JP6272591B1 - インクジェット印刷用シート及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
<基材シートの作製>
下記表2に示す配合割合で各原材料を混合して、塩化ビニル系樹脂組成物を作製し、得られた塩化ビニル系樹脂組成物を、2本の9インチのテストロール(西村工機社製蒸気加熱型)で、表2に示す温度下で5分間混練し圧延して、厚みが80μmの塩化ビニル系樹脂シート(以下において、PVCシートとも記す。)を作製した(カレンダー加工)。得られた塩化ビニル系樹脂シートに、37t油圧成型機(王子機械社製)にて、170℃の温度で、最大70kg/cm2の圧力をかけプレスし、表面を鏡面に仕上げた(厚み80μm)。
離型シートとして片面に離型処理した厚み約170μmの紙セパレーター(丹羽紙業社製)を用い、該紙セパレーターの離型処理面にアクリル系粘着剤溶液(綜研化学社製の「SKダイン1502C」100質量部に対してエポキシ系硬化剤「E−AX」0.4質量部添加した溶液)をベーカー式アプリケーター(テスター産業社製)にて塗工し、高温恒温器(楠本化成社製「HT−210」)にて80℃下で溶剤を乾燥させて厚みが20μmの粘着剤層を形成し、片面に粘着剤層を有する紙セパレーターを得た。次に、PVCシートに粘着剤層が接するように、片面に粘着剤層を有する紙セパレーターをPVCシートに重ねて貼り合わせ、PVCシート(基材シート)の一方の面に、粘着剤層及び離型シートがこの順番で配置されたインクジェット印刷用シート(250mm×250mm)を得た。
下記表2に示す配合割合で各原材料を混合して、塩化ビニル系樹脂組成物を作製し、テストロールの温度を下記表2に示す温度にした以外は、実施例1と同様にして、インクジェット印刷用シート(250mm×250mm)を得た。
下記表3に示す配合割合で各原材料を混合して、塩化ビニル系樹脂組成物を作製し、テストロールの温度を下記表3に示す温度にした以外は、実施例1と同様にして、インクジェット印刷用シート(250mm×250mm)を得た。
下記表4に示す配合割合で各原材料を混合して、塩化ビニル系樹脂組成物を作製し、テストロールの温度を下記表4に示す温度にした以外は、実施例1と同様にして、インクジェット印刷用シート(250mm×250mm)を得た。
基材シート(PVCシート)のカレンダー加工中のシートの引取り性及び熱劣化によるシートの黄変を下記の基準により評価した。
〈シートの引取り性〉
A:ドローダウンしにくく適度な伸びを維持しており、引き取り易い。
B:多少のドローダウンがあり伸び易いが、引取り出来る。
C:ドローダウンがひどく極度に伸びるため、引取りが難しい。
〈加工中の熱劣化によるシートの黄変〉
A:黄変がほとんどない。
B:やや黄変するも許容範囲である。
C:顕著に黄変する。
インクジェット印刷用インク(ミマキエンジニアリング社製「SS21ソルベントインクK」)を、No.14バーコーター(第一理化社製)にて、インクジェット印刷用シートの基材シート(PVCシート)の粘着剤層が配置されている面と反対側の面に塗工し、高温恒温器(楠本化成製「HT−210」)にて50℃下で10秒乾燥させて厚みが3μmの印刷層を形成した。更に、23℃下で1時間放置した後、印刷層を形成したインクジェット印刷用シートをカッターで200mm×200mmにスリットし、流れ方向(MD方向)、幅方向(TD方向)のセンター部分にPVCシートと粘着剤層のみに十字状にクロスカットをいれ、23℃下に7日間放置した後、以下の基準により、カールの高さ、寸法安定性(目開き量)を評価した。
〈カール高さ〉
4隅の浮き上がり高さを測定しその平均値をカール高さとした。カール高さが10mmを超える場合、不合格とした。
〈寸法安定性(目開き量)〉
カッターで切り込みを入れた部分の流れ方向、幅方向の目開き量を測定し、その平均値を目開き量とした。目開き量が0.5mmを超える場合、不合格とした。
印刷層を形成したインクジェット印刷用シートから離型シートを外して、粘着剤層を介して被着体(ステンレス鋼(SUS)板)に貼り合わせる作業中の施工性を、下記の基準で評価した。施工性は、23℃(常温時)及び10℃(低温時)にて、それぞれ評価した。
A:被着体に貼り合わせる作業中、適度な柔軟性と剛性があり施工時に問題が生じない。
B:被着体に貼り合わせるときに、シワが発生しやすい(柔らかすぎ)又はシートが破れやすい(引張伸びが不足)の何らかの障害が発生する。
C:被着体に貼り合わせるときに、シワが発生しやすい(柔らかすぎ)及びシートが破れやすい(引張伸びが不足)の両方の障害が発生する。
PVCシートをダンベル1号で切り抜いてサンプルとし、テンシロン引張試験機(オリエンテック社製「PTM−100」)を用いて試験速度200mm/min、試験温度23℃又は10℃の条件で5回引張試験を行い、得られた引張弾性率の平均値を引張弾性率とした。
PVCシートをダンベル1号で切り抜いてサンプルとし、テンシロン引張試験機(オリエンテック社製「PTM−100」)を用いて試験速度200mm/min、試験温度23℃又は10℃の条件で5回引張試験を行い、シートが破断した時点の伸度の平均値を引張伸び率とした。
JIS Z 0237に準拠して経時粘着力を測定した。インクジェット印刷用シートを25mm幅にカットし、離型シートを外し、粘着剤層を介してステンレス鋼(SUS)板に貼り付けて温度23±2℃、相対湿度50±5%の環境下で24時間放置した後、更に温度60℃、相対湿度95%の恒温恒湿器(エスペック社製「LHU−113」)中に7日間放置し、7日後、引張試験(温度23±2℃、引張速度300mm/min)によって粘着力を測定した。貼り付けるシートは1枚のみと、同シートを厚み方向に3枚重ねたものの2水準評価した。
JIS Z 8033:2011に準じて下記の測定条件で行った。
試験方法:単一円筒形回転粘度計にて測定
測定機器:ビスコテスタ VT−02(リオン株式会社製)
回転数:62.5rpm固定
ロータ:1号(300〜15000mPa・s)用
3号(30〜1300mPa・s)用
測定温度:25℃
1 基材シート
2 粘着剤層
3 離型シート
4 印刷層
Claims (12)
- 塩化ビニル系樹脂組成物で構成される基材シートと、前記基材シートの一方の面に配置されている粘着剤層を含むインクジェット印刷用シートであって、
前記塩化ビニル系樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂A及び可塑剤Bを含み、
前記塩化ビニル系樹脂Aは、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体であるか、又は、塩化ビニル単独重合体と塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の混合物であり、且つ前記塩化ビニル系樹脂A中の酢酸ビニルの含有量は3.5〜9.5重量%であり、
前記可塑剤Bは、液状アクリルポリマー及び25℃における粘度が300mPa・s以上のポリエステル系可塑剤からなる群から選ばれる一種以上であることを特徴とするインクジェット印刷用シート。 - 前記可塑剤Bは、25℃における粘度が300mPa・s以上の液状アクリルポリマーである請求項1に記載のインクジェット印刷用シート。
- 前記塩化ビニル系樹脂組成物は、さらに25℃における粘度が300mPa・s未満の可塑剤Cを含む請求項1又は2に記載のインクジェット印刷用シート。
- 前記可塑剤Cは、トリメリット酸エステル系可塑剤である請求項3に記載のインクジェット印刷用シート。
- 前記塩化ビニル系樹脂組成物は、前記塩化ビニル系樹脂A100重量部に対して、可塑剤Bを10重量部以上含み、且つ可塑剤B及び可塑剤Cを合計で15重量部以上含む請求項3又は4に記載のインクジェット印刷用シート。
- 前記塩化ビニル系樹脂組成物は、さらに、前記塩化ビニル系樹脂A100重量部に対して、アクリル系衝撃改質剤を8重量部以下含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のインクジェット印刷用シート。
- 前記塩化ビニル系樹脂Aは、塩化ビニル単独重合体を10〜90重量%と、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を10〜90重量%含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のインクジェット印刷用シート。
- 前記塩化ビニル単独重合体及び塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は、いずれも、平均重合度が950以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載のインクジェット印刷用シート。
- 前記塩化ビニル系樹脂A中の酢酸ビニルの含有量は4〜8.5重量%である請求項1〜8のいずれか1項に記載のインクジェット印刷用シート。
- 前記粘着剤層の基材シートと接している側と反対側の面には離型シートが配置されている請求項1〜9のいずれか1項に記載のインクジェット印刷用シート。
- 前記基材シートの粘着剤層が配置される側の反対側の他方の面には印刷層が配置されている請求項1〜10のいずれか1項に記載のインクジェット印刷用シート。
- 請求項1〜11のいずれか1項に記載のインクジェット印刷用シートの製造方法であって、塩化ビニル系樹脂A及び可塑剤Bを含む塩化ビニル系樹脂組成物をカレンダー成形することで基材シートを得ることを特徴とするインクジェット印刷用シートの製造方法。
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