JP2007204960A - 制震装置及び制震構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】壁方向以外の地震動に対しても制震効果を発揮する。
【解決手段】建物Wにおける水平構造材に固定する制震装置であって、吊下材3と、該吊下材3の下端に固設した球状の錘4と、水平構造材に固定する吊下材3の吊下手段2とで構成し、吊下材3の長さを、上記錘4が建物Wの重心より低くなる様に設定した制震装置1、1a…を設置する。錘4を球状にして吊下材3により吊り下げることで、地震動の方向に拘らず、一定の制震効果を奏させることが可能になる。
【選択図】図3

Description

本発明は、主に木造建築物、軽量鉄骨造建築物に制震機能を具備させ、而も既存建築物に設置可能な制震装置及び制震構造に関する。
従来、地震発生時において建物の倒壊を防止する手段としては、耐震補強により建物自体の耐震強度を向上させることが一般的に行われているが、地震エネルギーがそのまま建物に伝達されるため、建物内環境を保全することが出来ないことから、最近注目されているのが、建物と地盤を切り離して建物の揺れを長周期化する免震工法や、建物に組み込んだ吸収手段により地震エネルギーを吸収して、構造体が変形する勢いを弱める、即ち応答加速度をピークカットする制震工法などが見受けられる(例えば、非特許文献1参照)。
『日経アーキテクチュア door〔ドア〕vol.1"地震に強い家"』、日経BP社、2005年4月1日、第58−71頁
しかし、上記免震工法にあっては、確かに地震に対する効果は大きく建物内環境を保全可能であるが、既存建物に設置する場合、既存建物自体をジャッキアップして基礎から分離させねば設置出来ないことから、高度の設置技術が必要で施工コストが高額で、而も免震装置自体も高額なため、トータルコストが極めて高額になる欠点を有し、而も国土交通省の認可も必要になるため、煩雑な手続が必要になるなど、解決せねばならない課題があった。
又、制震工法にあっては、確かに壁内に組み込まれることから、既存建物にも簡単なリフォーム程度のコストで取付け可能で、国土交通省の認可は不要であるが、制震装置が組み込まれていない壁においては、地震時に亀裂が生じたる可能性が高く、而も壁方向以外の地震動に対する制震効果は甚だ疑問であるなど、解決せねばならない課題があった。
本発明は、上記従来技術に基づく、壁に組み込む制震工法では、壁方向以外の地震動に対応させ難い課題に鑑み、建物における水平構造材に固定する制震装置であって、吊下材と、該吊下材の下端に固設した球状の錘と、水平構造材に固定する吊下材の吊下手段とで構成し、吊下材の長さを、上記錘が建物の重心より低くなる様に設定した制震装置を設置すれば、錘を球状にすることで、どの方向からの地震動であっても周期が変わらず、一定の制震効果を奏させることを可能にして、上記課題を解決する。
又、重心付近に1個の制震装置を設置すると、該制震装置を取り付けた水平構造材への負担が大きいが、水平構造体における、建物の重心及び剛心の平面位置に最も近い交差部の周囲4箇所に設置することによって、設置箇所を分散させることで水平構造材への負担を軽減させる様にしている。
更に、一般的な建物の床下空間は狭いことから、吊下材の長さを十分に確保するために、地盤側への掘削穴内に錘を収容したり、或いは下端側を地盤側に埋設した筒体の上端部を土台側に固定すると共に、筒体内に吊下材及び錘を収容する様にしている。
要するに本発明は、建物における水平構造材に固定する制震装置であって、吊下材と、該吊下材の下端に固設した球状の錘と、水平構造材に固定する吊下材の吊下手段とで構成したので、錘を球状にすることで、どの方向からの震動であっても周期が変わらず、一定の制震効果を奏させることが出来、又吊下手段を建物側の水平構造材に固定することで、建物に錘を吊り下げ固定することが出来、而も吊下材の長さを、上記錘が建物の重心より低くなる様に設定したので、建物自体の重心を下げることが出来、よって建物自体の安定性の向上を図ることが出来る。
上記吊下手段を、直交する水平構造材間に架設する斜め補強材としたり、少なくとも3本の水平構造材に固設する矩形枠状の補強フレームと、該補強フレーム内の対角線上に配置した斜めフレームとで構成し、該斜めフレームに吊下材の上端部を固定したので、斜め補強材や補強フレーム及び斜めフレームにより土台側を耐震補強することが出来るため、建物自体の耐震強度の向上を図ることが出来る。
上記吊下手段に、吊下材より短いカバーの上端部を固定すると共に、該カバー内に吊下材を挿通させたので、かかるカバーによりある振幅を超えると吊下材がカバーの下方開口縁部に当接するため、大きな振幅を抑えることが出来る。
上記吊下材及び錘を筒体内に収容し、該筒体の上端部を吊下手段に固設したので、かかる制震装置を設置した際に、筒体の下端部を地盤に接地させるか埋設することで、吊下手段を下方支持することが出来る。
請求項1乃至請求項4記載の制震装置を、土台における、建物の重心の平面位置に最も近い交差部の周囲4箇所に設置したので、制震装置を重心付近に設けることで、建物の重心の平面位置があまり変位せず安定性を更に向上させることが出来、而も4箇所に分散配置することが出来るため、各制震装置による制震効果によって建物の揺れを軽減し、建物に作用する剪断力を弱め、建物の倒壊を防止することか出来、而も各制震装置における錘が同時に同方向に振動しないため、更なる減振効果を有させることが出来る。
更に、地盤側への掘削穴内に錘を収容したので、共振のない様に地中に位置させることで、吊下材を長くすることが出来るため、錘の振動周期を長くすることができると共に、錘の位置が低くなるため、建物の重心が低くなって、建物の安定性が更に向上する。
請求項5記載の制震装置を、土台における、建物の重心の平面位置に最も近い交差部の周囲4箇所に設置すると共に、筒体の下端側を地盤側へ接地又は埋設したので、上記制震構造と同様の効果を奏する他、筒体により吊下手段を下方支持することが出来るため、錘による土台側への負担を軽減することが出来る。
つまり、本発明によれば、制震装置の構成部材の構造が単純で、設置作業も比較的簡単なため、トータルコストの低減化を図ることが出来等その実用的効果甚だ大である。
以下本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る制震装置の設置状態を示す土台伏せ図であり、土台Bにおける、建物Wの重心の平面位置に最も近い交差部の周囲4箇所に形成された、2本の土台B、Bとどちらかの土台Bに直交する大引Cで形成される空間内に制震装置1、1a…を設置し、該制震装置1、1a…の夫々は、主に土台B側に固定する吊下手段2と、該吊下手段2に上端部を固定する、ロープ、ワイヤー、チェーンなどの吊下材3と、該吊下材3の下端に固定した錘4とにより構成し、上記吊下材3の長さは、上記錘4が建物Wの重心より低くなる様に設定されている。
以下、具体的に説明する。
図2は、第1実施例の制震装置の設置状態を示す土台伏せ図の要部拡大図であり、図3は、図2のX−X断面図であり、かかる制震装置1、1a…にあっては、吊下手段2を、上記土台B及び大引Cで形成される空間内に4本のアングル材5、5a…で構成された矩形枠状の補強フレーム6と、該補強フレーム6内に対角線上に設けた斜めフレーム7とにより構成し、該斜めフレーム7に吊下材3の上端が固定されている。尚、補強フレーム6にあっては、3本のアングル材5、5a、5bを土台B、Bと大引Cに、残るアングル材5cを土台Bと大引C間に架設した補強部材Dに夫々固定している。
上記吊下材3及び錘4を、下端側を地盤G側へ埋設する筒体8内に収容すると共に、該筒体8の上部を土台B側の斜めフレーム7に固定している。よって、吊下材3の長さを錘4が筒体8の底部に当たらない程度に長くすれば、錘4の位置は必然的に建物Wの重心より低くなる。
図4は、第2実施例の制震装置の設置状態を示す断面図であり、かかる制震装置1、1a…にあっては、上記第1実施例と略同じであるが、土台B側の斜めフレーム7に、吊下材3より短いカバー9の上部を固定すると共に、該カバー9内に吊下材3を挿通させている。
尚、上記第1、2実施例にあっては、吊下材3の土台B側への吊下手段2を、補強フレーム6及び斜めフレーム7により構成しているが、かかる形態に限定せず、例えば図7に示す様に、単に直交する床構成材間、即ち土台B及び大引C間に架設する斜め補強材10(火打ち土台)としたり、或いは図8に示す様に、斜めフレーム7ではなく、空間を塞ぐ板材11とするなど、要するに土台B及び大引Cで形成される空間内に吊下材3を吊り下げ固定可能であればどの様な形態のものであっても良い。
又、筒体8の下端側は地盤G側へ埋設状態であるが、図示しないが、地盤G側に接地状態であっても良いが、吊下材3の長さを十分に確保するためには埋設するのが好ましい。
又、吊下材3及び錘4を、下端側を地盤側へ埋設する筒体8内に収容しているが、図9に示す様に、単に地盤G側に設けた掘削穴12内に吊下材3の下端側及び錘4を収容しても良い。
図1〜9においては、制震装置1、1a…を建物Wの1階床下に設置しているが、かかる形態に限定せず、例えば建物Wの2階床下(1階天井)の水平構造材(大小梁)に吊下手段2を固設したり、或いは、図示しないが、2階天井の水平構造材(大小梁)に吊下手段2を固設すると共に、筒体8を建物W内を縦貫させて、下端側が地盤G側へ接地するか埋設する様にしても良いが、この場合、既存の建物Wでは無理なため、新築の建物Wが対象になる。
次に本発明に係る制震構造の作用について説明する。
図3に示す制震装置1、1a…の第1実施例にあっては、図5に示す様に、建物Wの重心が、吊り下げた錘4の重量により低くなることによって、建物Wが安定し、地震動は基礎を伝わって建物Wに入力されて揺れ、その振動が吊下材3を伝わって錘4が振動するが、その周期は非常に長くなるため、増幅された建物Wの振動が周期の長い波動になる。
又、図4に示す制震装置1、1a…の第2実施例にあっては、上記第1実施例と同様に、建物Wが安定し、地震動は基礎、建物W、吊下材3を介して錘4に伝わり振動するが、図6に示す様に、振動の途中で吊下材3がカバー9の下方開口縁部に当接することから、錘4の振動周期が変更され、その結果共振し難くなる。
尚、錘4を重くすることで、建物Wが大きく変形・変位しようとするが、錘4の振動による吸収エネルギーも増加するため、確実に振動を減衰させることが出来るが、あまり重いと土台への負荷が増加するため、建物の振動に共振せず、土台への負荷をなるべく抑える重さに設定するのが好ましい。
本発明に係る制震装置の設置状態を示す土台伏せ図である。 第1実施例の制震装置の設置状態を示す土台伏せ図の要部拡大図である。 図2のX−X断面図である。 第2実施例の制震装置の設置状態を示す断面図である。 図1の制震装置における錘の軌跡を示す断面図である。 図4の制震装置における錘の軌跡を示す断面図である。 吊下手段を斜め補強材とした制震装置の設置状態を示す土台伏せ図の要部拡大図である。 吊下手段を板材とした制震装置の設置状態を示す土台伏せ図の要部拡大図である。 地盤側の掘削穴に錘を収容した制震装置の設置状態を示す断面図である。 2階床下(1階天井)に吊下手段を固設した制震装置の設置状態を示す断面図である。
符号の説明
1、1a… 制震装置
2 吊下手段
3 吊下材
4 錘
6 補強フレーム
7 斜めフレーム
8 筒体
9 カバー
10 斜め補強材
12 掘削穴
B 土台
C 大引
G 地盤
W 建物

Claims (8)

  1. 建物における水平構造材に固定する制震装置であって、吊下材と、該吊下材の下端に固設した球状の錘と、水平構造材に固定する吊下材の吊下手段とで構成し、吊下材の長さを、上記錘が建物の重心より低くなる様に設定したことを特徴とする制震装置。
  2. 上記吊下手段を、直交する水平構造材間に架設する斜め補強材としたことを特徴とする請求項1記載の制震装置。
  3. 上記吊下手段を、3本の水平構造材間に設置固定する矩形枠状の補強フレームと、該補強フレーム内の対角線上に配置した斜めフレームとで構成し、該斜めフレームに吊下材の上端部を固定したことを特徴とする請求項1記載の制震装置。
  4. 上記吊下手段に、吊下材より短いカバーの上端部を固定すると共に、該カバー内に吊下材を挿通させたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の制震装置。
  5. 上記吊下材及び錘を筒体内に収容し、該筒体の上端部を吊下手段に固設したことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の制震装置。
  6. 上記請求項1乃至請求項4記載の制震装置を、土台における、建物の重心の平面位置に最も近い交差部の周囲4箇所に設置したことを特徴とする制震構造。
  7. 地盤側への掘削穴内に錘を収容したことを特徴とする請求項6記載の制震構造。
  8. 上記請求項5記載の制震装置を、土台における、建物の重心の平面位置に最も近い交差部の周囲4箇所に設置すると共に、筒体の下端側を地盤側へ接地又は埋設したことを特徴とする制震構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009270680A (ja) * 2008-05-09 2009-11-19 Kajima Corp 振動抑制装置
JP2020045656A (ja) * 2018-09-18 2020-03-26 株式会社竹中工務店 既存建物の制振補強方法

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