JP2007193004A - 圧着装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】実用性のある粉体接着剤を塗布した圧着はがき用紙を容易に圧着でき且つプリンタに組み込み可能な小型で性能のよい圧着装置を提供する。
【解決手段】4色の画像形成部9m、9c、9y、9kと定着装置29と両面印刷用搬送ユニット40により圧着はがき用紙Pに可変情報を両面印刷する。再び両面印刷用搬送ユニット40と画像形成部9Bにより粉体接着剤を用紙Pに塗布(V折りは片面、Z折りは両面)し、定着装置29で仮定着し、折込部38でV折り又はZ折りし、圧着装置55では予備加熱ユニット56で予備加熱してから熱ローラ対57a、57bで加熱と加圧を行って圧着する。
【選択図】 図1
【解決手段】4色の画像形成部9m、9c、9y、9kと定着装置29と両面印刷用搬送ユニット40により圧着はがき用紙Pに可変情報を両面印刷する。再び両面印刷用搬送ユニット40と画像形成部9Bにより粉体接着剤を用紙Pに塗布(V折りは片面、Z折りは両面)し、定着装置29で仮定着し、折込部38でV折り又はZ折りし、圧着装置55では予備加熱ユニット56で予備加熱してから熱ローラ対57a、57bで加熱と加圧を行って圧着する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、圧着装置に係わり、更に詳しくは秘匿情報を印刷した用紙の接着剤を塗布された秘匿情報印刷面を圧着する圧着装置に関する。
従来、特定の個人のみへ文字情報を伝達するために、一般に、文字記載物を封書の形態にし、開封後に始めて当該個人が文字情報を確認できるようにしていた。
近年、個人情報保護が厳しく問われるようにもなり、各種事業所等では、例えば、個人の各種データ、成績表、給与明細書等の個人情報は、これを文字記載物の内部の印字箇所に記録して、印字箇所の周縁部もしくは文字記載物の全面を接着や圧着により封筒状やカード状にして配布したりしている。
近年、個人情報保護が厳しく問われるようにもなり、各種事業所等では、例えば、個人の各種データ、成績表、給与明細書等の個人情報は、これを文字記載物の内部の印字箇所に記録して、印字箇所の周縁部もしくは文字記載物の全面を接着や圧着により封筒状やカード状にして配布したりしている。
このうち、はがきサイズのカード状のものは圧着はがきと呼ばれており、通常の郵便はがきと同じ料金で利用できることから、情報提供者側の利便性が高い印字(印刷)情報秘匿システムとして、広告宣伝のダイレクトメール等にも汎用されている。
このような圧着はがき等による印字情報秘匿システムを利用するには、従来、専門の製造業者に委託するか、高価な圧着はがき等製造・印刷装置を導入するかして秘匿情報を作成していた。
これらの圧着はがき等製造・印刷装置を用いて秘匿情報を作成するには、接着剤を情報印字の後に塗布する方法や、情報印字の前に塗布する方法等があるが、いずれにしても秘匿情報を大量に作成するという前提が必須であり高価であった。
また、そのような製造業者への委託は、個人情報の流出の問題も潜在的に存在しており好ましい秘匿情報の作成方法とはいえない。
ところで、近年、パソコンやプリンタの発達と相侯って、小規模事業所や個人でも利用できるように、少量単位でも簡易に圧着はがきを作成できるようにしたものも提案されている。
ところで、近年、パソコンやプリンタの発達と相侯って、小規模事業所や個人でも利用できるように、少量単位でも簡易に圧着はがきを作成できるようにしたものも提案されている。
例えば、感圧接着剤を予め塗布した剥離紙付きはがき用紙が販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、感圧接着剤部分を圧着して投函用の圧着はがきを完成させるものである。
また、例えば、粘着フイルムとはがき用紙を一組にしたものが販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、2つ折り内部に粘着フイルムを挟むようにして圧着して、投函用の圧着はがきを作成できるようにしたものである。
しかしながら、これでもコスト高は避けられず、取り扱いが煩雑であり、個人的に数枚の圧着はがきを作成するのなら良いが、ある程度の枚数単位で、安価で、迅速に、且つ対需要即応体制で作成できるものではない。
そこで、粘着剤を内包したマイクロカプセルから成るトナー状粘着剤を静電印刷法により基材の表面に転写してフラッシュ定着させ、接着時には圧力によりマイクロカプセルを破壊しカプセル内の粘着剤を浸出させるようにして、圧着はがきを容易に作成できるとする提案がなされている。また、この提案では、粘着剤を溶融、混練、粉砕した粉砕トナーも示唆されている。(例えば、特許文献1参照。)
また、事務用プリンタや複写機の交換用の印字用カートリッジに圧着用物質を入れて、それら事務用プリンタ又は複写機による印字作業と同様の操作で圧着用物質を官製はがきや封筒に塗布し、その後、圧着専用機にかけるようにし、圧着専用機にかけるところまでを1台のプリンタ又は複写機で出来るとする提案がなされている。また、この提案では、二つ折りの片面、三つ折の中央両面に圧着用物質を塗布することが示唆されている。(例えば、特許文献2参照。)
また、感熱接着剤を含むトナーを用い、電子写真方式により画像を対需要即応式で作成する方法が提案されている。この提案では、感熱接着剤の軟化温度は電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高くなるように構成し、また、感熱接着剤の電子写真方式用トナーに占める割合を5〜60重量%とし、また、感熱接着剤の組成は熱接着性樹脂、ホットメルト及びワックス類からなる群より選ばれる1種類以上を含むようにすることが提案されている。(例えば、特許文献3参照。)
特開平09−104849号公報(段落0005、0014、図1、図3、図6)
特開2000−006553号公報(要約、図なし)
特開2004−126231号公報(段落0085〜0087、図なし)
また、事務用プリンタや複写機の交換用の印字用カートリッジに圧着用物質を入れて、それら事務用プリンタ又は複写機による印字作業と同様の操作で圧着用物質を官製はがきや封筒に塗布し、その後、圧着専用機にかけるようにし、圧着専用機にかけるところまでを1台のプリンタ又は複写機で出来るとする提案がなされている。また、この提案では、二つ折りの片面、三つ折の中央両面に圧着用物質を塗布することが示唆されている。(例えば、特許文献2参照。)
また、感熱接着剤を含むトナーを用い、電子写真方式により画像を対需要即応式で作成する方法が提案されている。この提案では、感熱接着剤の軟化温度は電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高くなるように構成し、また、感熱接着剤の電子写真方式用トナーに占める割合を5〜60重量%とし、また、感熱接着剤の組成は熱接着性樹脂、ホットメルト及びワックス類からなる群より選ばれる1種類以上を含むようにすることが提案されている。(例えば、特許文献3参照。)
しかしながら、特許文献1の技術は、マイクロカプセル式のトナーについては構成及び組成について記載されてはいるが、粉砕トナーについては単なる思い付き程度に示唆されているのみであり、具体的な組成、製法、及び用法についての記載がなく、これでは、この分野の当業者といえども有用な粉砕トナーを作成することは勿論、試作することさえ出来ない。
また、特許文献2の技術は、圧着専用機にかける前までの官製はがきや封筒による印字情報秘匿書類を作成するものであり、投函用に完成するには圧着専用機にかけなければならない点で利便性と経済性に欠けるものであり、また対需要即応性には程遠いものと言わざるを得ない。
また、特許文献3の技術では、単に感熱接着剤の軟化温度が電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高く設定されているというのみで、思い付き程度に示唆されてはいるものの感熱接着剤を含むトナーの具体的な材料処方も具体的な用法も開示されていない。また、電子写真方式は静電現像を利用するものであるが、その現実的かつ具体的な構成については開示されもしない。
また、トナー状の圧着はがき用粉体接着剤は今日まで市場に流通もしていない。流通している圧着はがき用粉体接着剤は液状または粘着シート状のものだけである。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、実用性のある粉体接着剤の製造方法を確立したうえで、その粉体接着剤を塗布した圧着はがき等の用紙を容易に圧着でき且つプリンタに組み込み可能な程度に小型で性能のよい圧着装置を提供することである。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、実用性のある粉体接着剤の製造方法を確立したうえで、その粉体接着剤を塗布した圧着はがき等の用紙を容易に圧着でき且つプリンタに組み込み可能な程度に小型で性能のよい圧着装置を提供することである。
本発明の圧着装置は、熱溶融性の接着剤を圧着面に塗布された少なくとも二枚以上の用紙を圧着する熱ローラ対と予備加熱ユニットを有して構成される。
上記予備加熱ユニットは、例えば、断熱材、発熱体及び板金を順次積層して成る組部材二組を所定の間隙を介して上記板金の外面を対向させて配置される。この場合、上記間隙は、例えば、1mm以下であるように構成される。また、上記板金の上記間隙を介して対向する面は、それぞれ離型性の良好な表面処理が施されて構成される。
上記予備加熱ユニットは、例えば、断熱材、発熱体及び板金を順次積層して成る組部材二組を所定の間隙を介して上記板金の外面を対向させて配置される。この場合、上記間隙は、例えば、1mm以下であるように構成される。また、上記板金の上記間隙を介して対向する面は、それぞれ離型性の良好な表面処理が施されて構成される。
この圧着装置において、上記予備加熱ユニットは、例えば、上記板金の表面温度を検出する温度センサを備えて構成される。そして、例えば、上記熱ローラ対と上記予備加熱ユニットの加熱温度をCt、上記接着剤の流出開始温度をMtとしたとき、Ct=Mt−10℃に制御される。
また、上記予備加熱ユニットは、例えば、上記用紙の搬送線速をaミリメートル/秒、上記用紙の搬送方向の上記予備加熱ユニットの長さをLミリメートルとしたとき、L/a=0.2以上であるように構成される。
また、上記予備加熱ユニットと上記熱ローラ対は、例えば、上記予備加熱ユニットの用紙排出口と上記熱ローラ対の用紙搬入口とが可及的に近接するように配置されて構成される。
また、この圧着装置において、例えば、上記熱ローラ対は上記用紙の搬送方向の長さ寸法よりも短い間隔で複数配置され、上記予備加熱ユニットは、各上記熱ローラ対の間にそれぞれ配置されるように構成しても良い。
本発明によれば、用紙を圧着する熱ローラ対の他に予備加熱ユニットを備えるので、用紙の圧着面を熱ローラ対で圧着する前に、圧着時に熱ローラ対の加熱が直接伝達されない接着剤を十分に加熱溶融でき、したがって、二枚以上重なって圧着される圧着はがきであっても高速線速度の搬送で十分な圧着が可能となる。
また、熱ローラ対を用紙の搬送方向の長さ寸法よりも短い間隔で複数配置し、予備加熱ユニットを各熱ローラ対の間にそれぞれ配置するようにもできるので、接着剤が塗布されて圧着装置に搬入されてくる用紙の紙折り後の紙の開きを抑えることが出来、熱を有効に利用して圧着することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
最初にトナー状の粉体接着剤の材料処方及び具体的な作製方法について説明する。
(実施形態1)
最初にトナー状の粉体接着剤の材料処方及び具体的な作製方法について説明する。
尚、この粉体接着剤は、秘匿情報印刷面を圧着後の剥離開封時に、反対面への文字移りが発生しない粉体接着剤として開発されたものである。
先ず、結着樹脂として軟化温度110±4℃の炭化水素系樹脂(シクロオレフィンとエチレンの共重合体)90質量%以上、帯電制御剤0.3〜3質量%、ワックス1〜9質量%を用意する。
先ず、結着樹脂として軟化温度110±4℃の炭化水素系樹脂(シクロオレフィンとエチレンの共重合体)90質量%以上、帯電制御剤0.3〜3質量%、ワックス1〜9質量%を用意する。
これらを、ミキサーにて混合し、その混合物を二軸スクリュー混練機にて温度をかけながら混練し、この混練物を冷却し、機械式粉砕機にて2mm程度にまで粉砕し、気流式粉砕機にてさらに微粒子にまで粉砕し、適切な粒子径に分級を行う。
その後、この混練粉砕物を、シリコンオイル又はアルキルジシラザンにて表面処理済みのシリカ微粒子0.1〜5質量%(対混練粉砕品)及びアルミナを外添し、軟化温度106℃で、平均粒径(体積D50)9.0μmの第2の粉体接着剤としてのトナー状の透明な粉体接着剤を得る。
(実施形態2)
次に、上記のように作製された粉体接着剤を塗布する前に、圧着はがき用の紙面に宛名、差出人、秘匿情報等の可変情報をカラー印字(印刷、以下同様)し、その後に粉体接着剤を塗布し、紙折りして、圧着する圧着はがき作製装置について説明する。
次に、上記のように作製された粉体接着剤を塗布する前に、圧着はがき用の紙面に宛名、差出人、秘匿情報等の可変情報をカラー印字(印刷、以下同様)し、その後に粉体接着剤を塗布し、紙折りして、圧着する圧着はがき作製装置について説明する。
図1は、実施形態2としてのカラー可変情報の印字と接着剤塗布と圧着の3処理を行う圧着はがき作製装置の内部構成を示す断面図である。尚、同図は、タンデム型のカラー画像形成装置に、紙折り装置と本発明の圧着装置を組み込んだ状態を示している。
同図に示す圧着はがき作製装置1は、装置本体前面(図の右方)に開閉給紙トレー2を備え、下部に用紙カセット3を着脱自在に備えている。用紙カセット3には多枚数の用紙Pが載置・収容されている。
また、装置本体のほぼ中央上面には排紙トレー4が形成され、そこには上部排紙口5から排出される画像形成済みの用紙Pが積載される。すなわち、この圧着はがき作製装置1は通常のカラー画像記録装置としても使用可能である。
また、この圧着はがき作製装置本体の上面側部には、特には図示しないが蓋部の開閉スイッチや液晶表示装置、電源スイッチ、複数のデータ入力キー等からなる操作パネルが配設されている。
また、装置本体内部の前部中央には、用紙搬送ベルト(以下、単に搬送ベルトという)6が前後に偏平なループ状に配置され、その両端部を駆動ローラ7と従動ローラ8に保持されて、図の矢印aで示す反時計回り方向に循環移動する。
搬送ベルト6の上方に、4つの画像形成部9(9m、9c、9y、9k)と粉体接着剤塗布部9Bが、用紙搬送方向(図の右から左方向)に多段式に並設されている。
上記の画像形成部9及び粉体接着剤塗布部9Bは、現像器内に収容されているトナーの色が異なるか、トナーの代わりに粉体接着剤が収容されているだけで、いずれも同一の構造であるので、以下、代表的に画像形成部9yについてのみ各部に符号を付して説明する。
上記の画像形成部9及び粉体接着剤塗布部9Bは、現像器内に収容されているトナーの色が異なるか、トナーの代わりに粉体接着剤が収容されているだけで、いずれも同一の構造であるので、以下、代表的に画像形成部9yについてのみ各部に符号を付して説明する。
先ず、搬送ベルト6の上循環部に当接して感光体ドラム11が配置され、この感光体ドラム11を取り囲むようにしてクリーナ12、初期化帯電器13、光書込ヘッド14、現像器15の現像ローラ16及び搬送ベルト6を挟んで転写シート17が配置されている。
画像形成部9mに対応する現像器15から画像形成部9kに対応する現像器15まで、各現像器15には、減法混色の三原色であるM(マゼンタ)、C(シアン)及びY(イエロー)の各色トナー並びに文字や画像の黒色部分等の印字に専用されるK(ブラック:黒)トナーがそれぞれ収容されている。
上記の搬送ベルト6は、下循環部の下流側裏面に押接するテンションローラ18によって常に下方に付勢されて適度の張力を保っており、その下循環部の上流側にはベルトクリーナ19が配設されている。
この搬送ベルト6の上循環部の搬送方向上流側には、待機ローラ対21が配置され、その右方には開閉給紙トレー2の給紙コロ22が配設されている。
また、待機ローラ対21と給紙コロ22との間から下方には、用紙カセット3から給紙される用紙Pを案内する給紙案内路23が形成されている。給紙案内路23には、下方に向かって上部給紙ローラ対24、両面転送合流路25、及び下部給紙ローラ対26が順次配置されている。
また、待機ローラ対21と給紙コロ22との間から下方には、用紙カセット3から給紙される用紙Pを案内する給紙案内路23が形成されている。給紙案内路23には、下方に向かって上部給紙ローラ対24、両面転送合流路25、及び下部給紙ローラ対26が順次配置されている。
その下部給送ローラ対26の下方に、用紙カセット3の給紙端が位置しており、この給紙端には、用紙先端案内ローラ27が配置されている。また、給紙端の上方には本体装置側の給紙コロ28が配置されている。
一方、搬送ベルト6の用紙搬送方向下流(図の左方)には、断熱性の匡体内に組み付けられた定着装置29が配置されている。定着装置29は、発熱ローラ31と押圧ローラ32を備えている。
この定着装置29の下流には、定着排紙ローラ対33及び切換フラップ34が配設されている。この切換フラップ34は、同図に実線で示す上位置と破線で示す下位置の上下に回動する。
この切換フラップ34より上には、搬送ローラ対35及び上方向から前方へ反転する排紙路36が形成され、排紙路36の終端は前述した上部排紙口5を形成しており、ここには上部排紙ローラ対37が配置されている。
この両面印刷用搬送ユニット40と用紙カセット3の間には電装部43が配置されている。電装部43には、特には図示しないが、多数の電子部品からなる制御装置が搭載された回路基盤が装着されている。
また、切換フラップ34より下流横方向には折込部38の折込搬入口39が開口している。
更に、切換フラップ34の下方には、両面印刷用搬送ユニット40が配置され、この両面印刷用搬送ユニット40には、用紙を専ら上流側へ送り戻す送り戻し搬送路41が、5個の逆搬送ローラ対42(42a、42b、・・・、42e)を備えて配置されている。この送り戻し搬送路41の終端は、両面転送合流路25に合流する。
更に、切換フラップ34の下方には、両面印刷用搬送ユニット40が配置され、この両面印刷用搬送ユニット40には、用紙を専ら上流側へ送り戻す送り戻し搬送路41が、5個の逆搬送ローラ対42(42a、42b、・・・、42e)を備えて配置されている。この送り戻し搬送路41の終端は、両面転送合流路25に合流する。
上記の折込搬入口39よりも用紙搬送方向下流側にある折込部38は、一次搬送ローラ43、一次二次搬送ローラ44、折込板45を備えた一次折込装置46を備え、更に、一次引き込み路47、二次三次搬送ローラ48、三次搬送ローラ49、折込み兼案内板51を備えた二次折込装置52、二次引き込み路53を備えている。
この折込部38の更に下流側には、上記の二次三次搬送ローラ48及び三次搬送ローラ49により形成される折り上がり搬出口に近接して、圧着装置55が配設されている。
圧着装置55は、詳しくは後述する予備加熱ユニット56と加熱・加圧ローラ対57(57a、57b)を備えている。圧着装置55の下流側には、搬出ローラ対58とこの搬出ローラ対58の直後に配置されている刃付きローラ59及び圧接ローラ61から成るスプリッター(スプリット型カッター装置)が配設されている。
圧着装置55は、詳しくは後述する予備加熱ユニット56と加熱・加圧ローラ対57(57a、57b)を備えている。圧着装置55の下流側には、搬出ローラ対58とこの搬出ローラ対58の直後に配置されている刃付きローラ59及び圧接ローラ61から成るスプリッター(スプリット型カッター装置)が配設されている。
このスプリッターの下流側には、排出ローラ対62が設けられ、その排出ローラ対62の下流に側面排出口63が形成されている。
上記の折込部38、圧着装置55及びスプリッターと、本体装置底部との間には電装部64が配置されている。電装部64には、特には図示しないが、多数の電子部品からなる制御装置が搭載された回路基盤が装着されている。
上記の折込部38、圧着装置55及びスプリッターと、本体装置底部との間には電装部64が配置されている。電装部64には、特には図示しないが、多数の電子部品からなる制御装置が搭載された回路基盤が装着されている。
制御装置は、コントローラ部とエンジン部からなる。コントローラ部は、CPU(中央演算処理装置)、ROM(読出し専用メモリ)、EEPROM(再書込み可能な読出し用メモリ)、フレームメモリ、イメージデータ転送回路等からなり、ホストコンピュータ等から入力される印刷データや塗布データを解析し、印字用データと塗布データを作成してエンジン部に転送する。
エンジン部は、CPUやROM等を備え、入力側にはコントローラ部からのデータや指令信号、不図示の温度センサの出力、用紙検知センサの出力等が入力し、出力側には不図示のモータを駆動するモータドライバ、そのモータの駆動を各部に伝達する駆動系を切り替えるクラッチドライバ、光書込みヘッド14を上記印字用データに基づいて駆動する印字ドライバ、初期化帯電器13、転写シート17、現像ローラ16等に所定のバイアス電流を供給するバイアス電源ドライバ、定着装置29のローラ対を駆動する駆動系のドライバ等が接続されている。
エンジン部はコントローラ部からのデータや指令信号、各種のセンサの出力等に基づいて各部を駆動制御する。
図2(a),(b) は、それぞれ上記圧着はがき作製装置1において圧着はがき用として印字に用いられる用紙のサイズを示す図である。
図2(a),(b) は、それぞれ上記圧着はがき作製装置1において圧着はがき用として印字に用いられる用紙のサイズを示す図である。
同図(a) はA4判の用紙P−4を示しており、折り線65に沿って2つに折り、裁断線66に沿って裁断すると、それぞれ一面が縦14.85cm、横10.5cmの2通の二つ折り圧着はがきを作製することが出来る。
また、同図(b) はA3判の用紙の長手方向の一方の端部P´を予め10.5cm切り捨てておいた用紙P−3を示しており、二本の折り線67に沿って3つに折り、裁断線68に沿って裁断すると、それぞれ縦14.85cm、横10.5cmの2通の三つ折り圧着はがきを作製することが出来る。
ところで圧着はがきは通常葉書に順ずるものとして取扱われているが、郵便法によれば、私製の通常はがきの一面の寸法は、長辺14〜15.4cm、短辺9〜10.7cmとなっている。
したがって、上記図2(a),(b) に示す圧着はがきの一面の縦横の寸法は、いずれも郵政法で承認されているはがきの寸法の許容範囲の寸法である。
これら図2(a),(b) に示す用紙P−4及びP−3は、可変情報を両面印刷されるとき、粉体接着剤を塗布されるとき、及び粉体接着剤を仮定着されて折り込まれ、圧着されるとき、いずれも矢印bで示す裁断線66又は68方向に搬送される。
これら図2(a),(b) に示す用紙P−4及びP−3は、可変情報を両面印刷されるとき、粉体接着剤を塗布されるとき、及び粉体接着剤を仮定着されて折り込まれ、圧着されるとき、いずれも矢印bで示す裁断線66又は68方向に搬送される。
続いて上記構成のタンデム型カラー画像形成部9(9m、9c、9y、9k)を備えた圧着はがき作成装置1の動作を、上述した図1を再び参照しながら説明する。先ず、図1に示す本体装置に電源が投入され、使用する用紙の紙質、枚数、印字モード、その他の指定がキー入力あるいは接続するホスト機器からの信号として入力されると可変情報の印字(印刷)とそれに続く粉体接着剤の塗布が開始される。
この本例の用紙への印字(印刷)と粉体接着剤の塗布では、用紙一枚ごとに、最初はフルカラー印字モードが設定されるが、現像器15に粉体接着剤(B)を収容した画像形部9Bは、非印字状態に設定され、用紙搬送方向上流側の4つの画像形成部9によりマゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの4色によるフルカラーの印字が行われる。
先ず、給紙コロ28が用紙カセット3に載置収容されている用紙Pの最上部の一枚を取り出し、下部給紙ローラ対26、両面転送合流路25、上部給紙ローラ対24、給紙案内路23を介して待機ローラ対21へ給送する。
待機ローラ対21は回転を一時停止して、その挟持部に用紙Pの先端を当接させて用紙の進行を制止し、搬送タイミングを待機する。
駆動ローラ7が反時計回り方向に回転し、従動ローラ8が従動して同じく反時計回り方向に回転する。これにより搬送ベルト6は、上循環部が画像形成部9の4個の感光体ドラム11に当接して全体が反時計回り方向へ循環移動する。
駆動ローラ7が反時計回り方向に回転し、従動ローラ8が従動して同じく反時計回り方向に回転する。これにより搬送ベルト6は、上循環部が画像形成部9の4個の感光体ドラム11に当接して全体が反時計回り方向へ循環移動する。
これと共に感光体ドラム11を中心に配置された諸装置が印字タイミングに合わせて順次駆動される。感光体ドラム11は時計回り方向に回転し、初期化帯電器13は、感光体ドラム11周面に一様な高マイナス電荷を付与し、光書込ヘッド14は、その感光体ドラム11周面に画像信号に応じて露光を行って低電位部を形成する。これにより、上記初期化による高マイナス電位部と、露光による低マイナス電位部からなる静電潜像が形成される。
現像ローラ16は、その静電潜像の低電位部に現像器15のトナーを転移させて感光体ドラム11周面上にトナー像を形成(反転現像)する。最上流の画像形成部9mの感光体ドラム11周面上のトナー像の先端が搬送ベルト6との対向部に回転搬送されてくるタイミングで、その対向部に用紙Pの印字開始位置が一致するように、待機ローラ対21が回転を開始して用紙Pを用紙搬入部へ給送する。
搬送ベルト6は給送された用紙Pを搬送し、これにより、用紙Pは画像形成部9mの感光体ドラム11と転写シート17により形成されている最初の転写部へ搬送される。転写シート17は、不図示の転写バイアス電源から出力される転写電流(又は転写電圧)を搬送ベルト6を介して用紙Pに印加する。これにより、感光体ドラム11上のM(マゼンタ)トナー像が用紙Pに転写される。
続いて、画像形成部9cの感光体ドラム11と転写シート17により形成されている上流から2番目の転写部においてC(シアン)トナー像が転写され、更に画像形成部9yの感光体ドラム11と転写シート17により形成されている上流から3番目の転写部でY(イエロー)トナー像が転写される。そして、画像形成部9kの感光体ドラム11と転写シート17により形成されている最下流の転写部でK(ブラック)トナー像が順次転写されて4色のトナー像が用紙P上に塗り重ねられる。
4色のトナー像を重ねて転写された用紙Pは、搬送ベルト6から分離されて定着装置29内に搬入される。定着装置29は、発熱ローラ31と押圧ローラ32により用紙Pを押圧挟持し、下流方向に搬送しながら、用紙Pに熱と圧力とを加えてトナー像を紙面に定着させ、後方へ排出する。
定着装置29から排出された用紙Pは、例えば通常印刷時の片面印刷の場合には、切換フラップ34が図の破線で示す下位置に回動しており、搬送ローラ対35に搬送を引き継がれ、排紙路36に沿って上方に案内され、終端で更に装置前方に反転し、排紙ローラ対37に挟持されて更に搬送を引き継がれ、上部排紙口5から画像形成面を下向きにして上部排紙トレー4上に排出される。
用紙Pが通常の印刷時の両面印刷の場合、又は圧着はがき用紙への印刷の場合(必ず両面印刷になる)も、切換フラップ34は図の破線位置にあり、用紙Pは一旦搬送ローラ対35に搬送を引き継がれて排紙路36に沿って上方に案内され、用紙Pの後端(図では右方端部)が、搬送ローラ対35に達したタイミングで停止する。
この停止タイミングは、用紙Pの給紙時に不図示の給紙センサによる用紙サイズの検出に基づいて電装部64の制御装置により搬送ローラ対35を駆動する例えばステッピングモータ等の駆動パルス数が所定の値に設定されることにより決定される。勿論、搬送ローラ対35近傍にセンサを設けて、用紙の後端を検出するようにしてもよい。
次いで、搬送ローラ対35が逆向きに回転を開始して用紙Pを送り戻し、用紙Pの後端が送り戻し搬送路41の最初の逆搬送ローラ対42aに挟持される。そして、送り戻し搬送路41を、逆搬送ローラ対42b、42c、42d,42eと順次送り戻され、両面転送合流路25に合流する。
そして、再び搬送ローラ対24により搬送されて給紙案内路23を通過し、反転して画像形成面が下向きになり、画像が未形成の面が上向きになった用紙Pの後端が先頭になって待機ローラ対21に当接して一時停止する。
以下、最初の面(表面)の印字の場合と同様にして用紙の裏面に4色のトナー画像が順次転写され、このトナー画像が定着装置29により定着される。
この後、通常印刷の両面印刷の場合は、用紙Pは、上部排紙口5から機外に排出される。しかし、圧着はがき用紙P−4又はP−3の場合は、再び送り戻し搬送路41に送り戻される。
この後、通常印刷の両面印刷の場合は、用紙Pは、上部排紙口5から機外に排出される。しかし、圧着はがき用紙P−4又はP−3の場合は、再び送り戻し搬送路41に送り戻される。
これと共にフルカラー印字モードの設定が解除され、粉体接着剤塗布モードが設定される。これにより、用紙搬送方向上流側の4つの画像形成部9(9m、9c、9y、9k)は非印字状態に設定され、現像器15に粉体接着剤(B)を収容した画像形部9Bが印字状態に設定される。
そして、上述した片面印字又は両面印字の場合と同一の手法で、画像形部9Bのみによる粉体接着剤の塗布処理が、圧着はがき用紙P−4又はP−3の可変情報印字済みの紙面に行われる。
ここで、上記圧着はがき用紙P−4又はP−3の可変情報印刷と粉体接着剤塗布の態様について説明する。
図3(a) は、圧着はがき用紙P−4の可変情報印刷終了時の態様を示す図であり、同図(b) は粉体接着剤塗布終了時の態様を示す図、同図(c) はその紙折り時の態様を示す図である。同図(a),(b),(c) に示す矢印bは、図2に示した矢印bであり、圧着はがき用紙P−4の搬送方向を示している。
図3(a) は、圧着はがき用紙P−4の可変情報印刷終了時の態様を示す図であり、同図(b) は粉体接着剤塗布終了時の態様を示す図、同図(c) はその紙折り時の態様を示す図である。同図(a),(b),(c) に示す矢印bは、図2に示した矢印bであり、圧着はがき用紙P−4の搬送方向を示している。
同図(a) に示す圧着はがき用紙P−4の図に見える手前側面には「請求書、12月分、2万円、1月31日まで」の秘匿可変情報が画像形成部9によって印刷されている。尚、図には見えない向う側面には差出人名や宛先名等の公開可変情報が印刷されている。
上記の秘匿可変情報の印刷面には、同図(b) に示すように、粉体接着剤69が画像形成部9Bによって塗布されている。そして、折込部38によって、同図(d) に示すように、その粉体接着剤69の塗布面が互いに向き合うようにV型に折り込まれる。
図4(a) は、圧着はがき用紙P−3の可変情報印刷終了時の態様を平面図で示す図であり、同図(b),(c) は、粉体接着剤塗布終了時の態様を平面図と側面図で示す図、同図(d) は、その紙折り時の態様を斜視図で示す図である。
尚、同図(a),(b),(c),(d) に示す矢印bも、図2に示した矢印bであり、圧着はがき用紙P−3の搬送方向を示している。
同図(a) は、圧着はがき用紙P−3の表裏全面に印刷されている可変情報の図示を省略している。その可変情報の両面印刷が終了すると、その可変情報の先ず第1面側の秘匿可変情報印刷面PA及びPBに、同図(b) に示すように、粉体接着剤69が塗布される。
同図(a) は、圧着はがき用紙P−3の表裏全面に印刷されている可変情報の図示を省略している。その可変情報の両面印刷が終了すると、その可変情報の先ず第1面側の秘匿可変情報印刷面PA及びPBに、同図(b) に示すように、粉体接着剤69が塗布される。
続いて第2面側の秘匿可変情報印刷面PE及びPFに、同図(c) に示すように、粉体接着剤69が塗布される。そして、折込部38によって、同図(d) に示すように、その粉体接着剤69の塗布面が互いに向き合うようにZ型に折り込まれる。
このような折り込みは、図1において、可変情報の印刷と粉体接着剤の塗布が終了した用紙Pが、定着装置29により粉体接着剤を仮定着されて定着排紙ローラ対33により下流側に排出されたとき、切換フラップ34が図の実線で示す上位置に回動していることにより、折込搬入口39を通って折込部38に搬入されて実行される。
図5(a) 〜(e) は、図3(a) に示したA4判の用紙P−4が、可変情報の印刷と粉体接着剤の塗布が終了し、二通分が繋がったままの状態で(スプリッターで裁断される前の段階で)二つ折りにされるV折り圧着はがきの折り曲げ方法を示す図である。
まず、図5(a) の矢印eに示すように、用紙P−4は、折込部38の折込搬入口39に搬入される。そこで、一次搬送ローラ43と一次二次搬送ローラ44が一対となって、用紙P−4を把持して回転し、図5(b) に示すように、用紙P−4を一次引き込み路47に送り出すように動作する。
一次折込装置46は、図5(b) に示すように折込搬入口39と一次引き込み路47間に張り渡された用紙P−4の折り線65(図2(a) 参照)を、図5(c) に示すように折込板45を突き出して、一次二次搬送ローラ44と二次三次搬送ローラ48との対向部に折り込む。
続いて図5(d) に示すように、一次二次搬送ローラ44と二次三次搬送ローラ48が一対となって、用紙P−4の上記折り込まれた先端を把持して回転し、用紙P−4を二次引き込み路53方向に送り出すように動作する。
その用紙P−4の上記折り込まれた先端が、二次三次搬送ローラ48と三次搬送ローラ49との対向部をやや過ぎたタイミングで、二次折込装置52が折込み兼案内板51を突き出して、用紙P−4の折り込まれて突き出された先端を、二次三次搬送ローラ48と三次搬送ローラ49との対向部方向に案内する。
その用紙P−4の折り込まれて突き出された先端を、二次三次搬送ローラ48と三次搬送ローラ49が一対となって挟持して回転する。これにより、図5(e) に示すように、用紙P−4は、折り込み先端部分から後続部分が二つ折りに重ねられながら圧着装置55に送り出される。
図6(a) 〜(e) は、図2(b) に示したA3判相当の用紙P−3が、可変情報の印刷と粉体接着剤の塗布が終了し、二通分が繋がったままの状態で(スプリッターで裁断される前の段階で)三つ折りにされるZ折り圧着はがきの折り曲げ方法を示す図である。
まず、図6(a) は、図5(a) 〜(d) の場合と同様に2つ折りのところまで進行した状態を示している。
この後、一次搬送ローラ43と一次二次搬送ローラ44が一対となって用紙P−3の後部を送り出し、さらに一次二次搬送ローラ44と二次三次搬送ローラ48が一対となって、紙P−3の上記二つ折り部分を把持して回転し、図6(b) に示すように、用紙P−3を二次引き込み路53方向に送り出す。
この後、一次搬送ローラ43と一次二次搬送ローラ44が一対となって用紙P−3の後部を送り出し、さらに一次二次搬送ローラ44と二次三次搬送ローラ48が一対となって、紙P−3の上記二つ折り部分を把持して回転し、図6(b) に示すように、用紙P−3を二次引き込み路53方向に送り出す。
その用紙P−3の上記二つに折り込まれた一枚目P−3−1と二枚目P−3−2の合わせ部分P−3−12が二次三次搬送ローラ48と三次搬送ローラ49との対向部にきたタイミングで、図6(c) に示すように、二次折込装置52が折込み兼案内板51を突き出して、用紙P−3の最後部の3枚目P−3−3を折り込む。
二次三次搬送ローラ48と三次搬送ローラ49が一対となって、図6(d) に示すように用紙P−3の最後部の3枚目P−3−3が折り込まれて三重となって突き出された3つ折り部分を挟持して回転する。
これにより、図6(e) に示すように、用紙P−3は、二次三次搬送ローラ48と三次搬送ローラ49とにより三つ折りにされながら、圧着装置55に送り出される。
図1に戻り、上記のように圧着装置55に送り出された二つ折りの用紙P−4又は三つ折りの用紙P−3は、ただちに圧着装置55に搬入され、予熱と加熱と圧力を加えられて圧着される。
図1に戻り、上記のように圧着装置55に送り出された二つ折りの用紙P−4又は三つ折りの用紙P−3は、ただちに圧着装置55に搬入され、予熱と加熱と圧力を加えられて圧着される。
ここで、圧着装置55が、単なる熱ローラ対だけから成るとした場合の、圧着はがき用紙の圧着面への熱の伝導について考察する。
図7(a) は、圧着装置55が単なる熱ローラ対だけから成るとした場合の二つ折りの用紙P−4の場合の圧着の態様を示し、同図(b) は、同様の場合における三つ折りの用紙P−3場合の圧着の態様を示す図である。
図7(a) は、圧着装置55が単なる熱ローラ対だけから成るとした場合の二つ折りの用紙P−4の場合の圧着の態様を示し、同図(b) は、同様の場合における三つ折りの用紙P−3場合の圧着の態様を示す図である。
同図(a),(b) に示すいずれの場合も、接着剤69が圧着はがき用紙P−4又はP−3に挟まれた構成になっている。この接着剤69を加熱溶融するために、外から熱ローラ対71(71a、71b)により挟持・押圧して、圧着はがき用紙P−4又はP−3を通して矢印c及びdのように、熱を浸透伝達する必要がある。
このように、プリンタの定着器のように熱ローラから接着剤69に直接熱を伝達することが出来ないため、接着剤69を溶融するためには、熱ローラ71にはプリンタの定着器で必要とされる熱よりも何倍もの熱が必要である。
ところが、接着剤69を粉体にして静電現像を用いて圧着はがきに塗布する本例の方式においては、トナー(接着剤)の保存性の維持と、現像器内での攪拌装置による力学的負荷への耐性を得るために、トナー(接着剤)の軟化点を下げるのには限界がある。
また、たとえ周囲の状況を無視して接着剤の軟化点を下げることが出来たとしてもプリンタの定着器を応用した圧着の構成では、高速線速度で圧着はがき用紙を搬送しながら圧着するには無理があり、能率の低下を招くことになる。図1に示した、本例の圧着装置55は、上記の問題を解決したものである。
図8(a) は、圧着装置55のみを取り出して拡大して示す図であり、近傍の上流・下流の搬送系も合わせて示している。また、同図(b) は圧着装置55の予備加熱ユニット56のみを取り出して内部構造を透視的に示す図である。尚、同図(a),(b) には図1に示した構成と同一の構成部分には図1と同一の番号を付与して示している。
図8(a) に示すように、圧着装置55は、熱ローラ対57(57a、57b)の上流側直前に、予備加熱ユニット56が設置されている。熱ローラ対57は、一般的なプリンタの定着器と同様の構成になっている。すなわち、一定の温度まで加熱されているとともに、規定の圧力で熱ローラ57aと57b間同士で圧接している。また、本体装置の駆動系から駆動されて回転する。
他方の予備加熱ユニット56は、断熱材72、発熱体73及び板金74を順次積層して成る組部材75の二組を、所定の間隙を介して板金74の外面を対向させて記置される。
換言すれば、二組の組部材75の上と下では、板金74、発熱体73、断熱材72の積層順は逆になっている。
換言すれば、二組の組部材75の上と下では、板金74、発熱体73、断熱材72の積層順は逆になっている。
上記板金74の所定の間隙を介して対向する面には、間隙を通過する圧着はがきの宛名印刷等に例えば擦れなどの悪影響を与えないようにするために、例えばテフロン(登録商標)等の離型性の良好な表面処理がそれぞれ施されている。
また、上記所定の間隙は、用紙P−4又はP−3が有効に加熱されるためには、1mm以下の範囲にあることが必要である。これは種々の実験の結果、判明したことである。
また、特には図示しないが、板金74には温度センサが近接設置されている。この温度センサにより検出される温度情報により、制御部のエンジン部から、発熱体がon/off駆動され、板金74の表面温度が一定になるように加熱温度が制御されている。
また、特には図示しないが、板金74には温度センサが近接設置されている。この温度センサにより検出される温度情報により、制御部のエンジン部から、発熱体がon/off駆動され、板金74の表面温度が一定になるように加熱温度が制御されている。
この制御温度は、熱ローラ対57と予備加熱ユニットの加熱温度をそれぞれCt、接着剤69の流出開始温度をMtとしたとき、Ct=Mt−10℃になるように制御される。尚、上記の流出開始温度は島津製作所(株)製のフローテスタによる測定値である。
この圧着装置55は、図8(a) に示すように、矢印bで示す用紙搬送方向の予備加熱ユニット56の長さをLミリメートルとしたとき、用紙P−4又はP−3の搬送線速をaミリメートル/秒として、L/a=0.2以上の関係を有するように構成されている。
また、予備加熱ユニット56と熱ローラ対57とが少しでも離れていると、その離れた隙間部分が非加熱区間となって予備加熱ユニット56で加熱された用紙が冷却されてしまう。
したがって、この不都合を避けるため、図8(a) に示すように、予備加熱ユニットの紙排出口56−1と熱ロール対57の紙進入口57−1とは、殆ど隙間が空かないように可及的に近接して配置されている。
図2に示す用紙P(P−4又はP−3)は、図1に示す可変情報の印刷処理と粉体接着剤の塗布処理と、V折り又はZ折りの紙折り処理が終了して、折込部38の二次三次搬送ローラ48と三次搬送ローラ49により圧着装置55に給送される。
用紙Pは、圧着装置55において、先ず予備加熱ユニット56の搬送経路76内を通過しながら加熱される。用紙Pは予備加熱ユニット56から熱ロール対57に送り込まれ、熱ロール対57で加熱と共に加圧されて圧着される。
このように、本例では、加熱区間を予備加熱ユニット56によって長く設定しているため、搬送速度が高速でも十分に用紙Pを加熱することが出来、十分な圧着ができるようになる。
この後、図1に示す刃付きローラ59及び圧接ローラ61から成るスプリッターによって、図2に示した裁断線66又は68の部分が裁断されて、V折りZ折りともに2通の圧着はがきが完成する。
尚、予備加熱ユニット56の熱量が十分であるとき又は例えばV折り圧着はがきのように用紙が二重であるときなどには、場合により、熱ローラ対に代えて加圧ローラ対を用いるようにしてもよい。
(実施形態3)
ところで、用紙というものは、いわゆる腰と呼ばれる或る程度の復元力があるために、折込部38で折り曲げた後、時間の経過とともに復元力で折り曲げ状態が開いてくる。この用紙の開きが予備加熱ユニットからの熱伝達を阻害する虞がある。この虞を解消する圧着装置の構成を、実施形態3として以下に説明する。
ところで、用紙というものは、いわゆる腰と呼ばれる或る程度の復元力があるために、折込部38で折り曲げた後、時間の経過とともに復元力で折り曲げ状態が開いてくる。この用紙の開きが予備加熱ユニットからの熱伝達を阻害する虞がある。この虞を解消する圧着装置の構成を、実施形態3として以下に説明する。
図9は、実施形態3における圧着装置のみを取り出して拡大して示す図である。同図に示す圧着装置55´において、熱ローラ対77(77a、77b)は、矢印bで示す用紙の搬送方向の長さ寸法よりも短い間隔で複数(図9の例では4対)配置されている。
上記の用紙の搬送方向の長さ寸法は、用紙P−4の場合、図2(a) に示したように21.0cmのV折り後の寸法は10.5cmであり、用紙P−3の場合も、図2(b) に示したように31.5cmのZ折り後の寸法は10.5cmである。
すなわち、熱ローラ対77は、用紙P−4、P−3を搬送する場合に「ロール間距離<10」であることが望ましい。
また、本例では、予備加熱ユニット78は、各熱ローラ対77の間にそれぞれ配置される。したがって、本例のように熱ローラ対77が4対の場合は予備加熱ユニット78は3個配設されることになる。
また、本例では、予備加熱ユニット78は、各熱ローラ対77の間にそれぞれ配置される。したがって、本例のように熱ローラ対77が4対の場合は予備加熱ユニット78は3個配設されることになる。
熱ローラ対77の各熱ローラ77a及び77bは、それぞれ外側面に近接して配置された発熱体78とこの発熱体78の外側を覆う断熱体79を備えている。
本例の場合も各熱ローラ対77と各予備加熱ユニット78とは可及的に近接して配置されている。また、予備加熱ユニット78の加熱の制御温度は実施形態2の場合と同様である。
本例の場合も各熱ローラ対77と各予備加熱ユニット78とは可及的に近接して配置されている。また、予備加熱ユニット78の加熱の制御温度は実施形態2の場合と同様である。
上記構成の圧着装置55´において、所定の面に接着剤が塗布され、折込部でV折り又はZ折りされて、圧着装置55´に搬入されてきた用紙P−4又はP−3は、先ず搬入口に配置されている熱ローラ対77によって挟持されて押圧され、折込部で折り曲げ後に時間の経過とともに復元力により開きそうになる用紙の折り目を押さえつけられる。
そして、用紙Pは、下流側に隣接の予備加熱ユニット78に送り込まれる。予備加熱ユニット78を挟んで上流側と下流側に近接して配置されている熱ローラ対77の配置間隔は、上述したように用紙の搬送方向の長さ寸法よりも短い間隔で配置されている。
これにより、最初に折り目を押さえつけられた状態で予備加熱ユニット78で加熱された用紙Pは、折り目が開く間も与えられず予備加熱ユニット78の下流側に隣接の次の熱ローラ対77によって挟持されて押圧され折り目を押さえつけられる。
このように、ひとつの熱ローラ対77を用紙Pが抜け出す前に、次の熱ローラ対77が用紙Pを挟持するようにして、常に用紙Pが折りたたまれた状態で、次々と複数の予備加熱ユニット78と熱ローラ対77を通過しながら加熱さ、加圧されて、十分に圧着される。
1 圧着はがき作製装置
2 開閉給紙トレー
3 用紙カセット
P(P−3、P−4) 用紙
4 排紙トレー
5 上部排紙口
6 用紙搬送ベルト(搬送ベルト)
7 駆動ローラ
8 従動ローラ
9(9m、9c、9y、9k) 画像形成部
9B 粉体接着剤塗布部
11 感光体ドラム
12 クリーナ
13 初期化帯電器
14 光書込ヘッド
15 現像器
16 現像ローラ
17 転写シート
18 テンションローラ
19 ベルトクリーナ
21 待機ローラ対
22 給紙コロ
23 給紙案内路
24 上部給紙ローラ対
25 両面転送合流路
26 下部給紙ローラ対
27 用紙先端案内ローラ
28 給紙コロ
29 定着装置
31 発熱ローラ
32 押圧ローラ
33 定着排紙ローラ対
34 切換フラップ
35 搬送ローラ対
36 排紙路
37 上部排紙ローラ対
38 折込部
39 折込搬入口
40 両面印刷用搬送ユニット
41 送り戻し搬送路
42(42a、42b、・・・、42e) 逆搬送ローラ対
43 一次搬送ローラ
44 一次二次搬送ローラ
45 折込板
46 一次折込装置
47 一次引き込み路
48 二次三次搬送ローラ
49 三次搬送ローラ
51 折込み兼案内板
52 二次折込装置
53 二次引き込み路
55、55´ 圧着装置
56 予備加熱ユニット
57(57a、57b) 加熱・加圧ローラ対
58 搬出ローラ対
59 刃付きローラ
61 圧接ローラ
62 排出ローラ対
63 側面排出口
64 電装部
65、67 折り線
66、68 裁断線
69 粉体接着剤
71(71a、71b) 熱ローラ対
72 断熱材
73 発熱体
74 板金
75 組部材
76 搬送経路
77(77a、77b) 熱ローラ対
78 予備加熱ユニット
79 断熱体
2 開閉給紙トレー
3 用紙カセット
P(P−3、P−4) 用紙
4 排紙トレー
5 上部排紙口
6 用紙搬送ベルト(搬送ベルト)
7 駆動ローラ
8 従動ローラ
9(9m、9c、9y、9k) 画像形成部
9B 粉体接着剤塗布部
11 感光体ドラム
12 クリーナ
13 初期化帯電器
14 光書込ヘッド
15 現像器
16 現像ローラ
17 転写シート
18 テンションローラ
19 ベルトクリーナ
21 待機ローラ対
22 給紙コロ
23 給紙案内路
24 上部給紙ローラ対
25 両面転送合流路
26 下部給紙ローラ対
27 用紙先端案内ローラ
28 給紙コロ
29 定着装置
31 発熱ローラ
32 押圧ローラ
33 定着排紙ローラ対
34 切換フラップ
35 搬送ローラ対
36 排紙路
37 上部排紙ローラ対
38 折込部
39 折込搬入口
40 両面印刷用搬送ユニット
41 送り戻し搬送路
42(42a、42b、・・・、42e) 逆搬送ローラ対
43 一次搬送ローラ
44 一次二次搬送ローラ
45 折込板
46 一次折込装置
47 一次引き込み路
48 二次三次搬送ローラ
49 三次搬送ローラ
51 折込み兼案内板
52 二次折込装置
53 二次引き込み路
55、55´ 圧着装置
56 予備加熱ユニット
57(57a、57b) 加熱・加圧ローラ対
58 搬出ローラ対
59 刃付きローラ
61 圧接ローラ
62 排出ローラ対
63 側面排出口
64 電装部
65、67 折り線
66、68 裁断線
69 粉体接着剤
71(71a、71b) 熱ローラ対
72 断熱材
73 発熱体
74 板金
75 組部材
76 搬送経路
77(77a、77b) 熱ローラ対
78 予備加熱ユニット
79 断熱体
Claims (9)
- 熱溶融性の接着剤を圧着面に塗布された少なくとも二枚以上の用紙を圧着する熱ローラ対と予備加熱ユニットを有することを特徴とする圧着装置。
- 前記予備加熱ユニットは、断熱材、発熱体及び板金を順次積層して成る組部材二組を所定の間隙を介して前記板金の外面を対向させて配置される、ことを特徴とする請求項1記載の圧着装置。
- 前記間隙は、1mm以下である、ことを特徴とする請求項2記載の圧着装置。
- 前記板金の前記間隙を介して対向する面は、それぞれ離型性の良好な表面処理が施されている、ことを特徴とする請求項2記載の圧着装置。
- 前記予備加熱ユニットは、前記板金の表面温度を検出する温度センサを備えていることを特徴とする請求項1記載の圧着装置。
- 前記熱ローラ対と前記予備加熱ユニットの加熱温度をCt、前記接着剤の流出開始温度をMtとしたとき、Ct=Mt−10℃に制御される、ことを特徴とする請求項1記載の圧着装置。
- 前記予備加熱ユニットは、前記用紙の搬送線速をaミリメートル/秒、前記用紙の搬送方向の前記予備加熱ユニットの長さをLミリメートルとしたとき、L/a=0.2以上である、ことを特徴とする請求項1記載の圧着装置。
- 前記予備加熱ユニットと前記熱ローラ対は、前記予備加熱ユニットの用紙排出口と前記熱ローラ対の用紙搬入口とが可及的に近接するように配置される、ことを特徴とする請求項1記載の圧着装置。
- 前記熱ローラ対は前記用紙の搬送方向の長さ寸法よりも短い間隔で複数配置され、前記予備加熱ユニットは、各前記熱ローラ対の間にそれぞれ配置される、ことを特徴とする請求項1記載の圧着装置。
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Cited By (10)
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---|---|---|---|---|
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-
2006
- 2006-01-18 JP JP2006010043A patent/JP2007193004A/ja not_active Withdrawn
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