JP2007211068A - 粘着テープ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】手切れ性、タック(初期粘着力)の特性をバランスよく兼ね備えると共に、製造工程でカールが発生しにくい粘着テープを提供する。
【解決手段】基材と、該基材の一方側に粘着剤、他方側に背面処理剤がそれぞれ設けられ、以下の(1)〜(4)を具備する粘着テープである。
(1)前記基材は、高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物100質量部に対して可塑剤0.1〜5.0質量部を含む組成物を8〜16倍に横一軸延伸したフィルムである。
(2)前記可塑剤は、粘着剤に含まれる可塑剤と同一のものである。
(3)前記背面処理剤は、長鎖アルキル型である。
(4)前記粘着剤は、ホットメルト型粘着剤である。

Description

本発明は、ポリエチレンを基材とした粘着テープ及びその製造方法に関する。尚、本発明の配合組成を示す「部」の単位は、特に断らない限り質量基準で表示する。
近年、コンビニエンスストアーやスーパーなどで合成樹脂製の容器に入った持ち帰り用の弁当や惣菜が販売され、消費者に利用されている。これらの弁当や惣菜の販売時においては、容器の本体と蓋を粘着テープで接着した状態で販売されることが多い。この方法は弁当容器本体と蓋材が、簡単で強固に固定でき、途中で蓋が外れるようなトラブルもなく、安価であることから、ごく一般的に採用されている。しかしながら、蓋を除去する際には、前記テープを剥がすか、手でテープを切断しなければならないが、容器本体にテープが貼りついた状態で、手でテープを切断することは非常に困難である場合があった。また、テープを剥がすにも、特に容器を電子レンジで温めた場合などはテープがベタベタして大変剥がすこと困難である場合があった。このように、蓋材をテープで貼り付ける方法は、固定時の容易さと比較すると、開封時は大変開けづらいものであった。
このような問題点を克服するために、横軸方向の延伸倍率が6倍以上で密度が0.94g/cm以上の高密度ポリエチレンフィルムを基材として、シリコーン系背面処理と、糊塗工をした指先で簡単に引き裂くことができるテープが知られている(例えば、特許文献1)。
特開昭53−134838号公報
しかしながら、これらの横軸方向に6倍以上延伸したフィルムにシリコーン系背面処理をしたテープは、カールが発生してしまい、テープの生産性に問題がある場合があった。また、可塑剤の配合された粘着剤を、ポリエチレン等の基材に塗工すると粘着剤中の可塑剤が基材側に移行し、粘着剤中の可塑剤の量が時間の経過とともに減少して、粘着剤のタック(初期粘着力)が経時とともに低下する場合があった。
本発明は従来の欠点を解決し、粘着テープとして必要とされる手切れ性、タック(初期粘着力)の特性をバランスよく兼ね備えると共に、製造工程でカールが発生しにくい粘着テープを提供することにある。
本発明は、基材と、該基材の一方側に粘着剤、他方側に背面処理剤がそれぞれ設けられ、以下の(1)〜(4)を具備する粘着テープである。
(1)前記基材は、高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物100質量部に対して可塑剤0.1〜5.0質量部を含む組成物を8〜16倍に横一軸延伸したフィルムである。
(2)前記可塑剤は、粘着剤に含まれる可塑剤と同一のものである。
(3)前記背面処理剤は、長鎖アルキル型である。
(4)前記粘着剤は、ホットメルト型粘着剤である。
また、(a)高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物と可塑剤を混合する第一工程、(b)前記混合した組成物をフィルムダイに通して押出し未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを100℃〜140℃のテンター内で8〜16倍に横一軸延伸する第二工程、(c)ホットメルト型粘着剤を120〜180℃で溶融して、前記横一軸延伸フィルムの片面に塗布する第三工程、(d)長鎖アルキル型背面処理剤を、前記横一軸延伸フィルムの他方側に塗布して、乾燥する第四工程、を順次有する粘着テープの製造方法である。
本発明によれば、手切れ性、タックの特性をバランスよく兼ね備えると共に、製造工程でカールが発生しにくい粘着テープを得ることができる。
本発明の粘着テープの構成は、基材と、該基材の一方側に粘着剤を積層し、他方側に背面処理剤を積層したものである。
前記基材は、高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物100質量部に対して粘着剤に含まれる可塑剤と同一の可塑剤0.1〜5.0質量部を含む組成物を8〜16倍に横一軸延伸したフィルムである。
高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物は、高密度ポリエチレン(以下、「HDPE」と略称する。)単独、または、HDPEと直鎖状低密度ポリエチレン(以下、「LLDPE」と略称する。)、及び、低密度ポリエチレン(以下、「LDPE」と略称する。)の少なくとも一方との混合物をいう。高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物の密度は、0.95g/cm以上であり、好ましくは0.955g/cm以上である。密度の上限については特に限定はないが、好ましくは0.97g/cm未満である。高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物の密度が0.95g/cm未満であると、延伸してフィルムにしても十分な引き裂き強度が得られない場合がある。
本発明に使用できるHDPEは、密度が0.93〜0.97g/cmの範囲でメルトフローレートが、JISK6922−2に規定される温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下において、好ましくは0.01〜5.0g/10分を有するものである。
本発明に使用できるLLDPEは、エチレンとブテンー1、ヘキセンー1、オクテンー1等との共重合体であり、密度が0.91〜0.95g/cmの範囲でメルトフローレートが、JISK6922−2に規定される温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下において、好ましくは0.01〜5.0g/10分を有するものである。
本発明に使用できるLDPEは、密度が0.90〜0.93g/cmの範囲でメルトフローレートが、JISK6922−2に規定される温度190℃、荷重2.16kgの測定条件下において、好ましくは0.01〜10.0g/分を有するものである。
一般に、ポリエチレン系の粘着テープにおいて、可塑剤が配合された粘着剤をポリエチレン等の基材に塗工すると、粘着剤中の可塑剤が基材側に移行し、粘着剤中の可塑剤の量が時間の経過とともに減少する。そのため、粘着剤のタックが経時とともに低下し、最悪の場合タックが殆ど無くなり、粘着剤として機能しなくなることがある。
本発明における粘着テープは、前記のタックの低下を防止するために、基材の樹脂組成物に粘着剤に添加されている可塑剤と同じものをあらかじめ添加する。基材の高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物100質量部に対して、粘着剤中の可塑剤と同一の可塑剤を0.1〜5.0質量部、好ましくは0.5〜3.0質量部添加すれば良い。これによって、得られた粘着テープは経時でも粘着剤中の可塑剤の移行が起こらず、タックの低下も起こらない。可塑剤が0.1質量部未満だと経時で粘着剤のタック低下があり、一方、5.0質量部を超えると延伸してフィルムにしても十分な引き裂き強度が得られない。
また、必要に応じて前記樹脂組成物の中に熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、抗ブロッキング剤、滑剤、帯電防止剤、顔料、染料等の添加剤を加えてもよい。
基材とするフィルムの横一軸延伸倍率は、8〜16倍の範囲である。延伸倍率が8倍未満では充分な分子配向が得られず、延伸方向に直線的に引き裂けなくなる。一方、16倍を超えると延伸途中で延伸切れが発生したりするため、延伸が困難になる。また、延伸されたフィルムの厚さは、好ましくは18〜50μmの範囲である。厚さが、15μm未満ではフィルムとして必要な強度がなくなり、粘着テープの基材としては不向きとなる場合がある。例えば、厚さが、12μmのフィルムでは基材強度がなく粘着テープとして不向きであった。一方、厚さが、50μmを超えるとフィルムを引裂くことが困難になる場合がある。例えば、厚さが、60μmのフィルムでは手切れ性が悪く粘着テープとして不向きであった。
本発明において、背面処理剤を長鎖アルキル系としたのは、背面処理の乾燥温度を低くすることができるため、基材のカール発生を抑えることができるからである。特許文献1のようにシリコーン系の背面処理剤をして、背面処理の乾燥温度が80℃の場合、基材にカールが発生してしまい、粘着剤を塗工することが困難であった。
本発明で、粘着テープの背面処理剤をホットメルト型としたのは、溶剤型の粘着剤を使用したのでは乾燥工程が必要であり、粘着剤塗工厚みは、背面処理剤の塗工厚みと比べると数十倍になるために、背面処理の場合よりもさらに高温で長時間乾燥させる必要があるために、フィルムにカールが発生してしまい粘着テープとして製造や使用ができなくなってしまうからである。
長鎖アルキル系の背面処理剤としては、一般的に、炭素数12以上の長鎖アルキルアクリレートの重合物や、長鎖アルキルアクリレートと他のビニルモノマーとの共重合物、あるいはポリビニルアルコールに長鎖アルキルイソシアネート等の長鎖アルキル成分を反応させて得られる長鎖アルキル変性高分子である。具体的には、共重合物としてはステアリルアクリレートとアクリル酸、酢酸ビニル、アクリロニトリル等の共重合物、ステアリルアクリルアミド・アクリロニトリル・アクリル酸等の共重合物、ステアリルビニルエーテル・アクリル酸、無水マレイン酸、アクリロニトリル等の共重合物等が挙げられる。また、長鎖アルキル変性高分子としては、セルロース、ポリビニルアルコール等と塩化ステアロイルとの反応物、ポリビニルアルコール、部分アセタール化ポリビニルアルコール、セルロース誘導体やポリエステル等の活性水素を持つポリマーをステアリルイソシアネート等の脂肪族イソシアネートでアルキル変性したもの等が挙げられる。これら長鎖アルキル系の背面処理剤は、市販されているものも使用することができる。これら市販されている背面処理剤としては、例えばアシオレジンRA−30(アシオ産業株式会社製)やピーロイル1010、ピーロイル1050(一方社油脂工業株式会社製)等である。
背面処理剤に添加される溶剤は、BTX(例えばトルエン)が一般的である。また、必要に応じてこれらに5〜20質量部の範囲で低級アルコール(例えばメタノール)を添加しても構わない。低級アルコールを添加することにより背面処理剤がトルエン単独に溶解させるよりも10℃程度低い温度で溶解させることが可能である。
背面処理量は、例えば、ピーロイル1010(一方社油脂工業製)を0.05〜5.0質量部、好ましくは0.1〜3.0質量部を、例えば、トルエン100質量部に溶解させた溶液を、フィルムに1.0〜15.0g/m、好ましくは2.0〜10.0g/m塗布する。
ホットメルト型粘着剤は、溶剤を使用せず、加熱下に容易に溶融して流動性を有するようになる性質を利用して、溶融状態の粘着剤を基材に塗工し冷却することにより粘着層を得ることができるものである。本発明におけるホットメルト型粘着剤は、例えばゴム系粘着剤が好適に用いられる。ゴム系粘着剤としては、天然ゴム系および合成ゴム系(ABA型またはAB型ブロック共重合体;Aは熱可塑性ブロック、Bはラバーブロックである。例えば、スチレンーイソプレンースチレン共重合体(以下、「SIS」と略称する。)、スチレンーブタジエンースチレン共重合体等が挙げられる)等のゴム系ポリマーを主成分とする粘着剤が挙げられる。
粘着剤は、必要に応じて石油系樹脂、テルペン系樹脂、ロジン系樹脂、クマロン系樹脂等の粘着付与剤、可塑剤、老化防止剤、着色剤等を配合しても良い。
可塑剤としては、例えば、ジブチルフタレート、ジn−オクチルフタレート、ビス2−エチルヘキシルフタレート、ジn−デシルフタレート、ジイソデシルフタレート等のフタル酸エステル類、ビス2−エチルヘキシルアジペート、ジn−オクチルアジペート等のアジピン酸エステル類、ビス2−エチルヘキシルセバケート、ジn−ブチルセバケート等のセバシン酸エステル類、ビス2−エチルヘキシルアゼレート等のアゼライン酸エステル類等の脂肪酸エステル類、塩素化パラフィン等のパラフィン類、ポリプロピレングリコール等のグリコール類、エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油等のエポキシ系高分子可塑剤、トリオクチルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類、トリフェニルホスファイト等の亜リン酸エステル類、アジピン酸と1,3−ブチレングリコールとのエステル化物等のエステルオリゴマー類、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリイソプレン、プロセスオイル、ナフテン系オイルなどが挙げられ、これらは単独でまたは混合物で用いられる。好ましくは、ビス2−エチルヘキシルアジペート、ジn−オクチルアジペート等のアジピン酸エステル類やナフテン系オイルがよい。可塑剤の配合量は、例えば、合成ゴム系粘着剤SIS100質量部に対して、好ましくは、5〜30質量部である。
耐候性、耐熱性、耐酸化性をさらに向上させるための酸化防止剤や紫外線吸収剤、炭酸カルシウム、酸化チタン、マイカ、タルクなどの無機粉末充填剤、ガラス繊維、有機補強用繊維などの繊維状充填剤などを添加しても構わない。
本発明の粘着テープの製造方法は、好ましくは、
(a)高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物と可塑剤を混合する第一工程、
(b)前記混合した組成物をフィルムダイに通して押出し未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを100℃〜140℃のテンター内で8〜16倍に横一軸延伸する第二工程、
(c)ホットメルト型粘着剤を120〜180℃で溶融して、前記横一軸延伸フィルムの片面に塗布する第三工程、
(d)長鎖アルキル型背面処理剤を、前記横一軸延伸フィルムの他方側に塗布して、乾燥する第四工程、
を順次有している。
このように、(a)〜(d)の工程を有していると、手切れ性、タックの特性をバランスよく兼ね備えると共に、カールが発生しにくい粘着テープ安定して製造することができる。更に好ましい加工条件等について、以下に説明する。
第一工程において、高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物と可塑剤との混合は、従来公知の混合機、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、タンブラーミキサー等公知の混合機を用いて、室温またはその近傍の温度において混合する方法が挙げられる。混合した後、ミキシングロール、一軸または二軸スクリュー押出機等を用いて混練、溶融した後、得られたシート状物またはストランドを粉砕、切断する等してペレット状にしても良い。各樹脂が既にペレット状に成形されている場合は、各樹脂を混合してそのまま用いても良い。
第二工程において、未延伸フィルムの形成方法としては、前記樹脂組成物と可塑剤の混合物を押出機に供給し、溶融させ、フィルムダイを通して押し出し、成形機で冷却することにより、厚みが約20〜1400μmの範囲である未延伸フィルムを形成し、得られた未延伸フィルムを100℃〜140℃、好ましくは110℃〜130℃の延伸温度で、例えばテンター延伸により横方向に8〜16倍に一軸延伸することにより得られる。
横方向に一軸延伸後には、寸法を安定させるために、例えば、熱処理(ヒートセット)を100〜165℃で1〜60秒間、施すことが考えられる。また、縦方向には実質的に延伸しないが、引裂きの方向性が失われないように1〜3倍の範囲で縦延伸しても構わない。
第三工程において、ホットメルト型粘着剤がSISと他の成分との重合体組成物である場合、該重合体組成物は所定の成分の所定量を混合することによって調製することができる。混合方法は特に制限されず、例えば、SISと任意付加成分とを、ニーダールーダー、押出機、ミキシングロール、バンバリーミキサーなどの既知の混合または混練装置を使用して、通常100℃〜250℃の範囲内の温度で混合することにより、ホットメルト型粘着剤を調製することができる。
ホットメルト型粘着剤は、加熱下に容易に溶融して流動性を有するようになる性質を利用して、ホットメルト法によって塗工される。溶融状態のホットメルト型粘着剤を基材に塗工し冷却することにより、粘着層を有する粘着テープを製造することができる。
SISと任意付加成分(例えば、石油樹脂、可塑剤、老化防止剤)を混ぜ合わせて粘着剤とするが、その際加熱しながら攪拌する。加熱温度は130〜170℃が好ましい。これより低い温度であると充分攪拌されない場合があり、一方、これより高い温度だと攪拌中に熱劣化が起こる場合がある。攪拌時間は、20〜60分が好ましい。これより短いと充分攪拌されない場合があり、一方、これより長い時間だと熱劣化が起こる場合がある
次にホットメルト型粘着剤を、100〜200℃、好ましくは120〜180℃で溶融させて基材に塗工する。また、塗工速度は10m/分以上が好ましい。塗工速度が10m/分以上であると基材のカールが起こりにくい。塗工速度が10m/分未満、例えば、8m/分では基材にカールが発生する場合がある。
粘着剤層の乾燥後の厚みは、基材厚みによって自由に選択することができるが、10〜60μmが好ましい。粘着剤厚みが10μm未満であると充分な粘着力が得られない場合がある。一方、60μmを超えると、被着体への粘着剤の糊残りが発生する場合がある。
第四工程において、長鎖アルキル型背面処理剤を基材の他方側に塗布して、乾燥温度を45〜70℃、好ましくは50℃〜65℃で乾燥する。この温度範囲で背面処理を行うと、カールのない良好な基材が得られる。乾燥温度が45℃未満、例えば、40℃では背面処理剤が完全に乾燥しなく、背面処理済みの基材が得られない場合がある。また、乾燥温度が70℃を超えた場合、例えば、75℃では基材にカールが発生する場合がある。
以下に、表1を参照しつつ、実施例、比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。これらはいずれも例示的なものであって、本発明の内容を限定するものではない。
Figure 2007211068
表1において、「手切れ性」とは、長さ100mmに形成したテープを幅方向に人間の手で切断し、テープの切断面の切り口の状態を目視で判定し、次の評価基準
優良:テープが指先のひねりで容易に直線状に切れたもの
良 :テープが指先のひねりで伸びが発生したが、指先の爪を立てて切れたもの
不良:指先の爪を立ててもテープが伸びて切れず、切り傷を入れても切ることが困難であったもの
で評価した。
表1において、「基材強度」とは、テープを引き出した際に、切断する意図がないのに切れた状態を目視で判定し、次の評価基準
優良:テープが切れなかったもの
良 :テープが切れなかったが伸びが発生したもの
不良:テープが切れたもの
で評価した。
表1において、「カール」とは、テープを30cm引き出し、手を離した際のテープの状態を目視で判定し、次の評価基準
優良:テープがカールしなかったもの
良 :テープがカールしたが、テープとして使用できたもの
不良:テープがカールして、テープが使用不可能だったもの
で評価した。
表1において、「タック」とは、JISZ0237に規定するボールタック値(傾斜角30度)を表し、粘着剤塗工1日後のテープを、温度23±2℃、湿度50±5%RHに設定された評価試験室内で測定した値(タック:一日後)と、40℃のオーブン中に4週間放置した後完全に室温まで冷却した場合について測定した値(タック:40×4週間後)である。n=3以上の平均値を示し、次の評価基準
優良:ボールNO.が12以上のもの
良 :ボールNO.が6〜11のもの
不良:ボールNO.が5以下のもの
で評価した。
(実施例1)
高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物として、HDPE(日本ポリエチレン製 ノバテックHD HF562 密度0.963g/cm)100質量部に、LLDPE(日本ポリエチレン製 ノバテックLL UF421 密度0.926g/cm)10質量部をドライブレンドしたものに、可塑剤としてサンセン410(日本サン石油製)を2質量部混合して押出機に供給し、溶融し、フィルムダイを通して押し出し、成形機で冷却することにより、厚みが約300μmの未延伸シートを成形した。この未延伸シートを120℃のテンター内で10倍に横一軸延伸し、30μmのフィルムを得た。
前記フィルムに、背面処理剤としてピーロイル1010(一方社油脂工業製)1質量部をトルエン100質量部に溶解させた溶液を5.0g/mになるように塗布し60℃で乾燥させた。
粘着剤は、SISとしてクインタック3450(日本ゼオン製)100質量部に粘着付与樹脂としてエスコレッツ1202(エクソンモービル製)100質量部、可塑剤としてサンセン410(日本サン石油製)を10質量部、酸化防止剤としてイルガノックス1010(チバスペシャルティケミカルズ製)を1質量部混ぜ合わせて、150℃で30分間攪拌し粘着剤を得た。
前記粘着剤を150℃で溶融し、前記背面処理済みフィルムの他面に30μmの厚さになるように30m/分で塗工し、紙管に巻き取った後30mm幅で切断し粘着テープを得た。
(実施例2)
高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物として前記HDPEのみを用い、横延伸を15倍とした以外、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(実施例3)
高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物として前記HDPE100質量部に対して、LDPE10質量部(日本ポリエチレン製 ノバテックLD LF128 密度0.922g/cm)をドライブレンドしたものを用いた以外、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(実施例4)実施例1においてHDPEにLDPEを60質量部ドライブレンドして密度0.947g/cmの原料を使用した以外、同様にして粘着テープを得た。
(比較例1)
基材に配合する可塑剤を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(比較例2)
背面処理剤としてシリコーン系背面処理剤(信越化学工業社製、KS−3600)を塗布量0.30g/mで塗布し、塗布後の乾燥温度を100℃とした以外、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(比較例3)
延伸倍率を7倍とした以外、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(比較例4)
基材に配合する可塑剤サンセン410(日本サン石油製)を7質量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得た。
(比較例5)
基材に配合する可塑剤を粘着剤に添加するものとは別の種類の可塑剤(アデカサイザー0−180A 旭電化工業)を2質量部とした以外は、実施例1と同様にして粘着テープを得た。得られた粘着テープは、経時変化で粘着剤中の可塑剤の移行が起こり、また、タックの低下も起きた。
表1には記載しなかったが、実施例1において基材に配合する可塑剤を6質量部としたが、テンター延伸工程で延伸切れが発生しフィルムが得られなかった。また、未延伸シートの厚みを400μmとして17倍に延伸しようとしたがテンター内で延伸切れが発生しフィルムが得られなかった。さらに、実施例2においてHDPEの替わりに、LDPE単独、及び、LLDPE単独の横一軸延伸フィルムを用いた粘着テープは、手切れ性が充分に出なかった。
表1から明らかなように、本発明の粘着テープは、指先で簡単に引き裂くことが可能であり、例えば、弁当、惣菜等の食品容器の蓋材の固定、野菜結束、袋の口部の仮止めに好ましく使用することができる。

Claims (7)

  1. 基材と、該基材の一方側に粘着剤、他方側に背面処理剤がそれぞれ設けられ、以下の(1)〜(4)を具備する粘着テープ。
    (1)前記基材は、高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物100質量部に対して可塑剤0.1〜5.0質量部を含む組成物を8〜16倍に横一軸延伸したフィルムである。
    (2)前記可塑剤は、粘着剤に含まれる可塑剤と同一のものである。
    (3)前記背面処理剤は、長鎖アルキル型である。
    (4)前記粘着剤は、ホットメルト型粘着剤である。
  2. 高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物は、高密度ポリエチレン単独、または、高密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレン、及び、低密度ポリエチレンの少なくとも一方との混合物である請求項1記載の粘着テープ。
  3. 高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物の密度が0.95g/cm以上である請求項1または2に記載の粘着テープ。
  4. フィルムの厚みが18〜50μmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の粘着テープ。
  5. (a)高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂組成物と可塑剤を混合する第一工程、
    (b)前記混合した組成物をフィルムダイに通して押出し未延伸フィルムを成形し、この未延伸フィルムを100℃〜140℃のテンター内で8〜16倍に横一軸延伸する第二工程、
    (c)ホットメルト型粘着剤を120〜180℃で溶融して、前記横一軸延伸フィルムの片面に塗布する第三工程、
    (d)長鎖アルキル型背面処理剤を、前記横一軸延伸フィルムの他方側に塗布して、乾燥する第四工程、
    を順次有する粘着テープの製造方法。
  6. 第三工程のホットメルト型粘着剤の塗布が、塗布温度100〜200℃、塗布速度が10m/分以上である請求項5記載の粘着テープの製造方法。
  7. 第四工程の長鎖アルキル型背面処理剤の乾燥温度が45〜70℃である請求項5または6に記載の粘着テープの製造方法。
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