JP2007205501A - 無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】摩擦係合要素の入力回転数センサや係合圧センサなどを用いずに、ソレノイドバルブの特性バラツキを学習できる油圧制御装置を提供する。
【解決手段】非走行レンジで解放される油圧式摩擦係合要素C1,B1と、従動プーリに油圧式ベルト挟圧手段を有するベルト式無段変速装置Aとを備え、摩擦係合要素とベルト挟圧手段とを共通のソレノイドバルブSLTによって油圧制御する車両用無段変速機である。非走行レンジのアイドリング時に、ソレノイドバルブSLTへの指示電流を、出力圧が0から徐々に上昇するように、かつ指示電流の変化に対する出力圧の応答遅れが生じないような一定の時間勾配で変化させ、そのときのベルト挟圧手段の油圧変化を油圧センサ23で検出する。この油圧値からソレノイドバルブの指示電流に対する出力圧特性を推定する。
【選択図】 図6

Description

本発明は無段変速機の油圧制御装置、特にベルト式無段変速装置と油圧式摩擦係合要素とを備え、無段変速装置の従動プーリのベルト挟圧手段と摩擦係合要素とを共通のソレノイドバルブによって油圧制御する車両用無段変速機の油圧制御装置に関するものである。
特許文献1には、非走行レンジで解放される油圧式摩擦係合要素C1,B1と、従動プーリに油圧式ベルト挟圧手段を有するベルト式無段変速装置と、ベルト挟圧手段の油圧を検出する油圧センサとを備え、摩擦係合要素C1,B1と無段変速装置の従動プーリのベルト挟圧手段とを共通のソレノイドバルブSLTによって油圧制御する車両用無段変速機が開示されている。
ソレノイドバルブは、その指示電流と出力圧との関係が常に一定とは限らず、製品によって特性バラツキが存在する。特に、微小開度における特性バラツキが大きい。そのため、所定の指示電流を与えてもソレノイドバルブから所定の出力圧が得られず、摩擦係合要素C1,B1の過渡制御において係合時間が長くなったり、係合ショックが発生するという問題がある。例えば、車両停止状態でシフトレバーをNレンジからDレンジまたはRレンジへ切り替える、所謂ガレージシフト時において、摩擦係合要素C1またはB1への供給圧を緩やかに立ち上げる必要があるが、ソレノイドバルブの特性バラツキのために、ガレージシフト時間が長くなったり、逆に過大な係合ショックが発生することがある。
特許文献1に記載の無段変速機の場合、摩擦係合要素C1,B1の入力回転数を検出するタービン回転数センサと、出力回転数を検出する車速センサとが設けられているため、摩擦係合要素C1,B1の係合状態を検出することが可能である。そのため、ソレノイドバルブSLTへの指示電流と摩擦係合要素C1,B1の係合状態との関係を簡単に知ることができ、適正な係合力が得られるように指示電流を補正することができる。
一方、上記のような回転数センサや、摩擦係合要素C1,B1の係合圧を直接検出するセンサなどを備えていない無段変速機の場合、ソレノイドバルブへの指示電流と摩擦係合要素C1,B1の係合状態との関係を知ることができない。そのため、ソレノイドバルブの特性バラツキを見込んでガレージシフト時間を長めに設定せざるを得ず、ガレージシフト時間が長くなるという問題があった。
特開2004−197869号公報
そこで、本発明の目的は、摩擦係合要素の入力回転数センサや係合圧センサなどを用いずに、ソレノイドバルブの特性バラツキを学習できる無段変速機の油圧制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、非走行レンジで解放される油圧式摩擦係合要素と、従動プーリに油圧式ベルト挟圧手段を有するベルト式無段変速装置と、上記ベルト挟圧手段の油圧を検出する油圧センサとを備え、上記摩擦係合要素と上記ベルト挟圧手段とを共通のソレノイドバルブによって油圧制御する車両用無段変速機において、非走行レンジのアイドリング状態を検出する手段と、非走行レンジのアイドリング状態において、上記ソレノイドバルブへの指示電流を、出力圧が0から徐々に上昇するように、かつ指示電流の変化に対する出力圧の応答遅れが生じないような一定の時間勾配で変化させる手段と、上記指示電流を変化させた時に、上記油圧センサで検出したベルト挟圧手段の油圧変化からソレノイドバルブの指示電流に対する出力圧特性を推定する手段と、を有することを特徴とする油圧制御装置を提供する。
本発明では、ソレノイドバルブに対して摩擦係合要素と並列に接続されている無段変速装置の従動プーリのベルト挟圧手段の供給油圧を検出する油圧センサを利用し、ソレノイドバルブに所定の指示電流を指示したとき、ベルト挟圧手段への供給油圧を油圧センサで検出することで、ソレノイドバルブの出力圧を推定し、ソレノイドバルブへの指示電流と出力圧との関係を推定(学習)している。ソレノイドバルブとベルト挟圧手段との間には増幅バルブなどが設けられているので、油圧センサの検出値から増幅バルブの増幅度を割算することで、ソレノイドバルブの出力圧を計算で求めることができる。
本発明の学習制御は、非走行レンジのアイドリング状態で実施する。走行レンジで学習制御を実施すると、走行に悪影響を及ぼす可能性があり、しかもスロットル開度などによってソレノイドバルブに供給される元圧(例えばライン圧)も変化する可能性があるので、学習制御は実施しない。一方、非走行レンジでは摩擦係合要素がマニュアルバルブによって解放されており、ソレノイドバルブの出力圧が変化しても、摩擦係合要素には何ら影響を及ぼさない。しかもアイドリング状態であれば、ライン圧が一定であり、学習制御を実施する際のばらつき要因がないからである。
ソレノイドバルブの特性バラツキを知るためには、ソレノイドバルブの微小開度における出力圧特性が重要である。そこで、本発明ではソレノイドバルブへの指示電流を、出力圧が0から徐々に上昇するように変化させる。しかも、指示電流の変化割合を、指示電流の変化に対する出力圧の応答遅れが生じないような一定の時間勾配とする。指示電流を急激に変化させると、出力圧の追従遅れが生じ、指示電流と出力圧との正確な相関関係を求めることができないからである。
上記のように、指示電流を一定の時間勾配で変化させた時に、油圧センサでベルト挟圧手段の油圧の時間変化を検出し、その検出値からソレノイドバルブの出力圧の時間変化を推定する。その結果、時間を媒介として指示電流と出力圧との関係、つまりソレノイドバルブの指示電流に対する出力圧特性を推定することができる。
上記のようにしてソレノイドバルブの指示電流に対する出力圧特性を求めれば、これを利用してソレノイドバルブの指示電流に対する摩擦係合要素の係合圧の特性を推定することもできる。摩擦係合要素の係合圧バラツキの最大要因はソレノイドバルブの特性バラツキであるから、ソレノイドバルブの特性バラツキを知ることで、摩擦係合要素の係合圧特性が所望の特性となるようにソレノイドバルブの指示電流を補正することができる。その結果、例えばガレージシフト時において、係合ショックを防止しながら、ガレージシフト時間を適正な時間まで短縮することができる。
以上のように、本発明によれば、ソレノイドバルブへの指示電流を所定の時間勾配で変化させた時のベルト挟圧手段への供給油圧を油圧センサで検出することで、ソレノイドバルブの出力圧特性を推定するようにしたので、ソレノイドバルブの特性バラツキを学習でき、摩擦係合要素の過渡制御において適正な制御を行うことが可能になる。特に、ソレノイドバルブへの指示電流を、出力圧が0から徐々に上昇するように、かつ指示電流の変化に対する出力圧の応答遅れが生じないような一定の時間勾配で変化させたので、指示電流と出力圧との正確な相関関係を求めることができる。
以下に、本発明の実施の形態を、実施例を参照して説明する。
図1は本発明にかかる無段変速機の一例を示す。
この実施例の無段変速機はFF横置き式の自動車用変速機であり、大略、エンジン出力軸1によりトルクコンバータ2を介して駆動される入力軸3、入力軸3の回転を正逆切り替えて駆動軸10に伝達する前後進切替装置4、駆動プーリ11と従動プーリ21と両プーリ間に巻き掛けられたVベルト15とからなる無段変速装置A、従動軸20の動力を出力軸32に伝達するデファレンシャル装置30などで構成されている。入力軸3と駆動軸10とは同一軸線上に配置され、従動軸20とデファレンシャル装置30の出力軸32とが入力軸3に対して平行でかつ非同軸に配置されている。したがって、この無段変速機は全体として3軸構成とされている。
この実施例で用いられるVベルト15は、一対の無端状張力帯と、これら張力帯に支持された多数のブロックとで構成された公知の金属ベルトである。
トルクコンバータ2と前後進切替装置4との間にはオイルポンプ6が配置され、オイルポンプ6はトルクコンバータ2のポンプインペラ2aにより駆動される。トルクコンバータ2のタービンランナ2bは入力軸3に連結され、ステータ2cはワンウエイクラッチ2dを介してケースにより支持されている。入力軸3とポンプインペラ2aとの間にロックアップクラッチ2fが設けられている。
前後進切替装置4は、遊星歯車機構40と逆転ブレーキB1と直結クラッチC1とで構成されている。遊星歯車機構40のサンギヤ41は入力回転部材である入力軸3に連結され、リングギヤ42は出力回転部材である駆動軸10に連結されている。遊星歯車機構40はシングルピニオン方式であり、逆転ブレーキB1はピニオンギヤ43を支えるキャリア44と変速機ケース5との間に設けられ、直結クラッチC1はキャリア44とサンギヤ41または入力軸3との間に設けられている。直結クラッチC1を解放して逆転ブレーキB1を締結すると、入力軸3の回転が逆転され、かつ減速されて駆動軸10へ伝えられ、前進走行状態となる。一方、逆転ブレーキB1を解放して直結クラッチC1を締結すると、遊星歯車機構40のキャリア44とサンギヤ41とが一体に回転するので、入力軸3と駆動軸10とが直結され、後進走行状態となる。
上記のように逆転ブレーキB1および直結クラッチC1は走行レンジ(Dレンジ、Rレンジなど)においてのみ締結され、非走行レンジ(Nレンジ、Pレンジ)では解放される。
無段変速装置Aの駆動プーリ11は、駆動軸10上に一体に形成された固定シーブ11aと、駆動軸10上に軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持された可動シーブ11bと、可動シーブ11bの背後に設けられた作動油室12とを備えている。作動油室12への油圧を制御することにより、変速制御が実施される。従動プーリ21は、従動軸20上に一体に形成された固定シーブ21aと、従動軸20上に軸方向移動自在に、かつ一体回転可能に支持された可動シーブ21bと、可動シーブ21bの背後に設けられたベルト挟圧手段である作動油室22とを備えている。作動油室22の油圧を制御することにより、トルク伝達に必要なベルト挟圧力が与えられる。なお、作動油室22には初期挟圧力を与えるスプリングを配置してもよい。
従動軸20の一端部はエンジン側に向かって延び、この一端部に出力ギヤ27が固定されている。出力ギヤ27はデファレンシャル装置30のリングギヤ31に噛み合っており、デファレンシャル装置30から左右に延びる出力軸32に動力が伝達され、車輪が駆動される。
図2は、上記無段変速機を制御するための制御ブロック図である。
電子制御装置50には、エンジン回転速度センサ51、車速センサ52、スロットルセンサ53、シフトポジションセンサ54、および油圧センサ23などが接続され、これらセンサから信号が入力されている。車速センサ52は無段変速装置Aの従動プーリ21の回転速度に対応した信号を出力し、スロットルセンサ53はスロットル弁の開度に応じた信号を出力し、シフトポジションセンサ54はシフトレバーの位置に対応した信号を出力する。油圧センサ23は、従動プーリ21の作動油室22の油圧を検出するセンサである。
電子制御装置50には、ソレノイドバルブSLT、SLUおよびSLが接続されている。ソレノイドバルブSLTは、プーリ比、スロットル開度、エンジン回転数などの運転信号に基づき電子制御装置50により制御されるものであり、ライン圧制御、ガレージシフト時の油圧制御、および従動側プーリ21の挟圧力制御などに用いられる。ソレノイドバルブSLUは、ソレノイドバルブSLTと同じく運転信号に基づき、ロックアップ制御、後進時のクラッチ圧制御、ライン圧制御などに用いられる。ソレノイドバルブSLはロックアップ制御用のバルブであり、非ロックアップ時にはOFF、ロックアップ時にONする。ここでは、ソレノイドバルブSLTとして常開(NO)形リニアソレノイドバルブを、ソレノイドバルブSLUとして常閉(NC)形リニアソレノイドバルブを、ソレノイドバルブSLとして常閉形デューティソレノイドバルブまたはON/OFF切替バルブを用いた。
図2では、説明を簡単にするため5個のセンサと3個のソレノイドバルブを備えた例について説明したが、上記センサ以外に各種の運転状態を検出するセンサを備えてもよいし、上記ソレノイドバルブ以外に各種制御用のソレノイドバルブを備えてもよいことは勿論である。
図3は上記構成よりなる無段変速機の油圧回路図であり、図4はソレノイドバルブSLT、SLUの出力圧(以下、ソレノイド圧PSLT 、PSLU と呼ぶ)に対する各部の油圧の変化を示す。
図3において、70はレギュレータバルブ、72はクラッチモジュレータバルブ、73はマニュアルバルブ、74はカットバックバルブ、75はガレージシフトバルブ、76はソレノイドモジュレータバルブ、77はソレノイドリレーバルブ、78は挟圧制御用コントロールバルブである。
レギュレータバルブ70は、オイルポンプ6の吐出圧を所定のライン圧に調圧するバルブであり、信号ポート70aに入力される信号油圧に応じたライン圧に調圧する。信号ポート70aには、ソレノイドリレーバルブ77からソレノイド圧PSLT またはPSLU の一方の油圧が入力される。そのため、ライン圧は図4のPL のようにソレノイド圧PSLT 、PSLU に応じて比例的に上昇する。
クラッチモジュレータバルブ72は、直結クラッチC1および逆転ブレーキB1への供給圧(PC1,PB1)を調圧するバルブである。入力ポート72aにはライン圧PL が入力され、出力ポート72bからクラッチ圧が出力される。また、第1信号ポート72cには出力圧がスプールを付勢するスプリング荷重と対向するようにフィードバックされている。そのため、前進時のクラッチ圧PB1は図4に示すように、ライン圧PL が所定値以下の場合にはライン圧と同じ圧を出力し、ライン圧PL が所定値を越えると、一定圧に制限される。さらに、クラッチモジュレータバルブ72は、スプリング荷重と対向するように信号圧が入力される第2信号ポート72dを備えており、この信号ポート72dには、カットバックバルブ74を介してソレノイドバルブSLUからソレノイド圧PSLU が入力されている。ソレノイドバルブSLUは本来はロックアップ制御用のソレノイドバルブであるが、後進時にはロックアップ制御を行う必要がないので、このソレノイドバルブSLUを用いて後進用の直結クラッチC1の油圧PC1を制御している。
マニュアルバルブ73はシフトレバーと機械的に連結された手動操作バルブであり、P、R、N、D、B、Lの各レンジに切り換えられ、ガレージシフトバルブ75から供給される油圧をC1,B1に選択的に導くものである。入力ポート73aにはガレージシフトバルブ75から油圧が供給され、出力ポート73bは直結クラッチC1と接続され、出力ポート73c,73dは共に逆転ブレーキB1に接続されている。なお、出力ポート73bはカットバックバルブ74の信号ポート74cおよびガレージシフトバルブ75の入力ポート75fにも接続されている。マニュアルバルブ73は、Rレンジでは直結クラッチC1に油圧を供給するとともに逆転ブレーキB1の油圧をドレーンし、D、B、Lレンジでは逆転ブレーキB1に油圧を供給するとともに直結クラッチC1の油圧をドレーンし、非走行レンジであるP、Nレンジでは直結クラッチC1および逆転ブレーキB1の油圧を共にドレーンする。
カットバックバルブ74は、前進時にソレノイドバルブSLUのソレノイド圧PSLU を遮断するバルブである。カットバックバルブ74は、ソレノイド圧PSLU が入力される入力ポート74aと、クラッチモジュレータバルブ72の第2信号ポート72dに接続された出力ポート74bと、直結クラッチC1と接続された信号ポート74cとを備えており、信号ポート74cに入力される信号圧とスプールを付勢するスプリング荷重とが対向している。前進時には直結クラッチC1が解放されているので、カットバックバルブ74は左側位置にあり、入力ポート74aと出力ポート74bとを遮断している。そのため、ソレノイド圧PSLU はクラッチモジュレータバルブ72の第2信号ポート72dに何ら影響を及ぼさず、クラッチ圧PB1は図4に示すように制御される。一方、後進時には直結クラッチC1が締結されるので、カットバックバルブ74は右側位置に切り換わり、入力ポート74aと出力ポート74bとが連通する。そのため、ソレノイド圧PSLU がクラッチモジュレータバルブ72の第2信号ポート72dに入力され、図4に示すようにソレノイドバルブSLUによって直結クラッチC1の供給圧PC1が減圧制御される。ソレノイドバルブSLUは、入力トルクに応じたソレノイド圧を出力するので、供給圧PC1は入力トルクに応じてすべりが生じない必要最低限の油圧に調圧される。
図4に示す直結クラッチC1の供給圧PC1および逆転ブレーキB1の供給圧PB1の特性は、締結状態においてソレノイド圧PSLT 、PSLU によって如何に変化するかを示したものであり、ガレージシフトのような締結過渡時の特性を示したものではない。
ガレージシフトバルブ75は、シフトレバーをNからDまたはNからRへ切り替えた時(ガレージシフト時)に、直結クラッチC1および逆転ブレーキB1への供給圧を緩やかに立ち上げるように制御するための切替弁である。NからDまたはNからRへの切り替えに伴い、スプールを付勢するスプリング荷重と対向するように、信号ポート75a,75bにダウンシフト用またはアップシフト用ソレノイドバルブ(図示せず)から信号圧が入力される。そのため、ガレージシフトバルブ75は右側位置に切り替わり、ソレノイドバルブSLTによって緩やかに立ち上がる油圧がポート75c,75dを介してマニュアルバルブ73へ送られ、さらに直結クラッチC1または逆転ブレーキB1へ供給される。その結果、締結ショックが回避される。やがて、最大油圧まで立ち上がると、信号ポート75a,75bの信号圧がドレーンされるため、ガレージシフトバルブ75は左側位置に切り替わり、クラッチモジュレータバルブ72から所定のクラッチ圧がポート75e,75dを介して直結クラッチC1または逆転ブレーキB1に供給される。そのため、ソレノイドバルブSLTの作動に関係なく直結クラッチC1、逆転ブレーキB1は締結状態を保持することができる。
ソレノイドモジュレータバルブ76はクラッチレギュレータバルブ72の出力圧を調圧して一定のソレノイドモジュレータ圧を発生するバルブであり、ソレノイドモジュレータ圧は、ソレノイドバルブSLU、ソレノイドバルブSLおよび後述する挟圧制御用コントロールバルブ78に供給されている。この実施例では、ソレノイドモジュレータバルブ76によってソレノイドバルブSLUの元圧を制限することにより、ソレノイドバルブSLUの調圧範囲はソレノイドバルブSLTの調圧範囲の約半分に設定されている(図4参照)。
ソレノイドリレーバルブ77はソレノイド圧PSLT 、PSLU を切り替えるためのバルブである。ソレノイドリレーバルブ77の信号ポート77aはロックアップ制御用ソレノイドバルブSLと接続され、入力ポート77bはソレノイドバルブSLTと接続され、入力ポート77dはソレノイドバルブSLUと接続され、出力ポート77cはレギュレータバルブ70の信号ポート70aと接続されている。非ロックアップ時にはソレノイドバルブSLがOFFしているので、ソレノイドリレーバルブ77の信号ポート77aにはソレノイド圧PSLが入力されておらず、ソレノイドリレーバルブ77が左側位置にある。そのため、ソレノイド圧PSLT がソレノイドリレーバルブ77のポート77b,77cを経由してレギュレータバルブ70のポート70aに入力され、ソレノイドバルブSLTによってライン圧が調圧される。一方、ロックアップ時にはソレノイドバルブSLがONするので、そのソレノイド圧PSLによりソレノイドリレーバルブ77が右側位置に切り替わり、ソレノイド圧PSLU がポート77d,77cを経由してポート70aに入力され、ソレノイドバルブSLUによってライン圧PL が調圧される。
挟圧制御用コントロールバルブ78は、従動プーリ21の作動油室22の油圧を制御するためのバルブであり、スプリングによって一方向に付勢されたスプールを備えている。スプリングと対向する一端側の信号ポート78aにソレノイドモジュレータバルブ76から一定圧が供給されている。入力ポート78bにはライン圧が供給されており、出力ポート78cは従動プーリ21の作動油室22と接続され、出力圧はポート78dにフィードバックされている。スプリングが収容された他端側の信号ポート78eにはソレノイド圧PSLT が供給される。そのため、信号ポート78eに入力されたソレノイド圧PSLT を所定の増幅度で増幅した油圧を作動油室22に供給することができる。作動油室22の供給油圧は油圧センサ23によって検出される。図4に、ソレノイド圧PSLT に対する作動油室22の油圧特性PD(SLT)を示す。
この実施例の無段変速機では、上記のように直結クラッチC1および逆転ブレーキB1の入力回転速度を検出する回転センサも、これら摩擦係合要素の油圧を検出する油圧センサも設けられていない。しかし、従動プーリ21の作動油室22の油圧を検出する油圧センサ23が設けられているので、この油圧センサ23を利用して、以下のようにソレノイドバルブSLTの出力圧特性(指示電流に対する出力圧の変化特性)を推定することができ、ひいてはクラッチ制御圧特性(指示電流に対するクラッチ制御圧の特性)を推定することができる。
本発明にかかるソレノイドバルブSLTの出力圧特性を学習により求める方法を図5、図6に従って説明する。以下に示す学習方法は、電子制御装置50にプログラムとして記憶されている。
学習をスタートするに際し、まず非走行レンジであるか(ステップS1)、アイドリング状態であるか(ステップS2)を検出する。走行レンジ(D,Rなど)である場合や、非アイドリング状態(スロットル開度≠0)である場合には、以下の学習は行わない。つまり、本学習は、摩擦係合要素C1,B1を解放し、かつライン圧PL が一定の状態で実施する。
非走行レンジのアイドリング状態である場合には、ソレノイドバルブSLTへの指示電流を出力圧が0から徐々に上昇するように変化(スイープ)させる(ステップS3)。図6の(a)はスイープの様子を示す。ここで、ソレノイドバルブSLTは常開形リニアソレノイドバルブであるため、ON状態から徐々に指示電流を低下させるが、常閉形であればOFF状態から徐々に指示電流を上昇させればよい。このとき、指示電流の変化に対する出力圧の応答遅れが生じないような一定の時間勾配(例えば50mmA/sec以下)で指示電流を変化させる必要がある。時刻t1 が指示電流の低下開始時刻である。なお、本学習はソレノイドバルブSLTの初期の出力圧特性を求めるためであるから、学習時間(t1 〜t3 )は数秒程度でよい。
次に、スイープ時における従動プーリ21の作動油室22の油圧変化を油圧センサ23によって検出する(ステップS4)。図6の(b)は油圧センサ23によって検出された油圧変化を示す。図示するように、指示電流の低下開始時刻t1 よりやや遅れた時刻t2 で油圧上昇を開始する。この遅れ時間(t2 −t1)は、ソレノイドバルブSLTが油圧を出力しているにも拘わらず、作動油室22に油圧変化として現れない不感帯である。作動油室22の油圧を制御する挟圧制御用コントロールバルブ78は、信号ポート78eに入力されたソレノイドバルブSLTの出力圧PSLT を所定の増幅度Kで増幅するバルブであり、その増幅度Kはスプールの受圧面積、スプリング荷重などによって予め設定することができる。
ここで、スイープ期間中における所定時刻t3 (学習ポイント)での油圧P1を計測し、挟圧制御用コントロールバルブ78でのドリフト分を排除するため、上記計測値P1とノーマル状態での計測値P2との差を求める。この差(=P1−P2)が学習値となる。なお、学習ポイントは1点に限るものではなく、複数点であってもよい。
次に、上記学習値からソレノイドバルブSLTの出力圧を計算で求め、出力圧の時間特性を推定する(ステップS5)。図5の(c)は、(b)の作動油室22の油圧学習値を増幅度Kで割算して求めたソレノイドバルブSLTの出力圧の時間特性推定値である。
その後、図5の(c)の出力圧の時間特性推定値と、図5の(a)の指示電流の変化特性とから、図5の(d)に示すようにソレノイドバルブSLTの出力圧特性を求める(ステップS6)。
上記のようにして、ソレノイドバルブSLTの指示電流に対する出力圧特性を推定することができる。ソレノイドバルブSLTの出力圧は、ガレージシフトバルブ75およびマニュアルバルブ73を介してそのまま摩擦係合要素C1、B1に供給されるので、ソレノイドバルブSLTの出力圧特性から一義的にクラッチ制御圧特性(指示電流に対するクラッチ制御圧の特性)が求まる。
なお、ソレノイドバルブSLTと摩擦係合要素C1、B1との間に増幅バルブが設けられている場合には、ソレノイドバルブSLTの出力圧特性をその増幅度で割り算することでクラッチ制御圧特性を求めればよい。
図4の破線は、上記学習により求めたクラッチ制御圧特性の一例を示す。ここでは、横軸をソレノイド圧PSLT としたが、ソレノイド圧PSLT と指示電流とはほぼ比例するので、ソレノイド圧PSLT に代えて指示電流とすることもできる。
上記クラッチ制御圧特性は個々の車両におけるソレノイドバルブSLTの特性バラツキに応じて求めたものであるから、このクラッチ制御圧特性を用いてガレージシフトを実施することにより、ガレージシフト時間を適正な時間まで短縮でき、かつ係合ショックを回避することができる。
上記実施例では、摩擦係合要素として後進時に締結される直結クラッチと、前進時に締結される逆転ブレーキとを備えた無段変速機について説明したが、例えば特許文献1のように、前進時に締結される直結クラッチと、後退時に締結される逆転ブレーキとを備えた無段変速機にも適用できる。
本発明における摩擦係合要素とは、実施例のような前後進切替用の逆転ブレーキと直結クラッチに限るものではなく、発進クラッチであってもよい。いずれにしても、非走行レンジで解放される摩擦係合要素であればよい。
本発明にかかる無段変速機の一例のスケルトン図である。 図1に示す無段変速機の制御ブロック図である。 図1に示す無段変速機の油圧回路図である。 図3の油圧回路における各油圧の特性図である。 本発明にかかる学習方法の一例のフローチャート図である。 本発明にかかる学習を実施した時の各特性図である。
符号の説明
A 無段変速装置
B1 逆転ブレーキ(摩擦係合要素)
C1 直結クラッチ(摩擦係合要素)
4 前後進切替装置
10 駆動軸
11 駆動プーリ
15 Vベルト
20 従動軸
21 従動プーリ
22 作動油室(ベルト挟圧手段)
23 油圧センサ
40 遊星歯車機構
50 電子制御装置
70 レギュレータバルブ
72 クラッチモジュレータバルブ
73 マニュアルバルブ
74 カットバックバルブ
75 ガレージシフトバルブ
78 挟圧制御用コントロールバルブ
SLT ソレノイドバルブ

Claims (2)

  1. 非走行レンジで解放される油圧式摩擦係合要素と、従動プーリに油圧式ベルト挟圧手段を有するベルト式無段変速装置と、上記ベルト挟圧手段の油圧を検出する油圧センサとを備え、上記摩擦係合要素と上記ベルト挟圧手段とを共通のソレノイドバルブによって油圧制御する車両用無段変速機において、
    非走行レンジのアイドリング状態を検出する手段と、
    非走行レンジのアイドリング状態において、上記ソレノイドバルブへの指示電流を、出力圧が0から徐々に上昇するように、かつ指示電流の変化に対する出力圧の応答遅れが生じないような一定の時間勾配で変化させる手段と、
    上記指示電流を変化させた時に、上記油圧センサで検出したベルト挟圧手段の油圧変化からソレノイドバルブの指示電流に対する出力圧特性を推定する手段と、
    を有することを特徴とする油圧制御装置。
  2. 上記推定されたソレノイドバルブの指示電流に対する出力圧特性を用いて、ソレノイドバルブの指示電流に対する上記摩擦係合要素の係合圧特性を推定する手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の油圧制御装置。
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