JP2007041093A - 熱可塑性透明樹脂粉体、その製造方法及び塗布方法並びにそれを用いた再剥離性接着シートの作成方法 - Google Patents

熱可塑性透明樹脂粉体、その製造方法及び塗布方法並びにそれを用いた再剥離性接着シートの作成方法 Download PDF

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康夫 鴨下
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Abstract

【課題】実用性のある熱可塑性透明粉体接着剤、製造方法、塗布方法、再剥離性接着シートの作成方法を安価に提供する。
【解決手段】熱可塑性透明粉体接着剤は純正トナーよりも1/2法溶融温度が10度以上低く、流出開始温度も低く、軟化点温度も低く構成されている。製法はポリエステル樹脂95質量%、帯電制御剤2質量%、WAX3質量%をヘンシェルミキサーで混合し、二軸連続混練機で混練し、粗砕、粉砕、分級の後、疎水性シリカと混合して中心粒径9μmの透明粉体とする。塗布方法は透明粉体をプリンタの黒トナー容器に交換装填し可変情報印字済みの紙面に重ねてべた印字する。プリンタから取出した用紙を二つ折りし、これをプリンタの定着器で熱圧着して再剥離性接着シートが出来上がる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、熱可塑性透明樹脂粉体、その製造方法及び塗布方法並びにそれを用いた再剥離性接着シートの作成方法に関する。
従来、特定の個人のみへ文字情報を伝達するために、一般に、文字記載物を封書の形態にし、開封後に始めて当該個人が文字情報を確認できるようにしていた。
近年、個人情報保護が厳しく問われるようにもなり、各種事業所等では、例えば、個人の各種データ、成績表、給与明細書等の個人情報は、これを文字記載物の内部の印字箇所に記録して、印字箇所の周縁部もしくは文字記載物の全面を接着や圧着により封筒状やカード状にして配布したりしている。
このうち、はがきサイズのカード状のものは圧着はがきと呼ばれており、通常の郵便はがきと同じ料金で利用できることから、情報提供者側の利便性が高い印字(印刷)情報秘匿システムとして、広告宣伝のダイレクトメール等にも汎用されている。
このような圧着はがき等による印字情報秘匿システムを利用するには、従来、専門の製造業者に委託するか、高価な圧着はがき等製造・印刷装置を導入するかして秘匿情報を作成していた。
これらの圧着はがき等製造・印刷装置を用いて秘匿情報を作成するには、接着剤を情報印字の後に塗布する方法や、情報印字の前に塗布する方法等があるが、いずれにしても秘匿情報を大量に作成するという前提が必須であり高価であった。
また、そのような製造業者への委託は、個人情報の流出の問題も潜在的に存在しており好ましい秘匿情報の作成方法とはいえない。
ところで、近年、パソコンやプリンタの発達と相侯って、小規模事業所や個人でも利用できるように、少量単位でも簡易に圧着はがきを作成できるようにしたものも提案されている。
例えば、感圧接着剤を予め塗布した剥離紙付きはがき用紙が販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、感圧接着剤部分を圧着して投函用の圧着はがきを完成させるものである。
また、例えば、粘着フイルムとはがき用紙を一組にしたものが販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、2つ折り内部に粘着フイルムを挟むようにして圧着して、投函用の圧着はがきを作成できるようにしたものである。
しかしながら、これでもコスト高は避けられず、取り扱いが煩雑であり、個人的に数枚の圧着はがきを作成するのなら良いが、ある程度の枚数単位で、安価で、迅速に、且つ対需要即応体制で作成できるものではない。
そこで、粘着剤を内包したマイクロカプセルから成るトナー状粘着剤を静電印刷法により基材の表面に転写してフラッシュ定着させ、接着時には圧力によりマイクロカプセルを破壊しカプセル内の粘着剤を浸出させるようにして、圧着はがきを容易に作成できるとする提案がなされている。また、この提案では、粘着剤を溶融、混練、粉砕した粉砕トナーも示唆されている。(例えば、特許文献1参照。)
また、事務用プリンタや複写機の交換用の印字用カートリッジに圧着用物質を入れて、それら事務用プリンタ又は複写機による印字作業と同様の操作で圧着用物質を官製はがきや封筒に塗布し、その後、圧着専用機にかけるようにし、圧着専用機にかけるところまでを1台のプリンタ又は複写機で出来るとする提案がなされている。また、この提案では、二つ折りの片面、三つ折の中央両面に圧着用物質を塗布することが示唆されている。(例えば、特許文献2参照。)
また、感熱接着剤を含むトナーを用い、電子写真方式により画像を対需要即応式で作成する方法が提案されている。この提案では、感熱接着剤の軟化温度は電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高くなるように構成し、また、感熱接着剤の電子写真方式用トナーに占める割合を5〜60重量%とし、また、感熱接着剤の組成は熱接着性樹脂、ホットメルト及びワックス類からなる群より選ばれる1種類以上を含むようにすることが提案されている。(例えば、特許文献3参照。)
特開平09−104849号公報(段落0005、0014、図1、図3、図6) 特開2000−006553号公報(要約、図なし) 特開2004−126231号公報(段落0085〜0087、図なし)
しかしながら、特許文献1の技術は、マイクロカプセル式のトナーについては構成及び組成について記載されてはいるが、粉砕トナーについては単なる思い付き程度に示唆されているのみであり、具体的な組成、製法、及び用法についての記載がなく、これでは、この分野の当業者といえども有用な粉砕トナーを作成することは勿論、試作することさえ出来ない。
また、特許文献2の技術は、圧着専用機にかける前までの官製はがきや封筒による印字情報秘匿書類を作成するものであり、投函用に完成するには圧着専用機にかけなければならない点で利便性と経済性に欠けるものであり、また対需要即応性には程遠いものと言わざるを得ない。
また、特許文献3の技術では、単に感熱接着剤の軟化温度が電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高く設定されているというのみで、感熱接着剤を含むトナーの詳細な処方等の説明はない。
ところで、対需要即応性のある圧着はがきの作成方法としては、個人的にも使用できる小型の電子写真式プリンタのトナーカートリッジに収容して使用可能な粉体接着剤を具体的に実現し、その粉体接着剤を現像、転写及び定着によって同プリンタで可変情報を印字(又は印刷、以下同様)した紙面に塗布できればよいと考えられる。
但し、そのように印字後の用紙に対する接着剤の塗布を電子写真式プリンタを用いて行うものとすると、粉体接着剤は通常のトナーとほぼ同様の形態のものでないと、接着剤として塗布(現像、転写、及び定着)は出来ないと考えられる。
しかしながら、トナー状の圧着はがき用粉体接着剤は、従来の提案技術である上記の各特許文献には思い付き程度に示唆されてはいるものの、既に述べたように具体的な材料処方も具体的な用法も開示されていない。
また、そのようなトナー状の圧着はがき用粉体接着剤は今日まで市場に流通もしていない。流通している圧着はがき用粉体接着剤は液状または粘着シート状のものだけである。
そこで、本発明者は、上記従来の提案技術が示唆するところに基づいて、プリンタを用いて塗布できることを前提としたトナー状の接着剤を試作してみることにした。
図12は、プリンタ又は複写機を用いて塗布できることを前提として試作されたトナー状接着剤の材料処方を示す図表である。同図に示すように、トナー状接着剤の材料処方では、結着樹脂として、ポリエステルを約95%、帯電制御剤として、LR147を約2%、ワックスとして、ppを約2%とした。
尚、上記の材料処方は、圧着はがき用接着剤であること、及びプリンタを用いて塗布できること(つまりトナーと類似した粉体性質を持っていること)の両条件を満たすものとの考えに基づいて処方したものであり、ポリエステルは現在プリンタのトナーとして主に使用されている結着樹脂材料である。
次に、これらの材料を、三井鉱山製へンシェルミキサーFM20にて混合し、二軸連続混練機により混練した。その後、粗砕、粉砕、分級、を経て、最後にヘンシェルミキサーにて疎水性シリカと混合し、中心粒径9μmのトナーと類似の粉体を得た。
この粉体を、粉体接着剤として感光体ドラムに現像し、往復はがきの折り合わせ面に転写し、定着させて、用紙を取り出し、圧着専用機にかけて貼り合わせた。このとき、貼り合わせる貼り付けローラの設定温度を、120℃、130℃、140℃、150℃の4段階に分けて設定し、それぞれの設定温度において貼り合わせた圧着はがきを作成した。
この圧着はがきの貼り付けに上記のように圧着専用機を用い、貼り付けローラの温度設定に通常のトナーの溶融温度よりも高い温度が含まれているのは、それぞれ従来の提案技術の示唆に応じたものである。
図13は、上記設定温度ごとに作成された圧着はがきを評価した結果を示す図表である。尚、同図表に示す剥離力は、圧着はがきの貼り付け部を剥離する際の力の強さであり、文字オフセット性は、圧着はがきの貼り付け部を開封(剥離)したとき、可変情報印字トナーが、もともと印字されていた面から脱離して接着対面へ転移して付着してしまうという現象を示している。また、「×」は評価結果が悪かったことを示している。
同図表から明らかなように、上記のように作成された接着剤では、はがきが貼りつく接着力(=剥離力)の温度設定領域(140℃、150℃)においては、文字オフセットが発生するという問題があることが判明した。
つまり、先行技術が示唆する範囲で作成された接着剤(軟化温度がトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高い接着剤)では、通常トナーで可変情報を印字後に接着剤単体で印字面に塗布を行った場合、又は感熱接着剤を含むトナーで可変情報の画像を形成した場合、その後の接着剤による接着を実現するための加熱によって、紙面に定着されていたトナーが再溶融してしまい、文字オフセットが発生する。
この文字オフセット現象は、熱圧着で軟化溶融した可変情報印字トナーと接着剤の両者が共に強く結着し、はがきを開封するとき可変情報印字トナーが対向面の接着剤に強く引っ張られ、その力が紙と可変情報印字トナーとの接着力を凌いで、可変情報印字トナーが対向面側に転移することによって起こると考えられる。
従って、十分な接着力(=剥離力)を持ち、かつ文字オフセットのない粉体接着剤の作成に当たっては接着剤の熱特性に関して何らかの制御が必要である、ということが判明する。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、実用性のある粉体接着剤としての熱可塑性樹脂粉体と、その製造方法及び塗布方法並びにそれを用いた再剥離性接着シートの作成方法を安価に提供することである。
先ず、第1の発明の熱可塑性透明樹脂粉体は、電子写真式画像形成方法により熱可塑性カラー樹脂粉体による可変情報を印刷された再剥離性接着シートの接着面に上記電子写真式画像形成方法による現像により塗布が可能な熱可塑性透明樹脂粉体であって、1/2法溶融温度が上記熱可塑性カラー樹脂粉体の1/2法溶融温度よりも10度以上低いように構成される。
この熱可塑性透明樹脂粉体は、例えば、昇温法における流出開始温度が上記熱可塑性カラー樹脂粉体の流出開始温度よりも低いように構成され、また、例えば、昇温法における軟化点温度が上記熱可塑性カラー樹脂粉体の軟化点温度よりも低いように構成される。
次に、第2の発明の熱可塑性透明樹脂粉体の製造方法は、電子写真式画像形成方法により熱可塑性カラー樹脂粉体による可変情報を印刷された再剥離性接着シートの接着面に上記電子写真式画像形成方法による現像により透明トナーとして塗布が可能な熱可塑性透明樹脂粉体の製造方法であって、軟化点120℃のポリエステル樹脂100質量%と帯電制御剤2質量%とをケミカルミキサーで混合し、該混合物を2軸押出機により溶融混練を行った後冷却し、該冷却した混練物をハンマーミルで粗砕し、該粗砕物をロートプレックスにより1〜3mmの大きさに作成し、該作成物をジェットミル粉砕機により粉砕し、該粉砕物を分級して2〜20μmの平均粒径の粉体粒子とし、該粉体粒子100質量%と平均粒径40nmのシリカ1質量%とをケミカルミキサーで混合して上記粉体粒子の表面に上記シリカを付着させて透明トナーとしての熱可塑性透明樹脂粉体を作成する各工程を少なくとも含んで構成される。
更に、第3の発明の熱可塑性透明樹脂粉体の塗布方法は、はがきの整数倍面積の普通紙又は接着剤無加工の圧着用はがきに電子写真式画像形成方法により熱可塑性カラー樹脂粉体を用いて可変情報を印刷し、上記電子写真式画像形成方法にてアミ点印字により印字率を調節して請求項4記載の熱可塑性透明樹脂粉体を現像し、該現像された熱可塑性透明樹脂粉体を上記可変情報を印刷した上記普通紙又は接着剤無加工の圧着用はがきに転写し定着器により定着する各工程を含んで構成される。
上記熱可塑性透明樹脂粉体の塗布方法において、上記アミ点印字による印字率は、例えば10%であるように構成される。また、例えば、上記可変情報の印刷時の定着温度よりも、上記熱可塑性透明樹脂粉体の転写後の定着温度のほうが低いように構成される。
そして、第4の発明の再剥離性接着シート作成方法は、マゼンタ、シアン、又はイエローの熱可塑性カラー樹脂粉体をトナー容器に収容した第1〜第3の画像形成部とブラックの熱可塑性カラー樹脂粉体をトナー容器に収容した第4の画像形成部の合計4つの画像形成部を備え、フルカラー印字モードによる印字とモノクロ印字モードによる印字を選択的に実行可能な電子式画像形成装置を用い、上記ブラックの熱可塑性カラー樹脂粉体のトナー容器を請求項4記載の熱可塑性透明樹脂粉体を収容したトナー容器に交換し、上記第4の画像形成部を非印字状態としてはがきの整数倍面積の普通紙又は接着剤無加工の圧着用はがきに上記第1〜第3の画像形成部のいずれか又は全てを用いて上記フルカラー印字モードにより可変情報を形成して定着させ、該可変情報を形成して定着された上記普通紙又は上記圧着用はがきを両面印字用搬送機構により上記可変情報の形成面が再度印字面となるように搬送させ、上記フルカラー印字モードから上記モノクロ印字モードに印字モードを切り替え且つ印字率10%に設定し、上記第4の画像形成部により上記熱可塑性透明樹脂粉体を現像させ、該現像された上記熱可塑性透明樹脂粉体の印字率10%の画像を上記両面印字用搬送機構を介して再搬送されてくる上記普通紙又は上記圧着用はがきの上記可変情報形成面に転写させ定着させて機外に排出させ、該排出された上記普通紙又は上記圧着用はがきを上記熱可塑性透明樹脂粉体の定着面を内側にして折り曲げて圧着用はがき定着器により圧着させるように構成される。
本発明よれば、トナー状の熱可塑性透明樹脂粉体が熱可塑性カラー樹脂粉体に比べて、より低い温度で軟化し流動化する熱特性をもつように構成されているので、可変情報印字後における熱可塑性透明樹脂粉体の塗布後の定着で熱可塑性透明樹脂粉体とトナーが混じり合うことがなく、また、塗布された熱可塑性透明樹脂粉体による熱圧着後の剥離操作で反対側接着面に可変情報が転移することがなく、安定した状態の可変情報を維持することができる。
また、可変情報印字後の通常紙のシートに、通常トナーと同様に現像・転写を行って、定着温度のみ変更して、熱可塑性透明樹脂粉体を塗布することができるので、可変情報の印字と接着剤の塗布を通常の電子写真式画像形成装置により実現出来て便利である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
前述した文字オフセット現象を防ぐためには、接着剤を塗布したはがきを加圧および加熱により貼りつける工程において、可変情報印字トナー及び接着剤がそれぞれ可変情報印字トナーが軟化しない状態で接着剤が軟化し始めて接着できる状態、つまり接着剤が可変情報印字トナーに対して低い温度で軟化し始めるという熱特性を持つことが必要であると考えられる。
そして、実用的な具体的組成を有するトナー状の接着剤を実現するためには、第1には、上記の考え方が正しいものであるか否かを検証する、第2には、上記の考え方が正しいとすれば可変情報印字トナーの熱特性と接着剤の熱特性との相対的な差が具体的にどの程度のものかを検証する、ことが重要であると考えられる。
この検証のため、本発明者は、可変情報印字トナーの熱特性を基準として、種々の熱特性をもつ4つの接着剤を作成し、その接着力と文字オフセット性について評価した。
以下、その接着剤の処方、接着剤の製造方法、接着剤の評価試験方法、結果及び考察を述べる。
図1は、第1の実施の形態において作成された4つの接着剤の組成を示す図表である。同図表には、横欄には左から右へ、4つの接着剤を実施例1、実施例2、実施例3、及び実施例4として示し、縦欄には上から下へ、上記実施例ごとについて、それぞれ結着樹脂、帯電制御剤、及びワックス(WAX)の組成割合を示している。
尚、これらの実施例1〜4の作成に当っては、結着樹脂材料として、現在プリンタおよび複写機で主に使用されているポリエステルおよびスチレンアクリルのうち、ポリエステルを使用している。
同図表に示すように、実施例1では、結着樹脂にはポリエステルAが用いられ、その混合割合は約95%、帯電制御剤にはLR147が用いられ、その混合割合は約2%、そして、ワックスにはpp(ポリプロピレン樹脂)が用いられ、その混合割合は約3%である。
また、実施例2では、結着樹脂にはポリエステルBが用いられ、その混合割合は約95%、帯電制御剤及びワックスについては、実施例1と同様である。
また、実施例3では、結着樹脂にはポリエステルCが用いられ、その混合割合は約95%、帯電制御剤及びワックスについては、実施例1と同様である。
そして、実施例4では、結着樹脂にはポリエステルDが用いられ、その混合割合は約95%、帯電制御剤及びワックスについては、実施例1と同様である。
上記結着樹脂、帯電制御剤、及びワックスの3種類の材料を、それらに含まれるポリエステルの種類別ごとに、つまり実施例別ごとに、それぞれ、三井鉱山製へンシェルミキサーFM20にて混合し、二軸連続混練機により混練した。
その後、粗砕、粉砕、及び分級、を経て、最後にヘンシェルミキサーにて疎水性シリカと混合し、中心粒径9μmの透明の粉体接着剤、すなわち熱可塑性透明樹脂粉体(透明トナー)を得た。
図2は、紙面に可変情報を印字し、その紙面の印字面に重ねて、透明トナーから成る上記の実施例1〜4の粉体接着剤を塗布するために使用された電子写真式のカラー画像形成装置(以下、単にプリンタという)の外観を示す斜視図である。
尚、本例のプリンタは、タンデム方式のカラープリンタの例を示している。また、本例のプリンタは、両面印刷用のカラープリンタの例を示している。
同図において、プリンタ1はケーブルによって不図示のパーソナルコンピュータ等のホスト機器に接続されている。このプリンタ1は装置本体上部2と装置本体下部3によって構成され、装置本体上部2の上面には操作パネル4が配設され、更に印字用紙の排紙部5が形成されている。
操作パネル4は複数のキーが配設されたキー操作部4aと、不図示のCPUから出力される表示情報に基づき表示を行う液晶ディスプレイ4bで構成されている。
また、排紙部5には、排紙ローラ6の回転によって後述する画像形成ユニットによりカラー画像を形成され、更に上述した実施例1、2、3又は4の粉体接着剤を塗布された用紙が排出され、排紙部5上に順次積載される。
装置本体下部3には、給紙カセット7や後述する両面印刷用搬送ユニットが装着されている。また、装置本体下部3には、その前面に開閉可能なフロントカバー8が設けられ、このフロントカバー8の下方に上記の給紙カセット7が着脱自在に設けられている。この給紙カセット7は、用紙を補給する際などには、取手7aを装置手前に引くことによって、図の矢印aで示すように手前に引き出すことができる。
上記のフロントカバー8は、例えばジャム処理やメンテナンス等が行われるときに開放される。また、両面印刷用搬送ユニットは、装置本体下部3の右側面に設けられた横蓋9を開放することによって着脱できるようになっている。上記の横蓋9はメンテナンス用の側面開放蓋も兼ねている。
また、この横蓋9のある装置本体下部3の右側面上部には、MPF(マルチペーパーフィーダー)トレイの装着部カバー11が配設されており、この装着部カバー11を下方に開いて、その上にMPFトレイを装着できるようになっている。但し、図1において上記装着部カバー11にMPFトレイは装着されていない。
図3は、上記の外観を有するプリンタ1の内部構成を示す側断面図である。同図に示すように、プリンタ1は、画像形成部12、ベルトユニット13、両面印刷用搬送ユニット14、給紙部15、及び定着部16で構成されている。
画像形成部12は、多段式に並設された4個の画像形成ユニット17(17−1、17−2、17−3、17−4)で構成される。これらの各画像形成ユニット17は後述する現像容器内に収納された現像剤であるトナーの種類を除けば、いずれも同じ構成であるので、以下、イエロー(Y)用の画像形成ユニット17−3を例にしてその構成を説明する。
画像形成ユニット17は、それぞれドラムセット18とトナーセット19とが一体に組み付けられて構成される。ドラムセット18は、感光体ドラム21を備え、この感光体ドラム21の周面近傍を取り巻いて、クリーナ22及び帯電器23が配置されている。
更に続いて、装置本体のフレームに支持された記録ヘッド24が配置され、更にトナーセット19を構成する現像容器25及び現像ローラ26が配置されている。そして、最下部には、ベルトユニット13の用紙搬送ベルト27の用紙搬送面が当接し、その用紙搬送ベルト27の用紙搬送面を挟んで、ベルトユニット13のフレームに支持された転写器28が配置されている。
上記の現像容器25は、内部にトナーを収容し、下部側面の開口部には現像ローラ26を支持している。
用紙搬送ベルト27は、駆動ローラ29と従動ローラ31との間に掛け渡されテンションローラ32により張設されて、図の矢印B及びB´で示すように反時計回り方向に循環移動する。
また、用紙搬送ベルト27の上流側には、待機ローラ対33が配設されている。待機ローラ対33から上流側は横と下に分岐し、横方向には給紙ローラ34と捌き部材からなる分離給送機構が配置され、その横に前述した装着部カバー11を下方に開いた上にMPFトレイ35が装着されている。
そして、下分岐方向には、第2案内路36、第2給紙ローラ対37、第1案内路38、第1給紙ローラ対39が配設され、第1給紙ローラ対39のほぼ直下に給紙カセット7の給紙端が位置している。この給紙端に近接する上方に用紙案内コロ41と、断面が半円状の給紙ローラ42が配設されている。
また、用紙搬送ベルト27の下流側には、定着部16が設けられている。定着部16には、定着ユニット43が着脱自在に配置される。定着ユニット43は、断熱性の筐体内に、加熱ローラ44、加圧ローラ45、オイル塗布ローラ46、清掃ローラ47、温度センサ48、用紙分離爪49、排出ローラ対51等を備えている。
定着部16の下流には、切換フラップ52と排紙ローラ対53が配設され、排紙ローラ対53の後方には排紙口54が装置本体左側面に開口して形成されている。また、切換フラップ52の上方には、搬出ローラ対55、案内路56が配置され、案内路56は上方から右方へ反転して、その終端は排紙部5の左端部上方に開口し、この開口部に前述した排紙ローラ6が配置されている。
また、用紙搬送ベルト27と給紙カセット7の間に、両面印刷用搬送ユニット14が配設されている。両面印刷用搬送ユニット14は、片面への印刷を終了した用紙を上流側へ送り戻す複数の送り戻しローラ対57と送り戻し案内路58からなる返送搬送路を備えている。返送搬送路の終端は第1案内路38の内側ガイド壁に開口する。
この返送搬送路(57、58)と給紙カセット7との間に、所定枚数の回路基盤を装着可能な電装部59が配設されている。この電装部59に配設される回路基盤には複数の電子部品からなる制御装置が搭載されている。
図4は、上記制御装置の回路構成を示すブロック図である。同図に示すように、この制御装置60は、インターフェイスコントローラ(以下、I/Fコントローラという)61と、このI/Fコントローラ61に接続するプリンタコントローラ(PR_CONT)62を備え、I/Fコントローラ61には、不図示のホストコンピュータが接続され、プリンタコントローラ62には、プリンタ印字部63が接続されている。
I/Fコントローラ61とプリンタコントローラ62には、CPU64が接続され、CPU64は、ROM65に格納されているシステムプログラムに従って、I/Fコントローラ61とプリンタコントローラ62を制御する。
I/Fコントローラ61は、ホストコンピュータから出力される印字情報又は塗布情報に従って、用紙の1頁分に対応するパターンデータを作成する。
このとき、I/Fコントローラ61で作成するパターンデータは、最初は例えばマゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)及び黒(K)の各色に対応する画像データであり、次の印字処理では、モノクロ印字モードにおける粉状接着剤(B)の塗布データである。
これら色毎のパターンデータ又は接着剤のパターンデータはI/Fコントローラ61内に配設されるフレームメモリ66の上記接着剤又は色毎の各記憶領域66K、66M、66C、66Yに記憶される。
また、これらのパターンデータはCPU64の制御によりプリンタコントローラ62に出力され、黒(K)(接着剤(B))、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)の各トナー毎にプリンタ印字部63に出力される。
尚、CPU64には、図1に示した操作パネル4が接続され、この操作パネル4を介して外部からの各種操作信号がCPU64に入力する。
また、CPU64には、EEPROM67が接続されている。このEEPROM67には、例えば不図示の給紙センサによって検出された用紙サイズや、両面印刷の指示とタイミングデータ、接着剤塗布の指示データ等が記憶される。
上記の構成において、4個の画像形成ユニット17のうち用紙搬送方向上流側(図の右方)の3個の画像形成ユニット17−1、17−2及び17−3は、その現像容器25に、それぞれ減法混色の三原色であるマゼンタ(M)、シアン(C)及びイエロー(Y)の色トナーを収容し、それら色トナーによるカラー画像を形成するように構成されている。
そして、最下流の画像形成ユニット17−4は、通常では、カラー画像の暗黒部分や文字部分のモノクロ画像を、黒(K)トナーによって形成するように構成されている。
しかし、本例では、上記の最下流の画像形成ユニット17−4は、最初はフルカラー印字モードにおいて、黒(K)トナーのモノクロ画像を、上記のように他の3色のカラー画像に重ねて形成する。
これにより、先ず、マゼンタ(M)、シアン(C)、イエロー(Y)及び黒(K)トナーによるフルカラーの同一の画像(可変情報)が複数枚の用紙の紙面に形成(印字、印刷)される。
次に、モノクロ印字モードが設定され、最下流の画像形成ユニット17−4の黒(K)トナーを収容した現像容器25が、透明トナーからなる上述した実施例1、2、3又は4の粉体接着剤(B)をそれぞれ収容した現像容器25に順次交換される。そして、上記のようにフルカラーの可変情報が形成されている紙面の可変情報形成面に重ねて、透明接着剤画像が形成(塗布)される。
そのような上記構成におけるプリンタ1の動作を更に詳しく以下に説明する。尚、本例において給紙カセット7には、はがきの整数倍面積の(本例では、例えばはがきの2倍面積であるA5判に予め裁断されている)複数枚の普通紙が載置・収容されている。
先ず、装置本体に電源が投入され、使用する用紙の枚数、印字モード、その他の指定がキー入力あるいは接続するホスト機器からの信号として入力されると、可変情報の印字(印刷)とそれに続く接着剤の塗布が開始される。
先ず、給紙カセット7に載置されている用紙の最上部の一枚が給紙ローラ42の回転によって、用紙案内コロ41、第1給紙ローラ対39、第1案内路38、第2給紙ローラ対37、第2案内路36を介して待機ローラ対33に給送される。又はMPFトレー35上に載置された用紙の最上部の一枚が給紙ローラ34の回転によって待機ローラ対33に給送される。待機ローラ対33は、回転を一時停止し、用紙の先端を挟持部に突き当たらせて用紙の進行を制止すると共に用紙の斜行を補正して搬送タイミングを待機する。
用紙搬送ベルト27が駆動ローラ29の始動によって反時計回り方向に循環移動を開始する。接着剤(B)を除く各画像形成ユニット17が印字タイミングに合わせて順次駆動されドラムセット18の感光体ドラム21が時計回り方向に回転する。
ドラムセット18の帯電器23が感光体ドラム21周面に接しながら一様な高電荷を付与して感光体ドラム21を初期化する。記録ヘッド24は上記初期化された感光体ドラム21の周面に画像信号に応じて選択的に露光して電位が減衰した低電位部を形成する。これにより感光体ドラム21周面に初期化による高電位部と露光による低電位部とからなる静電潜像が形成される。
トナーセット19の現像ローラ26は、不図示のバイアス電源から現像バイアスを印加され、現像容器25内のトナーを感光体ドラム21との対向部に回転搬送して、そのトナーを静電潜像の低電位部(又は高電位部)に転移させてトナー像を形成(現像)する。このトナー像は、感光体ドラム21の回転に伴われて感光体ドラム21と用紙搬送ベルト27との対向部に搬送される。
用紙搬送方向最上流の画像形成ユニット17−1の感光体ドラム21周面上のマゼンタのトナー像の先端が、用紙搬送ベルト27との対向部に回転搬送されてくるタイミングで、その対向部に用紙の印字開始位置が一致するように、待機ローラ対33が回転を開始して用紙を用紙搬送ベルト27へ向けて給送する。
用紙搬送ベルト27は、用紙を静電的に吸着して下流側へと搬送する。これより、用紙は画像形成ユニット17−1の感光体ドラム21と用紙搬送ベルト27とが対向する最初の画像転写部へ搬送される。
画像転写部では、用紙搬送ベルト27の裏面に圧接している転写器28によって用紙搬送ベルト27を介して用紙に印加される転写電流(又は電圧)によって、感光体ドラム21上のマゼンタのトナー像が用紙に転写される。用紙はそのまま搬送され、続いて、用紙搬送方向上流から2番目の画像形成ユニット17−2の感光体ドラム21のシアンのトナー像が転写され、更に3番目の画像形成ユニット17−3の感光体ドラム21のイエローのトナー像が転写され、そして、最下流の画像形成ユニット17−4の感光体ドラム21の黒のトナー像が転写される。
4色のトナー像を重ねて転写された用紙は、用紙搬送ベルト27から分離されて定着部16の定着ユニット43内に搬入される。定着ユニット43は、加熱ローラ44と加圧ローラ45とで用紙を押圧挟持して、下流方向に搬送しながら、熱と圧力とによりトナー像を紙面に定着させ、排出ローラ対51により後方へ排出する。
定着部16から排出された用紙は、例えば片面印刷の場合には、切換フラップ52が図3の実線で示すように水平位置にあるときは、左方へほぼ水平に送り出されて排紙ローラ対53に搬送を引き継がれ、画像形成面を上向きにして排紙口54から機外に排出される。
また、切換フラップ52が、図4の破線で示すように、水平位置から時計回り方向に斜めに回動しているときは、用紙は搬出ローラ対55に搬送を引き継がれ、案内路56に沿って上方に案内され、終端で更に本体装置右方に反転し、排紙ローラ6によって、排紙部5に画像形成面を下向きにして排出される。
また、両面印刷の場合は、最初は切換フラップ52は用紙を排紙部5に排出するときと同様に図3の破線で示す位置に回動しており、用紙は一旦搬出ローラ対55に搬送を引き継がれて案内路56に沿って上方に案内され、用紙の後端が搬出ローラ対55に達したタイミングで停止する。
この停止タイミングは、用紙の給紙時に不図示の給紙センサによる用紙サイズの検出に基づいて、不図示の制御部により搬出ローラ対55を駆動する例えばステッピングモータ等の駆動パルス数が所定の値に設定されることにより決定される。勿論、搬出ローラ対55近傍にセンサを設けて用紙の後端を検出するようにする場合もある。
次いで、搬出ローラ対55が逆向きに回転を開始することにより、用紙が切換フラップ52の反対側面に案内されて、画像形成面を上向きにして、いままでの後端部が先頭になって両面印刷用搬送ユニット14に搬入される。
そして、用紙は、両面印刷用搬送ユニット14の複数の送り戻しローラ対57と送り戻し案内路58を介して第1案内路38に送り込まれ、上方から下流側(左方)に反転して第1面(最初の画像形成面)が下向きになり、画像が未形成の面が上向きになって待機ローラ対33に給送される。
これにより、第1面の場合と同様にして用紙の第2面に4色のトナー画像が順次転写され、定着ユニット43により定着されて、排紙部5または排紙口54から機外に排出される。
この後、オペレータにより、上記排出された印字済み用紙が、その接着面を下向きにして給紙カセット7に載置・収容される。これにより、上記の印字済み用紙が、印字済みの面を上にして画像形成部12に給送される準備が整う。
次に、オペレータにより、プリンタ1にモノクロ印字モードが設定され、更に、最下流の画像形成ユニット17−4の黒(K)トナーを収容した現像容器25が、上述した透明トナーの粉体接着剤(B)のうちの例えば実施例1を収容した現像容器25に交換される。
そして、オペレータにより、所定の印字パターン(本例では全面塗布、つまり、べた印字)による印字処理の実行が指示される。定着温度は実施例1の透明トナーに対応する温度が設定される。
これにより、実施例1の透明トナー(透明接着剤)による全面印字画像が現像され、上記のようにフルカラーの可変情報が形成されている用紙の可変情報形成面に重ねて転写され、定着されて、実施例1の塗布が完了する。尚、この印字処理(塗布処理)は、所定枚数の上記印字済み用紙に対して実行される。
続いて、オペレータにより、最下流の画像形成ユニット17−4の実施例1の粉体接着剤を収容した現像容器25が、例えば実施例2の粉体接着剤を収容した現像容器25に交換される。そして、上記と同様のべた印字パターンによる印字処理の実行指示と、実施例2の透明トナーに対応する定着温度の設定とが行われる。
これにより、上記と同一のべた印字パターンによる実施例2の透明トナー接着剤の現像画像が、上記と同一のフルカラーの可変情報が形成されている用紙の可変情報形成面に重ねて転写され、定着されて、実施例2の塗布が完了する。尚、この印字処理(塗布処理)も上記と同一の所定枚数の上記印字済み用紙に対して実行される。
そして、上記と同様にして、実施例3及び実施例4についても、上記と同一の条件で塗布処理が実行された。
図5(a) は、上記のようにフルカラーの可変情報が形成されたA5判の用紙を示す図であり、同図(b) は、その可変情報形成面に重ねて実施例1、2、3又は4が塗布された用紙を示す図、同図(c) は、その実施例1、2、3又は4が塗布された用紙を可変情報形成面を内側にして二つ折りにする図、同図(d) は、その二つ折りにした用紙を熱圧着する用紙の貼り付け工程(投函直前の圧着はがきの状態に作成する工程)を示す図である。
また、同図(d) に示す用紙の貼り付け工程では、プリンタ1の定着ユニット43を用い、定着ユニット43の加熱ローラ44の設定温度を、120℃、130℃、140℃、150℃の4段階に分けて設定し、それぞれの設定定着温度において、熱圧着による用紙の貼り付けを行った。
この処理において、加熱ローラ44及び加圧ローラ45の表面線速度は、約30mm/secであり、加熱ローラ44の上記温度は、サーミスタにより測定しながら設定された。
図6は、上記のようにして作成された圧着はがきの剥離力(接着力)と可変情報文字の文字オフセット性の評価を示す図表である。
尚、この評価において、可変情報文字の文字オフセット性の評価は、圧着はがきの接着部を開封し、文字オフセットの有無を目視確認した。
また、剥離力(接着力)の評価では、測定器には島津製作所製引っ張り試験機AGS−20NJを用い、測定条件として試験紙巾25mm、試験スピード300mm/minでT字試験を行い、剥離力(接着力)を確認した。剥離力の適性値は、約0.3Nから1.5Nであった。
同図表に示すように、実施例1の粉体接着剤は、120℃と130℃の熱圧着温度では剥離力(接着力)が無く、したがって、文字オフセット性も特定できなかった(斜線で示す)。そして、140℃では有効な剥離力(接着力)を示したが(0.3N)、文字オフセットが発生した(×)。また、150℃でも有効な剥離力(接着力)を示したが(1.0N)、文字オフセットが発生した(×)。
実施例2の粉体接着剤も、120℃と130℃の熱圧着温度では剥離力(接着力)が無く、したがって、文字オフセット性も特定できなかった(斜線で示す)。そして、140℃では剥離力(接着力)が弱く(0.2N)、且つ文字オフセットが発生した(×)。また、150℃では剥離力(接着力)が十分であったが(1.0N)、文字オフセットが発生した(×)。
実施例3の粉体接着剤も、120℃と130℃の熱圧着温度では剥離力(接着力)が無く、したがって、文字オフセット性も特定できなかった(斜線で示す)。そして、140℃では有効な剥離力(接着力)を示したが(0.3N)、文字オフセットが発生した(×)。また、150℃では強力な剥離力(接着力)を示したが(1.3N)、文字オフセットが発生した(×)。
続いて、実施例4の粉体接着剤では、120℃では弱い剥離力(接着力)があり(0.2N)、文字オフセットは発生しなかった(○)。また、130℃の熱圧着温度では有効な剥離力(接着力)を示し(0.7N)、且つ文字オフセットが発生しなかった(○)。そして、140℃では強い剥離力(接着力)を示したが(1.5N)、文字オフセットが発生した(×)。また、150℃では剥離力(接着力)が強すぎて紙破れを生じ、部分的に剥離した箇所には文字オフセットが発生していた(×)。
このように上記の評価によれば、実施例1〜3では、いずれの熱圧着温度においても、剥離力(接着力)が無いか、又は剥離力(接着力)があっても文字オフセットが発生し、したがって圧着はがきの接着剤としては実用にならないことが判明した。
そして、実施例4では、130℃の熱圧着温度で、「剥離力(接着力)良好(0.7N)」と「文字オフセット発生せず(○)」の評価を示し、その他の熱圧着温度では不可であった。
ここで、評価の良かった実施例及び評価の悪かった実施例と、可変情報の印字に用いた純正トナーとの間における熱特性の関係を調べることにした。
この熱特性の関係調査においては、島津製作所製のフローテスターCFT−500Dを用いて、それぞれの熱特性を測定した。
また、上記の装置では、一定温度のもとで試験を行う定温法と、試験時間の経過と共に昇温しながら試料の流動性を連続的に測定する昇温法の2種類の試験モードを選択できるが、本例では昇温法による測定を行った。
昇温法は、上記のように試験時間の経過と共に一定の割合いで昇温しながら試験する方法であり、試料の固体域から遷移域、ゴム状弾性域を経て流動域に至る広い温度範周のレオロジー的性質を一度の測定で連続的に求まる利点がある。
図7は、上記フローテスターCFT−500Dのシリンダ部の構造を模式的に示す図である。同図に示すように、シリンダ部は、ピストン71、シリンダ72、ヒータ73、ダイ74、ダイ押さえ75からなり、シリンダ72の内部に試料76が封入される。
同図において、Aはピストン面積(1cm^2)を示し、Lはダイ長さ(mm)を示し、Dはダイ穴直径(mm)を示し、Xは測定間隔(mm)を示し、Pは試験荷重/ピストン断面積を示している。
この装置は、溶融物が細管を通過するときの粘性抵抗を測定する細管式レオメータであり、シリンダ72に充填された試料76を、ヒータ73により周囲から熱して溶融させ、上部からピストン71によって一定の圧力Pを加える。
これにより、溶融した試料76は、細い穴を持ったダイ74を通して押出される。このフローレート(cm^3/sec)から、試料76の流動性すなわち溶融粘度が求められ、実用性の高いデータを得ることができる。また、回転型粘度計では測定できない高粘度の試料の測定を精度よく行うことができる。
また、この試験では、各試料(実施例1〜4、純正トナー)ごとに、軟化温度、流出開始温度、及び1/2法溶融温度を求めた。
図8(a),(b) は、軟化温度、流出開始温度、及び1/2法溶融温度を求めるための、ピストン71が昇降するピストンストロークと昇温との関係を示す流動曲線を示す図である。
図8(a) に示す軟化温度Tsは、内部空隙が消失し、不均一な応力の分布をもったまま外観均一な1個の透明体あるいは相になる温度であり、時おり、試料内部に小さな気泡がはいっている場合もある温度である。この軟化温度は、試料の遅延及び緩和弾性的性質と昇温速度、圧縮荷重によって決まるものである。
また、流出開始温度Tfbは、試料76の熱膨張によるピストン71のわずかな上昇が行われた後、再びピストン71が明らかに降下しはじめる温度である。試料76の熱膨張と熱伝導の遅れを無視すれば、流出開始温度Tfbは、荷重Pやダイ74の寸法などの規定された測定条件下における各試料の等粘度温度とほぼみなすことができる。
1/2法溶融温度の算出方法は、図8(b) に示す流動曲線において、流出終了点Smaxと最低値Sminの差の1/2の値Xを求め((X=Smax−Smin)/2)、X
とSminを加えた点Aの位置における温度、すなわち1/2法における溶融温度を求めることによって算出される。
この1/2法溶融温度は、従来からフローテスターでの昇温法において試料の溶融特性を評価する目安として、プリンタや複写機に使用されるトナー材などの温度特性の測定に利用されているものである。
図9は、上記のようにして測定された各試料76(実施例1〜4、純正トナー)ごとの熱特性(軟化温度、流出開始温度、及び1/2法溶融温度のフローテスター測定値)を示す図表である。
図9において、図6に示した剥離力(接着力)と可変情報文字の文字オフセット性の評価で悪い評価を示した実施例1〜3は、軟化温度では純正トナーの軟化温度78℃に対して、それに近接する温度(77℃)又はそれ以上(78℃、83℃)を示している。
また、流出開始温度では、純正トナーの流出開始温度91℃に対して、それ以上の温度(92℃、91℃、91℃)を示しており、1/2法溶融温度では、純正トナーの1/2法溶融温度120℃に対して、温度差が±10℃以内の温度(121℃、119℃、110℃)を示している。
これに対して、図6に示した剥離力(接着力)と可変情報文字の文字オフセット性の評価で良い評価を示した実施例4は、軟化温度では純正トナーの軟化温度78℃に対して、極めて低い温度(71℃)を示している。
また、流出開始温度では、純正トナーの流出開始温度91℃に対して、極めて低い温度(81℃)を示しており、1/2法溶融温度では、純正トナーの1/2法溶融温度120℃に対して、これも極めて低い温度(100℃)を示している。
このように、図6に示した剥離力(接着力)と可変情報文字の文字オフセット性の評価で悪い評価を示した実施例1〜3と、良い評価を示した実施例4とでは、軟化温度、流出開始温度、及び1/2法溶融温度で示される温度特性において顕著な差があることが判明した。
ここで、上記の測定結果を考察すると、貼りつけ工程の加熱ローラ44の温度と圧着はがきの特性との関連性において、実施例1、2、及び3では、剥離力(接着力)が十分で且つ文字オフセットが無い、という適性領域は無い。
実施例4では、130℃前後の領域で、剥離力(接着力)及び文字オフセット性において、ともに適性である。
次に、上記の適性・不適性の結果と、各接着剤及び可変情報印字トナーの熱特性とを関連付けて考察すると、接着剤の熱特性と可変情報印字トナーの熱特性の大小関係において、以下のことが判明する。
すなわち、接着剤が可変情報印字トナーに対し、低い温度において軟化し始めるという熱特性を持つことが必要である。そして、その熱特性の差は具体的に以下の関係にある。
(イ)1/2法溶融温度において「接着剤の1/2法溶融温度≪可変情報印字トナーの1/2法溶融温度(但し、Δ=10℃を越える)」の関係がある。
(ロ)流出開始温において「度接着剤の流出開始温度<可変情報印字トナーの流出開始温度」の関係がある。
(ハ)軟化点温度において「接着剤の軟化点温度<可変情報印字トナーの軟化点温度」の関係がある。
このような関係が可変情報印字トナーとの間にあるような熱特性を有する粉体接着剤が好ましい粉体接着剤であるということができる。
そして、このような粉体接着剤を用いることにより、手近にあるプリンタを用いて対需要即応体制で、十分な接着力で貼り付き且つ開封の際に文字オフセットが発生しない圧着はがきの作成が可能となる。
(実施形態2)
ところで、上記の実施形態1では、粉体接着剤をべた印字で塗布しているが、べた印字では、粉体接着剤の使用量として多いのではないかという考えもある。
そこで、使用量が少なくて済む接着剤としての粉体接着剤の製造方法とその用法を実施形態2として以下に説明する。
先ず、粉体接着剤の作製方法では、基礎材料として、ポリエステル樹脂(軟化点120℃)100質量%と、帯電制御剤LR−147(日本カーリット社)2質量%を用意し、これらの材料をケミカルミキサーで混合した後、二軸押出機によって溶融混練を行い、冷却した。
こののち、ハンマーミルで粗砕し、さらにロートプレックスにより1〜3mm程度の大きさにした。その後、ジェットミル粉砕機により粉砕し、分級をして、平均粒径10μmの粉体粒子を得た。
この平均粒径10μmの粉体粒子100質量%と、平均粒径40nmのシリカ1質量%とを、ケミカルミキサーで混合し、粉体粒子の表面にシリカ微粒子を付着させた粒子状の透明な粉体接着剤を得た。
このようにして得られた粉体接着剤を、実施形態1の場合と同様に、プリンタ1の最下流の黒(K)トナー用の画像形成ユニット17−4に充填し、予め用意したA5判の普通紙に、種々の印字率の網点で印字(現像、転写、定着)を行った。
そして、その普通紙を、プリンタ1本体より取り出し、取り出した普通紙を半分に折り曲げて、はがきサイズにし、プリンタ1の定着ユニット43により圧着させて、再びプリンタ1本体より取り出した。
この取り出した圧着はがきサイズの普通紙を調べたところ、印字率10%の網点で印字したものが、通常の状態では接着しており、2枚重なった端を引き離すと剥離することが判明した。すなわち、再剥離性接着剤として圧着はがきに使用することが出来ることが判明した。
尚、電子写真式プリンタで現像、転写、定着を行うという観点からすると、上記の粉体接着剤の平均粒径は、10μmと限ることなく、5〜20μmの範囲で分級して用いるようにしてもよい。
また、上記の粉体接着剤の特徴としては、上記のように粒径が5〜20μmの範囲でよいことの他に、粉体微粒子が有機物で出来ていること、粉体微粒子の表面に粉体微粒子より細かい超微粒子が付着していること、などが挙げられる。
(実施形態3)
次に、特には特定しないが、ある組成で試作した粉体接着剤を用い、複数種類(本例では4種類)の印字パターンと定着温度との関係を調べて見ることにした。
図10(a) は、本例における可変情報印字トナーによる印字画像を示し、同図(b) 〜(e) は、それぞれ上記の印字画像の上に塗布された粉体接着剤の印字パターンを示している。
同図(a) は、上質紙(127.9g/m^2)を14.9cm×21.0cmに裁断し、その用紙に、プリンタ1を用い、厚紙印字モードにより印字した画像を示している。
そして、同図(b) は、上記の印字画像の上に、普通紙印字モードにより、べた印字で粉体接着剤を塗布した場合の印字パターンを示し、同図(c) は、上記の印字画像の上に、普通紙印字モードにより、印字率75%で粉体接着剤を塗布した場合の印字パターンを示し、同図(d) は、上記の印字画像の上に、普通紙印字モードにより、印字率50%で粉体接着剤を塗布した場合の印字パターンを示し、そして、同図(e) は、上記の印字画像の上に、普通紙印字モードにより、印字率25%で粉体接着剤を塗布した場合の印字パターンを示している。
上記のように可変情報印字トナーによる印字画像の上に粉体接着剤を塗布したはがきサイズ用紙を、図5(c) 〜(d) に示した手順で、それぞれ投函用の圧着はがき見本として作成した。
上記圧着時に定着ユニットでの定着では、定着ユニットのローラ線速度を14.25mm/sec(プリンタ1のOHPモードに相当)とし、温度は100℃から10℃刻みで150℃まで昇温して、各温度で見本を作成した。
このように作成した圧着はがき見本の温度を十分冷ましてから、その貼り合わせを剥がして接着力と文字オフセット性の具合を評価した。
図11は、圧着はがき見本の接着力と文字オフセット性の評価結果を示す図表である。同図表は、横に粉体接着剤を塗布した印字パターンごとに試料番号を示している。すなわち、図10(b) の印字パターンによる圧着はがき見本を試料1、図10(c) の印字パターンによる圧着はがき見本を試料2、図10(d) の印字パターンによる圧着はがき見本を試料3、図10(e) の印字パターンによる圧着はがき見本を試料4としている。
そして、図11の図表の下から上へ、100℃から10℃刻みで150℃までの各温度における上記の各試料1〜4の接着力と文字オフセット性の評価を示している。
図11の図表の評価に示すように、試料1においては120℃の定着温度のとき接着力と文字オフセット性の評価が共に良好であり、その他の定着温度では不可であった。
また、試料2においては、110℃、120℃、及び130℃の定着温度のときにおいて接着力と文字オフセット性の評価が共に良好であり、その他の定着温度では不可であった。
そして、試料3及び試料4では、いずれの定着温度においても、接着力と文字オフセット性のいずれか又は両方が不可であり、接着力が十分で且つ文字オフセットが無いという適性領域は存在しなかった。
このように、粉体接着剤の使用では、印字パターンすなわち塗布パターンと定着時の定着温度によって、良好な圧着はがきの作成条件が決定されることが判明した。
第1の実施の形態において作成された4つの接着剤の組成を示す図表である。 第1の実施形態における接着剤を可変情報印字後の紙面に塗布するプリンタの外観斜視図である。 第1の実施形態におけるプリンタの内部構成を示す側断面図である。 第1の実施形態におけるプリンタの制御装置の回路構成を示すブロック図である。 (a) はフルカラーの可変情報が形成されたA5判の用紙を示す図、(b) は可変情報形成面に重ねて実施例の接着剤が塗布された用紙を示す図、(c) は接着剤が塗布された用紙を可変情報形成面を内側にして二つ折りにする図、(d) は二つ折りにした用紙を熱圧着する用紙の貼り付け工程を示す図である。 第1の実施形態において作成された圧着葉書の剥離力(接着力)と可変情報文字の文字オフセット性の評価を示す図表である。 第1の実施形態において作成された接着剤と純正トナーの熱特性を測定するため測定装置のシリンダ部の構造を模式的に示す図である。 (a),(b) は熱特性を測定するための測定装置のピストンが昇降するピストンストロークと昇温との関係を示す流動曲線図である。 測定装置で測定された4つの実施例と純正トナーごとの熱特性としての軟化温度、流出開始温度、及び1/2法溶融温度の測定値を示す図表である。 (a) は第3の実施形態における可変情報印字トナーによる印字画像を示す図、(b) 〜(e) はそれぞれ印字画像の上に塗布された粉体接着剤の印字パターンを示す図である。 第3の実施形態における圧着はがき見本の接着力と文字オフセット性の評価結果を示す図表である。 従来技術の示唆に基づきプリンタ又は複写機を用いて塗布できることを前提として試作されたトナー状接着剤の材料処方を示す図表である。 試作されたトナー状接着剤により設定温度ごとに作成された圧着はがきを評価した結果を示す図表である。
符号の説明
1 カラー画像形成装置(プリンタ)
2 装置本体上部
3 装置本体下部
4 操作パネル
4a キー操作部
4b 液晶ディスプレイ
5 排紙部
6 排紙ローラ
7 給紙カセット
7a 取手
8 フロントカバー
9 横蓋
11 装着部カバー
12 画像形成部
13 ベルトユニット
14 両面印刷用搬送ユニット
15 給紙部
16 定着部
17(17−1、17−2、17−3、17−4) 画像形成ユニット
18 ドラムセット
19 トナーセット
21 感光体ドラム
22 クリーナ
23 帯電器
24 記録ヘッド
25 現像容器
26 現像ローラ
27 用紙搬送ベルト
28 転写器
29 駆動ローラ
31 従動ローラ
32 テンションローラ
33 待機ローラ対
34 給紙ローラ
35 MPFトレイ
36 第2案内路
37 第2給紙ローラ対
38 第1案内路
39 第1給紙ローラ対
41 用紙案内コロ
42 給紙ローラ
43 定着ユニット
44 加熱ローラ
45 加圧ローラ
46 オイル塗布ローラ
47 清掃ローラ
48 温度センサ
49 用紙分離爪
51 排出ローラ対
52 切換フラップ
53 排紙ローラ対
54 排紙口
55 搬出ローラ対
56 案内路
57 送り戻しローラ対
58 送り戻し案内路
59 電装部
60 制御装置
61 I/Fコントローラ
62 プリンタコントローラ
63 プリンタ印字部
64 CPU
65 ROM
66 フレームメモリ
66B、66M、66C、66Y 接着剤及び色毎の各記憶領域
67 EEPROM
71 ピストン
72 シリンダ
73 ヒータ
74 ダイ
75 ダイ押さえ
76 試料

Claims (8)

  1. 電子写真式画像形成方法により熱可塑性カラー樹脂粉体による可変情報を印刷された再剥離性接着シートの接着面に前記電子写真式画像形成方法による現像により塗布が可能な熱可塑性透明樹脂粉体であって、
    1/2法溶融温度が前記熱可塑性カラー樹脂粉体の1/2法溶融温度よりも10度以上低いことを特徴とする熱可塑性透明樹脂粉体。
  2. 昇温法における流出開始温度が前記熱可塑性カラー樹脂粉体の流出開始温度よりも低いことを特徴とする請求項1記載の熱可塑性透明樹脂粉体。
  3. 昇温法における軟化点温度が前記熱可塑性カラー樹脂粉体の軟化点温度よりも低いことを特徴とする請求項1又は2記載の熱可塑性透明樹脂粉体。
  4. 電子写真式画像形成方法により熱可塑性カラー樹脂粉体による可変情報を印刷された再剥離性接着シートの接着面に前記電子写真式画像形成方法による現像により透明トナーとして塗布が可能な熱可塑性透明樹脂粉体の製造方法であって、
    軟化点120℃のポリエステル樹脂100質量%と帯電制御剤2質量%とをケミカルミキサーで混合し、
    該混合物を2軸押出機により溶融混練を行った後冷却し、
    該冷却した混練物をハンマーミルで粗砕し、
    該粗砕物をロートプレックスにより1〜3mmの大きさに作成し、
    該作成物をジェットミル粉砕機により粉砕し、
    該粉砕物を分級して2〜20μmの平均粒径の粉体粒子とし、
    該粉体粒子100質量%と平均粒径40nmのシリカ1質量%とをケミカルミキサーで混合して前記粉体粒子の表面に前記シリカを付着させる
    上記各工程を少なくとも含んで成ることを特徴とする熱可塑性透明樹脂粉体の製造方法。
  5. はがきの整数倍面積の普通紙又は接着剤無加工の圧着用はがきに電子写真式画像形成方法により熱可塑性カラー樹脂粉体を用いて可変情報を印刷し、
    前記電子写真式画像形成方法にてアミ点印字により印字率を調節して請求項4記載の熱可塑性透明樹脂粉体を現像し、
    該現像された熱可塑性透明樹脂粉体を前記可変情報を印刷した前記普通紙又は接着剤無加工の圧着用はがきに転写し定着器により定着する、
    ことを特徴とする熱可塑性透明樹脂粉体の塗布方法。
  6. 前記アミ点印字による印字率は10%である、ことを特徴とする請求項5記載の熱可塑性透明樹脂粉体の塗布方法。
  7. 前記可変情報の印刷時の定着温度よりも、前記熱可塑性透明樹脂粉体の転写後の定着温度のほうが低いことを特徴とする請求項5記載の熱可塑性透明樹脂粉体の塗布方法。
  8. マゼンタ、シアン、又はイエローの熱可塑性カラー樹脂粉体をトナー容器に収容した第1〜第3の画像形成部とブラックの熱可塑性カラー樹脂粉体をトナー容器に収容した第4の画像形成部の合計4つの画像形成部を備え、フルカラー印字モードによる印字とモノクロ印字モードによる印字を選択的に実行可能な電子式画像形成装置を用い、
    前記ブラックの熱可塑性カラー樹脂粉体のトナー容器を請求項4記載の熱可塑性透明樹脂粉体を収容したトナー容器に交換し、
    前記第4の画像形成部を非印字状態としてはがきの整数倍面積の普通紙又は接着剤無加工の圧着用はがきに前記第1〜第3の画像形成部のいずれか又は全てを用いて前記フルカラー印字モードにより可変情報を形成して定着させ、
    該可変情報を形成して定着された前記普通紙又は前記圧着用はがきを両面印字用搬送機構により前記可変情報の形成面が再度印字面となるように搬送させ、
    前記フルカラー印字モードから前記モノクロ印字モードに印字モードを切り替え且つ印字率10%に設定し、
    前記第4の画像形成部により前記熱可塑性透明樹脂粉体を現像させ、
    該現像された前記熱可塑性透明樹脂粉体の印字率10%の画像を前記両面印字用搬送機構を介して再搬送されてくる前記普通紙又は前記圧着用はがきの前記可変情報形成面に転写させ定着させて機外に排出させ、
    該排出された前記普通紙又は前記圧着用はがきを前記熱可塑性透明樹脂粉体の定着面を内側にして折り曲げて圧着はがき定着器により圧着させる、
    ことを特徴とする再剥離性接着シート作成方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009078475A (ja) * 2007-09-26 2009-04-16 Daio Paper Corp 情報隠蔽シート
JP2013178452A (ja) * 2012-02-07 2013-09-09 Konica Minolta Inc 画像形成システム、画像形成方法、および粉末供給装置

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