JP2007217547A - 高分子組成物の製造方法と高分子組成物ならびにこれを用いた絶縁電線およびワイヤーハーネス - Google Patents
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Abstract
【課題】フィラーを含有していても耐摩耗性を向上させることが可能な高分子組成物の製造方法と高分子組成物、ならびにこの高分子組成物を被覆材として用いた絶縁電線およびワイヤーハーネスを提供すること。
【解決手段】ガス存在下で少なくとも高分子とフィラーとを加熱混練する第一工程と、混練物からガスを抜く第二工程とを有する高分子組成物の製造方法とする。存在させるガスの量は、高分子組成物100重量%に対して0.5〜15重量%であることが好ましい。また、上記製造方法により得られた高分子組成物およびこの高分子組成物を被覆材として用いた絶縁電線ならびにこの絶縁電線を含むワイヤーハーネスとする。
【選択図】なし
【解決手段】ガス存在下で少なくとも高分子とフィラーとを加熱混練する第一工程と、混練物からガスを抜く第二工程とを有する高分子組成物の製造方法とする。存在させるガスの量は、高分子組成物100重量%に対して0.5〜15重量%であることが好ましい。また、上記製造方法により得られた高分子組成物およびこの高分子組成物を被覆材として用いた絶縁電線ならびにこの絶縁電線を含むワイヤーハーネスとする。
【選択図】なし
Description
本発明は、高分子組成物の製造方法と高分子組成物ならびにこれを用いた絶縁電線およびワイヤーハーネスに関し、さらに詳しくは、自動車などの車両部品、電気・電子機器部品などに用いられる絶縁電線の被覆材として好適な高分子組成物の製造方法と高分子組成物ならびにこれを用いた絶縁電線およびワイヤーハーネスに関するものである。
従来、自動車部品などの車両部品、電気・電子機器部品などの配線に用いられる絶縁電線の被覆材としては、一般に、塩化ビニル樹脂を基材とする塩化ビニル系高分子組成物が広く用いられてきた。
しかしながら、この種の塩化ビニル系高分子組成物は、ハロゲン元素を含有しているため、車両の火災時や電気・電子機器の焼却廃棄時などの燃焼時に有害なハロゲン系ガスを大気中に放出し、環境汚染の原因になるという問題があった。
そのため、地球環境への負荷を抑制するなどの観点から、近年では、ポリエチレンやポリプロピレンのようなオレフィン系樹脂などに水酸化マグネシウムのようなフィラーを添加して難燃性を付与した高分子組成物への代替が進められている。
このような高分子組成物は、一般に、高分子やフィラーなどを混練機で混練することにより製造される。このとき、できる限りガスを存在させずに混練するのが普通であるが、例えば特許文献1のように、樹脂などの高分子に炭酸ガスなどの不活性ガスを注入して、不活性ガスと溶融高分子とを混練する混練工程を有する製造方法もある。
ところが、樹脂やゴムなどの高分子に水酸化マグネシウムのような金属水和物などのフィラーを添加すると、得られる高分子組成物の耐摩耗性が低下するという問題がある。そして、特許文献1に示される方法は、単に混練された高分子を発泡させる目的で行なわれるものであり、高分子組成物の耐摩耗性の改善のためになされたものではない。また、製造方法の工夫によってこのような問題を解決する試みも今までされていなかった。
そこで本発明が解決しようとする課題は、フィラーを含有していても耐摩耗性を向上させることが可能な高分子組成物の製造方法と高分子組成物を提供することにある。また他の課題は、この高分子組成物を被覆材として用いた絶縁電線およびワイヤーハーネスを提供することにある。
本発明者らが鋭意研究した結果、特定の工程を経ることによって得られる高分子組成物は、耐摩耗性が向上することが分かった。
本発明に係る高分子組成物の製造方法は、ガス存在下で少なくとも高分子とフィラーとを加熱混練する第一工程と、混練物からガスを抜く第二工程とを有することを要旨とするものである。
この場合、前記ガスの量は、前記高分子組成物100重量%に対して0.5〜15重量%であることが望ましい。
また、本発明に係る高分子組成物は、上記製造方法により得られることを要旨とするものである。
そして、本発明に係る高分子組成物は、絶縁電線の被覆材に好適に用いることができる。さらに、この絶縁電線を含んだワイヤーハーネスを作ることができる。
本発明に係る高分子組成物の製造方法によれば、上記第一工程と第二工程とを有するので、高分子組成物がフィラーを含有していても、耐摩耗性を向上させることができる。
耐摩耗性が向上する詳細なメカニズムは不明であるが、ガス存在下で少なくとも高分子とフィラーとを混練することにより、組成物の結晶構造などが変化しているためではないかと推測している。また、高分子にガスを溶解させると高分子の粘度が低下するので、混練物を混練しやすくなり、高分子中へのフィラーの分散が良くなることも一因と考えられる。
このとき、存在させるガスの量を、高分子組成物100重量%に対して0.5〜15重量%とすると、上記作用効果に一層優れる。
そして、本発明に係る高分子組成物は、上記製造方法により得られるので、耐摩耗性に優れる。
また、本発明に係る絶縁電線は、上記高分子組成物を被覆材に用いているので、耐摩耗性に優れる。
さらに、本発明に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を電線束中に含んでいるので、電線束中の他の絶縁電線などと接触する形態で使用されても、被覆材が著しく摩耗することはなく、長期にわたって高い信頼性が確保される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る高分子組成物の製造方法(以下、本製造方法という)は、第一工程と第二工程とを有する。
第一工程は、ガス存在下で少なくとも高分子とフィラーとを加熱混練する工程である。
本製造方法において用いられる高分子は、樹脂やゴムを挙げることができ、特に限定されるものではない。樹脂やゴムは、1種のみを用いても良く、2種以上を組み合わせても良い。このとき、樹脂とゴムとを組み合わせることもできる。
樹脂としては、合成樹脂でも天然樹脂でも良いが、本製造方法において溶融状態で混練することから、熱可塑性樹脂が好ましい。好適なものとしては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、エチレン−アクリル酸メチル(EMA)、エチレン−アクリル酸エチル(EEA)、エチレン−アクリル酸ブチル(EBA)、エチレン−メタクリル酸メチル(EMMA)、エチレン−酢酸ビニル(EVA)等のオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート(PC)等のエンジニアリングプラスチックや、オレフィン系エラストマー(TPO)、スチレン系エラストマー(SEBS等)、アミド系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アイオノマー、フッ素系エラストマー、1,2−ポリブタジエンやトランス−1,4−ポリイソプロピレン等の熱可塑性エラストマーなどを例示することができる。
ゴムとしては、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)などを例示することができる。
上記樹脂やゴムには、各種物性を高めるために、官能基の導入が一般的に行なわれている。このような官能基の導入はその物性を妨げるものではないので、必要に応じて行なうことができる。例えば、カルボキシル基、酸無水物基、エポキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アルケニル環状イミノエーテル基、シラン基などの公知となっている官能基を導入することなどを例示することができる。
本製造方法において用いられるフィラーとしては、金属粉、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化アンチモン、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、タルク、クレー、マイカ、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ガラス繊維、チタン酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、窒化アルミニウム、炭化珪素、木材繊維、フラーレン、カーボンナノチューブ、メラミンシアヌレートなどを例示することができる。これらは1種のみを用いても良く、2種以上を組み合わせても良い。
本製造方法においては、本発明の特性を阻害しない範囲で、高分子とフィラー以外に、一般的に成形材料に使用される添加剤を配合しても良い。このような添加剤としては、酸化防止剤、金属不活性化剤(銅害防止剤)、紫外線吸収剤、紫外線隠蔽剤、難燃剤、加工助剤(滑剤、ワックス等)、着色用顔料などを例示することができる。
そして、本製造方法は、この第一工程において、ガスを積極的に存在させることを行なっている。高分子組成物が、自動車などの車両部品、電気・電子機器部品などの絶縁電線の被覆材として用いられる場合、高分子組成物をなるべく発泡させないようにするために、発泡の原因となるガスをできる限り存在させずに高分子組成物を混練するのが普通である。よって、本製造方法は、この点において従来の製造方法と異なる。
本製造方法において存在させるガスは、高分子組成物の基材となる高分子に溶解するものであれば良い。高分子に溶解するガスとしては、炭酸ガス、窒素、空気、酸素、水素、ヘリウムなどを例示することができる。これらは1種のみでも良く、2種以上混合されていても良い。本製造方法において存在させるガスは、用いられる高分子に対する安定性や溶解度などを考慮して適宜選択すると良いが、不活性ガスである点において炭酸ガスや窒素を含んでいることが好ましい。
存在させるガスの量は、高分子組成物100重量%に対して、0.5〜15重量%であることが好ましい。より好ましくは、1〜10重量%である。存在させるガスの量が0.5重量%より少ないと、耐摩耗性を向上させる効果が低下しやすいからである。一方、存在させるガスの量を15重量%より多くしても、耐摩耗性を向上させる効果にさほど影響しないが、15重量%より多くすると、加圧になりすぎるので、混練操作がしにくくなるからである。
この第一工程における加熱温度は、高分子が溶融する温度であれば良い。具体的には、高分子の融点やガラス転移温度近辺の温度であれば良い。高分子が可塑化し、流動性を有する温度である。このとき、融点やガラス転移温度より高温にしすぎると、高分子の熱分解や熱劣化などを引き起こすため、温度を上げすぎないことに留意すると良い。そして、高分子が高温に加熱され、溶融していれば、高分子とフィラーとが混ざりやすくなるし、存在させるガスも、高分子に溶解しやすくなる。
本製造方法における混練操作は、バンバリミキサー、加圧ニーダー、混練押出機、二軸混練機、ロールなどの通常の混練機を用いて行なうことができる。
上記第一工程を行なうにあたり、上記混練機に上記する高分子やフィラーその他添加剤を投入するが、その投入方法は、特に限定されるものではない。例えば、高分子組成物を構成する全成分を混練開始前にあらかじめ混練機に投入しても良いし、段階的に各成分を投入していっても良い。このとき、混練において存在させるガスは、高分子が溶融する時点で存在していれば良いため、高分子組成物の各成分が混練機に投入される前、後、途中のどの段階でガスを注入しても良い。なお、高分子組成物の各成分の混練機への投入のしやすさや、混練操作のしやすさの点から、ガスの混練機への注入は、全成分を投入した後が好ましい。
混練機へのガスの注入方法は、その混練機の構造にもよるが、圧入ポンプなどで行なうと良い。この際、加圧になるので、圧力や流量などに注意しながら注入すると良い。
このように、ガス存在下で高分子、フィラーその他の添加剤を加熱混練すると、高分子にガスが充分に溶解されて混練物の粘度が低下してくる。これにより、混練機の負荷が低減され、混練しやすくなる。また、高分子中にフィラーを高分散させることができる。
第二工程は、第一工程で得られた混練物からガスを抜く工程である。
上記第一工程によって、存在させていたガスは混練物に溶解され、また、気泡として取り込まれているので、混練機から混練物を取り出す前にガスを抜かないと高分子組成物が発泡する。そこで、混練機から混練物を取り出す前にガスを抜く操作(脱ガス操作)を行なう。
脱ガス操作は、混練機に設けられているベント口などから行なうと良い。例えば、ベント口を開いてそのまま大気中にガスを放出しても良いし、ベント口に吸引ポンプを接続して、圧力を調整しながら行なっても良い。なお、存在させていたガスの全部を混練物から抜かなくても良く、混練機から取り出される混練物が発泡しない程度に脱ガスされていれば良い。このとき、混練機内で混練物を混練しながら行なうとより脱ガスされやすい。
混練機内において混練物からガスを抜いた後は、混練機から押出して高分子組成物が取り出される。この取り出し操作は、通常行なわれる押出操作により行なえば良い。例えば、混練機の所定の位置(下部や先端など)に設けられているダイから押出により混練物を吐出させ、冷却水等を通過させて冷却させた後、その先に接続されたペレタイザーにてペレット状に成形されて高分子組成物を得る方法などで行なえば良い。このとき、ダイの形状は特に限定されないが、通常良く用いられている円環状ダイなどが好適に用いられる。
以上のような本製造方法によれば、ガス存在下で高分子組成物を加熱混練するので、高分子組成物がフィラーを含有していても、耐摩耗性を向上させることができる。
このとき、存在させるガスの量を、高分子組成物100重量%に対して0.5〜15重量%とすると、上記作用効果に一層優れる。
そして、本実施形態に係る高分子組成物(以下、本組成物という)は、上記本製造方法により得られるものである。本組成物は、ハロゲン元素を含有する高分子を基材としていても良いし、ハロゲン元素を含有していない高分子を基材としていても良い。本組成物は、必要に応じて架橋されていても良い。架橋手段としては、過酸化物架橋、シラン架橋、電子線架橋などが挙げられ、特に限定されるものではない。
このような本組成物によれば、フィラーを含有していても耐摩耗性に優れる。
次に、本実施形態に係る絶縁電線およびワイヤーハーネスについて説明する。
本実施形態に係る絶縁電線は、上述した本組成物を電線の被覆材の材料として用いたものである。この絶縁電線の構成としては、導体の外周に直接、被覆材が被覆されていても良いし、導体とこの被覆材との間に、他の中間部材、例えば、シールド導体や他の絶縁体などが介在されていても良い。
この絶縁電線の被覆材には、上記本組成物のうち、ハロゲン元素を含有するハロゲン系高分子組成物、ハロゲン元素を含有しないノンハロゲン系高分子組成物のいずれも適用することができるが、地球環境への負荷低減を考慮すると、ノンハロゲン系高分子組成物を用いることが好ましい。ハロゲン系高分子組成物は、焼却廃棄時などの燃焼時に有害なハロゲン系ガスを放出し、環境汚染の原因となるからである。
導体は、その導体径や導体の材質など、特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜定めることができる。また、被覆材の厚さについても、特に制限はなく、導体径などを考慮して適宜定めることができる。
上記絶縁電線の製造方法としては、本組成物を、通常の押出成形機などを用いて導体の外周に押出被覆するなどして製造することができ、特に限定されるものではない。
そして、本実施形態に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を含む電線束がワイヤーハーネス保護材により被覆されたもので構成される。ワイヤーハーネスを構成する電線束は、上記絶縁電線のみが複数本組み合わされたものでも良いし、上記絶縁電線と、本製造方法によらない高分子組成物により被覆された絶縁電線とが組み合わされたものでも良い。電線束に含まれる各電線の本数は、任意に定めることができ、特に限定されるものではない。
ワイヤーハーネス保護材は、複数本の絶縁電線が束ねられた電線束の外周を覆い、内部の電線束を外部環境などから保護する役割を主に有するものである。よって、複数の絶縁電線をひとまとまりに束ねて電線束とするものであれば良く、テープ状、チューブ状またはシート状などの種々の形状からなるものを適用できる。このとき、テープ状に形成された基材の少なくとも一方の面に粘着剤が塗布されたものや、チューブ状、シート状などに形成された基材を有するものなどを、用途に応じて適宜選択して用いることができる。
このワイヤーハーネス保護材を構成する基材としては、特に限定されるものではなく、ハロゲン系高分子組成物、ノンハロゲン系高分子組成物のいずれでも適用できる。本組成物も勿論適用できる。難燃剤などのフィラーなどを配合したものであっても良い。
このような本実施形態に係る絶縁電線によれば、本組成物を絶縁電線の被覆材に用いているので、耐摩耗性に優れる。また、本実施形態に係るワイヤーハーネスによれば、本実施形態に係る絶縁電線を電線束中に含んでいるので、電線束中の他の絶縁電線などと接触する形態で使用されても、被覆材が著しく摩耗することはなく、長期にわたって高い信頼性が確保される。
以上、本実施形態に係る高分子組成物の製造方法と高分子組成物ならびにこれを用いた絶縁電線およびワイヤーハーネスについて説明したが、上記実施形態は本発明を何ら限定するものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形・改良が可能なものである。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(供試材料)
本実施例において使用した供試材料の製造元、商品名を示す。
本実施例において使用した供試材料の製造元、商品名を示す。
(A)樹脂
ポリエチレン(PE)[(株)プライムポリマー製、商品名「ハイゼックス5000S」]
ポリプロピレン(PP)[(株)プライムポリマー製、商品名「プライムポリプロE−150GK」]
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)[三井・デュポンポリケミカル(株)製、商品名「エバフレックスEV360」]
アイオノマー[三井・デュポンポリケミカル(株)製、商品名「ハイミラン1706」]
オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)[(株)プライムポリマー製、商品名「T310E」]
スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)[クレイトンポリマージャパン(株)製、商品名「KRATONGFG1901X」]
ポリアミド(PA)[デュポン(株)製、商品名「ザイテルFN727」]
ポリカ−ボネート(PC)[三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名「ユーピロンS−2000」]
ポリブチレンテレフタレート(PBT)[東レ(株)製、商品名「トレコン1401X06」]
ポリエチレン(PE)[(株)プライムポリマー製、商品名「ハイゼックス5000S」]
ポリプロピレン(PP)[(株)プライムポリマー製、商品名「プライムポリプロE−150GK」]
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)[三井・デュポンポリケミカル(株)製、商品名「エバフレックスEV360」]
アイオノマー[三井・デュポンポリケミカル(株)製、商品名「ハイミラン1706」]
オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)[(株)プライムポリマー製、商品名「T310E」]
スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)[クレイトンポリマージャパン(株)製、商品名「KRATONGFG1901X」]
ポリアミド(PA)[デュポン(株)製、商品名「ザイテルFN727」]
ポリカ−ボネート(PC)[三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名「ユーピロンS−2000」]
ポリブチレンテレフタレート(PBT)[東レ(株)製、商品名「トレコン1401X06」]
(B)ゴム
エチレン−プロピレンゴム(EPR)[JSR(株)製、商品名「EP51」]
ブタジエンゴム(BR)[JSR(株)製、商品名「BR01」]
イソプレンゴム(IR)[JSR(株)製、商品名「IR2200」]
エチレン−プロピレンゴム(EPR)[JSR(株)製、商品名「EP51」]
ブタジエンゴム(BR)[JSR(株)製、商品名「BR01」]
イソプレンゴム(IR)[JSR(株)製、商品名「IR2200」]
(C)フィラー
水酸化マグネシウム[マーチンスベルグ社製、商品名「マグニフィンH10」]
メラミンシアヌレート[DSMジャパン(株)製、商品名「melapurMC15」]
クレー[白石カルシウム(株)製、商品名「オプチフワイト」]
炭酸カルシウム[白石カルシウム(株)製、商品名「白艶華CCR」]
タルク[日本タルク(株)製、商品名「MS−P」]
酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、商品名「亜鉛華2種」]
水酸化マグネシウム[マーチンスベルグ社製、商品名「マグニフィンH10」]
メラミンシアヌレート[DSMジャパン(株)製、商品名「melapurMC15」]
クレー[白石カルシウム(株)製、商品名「オプチフワイト」]
炭酸カルシウム[白石カルシウム(株)製、商品名「白艶華CCR」]
タルク[日本タルク(株)製、商品名「MS−P」]
酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、商品名「亜鉛華2種」]
(D)その他添加剤
酸化防止剤[チバスペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガノックス1010」]
金属不活性化剤[チバスペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガノックスMD1024」]
酸化防止剤[チバスペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガノックス1010」]
金属不活性化剤[チバスペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガノックスMD1024」]
(高分子組成物および絶縁電線の作製)
まず、後述の表1に示す各成分を二軸混練機に投入し、炭酸ガスを注入し、混合温度220℃で約5分混練し、混練しながら注入した炭酸ガスをベント口より放出した後、ペレタイザーにてペレット状に成形して本実施例に係る組成物を得た。次いで、得られた各組成物を、φ50mm押出機により、軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm2)の外周に0.20mm厚で押出被覆し、本実施例に係る絶縁電線を作製した。
まず、後述の表1に示す各成分を二軸混練機に投入し、炭酸ガスを注入し、混合温度220℃で約5分混練し、混練しながら注入した炭酸ガスをベント口より放出した後、ペレタイザーにてペレット状に成形して本実施例に係る組成物を得た。次いで、得られた各組成物を、φ50mm押出機により、軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm2)の外周に0.20mm厚で押出被覆し、本実施例に係る絶縁電線を作製した。
一方、炭酸ガスの注入および放出を行なわないこと以外、上記作製方法と同様にして、比較例に係る組成物および比較例に係る絶縁電線を作製した。
以上のように作製した各絶縁電線について、耐摩耗性試験を行った。以下に試験方法および評価方法について説明する。また、その結果を表1に示す。なお、表1に示される(A)樹脂、(B)ゴム、(C)フィラー、(D)その他添加剤の値は、重量部で表されている。また、炭酸ガスの注入量は、高分子組成物100重量%に対する量(重量%)で表されている。
(耐摩耗性試験)
JASO D611−94に準拠し、ブレード往復法により行った。すなわち、絶縁電線を750mmの長さに切り出して試験片とした。次いで、25℃の室温下にて、台上に固定した試験片の被覆材の表面を軸方向に10mmの長さにわたってブレードを往復させ、被覆材の摩耗によってブレードが導体に接触するまでの往復回数を測定した。この際、ブレードにかける荷重は7Nとし、ブレードは毎分50回の速度で往復させた。次いで、試験片を100mm移動させて、時計方向に90℃回転させ、上記の測定を繰り返した。この測定を同一試験片について合計3回行い、その最低値を評価値とした。
JASO D611−94に準拠し、ブレード往復法により行った。すなわち、絶縁電線を750mmの長さに切り出して試験片とした。次いで、25℃の室温下にて、台上に固定した試験片の被覆材の表面を軸方向に10mmの長さにわたってブレードを往復させ、被覆材の摩耗によってブレードが導体に接触するまでの往復回数を測定した。この際、ブレードにかける荷重は7Nとし、ブレードは毎分50回の速度で往復させた。次いで、試験片を100mm移動させて、時計方向に90℃回転させ、上記の測定を繰り返した。この測定を同一試験片について合計3回行い、その最低値を評価値とした。
表1の結果によれば、フィラーを含有させた様々な高分子組成物が、本発明に従う実施例のように、ガスを積極的に存在させた状態で、その高分子にガスが溶解されて混練されたものであれば、比較例のようにガスを積極的に存在させていない状態で混練されたものと比べて、その高分子組成物により被覆された絶縁電線の耐摩耗性が向上することが確認できた。
したがって、本実施例に示される絶縁電線を電線束中に含んだワイヤーハーネスとすれば、電線束中の他の絶縁電線などと接触する形態で使用されても、被覆材が著しく摩耗することはなく、長期にわたって高い信頼性が確保される。
Claims (5)
- ガス存在下で少なくとも高分子とフィラーとを加熱混練する第一工程と、
混練物からガスを抜く第二工程とを有することを特徴とする高分子組成物の製造方法。 - 前記ガスの量は、前記高分子組成物100重量%に対して0.5〜15重量%であることを特徴とする請求項1に記載の高分子組成物の製造方法。
- 請求項1または2に記載の製造方法により得られたことを特徴とする高分子組成物。
- 請求項3に記載の高分子組成物を被覆材として用いたことを特徴とする絶縁電線。
- 請求項4に記載の絶縁電線を含むことを特徴とするワイヤーハーネス。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006039106A JP2007217547A (ja) | 2006-02-16 | 2006-02-16 | 高分子組成物の製造方法と高分子組成物ならびにこれを用いた絶縁電線およびワイヤーハーネス |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111100338A (zh) * | 2018-10-29 | 2020-05-05 | 新田化工品株式会社 | 橡胶组合物 |
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2006
- 2006-02-16 JP JP2006039106A patent/JP2007217547A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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