッチンタイプの台所にも好適に対応可能である。
また、レンジフード本体10が室内天井100に対して埋め込んで設置される天井埋め込み構造を備え、上記レンジフード本体10における排気フード12の開口端縁12aが室内天井100と実施的に同一高さに設定されていることにより、従来の天井から垂れ下がる形式のレンジフード装置では再捕集できなかった、レンジフード装置から溢れ出た汚染空気を再捕集して洩れなく排気することができる。その結果、室内空気環境の復元が早く(従来のレンジフード装置による復元時間の約2/5で復元することが実験的判明している)、室内壁面に汚染空気による汚れと臭いが着き難い。
また、本実施形態の排気装置Eにおいては、吸い込み排気流発生部が上記レンジフード装置1から構成されて、吹出し誘導気流発生部5による吹出し誘導気流6の誘引作用により、燃焼加熱調理機器3の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、上記レンジフード装置1による吸込み排気流7へ強制的に捕集配達されるから、汚染空気を強制排気するための上向き一様気流が燃焼加熱調理機器3の周囲近傍位置を通過して、燃焼加熱調理機器3を包み込むことなく排気でき、作業者の作業動作との干渉がなく、居住性と作業性を損なうことがない。
さらに、本実施形態の局所換気装置PVにおいては、上記レンジフード装置1の給気部2から所定量の給気が供給されることにより、台所室内の換気のバランスが成立するように構成されているから、上記給気部2の吹出し給気流36のエアーカーテン作用により、上記排気フード12の外周へ溢れ出ようとする汚染気流が閉じ込められるとともに再び排気フード12さらには吸込み開口11a内へ強制的に押し戻されて、エアーカーテンで囲まれた空間内で局所的に換気を完結させることができる。その結果、換気量と空調容量を減らすことが可能となる。
実施形態2
本発明に係るレンジフード装置が図7に示されており、実施形態1のレンジフード装置1の構成が改変されたものである。
すなわち、本実施形態のレンジフード装置61は、実施形態1における給気部(給気手段)2が省略された構成とされ、その他の構成および作用は実施形態1と同様である。
しかして、以上のように構成されたレンジフード装置61は、排気装置E専用のレンジフード装置として適用され、例えば、燃焼加熱調理機器3が台所の片隅の壁等に近接して配置されて、この部位に排気装置Eが設けられても、台所室内全体の空調にそれほど影響を与えず、むしろ排気装置E自体のランニングコストを低く抑える要請があるような条件下での使用に好適に採用される。
なお、上述した実施形態1および2はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなく、その範囲内で種々の設計変更が可能である。
本発明の実施形態1であるレンジフード装置の設置状態を室内天井の一部を切開して示す斜視図である。 同じく同レンジフード装置の一部を切開して示す分解斜視図である。 同じく同レンジフード装置を示す底面図である。 同じく同レンジフード装置を示し、図4(a)は図3におけるA−A線に沿った断面図であり、図4(b)は図3におけるB−B線に沿った断面図である。 同レンジフード装置を主要部として備える局所換気装置を示す図4(a)に対応した正面構成図である。 同じく同局所換気装置を示す図4(b)に対応した側面構成図である。 本発明の実施形態2であるレンジフード装置の設置状態を室内天井の一部を切開して示す斜視図である。
符号の説明
PV 局所換気装置
E 排気装置
O 吸込み開口の開口面積
1 レンジフード装置(吸込み排気流発生手段)
2 給気部(給気手段)
3 燃焼加熱調理機器
5 吹出し誘導気流発生部(吹出し誘導気流発生手段)
6 吹出し誘導気流
7 吸込み排気流
10 レンジフード本体
11 排気ボックス
11a 吸込み開口
12 排気フード
12a 排気フードの開口端縁
15 排気管
16 排気ファン
17 気流制御構造(気流制御手段)
17a 整流案内面(下向き表面)
19 逆流防止空間(V溝状空間)
20 グリス除去装置(グリス除去手段)
30 給気ボックス
30a 給気ボックスの吹出し開口
31 給気ファン
32 風車
35 給気管
36 吹出し給気流
37 吹出しフィルタ
40 吹出し開口
52 吹出しノズル
53 吹出しファン
54 室内空気取入れ口(吸い込み開口)
61 レンジフード装置
100 天井
100a 天井の開口
101 排気ダクト
102 給気ダクト

Claims (16)

  1. 一般家庭の台所に設けられるレンジフード装置であって、
    レンジフード本体が室内天井に対して埋め込んで設置される天井埋め込み構造を備え、
    前記レンジフード本体における排気フードの開口端縁が前記室内天井と実施的に同一高さに設定されている
    ことを特徴とするレンジフード装置。
  2. 台所の燃焼加熱調理機器が発生する汚染空気を、燃焼加熱調理機器近傍からの吹出し誘導気流の誘引作用により、吸込み排気流へ強制的に捕集配達する排気誘導型の排気装置において、この排気装置の吸い込み排気流発生部を構成するものである
    ことを特徴とする請求項1に記載のレンジフード装置。
  3. 前記レンジフード本体は、室外へ開口する排気ダクトに連通される排気ボックスと、この排気ボックスを室内に開口する前記排気フードとを備えてなり、この排気フードの開口端縁が前記室内天井の開口に接続され、
    前記排気ボックスは所定の吸込み空間を有する箱型容器の形態とされてなり、排気ファンを介して前記排気ダクトに接続可能とされた排気管を備えるとともに、底面に前記排気フードを介して室内に臨む吸込み開口が開設されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のレンジフード装置。
  4. 前記排気ボックスの吸込み開口は、排気ボックス内へ流入する排気流を制御する気流制御手段を備えてなり、
    この気流制御手段は、前記吸込み開口の開口面積を規定して、吸込み風速を調整するとともに、この吸込み開口を介して前記排気ボックス内へ流入する排気流を整流する気流調整板の形態とされている
    ことを特徴とする請求項3に記載のレンジフード装置。
  5. 前記気流調整板は、前記吸込み開口から室内に向けて下向き先細の楔形状に折り曲げ形成されて、その下向き表面が前記排気流を前記排気ボックス内へ円滑に流入案内する整流案内面とされるとともに、その上向き裏面で形成されるV溝状空間が前記排気ボックス内に流入した排気流の逆流を防止する逆流防止空間とされている
    ことを特徴とする請求項4に記載のレンジフード装置。
  6. 前記排気フードの内周壁は、前記開口端縁から前記吸込み開口へ向けて登り勾配の傾斜壁とされている
    ことを特徴とする請求項3に記載のレンジフード装置。
  7. 前記レンジフード本体の外周に、前記排気フードの周囲部位から下向きの吹出し給気流を生じさせる給気手段を備え、
    この給気手段の吹出し給気流のエアーカーテン作用により、前記排気フードの排気領域外へ溢れ出ようとする汚染空気を閉じ込めるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のレンジフード装置。
  8. 前記給気手段は、室外へ開口する給気ダクトに連通され、かつ室内に臨む給気吹出し開口を有する給気ボックスと、この給気ボックスおよび前記給気ダクトの間に介装された給気ファンとを備えてなり、
    前記給気ボックスは、前記レンジフード本体の外周を取り巻くように形成された環状容器の形態とされてなり、前記給気ファンを介して前記給気ダクトに接続可能とされた給気管を備えるとともに、底面に前記給気吹出し開口が開設されている
    ことを特徴とする請求項7に記載のレンジフード装置。
  9. 前記給気吹出し開口は、前記排気フードの外周部に一体的に開設された環状開口の形態とされ、この環状開口の外周端縁が室内天井の開口に接続されて、環状開口が前記室内天井と実質的に同一高さに設定されている
    ことを特徴とする請求項8に記載のレンジフード装置。
  10. 前記給気ボックス内に、前記給気吹出し開口から室内に供給される給気を拡散均等化するための風車が自由回転可能に設けられている
    ことを特徴とする請求項8に記載のレンジフード装置。
  11. 一般家庭の台所に設けられて、燃焼加熱調理機器の周囲近傍に発生する汚染空気を、燃焼加熱調理機器近傍からの吹出し誘導気流の誘引作用により吸込み排気流へ強制的に捕集配達する排気誘導型の排気装置であって、
    前記汚染物質発生源の上方位置に吸込み開口が設けられて、室外へ続く上向きの吸込み排気流を生じさせる吸込み排気流発生手段と、
    前記燃焼加熱調理機器の側方近傍位置に吹出し開口が設けられて、上向きの吹出し誘導気流を生じさせる吹出し誘導気流発生手段とを備えてなり、
    この吹出し誘導気流発生手段による吹出し誘導気流の誘引作用により、前記燃焼加熱調理機器の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、前記吸込み排気流発生部による吸込み排気流へ強制的に捕集配達されるように構成されるとともに、
    前記吸い込み排気流発生部が、請求項1から6のいずれか一つに記載のレンジフード装置から構成されている
    ことを特徴とする排気装置。
  12. 前記吹出し誘導気流発生手段は、前記燃焼加熱調理機器の側方近傍位置に設けられた吸込み開口を備えてなり、
    これにより、燃焼加熱調理機器から発生する汚染空気が間近で前記吸込み開口に吸込まれて、一旦収束させられてから、前記上向きの吹出し誘導気流が生じる構成とされ、
    この吹出し誘導気流発生手段による間近での吸込みと吹出し誘導気流の誘引作用により、前記燃焼加熱調理機器の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、前記吸込み排気流発生部による吸込み排気流へ強制的に捕集配達されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項11に記載の排気装置。
  13. 前記吹出し誘導気流発生手段は、前記吹出し開口からの吹出し誘導気流が前記レンジフード装置の吸込み気流発生部内に向けて吹き出すように設定されている
    ことを特徴とする請求項11または12に記載の排気装置。
  14. 一般家庭の台所に設けられて、燃焼加熱調理機器の周囲を局所的に換気する換気装置であって、
    前記汚染物質発生源の上方位置に吸込み開口が設けられて、室外へ続く上向きの吸込み排気流を生じさせる吸込み排気流発生手段と、
    前記燃焼加熱調理機器の側方近傍位置に吹出し開口が設けられて、上向きの吹出し誘導気流を生じさせる吹出し誘導気流発生手段とを備えてなり、
    この吹出し誘導気流発生手段による吹出し誘導気流の誘引作用により、前記燃焼加熱調理機器の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、前記吸込み排気流発生部による吸込み排気流へ強制的に捕集配達されるように構成されるとともに、
    前記吸い込み排気流発生部が、請求項7から10のいずれか一つに記載のレンジフード装置から構成されて、このレンジフード装置の給気手段から所定量の給気が供給されることにより、室内の換気のバランスが成立するように構成されている
    ことを特徴とする局所換気装置。
  15. 前記吹出し誘導気流発生手段は、前記燃焼加熱調理機器の側方近傍位置に設けられた吸込み開口を備えてなり、
    これにより、燃焼加熱調理機器から発生する汚染空気が間近で前記吸込み開口が吸込まれて、一旦収束させられてから、前記上向きの吹出し誘導気流が生じる構成とされ、
    この吹出し誘導気流発生手段による間近での吸込みと吹出し誘導気流の誘引作用により、前記燃焼加熱調理機器の周囲近傍の汚染空気が巻き込まれて、前記吸込み排気流発生部による吸込み排気流へ強制的に捕集配達されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項14に記載の局所換気装置。
  16. 前記吹出し誘導気流発生手段は、前記吹出し開口からの吹出し誘導気流が前記レンジフード装置の吸込み気流発生部内に向けて吹き出すように設定されている
    ことを特徴とする請求項14または15に記載の局所換気装置。
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