JP2007203680A - 圧着はがき作製装置 - Google Patents

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Yasuo Kamoshita
康夫 鴨下
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Toshiaki Kanemura
俊明 金村
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英好 新沼
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Abstract

【課題】接着剤塗布部の部材交換保守作業時に周囲を接着剤で汚染することなく取扱いが容易な接着剤転写装置を備えた圧着はがき作製装置を提供する。
【解決手段】供給ローラ14は接着剤収容器13から供給される粉体接着剤16を担持して回転する。供給ローラ14に圧接して転写部を形成する転写ローラ15は転写部を通過する圧着はがき用紙10に転写バイアス電圧を印加して供給ローラ14の粉体接着剤16を圧着はがき用紙10に転写(塗布)する。転写ローラ15はクリーニングブレード25、除去接着剤収納部27を仕切る仕切り板27と共に転写部筐体23内に保持され、転写部筐体23は転写部ユニット28に保持されている。転写部ユニット28は両方矢印fで示すように接着剤塗布部3(5)に対し着脱自在に構成される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、実稼動時の用紙の裏汚れや交換保守作業時に周囲を接着剤で汚染することのない取り扱いの容易な接着剤塗布部を備えた圧着はがき作製装置に関する。
従来、特定の個人のみへ文字情報を伝達するために、一般に、文字記載物を封書の形態にし、開封後に始めて当該個人が文字情報を確認できるようにしていた。
近年、個人情報保護が厳しく問われるようにもなり、各種事業所等では、例えば、個人の各種データ、成績表、給与明細書等の個人情報は、これを文字記載物の内部の印字箇所に記録して、印字箇所の周縁部もしくは文字記載物の全面を接着や圧着により封筒状やカード状にして配布したりしている。
このうち、はがきサイズのカード状のものは圧着はがきと呼ばれており、通常の郵便はがきと同じ料金で利用できることから、情報提供者側の利便性が高い印字(印刷)情報秘匿システムとして、広告宣伝のダイレクトメール等にも汎用されている。
このような圧着はがき等による印字情報秘匿システムを利用するには、従来、専門の製造業者に委託するか、高価な圧着はがき等製造・印刷装置を導入するかして秘匿情報を作成していた。
これらの圧着はがき等製造・印刷装置を用いて秘匿情報を作成するには、接着剤を情報印字の後に塗布する方法や、情報印字の前に塗布する方法等があるが、いずれにしても秘匿情報を大量に作成するという前提が必須であり高価であった。
また、そのような製造業者への委託は、個人情報の流出の問題も潜在的に存在しており好ましい秘匿情報の作成方法とはいえない。
ところで、近年、パソコンやプリンタの発達と相侯って、小規模事業所や個人でも利用できるように、少量単位でも簡易に圧着はがきを作成できるようにしたものも提案されている。
例えば、感圧接着剤を予め塗布した剥離紙付きはがき用紙が販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、感圧接着剤部分を圧着して投函用の圧着はがきを完成させるものである。
また、例えば、粘着フイルムとはがき用紙を一組にしたものが販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、2つ折り内部に粘着フイルムを挟むようにして圧着して、投函用の圧着はがきを作成できるようにしたものである。
しかしながら、これでもコスト高は避けられず、取り扱いが煩雑であり、個人的に数枚の圧着はがきを作成するのなら良いが、ある程度の枚数単位で、安価で、迅速に、且つ対需要即応体制で作成できるものではない。
そこで、粘着剤を内包したマイクロカプセルから成るトナー状粘着剤を静電印刷法により基材の表面に転写してフラッシュ定着させ、接着時には圧力によりマイクロカプセルを破壊しカプセル内の粘着剤を浸出させるようにして、圧着はがきを容易に作成できるとする提案がなされている。また、この提案では、粘着剤を溶融、混練、粉砕した粉砕トナーも示唆されている。(例えば、特許文献1参照。)
また、事務用プリンタや複写機の交換用の印字用カートリッジに圧着用物質を入れて、それら事務用プリンタ又は複写機による印字作業と同様の操作で圧着用物質を官製はがきや封筒に塗布し、その後、圧着専用機にかけるようにし、圧着専用機にかけるところまでを1台のプリンタ又は複写機で出来るとする提案がなされている。また、この提案では、二つ折りの片面、三つ折の中央両面に圧着用物質を塗布することが示唆されている。(例えば、特許文献2参照。)
また、感熱接着剤を含むトナーを用い、電子写真方式により画像を対需要即応式で作成する方法が提案されている。この提案では、感熱接着剤の軟化温度は電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高くなるように構成し、また、感熱接着剤の電子写真方式用トナーに占める割合を5〜60重量%とし、また、感熱接着剤の組成は熱接着性樹脂、ホットメルト及びワックス類からなる群より選ばれる1種類以上を含むようにすることが提案されている。(例えば、特許文献3参照。)
特開平09−104849号公報(段落0005、0014、図1、図3、図6) 特開2000−006553号公報(要約、図なし) 特開2004−126231号公報(段落0085〜0087、図なし)
しかしながら、特許文献1の技術は、マイクロカプセル式のトナーについては構成及び組成について記載されてはいるが、粉砕トナーについては単なる思い付き程度に示唆されているのみであり、具体的な組成、製法、及び用法についての記載がなく、これでは、この分野の当業者といえども有用な粉砕トナーを作成することは勿論、試作することさえ出来ない。
また、特許文献2の技術は、圧着専用機にかける前までの官製はがきや封筒による印字情報秘匿書類を作成するものであり、投函用に完成するには圧着専用機にかけなければならない点で利便性と経済性に欠けるものであり、また対需要即応性には程遠いものと言わざるを得ない。
また、特許文献3の技術では、単に感熱接着剤の軟化温度が電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高く設定されているというのみで、思い付き程度に示唆されてはいるものの感熱接着剤を含むトナーの具体的な材料処方も具体的な用法も開示されていない。
また、トナー状の圧着はがき用粉体接着剤は今日まで市場に流通もしていない。流通している圧着はがき用粉体接着剤は液状または粘着シート状のものだけである。
そこで、本発明者は、上記従来の提案技術が示唆するところに基づいて、プリンタを用いて塗布できることを前提としたトナー状の接着剤(熱可塑性樹脂粉体)を試作してみることにした。
プリンタ又は複写機を用いて塗布できることを前提として試作されたトナー状接着剤の材料処方は、結着樹脂として、ポリエステルを約95%、帯電制御剤として、LR147を約2%、ワックスとして、pp(ポリプロピレン)を約2%とした。
尚、上記の材料処方は、圧着はがき用接着剤であること、及びプリンタを用いて塗布できること(つまりトナーと類似した粉体性質を持っていること)の両条件を満たすものとの考えに基づいて処方したものであり、ポリエステルは現在プリンタのトナーとして主に使用されている結着樹脂材料である。
次に、これらの材料を、三井鉱山製へンシェルミキサーFM20にて混合し、二軸連続混練機により混練した。その後、粗砕、粉砕、分級を経て、最後にヘンシェルミキサーにて疎水性シリカと混合し、中心粒径9μmのトナーと類似の粉体を得た。
この粉体を、粉体接着剤として感光体ドラムに現像し、往復はがきの折り合わせ面に転写し、定着させて、用紙を取り出し、圧着専用機にかけて貼り合わせた。このとき、貼り合わせる貼り付けローラの設定温度を、120℃、130℃、140℃、150℃の4段階に分けて設定し、それぞれの設定温度において貼り合わせた圧着はがきを作成した。
この圧着はがきの貼り付けに上記のように圧着専用機を用い、貼り付けローラの温度設定に通常のトナーの溶融温度よりも高い温度が含まれているのは、それぞれ従来の提案技術の示唆に応じたものである。
そして、特には図示しないが、上記設定温度ごとに作成された圧着はがきを評価してみることにした。この評価では、剥離力(圧着はがきの貼り付け部を剥離する際の力の強さ)、文字オフセット(圧着はがきの貼り付け部を開封(剥離)したとき、可変情報印字トナーが、もともと印字されていた面から脱離して接着対面へ転移して付着してしまうという現象)について視認により良し悪しを決定した。
結果としては、上記のように作成された接着剤では、はがきが貼りつく接着力(=剥離力)の温度設定領域(140℃、150℃)においては、文字オフセットが発生するという問題があることが判明した。
つまり、先行技術が示唆する範囲で作成された接着剤(軟化温度がトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高い接着剤)では、通常トナーで可変情報を印字後に接着剤単体で印字面に塗布を行った場合、又は感熱接着剤を含むトナーで可変情報の画像を形成した場合、その後の接着剤による接着を実現するための加熱によって、紙面に定着されていたトナーが再溶融してしまい、文字オフセットが発生する。
この文字オフセット現象は、熱圧着で軟化溶融した可変情報印字トナーと接着剤の両者が共に強く結着し、はがきを開封するとき可変情報印字トナーが対向面の接着剤に強く引っ張られ、その力が紙と可変情報印字トナーとの接着力を凌いで、可変情報印字トナーが対向面側に転移することによって起こると考えられる。
従って、十分な接着力(=剥離力)を持ち、かつ文字オフセットのない粉体接着剤の作成に当たっては更なる何らかの工夫が必要である、ということが判明する。
しかし、上記の特許文献1、2及び3には、具体的な接着剤の塗布装置の構成及び接着剤の塗布の態様については何ら開示も示唆もされていない。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、実用性のある粉体接着剤の製造方法を確立したうえで、接着剤塗布部の部材交換保守作業時に周囲を接着剤で汚染することのない取り扱いの容易な接着剤転写装置を備えた圧着はがき作製装置を提供することである。
先ず、第1の発明の圧着はがき作製装置は、接着剤塗布部において粉体接着剤を供給する接着剤供給装置と協働して圧着はがき用紙に上記粉体接着剤を転写する接着剤転写装置を備えた圧着はがき作製装置であって、上記接着剤転写装置は、上記接着剤塗布部から着脱自在なユニットとして構成される。
そして、例えば、上記接着剤塗布部と上記接着剤転写装置は、いずれか一方はレールを備え、他方は該レールに滑動自在に係合する係合部を備えて構成される。
次に、第2の発明の圧着はがき作製装置は、接着剤塗布部において粉体接着剤を供給する接着剤供給装置と協働して圧着はがき用紙に上記粉体接着剤を転写する接着剤転写装置を備えた圧着はがき作製装置であって、上記接着剤転写装置は、上記接着剤供給装置と一体化されて接着剤供給転写ユニットの一部として構成されている。
そして、例えば、本体装置と上記接着剤供給転写ユニットは、いずれか一方はレールを備え、他方は該レールに滑動自在に係合する係合部を備えて構成される。
これら第1及び第2の発明の圧着はがき作製装置において、例えば、上記接着剤供給装置は上記粉体接着剤を薄層状にして周面に担持して回転する接着剤供給ローラを備え、上記接着剤転写装置は本体装置の高圧電源に接続されて該高圧電源から供給される転写バイアスを上記接着剤供給ローラに向けて印加する接着剤転写ローラを備え、該接着剤転写ローラは接着剤供給ローラと離接する離接機構を備えて構成される。
この場合、例えば、上記離接機構は、上記接着剤転写ローラと上記接着剤供給ローラ間に用紙が在るとき上記接着剤転写ローラを上記接着剤供給ローラに接触させる方向に移動させ、上記接着剤転写ローラと上記接着剤供給ローラ間に用紙が無いとき上記接着剤転写ローラを上記接着剤供給ローラから離隔する方向に移動させるように構成される。
また、例えば、上記高圧電源は、転写バイアスを、上記接着剤転写ローラと上記接着剤供給ローラ間に用紙が在るとき上記接着剤転写ローラに上記粉体接着剤を引き付ける電界方向において100V〜1400Vの電圧を印加し、上記接着剤転写ローラと上記接着剤供給ローラ間に用紙が無いとき上記接着剤供給ローラに上記粉体接着剤を引き付ける電界方向において100V〜800Vの電圧を印加するように構成される。
本発明によれば、接着剤転写ローラを単体で着脱できないよう接着剤転写装置をユニット化したので、ユニットごと接着剤転写ローラの交換を行うことができ、これにより、粉体接着剤が周囲に飛散して床などの設置環境を汚したり保守作業者の衣服や手などを汚染することがなくなって容易な作業環境形成に寄与することができる。
また、接着剤転写ローラを備えた接着剤転写装置を接着剤供給装置と一体化してユニット化したので、接着剤転写ローラの定期交換の際に保守作業者の衣服や手が新品ローラの表面に直接触れることがなくなり、汚染の事故や接着剤転写ローラ又は接着剤供給ローラを破損するような事故を防止することができる。
また、ユニット化により、ローラ類の交換時にローラ取り付け部の分解等の煩わしい作業が無くなり交換作業が簡単になって便利である。
また、接着剤転写ローラと接着剤供給ローラを離接させる離接機構を設けたので、接着剤転写ローラと接着剤供給ローラに挟持されている用紙がジャムを引き起こした場合でも、ジャム用紙を容易に除去することができると共に、ジャム用紙を無理に除去する作業がないので。接着剤転写ローラや接着剤供給ローラを毀損する事故を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
最初にトナー状の粉体接着剤の材料処方及び具体的な作製方法について説明する。
尚、この粉体接着剤は、秘匿情報印刷面を圧着後の剥離開封時に、反対面への文字移りが発生しない粉体接着剤として開発されたものである。
先ず、結着樹脂として軟化温度110±4℃の炭化水素系樹脂(シクロオレフィンとエチレンの共重合体)90質量%以上、帯電制御剤0.3〜3質量%、ワックス1〜9質量%を用意する。
これらを、ミキサーにて混合し、その混合物を二軸スクリュー混練機にて温度をかけながら混練し、この混練物を冷却し、機械式粉砕機にて2mm程度にまで粉砕し、気流式粉砕機にてさらに微粒子にまで粉砕し、適切な粒子径に分級を行う。
その後、この混練粉砕物を、シリコンオイル又はアルキルジシラザンにて表面処理済みのシリカ微粒子0.1〜5質量%(対混練粉砕品)及びアルミナを外添し、軟化温度106℃で、平均粒径(体積D50)9.0μmの第2の粉体接着剤としてのトナー状の透明な粉体接着剤を得る。
(実施形態2)
次に、上記のように作製された粉体接着剤を圧着はがき用紙に塗布し、仮定着し、紙折りし、圧着する圧着はがき作製装置について説明する。
尚、本例の圧着はがき用紙には、露出面には宛名、差出人名等の通常の可変情報が印字され、圧着すべき面には人目に触れてはならない秘匿情報等の可変情報が、例えばカラープリンタ等で予め印字(印刷、以下同様)されているものを用いるものとする。
また、本例においては、近年ページ数が多いほど秘密の情報量をより多く記載できるということでV折り圧着はがきよりもZ折り圧着はがきの方が広く用いられていることに鑑み、Z折り圧着はがきを例にとって説明する。
また、V折り圧着はがきと異なり、Z折り圧着はがきは、圧着はがき用紙の表裏いずれにも、少なくとも1ページ分の接着剤を塗布する必要がある。
上述した本発明のトナー状の粉体接着剤を、圧着はがき用紙の表裏に塗布するには、通常の両面印字用プリンタ又は両面印刷用複写機のトナーカートリッジに、トナーの代わりに粉体接着剤を収容し、感光体ドラム面の静電潜像を所望の接着剤塗布イメージで制御し、両面搬送機構を用いて印字を実行すれば良いことは、前述した実験で判明している。
このように粉体接着剤の塗布の形態では、所望の接着剤塗布イメージで制御して塗布する方法もあるが、通常はベタに塗布するイメージで制御する塗布方法の方が簡便である。
そして、粉体接着剤をベタに塗布するとなると、選択的な画像形成に用いられる感光体ドラムを介さずとも、現像装置の現像ローラと転写器だけで直接塗布しても支障がないと考えられる。
また、プリンタや複写機から感光体ドラムを除去して現像ローラと転写器だけで直接の塗布を行う場合でも、用紙を表裏反転させて画像形成部(現像ローラと転写器だけの塗布部)に再送する両面搬送機構を用いる必要がある。
ところで、両面搬送機構を用いてZ折り圧着はがき用紙の両面に粉体接着剤を塗布する時間は、V折り圧着はがきのように片面のみに粉体接着剤を塗布する時間に比較して、両面搬送機構による反転搬送の分も含めると2倍以上の時間がかかる。
すなわち、最も普及しているZ折りはがきの場合、V折りはがきに比べて用紙一枚当りの粉体接着剤の塗布処理が遅くなる。
この問題は、一回の用紙搬送で粉体接着剤を圧着はがき用紙の表裏に塗布することができれば解消される。
図1(a),(b) は、それぞれ一回の用紙搬送で粉体接着剤を圧着はがき用紙の表裏に塗布する圧着はがき作製装置の断面図であり、同図(a) は水平型の用紙搬送経路に沿って、その用紙搬送経路の表裏に接着剤塗布部を配置した例を示し、同図( b) は垂直型の用紙搬送経路に沿って、その用紙搬送経路の表裏に接着剤塗布部を配置した例を示している。
同図(a),(b) において、圧着はがき作製装置1a又は1bは、給紙部2、上流側塗布部3、上流側仮定着部4、下流側塗布部5、下流側仮定着部6、折り装置7、圧着部8、及び出来上がり圧着はがき収容部9から成る。
上記の給紙部2には、多枚数の圧着はがき用紙10が収容され、給紙口には給紙コロ11が配置されている。給紙コロ11により給紙部2から1枚ごとに取り出されて給送される圧着はがき用紙10は、矢印a、b、c、d、eで示すように搬送経路12に従って搬送される。
搬送経路12には、その搬送経路12に沿って先ず上記の上流側塗布部3、上流側仮定着部4、下流側塗布部5、及び下流側仮定着部6が、同図(a) では水平方向に配置され、同図(b) では垂直方向に配置される。
上流側塗布部3は、接着剤収容器13、供給ローラ14、転写ローラ15を備えている。転写ローラ15は供給ローラ14に圧接し、これら転写ローラ15と供給ローラ14とで粉体接着剤の塗布転写部を形成している。
供給ローラ14は接着剤収容器13から供給される均一な層状の粉体接着剤を周面に担持しながら、搬送経路12を搬送されてくる圧着はがき用紙10を転写ローラ15と協働して挟持して回転する。
転写ローラ15は不図示の高圧電源から供給される高圧転写バイアスを圧着はがき用紙10に印加して、供給ローラ14の周面に担持されている粉体接着剤を圧着はがき用紙10に転写する。
粉体接着剤を転写された圧着はがき用紙10は、更に下流側(図では上方)に搬送されて、上流側仮定着部4に搬入される。上流側仮定着部4は、一対の熱・押圧ローラを備え、この一対の熱・押圧ローラにより圧着はがき用紙10を挟持・搬送しながら、転写された粉体接着剤を圧着はがき用紙10の紙面に仮定着する。
上記に続いて、圧着はがき用紙10は、更に下流側(同図(a) では左方、同図(b) では上方)に搬送されて下流側塗布部5に送り込まれる。下流側塗布部5も、接着剤収容器17、接着剤供給ローラ18、転写ローラ19を備えている。
下流側塗布部5においても上流側塗布部3と同様にして、搬送経路12を搬送されてくる圧着はがき用紙10を挟持・搬送しながら、接着剤供給ローラ18と転写ローラ19との協働により接着剤収容器17内の粉体接着剤16を圧着はがき用紙10の裏面側に転写する。
粉体接着剤16を裏面に転写された圧着はがき用紙10は、更に下流側に搬送されて、下流側仮定着部6に搬入される。下流側仮定着部6も、一対の熱・押圧ローラを備え、この一対の熱・押圧ローラにより圧着はがき用紙10を挟持・搬送しながら、転写された粉体接着剤16を圧着はがき用紙10の紙面に仮定着する。
このように、一度の搬送で表裏に粉体接着剤16を転写と仮定着により塗布された圧着はがき用紙10は、矢印cで示すように、同図(a) では水平な搬送経路に沿って、同図(b) では斜め下方に折り返され更に垂直下方に変わる搬送経路12に沿って、折り装置7に搬入される。
折り装置7においてZ折りされた圧着はがき用紙10は、矢印dで示すように、同図(a) では水平な搬送経路に沿って、同図(b) では搬送方向を垂直下向きから水平横向きに変わる搬送経路12に沿って搬送されながら圧着部8を通過する。
圧着部8を矢印eで示すように通過しながら圧着はがき用紙10は、上記Z折りされた対向面に熱を圧力を加えられ、仮定着されていた粉体接着剤16が再び溶融し、固着して、上記の対向面が圧着され、投函可能な圧着はがき10´として完成し、出来上がり圧着はがき収容部9に収容される。尚、折り装置7は、一般に知られているZ折り装置を用いることができる。
図2は、上記圧着はがき作製装置1bの上流側塗布部3又は下流側塗布部5(以下いずれか1つを代表させて単に接着剤塗布部という)を中心とする周辺構成を示す図である。尚、図2には、図1(b) に示した構成と同一の構成部分には図1(b) と同一の番号を付与して示している。
図2に示すように、供給ローラ14(又は18、以下同様)と転写ローラ15(又は19、以下同様)とが対向して形成する塗布転写部において搬送経路12の上流側と下流側には、それぞれ搬送経路12を表裏から挟んで二枚の案内板が対向する上流側用紙案内路21及び下流側用紙案内路22が形成されている。
供給ローラ14は、例えば、樹脂製の接着剤収容器13(又は17、以下同様)の内部に収容されている粉体接着剤16に埋没して接着剤収容器13により回転可能に保持されている。
供給ローラ14は、その一部周面を、接着剤収容器13の搬送経路12に向く面の下部に形成されている開口部から露出させ、粉体接着剤16の薄層を周面に担持して回転し、その周面に担持する粉体接着剤16を塗布転写部に供給する。
そして、転写ローラ15は、例えば、樹脂製の転写部筐体23の内部に回転可能に保持されている。転写ローラ15は、その一部周面を、転写部筐体23の搬送経路12に向く面に形成されている開口部から露出させ、その露出する周面を供給ローラ14の周面に圧接させている。
この転写ローラ15には、高圧電源24が接続されている。高圧電源24からは、不図示の制御部からの制御により、適宜の転写バイアスが転写ローラ15に印加される。
また、転写ローラ15の供給ローラ14との圧接面とは反対側面に、クリーニングブレード25が当接している。クリーニングブレード25は、転写ローラ15と供給ローラ14との間に用紙が無くなったとき又は用紙の搬送幅方向の寸法が転写ローラ15の長さよりも小さいときなどに、供給ローラ14から転写ローラ15側に転移する粉体接着剤16を除去する。
転写ローラ15の周面から除去された粉体接着剤16は、クリーニングブレード25の下方において転写部筐体23内部の仕切り板26により転写ローラ15から離隔された除去接着剤収納部27に滞留する。
上記接着剤塗布部(3(5))の動作は図1(a),(b) で説明したとおりである。
(実施形態3)
ところで、上記のような構成の供給ローラ14を備えた接着剤収容器13や転写ローラ15を備えた転写部筐体23の構成において、部材の定期交換の際に、粉体接着剤16が床等にこぼれたり、ユーザやオペレータの衣服又は手等に付着する場合がある。特に転写ローラ15については、プリンタや複写機では部品単体の交換が慣例となっているため、ユーザやオペレータの手が汚れ易くなる。
手が汚れるだけでなく、不慣れな一般ユーザが転写ローラの定期交換を行った場合などでは、新品の転写ローラの表面を誤って手で触れて、ユーザが逆に転写ローラを汚染する場合がある。この汚染により転写ローラの表面抵抗が変化して転写不良等を惹き起こす場合がある。
また、転写ローラの交換は、転写部筐体23内部の分解等の作業を伴うので交換等の保守作業が煩雑となる。そこで本実施形態3では、転写ローラ部分をユニット化する。
図3は、実施形態3における圧着はがき作製装置の接着剤塗布部を中心とする周辺構成を示す図である。尚、本例の圧着はがき作製装置の全体構成は、図1(b) で示した圧着はがき作製装置1bと同様である。
また、図3には、図2に示した構成と同一構成部分には図2と同一の番号を付与して示している。また、図3では、図2に示した高圧電源24は図示を省略しているが図3では高圧電源24は、転写ローラ15に対し、不図示のコネクタ等により着脱自在に接続されている。
図3に示すように、転写部筐体23は、転写部ユニット28に保持されている。転写部ユニット28は、同図の両方矢印fで示すように、接着剤塗布部(3(5))に対し着脱自在なユニットとして構成されている。
接着剤塗布部(3(5))と転写部ユニット28は、特には図示しないが、いずれか一方にレールが備えられ、他方にはそのレールに滑動自在に係合する係合部が備えられている。これにより、接着剤塗布部(3(5))に対し転写部ユニット28の着脱が容易となっている。
また、このように転写部の構成を転写ローラを単体で着脱できないようユニット化したので、ユニットごと転写ローラの交換を行うことができ、これにより、粉体接着剤が周囲に飛散して床などの設置環境を汚したり保守作業者の衣服や手などを汚染することがなくなる。
また、不慣れな一般ユーザが転写ローラの定期交換を行った場合でも、転写ローラが外部に露出していないので、新品の転写ローラの表面をユーザが誤って手で触れて転写ローラの帯電性能を劣化させたり、表面を周囲にぶつけて破損させることもなく新品の転写ローラの状態を良好に維持することができる。
また、転写ローラの交換には付きものであった転写部筐体23内部の分解等の煩雑な作業がなくなって、交換等の保守作業が簡単に行うことができて便利である。
また、除去接着剤収納部27に回収された粉体接着剤16をユニットごと廃棄できるので、転写ローラを単体で着脱する場合には、粉体接着剤を別途回収しなければならない手間がなくなり、転写ローラの交換作業が非常に簡便になる。
(実施形態4)
ところで、部材の交換は、転写部ユニット28だけでなく、粉体接着剤16を塗布転写部に供給する供給ローラ14においても、使用期限がくると交換しなければならないのは、転写ローラの場合と同様である。
そして、その供給ローラの交換の場合も、転写ローラのユニット化の目的で述べたような問題が発生する。そこで本例では、供給ローラ部分も転写ローラ部分と一体化してユニット化することにした。
図4は、実施形態4における圧着はがき作製装置の接着剤塗布部を中心とする周辺構成を示す図である。尚、本例の圧着はがき作製装置の全体構成も、図1(b) で示した圧着はがき作製装置1bと同様である。
また、図4には、図3に示した構成と同一構成部分には図3と同一の番号を付与して示している。また、図4でも、図示を省略している高圧電源24は、転写ローラ15に対し、不図示のコネクタ等により着脱自在に接続されている。
図4に示すように、転写部筐体23と接着剤収容器13は、共に断面が鉤形の箱状の接着剤塗布部ユニット29に保持されている。接着剤塗布部ユニット29は、図の両方矢印gで示すように、本体装置のユニット装着部に対し着脱自在なユニットとして構成されている。
本体装置のユニット装着部と接着剤塗布部ユニット29は、特には図示しないが、いずれか一方にレールが備えられ、他方にはそのレールに滑動自在に係合する係合部が備えられている。これにより、本体装置のユニット装着部に対し接着剤塗布部ユニット29の着脱が容易となっている。
また、このように転写部の転写ローラのみでなく接着剤収容器13の供給ローラ14をも、単体で着脱できないようユニット化したので、ユニットごと転写ローラと供給ローラの交換を行うことができる。
これにより、この場合も、不慣れな一般ユーザがユニットの定期交換を行った場合でも、粉体接着剤が周囲に飛散して床などの設置環境を汚したり保守作業者の衣服や手などを汚染することがなくなる。
また、転写ローラや供給ローラが外部に露出していないので、新品の転写ローラや供給ローラの表面をユーザが誤って手で触れて転写ローラの帯電性能や供給ローラの供給性能を劣化させたり、それらのローラ表面を周囲にぶつけて破損させることもなく、転写ローラや供給ローラの新品の状態を良好に維持することができる。
(実施形態5)
ところで、転写部筐体23の除去接着剤収納部27は、ある程度の収容量を備えていないと、長期的には粉体接着剤16を回収しきれずに溢れて転写ローラに付着し、転写ローラの機能を阻害する虞がある。
本例では、粉体接着剤16の使用に応じて余裕が生じてくる接着剤収容器13の内部容積を活用して、除去接着剤収納部27に回収された粉体接着剤16を接着剤収容器13側に再回収するようにする。以下、これを実施形態5として説明する。
図5は、実施形態5における圧着はがき作製装置の接着剤塗布部を中心とする周辺構成を示す図である。尚、本例の圧着はがき作製装置の全体構成も、図1(b) で示した圧着はがき作製装置1bと同様である。
また、本例に示す図5の構成は、図4と同一の構成に、除去接着剤収納部27に回収された粉体接着剤16を接着剤収容器13側に再回収する再回収機構を設けたものであるので、説明に必要な部分にのみ図4と同一の番号を付与し、新規の構成部分に新たな番号を付与して示すようにしている。
図5に示すように、本例の接着剤塗布部(3(5))の転写部筐体23の除去接着剤収納部27には、除去接着剤収納部27内に回収された粉体接着剤16を除去接着剤収納部27外に排出すべく取り込む取込みパイプ31が配設されている。
取込みパイプ31の一端には、取込みパイプ31が取り込んだ粉体接着剤16を接着剤収容器13側に搬送する搬送パイプ32の一端が接続され、搬送パイプ32の他端には、接着剤収容器13の天井部近傍に配設されている排出パイプ33の一端が接続されている。
上記の取込みパイプ31、搬送パイプ32及び排出パイプ33には連続する一本の搬送スクリュウが内蔵されている。
取込みパイプ31には適宜の箇所に複数の孔が形成されており、これらの孔から周囲の粉体接着剤16がパイプ内に取り込まれる。取込みパイプ31に取り込まれた粉体接着剤16は、搬送スクリュウの回転によって、搬送パイプ32を介して排出パイプ33に送り込まれる。
排出パイプ33には回収袋34が取り付けられ、排出パイプ33の回収袋34の取り付け部分には排出孔が形成されている。上記のように搬送パイプ32を介して排出パイプ33に送り込まれた粉体接着剤16は、排出パイプ33の排出孔から回収袋34に排出される。
回収袋34に排出される粉体接着剤16の量よりも多くの量の粉体接着剤16が塗布部で圧着はがき用紙に転写されて消費されるので、回収袋34が、排出された粉体接着剤16によっていくら膨らんでも、転写部での消費によって拡大する接着剤収容器13内の余裕容積以上に膨らむことはない。
このように本例では、除去接着剤収納部27に回収された粉体接着剤16を接着剤収容器13側に再回収するので、除去接着剤収納部27を有する転写部筐体23の構成、ひいては接着剤塗布部ユニット29の構成を小型にすることができる。
(実施形態6)
図6(a),(b) は、実施形態6における圧着はがき作製装置の接着剤塗布部を中心とする周辺構成とその動作状態を示す図である。尚、本例の圧着はがき作製装置の全体構成も、図1(b) で示した圧着はがき作製装置1bと同様である。
また、本例の図6(a),(b) に示す構成には、図2に示した供給ローラ14と転写部筐体23及び本例の要部である離接機構35のみを示している。また、転写部筐体23には、図2に示したと同様の転写ローラ15、仕切り板26、及び除去接着剤収納部27を示しているが、クリーニングブレード25は図6(a),(b) では離接機構35の陰になって見えない。
離接機構35は、ヒンジ軸36に一端を支持され、このヒンジ軸36を支点にして回動する回動部材37、この回動部材37の他端に一端を係止され他端を不図示の本体装置フレームに係止される引き付勢部材38、及び支持軸39を介して不図示のレバー部材に連設されている解除カム41を備えている。
尚、回動部材37、引き付勢部材38、及び解除カム41は、それぞれ転写ローラ15の長手方向両端側に一対となって設けられている。そして、この回動部材37には、引き付勢部材38が係止する端部側に転写ローラ15の回転軸42が支持されている。
この回転軸42には、一方(図では奥行き方向手前側)の回動部材37側に、転写ローラ15と一体な転写ローラギア43が転写ローラ15と同軸に取り付けられている。
その転写ローラギア43には、回動部材37のほぼ中央部において支持軸44により支持され、本体装置側の不図示の駆動系に係合する駆動ギア45が歯合している。
上記の構成において、その動作を以下に説明する。
先ず、粉体接着剤16の塗布(転写)時には、解除カム41は、図6(a) に示す解除位置にあって、回動部材37との係合から外れている。すなわち、回動部材37への押圧を解除している。
これにより、回動部材37は、引き付勢部材38の引き付勢力により、ヒンジ軸36を支点にして図の反時計回り方向に回動するよう付勢され、その結果、回動部材37の引き付勢部材38が係止する端部側に支持されている転写ローラ15が供給ローラ14に圧接して転写部を形成する。
そして、この転写部を通過する圧着はがき用紙10に、供給ローラ14が担持する粉体接着剤16の薄層を転写する。
ここで、例えば、用紙ジャムが発生して、圧着はがき用紙10が転写ローラ15と供給ローラ14間に挟まったまま本体装置が緊急停止した場合は、ユーザが手動により不図示のレバー部材を所定の方向に回動させる。
これにより、支持軸39を介してレバー部材に連設されている解除カム41が、レバー部材の回動に連動して同図(b) の矢印hで示すように時計回り方向に回動して、回動部材37の転写ローラ15側端部を押圧する。
これにより、回動部材37がヒンジ軸36を支点にし、引き付勢部材38の引き付勢力に抗して、図の矢印i及びjで示すように時計回り方向に回動する。そして、この回動に伴われて転写部筐体23が矢印kで示すように斜め左下方向に移動する。この移動により、転写ローラ15が供給ローラ14との圧接から離隔して、転写ローラ15と供給ローラ14間に間隙mが形成される。
この間隙mが形成されたことにより、ユーザは転写ローラ15と供給ローラ14間に挟まったジャム状態の圧着はがき用紙10を容易に引き出すことができる。
これにより、用紙ジャム時の用紙除去の作業において、従来の構成思想では発生する虞が想定される転写ローラや供給ローラの毀損事故を低減させることが出来る。
(実施形態7)
尚、この間隙mの形成は、用紙ジャムに対処するためと限ることなく、例えば粉体接着剤の圧着はがき用紙10への非転写時において、転写ローラ15と供給ローラ14が圧接したままとなって、供給ローラ14から転写ローラ15に粉体接着剤16が転移するのを防止するために行うようにしてもよい。
すなわち、間隙mの形成を自動で行うようにし、圧着はがき用紙10が転写部を通過中のときだけ転写ローラ15が供給ローラ14に圧接し、圧着はがき用紙10が転写部を通過直後から次の圧着はがき用紙10の通過時まで間隙mを形成するようにしてもよい。
この間隙mの自動形成には、例えば、解除カム41が連動するステッピングモータを設けて、このステッピングモータによって、回動部材37を押圧する又は押圧を解除する方向へ回動する解除カム41の回動を制御するようにするとよい。
この場合は、圧着はがき用紙10が転写部の通過を開始した時点と、通過を終了した時点で、それぞれ逆方向の信号がステッピングモータに入るようにし、この信号に応じてステッピングモータ順逆いずれかの方向に所定のステップ数だけ回転し、この回転に連動して解除カム41が押圧方向又は押圧解除方向に回動するようにするとよい。
また、供給ローラ14から転写ローラ15に粉体接着剤16が転移するのを防止するためには、間隙mの形成に限ることなく、転写ローラ15への転写バイアスを制御するようにしてもよい。
すなわち、本例の場合も、図示を省略しているが、図2に示したように転写ローラ15には高圧電源24が接続されている。この高圧電源24からの転写バイアスを、圧着はがき用紙10が転写部を通過中のときだけ順方向に印加し、圧着はがき用紙10が転写部を通過直後から逆方向に印加するように制御する。
上記順逆方向の転写バイアスのバイアス値としては、圧着はがき用紙10が転写部に在る場合には、転写ローラ15に粉体接着剤16を引き付ける電界を形成する方向に、100V〜1400Vの電圧を印加する。
そして、圧着はがき用紙10が転写部に無い場合には、転写ローラ15から供給ローラ14へ引き付ける電界を形成する方向に、100V〜800Vの電圧を印加するようにするとよい。
尚、この順逆方向の転写バイアスの印加を、上述した間隙mの形成と連動させるようにしてもよい。すなわち、間隙「0」の場合に順方向の転写バイアスを印加し、間隙mが形成されたとき逆方向の転写バイアスを印加するようにする。
この場合、特には図示しないが、バイアス付加回路、及びステッピングモータに送信される動作タイミング信号は、例えば、圧着はがき用紙10が給紙部2から給紙されて、不図示の待機ローラ対で一時停止して待機し、再給紙されるときの信号を用いるようにすることができる。
また、このような待機ローラ対から再給紙されるときの信号に限ることなく、圧着はがき用紙10の搬送に連動しているあらゆる信号を利用することが出来ることは言うまでもない。
このように、転写バイアスの印加、又は間隙mの形成を制御することにより、転写ローラと供給ローラ間に圧着はがき用紙が無いときに直接転写ローラと供給ローラが接触して転写ローラ表面へ粉体接着剤が付着するという不具合の発生を防止することができる。
また、転写ローラに付着した粉体接着剤が圧着はがき用紙に付着することにより発生する虞のある用紙裏汚れを防止することができる。
また、転写ローラに付着した粉体接着剤が固着して転写ローラの表面抵抗が変化することにより惹き起こされる虞のある転写ローラの性能劣化を防止することができる。更には、不必要な粉体接着剤の消費を排除することができる。
(a),(b) はそれぞれ実施形態2における一回の用紙搬送で粉体接着剤を圧着はがき用紙の表裏に塗布する圧着はがき作製装置の断面図である。 実施形態2における圧着はがき作製装置の垂直型配置の上流側塗布部又は下流側塗布部(接着剤塗布部)を中心とする周辺構成を示す図である。 実施形態3における圧着はがき作製装置の垂直型配置の上流側塗布部又は下流側塗布部(接着剤塗布部)を中心とする周辺構成を示す図である。 実施形態4における圧着はがき作製装置の接着剤塗布部を中心とする周辺構成を示す図である。 実施形態5における圧着はがき作製装置の接着剤塗布部を中心とする周辺構成を示す図である。 (a),(b) は実施形態6における圧着はがき作製装置の接着剤塗布部を中心とする周辺構成とその動作状態を示す図である。
符号の説明
1a、1b 圧着はがき作製装置
2 給紙部
3 上流側塗布部
4 上流側仮定着部
5 下流側塗布部
6 下流側仮定着部
7 折り装置
8 圧着部
9 出来上がり圧着はがき収容部
10 圧着はがき用紙
10´ 圧着はがき
11 給紙コロ
12 搬送経路
13 接着剤収容器
14 供給ローラ
15 転写ローラ
16 粉体接着剤
17 接着剤収容器
18 供給ローラ
19 転写ローラ
21 上流側用紙案内路
22 下流側用紙案内路
23 転写部筐体
24 高圧電源
25 クリーニングブレード
26 仕切り板
27 除去接着剤収納部
28 転写部ユニット
29 接着剤塗布部ユニット
31 取込みパイプ
32 搬送パイプ
33 排出パイプ
34 回収袋
35 離接機構
36 ヒンジ軸
37 回動部材
38 引き付勢部材
39 支持軸
41 解除カム
42 回転軸
43 転写ローラギア
44 支持軸
45 駆動ギア

Claims (7)

  1. 接着剤塗布部において粉体接着剤を供給する接着剤供給装置と協働して圧着はがき用紙に前記粉体接着剤を転写する接着剤転写装置を備えた圧着はがき作製装置であって、
    前記接着剤転写装置は、前記接着剤塗布部から着脱自在なユニットとして構成されたことを特徴とする圧着はがき作製装置。
  2. 前記接着剤塗布部と前記接着剤転写装置は、いずれか一方はレールを備え、他方は該レールに滑動自在に係合する係合部を備えていることを特徴とする請求項1記載の圧着はがき作製装置。
  3. 接着剤塗布部において粉体接着剤を供給する接着剤供給装置と協働して圧着はがき用紙に前記粉体接着剤を転写する接着剤転写装置を備えた圧着はがき作製装置であって、
    前記接着剤転写装置は、前記接着剤供給装置と一体化されて接着剤供給転写ユニットの一部として構成されていることを特徴とする圧着はがき作製装置。
  4. 本体装置と前記接着剤供給転写ユニットは、いずれか一方はレールを備え、他方は該レールに滑動自在に係合する係合部を備えていることを特徴とする請求項3記載の圧着はがき作製装置。
  5. 前記接着剤供給装置は前記粉体接着剤を薄層状にして周面に担持して回転する接着剤供給ローラを備え、
    前記接着剤転写装置は本体装置の高圧電源に接続されて該高圧電源から供給される転写バイアスを前記接着剤供給ローラに向けて印加する接着剤転写ローラを備え、該接着剤転写ローラは接着剤供給ローラと離接する離接機構を備えている、
    ことを特徴とする請求項1又は3記載の圧着はがき作製装置。
  6. 前記離接機構は、前記接着剤転写ローラと前記接着剤供給ローラ間に用紙が在るとき前記接着剤転写ローラを前記接着剤供給ローラに接触させる方向に移動させ、前記接着剤転写ローラと前記接着剤供給ローラ間に用紙が無いとき前記接着剤転写ローラを前記接着剤供給ローラから離隔する方向に移動させる、ことを特徴とする請求項5記載の圧着はがき作製装置。
  7. 前記高圧電源は、転写バイアスを、前記接着剤転写ローラと前記接着剤供給ローラ間に用紙が在るとき前記接着剤転写ローラに前記粉体接着剤を引き付ける電界方向において100V〜1400Vの電圧を印加し、前記接着剤転写ローラと前記接着剤供給ローラ間に用紙が無いとき前記接着剤供給ローラに前記粉体接着剤を引き付ける電界方向において100V〜800Vの電圧を印加する、ことを特徴とする請求項5記載の圧着はがき作製装置。
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