JP2002363524A - 電子部品搬送用熱接着テープ - Google Patents
電子部品搬送用熱接着テープInfo
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- JP2002363524A JP2002363524A JP2001175077A JP2001175077A JP2002363524A JP 2002363524 A JP2002363524 A JP 2002363524A JP 2001175077 A JP2001175077 A JP 2001175077A JP 2001175077 A JP2001175077 A JP 2001175077A JP 2002363524 A JP2002363524 A JP 2002363524A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 常温下ではタックが無く、しかも、高温下に
おいては電子部品が落下したり傾斜したりすることのな
い部品整列性に優れた電子部品搬送用熱接着テープを提
供する。 【解決手段】 本発明は、紙基材の表面に設けられた接
着層により電子部品を固着する電子部品搬送用熱接着テ
ープであって、接着層が、スチレン系ブロック共重合
体、スチレン樹脂及び反応性フェノール樹脂から構成さ
れる電子部品搬送用熱接着テープを提供する。このと
き、接着層にアルミキレート剤を含んでいてもよい。
おいては電子部品が落下したり傾斜したりすることのな
い部品整列性に優れた電子部品搬送用熱接着テープを提
供する。 【解決手段】 本発明は、紙基材の表面に設けられた接
着層により電子部品を固着する電子部品搬送用熱接着テ
ープであって、接着層が、スチレン系ブロック共重合
体、スチレン樹脂及び反応性フェノール樹脂から構成さ
れる電子部品搬送用熱接着テープを提供する。このと
き、接着層にアルミキレート剤を含んでいてもよい。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンデンサや抵抗
などのラジアル/アキシャル型電子部品を固定して搬送
に資す電子部品搬送用熱接着テープに関する。
などのラジアル/アキシャル型電子部品を固定して搬送
に資す電子部品搬送用熱接着テープに関する。
【0002】
【従来の技術】コンデンサ素子、容量素子、トランジス
タ素子、抵抗等のアキシャル型あるいはラジアル型のリ
ード付き電子部品を基板に実装する実装プラントにま
で、該電子部品を搬送するために電子部品搬送用テープ
が使用されている。電子部品は、このテープによりリー
ド線部分を台紙(クラフト紙や樹脂製のライナー)上に
固定された後、帯状に整列した状態でつづら状に折り込
まれ、実装機メーカー等に搬送される。この際、テーピ
ング梱包された電子部品は各環境下(温度−10℃〜6
0℃、湿度20〜95%RH)において、電子部品の整
列性を保つため、リード部が確実にテープに固着されて
いる必要がある。
タ素子、抵抗等のアキシャル型あるいはラジアル型のリ
ード付き電子部品を基板に実装する実装プラントにま
で、該電子部品を搬送するために電子部品搬送用テープ
が使用されている。電子部品は、このテープによりリー
ド線部分を台紙(クラフト紙や樹脂製のライナー)上に
固定された後、帯状に整列した状態でつづら状に折り込
まれ、実装機メーカー等に搬送される。この際、テーピ
ング梱包された電子部品は各環境下(温度−10℃〜6
0℃、湿度20〜95%RH)において、電子部品の整
列性を保つため、リード部が確実にテープに固着されて
いる必要がある。
【0003】従来、電子部品のリード線部分を固定する
電子部品搬送用テープとして、(A)粘着タイプ、又は
(B)ホットメルトタイプの接着層を紙基材に積層した
ものが知られている。このうち、粘着タイプ(A)の接
着層は、常温において電子部品のリード線が仮固定され
てしまうため、本圧着時はリード線に沿ってテープの接
着面積を増加させて強固に接着しようとしても、仮固定
による規制から、リード線周縁部にテープが十分なじま
ず、接着面積が少ないことによるずれ、脱落が生じる。
また、無理に加圧を行い、リード線周縁部にテープをな
じませようとした場合には、リード線接触部と台紙接触
部との間に変形応力が集中するため紙基材の破れといっ
た課題が発生する。一方、ホットメルトタイプ(B)は
常温ではタックフリーであるため、本圧着時にはリード
線に対する規制がないためリード線周縁部へのテープの
なじみが良く、部品の固定信頼性は高くなる。
電子部品搬送用テープとして、(A)粘着タイプ、又は
(B)ホットメルトタイプの接着層を紙基材に積層した
ものが知られている。このうち、粘着タイプ(A)の接
着層は、常温において電子部品のリード線が仮固定され
てしまうため、本圧着時はリード線に沿ってテープの接
着面積を増加させて強固に接着しようとしても、仮固定
による規制から、リード線周縁部にテープが十分なじま
ず、接着面積が少ないことによるずれ、脱落が生じる。
また、無理に加圧を行い、リード線周縁部にテープをな
じませようとした場合には、リード線接触部と台紙接触
部との間に変形応力が集中するため紙基材の破れといっ
た課題が発生する。一方、ホットメルトタイプ(B)は
常温ではタックフリーであるため、本圧着時にはリード
線に対する規制がないためリード線周縁部へのテープの
なじみが良く、部品の固定信頼性は高くなる。
【0004】しかし、ホットメルトタイプ(B)は、例
えば、部品のヒートエージングによるデバグ処理など
の、耐熱性(電子部品に熱がかかる工程や輸送を経る場
合において、テープに貼られた部品が傾いたり脱落した
りしない特性を含む)を求められる場合には、熱により
接着剤が軟化、溶融してしまい、部品を十分に保持でき
ないなどの問題がある。このような問題に対して、樹脂
架橋成分の配合などにより熱硬化性を付与する手法が考
えられるが、ホットメルトタイプ(B)では接着剤の押
し出し塗布時にかかる熱により硬化が進行してしまうた
め、熱硬化性付与による解決は困難となっている。
えば、部品のヒートエージングによるデバグ処理など
の、耐熱性(電子部品に熱がかかる工程や輸送を経る場
合において、テープに貼られた部品が傾いたり脱落した
りしない特性を含む)を求められる場合には、熱により
接着剤が軟化、溶融してしまい、部品を十分に保持でき
ないなどの問題がある。このような問題に対して、樹脂
架橋成分の配合などにより熱硬化性を付与する手法が考
えられるが、ホットメルトタイプ(B)では接着剤の押
し出し塗布時にかかる熱により硬化が進行してしまうた
め、熱硬化性付与による解決は困難となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、常温下ではタックが無く、しかも、高温時には電子
部品が落下したり傾斜したりすることのない部品整列性
に優れた電子部品搬送用熱接着テープを提供することに
ある。
は、常温下ではタックが無く、しかも、高温時には電子
部品が落下したり傾斜したりすることのない部品整列性
に優れた電子部品搬送用熱接着テープを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記目的を
達成するため鋭意検討した結果、紙基材上に設ける接着
層を特定の成分で構成すると、常温下ではタックが無
く、且つ熱硬化性を付与できることを見出し、本発明を
完成した。
達成するため鋭意検討した結果、紙基材上に設ける接着
層を特定の成分で構成すると、常温下ではタックが無
く、且つ熱硬化性を付与できることを見出し、本発明を
完成した。
【0007】すなわち、本発明は、紙基材の表面に設け
られた接着層により電子部品を固着する電子部品搬送用
熱接着テープであって、接着層が、スチレン系ブロック
共重合体、スチレン樹脂及び反応性フェノール樹脂から
構成される電子部品搬送用熱接着テープを提供する。こ
のとき、接着層にアルミキレート剤を含んでいてもよ
い。
られた接着層により電子部品を固着する電子部品搬送用
熱接着テープであって、接着層が、スチレン系ブロック
共重合体、スチレン樹脂及び反応性フェノール樹脂から
構成される電子部品搬送用熱接着テープを提供する。こ
のとき、接着層にアルミキレート剤を含んでいてもよ
い。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、必要に応じて図面を参照し
つつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は本
発明の電子部品搬送用熱接着テープの一例を示す概略断
面図である。この電子部品搬送用熱接着テープは、紙基
材1の上に接着層2が積層されている。
つつ、本発明の実施の形態について説明する。図1は本
発明の電子部品搬送用熱接着テープの一例を示す概略断
面図である。この電子部品搬送用熱接着テープは、紙基
材1の上に接着層2が積層されている。
【0009】紙基材1としては、例えば、和紙、薄葉
紙、クレープ紙、フラット紙、合成紙、混抄紙、複合紙
などが挙げられる。
紙、クレープ紙、フラット紙、合成紙、混抄紙、複合紙
などが挙げられる。
【0010】紙基材1の表面(接着層2とは反対側の
面)は、慣用の表面処理、易滑処理、帯電防止処理など
が施されていてもよく、紙基材1の接着層2貼着面は、
紙基材1と接着層2とを強固に結びつけるためにプライ
マー塗工を行ってもよい。
面)は、慣用の表面処理、易滑処理、帯電防止処理など
が施されていてもよく、紙基材1の接着層2貼着面は、
紙基材1と接着層2とを強固に結びつけるためにプライ
マー塗工を行ってもよい。
【0011】プライマーは、紙基材1と接着層2の双方
に親和性を有するものであれば、公知乃至慣用の接着剤
で構成できる。プライマーとしては、具体的には、例え
ば、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、MBR(M
MA(メチルメタアクリレート)とBR(ブタジエンゴ
ム)の共重合物)などの、紙基材1に親和性のある化合
物と接着層2に親和性のある化合物とをグラフト重合さ
せた化合物などが好ましく用いられる。
に親和性を有するものであれば、公知乃至慣用の接着剤
で構成できる。プライマーとしては、具体的には、例え
ば、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)、MBR(M
MA(メチルメタアクリレート)とBR(ブタジエンゴ
ム)の共重合物)などの、紙基材1に親和性のある化合
物と接着層2に親和性のある化合物とをグラフト重合さ
せた化合物などが好ましく用いられる。
【0012】プライマーは、含浸処理や慣用のコーティ
ング法等により、紙基材1上へ塗工することができる。
なお、紙基材1と接着層2とを高い接着強度で積層でき
る場合などには、必ずしもプライマーを設けなくてもよ
い。
ング法等により、紙基材1上へ塗工することができる。
なお、紙基材1と接着層2とを高い接着強度で積層でき
る場合などには、必ずしもプライマーを設けなくてもよ
い。
【0013】また、紙基材1の接着層2貼着面には、オ
ゾン処理、コロナ処理などの投錨性を向上するための処
理が施されていてもよい。
ゾン処理、コロナ処理などの投錨性を向上するための処
理が施されていてもよい。
【0014】紙基材1は、機械的強度、ハンドリング性
などが損なわれない範囲で用途に応じて広い範囲で選択
できる。一般には厚み0.05〜0.2mm程度のクレ
ープ紙が使用される。
などが損なわれない範囲で用途に応じて広い範囲で選択
できる。一般には厚み0.05〜0.2mm程度のクレ
ープ紙が使用される。
【0015】接着層2は、スチレン系ブロック共重合
体、スチレン樹脂及び反応性フェノール樹脂が均一に分
散された接着剤で構成されている。
体、スチレン樹脂及び反応性フェノール樹脂が均一に分
散された接着剤で構成されている。
【0016】スチレン系ブロック共重合体としては、例
えば、SIS(スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
ク共重合体)、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体)などの、例えばスチレン含有量5
重量%以上のスチレン系ブロック共重合体(スチレン系
熱可塑性エラストマー)などが挙げられる。なお、スチ
レン系ブロック共重合体は、スチレン相(ハードセグメ
ント)と不飽和ゴム相(ソフトセグメント)からなって
いる。これらのポリマーは単独で又は2種以上組み合わ
せて使用できる。
えば、SIS(スチレン−イソプレン−スチレンブロッ
ク共重合体)、SBS(スチレン−ブタジエン−スチレ
ンブロック共重合体)などの、例えばスチレン含有量5
重量%以上のスチレン系ブロック共重合体(スチレン系
熱可塑性エラストマー)などが挙げられる。なお、スチ
レン系ブロック共重合体は、スチレン相(ハードセグメ
ント)と不飽和ゴム相(ソフトセグメント)からなって
いる。これらのポリマーは単独で又は2種以上組み合わ
せて使用できる。
【0017】スチレン系樹脂としては、スチレン、α−
メチルスチレン、又はビニルトルエンなどのスチレン系
モノマーを主モノマー成分とするポリマーを使用でき
る。これらのスチレン系樹脂は単独で又は2種以上組み
合わせて使用できる。
メチルスチレン、又はビニルトルエンなどのスチレン系
モノマーを主モノマー成分とするポリマーを使用でき
る。これらのスチレン系樹脂は単独で又は2種以上組み
合わせて使用できる。
【0018】スチレン系樹脂は、スチレン系ブロック共
重合体のスチレン相に親和性が高いため、相溶すること
によりスチレン相の体積を増加させ、常温下においてほ
とんどタックを生じないが、加熱によって軟化点を越え
た領域においては高い接着性を発現させる働きをするも
のと考えられる。
重合体のスチレン相に親和性が高いため、相溶すること
によりスチレン相の体積を増加させ、常温下においてほ
とんどタックを生じないが、加熱によって軟化点を越え
た領域においては高い接着性を発現させる働きをするも
のと考えられる。
【0019】スチレン系樹脂の配合量は、スチレン系ブ
ロック共重合体の種類によっても異なるが、通常、スチ
レン系ブロック共重合体100重量部に対して、30重
量部以上で、相溶可能な量が上限となる。特にスチレン
系ブロック共重合体がSBSの場合には、50重量部以
上、好ましくは80重量部以上で、相溶可能な量が上限
となる。SISの場合には、100重量部以上、好まし
くは150重量部以上で、相溶可能な量が上限となる。
スチレン系樹脂の配合量が30重量部未満の場合には、
電子部品のリード線周縁部の接着がしにくくなったり、
耐熱性が低下してしまう。
ロック共重合体の種類によっても異なるが、通常、スチ
レン系ブロック共重合体100重量部に対して、30重
量部以上で、相溶可能な量が上限となる。特にスチレン
系ブロック共重合体がSBSの場合には、50重量部以
上、好ましくは80重量部以上で、相溶可能な量が上限
となる。SISの場合には、100重量部以上、好まし
くは150重量部以上で、相溶可能な量が上限となる。
スチレン系樹脂の配合量が30重量部未満の場合には、
電子部品のリード線周縁部の接着がしにくくなったり、
耐熱性が低下してしまう。
【0020】反応性フェノール樹脂としては、不飽和結
合に対して反応性を示す官能基を有するフェノール樹脂
であればよく、例えば、複数のメチロール基を含むフェ
ノール樹脂(レゾール型樹脂など)等が挙げられる。好
ましい反応性フェノール樹脂には、アルキル基やアリー
ル基を有するフェノールと、ホルムアルデヒドなどのア
ルデヒドとを反応させて得られる、メチロール基含有ア
ルキルフェノール樹脂などが含まれる。
合に対して反応性を示す官能基を有するフェノール樹脂
であればよく、例えば、複数のメチロール基を含むフェ
ノール樹脂(レゾール型樹脂など)等が挙げられる。好
ましい反応性フェノール樹脂には、アルキル基やアリー
ル基を有するフェノールと、ホルムアルデヒドなどのア
ルデヒドとを反応させて得られる、メチロール基含有ア
ルキルフェノール樹脂などが含まれる。
【0021】反応性フェノール樹脂が有する不飽和結合
に対して反応性を示す官能基(例えば、メチロール基
等)と、不飽和ゴム相中の不飽和結合との熱による樹脂
架橋反応が進行することで、高い耐熱性が得られるもの
と推察される。
に対して反応性を示す官能基(例えば、メチロール基
等)と、不飽和ゴム相中の不飽和結合との熱による樹脂
架橋反応が進行することで、高い耐熱性が得られるもの
と推察される。
【0022】反応性フェノール樹脂の配合量は、スチレ
ン系ブロック共重合体の種類によっても異なるが、通
常、スチレン系ブロック共重合体100重量部に対し
て、20重量部以上で、相溶可能な量が上限となる。特
に、スチレン系ブロック共重合体がSBSの場合には、
20重量部以上、好ましくは30重量部以上で、相溶可
能な量が上限となるが、反応性フェノール樹脂は酸化に
よる特性変動の影響が生じるため、さらに好ましくは3
0〜60重量部用いられる。SISの場合には、30重
量部以上、好ましくは50重量部以上で、相溶可能な量
が上限となり、さらに好ましくは50〜60重量部用い
られる。反応性フェノール樹脂の配合量が20重量部未
満の場合には、耐熱性が低下、又は失われることによ
り、高温時の部品の保持性が得られない。
ン系ブロック共重合体の種類によっても異なるが、通
常、スチレン系ブロック共重合体100重量部に対し
て、20重量部以上で、相溶可能な量が上限となる。特
に、スチレン系ブロック共重合体がSBSの場合には、
20重量部以上、好ましくは30重量部以上で、相溶可
能な量が上限となるが、反応性フェノール樹脂は酸化に
よる特性変動の影響が生じるため、さらに好ましくは3
0〜60重量部用いられる。SISの場合には、30重
量部以上、好ましくは50重量部以上で、相溶可能な量
が上限となり、さらに好ましくは50〜60重量部用い
られる。反応性フェノール樹脂の配合量が20重量部未
満の場合には、耐熱性が低下、又は失われることによ
り、高温時の部品の保持性が得られない。
【0023】前記反応性フェノール樹脂を配合した接着
層2に、アルミキレート剤を添加すると、反応性フェノ
ール樹脂が関わる架橋反応の反応速度が促進するため、
更なる耐熱性が得られる。アルミキレート剤としては、
例えば、アルミニウムアルコレートなどが挙げられる。
層2に、アルミキレート剤を添加すると、反応性フェノ
ール樹脂が関わる架橋反応の反応速度が促進するため、
更なる耐熱性が得られる。アルミキレート剤としては、
例えば、アルミニウムアルコレートなどが挙げられる。
【0024】アルミキレート剤の配合量は、スチレン系
ブロック共重合体100重量部に対して、例えば0〜3
重量部、好ましくは0.2〜2重量部程度である。アル
ミキレート剤の配合量が3重量部を越えると、アルミキ
レート剤の触媒効果が過剰となってテープの基本的特性
を変えてしまい、接着性の低下などを生じやすくなる。
ブロック共重合体100重量部に対して、例えば0〜3
重量部、好ましくは0.2〜2重量部程度である。アル
ミキレート剤の配合量が3重量部を越えると、アルミキ
レート剤の触媒効果が過剰となってテープの基本的特性
を変えてしまい、接着性の低下などを生じやすくなる。
【0025】接着層2には、さらに、リン系やフェノー
ル系等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、防錆剤、軟化剤、
界面活性剤、帯電防止剤、充填剤、カップリング剤等の
添加剤を配合してもよい。各添加剤の配合量は、スチレ
ン系ブロック共重合体100重量部に対して、一般に0
〜10重量部(例えば0.01〜10重量部)程度であ
る。添加剤の配合量が10重量部を超えると接着性が低
下しやすくなる。
ル系等の酸化防止剤、紫外線吸収剤、防錆剤、軟化剤、
界面活性剤、帯電防止剤、充填剤、カップリング剤等の
添加剤を配合してもよい。各添加剤の配合量は、スチレ
ン系ブロック共重合体100重量部に対して、一般に0
〜10重量部(例えば0.01〜10重量部)程度であ
る。添加剤の配合量が10重量部を超えると接着性が低
下しやすくなる。
【0026】接着層2の厚みは、接着性やハンドリング
性などが損なわれない範囲で適宜選択できるが、一般に
は2〜90μm程度である。接着層2の厚みが2μm未
満では接着力が弱く、90μmを超えるとテープの総厚
みの増大やテーピング時の糊はみ出しによるテーピング
不良が発生しやすくなる。
性などが損なわれない範囲で適宜選択できるが、一般に
は2〜90μm程度である。接着層2の厚みが2μm未
満では接着力が弱く、90μmを超えるとテープの総厚
みの増大やテーピング時の糊はみ出しによるテーピング
不良が発生しやすくなる。
【0027】本発明の熱接着テープは、例えば接着層2
の構成成分を所定の配合割合でトルエン溶液化したもの
を、紙基材1上に塗布乾燥させることにより製造でき
る。
の構成成分を所定の配合割合でトルエン溶液化したもの
を、紙基材1上に塗布乾燥させることにより製造でき
る。
【0028】
【発明の効果】本発明の電子部品搬送用熱接着テープ
は、接着層が特定の成分により構成されているので、常
温下ではタックが無いため、仮固定による規制が生じ
ず、本圧着時に電子部品のリード線周縁部などへのなじ
みがよい。また、熱硬化性が付与されているため、高温
時においても接着剤が軟化、溶融しないことから、電子
部品搬送時の落下やずれを防止でき、電子部品実装の信
頼性を大きく向上できる。
は、接着層が特定の成分により構成されているので、常
温下ではタックが無いため、仮固定による規制が生じ
ず、本圧着時に電子部品のリード線周縁部などへのなじ
みがよい。また、熱硬化性が付与されているため、高温
時においても接着剤が軟化、溶融しないことから、電子
部品搬送時の落下やずれを防止でき、電子部品実装の信
頼性を大きく向上できる。
【0029】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。 実施例1 スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(S
BS)(スチレン系ブロック共重合体、商品名「カリフ
レックスTR1101」、シェル社製)100重量部、
フェノール系酸化防止剤(商品名「イルガノックス10
10」、チバガイギー社製)0.5重量部を15重量%
濃度となるようにトルエンに溶解した。次いで、スチレ
ン系樹脂(商品名「ピコラスチック」、理化ファインテ
ク社製)80重量部のトルエン溶液、アルキルフェノー
ル樹脂(反応性フェノール樹脂、商品名「タッキロール
201」、田岡化学社製)20重量部のトルエン溶液を
加えて、接着剤溶液を調整し、これをクレープ紙(紙基
材、厚み0.11mm)上に、乾燥後の厚みが40μm
となるように塗布し、乾燥して熱接着テープを得た。
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。 実施例1 スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(S
BS)(スチレン系ブロック共重合体、商品名「カリフ
レックスTR1101」、シェル社製)100重量部、
フェノール系酸化防止剤(商品名「イルガノックス10
10」、チバガイギー社製)0.5重量部を15重量%
濃度となるようにトルエンに溶解した。次いで、スチレ
ン系樹脂(商品名「ピコラスチック」、理化ファインテ
ク社製)80重量部のトルエン溶液、アルキルフェノー
ル樹脂(反応性フェノール樹脂、商品名「タッキロール
201」、田岡化学社製)20重量部のトルエン溶液を
加えて、接着剤溶液を調整し、これをクレープ紙(紙基
材、厚み0.11mm)上に、乾燥後の厚みが40μm
となるように塗布し、乾燥して熱接着テープを得た。
【0030】実施例2 実施例1において、さらにアルミキレート剤(商品名
「ALC−H」、川研ファインケミカル社製)2重量部
を加えて接着剤溶液を調整した以外は実施例1と同様の
操作で熱接着テープを得た。
「ALC−H」、川研ファインケミカル社製)2重量部
を加えて接着剤溶液を調整した以外は実施例1と同様の
操作で熱接着テープを得た。
【0031】実施例3 実施例1において、アルキルフェノール樹脂を30重量
部用いた以外は、実施例1と同様の操作で熱接着テープ
を得た。
部用いた以外は、実施例1と同様の操作で熱接着テープ
を得た。
【0032】実施例4 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(S
IS)(スチレン系ブロック共重合体、商品名「カリフ
レックスTR1107」、シェル社製)100重量部、
フェノール系酸化防止剤(商品名「イルガノックス10
10」、チバガイギー社製)0.5重量部を15重量%
濃度となるようにトルエンに溶解した。次いで、スチレ
ン系樹脂(商品名「ピコラスチック」、理化ファインテ
ク社製)100重量部のトルエン溶液、アルキルフェノ
ール樹脂(反応性フェノール樹脂、商品名「タッキロー
ル201」、田岡化学社製)50重量部のトルエン溶液
を加えて、接着剤溶液を調整し、これをクレープ紙(紙
基材、厚み0.11mm)上に、乾燥後の厚みが40μ
mとなるように塗布し、乾燥して熱接着テープを得た。
IS)(スチレン系ブロック共重合体、商品名「カリフ
レックスTR1107」、シェル社製)100重量部、
フェノール系酸化防止剤(商品名「イルガノックス10
10」、チバガイギー社製)0.5重量部を15重量%
濃度となるようにトルエンに溶解した。次いで、スチレ
ン系樹脂(商品名「ピコラスチック」、理化ファインテ
ク社製)100重量部のトルエン溶液、アルキルフェノ
ール樹脂(反応性フェノール樹脂、商品名「タッキロー
ル201」、田岡化学社製)50重量部のトルエン溶液
を加えて、接着剤溶液を調整し、これをクレープ紙(紙
基材、厚み0.11mm)上に、乾燥後の厚みが40μ
mとなるように塗布し、乾燥して熱接着テープを得た。
【0033】実施例5 実施例4において、スチレン系樹脂を150重量部用い
た以外は、実施例4と同様の操作で熱接着テープを得
た。
た以外は、実施例4と同様の操作で熱接着テープを得
た。
【0034】比較例1 ブチルアクリレートとアクリル酸の共重合アクリル系粘
着ポリマー(BA100/AA4)100重量部に、架
橋剤(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン社
製)3.0重量部を配合して得られた粘着剤溶液を、ク
レープ紙(紙基材、厚み0.11mm)上に、乾燥後の
厚みが40μmとなるように塗布し、乾燥してテープを
得た。
着ポリマー(BA100/AA4)100重量部に、架
橋剤(商品名「コロネートL」、日本ポリウレタン社
製)3.0重量部を配合して得られた粘着剤溶液を、ク
レープ紙(紙基材、厚み0.11mm)上に、乾燥後の
厚みが40μmとなるように塗布し、乾燥してテープを
得た。
【0035】比較例2 エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)(商品名「エ
バフレックスP2807」、三井デュポン社製)100
重量部、タッキファイヤ(商品名「アルコンP−7
0」、荒川化学社製)50重量部、及び酸化防止剤(商
品名「イルガノックス1010」、チバガイギー社製)
0.5重量部を配合した樹脂組成物を熱溶融押し出しに
より、クレープ紙(紙基材、厚み0.11mm)上に、
乾燥後の厚みが40μmとなるように押し出してテープ
を得た。
バフレックスP2807」、三井デュポン社製)100
重量部、タッキファイヤ(商品名「アルコンP−7
0」、荒川化学社製)50重量部、及び酸化防止剤(商
品名「イルガノックス1010」、チバガイギー社製)
0.5重量部を配合した樹脂組成物を熱溶融押し出しに
より、クレープ紙(紙基材、厚み0.11mm)上に、
乾燥後の厚みが40μmとなるように押し出してテープ
を得た。
【0036】評価試験 実施例及び比較例で得られた各熱接着テープにつき、以
下の試験を行った。その結果を表1に示す。 (接着性)台紙3(商品名「Kライナー」;厚手のクラ
フト紙、王子製紙社製)上に、電解コンデンサー5のリ
ード線5aを各熱接着テープ4により120℃、0.5
MPa、0.5secの条件でテーピングし、台紙に接
着するテープの接着点間距離dをリード線断面の直径l
で除した値x(x=d/l)が、2より小さい場合(図
2)を○、2〜2.5を△、2.5より大きい場合(図
3)を×と判定した。 (保持性)図4に示すように、台紙3(商品名「Kライ
ナー」;厚手のクラフト紙、王子製紙社製)上に、重量
約3gの電解コンデンサー5のリード線5aを各熱接着
テープ(12mm幅)4により120℃、0.5MP
a、0.5secの条件でテーピングした試験片を、約
70°の斜立位に固定し、150℃のオーブンに3分間
投入した。試験片を取り出し、室温まで冷却した後、テ
ープの浮きや部品のずれ状態がオーブン加熱前と差異が
認められない場合を○、わずかに浮き上がったりずれた
場合を△、完全に浮き上がったりずれた場合を×と判定
した。
下の試験を行った。その結果を表1に示す。 (接着性)台紙3(商品名「Kライナー」;厚手のクラ
フト紙、王子製紙社製)上に、電解コンデンサー5のリ
ード線5aを各熱接着テープ4により120℃、0.5
MPa、0.5secの条件でテーピングし、台紙に接
着するテープの接着点間距離dをリード線断面の直径l
で除した値x(x=d/l)が、2より小さい場合(図
2)を○、2〜2.5を△、2.5より大きい場合(図
3)を×と判定した。 (保持性)図4に示すように、台紙3(商品名「Kライ
ナー」;厚手のクラフト紙、王子製紙社製)上に、重量
約3gの電解コンデンサー5のリード線5aを各熱接着
テープ(12mm幅)4により120℃、0.5MP
a、0.5secの条件でテーピングした試験片を、約
70°の斜立位に固定し、150℃のオーブンに3分間
投入した。試験片を取り出し、室温まで冷却した後、テ
ープの浮きや部品のずれ状態がオーブン加熱前と差異が
認められない場合を○、わずかに浮き上がったりずれた
場合を△、完全に浮き上がったりずれた場合を×と判定
した。
【0037】
【表1】
【図1】本発明の電子部品搬送用熱接着テープの一例を
示す概略断面図である。
示す概略断面図である。
【図2】熱接着テープの接着性評価試験において、判定
が○の場合のリード線周縁部の接着状態を示す概略断面
図である。
が○の場合のリード線周縁部の接着状態を示す概略断面
図である。
【図3】熱接着テープの接着性評価試験において、判定
が×の場合のリード線周縁部の接着状態を示す概略断面
図である。
が×の場合のリード線周縁部の接着状態を示す概略断面
図である。
【図4】熱接着テープの保持性試験方法を示す概略図で
ある。
ある。
1 紙基材 2 接着層 3 台紙 4 熱接着テープ 5 電解コンデンサー 5a リード線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 一郎 大阪府茨木市下穂積一丁目1番2号 日東 電工株式会社内 Fターム(参考) 4J004 AA05 AA06 AA10 AA12 AB01 AB03 CA02 CB02 CD03 CD08 CD09 EA06 FA05 FA08 4J040 DB021 DM011 EB051 HD43 JB09 KA14 KA16 LA06 MA09 MB03 NA19 PA09 PA10 PA23
Claims (2)
- 【請求項1】 紙基材の表面に設けられた接着層により
電子部品を固着する電子部品搬送用熱接着テープであっ
て、接着層が、スチレン系ブロック共重合体、スチレン
樹脂及び反応性フェノール樹脂から構成されている電子
部品搬送用熱接着テープ。 - 【請求項2】 接着層が、アルミキレート剤を含む請求
項1記載の電子部品搬送用熱接着テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001175077A JP2002363524A (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | 電子部品搬送用熱接着テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001175077A JP2002363524A (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | 電子部品搬送用熱接着テープ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002363524A true JP2002363524A (ja) | 2002-12-18 |
Family
ID=19016273
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001175077A Pending JP2002363524A (ja) | 2001-06-11 | 2001-06-11 | 電子部品搬送用熱接着テープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002363524A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06158008A (ja) * | 1992-11-19 | 1994-06-07 | Nitto Denko Corp | 粘着剤組成物、及びそれを用いた粘着テープ |
JPH06172731A (ja) * | 1992-12-08 | 1994-06-21 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 反応形ホットメルト接着剤 |
JP2000345116A (ja) * | 1999-06-07 | 2000-12-12 | Nitto Denko Corp | リード付き電子部品固定用テープ又はシート |
-
2001
- 2001-06-11 JP JP2001175077A patent/JP2002363524A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06158008A (ja) * | 1992-11-19 | 1994-06-07 | Nitto Denko Corp | 粘着剤組成物、及びそれを用いた粘着テープ |
JPH06172731A (ja) * | 1992-12-08 | 1994-06-21 | Yokohama Rubber Co Ltd:The | 反応形ホットメルト接着剤 |
JP2000345116A (ja) * | 1999-06-07 | 2000-12-12 | Nitto Denko Corp | リード付き電子部品固定用テープ又はシート |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071113 |
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