JP2000345116A - リード付き電子部品固定用テープ又はシート - Google Patents

リード付き電子部品固定用テープ又はシート

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JP2000345116A
JP2000345116A JP15982999A JP15982999A JP2000345116A JP 2000345116 A JP2000345116 A JP 2000345116A JP 15982999 A JP15982999 A JP 15982999A JP 15982999 A JP15982999 A JP 15982999A JP 2000345116 A JP2000345116 A JP 2000345116A
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tape
sheet
resin
polymer
adhesive layer
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JP15982999A
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Hiroki Ichikawa
浩樹 市川
Ichiro Nakano
一郎 中野
Mitsuru Kamiya
充 神谷
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Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 初期テーピング性だけでなく、搬送時や保存
時における電子部品の保持性に優れたリード付き電子部
品固定用テープ又はシートを得る。 【解決手段】 リード付き電子部品固定用テープ又はシ
ートは、支持体の表面に設けられた接着層によりリード
部を固着するリード付き電子部品固定用テープ又はシー
トであって、前記支持体が、紙基材と、該紙基材の少な
くとも片面に設けられた熱可塑性樹脂又はエラストマー
からなるポリマー層とで構成され、且つ前記支持体の総
厚みが5〜250μmである。前記ポリマー層は、オレ
フィン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、熱可塑性エラストマ
ー及び合成ゴムから選択された少なくとも1種のポリマ
ーで構成できる。前記接着層は、例えば、熱可塑性エラ
ストマー、天然ゴム、合成ゴム、反応性ホットメルト
剤、ポリエステル系ホットメルト樹脂、アクリル系ホッ
トメルト樹脂などをベースポリマーとして含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサや抵抗
などのリード付き電子部品を固定して搬送に資すリード
付き電子部品固定用テープ又はシートに関する。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ素子、容量素子、トランジス
タ素子、抵抗等のアキシャル型あるいはラジアル型のリ
ード付き電子部品を基板に実装する実装プラントにま
で、該電子部品を搬送するために用いるリード付き電子
部品固定用テープとして、ゴムをベースとした粘着剤か
らなる接着層を備えたテープが一般に使用されている。
リード付き電子部品は、このテープによりテーピングさ
れた後、つづら状に折り込まれ、梱包されて実装機メー
カー等に搬送される。この際、テーピング梱包された電
子部品は各環境下(温度−10℃〜60℃、湿度20〜
95%RH)において、電子部品の整列性を保つため、
リード部が確実にテープに固着されている必要がある。
【0003】しかし、従来の固定用テープでは、特に高
温下において、電子部品がずれたり、落下したり、傾斜
したりして、電子部品の実装工程で、基板への挿入不良
が発生している。また、ゴム系粘着剤の糊はみだしによ
るテーピングローラーへの糊取られも起きている。
【0004】このようなゴム系粘着剤の諸問題を回避す
るため、ゴム系粘着剤にフェノール系樹脂及び金属酸化
物を添加してキレート構造を持たせた粘着剤、ゴム系粘
着剤に金属酸化物を多量に添加して凝集力を上げた粘着
剤、NR(天然ゴム)やSMR(シンガポールマレーシ
アゴム)等にMAA(メタクリル酸)をグラフト重合し
た粘着剤などを用いた電子部品固定用テープが提案され
ている。しかしながら、このようなテープにおいても、
特に高温下(例えば60℃)や高湿下で長期間保存され
た場合には、接着層が変形して糊はみ出しが生じ、糊取
られ等や巻戻しの上昇に伴うテープ切れが発生する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、初期テーピング性だけでなく、搬送時や保存時
における電子部品の保持性に優れたリード付き電子部品
固定用テープ又はシートを提供することにある。本発明
の他の目的は、高温下又は高湿下においても電子部品が
落下したり傾斜したりすることのない部品整列性に優れ
たリード付き電子部品固定用テープ又はシートを提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討した結果、リード付き電子部品
固定用テープ又はシートの支持体を特定の構造にする
と、電子部品に対する保持性が大幅に向上することを見
出し、本発明を完成した。
【0007】すなわち、本発明は、支持体の表面に設け
られた接着層によりリード部を固着するリード付き電子
部品固定用テープ又はシートであって、前記支持体が、
紙基材と、該紙基材の少なくとも片面に設けられた熱可
塑性樹脂又はエラストマーからなるポリマー層とで構成
され、且つ前記支持体の厚さが5〜250μmであるリ
ード付き電子部品固定用テープ又はシートを提供する。
【0008】前記ポリマー層は、例えば、オレフィン系
樹脂、酢酸ビニル系樹脂、熱可塑性エラストマー及び合
成ゴムから選択された少なくとも1種のポリマーで構成
できる。また、前記ポリマー層は、熱可塑性樹脂、又は
熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーとから構成され、
両者の割合が、熱可塑性樹脂/熱可塑性エラストマー
(重量比)=100/0〜10/90程度であってもよ
い。
【0009】接着層は、例えば、熱可塑性エラストマー
(例えば、SIS、SEBS、SBS、SEPS、SE
Pなどのスチレンブロック共重合体など)、天然ゴム、
合成ゴム、反応性ホットメルト剤(例えば、ウレタン系
反応性ホットメルト剤など)、ポリエステル系ホットメ
ルト樹脂及びアクリル系ホットメルト樹脂から選択され
た少なくとも1種のポリマーをベースポリマーとして含
んでいてもよい。また、接着層は、接着剤の主体である
ベースポリマーと、接着付与樹脂と、無機粒子とで構成
されていてもよい。接着層を構成する接着剤(非揮発
分)の溶融粘度は、120℃〜160℃の範囲において
500cps以上であるのが好ましい。支持体の少なく
とも一方の面の表面張力は25dyn・cm以上である
のが好ましく、また、支持体の両面のうち接着層とは反
対側の面に背面処理層が設けられていてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、必
要に応じて図面を参照しつつ、詳細に説明する。なお、
図において、同一の部材には同一の符号が付されてい
る。
【0011】図1は本発明のリード付き電子部品固定用
テープ又はシートの一例を示す概略断面図である。図1
のテープ又はシート1は、紙基材2とポリマー層3とか
らなる支持体4と、該支持体4の一方の面(紙基材2の
表面)に形成された背面処理層5と、支持体4の他方の
面(ポリマー層3の表面)に形成された接着層6とで構
成されている。紙基材2としては、紙製の基材であれば
よいが、代表的な例として、クラフト紙、フラット紙、
クレープ紙などが挙げられる。
【0012】ポリマー層3は熱可塑性樹脂又はエラスト
マーで構成されている。熱可塑性樹脂には、例えば、オ
レフィン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などが含まれ、エラ
ストマーには、例えば、熱可塑性エラストマー、合成ゴ
ム、天然ゴムなどが含まれる。これらのポリマーは、単
独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0013】オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリ
エチレン(低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレンなど)、ポリプロピレンなどの
ポリオレフィン;エチレン共重合体(例えば、エチレン
−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体などのエチレン−不飽和カルボン酸共重合体;アイオ
ノマー;エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル
酸メチル共重合体などのエチレン−(メタ)アクリル酸
エステル共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体な
ど);ポリプロピレン変性樹脂などが挙げられる。
【0014】酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ
酢酸ビニル、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル
共重合体、酢酸ビニル−ビニルエステル共重合体、酢酸
ビニル−マレイン酸エステル共重合体などが挙げられ
る。
【0015】熱可塑性エラストマーとしては、例えば、
SIS(スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重
合体)、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンブロ
ック共重合体)、SEBS(スチレン−エチレン−ブチ
レン−スチレンブロック共重合体)、SEPS(スチレ
ン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合
体)、SEP(スチレン−エチレン−プロピレンブロッ
ク共重合体)などのスチレン系熱可塑性エラストマー
(スチレン系ブロックコポリマー);ポリウレタン系熱
可塑性エラストマー;ポリエステル系熱可塑性エラスト
マー;ポリプロピレンとEPT(三元系エチレン−プロ
ピレンゴム)とのポリマーブレンドなどのブレンド系熱
可塑性エラストマーなどが挙げられる。
【0016】合成ゴムとしては、IR(イソプレンゴ
ム)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、BR(ブ
タジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR
(ニトリルゴム)、EPR(二元系エチレン−プロピレ
ンゴム)、EPT(三元系エチレン−プロピレンゴ
ム)、IIR(ブチルゴム)、アクリルゴム、ウレタン
ゴム、酸変性エラストマー(カルボキシル基変性エラス
トマー等)、エポキシ基変性エラストマーなどが挙げら
れる。
【0017】上記ポリマーの中でも、ポリエチレン、ポ
リプロピレンなどのポリオレフィン;エチレン−アクリ
ル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体などの
エチレン−不飽和カルボン酸共重合体;ポリプロピレン
変性樹脂;酢酸ビニル系樹脂;スチレン系熱可塑性エラ
ストマー(スチレン系ブロックコポリマー);EPT;
BR;酸又はエポキシ基変性エラストマーなどが好まし
い。
【0018】本発明の好ましい態様では、ポリマー層3
は、(i)熱可塑性樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレ
ンなどのポリオレフィン;酢酸ビニル系樹脂等)又は該
熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマー(スチレン系熱可
塑性エラストマー等)で構成されるか、又は(ii)N
R、SBR等のゴム層単体で構成される。前記(i)の
態様において、熱可塑性樹脂と熱可塑性エラストマーの
割合は、通常、熱可塑性樹脂/熱可塑性エラストマー
(重量比)=100/0〜10/90、好ましくは98
/2〜10/90、さらに好ましくは95/5〜50/
50程度である。この場合、前記割合が大きすぎると、
例えば、接着層6をゴム系又は熱可塑性エラストマー系
の接着剤で構成する場合、接着層6に対する投錨性が低
くなりやすく、逆に前記割合が小さすぎると、フィッシ
ュアイが起こりやすく、成膜時にピンホールによる膜割
れが発生しやすくなる。
【0019】ポリマー層3の厚みは、強度や取扱性等を
考慮して適宜設定できるが、一般には2〜100μm程
度である。ポリマー層の厚みが2μm未満では、紙基材
2上にラミネートする際に紙基材2へのポリマーの含浸
量が少なく、紙基材2とポリマー層3との間で層間破壊
が生じやすくなる。また、前記厚みが100μmを超え
ると、部品に対する追従性が低下し、反撥してテープ浮
きなどが生じやすくなる。
【0020】ポリマー層3は、慣用のフィルム積層法、
例えば、押出し成形法などにより形成できる。ポリマー
層3を紙基材2上に設けることにより、機械的強度及び
耐湿性が向上し、電子部品に対する保持性が大幅に改善
される。
【0021】支持体4の総厚みは5〜250μmであ
り、好ましくは20〜200μm程度である。支持体4
の厚みが5μm未満では、機械的強度が低すぎて、電子
部品の搬送に支障が生じやすく、250μmを超える
と、電子部品への追従性が低下し、反撥浮きが生じる。
【0022】支持体4の表面は、背面処理剤や接着剤組
成物の塗布性、背面処理層5や接着層6との接着性など
を高めるため、表面張力を25dyn・cm以上とする
のが好ましい。例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理
などの慣用の表面処理法により、支持体4の表面の表面
張力を25dyn・cm以上に調整できる。
【0023】背面処理層5は、慣用乃至公知の背面処理
剤を塗布することにより形成できる。好ましい背面処理
剤には、PVA/ODI(ポリビニルアルコール/オク
タデシルイソシアネート)共重合物、PVBA/ODI
(ポリビニルブチラール/オクタデシルイソシアネー
ト)共重合物などの長鎖アルキル系等の剥離剤などが含
まれる。
【0024】背面処理層5の厚みは、例えば0.01〜
2.0μm程度である。支持体4の両面のうち接着層6
とは反対側の面に背面処理層5を設けることにより、機
械的強度や防湿性を向上できるとともに、搬送時等にお
けるブロッキングを防止できる。
【0025】接着層6を構成する接着剤としては、接着
テープ又はシートに慣用の接着剤(特に粘着剤)を使用
できる。例えば、前記接着剤の主体となるベースポリマ
ーとして、スチレン系熱可塑性エラストマー(SIS、
SBS、SEBS、SEP、SEPSなどのスチレンブ
ロックコポリマー系等)、ポリオレフィン系熱可塑性エ
ラストマー(ポリエチレン系、エチレン−酢酸ビニル共
重合体系等)などの熱可塑性エラストマー;天然ゴム;
合成ゴム(ブチルゴム、ポリイソブチレンなど);ウレ
タン、ポリオール、イソシアネートなどからなる反応性
ホットメルト剤;ポリエステル系ホットメルト樹脂;ア
クリル系ホットメルト樹脂(エチレン−(メタ)アクリ
ル酸共重合体など)などの熱溶融性樹脂などが挙げられ
る。ベースポリマーは、単独で又は2種以上組み合わせ
て使用できる。
【0026】これらの中でも、高温時における電子部品
の保持性などの点から、熱可塑性エラストマー、反応性
ホットメルト剤、ポリエステル系ホットメルト樹脂、ア
クリル系ホットメルト樹脂などが好ましく、特に、スチ
レン系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー
が好ましい。
【0027】接着層6は、前記ベースポリマーのほか、
接着付与樹脂及び無機粒子を含んでいてもよい。接着付
与樹脂としては、例えば、石油系樹脂[脂肪族系石油樹
脂(C5石油系樹脂)、芳香族系石油樹脂(C9石油系樹
脂)、脂環式系石油樹脂(芳香族系石油樹脂の水添
物)]、ロジン系樹脂(ロジンエステルなど)、フェノ
ール樹脂、アルキルフェノール樹脂、スチレン系樹脂、
テルペン系樹脂(ジペンテン樹脂、α−ピネン樹脂、β
−ピネン樹脂など)などが挙げられる。これらの接着付
与樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて使用でき
る。接着付与樹脂の量は、前記ベースポリマー100重
量部に対して、例えば5〜150重量部、好ましくは3
0〜130重量部程度である。接着付与樹脂の量が、5
重量部未満では接着力が低下しやすく、150重量部を
超えると低温での接着力が低下したり、投錨性が低下し
やすくなる。
【0028】前記無機粒子としては、例えば、酸化亜
鉛、シリカ、アルミナ、マグネシアなどの酸化物(複合
酸化物を含む);炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムな
どの炭酸塩;クレー、タルク、ケイ酸カルシウムなどの
ケイ酸塩;水酸化マグネシウムなどの水酸化物;硫酸カ
ルシウムなどの硫酸塩などが挙げられる。これらの無機
粒子も単独で又は2種以上混合して使用できる。無機粒
子の量は、例えば、前記ベースポリマー100重量部に
対して、0.5〜150重量部、好ましくは20〜12
0重量部程度である。無機粒子の量が0.5重量部未満
の場合は、接着剤(粘着剤)の凝集力が乏しく、糊取ら
れしやすくなり、150重量部を超えると接着力が低下
しやすい。
【0029】接着層6には、さらに、酸化防止剤(フェ
ノール系、リン系など)、軟化剤(PE−WAXなどの
ワックス類等)、紫外線吸収剤、防錆剤、カップリング
剤(シラン系カップリング剤など)、帯電防止剤、架橋
剤(イソシアナート架橋剤など)などの慣用の添加剤が
含まれていてもよい。
【0030】接着層6は、前記ベースポリマー、及び必
要に応じて、接着付与樹脂、無機粒子、その他の添加剤
を、ニーダー等の混練り機などで混合し、例えば、ホッ
トメルトコーターにて支持体4の一方の面に塗工するこ
とにより形成できる。なお、接着剤の種類によっては、
ベースポリマー等の接着層6の構成成分を溶液又はエマ
ルジョンの形態で支持体上に塗布し、乾燥することによ
り形成してもよい。
【0031】接着層6を構成する接着剤(非揮発分)の
溶融粘度は、温度120℃〜160℃の範囲において、
500cps以上、特に5000cps以上であるのが
好ましい。前記溶融粘度が500cps未満の場合に
は、高温下において電子部品の保持性が低下し、電子部
品がテープ又はシートから脱落しやすくなる。
【0032】接着層6の常温での弾性率は、常温(例え
ば23℃)で5kg/cm2以上(例えば、5〜100
kg/cm2程度)であるのが好ましい。該弾性率が5
kg/cm2未満の場合には、粘着層の変形量が大きい
ため(柔らかいため)、糊はみ出しによる糊取られ性が
悪化する傾向となる。接着層6の厚みは、例えば5〜9
0μm程度である。接着層6の厚みが5μm未満の場合
には接着力が十分発揮されず、90μmを超えると接着
剤の糊はみだしによる糊取られが生じやすくなる。
【0033】図2は本発明のリード付き電子部品固定用
テープ又はシートの他の例を示す概略断面図である。こ
のテープ又はシート11は、紙基材2と該紙基材2の両
側に設けられているポリマー層3a,3bと前記紙基材
2とポリマー層3bの間に形成された印刷層7からなる
支持体4と、該支持体4の一方の面(ポリマー層3bの
表面)に形成された背面処理層5と、支持体4の他方の
面(ポリマー層3aの表面)に形成された接着層6とで
構成されている。
【0034】前記ポリマー層3a,3bの構成成分、厚
み、形成方法等は上記ポリマー層3と同様である。ポリ
マー層3bを構成するポリマーは、ポリマー層3aを構
成するポリマーと同一であっても異なっていてもよい
が、ポリエチレン(低密度ポリエチレンなど)やポリプ
ロピレンなどのポリオレフィン等の熱可塑性樹脂を用い
る場合が多い。この例では、紙基材2の両側にポリマー
層3a,3bが設けられているので、機械的強度、耐湿
性などの点でさらに優れ、電子部品の保持性がより向上
するだけでなく、テープ又はシートのカールを防止でき
る。
【0035】印刷層7は、慣用の印刷法、例えば、グラ
ビア印刷、フレキソ印刷などにより形成できる。なお、
印刷層7は必ずしも設けなくてもよい。
【0036】本発明のリード付き電子部品固定用テープ
又はシートは、コンデンサ素子、容量素子、トランジス
タ素子、抵抗等のアキシャル型あるいはラジアル型のリ
ード付き電子部品を基板に実装する実装工程まで搬送す
る際の固定用テープ又はシートとして使用できる。
【0037】図3は図1のリード付き電子部品固定用テ
ープ又はシートの使用状態の一例を示す概略図である。
この例では、アキシャル型のリード付き電子部品9のリ
ード線の両端部を、固定用テープ又はシート1の接着層
に接着させて固定し、さらにその上をライナー紙(クラ
フト紙など)8で被覆している。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、支持体が紙基材と特定
のポリマー層とで構成されていると共に、支持体の厚み
が特定の範囲にあるので、初期テーピング性に優れると
共に、支持体の強度及び防湿性が大幅に向上し、電子部
品の保持性、整列性が著しく改善される。また、接着層
を構成する接着剤を適宜選択することにより、高温下
(例えば60℃程度)における電子部品の落下や傾斜を
防止できる。そのため、電子部品実装の信頼性を大きく
向上できる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてより具体的
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
【0040】実施例1 ポリエチレンLD−PE(三井デュポン(株)製、商品
名「ミラソン11P」)樹脂70重量部にスチレン/イ
ソプレン/スチレン共重合樹脂(SIS)30重量部を
混合し、Tダイス押し出しラミネート機にて、クラフト
紙(王子製紙(株)製、商品名「サラシクルパック」、
坪量75g/m2)上に溶融押出しし、ポリエチレン/
SIS層を形成した。次いで、クラフト紙の反対面に印
刷を行い、さらにその上にポリエチレンLD−PE(三
井デュポン(株)製、商品名「ミラソン11P」)を押
し出しラミネートし、ポリエチレン層を形成した。この
ポリエチレン層の表面にコロナ処理を行った後、長鎖ア
ルキル系背面処理剤(商品名「ピーロイル1010」)
を塗布乾燥し、支持体を得た。なお、コロナ処理を施し
た際のポリエチレン層表面の表面張力は32dyn・c
mであった。この支持体のポリエチレン/SIS層の表
面に、SIS[スチレン/ゴム(重量比)=19/8
1](ベースポリマー)100重量部、C5石油系樹脂
(商品名「アルコンP−125」)60重量部、アルキ
ルフェノール樹脂(商品名「スミライトレジンPS12
603」)30重量部、酸化亜鉛50重量部、及びフェ
ノール系酸化防止剤2重量部を混練りした樹脂組成物
を、ホットメルトコーターにて塗工し、厚さ50μmの
接着層を形成し、リード付き電子部品固定用テープを作
製した。
【0041】実施例2 フラット紙(坪量80g/m2)の片面に酢ビ系エマル
ションをアンカコート剤として塗布乾燥してポリマー層
を形成し、他方の面に実施例1と同様の背面処理剤をコ
ートして支持体を得た。SIS(シェル化学(株)製、
商品名「KRATON D−1107」)(ベースポリ
マー)100重量部、石油系樹脂(水素化テルペン樹
脂、商品名「クリアロンM115」)80重量部、酸化
防止剤(商品名「イルガノックス#1010」)2重量
部、及び無機粒子として炭酸カルシウム90重量部をニ
ーダールーダーにて混練りし、得られた樹脂組成物を前
記支持体のアンカーコート層(ポリマー層)面に、18
0℃の温度でホットメルトコーティングし、厚さ35μ
mの接着層を形成し、総厚さ130μmのリード付き電
子部品固定用テープを作製した。
【0042】比較例1 NRゴム100重量部にテルペン系樹脂100重量部及
び炭酸カルシウム100重量部を添加し、ニーダーにて
混練りした後、トルエンに溶解して30重量%溶液とし
た。この溶液をクラフト紙(坪量75g/m2)上に塗
布乾燥し、総厚さ120μmのリード付き電子部品固定
用テープを作製した。
【0043】評価試験 実施例及び比較例で得たテープの引張り強度と伸度(J
IS C 21074.2に準拠して測定)、加湿保存
後の引張り強度と伸度(40℃×95%RHの条件で2
0日間保存した後、JIS C 2107 4.2に準
拠して測定)、接着力(JIS C 2107 4.3
に準拠して測定)、引き抜き強度(引き抜き速度300
mm/分の条件で測定)、加湿保存後の引き抜き強度
(40℃×95%RHの条件で20日間保存した後、引
き抜き速度300mm/分の条件で測定)、保持力[ベ
ークライト板に貼り付け(貼り付け面積10mm幅×2
0mm長さ)、40℃×500g荷重×1(時間)の条
件で測定]、接着層の150℃における溶融粘度(ブル
ックフィールド粘度計にて測定)、及び接着層の常温
(23℃)における弾性率(JIS C 2107
4.2により弾性率を算出)を測定した。これらの結果
を表1に示す。
【表1】
【0044】表1より明らかなように、実施例のテープ
では、高温、高湿下においても紙の吸湿による強度の低
下が小さく、電子部品の保持強度も高い。従って、電子
部品実装時における信頼性が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリード付き電子部品固定用テープ又は
シートの一例を示す概略断面図である。
【図2】本発明のリード付き電子部品固定用テープ又は
シートの他の例を示す概略断面図である。
【図3】図1のリード付き電子部品固定用テープ又はシ
ートの使用状態の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1,11 リード付き電子部品固定用テープ又はシート 2 紙基材 3,3a,3b ポリマー層 4 支持体 5 背面処理層 6 接着層 7 印刷層 8 ライナー紙 9 リード付き電子部品
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 神谷 充 大阪府茨木市下穂積一丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA04 AA05 AA06 AA07 AA10 AA14 AA15 AA18 AB03 CA02 CA03 CA04 CB02 CC03 CC05 CD05 CD06 CD08 FA05 FA08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の表面に設けられた接着層により
    リード部を固着するリード付き電子部品固定用テープ又
    はシートであって、前記支持体が、紙基材と、該紙基材
    の少なくとも片面に設けられた熱可塑性樹脂又はエラス
    トマーからなるポリマー層とで構成され、且つ前記支持
    体の総厚みが5〜250μmであるリード付き電子部品
    固定用テープ又はシート。
  2. 【請求項2】 ポリマー層が、オレフィン系樹脂、酢酸
    ビニル系樹脂、熱可塑性エラストマー及び合成ゴムから
    選択された少なくとも1種のポリマーで構成されている
    請求項1記載のリード付き電子部品固定用テープ又はシ
    ート。
  3. 【請求項3】 ポリマー層が熱可塑性樹脂、又は熱可塑
    性樹脂と熱可塑性エラストマーとから構成されており、
    両者の割合が、熱可塑性樹脂/熱可塑性エラストマー
    (重量比)=100/0〜10/90である請求項1記
    載のリード付き電子部品固定用テープ又はシート。
  4. 【請求項4】 接着層が、熱可塑性エラストマー、天然
    ゴム、合成ゴム、反応性ホットメルト剤、ポリエステル
    系ホットメルト樹脂及びアクリル系ホットメルト樹脂か
    ら選択された少なくとも1種のポリマーをベースポリマ
    ーとして含む請求項1記載のリード付き電子部品固定用
    テープ又はシート。
  5. 【請求項5】 接着層が、ベースポリマー、接着付与樹
    脂及び無機粒子を含む請求項1記載のリード付き電子部
    品固定用テープ又はシート。
  6. 【請求項6】 接着層を構成する接着剤(非揮発分)の
    溶融粘度が120℃〜160℃の範囲において500c
    ps以上である請求項1記載のリード付き電子部品固定
    用テープ又はシート。
  7. 【請求項7】 支持体の少なくとも一方の面の表面張力
    が25dyn・cm以上である請求項1記載のリード付
    き電子部品固定用テープ又はシート。
  8. 【請求項8】 支持体の両面のうち接着層とは反対側の
    面に背面処理層が設けられている請求項1記載のリード
    付き電子部品固定用テープ又はシート。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002237683A (ja) * 2001-02-08 2002-08-23 Ngk Spark Plug Co Ltd 配線基板の製造方法
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