JP2007212949A - 照明装置、画像読取装置、および画像形成装置 - Google Patents

照明装置、画像読取装置、および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 簡素な構成で充分な照度を確保でき、異常な画像部分の生成を低減できる照明装置、画像読取装置、および画像形成装置を提供する。
【解決手段】 透明体52上に載置された対象物を、該透明体52を介して照射する発光素子2を備えた照明装置1において、発光素子2から発した光のうち、異常な画像部分の発生要因となる一部の光を、透明体52によって反射させた構成とするか、遮光部材7,8を設けて所定に到達させない構成とするか、のいずれかの構成にし、かつ、少なくとも、透明体52によって全面反射された光を、透明体52を透過して対象物に向かわせるように、反射する反射部材5を設けた。
【選択図】 図2

Description

この発明は、原画を読取る対象物を照明するための照明装置、この照明装置を備えた各種の画像読取装置、およびこの画像読取装置を備えた画像形成装置に関し、この画像形成装置として、複写機、ファクシミリ、プリンタ、およびこれらのいくつかを組合わせた複合機などに適用可能なものである。
一般に、原稿などの読取り対象物から原画を読取る画像読取装置は、外部の天候状況に依存して変動する自然光ではなく、人工光源から一定の光を原稿に照射し、原稿から反射光を得て原画を読取るように構成されている。
近年、このような画像読取装置の照明装置では、光源として、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)の採用例が多くなっている。すなわち、このLEDを用いた照明装置では、いくつかの個数のLEDを所定に配列して、画像読取対象を照射した構成とされている。
また、このLEDを用いた構成としては、集光手段は、原稿照明光源と向かい合う面が凹凸形状の透明体に形成され、原稿面に向けて広がる形状の凸部は、これらの凸部における原稿面と向かい合う光の射出面が結合されて連続的な1つの面を形成しており、かつ、各凸部における広がりの起点となる箇所に原稿照明光源の発光部が配置され、該凸部の側面が光反射面に形成した構成(たとえば特許文献1)が知られている。
また、長さと幅を有する被照明面と、光束出射面を有する発光素子および該発光素子からの光束の向きを変えて被照明面に向ける光学要素を有する光源部と、を有する照明装置であって、光学要素は、少なくともその一部に断面が2次曲線もしくは疑似2次曲線(以下単に2次曲線と呼ぶ)からなる凹面反射部を有して、被照明面における照度分布が所定幅以上の平坦部を有するようにした構成(たとえば特許文献2)が知られている。
画像読取装置の原稿照明光源としてLED素子を用いてそのLED素子を取り囲み発光した光を集光する手段を設けた照明手段である照明装置において、LED素子に近接して配置される電極と該LED素子自身が並んだ方向に直交する方向を画像読取装置の副走査方向として設定するとともに、集光手段は、LED素子の背後に設置した反射面を用いてその副走査方向での反射面形状を放物面の2次曲面とした構成(たとえば特許文献3)や、集光手段は、LED素子に対向した副走査方向の断面が凹面反射面で、該凹面反射面が主走査方向に伸びた長尺反射部材に形成し、副走査断面の同一の位置に複数のLED素子を主走査方向に一定間隔をおいて配置した構成(たとえば特許文献4)、が知られている。
特開2005−234109号公報(第5〜6頁、図1) 特開2005−117602号公報(第10〜12頁、図2〜9) 特開2005−234108号公報(第5〜6頁、図1) 特開2005−241681号公報(第5〜6頁、図1)
しかしながら、上記の従来構成では、特定の画像読取対象を照明した場合に生じるハレーションの問題を解消できず、この問題がより深刻化するおそれがある。すなわち、書籍などの特定の画像読取対象を、発光素子を主走査方向に間欠的に配列した構成の照明装置が照射して読取画像を得るようにした場合には、読取画像上に、同様な間欠的に周辺とは異なる部分が、読取画像上に現われるハレーション現象が、生じていた。そして、上記のいずれの構成でも、発光源としての発光素子から発した光は、そのまま直接、対象物に到達させることを基本としており、ハレーションについては、なんら配慮してなく、このため、むしろ間欠的に周辺とは異なる部分が、読取画像上に現われることを明瞭化して助長してしまうことになる。
他方、上記の構成のうち、被照射面に対面した側を前面とした発光素子に対して、この発光素子の背後側に反射面を形成して配置した構成では、反射面と被照射面との間に、必ず発光素子が位置することになり、発光素子から発して一旦、反射面で反射して該反射面からこれらの3者を結んだ線上を進む光は、発光素子自体によって妨げられ、結局、被照射面に到達しないので、このように妨害された分が、照明に供される発光素子からの全体発光量から削減される。したがって、照明に供される光の利用効率を、その構造上、高く確保できず、しかも実際上は、発光素子を支持する支持部材が必要なので、この支持部材も前記の妨害物となることが避けられず、光の利用効率を、さらに低下させることになる。
そこでこの発明は、前記のような従来のものが有する問題点を解決し、簡素な構成で充分な照度を確保でき、異常な画像部分の生成を低減できる照明装置、画像読取装置、および画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、透明体上に載置された対象物を、該透明体を介して照射する発光素子を備えた照明装置において、前記発光素子の発光方向は、異常な画像部分の発生要因となる一部の光を、透明体で全面反射させる方向に設定するとともに、少なくとも、透明体によって全面反射した光を、前記透明体を透過して対象物に向かわせるように、反射する反射部材を設けたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、透明体上に載置された対象物を、該透明体を介して照射する発光素子を備えた照明装置において、発光素子から発して透明体を透過する光のうち、異常な画像部分の発生要因となる一部の光を、所定に対象物に到達させない遮光部材を設けるとともに、少なくとも、透明体によって全面反射した光を、前記透明体を透過して対象物に向かわせるように、反射する反射部材を設けたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記反射部材は、拡散反射面を形成している。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3において、前記発光素子は、基板の下面に実装され、前記遮光部材を、発光素子よりも発光方向に所定長さ延在された基板部分で構成している。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかにおいて、前記遮光部材は、発光素子からの光を、反射部材に向けて反射する反射面を形成している。
請求項6に記載の発明は、画像読取装置が、請求項1ないし5のいずれかに記載の照明装置を、備えた。
請求項7に記載の発明は、請求項6において、画像読取装置は、光変換素子を設け、前記照明装置が原稿に光を照射し、原稿からの反射光を前記光変換素子で電気信号に変換して、原稿の画像情報を読取るように構成した。
請求項8に記載の発明は、画像形成装置が、前記請求項6または7に記載の画像読取装置を備えた。
この発明は、前記のような構成であるから、異常な画像部分の生成を低減させることができる。すなわち、異常な画像部分の発生要因となる発光素子から発したその一部の光を、透明体で反射させるか、遮光部材で所定に対象物に到達させないようにするか、のいずれかの構成にし、かつ、透明体からの反射光を、照明光として、透明体を透過する方向に反射する反射部材を設けているので、少なくとも、該一部の光をそのまま対象物に到達させずに済み、異常な画像部分の生成を抑止できるとともに、対象物に充分な照度を確保できる。
まず、この発明が解決する課題は、上述したとおりであるが、さらに補足すると以下のとおりである。すなわち、原稿などの読取り対象物から原画を読取る一般的な画像読取装置は、人工光源としての照明装置を備え、この照明装置が原稿の原稿面に照射して、この原稿面からの反射光からなる読取画像を取得しており、この画像読取装置を備えた画像形成装置では、反射光を結像素子によって電気信号に変換して、電気信号に変換された画像情報を、所定に各種の処理して、画像形成するように構成されている。
また、たとえば、画像形成装置に搭載された画像読取装置70では、図7(a)に示すように、その照明装置である光源としては略円筒形状に形成された直管状のキセノンランプ71を主体に構成されており、このキセノンランプ71の上方には、画像読取装置70の外形状を規定した上面のうちその大部分を形成したコンタクトガラス72が配置され、該キセノンランプ71の円筒外周面から放射される照射光を、コンタクトガラス72上にあらかじめ設定された読取範囲に向けて、該ガラス72上に載置された図示しない原稿に照射し、原稿からの反射光を、読取範囲の中心軸である読取り光軸Aに入力して、第1ミラー73を開始端とする図示しない結像素子に至る光路上を進ませて、図示しない結像素子に導き、この結像素子で電気信号に変換するようにしている。なお、この例では、光源として原稿面における主走査方向に向けて延在するようにその長手方向が向けられたキセノンランプ71に加えて、このキセノンランプ71からの読取範囲に向わないその一部の光を、副走査方向における上向き傾斜方向に進むように反射して原稿面に向わせ原稿面を照射するように所定角度で設けた反射板75を備えており、キセノンランプ71から読取範囲に向う直射光に加えて、この反射板75による反射光を、読取範囲の周辺に到達させて、読取範囲での照度を上昇させるようにしている。
キセノンランプは、その発光時に高温となること、光源としてその立ち上がり時間が掛かること、その発光用の供給電流としては高圧電流であるため周囲に影響を与えるノイズが多いこと、等のいくつかの問題があり、これらの問題を解消するため、キセノンランプの替わりに、光源としてLED(Light Emitting Diode:発光ダイオードのこと、以降、発光素子と称する)の採用が検討されている。
これらの装置として一般的な画像読取装置80では、図8(a)に示すように、発光素子81を主走査方向に所定に配列して実装した基板82(発光素子アレイの構成)を、その副走査方向においてコンタクトガラス72に対する所定の傾斜角度を設定して配置している。そして、発光素子81からの光をコンタクトガラス72上の原稿に照射し、原稿からの反射光を、読取り光軸Aに沿って入力して、図7(a)に示す画像読取装置70と同様な経路で、同図中には図示されない結像素子に導いて、この結像素子で電気信号に変換するようにしている。すなわち、発光素子81の発光方向は、読取範囲の略中央に向けられて、発光素子81からの直射光が、そのままコンタクトガラス72を透過して、読取範囲付近に位置した原稿の原稿面に到達するようにしている。
しかし、図8(a)に示すような特定の原稿を載置した読取り条件の場合には、図8(b)に示すような、読取画像上の異常画像部分として、間欠的に点状の高輝度部分が、読取画像上に明瞭に現われるハレーション現象が、生じていた。
すなわち、このハレーション現象は、ある程度のページ数を有した書籍のような原稿83を、開いてコンタクトガラス72上に載置し、この開いたページを、上記の発光素子アレイの構成で照射して読取る場合に、特に原稿面としての綴じ代付近のページ部分がコンタクトガラス面から離れて浮いた状態、かつ、少なくとも、開いたページ面の綴じ代付近が光沢面である場合に、顕著に表れてしまう。これは、発光素子アレイの構成のように、いくつか配列した点光源から指向性の強い光を照射して、これらの点光源を上記の副操作方向に移動した読取り動作した時には、図8(a)に示すXを附して表わした発光素子から発した高い光強度の光線が、綴じ代付近に形成された湾曲面の特定部位に到達して、そのままの光強度で読取り光軸上に入ってしまうことから、生じると考えられる。より詳細には、図8(a)に示す特定部位における接線に直交する法線Bを基準にすると、丁度、この法線Bおよび高い光強度の光線軸がなす角度と、この法線Bおよび読取り光軸Aがなす角度と、略一致する関係となって、特定部位での読取り光軸Aに対する極めて高い正反射作用が得られてしまう。さらに、ページ面が光沢面の場合には、この反射作用が増強される。そして、前記の法線Bの角度が連続して変化する湾曲面が形成されており、しかもその読取り動作時には、該湾曲面に対する読取り軸Aおよび発光源の相対位置も連続して変化することから、前記のような読取り光軸Aと高い光強度の光線軸との関係が、必ず生じることになり、結果として、このような構成の場合には、ハレーション現象を回避できないことになる。特に、該湾曲面が光沢面の場合には、反射作用が増強されているので、この読取画像に基づいて複写像を形成した場合には、その複写像上に、周囲とはまったく異なる白色ノイズ状の異常画像部分が、間欠的に現われてしまうことになる。
なお、キセノンランプ71を用いた従来構成でも、このような原稿83からの読取り条件下では、図7(b)に示すような、左右方向の延在した略帯状の濃度ムラのような異常画像部分が生じている。また、図8(b)および図7(b)では、各図中の左右方向が、読取り装置としての主走査方向に相当し、上下方向が副走査方向に相当している。
このようにして生じるハレーション現象を回避するため、発光面の前方位置に拡散透過部材を介装することが検討されている。しかし、拡散透過部材によって透過率が著しく低下(80%以下)するため、発光素子の光量アップが要求される。すなわち、拡散透過部材によって、発光素子から原稿面に至るまでの光のうち、20%を越えた分が未到達となり失われており、光伝達効率は著しく低下する。このため、原稿面の照度を、拡散透過部材を設けない以前の照度に戻すためには、この失われる分を見込んで増量した発光が必要となる。
したがって、結局、拡散透過部材の追加による部品点数の増加やコスト上昇、該追加による光伝達効率の低下による照度の不足を解消するための、発光強度を強化した大型素子や複列に多数の素子を用いるなどによる照明装置の大型化やさらなるコスト上昇、などの各種の問題が派生してしまう。
そこでこの発明は、前記のような従来のものが有する問題点を解決し、拡散透過部材を介在させない簡素な構成で薄型化が図れて、照明対象物の原稿面に充分かつ均一な照度を得るとともに、ハレーションなどような異常画像部分の発生を低減できる照明装置、この照明装置を用いた画像読取装置、およびこの画像読取装置を用いた画像形成装置を提供することを目的とする。
次に、この発明の第1の実施形態を図面により説明する。図1は、この発明の原画を読取る対象物を照明するための照明装置に関し、図1(a)は、この照明装置を有した画像読取装置を備えた画像形成装置の概略全体構成を示す斜視図、図1(b)は、画像読取装置の概略構成を示す縦断面図、図2は、第1の実施形態の照明装置を示し、図2(a)は、照明装置の主要部を示す正面図、図2(b)は、主要な光を反射した照明を説明する概略図、図2(c)は、主要な光以外の光が、一旦、全面反射光されて、反射部材で再度、反射した照明を説明する概略図である。
すなわち、図1(a)に示した画像形成装置は、原稿の原稿面から画像を読取って所定に画像形成用のデジタル処理して複写画像を形成しこの画像を各種の用紙に定着するデジタル複写機100であり、この複写機100は、原稿から取得した原稿画像情報に基づいて所定に画像形成処理する画像形成装置本体200と、この画像形成装置本体200を載置して該装置本体200に記録用シート・OHPフィルムなどの記録媒体である用紙を1枚ずつ供給する給紙装置300と、画像形成装置本体200上に取り付けられ原稿から原稿画像を読取ってデジタル化した原稿画像情報にして該画像形成装置本体200に送出する画像読取装置としての原稿読取り装置(以降、読取り装置と称する)400とを有し、読取り装置400の直下となる画像形成装置本体200における手前側の箇所には、所定に大きな凹部が形成されてこの凹部の底面に排紙トレイ51が設置されており、この排紙トレイ51上に、複写画像が定着された用紙が、排出されて載置するとともに、適宜の枚数、積層して収納できるようにしている。
また、読取り装置400は手前側に所定に延在され、この延在部分が、表示部および操作入力部450に構成されている。すなわち、この延在部分の上面には、表示画面からなる表示部と、スタートボタンや各種の入力ボタンなどからなる操作入力部とが配置され、複写機100側から使用者に表示画面の表示によって各種の通知をするとともに、使用者が複写機100に入力ボタン操作によって各種の設定を入力して指示できるようにしている。
読取り装置400は、図1(a)に示すように、該装置の上面における所定範囲がコンタクトガラス52で形成され、図1(b)に示すように、同読取り装置400内に、コンタクトガラス52のガラス面のほぼ全範囲を走査対象にして、該ガラス面に載置された原稿の原稿面から光学的に画像を読取って取得する読取り手段が収納されている。
なお、コンタクトガラス52をカバーした閉止位置と、該ガラス52から離れて開放した開放位置とを任意に選択可能に開閉するように構成された図示しない原稿押さえ板が、読取り装置400の上面に設置され、この原稿押さえ板によって、該ガラス52上に載置された原稿を、ガラス52面側に押し付けて安置できるようにしている。すなわち、この原稿押さえ板は、コンタクトガラス52よりも大きな縦横寸法が確保された平板状に形成され、その一端が図示しないヒンジによって読取り装置本体400の上面における該コンタクトガラス52以外の箇所に該ガラス52周縁と平行な軸を中心にして枢支されている。また、原稿は、その読取り対象となる文字や図像などの画像が記された原稿面を、下向きにしてコンタクトガラス52に載置され、原稿押さえ板によって、原稿は、ガラス面側に押さえつけられて、ガラス52上での位置が安定して固定されるとともに、ガラス面に原稿が平坦に押し広げられて、原稿面の画像が歪むことなく、適正かつ正確に読み取れるようにしている。
読取り手段は、少なくとも、第1キャリッジ53と、第2キャリッジ54と、結像レンズ55と、読取りセンサとしての結像素子56とから構成され、第1キャリッジ53には、正確な読取画像を得るために、原稿の原稿面における読取範囲を一様に照射するように構成した照明装置1が内蔵されている。
すなわち、第1キャリッジ53は、少なくとも、上記のように、コンタクトガラス52上に載置された原稿の原稿面に対して、その下方位置から直接的に上向きの斜め方向に照射する照明装置1と、この照射光が原稿面に到達して反射した原稿面からの反射光を、第2キャリッジ54に向けて反射する第1のミラー53aとを有している。また、第2キャリッジ54は、第1のミラー53aからの反射光を下方に反射する第2のミラー54aと、第2のミラー54aからの反射光を結像素子56に向けて反射する第3のミラー54bとを有している。さらに、第2キャリッジ54と結像素子56との間には、第3のミラーからの反射光を、各ミラー同士の相対位置の変化や、結像素子56に固有な焦点距離に応じて調整し、この結像素子56に入力するために適宜変位する結像レンズ55が設けられている。
したがって、読取り装置400は、その読取り動作時に、図示しない駆動機構によって、第1キャリッジ53が、副走査方向である図中の左右方向に移動され、つまり図中の左端位置から右方向に移動され、これに連係して同駆動機構によって、上記の各ミラーを経由して原稿面から結像素子56に至る光路の長さを維持するように、第2キャリッジ54が同じ方向に移動され、この第1キャリッジ53の往路移動の過程で、原稿面の全域から得た反射光を読取画像として結像素子56に入力するようにしている。
なお、この第1の実施形態の照明装置1を搭載した読取り装置400に、採用可能な光学的な構成としては、縮小光学系か、等倍光学系か、のいずれかに制約されることなく、適宜、これらのいずれでもよい。
そして、この第1の実施形態の照明装置1は、図2(a)に示すように、透明体としてのコンタクトガラス52上に載置された対象物である原稿を、該ガラス52を介して照射する照明光の供給源として基板3に実装された発光素子2を有し、この発光素子2の発光方向は、異常な画像部分の発生要因となる一部の光を、コンタクトガラス52で全面反射させる方向に設定するとともに、少なくとも、コンタクトガラス52によって全面反射した光を、該コンタクトガラス52を透過して対象物に向かわせるように、反射する反射部材5を設けた構成としている。
換言すれば、発光素子2は、たとえば該発光素子2に固有な発光特性に応じて、読取光り軸Aとの間の距離を従来構成よりも増加させた適宜離れた位置に設置されるとともに、その発光方向を、少なくともコンタクトガラス52で異常な画像部分の発生させる程度には透過させない部分反射させる方向に設定し、つまり、少なくとも該ガラスで部分反射させて該ガラスを透過した光が異常な画像部分を発生させない程度に減殺されて対象物に到達する方向に設定し、その高い光強度の主要な光が、少なくともコンタクトガラス52に載置された対象物である原稿に向わないようにした角度および位置に設けるとともに、この主要な光を、該ガラス52を透過して原稿に向かわせるように、かつ、該主要な光以外の残余の光がガラス52によって全面反射して、原稿から離れる方向に進行するようになった光を、ガラス52を透過して原稿に向かわせるように、反射する簡素な構成の反射部材5を設け、しかもこの反射部材5は、その反射の際に拡散光が得られる反射面を形成して、該原稿から読取画像上の異常画像部分としてハレーションの発生を抑止している。謂わば、反射部材5は、その反射面に入射した発光素子2から発した主要な光、および、ガラス52によって全面反射して入射した光を、ともに原稿に向かう進行方向になるように、それぞれの光の向きを変換している。
すなわち、上述した図8(a)中におけるXを附して表わしたハレーションの発生要因となる光束または光線と同様な方向に進むこの照明装置1の発光素子2からの光束または光線が、必ず透明体であるコンタクトガラス52によって全面反射して、原稿面に到達しないように、発光素子2の発光方向をこの照明装置1では設定し、読取画像上にハレーションを生起させる原稿面からの正常画像とは異なる光強度の光が、読取り光軸Aに入力されることを防止するようにしている。謂わば、この照明装置1では、ハレーションを防止するように発光素子2の発光方向を設定したうえで、あらかじめコンタクトガラス52上に設定された読取範囲および範囲周辺に供給する照明光は、前記の発光方向の光を反射部材5で反射して該範囲の方向に向かわせるとともに、コンタクトガラス52で一旦、全面反射された光を、同じ反射部材5で反射して該範囲の方向に向わせて、これらの反射光によって充分な照度を読取範囲に均一に確保するようにしている。
なお、同図2(a)中における読取り光軸Aは、読取画像を含んだ原稿面からの反射光を、所定に導いて、結像素子56に入力するために、原稿面および各ミラー間に形成した、いくつかの光路のうち、最初の光学的な読取り軸として、原稿面を起点にし、図2(a)中には図示されない第1ミラー53aに至るまでの仮想的な直線であり、この読取り光軸Aの中心線は、コンタクトガラス52の上面を基準にし、この上面にあらかじめ設定された副走査方向の読取範囲の中心点を起点にして、この中心点から上面に直交する下方向に向かう垂直な軸線とされている。
より詳細には、照明装置1の主要部としての光源構成は、同一形状かつ同一性能を有した複数の発光素子2をそのすべての向きを、副走査方向に揃え、かつ、この副走査方向に直交した主走査方向には、互いに所定の等間隔を設けて、配列した1次元アレイの構成とされている。
発光素子2は、その概略外形状が扁平な直方体形状に形成され、長辺を有した一側面が発光面に構成され、そして、所定数の発光素子2が、その隣接した発光素子2同士の間の距離をすべて等しい距離を確保した等間隔に設定しながら、その平面視における中心を、基板3表面における長手方向に沿った1つの直線上に揃え、かつ、この直線に直交した同じ向きにその発光面が揃うように、実装平面としての基板表面に設置され、該基板3に実装されている。
したがって、基板3に実装された各発光素子2の発光面は、基板3の表面に対して略垂直面となり、かつ、基板3の長手方向に向けて縦長となる略長方形状に設置されることになる。このため、基板3の延在方向と略平行な方向が、基板3に実装された発光素子2の発光方向となる。
結局、この発光素子2はその発光が、該発光素子2自身を中心にしてその全周囲に向うのではなく、発光面の向きで規定された一定方向の指向性を有した素子とされている。すなわち、発光素子2は、その発光特性として、発光面の中心を起点にして、この中心点から発光面に直交した方向に進む構成の素子であり、しかもこの中心線上から離れると照度が急激に低下する明確に強い指向性を有している。
なお、このように基板3に実装された各発光素子2は、それぞれの図示しない接続端子が、基板3側に設けた回路パターンに電気的に接続され、この基板3の回路パターンには、図示しないフレキシブル・ハーネスの一端が接続され、その他端が読取り装置側の固定箇所に接続されて、読取り装置側から発光用に給電されている。すなわち、このハーネスは所定長さ、かつ所定数の電路を形成した所定幅の薄膜フィルム状に形成されて、そのフィルム厚さ方向に柔軟に変形可能な構成とされている。したがって、第1キャリッジ53の移動に伴う該第1キャリッジ53および固定箇所の間の距離変化に追従してハーネスのたるみ具合や折り重なり具合などを変化させ、両者間の電気的な接続を維持するようにしている。このため、このハーネスを介して、読取り装置側から発光用の電流が、固定箇所との相対位置が変化する基板3に対しても適宜供給できて、この基板3上に設置された各発光素子2の発光動作が制御されている。
そして、この第1の実施形態の照明装置1は、明確な指向性を有した発光素子2を用いて、発光素子2は、その発光方向の設定を、その主要な光が、少なくとも、対象物に向わない設定にするとともに、この主要な光を対象物に向かわせように、かつ、該主要な光以外の、透明体によって全面反射した光を、対象物に向かわせるように、反射する反射部材5を設けている。
換言すれば、発光素子2から発して読取範囲に到達する主要な直射光が、臨界角を越えた入射角度となるように、つまりコンタクトガラス52下面に対してなす角度が小さな角度で到達するように、ほぼ水平方向となるガラス下面と平行な方向に、発光素子2の発光方向を設定して発光素子2を実装した基板3を配置するとともに、読取り光軸を挟んで、主要な直射光および該直射光以外のガラス下面で反射された全面反射光を捕捉するように、対抗配置した簡素な構成の反射部材5を設けて、この反射部材5が、主要な直射光および全面反射光を、適度な入射角度を確保して読取範囲に到達する照明光となるように反射した構成としている。
また、このように発光素子2を実装した基板3は、平面視において、その長手方向が、該コンタクトガラス52の短辺と略平行な向きとなるように、第1キャリッジ53内に、設置されている。すなわち、発光素子2を実装した基板3は、図示しない適宜の構成の支持部材によって支持されて、第1キャリッジ53内の所定位置に固定されており、この支持部材は、第1キャリッジ53に取付けられている。
反射部材5は、上記の反射条件を満たす傾斜角度が設定された傾斜姿勢を確保して、図示しない支持部材によって支持されて、第1キャリッジ53内の所定位置に固定されており、この支持部材は、第1キャリッジ53に取付けられている。また図中の左右方向として示される副走査方向において、反射部材5は、該設置位置で可能な最大限の大きさに形成され、該副走査方向に直交した主走査方向において、基板3の長さ寸法とほぼ同程度の長さ寸法が確保された略平板状に形成されている。すなわち、前記の傾斜姿勢での反射部材5の下端は、読取光軸Aに干渉しない程度に近づけた配置とされているとともに、その上端は、コンタクトガラス52下面に接しないだけではなく、この下面と上端との間に、原稿の自重などによってガラス52下面が下方に変位してもガラス52下面が上端に接することなく許容できる所定の間隙距離を確保するように、配置されている。
さらに、この反射部材5は、ガラス下面から発した全面反射光をその反射面で反射して読取範囲に向わせる光が、適度に散乱した拡散光となるように、金属光沢の鏡面状に形成した反射面ではなく、拡散反射面を形成した構成とされ、この拡散反射面を形成した構成として、たとえば白紙つまり白色紙などのような白紙状部材を用いて、適度な表面粗さを備えて平坦な白色の反射面を形成した簡素な構成とされている。謂わば、全面反射光のうち、光強度の光束をそのまま一定の向きに揃えて反射するのではなく、その適度な表面粗さを確保した反射面によって、その反射方向は、読取範囲に向けながらも、ある程度のランダムな方向となる光線に分解している。なお、反射部材5は、図示しない適宜の構成の支持部材によって支持され、発光素子2を実装した基板3と同様に、第1キャリッジ53内の所定位置に、所定の傾斜角度を確保して、固定されており、この支持部材は、第1キャリッジ53に取付けられている。
主要な光に関連した発光素子2の発光特性としての「指向性」について説明する。この発光素子2の発光特性は、図3(a)に示すように、明確な指向性を有している。
すなわち、図3(a)は、発光素子2の出射光の配光分布を示す説明図である。この配光分布は、発光素子2の発光面の中心点を通る法線に沿った一仮想面上において、その発光面の中心点から等距離にある該仮想面上の各地点の光量レベルを上記法線上に位置する地点の光量レベルを100としたときの、相対値で示したものである。より詳細には、図3(a)のグラフは、発光面の中心点から該発光面に直交する方向に延在された基準線を起点にして、この基準線から仮想面上における同図中の右側の90度の角度範囲までの光量レベルの変化を相対値で示すとともに、同図中の左側の90度の角度範囲までの光量レベルの変化を、相対値で示している。
この発光素子2は、その法線上に位置する地点で最大光量を発生させることになる。発光素子2が理想的な配向分布を備えていれば、発光素子2の出射光の配光分布は円形になるが、この実施形態の発光素子2では、同図に示すように楕円状となっている。そして、同図中の光量レベルが50すなわち最大光量の半分となる地点と発光面の中心点とを結ぶ仮想直線と、その発光面の中心点を通る法線との角度γ0を半値角という。発光素子2の出射光の配光分布を示す説明図である。この配光分布は、発光素子2の発光面の中心点を通る法線に沿った一仮想面上において、その発光面の中心点から等距離にある該仮想面上の各地点の光量レベルを上記法線上に位置する地点の光量レベルを100としたときの、相対値で示した。つまり、図3(a)のグラフでは、発光面の中心点から該発光面に直交する方向に延在された基準線を起点にして、この基準線から仮想面上における同図中の右側の90度の角度範囲までの光量レベルの変化を相対値で示すとともに、同図中の左側の90度の角度範囲までの光量レベルの変化を、相対値で示している。
このように、発光素子2は、その法線上に位置する地点で最大光量を発生させることになる。発光素子2が理想的な配向分布をもつものであれば、発光素子2の出射光の配光分布は円形になるが、この実施形態の発光素子2では、同図に示すように楕円状となる。そして、同図中の光量レベルが50すなわち最大光量の半分となる地点と発光面の中心点とを結ぶ仮想直線と、その発光面の中心点を通る法線との角度γ0を半値角という。
次に、全面反射に関連した「臨界角」について説明する。
すなわち、光が透過する媒質としての空気からガラスに変わる境界面を基準面にして規定されており、コンタクトガラス52下面に対して直交する法線と、該ガラスに入射するように進む光の方向線と、がなす角度を、該ガラス下面に到達した光の入射角度としており、空気の屈折率および該ガラスの屈折率から、スネルの法則に基づいて、ガラスに光が入射せずに全面反射してしまう下限の入射角度として、臨界角が規定されている。すなわち、図3(b)に示すように、臨界角未満の入射角度で、光が、前記のコンタクトガラス52下面に到達した場合には、この入射角度の光は、ガラス内に進入して、ガラス内を進む透過光となる。これに対して、図3(c)に示すように、この臨界角以上の入射角度で、光が、前記のコンタクトガラス52下面に到達しても、この光は、謂わばガラス内に貫入せずに、該ガラス下面で全面反射される。なお、臨界角未満でもその入射角度によっては、該ガラス内に貫入する透過光と、ガラス下面で反射された反射光との両方が、所定のある比率で生じている。
したがって、このように構成した第1の実施形態の照明装置1では、その発光素子2から射出される高い光強度の主要な光は、図2(b)に示すように、その大部分が反射部材5に向って放射され、この反射部材5が形成した反射面によって、上記の読取範囲に向う方向に反射されて、この反射光が、読取範囲に位置したコンタクトガラス52上に載置された原稿の原稿面に、照明光として到達し、この原稿面に反射されて、読取画像を生成する反射光として、適宜、読取り光軸に入力される。すなわち、この読取り光軸に沿って進んだ光は、最終的に結像素子に到達して、適宜、電気信号に変換される。
これと同時に、図2(c)に示したように、コンタクトガラス52下面に向けて進む主要な光以外の残りの発光は、一旦、ガラス下面で全面反射して、反射部材5に向かってから、この反射部材5によって再度、反射されて、上記の読取範囲に向う照明光となる。
なお、図2(b)および図2(c)中では、発光素子2から発してなんらかの部材に接するまでの光は、短い破線の進行線で表わし、反射部材5で反射して照明光となって進む光は、太い実線の矢印で表わし、前記の進行線と照明光との中間過程の光の進行線は、長い破線の進行線で表わし、さらに仮想線で表わした範囲が上記した相対光度1の光の範囲を表わしており、このような発光に関する表記は、以降の各実施形態の各図でも同様とされている。
これらによって、副走査方向において、コンタクトガラス52上に該ガラス上面に平坦に密着せずにこの上面から離れた湾曲面となる原稿面の部分を形成した原稿が載置された場合にも、この原稿面の部分に起因したハレーション現象を生起させずに済む。
すなわち、反射部材5による主要な光を反射する際には、この反射部材5の反射面が、白色紙などの適度な表面粗さと明度を確保した反射面に形成しているので、適度な散乱作用が得られる。このため、この反射面から、照明光として原稿面に向かう反射光は、ピーク状に突出した光強度の光線や光束を含むことなく、適度に散乱されて均一な拡散光となって、原稿面に到達する。
他方、副走査方向において、少なくとも、読取範囲に対応するコンタクトガラス52下面の範囲のおよびその周辺の範囲に到達した、上記の主要な光以外の光は、該ガラス下面で一旦、全面反射して、反射部材5の反射面に向かい、この反射面による反射によって、上記のように適度で均一な拡散光となって、最終的に照明光として原稿面に向かう。
換言すれば、図2(c)に明示したように、Xを符して表わしたハレーションの主因となる方向に進んだ発光素子2の発光面から発した特定の光束(光線)は、必ずコンタクトガラス52下面で全面反射して、上記の原稿面の部分には到達しないことになる。
そして、このように全面反射されてガラス下面から離れる方向に向った特定の光束(光線)は、主要な光と同様に、反射部材5によって捕捉されて反射され、適度な散乱光となって、原稿面に到達する。
さらに、たとえ、この原稿面に向って同図中における右上斜め方向に進む反射光に対して、正対するように対面し、かつ、正対に向けて凸状に湾曲した原稿面の部分を形成した原稿が、コンタクトガラス52上に載置された場合にも、該原稿面の部分に到達する反射光は、拡散反射面によって適度な散乱された拡散光になっているので、上記と同様な理由から、ハレーションを生じさせずに済む。
結局、この構成によれば、たとえコンタクトガラス52面に対して上向き斜め方向の左右のいずれかに向う光に対してそれぞれ正対し、かつ、この光側に向けて凸状の湾曲面をその原稿面の一部に形成した原稿が載置された場合にも、ハレーションを生じさせずに済む。
以上、説明したようにこの第1の実施形態の照明装置の光源の構成においては、発光素子の発光方向を、ハレーションなどのように、異常な画像部分の発生要因となる一部の光を、コンタクトガラスで全面反射させる方向に設定するとともに、少なくとも、該ガラスによって全面反射した光を、該ガラスを透過して原稿に向かわせるように、反射する反射部材を設けたので、少なくとも、発光素子から高強度の光がそのまま、ハレーションを生起するような形状となった原稿面の特定部分に到達することを回避でき、これによって読取画像に異常部分が生じることを抑制できるとともに、反射部材によって拡散した光を、原稿面に到達させて、該原稿面上での充分かつ均一な照度を確保できる。
すなわち、発光に関する高い指向性を有した発光素子を用いて、この発光素子から一定方向に射出される主要な光を、直接的に原稿面に向わせることなく、反射部材に向わせる姿勢で発光素子を配置し、かつ、主要な光以外の残余の光も、コンタクトガラス下面に、一旦、全面反射させて反射部材に向かわせ、これらがともに、反射部材からの反射光となって、コンタクトガラスを透過して原稿面に到達させる照射光となるように構成しているので、斜め方向の発光に対して正対した湾曲面が形成された原稿面の部分を有した原稿が、コンタクトガラスに載置され、この原稿を照明する場合にも、少なくとも、発光素子から高強度の光がそのまま、前記の原稿面の部分に到達させずに済み、たとえ原稿面の部分が光沢面であっても、ハレーションなどのように、読取画像に異常部分が生じることを抑制できる。この結果として、読取画像の品質向上が図れる。
換言すれば、コンタクトガラスに載置された原稿の原稿面に、該ガラスを介して照明する照明装置において、この照明装置は、基板の延在方向に高指向性で照射する構成の発光素子を用いて、コンタクトガラスの延在方向とほぼ平行な延在方向に発光素子を実装した基板を設置するとともに、読取り軸を挟んで対峙して、発光素子からの高強度の主要な発光を、原稿面に向かわせて照明光にする反射部材を設け、かつ、この反射部材は、原稿面に直接向かった主要な発光以外の残余の光が、コンタクトガラスによって全面反射した反射光を、反射して照明光にする構成としているので、該原稿の厚さ方向に相当する照明装置の寸法を、短縮でき、謂わば薄型化を図れる。これに伴い、この照明装置を搭載した画像読取装置を薄型化でき、省スペース消費化が図れるので、画像読取装置周囲に位置した他の部材や装置を圧迫せずに済む。
特に、画像形成装置として上記の複写機が、画像読取装置の直下に排出トレイを有して、この排出トレイ上に、読取画像に基づき形成した画像が定着された記録媒体としての用紙を排出し、また積層して収納できるようにした構成では、この排出トレイ周辺のスペースをより大きく確保できるので、排出トレイ上に載置された用紙を使用者が取り出しやすくなり、また多くの用紙を積層して多数枚を一時的に保管でき、しかもこの積層された多数枚の用紙をその積層したまま無理なく取り出すこともでき、これらによって複写機としてその利便性の向上が図れる。
他方、反射部材は、その反射面として、適度な散乱光が得られる拡散反射面を形成しているので、コンタクトガラスを透過する照明光を供給した光源構成としては、複数の発光素子を所定に配列して形成した複数の発光面から直接、照明光を供給した構成に比べて、発光面積を拡大でき、しかも前記の拡散反射作用を得て、広範囲に均一な光強度の発光面を生成できることになる。このため、たとえ発光素子から発した高い指向性の光であっても、照明光として、コンタクトガラスを透過して読取範囲に到達する光は、この読取範囲で間欠的な照度ピーク値を有さずに適度に均一化されて、ハレーションを生起させるような高強度の光線や光束が、反射部材から発して原稿面に到達する照明光に含まれずに済む。したがって、発光素子を起点にした発光方向での概略前方位置ではなく、この反射部材に対して正対した湾曲面状の原稿部分を形成した原稿を、照明する場合にも、ハレーションを抑制できる。
次にこの発明の第2の実施形態を説明する。なお、上記の第1実施形態と同一の構成部材には、同一の符号を付して、説明を省略または簡略化することにする。すなわち、特に記載しないが、この第2の実施形態で説明しない構成や図示しない構成、つまり画像読取装置や画像形成装置の構成、および各装置の動作は、上記の第1実施形態と同一とされている。図4は、この第2の実施形態に係る照明装置を示し、図4(a)は、照明装置の主要部を示す概略正面図、図4(b)は、第2の実施形態の変形例を示す照明装置の主要部の正面図である。
この第2の実施形態では、図4(a)に示すように、従来構成と同様に、その発光素子の発光方向が、副走査方向において、読取範囲の略中心に向う設定にする一方、このように発光方向を設定した発光素子2から発して透明体であるコンタクトガラス52を透過する光のうち、対象物の特定の被照射面に基づく異常な反射像部分の発生要因となる一部分の光Xを、遮断して被照射面に到達させない遮光部材7を設ける、つまり上記したハレーションの要因となる光線および光束を遮断する遮光部材7を設け、上記の第1の実施形態と概略同様に、反射部材5を設けた構成としている。
より詳細には、この第2の実施形態の照明装置1は、その発光素子2からの発光中心線が、読取り光軸Aとガラス下面が交差するポイントを通過する向きとなるように、発光素子2を実装した基板3を、図示しない支持部材によって支持しており、この支持部材は、第1キャリッジ53に取付けられている。
また、遮光部材7は、発光素子2や基板3とは別体の平板状の部材とされ、発光素子2の発光方向に基づき、前記のハレーションの要因となる光線および光束を遮断する位置および大きさに形成され、図示しない支持部材によって支持されており、この支持部材は、第1キャリッジ53に取付けられている。
より詳細には、この遮光部材7は、発光素子2の発光面から最短距離で該遮光部材7の遮光面に到達した光の強度に応じて、このようにその一面から入射した光を、少なくとも、ハレーションを生起させる程度の光強度を維持して他面に透過させない遮光性を有した構成とされ、たとえばある程度の光の透過を許容しても、たとえ原稿面の特定部分が光沢面であっても、前記のようにハレーションを生起させない程度に光強度を減殺して透過させる板厚寸法が設定された不透明状部材とされたり、その発光素子に対面した側の表面が黒色などの非透過色に着色されたりして、これらのうちのいずれかが選択され、またはこれらのいくつかを、適宜選択して、組合わせた構成としている。
さらに、遮光部材7の上面、つまり遮光部材7における、少なくとも、コンタクトガラス52に対面した表面は、低反射率の構成か、反射に関しては、実質的に非反射の構成か、のいずれかとされ、コンタクトガラス52側からの光が、該ガラス52に対面した表面に入射しても、上記したハレーション以外のフレアのような異常な画像部分を生成する程度の光強度の反射しないように構成されている。
このように構成した第2の実施形態の照明装置1によれば、いかなる光強度であっても、コンタクトガラス52をそのまま透過して、ハレーションを生起させる方向に進む発光素子2から発した光線および光束を遮断する遮光部材7を設けているので、ハレーションを確実に防止できる。すなわち、遮光部材7の下面に入射したハレーションを生起させる方向に進む発光素子2から発した光線および光束は、遮光部材7によって遮断または所定に減殺されて透過し、これによってハレーションを生起させる程度の光強度で、読取範囲に到達することが阻止される。すなわち、図4(a)中にXを附して示した発光素子2から発してハレーションを生起させる方向に進む光線および光束は、遮光部材7に到達すると、そのまま仮想線で示すように進み続けることなく、該遮光部材7によって、遮断されるか、ハレーションを生起させない程度に光り強度が減殺されるか、のいずれかとなる。なお、遮光部材7に到達した前記の光線および光束が、遮光部材7から発した長破線で示す光線および光束となるのは、後述する構成によるものである。
他方、遮光部材7を、発光素子2の上方でかつ発光素子2の上部をカバーするように設けているので、この遮光部材7を防護部材として、機能させることができる。すなわち、コンタクトガラス52を取外して、該ガラス52を点検整備や交換修理したり、読取装置内を点検整備や交換修理したりする場合には、遮光部材7によって、交換部品やねじなどの落下物および塵埃などから、発光素子2が防護され、発光素子2の無用な損傷が回避できる。
さらに、この第2の実施形態の変形例としては、図4(b)に示すように、発光素子2の上面に遮光部材8を設置してもよい。
すなわち、遮光部材8は、発光素子2の上面に設けられ、発光素子2の発光面からその発光方向に進む前方に、上記の特定の光線および光束を遮断できる程度の長さに突出されている。
より詳細には、遮光部材8は、発光素子2の上面に接して発光素子2に固定設置されているか、適宜の図示しない介装部材を介して、発光素子2の上面に接するように基板3に固定されているか、のいずれかとされている。
したがって、遮光部材8の下面に入射したハレーションを生起させる方向に進む発光素子2から発した光線および光束は、遮光部材7と同様に、遮光部材8によって遮断または所定に減殺されて透過し、これによってハレーションを生起させる程度の光強度で、読取範囲に到達することが阻止される。
このように構成した第2の実施形態の照明装置1の変形例によれば、遮光部材8は、発光素子2および基板3からなる構成物に一体化しているので、この構成物を、読取装置に組付ける際の作業や、交換修理する際の作業が簡略化できる。
他方、発光素子2に対する遮光部材8の相互位置を正確かつ確実に規定できるので、この遮光部材8によって得られる遮光作用の信頼度の向上が図れる。
さらに、上記の第2の実施形態とこの変形例とでは、光を透過させない遮光性の一種として、それぞれの遮光部材7,8での発光素子2に対面した側の表面を、反射面の構成にしてよい。
すなわち、第2の実施形態とこの変形例との両者において、それぞれの遮光部材7および遮光部材8における、発光素子2からの発光が入射する面を、適宜、鏡面状の反射面に形成してよい。なお、発光素子2からの発光が直接的に入射する表面を、鏡面反射面の構成にする場合には、上記したように、該部材自身の少なくとも該当する表面領域を、鏡面反射性を有する構成としても、表面領域に鏡面反射性を有したフィルム状またはシート状の別部材を貼着などによって設置した構成としてもよい。
したがって、このように遮光部材7,8の遮光面を、鏡面反射の構成にした場合には、遮光部材7,8が、発光素子2から発した特定の光線および光束を遮断して失わせるのではなく、反射部材5側に向かうように反射して、遮光部材7または遮光部材8から反射部材5に到達した光を、照明光として、概略読取範囲および該範囲の周辺に向かわせることができ、光の利用効率を向上できる。
すなわち、遮光部材7の遮光面を、鏡面反射の構成にした場合には、図4(a)中にXを附して示した発光素子2から発してハレーションを生起させる方向に進む光線および光束は、遮光部材7に到達すると、そのまま仮想線で示すように進み続けることなく、遮光部材7によって、同図中に長破線で示したように該遮光部材7から、概略反射部材5に向うように反射され、この反射部材5によって、概略読取範囲および該範囲の周辺に向かうように反射され、照明に供されることなる。他方、遮光部材8の遮光面を、鏡面反射の構成にした場合には、発光素子2から発してハレーションを生起させる方向に進む光線および光束は、同様な過程を経て、照明に供されることなる。
このため、遮光部材7,8の遮光面を、鏡面反射の構成にした場合には、該読取範囲での照度アップを図ることができる。この結果、発光素子2から発した光の利用効率を向上できる。
次にこの発明の第3の実施形態を説明する。なお、上記の第2実施形態と同一の構成部材には、同一の符号を付して、説明を省略または簡略化することにする。すなわち、特に記載しないが、この第3の実施形態で説明しない構成や図示しない構成、つまり画像読取装置や画像形成装置の構成、および各装置の動作は、上記の第2実施形態と同一とされている。図5は、この第3の実施形態の照明装置を示し、照明装置の主要部を示す概略正面、図6は、この第3の実施形態の照明装置の変形例を示し、照明装置の主要部を示す概略正面である。
この第3の実施形態では、図5に示すように、専用の遮光部材を追加することなく、発光素子2に対する基板3の相対位置を変更して、少なくとも、この基板3によって上記と同様な遮光作用が得られるようにしている。
すなわち、この第3の実施形態の照明装置1は、発光素子2が、基板3の下面の所定箇所に実装され、かつ、この基板3上に実装した発光素子2の発光面からその発光方向に進む前方に、光線および光束を遮断できる程度の長さに、基板3が突出された構成としている。
なお、この発光素子の前方に位置した基板の遮光面領域だけを、少なくとも鏡面反射の構成としてもよく、この構成の場合には、少なくとも、上記した遮光部材を鏡面反射の構成と同様な作用効果が得られる。
このように構成した第3の実施形態の照明装置によれば、専用の遮光部材を追加せずに、上記した遮光部材を追加した構成の作用効果を得ることができるので、各種の作業面やコスト面で有利となる。すなわち、ハレーション防止をするための構成として、専用の遮光部材を設けた構成に比べて、部品点数が削減され、結局、遮光部材を追加しない従来と同等となり、組立てや交換修理が容易化されるとともに、部品コストを削減できる。
この第3の実施形態の変形例として、図6に示すように、読取り軸Aの近い側をそのまま該部材の平面方向に延在した構成の反射部材5Aを設け、少なくとも、この延在部分によって、発光素子2から発した光を、より多く捕捉して、照明光として反射するようにしてもよい。
すなわち、第3の実施形態の変形例としての照明装置1では、副操作方向において、読取り光軸Aに干渉しない程度の長さに、読取り軸Aの近い側が延在された構成の反射部材5Aを設け、この反射部材5Aの延在部分には、元の部分と同様な拡散反射面に形成されている。
したがって、このように構成した第3の実施形態の変形例としての照明装置によれば、反射部材は、発光素子から発した光を、より多く捕捉して反射し、照明光として読取範囲に向けて供給できる。すなわち、読取り軸の近い側をそのまま該部材の平面方向に延在した構成の反射部材を設けているので、反射面が拡充され、この拡充した反射面によって、発光素子から発した、より広い角度範囲の光を捕捉できる。このため、この反射部材が反射して、読取範囲に照明光として向かわせる光を、拡散光としながら、増量できることになる。
なお、上記した各実施形態においては、原稿面に形成された湾曲面に起因したハレーション防止について説明したが、湾曲面に限らず、当然、これに準じた一定角度の傾斜面が原稿面に形成された場合にも、該傾斜面に起因したハレーションを防止できる。すなわち、少なくとも、上述した湾曲面における接線の傾斜角度と、同じ角度の傾斜面が原稿面に形成された場合には、従来の構成では、ハレーションが生起するのに対して、上記した各実施形態によれば、それぞれに特有な構成の作用で、少なくとも、傾斜面に起因したハレーションを防止する効果が得られる。
また、各実施形態では、拡散反射面を形成した反射部材の例として、該反射部材自身で拡散反射面を形成した構成を説明したが、拡散反射面を形成する専用の別部材を用いてもよい。すなわち、たとえば、適宜の反射面形状および反射面積を形成した反射基体部材を設け、この反射基体部材が構成した該反射領域となる表面を覆うように、高拡散・高反射性材料としての適宜の合成樹脂からなるフィルム状部材やシート状部材の構成の拡散反射面形成部材を、貼着などで固定した構成としてもよい。
さらに、各実施形態においては、それぞれの実施形態の照明装置を有した画像読取装置の構成として、コンタクトガラス上に載置されて固定された原稿面に対して、画像読取り部が所定に移動して、読取画像を得るようにした画像形成装置に適用した例を説明したが、手動で原稿面上を移動させて読取画像を得るようにしたハンディ・スキャナなどの画像読取り装置に適用してもよく、これとは逆に、画像読取り部が固定され、適宜、原稿が所定に移動するように構成した画像読取り装置や画像形成装置の構成に適用してもよく、これらの両方を適宜、組合わせて両方が移動するようにした画像読取り装置や、この画像読取り装置を搭載した画像形成装置に適用してよい。すなわち、原稿面を走査する方式に依存することなく、適用してよい。
画像読取装置としては、高画質タイプの汎用スキャナなどのように、高画質を要求している画像読取装置に適用してよく、高画質原稿から上記のようにハレーションを抑制して高画質画像を読取れるので、最適となる。
また、各実施形態の照明装置を有した画像読取装置を備えた画像形成装置として、結像素子(撮像素子)を用いて読取画像を電子化し以降の画像形成処理するデジタル複写機に適用した例を説明したが、デジタル複写機としては、モノクロ、フルカラー、MFP(Multi Function Printer:コピー機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、プリンタ機能等を統合して搭載した多機能機である多機能型プリンタの略称)のいずれでもよく、さらにアナログ複写機に適用してもよい。
さらに、複写機、ファクシミリ、画像読取り機能を有したプリンタ、およびこれらのいくつかを組合わせた複合機である画像形成装置に適用した例を説明したが、このような画像形成装置だけではなく、画像読取装置を搭載した適宜の装置構成に適用してよく、それぞれの装置構成で、上記した作用効果を得ることができる。すなわち、画像形成装置以外の、画像読取装置を搭載した構成としては、たとえばほぼ平坦面状の対象物や平坦状の部位を有した対象物を観察し該対象物の変化を該変化が反映された物理量を計測して記録する観測機器や実験機材などのように、その主要な機能として、画像読取り機能ではなく計測や記録機能を有して、補助的な機能として対象物自体や対象物の平坦部分の画像を読取り記録する機能を有した構成であれば、適宜、広く適用してよい。
次に、特許請求の範囲の請求項2以下に記載した発明の特有な効果について説明する。請求項2に記載の発明によれば、異常な画像部分の発生要因となる発光素子から発したその一部の光を、所定に対象物に到達させない遮光部材を設けて、該一部の光がそのまま対象物に到達しないようにしているので、異常な画像部分の生成を抑止できる。
請求項3に記載の発明によれば、反射部材は、拡散反射面を形成しているので、この反射部材によって反射されて、反射部材から照明光として対象物に向う光は、適度な散乱光となる。このため、照明光が対象物に到達した照明範囲では、その全域に渡って照度の均一化が図れる。
請求項4に記載の発明によれば、遮光部材を、基板の一部分で構成したので、部品点数を増加させずに済み、低コスト化が図れるとともに、このような遮光部材を設置用に消費するスペースの極小化が図れる。
請求項5に記載の発明によれば、遮光部材は、発光素子からの光を、反射部材に向けて反射する反射面を形成しているので、異常な画像部分の発生要因となる特定の一部の光を、照明に供することができ、発光素子から発した光の利用効率を高めることができる。すなわち、特定の光を遮光する遮光部材の遮光面を、鏡面反射面の構成としたので、遮光した光をそのまま失わせるのではなく、鏡面反射面となった遮光面から反射部材に向けて反射でき、さらに反射部材で反射されて、照明光として供することができる。このため、発光素子から発した光の利用効率を向上できる。
請求項6に記載の発明によれば、画像読取装置が、前記請求項1ないし請求項5のいずれかの照明装置を備えているので、少なくとも、上記請求項1または2に記載した作用効果を得ることができ、読取画像の画質を向上できる。
請求項7に記載の発明によれば、画像読取装置が、原稿面に光を照射し原稿からの反射光を光変換素子で電気信号に変換することで原稿の画像情報を読取る構成なので、光変換素子の特性により適合させて、電気信号に変換した読取画像品質をより一層改善できるなどの作用効果を、少なくとも、得ることができる。すなわち、光電変換素子が、その感度特性などによっては、変換した電気信号によって表わされる読取画像に、ハレーションなどの影響を受けやすい変換素子であっても、上記のようにハレーションなどの異常画像部分の発生を抑制できるので、電気信号化した読取画像の画像としての品質を向上できる。
請求項8に記載の発明によれば、画像形成装置が、前記請求項6または7に記載の画像読取装置を備えているので、少なくとも、上記請求項1または2に記載した作用効果を得ることができる。すなわち、画像形成装置は、上記の読取画像に基づいて形成した画像上に、ハレーションなどの異常画像部分を生成させずに済む。このため、読取画像に基づき、該画像形成装置が形成した画像の画質向上が図れる。他方、少なくとも画像読取装置を薄型化でき、省スペース消費化が図れるので、画像読取装置周囲に位置した他の部材や装置を圧迫せずに済む。特に、画像形成装置が、画像読取装置の直下に排出トレイを有して、この排出トレイ上に、読取画像に基づき形成した画像が定着された記録媒体を排出し、また積層して載置できるようにした構成では、この排出トレイ周辺のスペースをより大きく確保できるので、排出トレイ上の記録媒体を使用者が取り出しやすくなり、また多数の記録媒体を積層して一時的に保管でき、これらによって画像形成装置としてその利便性の向上が図れる。
この発明の第1の実施形態を示し、この第1の実施形態の照明装置を用いた画像形成装置の概略全体構成を示す斜視図である。 この第1の実施形態を示し、この第1の実施形態の照明装置を用いた画像読取装置の概略を示す断面図である。 この第1の実施形態の照明装置を示し、(a)は、照明装置の主要部を示す正面図、(b)は、主要な光を反射した照明を説明する概略図、(c)は、主要な光以外の光が、一旦、全面反射光されて、反射部材で再度、反射した照明を説明する概略図である。 この発明の第1の実施形態の照明装置に関し、(a)は、発光素子の発光特性を説明したグラフ、(b)は、臨界角未満の入射角度でガラス面に到達した光が、該ガラスの透過光となることを示した概念説明図、(c)は、臨界角以上の入射角度で到達した光が、該ガラス面で全面反射されることを示した概念説明図である。 この発明の第2の実施形態に係る照明装置を示し、(a)は、照明装置の主要部を示す概略正面図、(b)は、第2の実施形態の変形例を示し、その主要部を示す正面図である。 この発明の第3の実施形態の照明装置を示し、その主要部を示す概略正面図である。 この第3の実施形態の照明装置の変形例を示し、その主要部を示す概略正面図である。 キセノンランプを用いた従来構成の画像読取装置を示し、画像読取装置の全体構成を示す概略縦断面図である。 キセノンランプを用いた従来構成の画像読取装置における適宜の画像上でのハレーションの概要を示す概略図である。 発光素子アレイを用いた従来構成の画像読取装置を示し、この画像読取装置の全体構成を示す概略縦断面図である。 発光素子アレイを用いた従来構成の画像読取装置における適宜の画像上でのハレーションの概要を示す概略図である。
符号の説明
1 照明装置 2 発光素子
3 基板 5,5A 反射部材(拡散反射面)
7 遮光部材(発光素子とガラスと間に設置)
8 遮光部材(発光素子に設置)
51 排出トレイ 52 コンタクトガラス
53 第1キャリッジ 54 第2キャリッジ
55 結像レンズ 56 結像素子
100 デジタル複写機(画像形成装置) 200 画像形成装置本体
300 給紙装置 400 原稿読取り装置(画像読取装置)
A 読取り光軸

Claims (8)

  1. 透明体上に載置された対象物を、該透明体を介して照射する発光素子を備えた照明装置において、
    前記発光素子の発光方向は、異常な画像部分の発生要因となる一部の光を、透明体で全面反射させる方向に設定するとともに、
    少なくとも、透明体によって全面反射した光を、前記透明体を透過して対象物に向かわせるように、反射する反射部材を設けたことを特徴とする照明装置。
  2. 透明体上に載置された対象物を、該透明体を介して照射する発光素子を備えた照明装置において、
    発光素子から発して透明体を透過する光のうち、異常な画像部分の発生要因となる一部の光を、所定に対象物に到達させない遮光部材を設けるとともに、
    少なくとも、透明体によって全面反射した光を、前記透明体を透過して対象物に向かわせるように、反射する反射部材を設けたことを特徴とする照明装置。
  3. 前記反射部材は、拡散反射面を形成している請求項1または2に記載の照明装置。
  4. 前記発光素子は、基板の下面に実装され、
    前記遮光部材を、発光素子よりも発光方向に所定長さ延在された基板部分で構成している請求項2または3に記載の照明装置。
  5. 前記遮光部材は、発光素子からの光を、反射部材に向けて反射する反射面を形成している請求項2ないし4のいずれかに記載の照明装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の照明装置を、備えたことを特徴とする画像読取装置。
  7. 光変換素子を設け、前記照明装置が原稿に光を照射し、原稿からの反射光を前記光変換素子で電気信号に変換して、原稿の画像情報を読取るように構成した請求項6に記載の画像読取装置。
  8. 前記請求項6または7に記載の画像読取装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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