JP2007216490A - 筆記シート及び壁装用シート - Google Patents

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文晶 西山
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Abstract

【課題】優れた柔軟性を有し、曲面に好適に適用することができ、インキ等の消去性にも優れた筆記シート、及び、それを用いた壁装用シートを提供する。
【解決手段】塩化ビニル系樹脂シートと、上記塩化ビニル系樹脂シートの片側面に設けられた筆記層とを有する筆記シートであって、上記塩化ビニル系樹脂シートは、平均重合度が500〜1500の塩化ビニル系樹脂を用いて得られるものであり、上記筆記層は、紫外線硬化型塗料を用いて得られるものである筆記シート。
【選択図】図1

Description

本発明は、筆記シート及び壁装用シートに関する。
従来から文字や図形等を筆記・消去することができる筆記シートが種々提案されており、例えば、水性又は油性インキのフェルトペン等で筆記し、拭き取りにより消去することができる白板、いわゆるホワイトボードと称される筆記板等に使用されている。このような筆記シートとして、巻き取り可能な軟質の筆記シートが使用されており、電子写真複写装置を備え、文字や図形等の複写を可能とした軟質ホワイトボード等に用いられている。
特許文献1には、紫外線硬化型樹脂塗料を塗布し、該塗布面に紫外線を照射して得られる硬化膜(筆記面)、軟質ポリ塩化ビニルシート、及び、硬質ポリ塩化ビニルシートを有する筆記板が開示されている。特許文献2には、可撓性のある基材と、該基材の一方の面に形成された筆記層と、上記基材の他方の面に形成された粘着層とからなるホワイトボード用シートが開示されている。
しかしながら、これらの文献では、塩化ビニル系樹脂及び紫外線硬化型塗料から得られる筆記層(筆記面)を有する筆記シートについて詳細に検討されていない。また、筆記性やペンタッチ性を改良するものとして提案されているものであり、曲面に貼り付け可能である等、曲面に好適に適用することについての詳細な検討もなされていない。
特開平7−314988号公報 特開平10−138691号公報
本発明は、上記現状に鑑み、優れた柔軟性を有し、曲面に好適に適用することができ、インキ等の消去性にも優れた筆記シート、及び、それを用いた壁装用シートを提供することを目的とするものである。
本発明は、塩化ビニル系樹脂シートと、上記塩化ビニル系樹脂シートの片側面に設けられた筆記層とを有する筆記シートであって、上記塩化ビニル系樹脂シートは、平均重合度が500〜1500の塩化ビニル系樹脂を用いて得られるものであり、上記筆記層は、紫外線硬化型塗料を用いて得られるものであることを特徴とする筆記シートである。
上記筆記層は、上記塩化ビニル系樹脂シートの片側面に紫外線硬化型塗料を塗布し、塗布面を紫外線照射することによって得られるものであることが好ましい。
上記筆記シートは、更に、上記塩化ビニル系樹脂シートの他側面に粘着剤層を有するものであることが好ましい。
上記筆記シートは、JIS K 6732の引張り特性試験(試験速度200mm/分)において、23℃の雰囲気温度下での破断時伸びが100%以上であることが好ましい。
上記筆記シートは、JIS K 6732の引張り特性試験(試験速度200mm/分)において、23℃の雰囲気温度下での降伏点強度が30〜60N/10mmであることが好ましい。
上記筆記シートは、JIS K 6732の引張り特性試験(試験速度200mm/分)において、23℃の雰囲気温度下での破断時強度が35〜65N/10mmであることが好ましい。
上記筆記シートは、ホワイトボードに用いられるものであることが好ましい。
本発明は、上述の筆記シートを用いたことを特徴とする壁装用シートでもある。
上記壁装用シートは、スクリーンとして用いられるものであることが好ましい。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の筆記シートは、平均重合度が500〜1500の塩化ビニル系樹脂を用いて得られる塩化ビニル系樹脂シートと、紫外線硬化型塗料を用いて得られる筆記層とを有するものである。上記構成を有する筆記シートであるため、優れた柔軟性を有し、適度な伸び等の引張り特性も持ち合せている。
従って、上記筆記シートは、軟質ホワイトボードの巻き取り可能な軟質の筆記シートとして好適に使用することができる。また、鉄、ステンレス等の金属板からなる基材に、上記筆記シートを設けることによって硬質ホワイトボードとして使用することも当然可能である。
上記筆記シートは、筆記層が紫外線硬化型塗料を用いて得られるものであるため、水性又は油性インキのフェルトペン(マーカー)を使用して筆記層に文字や図等を記載した場合に、インキを容易に消去することができる。また、筆記層に記載し、長時間放置した後であっても優れたインキの消去性を有している。
上記筆記シートは、平均重合度が500〜1500の塩化ビニル系樹脂を用いて得られる塩化ビニル系樹脂シートを有するものである。上記範囲の平均重合度を有する塩化ビニル系樹脂を使用することにより、優れた柔軟性を有する筆記シートを得ることができるため、筆記シートを曲面に好適に適用することができる。500未満であると、塩化ビニル系樹脂の物性が低下するため、筆記シートの性能が低下するおそれがある。1500を超えると、筆記シートの柔軟性が低下し、曲面に適用できなくなるおそれがある。600〜1300であることが好ましく、600〜1000であることがより好ましく、700〜900であることが更に好ましい。なお、上記平均重合度は、JIS K−6721「塩化ビニル樹脂試験方法」に準拠して測定した平均重合度を意味する。
上記塩化ビニル系樹脂としては、例えば、塩化ビニルの単独重合体、塩化ビニルとこれと共重合可能な他の単量体との共重合体を挙げることができる。
上記共重合可能な他の単量体としては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル、エチレン、プロピレン、スチレン等のオレフイン、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル等の(メタ)アクリル酸エステル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジエチル等のマレイン酸ジエステル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジエチル等のフマル酸ジエステル、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル等のハロゲン化ビニル、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記共重合可能な他の単量体の共重合体における含有量は、通常、50重量%以下であり、好ましくは10重量%以下である。50重量%を超えると、積層体の耐屈曲性が低下するおそれがある。上記塩化ビニル系樹脂のなかでも、優れた柔軟性を有し、曲面に好適に適用することができる筆記シートが得られる点から、塩化ビニルの単独重合体が好ましい。
上記塩化ビニル系樹脂としては、重合体の物性、積層体の耐屈曲性に優れる点から、弾性体であるエチレンビニルアセテート(EVA)、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン(SEBS)、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)、メタクリル酸メチル−ブチレン−スチレン(MBS)、塩化ポリエチレン等を添加したものが好ましい。
上記塩化ビニル系樹脂シートは、可塑剤を含有するものであることが好ましい。これにより、筆記シートの柔軟性を向上させることができるため、曲面に好適に適用することができる。
上記可塑剤としては、上記塩化ビニル系樹脂と相溶性のあるものであれば特に限定されることなく使用することができる。
上記可塑剤としては特に限定されず、従来から塩化ビニル系樹脂用として使用されているものを用いることができ、例えば、フタル酸オクチル(ジ−2−エチルヘキシルフタレート(DOP))、フタル酸ジブチル、フタル酸ジノニル等のフタル酸ジエステル、アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル等の脂肪族二塩基酸ジエステル、トリクレジルホスフエート、トリオクチルホスフエート等のリン酸トリエステル、エポキシ化大豆油やエポキシ樹脂等エポキシ系可塑剤、高分子ポリエステル可塑剤等を挙げることができる。
上記高分子ポリエステル可塑剤としては、例えば、フタル酸のポリエチレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールジエステル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールジエステル等のポリアルキレングリコールジエステルや、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族二塩基酸のポリエチレングリコールジエステル、ポリプロピレングリコールジエステル、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールジエステル等のポリアルキレングリコールジエステルを挙げることができる。上記可塑剤のなかでも、優れた柔軟性を有し、曲面に好適に適用することができる筆記シートが得られる点から、DOP、エポキシ化大豆油、DINP等が好ましい。特にDOP及びエポキシ化大豆油を併用することが好ましい。これらの可塑剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記塩化ビニル系樹脂シートにおいて、上記可塑剤の含有量は、上記塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、10〜80質量部であることが好ましい。10質量部未満であると、柔軟性に向上がみられないおそれがある。80質量部を超えると、筆記シートの伸びが大きくなり、柔らかくなりすぎて加工が困難になるおそれがある。14〜50質量部であることがより好ましい。
上記塩化ビニル系樹脂シートは、安定剤を含有するものであることが好ましい。これにより、筆記シートの柔軟性を向上させることができるため、曲面に好適に適用することができる。
上記安定剤としては、例えば、脂肪酸カルシウム、脂肪酸亜鉛、脂肪酸バリウム等の金属石ケン、ハイドロタルサイト等を挙げることができる。
上記金属石ケンの脂肪酸成分としては、例えば、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸カルシウム、リシノール酸カルシウム、ラウリン酸亜鉛、リシノール酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸バリウム、ステアリン酸バリウム、リシノール酸バリウム等を挙げることができる。
また、上記安定剤としては、エポキシ系安定剤、バリウム系安定剤、カルシウム系安定剤、スズ系安定剤、亜鉛系安定剤;カルシウム−亜鉛系(Ca−Zn系)、バリウム−亜鉛系(Ba−Zn系)等の複合安定剤も使用することができる。上記安定剤のなかでも、本発明の効果が得られる点から、バリウム−亜鉛系複合安定剤、カルシウム−亜鉛系複合安定剤が好ましく、バリウム−亜鉛系複合安定剤が特に好ましい。これらの安定剤は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記塩化ビニル系樹脂シートにおいて、上記安定剤の含有量は、上記塩化ビニル系樹脂100質量部に対して、0.2〜10質量部であることが好ましい。0.2質量部未満であると、カレンダー加工においてPVC樹脂の劣化が大きくなるおそれがある。10質量部を超えると、カレンダー加工においてのプレートアウト及びフィルム製品からのブレンドフレームが多くなるおそれがある。0.5〜3質量部であることがより好ましい。
上記塩化ビニル系樹脂シートには、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、塩化ビニル系樹脂に一般的に使用される着色剤を配合することができる。
上記着色剤としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブルー、カルロオイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオクサレート、これらの混合物等を挙げることができる。酸化チタン等の白色着色剤を使用することにより、軟質ホワイトボードの巻き取り可能な軟質の筆記シート、硬質ホワイトボードの筆記シートとして好適に使用することができる。
上記塩化ビニル系樹脂シートには、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、塩化ビニル系樹脂に一般的に使用される滑剤、改質剤、充填剤、希釈剤、発泡剤等の添加剤を添加してもよい。
上記塩化ビニル系樹脂シートは、厚みが0.04〜1.0mmであることが好ましい。0.04mm未満であると、シートとしての性能が低下するおそれがある。1.0mmを超えると、筆記シートの柔軟性が低下するおそれがある。0.05〜0.3mmであることがより好ましい。
上記塩化ビニル系樹脂シートは、カレンダー成形、押出成形、射出成形等によって製造することができる。なかでも、カレンダー成形によって得られるものであることが好ましい。上記カレンダー成形に用いられるカレンダー形式としては、例えば、逆L型、Z型、直立2本型、L型、傾斜3本型等を挙げることができる。
上記筆記シートは、上記塩化ビニル系樹脂シートの片側面に、紫外線硬化型塗料を用いて得られる筆記層を有するものである。上記筆記層は、文字や図形等を記載することができる層である。上記塩化ビニル系樹脂シートの片側面に筆記層を設けることにより、優れた筆記性を得ることができる。また、優れたインキの消去性を得ることもでき、筆記シートは優れた柔軟性を有するものとなる。
上記紫外線硬化型塗料としては特に限定されず、紫外線硬化することができる種々の不飽和樹脂塗料を挙げることができ、例えば、紫外線架橋性化合物及び重合開始剤を含有するものを好適に使用することができる。
上記紫外線架橋性化合物は、紫外線の照射を受けて架橋する性質を有する化合物であり、例えば、分子内に紫外線重合性の炭素−炭素2重結合を少なくとも2個以上有し、3次元網状化しうる化合物を挙げることができる。
上記紫外線架橋性化合物として、例えば、紫外線架橋性アクリレート系化合物、紫外線架橋性ウレタンアクリレート系化合物、紫外線架橋性エポキシアクリレート系化合物等を挙げることができる。
上記紫外線架橋性アクリレート系化合物は、紫外線の照射により架橋するオリゴマー又はモノマーとしてのアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルであり、分子内に少なくとも2つのアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するものであることが好ましい。
上記オリゴマーとしては、例えば、オリゴエステルアクリレート等を挙げることができ、上記モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の多価アルコールとアクリル酸とのエステル;1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート等の多価アルコールとメタクリル酸とのエステル等を挙げることができる。
上記紫外線架橋性ウレタンアクリレート系化合物としては、例えば、ポリエステル型、ポリエーテル型等のポリオール化合物と多価イソシアネート化合物とを反応させて得られる末端イソシアネートウレタンポリマーと、ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとを反応させて得られるもの等を挙げることができる。
上記多価イソシアネート化合物としては、例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート等を挙げることができる。上記ヒドロキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
上記紫外線架橋性エポキシアクリレート系化合物としては、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂をベースとしたエポキシアクリレート、ビスフェノールA型エポキシ樹脂をベースとしたエポキシアクリレート等を挙げることができる。上記紫外線架橋性化合物のなかでも、本発明の効果を向上させることができる点から、紫外線架橋性ウレタンアクリレート系化合物が特に好ましい。上記紫外線架橋性化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記重合開始剤は、上記紫外線架橋性化合物の紫外線照射による架橋・硬化反応を促進するために使用されるものである。
上記重合開始剤としては特に限定されず、従来より公知の重合開始剤を用いることができ、例えば、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾフェノン等の芳香族オキシケトン類や芳香族ケトン類;ベンジルジメチルケタール、ポリビニルベンゾフェノン等を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記紫外線硬化型塗料において、上記重合性開始剤の含有量は、上記紫外線架橋性化合物100質量部に対して、0.1〜2質量部であることが好ましい。0.1質量部未満であると、紫外線を照射しても架橋・硬化反応が進行しないおそれがある。2質量部を超えると、重合開始剤としての効果は余り変わらず、不経済となるおそれがある。
上記紫外線硬化型塗料は、芳香族炭化水素、ケトン類、又は、これらの混合物等の有機溶媒を含有するものであってもよい。上記紫外線硬化型塗料は、例えば、上記紫外線架橋性化合物、重合開始剤等の成分に、有機溶媒を適量添加して、溶解させることによって調製することができる。
上記紫外線硬化型塗料は、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の成分を含有してもよい。
上記筆記層は、上記塩化ビニル系樹脂シートの片側面に、上記紫外線硬化型塗料を塗布し、塗布面を紫外線照射することによって得られるものであることが好ましい。これにより、塩化ビニル系樹脂シートの片側面に筆記層を容易に形成することができる。
上記紫外線硬化型塗料の塗布は、公知の各種塗工方法、例えば、ロールコート、カーテンフローコート、ワイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、エアーナイフコート、キスコート、ブレードコート、スムーズコート、コンマコート等によって行うことができる。
上記筆記層の厚みは、硬化後において、2〜100μmであることが好ましい。
2μm未満であると、筆記性、消去性が低下するおそれがある。100μmを超えると、筆記シートの柔軟性が低下するおそれがある。2〜10μmであることがより好ましい。
上記紫外線照射は、超高圧水銀燈、高圧水銀燈、低圧水銀燈、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハライドランプ等を光源として発生する紫外線を用いて行うことができる。なお、紫外線照射は数回に分けて行うこともできる。
上記筆記シートは、更に、上記塩化ビニル系樹脂シートの他側面(塩化ビニル系樹脂シートの筆記層が設けられていない面)に粘着剤層を有するものであってもよい。これにより、筆記シートを平面や曲面に好適に貼り付けることが可能となる。
上記粘着剤層は、従来公知の粘着剤を使用することによって形成することができる層であり、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤を使用することにより形成することができる。
上記アクリル系粘着剤は、アクリル系重合体からなるものであり、上記アクリル系重合体としては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステルの単独重合体、又は、これらの共重合体を挙げることができる。上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルにおけるアルキルとしては、炭素数4〜12の直鎖又は分岐鎖状アルキルが好ましい。
上記ゴム系粘着剤としては、例えば、ポリイソブチレン・ポリブテン系、スチレン・ジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン系、ニトリル系、クロロプレン系、ビニルピリジン系、ポリイソブチレン系、ブチル系、イソプレン・イソブチレン系等からなるゴム系粘着剤を挙げることができる。上記粘着剤のなかでも、スチレン・ジエン・スチレンブロック共重合体、スチレン・ブタジエン系が好ましい。
上記粘着剤層を有する筆記シートは、更に離型層を有するものであってもよい。上記離型層は、上記粘着剤層を有する筆記シートを貼り付けるまで粘着剤層を保護するものであり、貼り付け時に剥離されるものである。この場合、上記筆記シートとしては、筆記層、塩化ビニル系樹脂シート、粘着剤層及び離型層をこの順に積層したもの等を挙げることができる。
上記離型層としては、例えば、グラシン紙等の高密度原紙、クレーコート紙、クラフト紙又は上質紙等に、カゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル共重合体等の天然又は合成樹脂と顔料とを主成分とした目止め層を設けたシート;クラフト紙又は上質紙等に、ポリエチレン等をラミネートしたラミネート紙;ポリプロピレン等のフィルム等のシートに、水、溶剤型又は無用剤型のシリコーン樹脂やフッ素樹脂等を乾燥質量で通常0.05〜3g/m塗工後、熱硬化、電子放射線硬化等によって離型層を形成したもの等を使用することができる。なかでも、環境面から、シリコーン樹脂で処理したポリプロピレン等を好適に用いることができる。
上記粘着剤層、離型層は、従来公知の塗工方法等によって形成することができる。
上記筆記シートは、JIS K 6732(−1996)の引張り特性試験(試験速度200mm/分)において、23℃の雰囲気温度下での破断時伸びが100%以上であることが好ましい。100%未満であると、筆記シートの柔軟性が低くなるおそれがある。また、筆記シートに粘着剤層を設けて粘着シートを製造した場合、粘着シートを曲面に好適に貼りつけることができなくなるおそれがある。
上記筆記シートは、JIS K 6732(−1996)の引張り特性試験(試験速度200mm/分)において、23℃の雰囲気温度下での降伏点強度が30〜60N/10mmであることが好ましい。また、上記筆記シートは、JIS K 6732(−1996)の引張り特性試験(試験速度200mm/分)において、23℃の雰囲気温度下での破断時強度が35〜65N/10mmであることが好ましい。降伏点強度、破断時強度が上記範囲外であると、筆記シートの柔軟性が低くなるおそれがある。また、筆記シートに粘着剤層を設けて粘着シートを製造した場合、粘着シートを曲面に好適に貼りつけることができなくなるおそれがある。
上記破断時伸び、降伏点強度、破断時強度を有する筆記シートは、適当な紫外線硬化型塗料、塩化ビニル系樹脂シートを適宜選択することによって得ることができる。即ち、同一の塩化ビニル系樹脂シートを用いた場合であっても、異なる紫外線硬化型塗料を使用すると、筆記シートの破断時伸び、降伏点強度、破断時強度の値が異なる値を示す場合がある。従って、紫外線硬化型塗料、塩化ビニル系樹脂シートを適宜選択することによって、所望の引張り特性を有する筆記シートを得ることができる。また、所望の貼り加工適性を有する筆記シートを得ることができる。
以下に、本発明の筆記シートを図を用いて具体的に説明する。
図1は、本発明の筆記シートの概略図の一例を示した図である。図1に示した筆記シートは、筆記層1、塩化ビニル系樹脂シート2、粘着剤層3及び離型層4をこの順に積層したものである。離型層4を剥離して、粘着剤層3を貼り付けることにより、平面や曲面等に好適に貼着させることができる。
本発明の壁装用シートは、上述の筆記シートを用いたものである。上記筆記シートが上述した性質を有するものであるため、粘着剤層を有するシートは、貼り付け時において、シートにシワが入る等の不具合の発生を防止することができる。
従って、壁や扉等の平面や曲面等、所望の箇所に、不具合を生じることなく、容易に貼り付けることができる。また、上記壁装用シートが白色シートである場合、壁一面等に貼り付けることによって、プロジェクターやOHP等のスクリーンとして使用することもできる。
本発明の筆記シートは、平均重合度が500〜1500の塩化ビニル系樹脂を用いて得られる塩化ビニル系樹脂シートと、上記塩化ビニル系樹脂シートの片側面に設けられた紫外線硬化型塗料を用いて得られる筆記層とを有するものである。このため、上記筆記シートは、優れた柔軟性を有し、平面や曲面等の所望の箇所に好適に適用することができる。また、インキ等の消去性にも優れている。
以下本発明について実施例を掲げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。また実施例中、「部」、「%」は特に断りのない限り「質量部」、「質量%」を意味する。
実施例1 筆記シートの製造
先ず、ポリ塩化ビニル(平均重合度800)100質量部に対し、可塑剤DOP23質量部、エポキシ化大豆油2質量部、安定剤「H−4868」1.5質量部、酸化チタン顔料25質量部を配合し、カレンダー加工により、厚み0.1mmの基材フィルム(塩化ビニル系樹脂シート)を得た。得られた基材フィルムの片側面に、紫外線硬化型塗料「P−1520」を硬化後の厚み4μmとなるように塗布し、塗布面に紫外線を照射することにより筆記層(硬化膜)を形成させて、筆記シートを得た。
実施例2〜8、比較例1〜4
基材フィルムの製造に用いた原料や配合、使用した紫外線硬化型塗料の種類を表1に示したように変更した以外は、実施例1と同様にして筆記シートを得た。
使用した市販品を以下に示した。
「H−4868」:Ba−Zn系複合安定剤(堺化学工業社製)
「P−1520」:ウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(大日精化社製)
「0503−1」:ウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(大日精化社製)
「EXF−01W」:ウレタンアクリレート系紫外線硬化型塗料(大日精化社製)
PETフィルム(テトロン Sコロナ処理品 帝人社製)
〔評価〕
得られたシートについて、引張り特性(破断時伸び、降伏点強度、破断時強度)、消去性、貼り加工適性を以下の方法により評価し、結果を表1に示した。
なお、比較例4では、カレンダー加工でのフィルム作製の際に、フィルムの平滑性が悪く(カスレ、コールドマーク)、基材フィルムを製造することができなかった。
(引張り特性)
得られた筆記シートの引張り特性(破断時伸び、降伏点強度、破断時強度)を上述した方法により測定した。使用した試験機は、島津製作所社製「AG−1kNE」である。
(消去性)
得られた筆記シートの筆記層(紫外線硬化型塗料の塗布面、比較例1はフィルムの片側面)に、アルコール系ホワイトボード用マーカー(パイロット社製 青)で筆記し、23℃で1週間放置した後、から拭きを行い、以下の基準により評価した。
○:インキが残らなかった。
×:インキが残った。
(貼り加工適性)
得られた筆記シートの基材シートの他側面(筆記層が形成されていない面、比較例1はフィルムの片側面)に粘着剤(スチレン・ジエン・スチレンブロック共重合体からなるゴム系粘着剤)を塗工し、乾燥することによって、粘着剤層が設けられたシート(壁装用シート)を得た。得られたシートを曲面を有する壁面に貼り付け、以下の基準により評価した。
○:筆記層にワレが生じず、シートにシワ等も入らなかった。
△:筆記層に若干ワレが生じるか、シートに若干シワ等が入った。
×:筆記層にワレが生じたり、シートにシワ等が入ったり、評価中にフィルムが切れたりした。
Figure 2007216490
表1から、実施例の筆記シートは、好適な引張り特性を有しており、マーカーで記載して長時間放置した後であっても、優れたマーカーの消去性を有していた。また、粘着加工を施したシートの貼り加工適性は、優れているもの、若干劣るが実用上問題のないものであった。従って、実施例で得られたシートが、筆記シートや壁装用シートとして好適に用いることができることが明らかとなった。一方、比較例1の筆記層を有さない筆記シートは、マーカーの消去性に劣っていた。また、比較例2のPETフィルムを用いた筆記シート、比較例3の平均重合度400のポリ塩化ビニルを用いた筆記シートは、貼り加工適性が劣っていた。
本発明の筆記シートは、ホワイトボードに好適に使用することができる。また、本発明の壁装用シートは、曲面等を有する壁に貼り付けて使用することができ、プロジェクターやOHP等のスクリーンとして好適に使用することができる。
本発明の筆記シートの概略図の一例である。
符号の説明
1 筆記層
2 塩化ビニル系樹脂シート
3 粘着剤層
4 離型層

Claims (9)

  1. 塩化ビニル系樹脂シートと、前記塩化ビニル系樹脂シートの片側面に設けられた筆記層とを有する筆記シートであって、
    前記塩化ビニル樹脂シートは、平均重合度が500〜1500の塩化ビニル系樹脂を用いて得られるものであり、
    前記筆記層は、紫外線硬化型塗料を用いて得られるものである
    ことを特徴とする筆記シート。
  2. 筆記層は、塩化ビニル系樹脂シートの片側面に紫外線硬化型塗料を塗布し、塗布面を紫外線照射することによって得られるものである請求項1記載の筆記シート。
  3. 更に、塩化ビニル系樹脂シートの他側面に粘着剤層を有するものである請求項1又は2記載の筆記シート。
  4. JIS K 6732の引張り特性試験(試験速度200mm/分)において、23℃の雰囲気温度下での破断時伸びが100%以上である請求項1、2又は3記載の筆記シート。
  5. JIS K 6732の引張り特性試験(試験速度200mm/分)において、23℃の雰囲気温度下での降伏点強度が30〜60N/10mmである請求項1、2、3又は4記載の筆記シート。
  6. JIS K 6732の引張り特性試験(試験速度200mm/分)において、23℃の雰囲気温度下での破断時強度が35〜65N/10mmである請求項1、2、3、4又は5記載の筆記シート。
  7. ホワイトボードに用いられる請求項1、2、3、4、5又は6記載の筆記シート。
  8. 請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の筆記シートを用いたことを特徴とする壁装用シート。
  9. スクリーンとして用いられる請求項8記載の壁装用シート。
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