JP2007203956A - エアバッグ及びエアバッグ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部にインフレータが配置され、このインフレータのハーネスがハーネス挿通口を通して外部に引き出されたエアバッグであって、膨張時の耐久性が良好なエアバッグと、このエアバッグを備えたエアバッグ装置とを提供する。
【解決手段】エアバッグ5内にインフレータ9が配置されている。インフレータ9に装着されたインフレータホルダ11から3本のスタッドボルト12が突設されており、エアバッグ5の底面には、これらのスタッドボルト12が挿通される3個のボルト挿通孔20が設けられている。隣り合うボルト挿通孔20,20同士の間に、インフレータ9のイニシエータへの通電用のハーネス9bをエアバッグ5外に引き出すためのハーネス挿通口22が設けられている。ハーネス挿通口22は、スリット状であり、且つボルト挿通孔20,20同士を結ぶ方向との略直交方向に延在している。
【選択図】図5

Description

本発明は、インフレータが内部に配置されるエアバッグと、このエアバッグを備えたエアバッグ装置とに関するものであり、例えば、自動車が走行時に歩行者、自転車、バイク等と衝突した際に車体外面に沿って膨張して、該歩行者や自転車、バイク等の乗員(以下、歩行者等という。)を受け止める歩行者用エアバッグ及び歩行者用エアバッグ装置として好適なエアバッグ及びエアバッグ装置に関する。
自動車が走行時に歩行者等と衝突した際に車体外面に沿ってエアバッグを膨張させて該歩行者等を受け止めるようにした歩行者用エアバッグ装置が公知である。特開2004−90795号公報には、自動車が歩行者等と衝突したときに、自動車の前端部やカウルトップ及び左右のAピラー付近に沿ってそれぞれエアバッグを膨張させて歩行者等を保護する歩行者用エアバッグ装置が記載されている。
同号公報の歩行者用エアバッグ装置においては、同号公報の図3に示されるように、エアバッグ内にインフレータが配置されている。同号公報では、インフレータは棒状のものであり、その延在方向に位置を異ならせて複数の取付ブラケット(インフレータホルダ)が装着されている。各取付ブラケットからそれぞれ取付用ボルトが突設されており、これらのボルトがエアバッグを貫通するようにしてエアバッグ外に延出している。これらのボルトを介して、インフレータ及びエアバッグがエアバッグ収納用ケース内に固定されている。
特開2004−90795号公報
上記特開2004−90795号公報には、エアバッグ内に配置されたインフレータのイニシエータ(起動装置)への通電用のハーネスをどこからエアバッグ外に引き出すのか不明瞭である。
なお、一般的には、棒状のインフレータの場合、該インフレータの長手方向の一端側からハーネスが延出している。従って、エアバッグのインフレータ周辺部のうち、インフレータの該一端側に隣接する位置にハーネス挿通口を設け、このハーネス挿通口を通してハーネスをエアバッグ外へ引き出す。
しかしながら、このように構成した場合、エアバッグの膨張に伴い、このエアバッグのインフレータ周辺部がケース内面から浮き上がったときに、インフレータの該一端側にハーネス挿通口付近が当るおそれがある。そのため、エアバッグの耐久性を向上させるために前記ハーネス挿通口の周囲に補強用の縫製等を施す必要があり、エアバッグの製造にかかる工数が増加していた。
本発明は、内部にインフレータが配置され、このインフレータのハーネスがハーネス挿通口を通して外部に引き出されたエアバッグであって、比較的簡易な構成で膨張時の耐久性が良好となるエアバッグと、このエアバッグを備えたエアバッグ装置とを提供することを目的とする。
本発明(請求項1)のエアバッグは、内部にインフレータが配置されるエアバッグであって、該インフレータの取付用ボルトのボルト挿通孔が複数個設けられているエアバッグにおいて、該インフレータに連なるハーネスを通すためのハーネス挿通口が該ボルト挿通孔同士の間に配置されていることを特徴とするものである。
請求項2のエアバッグは、請求項1において、前記ハーネス挿通口はスリット状であり、且つ前記ボルト挿通孔同士を結ぶ方向と略直交方向に延在していることを特徴とするものである。
請求項3のエアバッグは、請求項1又は2において、前記ハーネス挿通口は、前記インフレータを挿通可能な大きさを有していることを特徴とするものである。
本発明(請求項4)のエアバッグ装置は、請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエアバッグと、該エアバッグ内に配置されたインフレータと、該エアバッグの前記ボルト挿通孔に挿通された、該インフレータを固定するためのボルトと、該インフレータに連なり、前記ハーネス挿通口を通ってエアバッグ外へ引き出されたハーネスと、を備えてなるものである。
請求項5のエアバッグ装置は、請求項4において、前記ボルトは、前記インフレータ又はインフレータホルダから突設されていることを特徴とするものである。
本発明のエアバッグ及びエアバッグ装置にあっては、該エアバッグ内にインフレータが配置される。このインフレータへの通電用のハーネスをエアバッグ外に引き出すためのハーネス挿通口が、エアバッグのインフレータ固定用ボルト挿通孔同士の間、即ちインフレータの延在方向途中部の下側に配置されている。そのため、エアバッグの膨張に伴い該エアバッグのインフレータ周辺部が浮き上がっても、このハーネス挿通口付近がインフレータの端部に当ることがない。従って、このハーネス挿通口付近に過度に補強を施さなくとも、エアバッグの耐久性が良好である。
請求項2のように、ハーネス挿通口をスリット状とすることにより、該ハーネス挿通口の閉鎖性が良好なものとなる。また、このスリット状のハーネス挿通口を、前記ボルト挿通孔同士を結ぶ方向と略直交方向に延在させることにより、インフレータがこのスリット状のハーネス挿通口を横切って延在することとなり、このインフレータによるハーネス挿通口の封止効果が高いものとなる。
請求項3のように、このハーネス挿通口を、インフレータを挿通可能な大きさとすることにより、このハーネス挿通口を通してインフレータをエアバッグ内に配置することができるので、エアバッグに別途インフレータの挿通口を設ける必要がなく、エアバッグの構成を簡易化することができる。
なお、このハーネス挿通口を通してインフレータをエアバッグ内に挿入する際に、該インフレータに連なるハーネスをこのハーネス挿通口内に残しておくようにすれば、後からハーネスをエアバッグ外へ引き出す手間を省くことができ、エアバッグ装置の組立作業も簡易化することが可能である。
請求項5の通り、前記ボルト挿通孔に挿通されるボルトは、インフレータ自体から突設されたものであってもよく、インフレータに装着されたインフレータホルダから突設されたものであってもよい。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第1図は実施の形態に係るエアバッグ装置を備えた自動車の斜視図、第2図はエアバッグ膨張時の図1の自動車の斜視図、第3図は膨張したエアバッグの平面図、第4図は第1図のIV−IV線に沿う断面図、第5図(a)はこのエアバッグのインフレータ設置部付近の分解斜視図、第5図(b)はこのエアバッグのインフレータ設置部付近の平面図である。
この実施の形態のエアバッグ装置は、自動車が歩行者等と衝突した際、又は自動車と歩行者等との衝突が予知された際に、車体外面に沿って歩行者用エアバッグを膨張展開させて該歩行者等を保護する歩行者用エアバッグ装置である。
第1図の通り、自動車1は、4ドアセダンであるが、本発明は特定の車両形態に限定されない。ボンネットフード3の後部に歩行者用エアバッグ装置4(第4図)が設置されている。第2図の通り、歩行者用エアバッグ装置4のエアバッグ5が膨張すると、フード3の後部からウィンドシールド6の下部にかけて、及び左右のAピラー7の少なくとも一部がエアバッグ5によって覆われる。
即ち、この実施の形態では、エアバッグ5は、第3図の通り、フード3の後部からウィンドシールド6の下部を覆うフード覆装部5aと、該フード覆装部5aの左右両端側に連なり、左右のAピラー7に沿って展開して各Aピラー7の少なくとも下端側を覆う1対のピラー覆装部5b,5bとを有した略U字形のものである。ただし、エアバッグ5の展開形状はこれに限定されるものではなく、例えば、フード後部からウィンドシールド及びAピラーの略全体を覆う略方形であってもよく、さらに、フード覆装部5aの左右両端側から左右のフェンダー部を覆うように前方に延出する1対のフェンダー覆装部を有した略H字形などであってもよい。
第4図の通り、歩行者用エアバッグ装置4は、折り畳まれたエアバッグ5を収納するためのケース8と、エアバッグ5を膨張させるためのインフレータ9(9L,9R)と、フード3に設けられたエアバッグ通過用開口3aを閉鎖しているリッド10等を備えている。
ケース8は車体幅方向に延在した長函状のものである。このケース8は、底部8aと、前壁部8bと、後壁部8cとを備え、上方が開放している。この実施の形態では、該ケース8の右端側から左端側にかけてエアバッグ5の折り畳み体が延在している。
インフレータ9(9L,9R)は、エアバッグ5内に配置されている。なお、第3図に示すように、この実施の形態では、エアバッグ5のフード覆装部5aの左半側と右半側とにインフレータ9L,9Rがそれぞれ配置されている。第5図の通り、この実施の形態では、各インフレータ9は棒状のものであり、その長手方向の一端側(先端側)にガス噴出部5aが設けられ、他端側(後端側)にイニシエータ(図示略)が設けられた構成となっている。このインフレータ9の後端側から、該イニシエータへの通電用のハーネス9bが延出している。
第3図の通り、インフレータ9L,9Rは、それぞれ長手方向をフード覆装部5aの延在方向(車体幅方向)とし、且つ各々のガス噴出部9aを互いに反対方向へ向けた姿勢で設置されている。
この実施の形態では、第5図に示すように、各インフレータ9にインフレータホルダ11が装着されており、このインフレータホルダ11から、該インフレータ9の長手方向に位置を異ならせて複数本(この実施の形態では3本)のスタッドボルト12が突設されている。
なお、該インフレータホルダ11は、この実施の形態では、エアバッグ5の底面に重なる基部11aと、該基部11aの上側に跨る複数個(この実施の形態では3個)のアーチ状部11bとを有している。該基部11aはインフレータ9の長手方向に沿って延在しており、各アーチ状部11bは、インフレータ9の先端側、長手方向中間付近及び後端側の外周をそれぞれ取り巻くようにしてインフレータ9を該基部11aに保持している。該基部11aの下面から3本の前記スタッドボルト12が突設されている。この実施の形態では、インフレータ9の先端側、長手方向中間付近及び後端側にそれぞれスタッドボルト12が配置されている。ただし、インフレータホルダの構成はこれに限定されるものではない。
第5図の通り、該フード覆装部5aの底面のうち、その左半側及び右半側の各インフレータ設置領域には、それぞれ、当該領域に配置されたインフレータ9の各スタッドボルト12が挿通されるボルト挿通孔20と、該インフレータ9をエアバッグ5内に挿入するためのインフレータ挿通口21と、該インフレータ9に連なるハーネス9bをエアバッグ5外に引き出すためのハーネス挿通口22とが設けられている。
詳しくは、この実施の形態では、フード覆装部5aの底面の各インフレータ設置領域に、各インフレータ9のスタッドボルト12同士の間隔と略同間隔にて3個のボルト挿通孔20が設けられている。
インフレータ挿通口21は、この実施の形態ではスリット状のものであり、インフレータ9の先端側のスタッドボルト12が挿通されるボルト挿通孔20と、インフレータ9の長手方向中間付近のスタッドボルト12が挿通されるボルト挿通孔20との間に形成されている。なお、このインフレータ挿通口21は該ボルト挿通孔20,20同士を結ぶ方向に延在しており、その両端側は各ボルト挿通孔20に連なっている。
ハーネス挿通口22は、インフレータ9の長手方向中間付近のスタッドボルト12が挿通されるボルト挿通孔20と、インフレータ9の後端側のスタッドボルト12が挿通されるボルト挿通孔20との間(該ボルト挿通孔20,20同士の中間付近)に形成されている。この実施の形態では、該ハーネス挿通口22はスリット状のものであり、且つ該ボルト挿通孔20,20同士を結ぶ方向と略直交方向に延設されている。符号22aは、このスリット状のハーネス挿通口22の両端側に設けられた小孔を示している。該ハーネス挿通口22の両端側は、それぞれこの小孔22aに連なっている。
なお、第5図(b)に示すように、該ハーネス挿通口22は、フード覆装部5aの底面のうちインフレータホルダ11の基部11aが重なる領域(第5図(b)において二点鎖線にて示された領域)内に、大部分が設けられており、実質的に、該ハーネス挿通口22の一端側が連なる一方の小孔22aのみがこの領域の外に位置したものとなっている。当然ながら、各ボルト挿通孔20とインフレータ挿通口21は、この領域内に設けられている。
次に、インフレータ9の設置手順について説明する。
まず、インフレータ9を(該インフレータ9に連なるハーネス9bごと)インフレータ挿通口21からエアバッグ5内に挿入する。次いで、該ハーネス9bをハーネス挿通口22からエアバッグ5外へ引き出す。
この際、まず該ハーネス挿通口22を押し広げるようにしてハーネス9bの先端側のコネクタ部分(図示略)等の大径部をエアバッグ5外へ引き出し、該ハーネス9bのうちエアバッグ5内に残っている部分がリード線部分のみとなったところで、前述の、インフレータホルダ11の基部11aが重なる領域の外に位置する小孔22a内に、このリード線部分を引き通す。
その後、各ボルト挿通孔20を通してインフレータ9の各スタッドボルト12をエアバッグ5外へ延出させる。
このエアバッグ5外へ延出した各スタッドボルト12を、ケース8の底面8aに設けられた各ボルト挿通孔(符号略)に挿通し、該ケース8の裏側からナット13締めすることにより、インフレータ9とエアバッグ5とが該底面8aに固定される。この際、該底面8aとインフレータホルダ11の基部11aとの間に、フード覆装部5aの底面のインフレータ挿通口21周辺部とハーネス挿通口22周辺部とが挟み込まれ、該インフレータ挿通口21及びハーネス挿通口22が封鎖される。
エアバッグ5外に引き出された各インフレータ9のハーネス9bは、それぞれインフレータ制御回路(図示略)に接続される。このインフレータ制御回路からの起動信号に基づいて各インフレータ9のイニシエータが起動し、各インフレータ9がガスを噴出する。
前記リッド10は、その車体後縁側がフード3の開口3aの後縁側においてヒンジ(図示略)によって車体に留め付けられており、エアバッグ5が膨張するときには第4図の矢印θの通り後方側へ回動しながら開き出すよう構成されている。リッド10の前縁側は、例えばクリップのような係止手段(図示略)によって開口3aの前縁側において車体に留め付けられている。この係止手段は、エアバッグ5に押されてリッド10が開放するときには、係止を解除するよう構成されている。
図示はしないが、この歩行者用エアバッグ装置4が搭載された自動車1には、該自動車1が歩行者等と衝突したことを検知するか、又はこの自動車と歩行者等との衝突を予知するための各種センサが設けられている(なお、検知センサと予知センサの双方が設けられていてもよい。)。前記インフレータ制御回路は、これらのセンサからの検知又は予知信号に基づいて、各インフレータ9のイニシエータを起動させる。
かかる構成の歩行者用エアバッグ装置4の作動は次の通りである。
前記センサによって自動車1が歩行者等と衝突したことが検知された場合、又はこの自動車1と歩行者等との衝突が予知された場合、この検知又は予知信号に基づいてインフレータ制御回路から各インフレータ9のイニシエータに起動信号が入力されて該イニシエータが起動し、各インフレータ9からガスが噴出する。そして、各インフレータ9からのガスによりエアバッグ5が膨張し、リッド10を押し開けて第2図の如く車体外面に沿って展開する。
このエアバッグ装置4にあっては、エアバッグ5内に配置された各インフレータ9のハーネス9bをエアバッグ5外へ引き出すためのハーネス挿通口22が、該エアバッグ5の底面のうち、各インフレータ9のスタッドボルト12が挿通されるボルト挿通孔20,20同士の間、即ち各インフレータ9の延在方向途中部の下側に配置されている。そのため、エアバッグ5の膨張に伴い該エアバッグ5の底面のインフレータ周辺部が浮き上がっても、このハーネス挿通口22付近が各インフレータ9の端部に当たることがない。従って、ハーネス挿通口22付近に過度に補強を施さなくとも、エアバッグ5の耐久性が良好である。
この実施の形態では、ハーネス挿通口22がスリット状となっているため、該ハーネス挿通口22の閉鎖性が良好である。また、このスリット状のハーネス挿通口22を、前記ボルト挿通孔20,20同士を結ぶ方向と略直交方向に延在させているので、各インフレータ9(インフレータホルダ11の基部11a)がこのスリット状のハーネス挿通口22の上方を横切って延在しており、このインフレータ9(インフレータホルダ11)によるハーネス挿通口22の封止効果が高いものとなっている。
上記実施の形態では、ハーネス挿通口22とインフレータ挿通口21とを別々に設けているが、インフレータ挿通口を省略し、インフレータもこのハーネス挿通口を通してエアバッグ内に配置するよう構成してもよい。第6図にこのように構成されたエアバッグの一例を示す。なお、第6図(a)はこのエアバッグのインフレータ設置部付近の分解斜視図であり、同(b)は該インフレータ設置部付近の平面図である。
この第6図の実施の形態は、上記第1〜5図の実施の形態において、インフレータ挿通口21を省略すると共に、ハーネス挿通口22を、インフレータ9(及びインフレータホルダ11)が通過可能な程度にまで延長してインフレータ及びハーネス挿通口22Aとした構成となっている。
即ち、この実施の形態でも、該インフレータ及びハーネス挿通口22Aはスリット状のものであり、エアバッグ5の底面のうち、インフレータ9(インフレータホルダ11)の各スタッドボルト12が挿通されるボルト挿通口20,20同士の間に、該ボルト挿通口20,20同士を結ぶ方向と略直交方向に延在するように形成されている。
また、この実施の形態でも、第6図(b)の通り、該インフレータ及びハーネス挿通口22Aは、エアバッグ5の底面のうちインフレータホルダ11の基部11aが重なる領域(第6図(b)において二点鎖線にて示された領域)内にその一端側が延在し、他端側がこの領域の外に延在するようにオフセットされて配置されている。
なお、一般的に、ハーネス9bのみが挿通される上記第1〜5図の実施の形態のハーネス挿通口22の長さは、25mm程度に設定される。これに対し、インフレータ9(及びインフレータホルダ11)の挿通口も兼ねるこの実施の形態のインフレータ及びハーネス挿通口22Aの長さは、70mm程度に設定される。
この実施の形態のその他の構成は第1〜5図の実施の形態と同様であり、第6図において第1〜5図と同一符号は同一部分を示している。
この実施の形態にあっては、共通のインフレータ及びハーネス挿通口22Aを通して、インフレータ9をエアバッグ5内に配置すると共に、ハーネス9bをエアバッグ5外へ引き出す。このため、エアバッグ5にインフレータ用及びハーネス用の2個の挿通口を設ける場合に比べて、エアバッグ5の製造にかかる工数が少なくて済む。
なお、インフレータ9をインフレータ及びハーネス挿通口22Aを通してエアバッグ5内に挿入する際に、ハーネス9bを該インフレータ及びハーネス挿通口22A内に残しておくようにすれば、後からハーネス9bをエアバッグ5外へ引き出す手間も省くことができる。ただし、言うまでもなく、インフレータ及びハーネス挿通口22Aを通してインフレータ9全体(ハーネス9bを含めた全体)を一旦エアバッグ5内に挿入した後、該インフレータ及びハーネス挿通口22Aを通してハーネス9bのみエアバッグ5外に引き出すようにしてもよい。
この実施の形態にあっても、該インフレータ及びハーネス挿通口22Aは、エアバッグ5の底面のうち、インフレータ9の各スタッドボルト12が挿通されるボルト挿通孔20,20同士の間、即ち各インフレータ9の延在方向途中部の下側に配置されているため、エアバッグ5の膨張に伴い該エアバッグ5の底面のインフレータ周辺部が浮き上がっても、このインフレータ及びハーネス挿通口22A付近がインフレータ9の端部に当たることがない。従って、該インフレータ及びハーネス挿通口22A付近に過度に補強を施さなくとも、エアバッグ5の耐久性が良好である。
上記の実施の形態は本発明の一例を示すものであり、本発明は上記の実施の形態に限定されない。
例えば、上記の実施の形態では、インフレータ9にスタッドボルト12付きインフレータホルダ11を装着しているが、インフレータ自体から取付用ボルトが突設されていてもよい。また、上記の実施の形態では各インフレータに取付用ボルトが3本設けられているが、取付用ボルトの数はこれに限定されるものではなく、2本又は4本以上設けられてもよい。
上記の実施の形態ではハーネス挿通口22,22Aをスリット状のものとしているが、ハーネス挿通口の開口形状はこれに限定されるものではない。
上記の実施の形態は、歩行者用エアバッグ及び歩行者用エアバッグ装置への本発明の適用例を示すものであるが、当然ながら、本発明は歩行者用以外、例えば、車両衝突時に車両乗員の脚部の前方に膨張して該乗員脚部を拘束するニーエアバッグなどの各種のエアバッグ及びエアバッグ装置にも適用可能である。
実施の形態に係る歩行者用エアバッグ装置を備えた自動車の斜視図である。 エアバッグ膨張時の図1の自動車の斜視図である。 エアバッグの平面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 エアバッグのインフレータ設置部付近の説明図である。 別の実施の形態に係るエアバッグのインフレータ設置部付近の説明図である。
符号の説明
2 カウルトップ
3 ボンネットフード
4 歩行者用エアバッグ装置
5 エアバッグ
8 ケース
9(9L,9R) インフレータ
9b ハーネス
10 リッド
11 インフレータホルダ
12 スタッドボルト
20 ボルト挿通孔
21 インフレータ挿通口
22 ハーネス挿通口
22A インフレータ及びハーネス挿通口

Claims (5)

  1. 内部にインフレータが配置されるエアバッグであって、該インフレータの取付用ボルトのボルト挿通孔が複数個設けられているエアバッグにおいて、
    該インフレータに連なるハーネスを通すためのハーネス挿通口が該ボルト挿通孔同士の間に配置されていることを特徴とするエアバッグ。
  2. 請求項1において、前記ハーネス挿通口はスリット状であり、且つ前記ボルト挿通孔同士を結ぶ方向と略直交方向に延在していることを特徴とするエアバッグ。
  3. 請求項1又は2において、前記ハーネス挿通口は、前記インフレータを挿通可能な大きさを有していることを特徴とするエアバッグ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のエアバッグと、
    該エアバッグ内に配置されたインフレータと、
    該エアバッグの前記ボルト挿通孔に挿通された、該インフレータを固定するためのボルトと、
    該インフレータに連なり、前記ハーネス挿通口を通ってエアバッグ外へ引き出されたハーネスと、
    を備えてなるエアバッグ装置。
  5. 請求項4において、前記ボルトは、前記インフレータ又はインフレータホルダから突設されていることを特徴とするエアバッグ装置。
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