JP5328104B2 - 絶縁電線の製造方法 - Google Patents

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本発明は、絶縁電線の製造方法およびワイヤーハーネスに関するものである。
従来、プラスチックやゴム、熱可塑性エラストマーなどの高分子組成物が幅広い分野で用いられてきた。このような高分子組成物には、各種必要特性に応じてフィラーが添加される場合がある。
例えば、自動車部品などの車両部品、電気・電子機器部品などの配線に用いられる絶縁電線の被覆材には、耐摩耗性や引張強度等の機械的特性、柔軟性及び加工性、難燃性等の必要特性に応じて、可塑剤や安定剤、難燃剤等のフィラーが添加されることがある。
このような高分子組成物としては、これまで、塩化ビニル樹脂をベース樹脂とする塩化ビニル系高分子組成物が広く用いられてきたが、地球環境への負荷を抑制するなどの観点から、近年では、ポリエチレンやポリプロピレンのようなオレフィン系樹脂などのノンハロゲン系高分子組成物への代替が進められている。
ところが、オレフィン系樹脂などの高分子に水酸化マグネシウムなどのフィラーを添加すると、得られる高分子組成物の耐摩耗性などに代表される機械的特性が著しく低下するという問題があった。
そこでこのような問題を改善するために、例えば、特許文献1に記載されるように、複数のオレフィン系樹脂やゴムをベース樹脂として用い、さらに、ベース樹脂中に含有させる官能基やフィラーの混合量を調製することにより、耐摩耗性などの機械的特性を改善する技術が開示されている。
特許第3280099号公報
しかしながら、高分子やフィラーは多種に渡るため、上記特許文献1のように、各種材料およびその混合量を最適化して、耐摩耗性などの機械的特性を改善するには、多大な労力を有し、困難であった。
そこで本発明が解決しようとする課題は、フィラーを含有していても耐摩耗性などの機械的特性を向上させることが可能な高分子組成物を被覆材として用いた絶縁電線の製造方法およびワイヤーハーネスを提供することにある。
本発明者らが鋭意研究した結果、樹脂材料やフィラーを改良するのではなく、製造工程を工夫することにより、高分子組成物の耐摩耗性などの機械的特性を向上させることができるという知見を得た。
すなわち、本発明に係る絶縁電線の製造方法は、音波または超音波の付与下で、少なくとも高分子とフィラーとを混練して高分子組成物を製造し、該高分子組成物により導体の外周側を被覆することを要旨とするものである。この場合、上記音波または超音波の周波数が1〜200kHzの範囲内にあることが望ましい。
さらに、本発明に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を有しているとよい。
本発明に係る絶縁電線の製造方法によれば、音波または超音波の付与下で混練する工程を有するので、高分子組成物がフィラーを含有していても、耐摩耗性などの機械的特性を向上させることができる。これは、フィラーを凝集させることなく高分子中へ均一に分散させることができるためであると推察される。
このとき、上記音波または超音波の周波数が1〜200kHzの範囲内であれば、上記作用効果に一層優れる。
そして、本発明に係る高分子組成物は、上記製造方法により得られるので、耐摩耗性などの機械的特性に優れる。
また、本発明に係る絶縁電線は、上記高分子組成物を被覆材に用いているので、耐摩耗性などの機械的特性に優れる。
さらに、本発明に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を電線束中に含んでいるので、耐摩耗性などの機械的特性に優れ、長期にわたって高い信頼性が確保される。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る高分子組成物の製造方法(以下、本製造方法という)は、音波または超音波の付与下で少なくとも高分子とフィラーとを混練する工程を有する。
本製造方法において用いられる高分子は、樹脂やゴムを挙げることができ、特に限定されるものではない。樹脂やゴムは、1種のみを用いても良く、2種以上を組み合わせても良い。このとき、樹脂とゴムとを組み合わせることもできる。
樹脂としては、合成樹脂でも天然樹脂でも良いが、本製造方法において溶融状態で混練することから、熱可塑性樹脂が好ましい。好適なものとしては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−酢酸ビニル(EVA)、エチレン−アクリル酸メチル(EMA)、エチレン−アクリル酸エチル(EEA)、エチレン−アクリル酸ブチル(EBA)、エチレン−メタクリル酸メチル(EMMA)等のオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂(PA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン系樹脂、ポリカーボネート(PC)等のエンジニアリングプラスチックや、オレフィン系エラストマー(TPO)、スチレン系エラストマー(SEBS等)、アミド系エラストマー、エステル系エラストマー、ウレタン系エラストマー、アイオノマー系エラストマー、フッ素系エラストマー、1,2−ポリブタジエンやトランス−1,4−ポリイソプレン等の熱可塑性エラストマーなどを例示することができる。
ゴムとしては、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)などを例示することができる。
なお、上記に例示したノンハロゲン系高分子に限らず、例えば、塩化ビニル樹脂などのハロゲン元素を含有する高分子を用いてもよい。
上記樹脂やゴムには、各種物性を高めるために、官能基の導入が一般的に行なわれている。このような官能基の導入はその物性を妨げるものではないので、必要に応じて行なうことができる。例えば、カルボン酸基、酸無水基、エポキシ基、ヒドロキシル基、アミノ基、アルケニル環状イミノエーテル基、シラン基などの公知となっている官能基を導入することなどを例示することができる。
本製造方法において用いられるフィラーとしては、例えば難燃剤(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化ジルコニウムなどの金属水酸化物やメラミンシアヌレートなど)、無機充填剤(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸化物、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウムなどの硫化物、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化アンチモンなどの酸化物、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンファイバーなどの炭素系材料、金属粉、バリウムフェライト、ストロンチウムフェライト、タルク、クレー、マイカ、珪酸カルシウム、ガラス繊維、チタン酸カルシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、窒化アルミニウム、炭化珪素、木材繊維など)、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系、イオウ系など)、金属不活性化剤(銅害防止剤)、紫外線吸収剤、紫外線隠蔽剤、難燃助剤、架橋剤、架橋助剤、加工助剤(滑剤、ワックスなど)、着色用顔料などを例示することができる。これらは1種のみを用いても良く、2種以上を組み合わせても良い。高分子に混合するフィラーは上記に限定されず、必要に応じて変更することができる。
また、高分子組成物中に含まれるフィラーの割合は、特に限定されない。
そして、本製造方法では、少なくとも上記高分子およびフィラーの混練時に、音波または超音波を付与する。
音波または超音波の付与は、連続的に行なってもよいし、間欠的に行なってもよい。
また、音波または超音波の周波数および振幅は、高分子およびフィラーの種類や量によって異なるが、以下の範囲内が好ましい。
音波または超音波の周波数は、1〜200kHzの範囲内にあるとよい。好ましくは、5〜80kHz、より好ましくは、10〜30kHzの範囲内にあるとよい。上記周波数が、1kHz未満になると、高分子中にフィラーが均一に分散せず耐摩耗性が低下するからであり、200kHzを超えてもフィラーが分散不良となり、混練物にダメージを与える虞があるからである。
さらに、音波または超音波の振幅は、5〜40μm、より好ましくは、15〜30μmの範囲内にあるとよい。上記振幅が、5μm未満になると、十分なフィラー分散効果がなく、40μmを超えると混練物にダメージを与える虞があるからである。
上記混練時の温度は、高分子が溶融する温度以上であれば良い。具体的には、高分子の融点やガラス転移温度近辺の温度であれば良い。高分子が可塑化し、流動性を有する温度である。このとき、融点やガラス転移温度より高温にしすぎると、高分子の熱分解や熱劣化などを引き起こすため、温度を上げすぎないことに留意すると良い。そして、高分子が高温に加熱され、溶融していれば、高分子とフィラーとが混ざりやすくなる。
また、上記混練時の雰囲気は、特に限定されない。例えば、炭酸ガス、窒素、酸素、水素、アルゴン、ヘリウムなどのガス雰囲気下で行なってもよいし、大気中あるいは真空中で行なってもよい。これらは1種のみでも良く、2種以上混合されていても良い。
さらに、本組成物は、必要に応じて架橋されていても良い。架橋手段としては、過酸化物架橋、シラン架橋、電子線架橋、動的架橋などが挙げられ、特に限定されるものではない。
本製造方法における混練操作は、バンバリミキサー、加圧ニーダー、混練押出機、二軸混練機、ロールなどの通常の混練機を用いて行なうことができるが、特にこれに限定されない。
また、音波または超音波は、例えば、振動子により発生させることができる。この振動子は、上記混練機に付設するとよい。例えば、二軸混練機のシリンダー側面に、振動子を設けてもよいが、特にこれに限定されない。振動子は、1個でもよいし、2個以上設けてもよい。
上記混練操作により調製された高分子組成物は、混練機より押し出して取り出される。この取り出し操作は、通常行なわれる押出操作により行なえば良い。例えば、混練機の所定の位置(下部や先端など)に設けられているダイから押出により混練物を吐出させ、冷却水等を通過させて冷却させた後、その先に接続されたペレタイザーにてペレット状に成形されて高分子組成物を得る方法などで行なえば良い。このとき、ダイの形状は特に限定されないが、通常良く用いられている円環状ダイなどが好適に用いられる。
このような本組成物によれば、フィラーを含有していても耐摩耗性などの機械的特性に優れる。
次に、本実施形態に係る絶縁電線およびワイヤーハーネスについて説明する。
本実施形態に係る絶縁電線は、上述した本組成物を電線の被覆材の材料として用いたものである。この絶縁電線の構成としては、導体の外周に直接、被覆材が被覆されていても良いし、導体とこの被覆材との間に、他の中間部材、例えば、シールド導体や他の絶縁体などが介在されていても良い。
この絶縁電線の被覆材には、上記本組成物のうち、ハロゲン元素を含有するハロゲン系高分子組成物、ハロゲン元素を含有しないノンハロゲン系高分子組成物のいずれも適用することができる。地球環境への負荷低減を考慮すると、焼却廃棄時などの燃焼時に有害なガスを放出しないノンハロゲン系高分子組成物を用いることが好ましい。
導体は、その導体径や導体の材質など、特に限定されるものではなく、用途に応じて適宜定めることができる。また、被覆材の厚さについても、特に制限はなく、導体径などを考慮して適宜定めることができる。
上記絶縁電線の製造方法としては、本組成物を、通常の押出成形機などを用いて導体の外周に押出被覆するなどして製造することができ、特に限定されるものではない。
そして、本実施形態に係るワイヤーハーネスは、上記絶縁電線を含む電線束がワイヤーハーネス保護材により被覆されたもので構成される。ワイヤーハーネスを構成する電線束は、上記絶縁電線のみが複数本組み合わされたものでも良いし、上記絶縁電線と、本製造方法によらない高分子組成物により被覆された絶縁電線とが組み合わされたものでも良い。電線束に含まれる各電線の本数は、任意に定めることができ、特に限定されるものではない。
ワイヤーハーネス保護材は、複数本の絶縁電線が束ねられた電線束の外周を覆い、内部の電線束を外部環境などから保護する役割を主に有するものである。よって、複数の絶縁電線をひとまとまりに束ねて電線束とするものであれば良く、テープ状、チューブ状またはシート状などの種々の形状からなるものを適用できる。このとき、テープ状に形成された基材の少なくとも一方の面に粘着剤が塗布されたものや、チューブ状、シート状などに形成された基材を有するものなどを、用途に応じて適宜選択して用いることができる。
このワイヤーハーネス保護材を構成するベース樹脂は、特に限定されるものではなく、ハロゲン系高分子組成物、ノンハロゲン系高分子組成物のいずれでも適用できる。本組成物も勿論適用できる。難燃剤などのフィラーなどを配合したものであっても良い。
このような本実施形態に係る絶縁電線によれば、本組成物を絶縁電線の被覆材に用いているので、耐摩耗性に優れる。また、本実施形態に係るワイヤーハーネスによれば、本実施形態に係る絶縁電線を電線束中に含んでいるので、電線束中の他の絶縁電線などと接触する形態で使用されても、被覆材が著しく摩耗することはなく、長期にわたって高い信頼性が確保される。
以上、本実施形態に係る高分子組成物の製造方法および高分子組成物ならびにこれを用いた絶縁電線およびワイヤーハーネスについて説明したが、上記実施形態は本発明を何ら限定するものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形・改良が可能なものである。
以下に本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
(供試材料)
本実施例において使用した供試材料の製造元、商品名を示す。
(A)樹脂
ポリエチレン(PE)[(株)プライムポリマー製、商品名「ハイゼックス5000S」]
ポリプロピレン(PP)[(株)プライムポリマー製、商品名「プライムポリプロE−150GK」]
エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)[三井・デュポンポリケミカル(株)製、商品名「エバフレックスEV360」]
アイオノマー[三井・デュポンポリケミカル(株)製、商品名「ハイミラン1706」]
オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)[(株)プライムポリマー製、商品名「T310E」]
スチレン系熱可塑性エラストマー(SEBS)[クレイトンポリマージャパン(株)製、商品名「KRATONGFG1901X」]
ポリアミド(PA6)[デュポン(株)製、商品名「ザイテルFN727」]
ポリカ−ボネート(PC)[三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製、商品名「ユーピロンS−2000」]
ポリブチレンテレフタレート(PBT)[東レ(株)製、商品名「トレコン1401X06」]
(B)ゴム
エチレン−プロピレンゴム(EPR)[JSR(株)製、商品名「EP51」]
ブタジエンゴム(BR)[JSR(株)製、商品名「BR01」]
イソプレンゴム(IR)[JSR(株)製、商品名「IR2200」]
(C)フィラー
水酸化マグネシウム[マーチンスベルグ社製、商品名「マグニフィンH10」]
メラミンシアヌレート[DSMジャパン(株)製、商品名「melapurMC15」]
クレー[白石カルシウム(株)製、商品名「オプチホワイト」]
炭酸カルシウム[白石カルシウム(株)製、商品名「白艶華CCR」]
タルク[日本タルク(株)製、商品名「MS−P」]
酸化亜鉛[ハクスイテック(株)製、商品名「亜鉛華2種」]
(D)その他添加剤
酸化防止剤[チバスペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガノックス1010」]
金属不活性化剤[チバスペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「イルガノックスMD1024」]
(高分子組成物および絶縁電線の作製)
まず、後述の表1に示す各成分を、シリンダー側面に振動子が設けられた二軸混練機に投入し、周波数20kHz、振幅20μmの超音波を付与して、高分子が流動性を有する好適な温度(例えばポリプロピレンなどでは220℃)で約5分混練し、ペレタイザーにてペレット状に成形して本実施例に係る組成物を得た。次いで、得られた各組成物を、φ50mm押出機により、軟銅線を7本撚り合わせた軟銅撚線の導体(断面積0.5mm)の外周に0.20mm厚で押出被覆し、本実施例に係る絶縁電線を作製した。
一方、超音波を付与しないこと以外、上記作製方法と同様にして、比較例に係る組成物および比較例に係る絶縁電線を作製した。
以上のように作製した各絶縁電線について、耐摩耗性試験を行った。以下に試験方法および評価方法について説明する。また、その結果を表1に示す。なお、表1に示される(A)樹脂、(B)ゴム、(C)フィラー、(D)その他添加剤の値は、重量部で表されている。
(耐摩耗性試験)
JASO D611−94に準拠し、ブレード往復法により行った。すなわち、絶縁電線を750mmの長さに切り出して試験片とした。次いで、25℃の室温下にて、台上に固定した試験片の被覆材の表面を軸方向に10mmの長さにわたってブレードを往復させ、被覆材の摩耗によってブレードが導体に接触するまでの往復回数を測定した。この際、ブレードにかける荷重は7Nとし、ブレードは毎分50回の速度で往復させた。次いで、試験片を100mm移動させて、時計方向に90°回転させ、上記の測定を繰り返した。この測定を同一試験片について合計3回行い、その最低値を評価値とした。磨耗回数が500回以上を合格とした。
Figure 0005328104
表1の結果によれば、フィラーを含有させた様々な高分子組成物が、本発明に従う実施例のように、超音波を付与した状態で混練されたものであれば、比較例のように超音波を付与しない状態で混練されたものと比べて、その高分子組成物により被覆された絶縁電線の耐摩耗性などの機械的特性が向上することを確認できた。
したがって、本実施例に示される絶縁電線を電線束中に含んだワイヤーハーネスは、耐摩耗性などの機械的特性に優れ、長期にわたって高い信頼性が確保される。












Claims (2)

  1. 音波または超音波の付与下で、少なくとも高分子とフィラーとを混練して高分子組成物を製造し、該高分子組成物により導体の外周側を被覆することを特徴とする絶縁電線の製造方法。
  2. 前記音波または超音波の周波数が1〜200kHzの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電線の製造方法。
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