JP4301673B2 - 包装材用積層テープ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はチップ型電子部品の搬送時などに該電子部品等を包装する包装材用として使用される積層テープに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
チップ固定抵抗器、積層セラミックコンデンサ等のチップ型電子部品を搬送する方式として、該電子部品を包装材用積層テープに包装して搬送するテーピングリール方式が知られている。このテーピングリール方式では、テープ状厚紙の長さ方向に一定の間隔でチップ型電子部品収納用打抜き角穴を形成した紙キャリア(キャリアテープ)の下面をボトムカバーテープで熱シール(テーピング)して収納用ポケットを作製し、その直後にチップ型電子部品を前記収納用ポケットに挿入し、前記紙キャリアの上面をトップカバーテープで熱シールしてチップ型電子部品を封入した後、リール状に巻取られ搬送される。そして、搬送先の回路基板等の作製工程においては、トップカバーテープを剥離後、収納されたチップ型電子部品をエアーノズルで自動的に吸着して基板上に供給する自動組入れシステムが主流となっている。
【0003】
このようなテーピングから基板へのチップ供給までの一連の工程において電子部品の包装材として用いられるカバーテープ(トップカバーテープ及びボトムカバーテープ)に対しは、チップを確実に供給するため、次のような性能が要求されている。すなわち、(i)紙キャリアに対して良好な接着性を有すること、(ii)テーピング作業時及び輸送途中の振動による静電気の発生を抑えたり、トップカバーテープを剥離する際の剥離帯電によるチップのポケットからの飛び出しを抑制する、いわゆる帯電防止性に優れていること、(iii)輸送途中の環境条件(温度や湿度など)に起因してチップがカバーテープの接着剤層に付着しないこと、(iv)チップ挿入時やチップ取り出し時にチップがエアーノズルなどで押さえられてもボトムカバーテープの接着剤層に付着しないことなどである。
【0004】
特に、近年、チップ型電子部品においては軽薄短小化が進み、主力サイズは非常に小さくて軽いチップ部品へと移行してきているため、上記性能のより優れたカバーテープが所望されている。
【0005】
従来、トップカバーテープとして、ポリオレフィン系樹脂に界面活性剤を練り込んだ接着剤層が中間層を介して支持基材上に積層されたものが知られている。このカバーテープは、優れた接着性、易剥離性を有しており、帯電防止性においても実用上問題がないため、広く使用されている。また、ボトムカバーテープとしては、基材上に設けられた接着剤層の表面に帯電防止コーティング剤が塗布されたものが使用されている。しかし、これらのカバーテープは、経時的に帯電防止性などの性能が低下し、保存安定性に乏しいという問題を有する。なお、一部では、ポリマータイプの帯電防止コーティング剤を用いるケースもあるが、熱(高温保管)によりチップ部品と付着しやすいなどの欠点を併せ持っている。
【0006】
そのため、このようなカバーテープを用いた場合には、紙キャリアに設けられたチップ部品収納用打ち抜き角穴へのチップの挿入から、トップカバーテープの熱シール、搬送、基板へのチップ部品の供給に至るまでの過程で、チップが静電気によりボトムカバーテープに付着して取り出せなかったり、トップカバーテープの剥離の際、該テープの剥離帯電によりチップが飛び出したり、温度環境等によりチップと接着剤層との間に軽微な付着が生じたり、チップがエアーノズルで押しつけられてボトムカバーテープに付着するという種々の不具合が助長され、円滑なチップ供給が阻害されるという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、キャリアテープ等の包装基材に対する熱接着性に優れると共に、湿度の高低によらず又長期間保存しても高い帯電防止性を示し、且つチップ等の被包装物の付着を抑制できる包装材用積層テープを提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の特性に加え、さらに前記キャリアテープ等の包装基材から容易に剥離可能な包装材用積層テープを提供することにある。
【0008】
本発明者らは上記目的を達成するため鋭意検討した結果、支持基材層上に設ける接着剤層を特定の成分で構成すると、包装基材に対する接着性、帯電防止性(保存安定性及び湿度依存性)、被包装物の付着防止性の何れをも充足できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、支持基材層上に、ベースポリマー、粘着付与樹脂、熱分解温度が120℃以上であるポリアミド系コポリマー及び第4級アンモニウム塩基含有コポリマーから選択された高分子型帯電防止剤及び充填剤を含む接着剤層が積層されている包装材用積層テープを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、必要に応じて図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の包装材用積層テープの一例を示す概略断面図である。
【0010】
この包装材用積層テープは、支持基材層1と該支持基材層1上に設けられた接着剤層2とで構成されている。支持基材層1を構成する支持基材としては、自己支持性を有するものであればよく、例えば、和紙、薄葉紙、クレープ紙、合成紙、混抄紙、複合紙などの紙;不織布、布;ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酸共重合樹脂などのオレフィン系樹脂、ポリプロピレン変性樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマーなどの熱可塑性エラストマー、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル等の熱可塑性樹脂で構成されたプラスチックフィルム又はシート;銅、アルミニウムなどの金属で構成された金属箔又は薄板;これらの積層体などが挙げられる。
【0011】
前記支持基材は、融点が90℃以上であるのが好ましい。融点が90℃未満の場合には、例えば金属製アイロンなどを用いて熱圧着によりテーピングを行う際に、支持基材が溶融してアイロンなどに付着し、本来の包装という目的を達成できなくなる恐れがある。
【0012】
支持基材層1の表面(接着剤層2とは反対側の面)は、慣用の表面処理、易滑処理、帯電防止処理などが施されていてもよい。また、支持基材層1のうち、接着剤層2側の面には、オゾン処理、コロナ処理などの投錨性を向上するための処理が施されていてもよく、特に支持基材がプラスチックフィルムの場合はアンカーコート剤塗布による投錨性向上手段が採られていてもよい。
【0013】
支持基材層1の厚みは、機械的強度、ハンドリング性などが損なわれない範囲で用途に応じて広い範囲で選択できるが、一般には5〜100μm程度、好ましくは10〜50μm程度である。
【0014】
接着剤層2は、ベースポリマー、粘着付与樹脂、高分子型帯電防止剤及び充填剤が均一に分散された熱可塑性接着剤で構成されている。
【0015】
ベースポリマーとしては、例えば、オレフィン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーなどを使用できる。これらのポリマーは単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
【0016】
前記オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン(低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒法ポリエチレン、高密度ポリエチレンなど)、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合樹脂などのポリオレフィン;エチレン共重合体(例えば、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)などのエチレン−不飽和カルボン酸共重合体;アイオノマー;エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体などのエチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体;エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA);エチレン−ビニルアルコール共重合体など);ポリプロピレン変性樹脂などが挙げられる。
【0017】
酢酸ビニル系樹脂としては、例えば、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、酢酸ビニル−ビニルエステル共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体などが挙げられる。
【0018】
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、SIS(スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体)、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体)、SEBS(スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体)、SEPS(スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体)、SEP(スチレン−エチレン−プロピレンブロック共重合体)などのスチレン系熱可塑性エラストマー(スチレン系ブロックコポリマー;例えばスチレン含有量5重量%以上のスチレン系ブロックコポリマー);ポリウレタン系熱可塑性エラストマー;ポリエステル系熱可塑性エラストマー;ポリプロピレンとEPT(三元系エチレン−プロピレンゴム)とのポリマーブレンドなどのブレンド系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
【0019】
粘着付与樹脂としては、例えば、石油樹脂(脂肪族石油樹脂、芳香族石油樹脂、前記芳香族石油樹脂を水添した脂環族石油樹脂など)、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、スチレン系樹脂、クマロン・インデン系樹脂などが挙げられる。これらの粘着付与樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。なお、接着剤層2を押出しラミネートにより形成する場合には高温で溶融化されるので、酸化に対する安定性の点から、脂環族石油樹脂が特に好ましい。
【0020】
接着剤層2に粘着付与樹脂を含有させることにより、テーピング作業性が向上するとともに、キャリアテープなどの包装基材に対して安定かつ良好な接着力が得られる。
【0021】
粘着付与樹脂の配合量は、ベースポリマー100重量部に対して、例えば2〜50重量部、好ましくは5〜30重量部程度である。粘着付与樹脂の配合量が2重量部未満の場合には、例えば支持基材1として紙を用いた際、溶融した接着剤組成物が該紙基材1と接着せず(投錨性が得られず)、単なる押出しラミネートではなく、共押出し或いはタンデム押出しラミネートなどにより中間層を設ける必要が生じる。また、キャリアテープ(紙キャリア)との接着性が得られにくくなる。
【0022】
一方、粘着付与樹脂の配合量が、ベースポリマー100重量部に対して50重量部を超えると、押出し直後に接着剤層2とこの接着剤層2に接するロールとの間にブロッキングが発生し安定生産ができなくなる恐れがある。また、チップなどの被包装物が接着剤層2に付着して、回路基板作製工程においてエアーノズル吸着不良が発生しやすくなる。さらに、本積層テープをトップカバーテープとして使用する場合には、接着力の著しい上昇のため、10〜70gf(98.1〜687mN)の適正接着力を超えてしまい、剥離時における易剥離性が損なわれやすくなる。
【0023】
高分子型帯電防止剤としては、帯電防止性を有するポリマーであれば特に限定されないが、その代表的な例として、例えば、ポリエーテルエステルアミドなどのポリアミド系コポリマー、カリウムアイオノマーなどのカルボン酸塩基含有ポリマー、第4級アンモニウム塩基含有コポリマー等が挙げられる。高分子型帯電防止剤は、例えばテーピングの際の熱による変質等を防止するため、熱分解温度が120℃以上であるのが好ましい。
【0024】
高分子型帯電防止剤の配合量は、ベースポリマー100重量部に対して、例えば1〜150重量部、好ましくは20〜120重量部程度である。高分子型帯電防止剤を接着剤層2に添加することにより、長期に亘って高い帯電防止性が得られる。例えば、接着剤層2の表面抵抗率を、1013Ω/□以下(例えば、108〜1013Ω/□程度)、好ましくは109〜1012Ω/□程度とすることができる。
【0025】
高分子型帯電防止剤の配合量が少ない場合、表面抵抗率が1013Ω/□を超え、静電気による接着剤層2へのチップ付着が懸念される。
【0026】
充填剤としては、無機粉末を使用でき、その代表的な例として、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩;シリカ微粉末、酸化亜鉛、酸化スズなどの酸化物;水酸化アルミニウムなどの水酸化物;その他、硫酸塩、ケイ酸塩、ホウ酸塩、チタン酸塩等が挙げられる。
充填剤の配合量としては、接着剤層2の硬さに寄与させるため、ベースポリマー100重量部に対して、例えば5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部程度である。
【0027】
接着剤層2に充填剤を添加して硬くする理由は以下の通りである。すなわち、本発明では、接着剤層2に粘着付与樹脂を配合するため、そのままでは、例えばテーピング時に接着剤層2自体が過剰な軟化状態となり、アイロンなどで圧着された際に接着剤層2を構成する樹脂(糊)がはみ出したり、支持基材1に紙を用いてボトムカバーテープとして使用する場合には、紙裏面から前記樹脂がしみ出す裏抜け現象が生じる。そして、アイロン等に糊が付着して連続テーピング作業ができなくなったり(テーピング機械の停止)、チップ等の挿入及び取出しの際(ハンドリング時)のエアーノズルでの押付けによりチップ等が接着剤層2に付着したり、保管環境(温度、湿度)に起因してチップ等が接着剤層2に付着するなどの不具合が生じる。これに対し、接着剤層2に充填剤を配合すると、接着剤層2の接着性が適度に抑制され、上記の不具合が解消される。
【0028】
充填剤の配合量が、ベースポリマー100重量部に対して100重量部を超えると、接着剤層2と支持基材層1との密着性が低下し、外観不良(ピンホール、分散不良)や接着力低下などのデメリットが生じやすくなる。また、充填剤の配合量が多すぎると、それによって表面抵抗率がより改善されるということもなく、特に吸湿性のある材料を用いた場合には、吸着された水分により押出し時に発泡してピンホールが発生するなど加工性が低下しやすくなり、さらにコストの面からも不利になりやすい。
【0029】
本発明の積層テープを例えばトップカバーテープとして使用する場合には、チップ取出し時にトップカバーテープを剥離しなければならず、このときの接着力はバラツキが少なく10〜70gf(98.1〜687mN)という適正範囲にあることが要求される。また、剥離した際にキャリアテープ(紙キャリア)の毛羽立ちが少ないことが望まれている。このような特性は、接着剤層2に、上記ベースポリマー、粘着付与樹脂、高分子型帯電防止剤、充填剤以外に、界面活性剤を適宜の量配合することで充足させることができる。該界面活性剤の配合量は、例えば、ベースポリマー100重量部に対して、0〜10重量部程度である。
【0030】
また、前記接着剤層2には、必要に応じて、酸化防止剤、軟化剤、紫外線吸収剤、防錆剤、カップリング剤、前記以外の帯電防止剤、架橋剤などの添加剤を添加してもよい。
接着剤層2の厚みは、接着性やハンドリング性などが損なわれない範囲で適宜選択できるが、一般には5〜50μm程度である。
【0031】
本発明では、前記支持基材層1と接着剤層2との間に、両層の密着性を高めるため、中間層を設けることもできる。この中間層は、例えば、ポリオレフィン系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、ゴムなどで構成できる。これらの成分は単独で又は2種以上混合して使用できる。
【0032】
ポリオレフィン系樹脂、熱可塑性エラストマーとしては、前記例示のものを使用できる。ゴムとしては、例えば、NR(天然ゴム);IR(イソプレンゴム)、SBR(スチレン−ブタジエンゴム)、BR(ブタジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、NBR(ニトリルゴム)、EPR(二元系エチレン−プロピレンゴム)、EPT(三元系エチレン−プロピレンゴム)、IIR(ブチルゴム)、アクリルゴム、ウレタンゴム、酸変性エラストマー(カルボキシル基変性エラストマー等)、エポキシ基変性エラストマーなどの合成ゴムが挙げられる。
【0033】
中間層の厚みは、積層テープとしたときの取扱性等を損なわない範囲で適宜選択できるが、一般には5〜30μm程度である。
【0034】
本発明の積層テープは、例えば、接着剤層2の構成成分を所定の配合割合に2軸混錬機でメルトブレンドしペレット化したもの、又はドライブレンドしたものを慣用のシングル又はタンデム押出しラミネート法により、支持基材層1上に、中間層を介し又は介さずにラミネートすることにより製造できる。また、接着剤層2と中間層とを支持基材層1上に共押出しラミネートにより積層して製造することもできる。
【0035】
こうして得られる積層テープは、チップ固定抵抗器などの抵抗器、積層セラミックコンデンサなどのチップ型電子部品を搬送する際の包装材(例えば、トップカバーテープ、ボトムカバーテープなど)等として好適に使用できる。
【0036】
【発明の効果】
本発明の包装材用積層テープは、接着剤層が特定の成分により構成されているので、キャリアテープ等の包装基材に対する熱接着性に優れると共に、湿度の高低によらず高い帯電防止性を長期に亘って保持でき、しかも高温(〜60℃)においてもチップ等の被包装物の付着を抑制できる。また、トップカバーテープとして使用する場合には、一旦熱接着したキャリアテープ等の包装基材からの剥離も容易である。
従って、例えば、輸送時あるいは剥離時の帯電によるチップ等の付着やチップ等の飛び出し、エアーノズルでのチップ押えによる付着などの不具合が解消され、基板への円滑なチップ供給が可能となる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0038】
実施例1
低密度ポリエチレン(LDPE)(ベースポリマー、商品名「ミラソン16P」、三井化学(株)製)100重量部、脂環族系石油樹脂(粘着付与樹脂、商品名「アルコンP−125」、荒川化学工業(株)製)15重量部、炭酸カルシウム(充填剤、商品名「スーパーS」、丸尾カルシウム(株)製)50重量部、及びポリエーテルエステルアミド(高分子型帯電防止剤、商品名「ペレスタット2450」、三洋化成工業(株)製)75重量部を2軸混錬機にてメルトブレンドした溶融組成物を、和紙(支持基材、厚み30μm)上に、シングル押出しラミネーターにて、厚みが30μmとなるように押し出し、積層テープを得た。
【0039】
実施例2
低密度ポリエチレン(LDPE)(ベースポリマー、商品名「ミラソン16P」、三井化学(株)製)100重量部、脂環族系石油樹脂(粘着付与樹脂、商品名「アルコンP−125」、荒川化学工業(株)製)8重量部、炭酸カルシウム(充填剤、商品名「スーパーS」、丸尾カルシウム(株)製)17重量部、及びカリウムアイオノマー(高分子型帯電防止剤、商品名「SD100」、三井デュポンポリケミカル(株)製)42重量部を2軸混錬機にてメルトブレンドした溶融組成物を、和紙(支持基材、厚み30μm)上に、シングル押出しラミネーターにて、厚みが30μmとなるように押し出し、積層テープを得た。
【0040】
比較例1
低密度ポリエチレン(LDPE)(商品名「ミラソン10P」、三井化学(株)製)を、和紙(支持基材、厚み30μm)上に、シングル押出しラミネーターにて、厚みが30μmとなるように押し出し、積層テープを得た。
【0041】
比較例2
低密度ポリエチレン(LDPE)(商品名「ミラソン10P」、三井化学(株)製)を、和紙(支持基材、厚み30μm)上に、シングル押出しラミネーターにて、厚みが30μmとなるように押し出して接着剤層を形成した後、この接着剤層表面をコロナ放電処理し、さらにキスロールコーターにてカチオン系帯電防止剤(商品名「SAT−4」、日本純薬(株)製)を塗布、乾燥し積層テープを得た。
【0042】
評価試験
実施例及び比較例で得られた各積層テープにつき、以下の試験を行った。その結果を表1に示す。
(接着力)
紙キャリア(北越製紙(株)製、HOCTO−60)の表面に、各積層テープを熱シール機(東京ウェルズ(株)製のテーピングマシーン)を用いて、170℃、アイロン押さえ力1.5kgf(14.7N)、1200PCS/minの条件で熱シールした後、剥離試験機を用いて、剥離速度300mm/分、剥離角度約180°の条件で接着力を測定した。
【0043】
(表面抵抗率1)
各積層テープの表面抵抗率を、高抵抗率計ハイレスタUP(三菱化学(株)製)を用い、23℃/65%RHの雰囲気下、500V×30秒の条件で測定した。
(表面抵抗率2)
各積層テープの表面抵抗率を、高抵抗率計ハイレスタUP(三菱化学(株)製)を用い、23℃/30%RHの雰囲気下、500V×30秒の条件で測定した。
【0044】
(半減期)
JIS L 1094に準拠して、各積層テープの接着剤層側の半減期をスタチックオネストメーターにて測定した。なお、半減期とは、テープ表面を帯電させ、その電圧が初期電圧の半分の値に達するまでの時間を意味する。
(摩擦帯電圧)
JIS L 1094に準拠して、各積層テープの接着剤層側の摩擦帯電圧を測定した。
【0045】
(チップ付着率)
各積層テープの接着剤層とチップとを接触させ、60℃で10分加温後、チップの付着した割合を求めた。なお、1試験片につき50個のチップを用いて試験を行った。
(実装率1)
各積層テープによりテーピングされたチップ(1005タイプ)[500PCS/1試験片]を室温放置後に実装機にかけたときのエアーノズルで吸着できた割合を求めた。
(実装率2)
各積層テープによりテーピングされたチップ(1005タイプ)[500PCS/1試験片]を、40℃/92%RHの条件で5日間放置後に実装機にかけたときのエアーノズルで吸着できた割合を求めた。
【0046】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の包装材用積層テープの一例を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 支持基材層
2 接着剤層
Claims (4)
- 支持基材層上に、ベースポリマー、粘着付与樹脂、熱分解温度が120℃以上であるポリアミド系コポリマー及び第4級アンモニウム塩基含有コポリマーから選択された高分子型帯電防止剤及び充填剤を含む接着剤層が積層されている包装材用積層テープ。
- 接着剤層が、ベースポリマー100重量部に対して、粘着付与樹脂を2〜50重量部、熱分解温度が120℃以上であるポリアミド系コポリマー及び第4級アンモニウム塩基含有コポリマーから選択された高分子型帯電防止剤を1〜150重量部、充填剤を5〜100重量部含む請求項1記載の包装材用積層テープ。。
- 接着剤層の厚みが5〜50μmであり、接着剤層の表面抵抗率が1013Ω/□以下である請求項1又は2記載の包装材用積層テープ。
- 高分子型帯電防止剤がポリアミド系コポリマーである請求項1〜3の何れかの項に記載の包装材用積層テープ。
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