JP2008073971A - 圧着はがき作成装置 - Google Patents

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郷史 三井
Toshiaki Kanemura
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Yuichiro Iegaki
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Hideyoshi Niinuma
英好 新沼
Katsumi Maeda
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Abstract

【課題】剥離後の文字オフセットが発生しないように粉体接着剤を圧着はがき用紙に塗布して圧着する圧着はがき作成装置を提供する。
【解決手段】第1面(面A、B、C)と第2面(面D、E、F)に秘匿情報を含む可変情報を印字された用紙14に対し、接着剤塗布部22は、第1回目の塗布では貼り合わせ面A、Bの両面又はいずれか1面に、厚さをやや薄めにして粉体接着剤15(15a)を塗布する。第2回目の塗布では貼り合わせ面A、Bの両面又はいずれか1面の、印字領域外の余白部に、厚さを厚めにして粉体接着剤15(15b)を塗布する。谷折り目42を含む余白部には、厚めの粉体接着剤15bを塗布してもしなくてもよい。印字面の接着剤は薄いので剥離後の文字オフセットは生じない。周辺部の接着剤は厚く、圧着時に強力に接着するので、郵送中に無用の剥離が生じる虞はない。
【選択図】 図7

Description

本発明は、圧着はがき作成装置に係わり、更に詳しくは剥離後の文字オフセットが発生しないように接着剤を塗布して秘匿情報印刷面を圧着する圧着はがき作成装置に関する。
従来、特定の個人のみへ文字情報を伝達するために、一般に、文字記載物を封書の形態にし、開封後に始めて当該個人が文字情報を確認できるようにしていた。
近年、個人情報保護が厳しく問われるようにもなり、各種事業所等では、例えば、個人の各種データ、成績表、給与明細書等の個人情報は、これを文字記載物の内部の印字箇所に記録して、印字箇所の周縁部もしくは文字記載物の全面を接着や圧着により封筒状やカード状にして配布したりしている。
このうち、はがきサイズのカード状のものは圧着はがきと呼ばれており、通常の郵便はがきと同じ料金で利用できることから、情報提供者側の利便性が高い印字(印刷)情報秘匿システムとして、広告宣伝のダイレクトメール等にも汎用されている。
このような圧着はがき等による印字情報秘匿システムを利用するには、従来、専門の製造業者に委託するか、高価な圧着はがき等製造・印刷装置を導入するかして秘匿情報を作成していた。
これらの圧着はがき等製造・印刷装置を用いて秘匿情報を作成するには、接着剤を情報印字の後に塗布する方法や、情報印字の前に塗布する方法等があるが、いずれにしても秘匿情報を大量に作成するという前提が必須であり高価であった。
また、そのような製造業者への委託は、個人情報の流出の問題も潜在的に存在しており好ましい秘匿情報の作成方法とはいえない。
ところで、近年、パソコンやプリンタの発達と相侯って、小規模事業所や個人でも利用できるように、少量単位でも簡易に圧着はがきを作成できるようにしたものも提案されている。
例えば、感圧接着剤を予め塗布した剥離紙付きはがき用紙が販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、感圧接着剤部分を圧着して投函用の圧着はがきを完成させるものである。
また、例えば、粘着フイルムとはがき用紙を一組にしたものが販売されている。これは、2つ折り内部の印字面に所定の文字情報等を印字後に、2つ折り内部に粘着フイルムを挟むようにして圧着して、投函用の圧着はがきを作成できるようにしたものである。
しかしながら、これでもコスト高は避けられず、取り扱いが煩雑であり、個人的に数枚の圧着はがきを作成するのなら良いが、ある程度の枚数単位で、安価で、迅速に、且つ対需要即応体制で作成できるものではない。
そこで、粘着剤を内包したマイクロカプセルから成るトナー状粘着剤を静電印刷法により基材の表面に転写してフラッシュ定着させ、接着時には圧力によりマイクロカプセルを破壊しカプセル内の粘着剤を浸出させるようにして、圧着はがきを容易に作成できるとする提案がなされている。また、この提案では、粘着剤を溶融、混練、粉砕した粉砕トナーも示唆されている。(例えば、特許文献1参照。)
また、事務用プリンタや複写機の交換用の印字用カートリッジに圧着用物質を入れて、それら事務用プリンタ又は複写機による印字作業と同様の操作で圧着用物質を官製はがきや封筒に塗布し、その後、圧着専用機にかけるようにし、圧着専用機にかけるところまでを1台のプリンタ又は複写機で出来るとする提案がなされている。また、この提案では、二つ折りの片面、三つ折の中央両面に圧着用物質を塗布することが示唆されている。(例えば、特許文献2参照。)
また、感熱接着剤を含むトナーを用い、電子写真方式により画像を対需要即応式で作成する方法が提案されている。この提案では、感熱接着剤の軟化温度は電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高くなるように構成し、また、感熱接着剤の電子写真方式用トナーに占める割合を5〜60重量%とし、また、感熱接着剤の組成は熱接着性樹脂、ホットメルト及びワックス類からなる群より選ばれる1種類以上を含むようにすることが提案されている。(例えば、特許文献3参照。)
特開平09−104849号公報(段落0005、0014、図1、図3、図6) 特開2000−006553号公報(要約、図なし) 特開2004−126231号公報(段落0085〜0087、図なし)
しかしながら、特許文献1の技術は、マイクロカプセル式のトナーについては構成及び組成について記載されてはいるが、粉砕トナーについては単なる思い付き程度に示唆されているのみであり、具体的な組成、製法、及び用法についての記載がなく、これでは、この分野の当業者といえども有用な粉砕トナーを作成することは勿論、試作することさえ出来ない。
また、特許文献2の技術は、圧着専用機にかける前までの官製はがきや封筒による印字情報秘匿書類を作成するものであり、投函用に完成するには圧着専用機にかけなければならない点で利便性と経済性に欠けるものであり、また対需要即応性には程遠いものと言わざるを得ない。
また、特許文献3の技術では、単に感熱接着剤の軟化温度が電子写真方式用のトナーの結着樹脂の軟化温度よりも高く設定されているというのみで、思い付き程度に示唆されてはいるものの感熱接着剤を含むトナーの具体的な材料処方も具体的な用法も開示されていない。
また、そのようなトナー状の圧着はがき用粉体接着剤は今日まで市場に流通もしていない。流通している圧着はがき用粉体接着剤は液状または粘着シート状のものだけである。
本発明の課題は、上記従来の実情に鑑み、実用性のある粉体接着剤の製造方法を確立したうえで、その粉体接着剤を圧着はがき用紙の秘匿情報印刷面全面に剥離後の文字オフセットが発生しないように塗布して圧着する圧着はがき作成装置を提供することである。
第1の発明の圧着はがき作成装置は、圧着はがきの貼り合わせ面に接着剤を塗布し該貼り合わせ面を圧着して圧着はがきを完成させる圧着はがき作成装置であって、上記貼り合わせ面の可変情報印刷領域に塗布する上記接着剤の単位面積当たりの塗布量よりも、上記貼り合わせ面の上記可変情報印刷領域外となる印刷余白部に塗布する上記接着剤の単位面積当たりの塗布量のほうを多く塗布する接着剤塗布部を備えて構成される。
上記接着剤は、例えば、電子写真方式で静電的に用紙に転写される粉体接着剤で構成される。また、上記接着剤の塗布は、例えば、上記貼り合わせ面の2面に対して実施されるようにしてもよく、また、例えば、上記貼り合わせ面の2面のいずれか1面に対して実施されるようにしてもよい。
第2の発明の接着剤の塗布方法は、圧着はがきの貼り合わせ面に接着剤を塗布し該貼り合わせ面を圧着して圧着はがきを作成する場合の上記接着剤の塗布方法であって、上記貼り合わせ面の可変情報印刷領域に塗布する上記接着剤の単位面積当たりの塗布量よりも、上記貼り合わせ面の上記可変情報印刷領域外となる印刷余白部に塗布する上記接着剤の単位面積当たりの塗布量のほうが多いように構成される。
本発明によれば、貼り合わせ面の可変情報印刷領域に塗布する粉体接着剤の単位面積あたりの塗布量よりも、貼り合わせ面の可変情報印刷領域外となる印刷余白部に塗布する粉体接着剤の単位面積当たりの塗布量のほうを多く塗布するので、剥離後の可変情報印字面の文字オフセットの発生を防止すると同時に、貼り合わせ面周辺部が強固に圧着され郵送中における無用の剥離を生じる虞がない。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
トナー状の熱可塑性樹脂粉体からなる接着剤(以下、粉体接着剤という)において、接着力が強すぎて紙破れが発生したり文字移りがするなどの不具合を防ぐためには、可変情報印字トナー(以下、印字用トナーという)と粉体接着剤が溶融の際に一体化しないようにすることが必要であると考えられる。
そして、そのためには、粉体接着剤の構成を可変情報印字トナーの構成と異ならせることが必要であると考えられる。この考えのもとに、本発明者は、印字用トナーの組成と異なる組成のトナー状粉体と、これらと比較のために、印字用トナーとほぼ同様の組成からなるトナー状粉体、ただし染料や顔料等の着色材を含まない透明粉体、を作成して、それらの接着力と文字オフセット性について評価した。
以下、そのトナー状粉体すなわち粉体接着剤の、組成、製造方法、評価の結果について述べる。
先ず、発明者は、3種類の粉体接着剤を作製例1、作製例2及び作製例3として作成した。材料としては、ポリエステル樹脂、シリカ粉、帯電制御剤、ポリエチレンワックス、アクリル樹脂、及び微粒シリカを、それぞれ含有比率(質量%)を異ならせて作成した。
これらの材料処方のうち、ポリエステル樹脂は結着樹脂である。圧着はがき用の粉体接着剤としては、トナーに用いられる結着樹脂を用いることが可能であり、このような結着樹脂としては、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。
特にポリエステル樹脂は、他の樹脂に比較して軟化点が低く、図に示すように軟化点110℃に設定でき、本例で接着力調整のために用いられる非粘着材とし有機物を混合したときに、軟化点の温度差を大きく設定できる利点がある。
また、粒径3μmのシリカ粉は、無機の非粘着材料の代表として選択されたものであり、接着強度調整剤として用いられている。また、粒径4μmで軟化点200℃以上のアクリル樹脂は、有機の非粘着材料の代表として選択されたものであり、他の接着強度調整剤として用いられている。
また、帯電制御剤である日本カーリット(株)製の帯電制御剤LR−147、ワックスとしての三井化学(株)製のポリエチレンワックスNP−056、及び流動性改良剤としての外添剤である日本アエロジル(株)製の微粒シリカRY−50は、印字用トナーと同様に電子写真法を用いて粉体接着剤を用紙に塗布するために用いられている。
上記の作製例1では、先ず、結着樹脂としてポリエステル樹脂70質量%、非接着樹脂としてシリカ粉30質量%、帯電制御剤1質量%、及びポリエチレンワックス3質量%を用意する。
これらをケミカルミキサーで混合し、その混合物を二軸押出機によって溶融混練した後に粗砕し、更に、その粗砕物をI式ジェットミルによって粉砕し、その粉砕物を分級して、平均体積粒径9μmの粉体粒子を作製する。
そして、この粉体粒子100質量%と微粒シリカ1質量%をヘンシェルミキサーによって混合し、その混合物を篩別して、所望の圧着はがき用粉体接着剤を得た。
次に、作製例2では、先ず、結着樹脂としてポリエステル樹脂70質量%、非接着樹脂としてアクリル樹脂30質量%、帯電制御剤1質量%、及びポリエチレンワックス3質量%を用意する。
そして、上記同様に、これらをケミカルミキサーで混合し、その混合物を二軸押出機によって溶融混練した後に粗砕し、更に、その粗砕物をI式ジェットミルによって粉砕し、その粉砕物を分級して、平均体積粒径9μmの粉体粒子を作製する。
そして、この粉体粒子100質量%と微粒シリカ1質量%をヘンシェルミキサーによって混合し、その混合物を篩別して、所望の圧着はがき用粉体接着剤を得た。
そして、作製例3では、印字用トナーと同様に、ポリエステル樹脂100質量%、帯電制御剤1質量%、ポリエチレンワックス3質量%を用い、上記の作成例1又は2と同様にして、平均体積粒径9μmの粉体粒子を作製したのち、この粉体粒子100質量%と微粒シリカ1質量%をヘンシェルミキサーによって混合し、その混合物を篩別して、所望の圧着はがき用粉体接着剤を得た。
このようにして作成された接着剤は、接着剤塗布機で用紙に塗布される。この接着剤は粉体接着剤であり、常温では固体である。そして、加熱されることにより溶融され、加圧されることにより接着性が発揮される。
ところで、粉体接着剤の塗布では、例えばトナーを用いて印字(または印刷、以下同様)を行う電子写真式画像形成装置を用い、その画像形成ユニットにトナーの代わりに粉体接着剤を収容して、圧着はがきの接着剤塗布面に選択的に粉体接着剤を塗布する方法が考えられる。
このような、粉体接着剤の塗布では、通常はベタに塗布する方が簡便である。そして、ベタに塗布するとなると、画像形成ユニットにおいて選択的な画像形成に用いられる感光体ドラムを介さずとも、現像装置の現像ローラだけで直接塗布しても支障がないと考えられる。
図1(a) は、そのような考えに基づいて構成された実施形態1における粉体接着剤塗布装置を含む圧着はがき作成システムの構成原理図であり、同図(b),(c),(d) は、粉体接着剤の塗布手順を示す図である。尚、同図(c),(d) には、粉体接着剤を転写された状態を示す平面図と後側面図を示している。
尚、この圧着はがき作成システムでは、圧着はがき用紙の紙面に予め印字用トナーで可変情報を印字し、その紙面の印字面に重ねて、上述した作製例1〜3の粉体接着剤が塗布された。
また、本例においては、近年ページ数が多いほど秘密の情報量をより多く記載できるということで、Z折りの圧着はがきが広く用いられていることに鑑み、Z折り圧着はがきを例にとって説明することにする。
同図(a) において、圧着はがき作成システムは、右から左へ、給紙装置1、粉体接着剤塗布装置2、折り装置3、圧着装置4、出来上がり圧着はがき収容装置5から成る。
上記の粉体接着剤塗布装置2は、用紙搬送装置6、接着剤塗布部7、定着器8、及び両面印刷反転装置9を備えている。
上記の接着剤塗布部7は粉体接着剤が収容されている粉体接着剤容器11と、その粉体接着剤容器11の下端開口部に回転可能に配設された塗布ローラ12とを備えている。
また、特には図示していないが、塗布ローラ12に対し用紙搬送装置6の搬送ベルト13を介して対向配置された転写器が設けられている。
同図(a) において、先ず、給紙装置1にはZ折り圧着はがき用の用紙14が収容される。次に、不図示の給紙コロ等により給紙装置1から用紙14が一枚ずつ取り出されて粉体接着剤塗布装置2に矢印aで示すように給送される。
同図(b) は、上記給紙装置1から粉体接着剤塗布装置2に給送される用紙14を上から見た図である。
粉体接着剤塗布装置2においては、粉体接着剤容器11の塗布ローラ12が、その周表面に均一な粉体接着剤層を形成しながら回転している。塗布ローラ12は不図示の転写器と協働して、給紙装置1から給紙され、用紙搬送装置6の用紙搬送ベルト13によって矢印aで示すように搬送され、塗布ローラ12の直下を通過する用紙14の表面の面Aと面Bに、同図(c) に示すように、粉体接着剤15を静電的に塗布(転写)する。
ここで、三つ折り(Z折り)圧着はがき用の用紙14の面構成を定義する。同図(c), (d) に示すように、本例において、用紙14の面は、Z折りする前の表紙の一方の端部頁面を面A、中央頁を面B、他方の端部頁面を面Cとする。そして表紙の面Aの裏面頁面を面D、表紙の面Bの裏面頁面を面E、表紙の面Cの裏面頁面を面Fとする。
図1(c) に示すように面A及び面Bに粉体接着剤15を転写(塗布)された用紙14は、図1(a) の矢印bで示すように定着器8に向けて搬送される。用紙14は、定着器8により熱と圧力を加えられて、面A及び面Bに転写された粉体接着剤15を紙面に溶融定着される。
その後、用紙14は、矢印c及び矢印d示すように両面印刷反転装置9に向けて搬送される。用紙14は両面印刷反転装置9により表裏を反転されて前後が入れ替わった状態となり、矢印e、f、gで示すように最初の給紙方向に搬送され、反転により裏面を上に向けて再び矢印aで示すように粉体接着剤塗布装置2に給送される。
粉体接着剤塗布装置2で裏面に粉体接着剤15を塗布された用紙14は、転写された粉体接着剤15を定着器8により紙面に定着された後、矢印hで示すように折り装置3に向けて搬送される。
同図(d) は、用紙14の裏面に粉体接着剤15を転写された状態を示す平面図と後側面図を示している。すなわち、同図(d) に示すように、用紙14表面の面A及び面Bと裏面の面E及び面Fとに粉体接着剤15が塗布されている。
この状態で、折り装置3に搬入された用紙14は、折り装置3によりZ折りされて、圧着装置4に搬送され、圧着装置4により面Aと面B、及び面Eと面Fが圧着されて、投函可能な圧着はがきが完成する。なお、Z折り装置は、一般に知られているZ折り装置を用いることができる。
図2(a) は、参考のため、上記折り装置3によりZ折りされた用紙14の状態を示す図であり、同図(b) は、Z折りされた用紙14が矢印Hで示すように圧着装置4に挿通される状態を示す図である。
同図(a) に示すように、面Aと面B、及び面Eと面Fがそれぞれ対向するように折り装置3によってZ折りされた用紙14は、同図(b) に示すように圧着装置4に挿通され、圧着装置4によって接着されて、1枚の完成した圧着はがきとなる。尚、この塗布処理は、秘匿情報を印字済みの所定枚数の用紙に対して実行された。
続いて、オペレータにより、作製例1の粉体接着剤15を収容した粉体接着剤容器11が、作製例2の粉体接着剤15´を収容した粉体接着剤容器11に交換される。そして、上記と同様の粉体接着剤15´の塗布処理が行われた。
更に、オペレータにより、作製例2の粉体接着剤15´を収容した粉体接着剤容器11が作製例3の粉体接着剤15″を収容した粉体接着剤容器11に交換される。そして、上記と同様の粉体接着剤15″の塗布処理が行われた。
ここで、上記のようにして作成された圧着はがきの剥離性と可変情報の字移りの状態(文字オフセット性)を評価する。
尚、この評価において、剥離性の評価は、圧着後のはがき判用紙の接着部を、手で開いて確認した。また、可変情報の字移り状態の評価は、接着部を開封したときの字移りの有無を目視で確認した。
評価の結果は、作製例1の粉体接着剤は、剥離が良好にでき(評価が○)、また開いた面を見ると字移りがなかった(評価が○)。
同様に、作製例2の粉体接着剤も、剥離が良好にでき(評価が○)、また開いた面を見ると、これも字移りがなかった(評価が○)。
これに対して、作製例3の粉体接着剤は、剥離が旨くいかず、紙が破れたりする(評価が×)。また、開いた面を見ると、字移りが発生していた(評価が×)。
このように上記の評価によれば、作製例1、及び2では剥離性が良好で、且つ字移りが発生せず、極めて良好な圧着はがき用接着剤となることが判明した。
そして、作製例3では、接着力が強すぎて、剥離がうまくいかず、部分的に剥離したところも字移りがあって、結果として圧着はがき用の接着剤としては実用にならないことが判明した。
圧着はがき用粉体接着材としてトナーを用いることは既に提案されている。そして、前述したように、作製例3の粉体接着剤はトナーと殆ど同一材料で構成されている。それにも拘わらず、作製例3の粉体接着剤は主成分である結着樹脂の粘着性が強く、粉体接着剤として用いた場合は剥離強度が強すぎて容易に開封することができず、紙破れを生じたり、部分的な開封部分も字移りが発生して、実用にならないことが明白となった。
これに対して、作製例1又は2のように、接着強度のあるポリエステル系の樹脂に対し定着時に溶融しない非接着成分のシリカ又はアクリル樹脂等の無機又は有機の樹脂を混合して接着力を低減させたものは、剥離性が良好で且つ字移りが発生しない良好な圧着はがき用の接着剤として実用になることが実証された。
尚、上記の実施形態1では、接着力の強い結着樹脂に非粘着性物質を添加して、接着力を弱めるようにしているが、逆に接着力の弱い結着樹脂に接着力の強い物を添加して接着力を調整するようにしてもよい。
例えば、接着力の弱いワックス系を主体として、接着成分を混合して接着力を増強させることにより、良く圧着する接着剤を構成することができ、混合の調整によって、剥離性が良好で且つ字移りが発生しない接着剤とすることができる。
また、上記の実施形態では、非接着成分のシリカ又はアクリル樹脂を、初めから微細粒子にして、結着樹脂に添加しているが、非接着成分の形状は粒子に限るものではない。例えば、アクリル樹脂を添加したのち、結着樹脂と溶融混練すると、アクリル樹脂が微細化されて分散される。
(実施形態2)
ところで、上記の実施形態1では、Z折り圧着はがきの貼り合わせ面の両面(面Aと面B、面Eと面F)に粉体接着剤の塗布を行っている。
このように両面に粉体接着剤を塗布するのは量的に粉体接着剤が不経済である。したがって、貼り合わせ面のいずれか一面のみに塗布するだけで、圧着はがきの圧着面を接着することができれば経済的である。
図3(a),(b),(c) は、実施形態2においてZ折り圧着はがきの貼り合わせ面のいずれか一面のみに粉体接着剤を塗布する場合の塗布手順を示す図であり、同図(d) は、圧着時の折り方を示す図である。尚、同図(b),(c) には、粉体接着剤を転写された状態を示す平面図と後側面図を示している。
図3(b),(c),(d) に示す例では、一方の貼り合わせ面の面Aと面Bのうち面Aのみに粉体接着剤を塗布し、他方の面Eと面Fのうち面Fのみに粉体接着剤を塗布した例を示している。
図4(a),(b),(c) は、Z折り圧着はがきの貼り合わせ面のいずれか一面のみに粉体接着剤を塗布する場合の他の塗布手順を示す図であり、同図(d) は、圧着時の折り方を示す図である。尚、同図(b),(c) には、粉体接着剤を転写された状態を示す平面図と後側面図を示している。
図4(b),(c),(d) に示す例では、一方の貼り合わせ面の面Aと面Bのうち面Bのみに粉体接着剤を塗布し、他方の面Eと面Fのうち面Eのみに粉体接着剤を塗布した例を示している。
これらの例のように粉体接着剤を貼り合わせ面のいずれか一面のみに塗布するだけでも圧着はがきの圧着面を接着することができることが実験の結果判明した。
(実施形態3)
ところで、実施形態1のように圧着はがきの貼り合わせ面の両面に粉体接着剤を塗布した場合や、実施形態2のように圧着はがきの貼り合わせ面の片面のみに粉体接着剤を塗布した場合で、ときとして、前述した文字オフセットが発生することがある。
図5(a) 〜(d) は、文字オフセットを説明する図である。同図(a) に示す圧着はがきの貼り合わせ面となる面Aと面Bには、秘匿情報から成る文字情報16が印字されている。そして両貼り合わせ面の面Bには粉体接着剤15が塗布されている。
この状態は、図2(a) に示したようにZ折りされた状態であり、図2(b) に示したように圧着装置4に矢印Hで示すように送り込まれて、面Aと面Bが、熱を加えられながら図5(a) の矢印iで示すように押圧され、図5(b) に示すように圧着される。
この後、投函され、受け取り人に受領され、受け取り人の手によって面Aと面Bが剥離される。図5(c) は剥離状態が良好で文字オフセットが発生していない状態を示しており図5(d) は剥離状態が思わしくなく文字オフセットが発生している状態を示している。
すなわち、面Aのほうには、面Bの文字情報16bの一部16b´が粉体接着剤15と共に転写されている。また、面Bのほうにも、面Aの文字情報16aの一部16a´が粉体接着剤15に取り込まれて転写されている。
図5(a) 〜(d) に示す例は、圧着はがきの貼り合わせ面の片面のみに粉体接着剤を塗布した場合を例にとって説明しているが、貼り合わせ面の両面に粉体接着剤を塗布した場合でも、図5(d) に示すような文字オフセットが、ときとして発生する場合がある。
文字オフセットが発生しないようにするには、一般的には粉体接着剤の接着力を弱くすればよい。粉体接着剤の接着力を弱くする場合、粉体接着剤の特性を変更するのでは面倒であるだけでなく、用紙の種類などに対応できなくなるから好ましくない。
粉体接着剤の接着力を弱くする最も良い方法は、圧着装置4における加熱と加圧を量的に小さく又は時間的に短く調整するのが条件的に対応しやすい。
しかし、いずれにしても粉体接着剤の接着力を弱くするのは、圧着後の接着力を弱くすることであり、外力が加わらないのに無用の剥離を起こすなどの不具合が生じることもある。
このように、接着剤の接着力の強弱では、無用の剥離を起こす心配がない接着力では文字オフセットが生じる虞があり、文字オフセットが生じる心配のない接着力では無用の剥離を起こす虞がある、という二律背反の要素を含んでいる。
ただし、文字オフセットが生じる心配がなく強い接着力も得られる方法としては、接着面の両面(図1(c),(d) 参照)に接着剤の単位面積当たりの塗布量を多くすると、つまり接着剤を厚塗りすれば、解消される。
実験値では、接着剤の塗布厚は、約30μm程度は必要と思われる。しかし、上記のように電子写真式画像形成方式を応用した静電転写方式による接着剤の転写(塗布)では、1回の転写で接着剤の粉体の1.5〜2粒子層程度とされており、粒子径を約10μmとすると、15〜20μm程度までしか塗布の厚みを得ることができない。
また、接着剤を厚塗りするのであるから、必ず接着面の両面に接着剤を塗布しなければならないというのでは、接着剤の使用量が多くなって不経済である。
この実施形態3では、接着面の両面のみならず片面であっても、文字オフセットが生じる虞もなく、無用の剥離を起こす虞もないように接着剤を塗布して秘匿情報印刷面を圧着できる圧着はがき作成装置を実現する。
図6は、実施形態3における圧着はがき作成装置の主要部の概略構成を示す図である。尚、同図には、主要部のみを簡明に示すため、図の右方に配置される給紙部、図の左方に配置される用紙折り部、圧着部、出来上がり圧着はがき収納部等の構成は図示を省略している。
図6に示すように、本例の圧着はがき作成装置の主要部である接着剤塗布装置20は、印字部21、接着剤塗布部22、用紙搬送部23、仮定着部24、二度塗り用再送部25、及び両面印刷用反転再送部26からなる。
上記の用紙搬送部23は、駆動ローラ27と従動ローラ28、これら駆動ローラ27と従動ローラ28に掛け渡された用紙搬送ベルト29からなる。
また、この用紙搬送部23の用紙搬送方向下流側(図の左方)には、粉体接着剤を所定の位置のみに二度塗りするための二度塗り用再送部25と、圧着はがき用紙の両面に秘匿情報を含む可変情報を印字するための両面印刷用反転再送部26が連設されている。
また、上記の印字部21及び接着剤塗布部22は、それぞれ粉体容器31を備え、印字部21の粉体容器31にはトナー17が収容され、接着剤塗布部22の粉体容器31には粉体接着剤15が収容されている。
また、それらの粉体容器31の下端開口部には、回転可能に現像ローラ32が配設されている。そして、この現像ローラ32に接して感光体ドラム33が配置され、この感光体ドラム33に対向して、転写ローラ34が用紙搬送ベルト29を介して圧接して配置されている。更に、感光体ドラム33を中心に、クリーナ35、初期化帯電器36、光書き込みヘッド37が配置されている。
これら印字部21と接着剤塗布部22の構成は、粉体容器31にトナー17が収容されているか、粉体接着剤15が収容されているかの違いだけで、他の構成及び動作は、通常の電子写真式の画像形成装置における構成及び動作と変わるところはない。
すなわち、光書き込みヘッド37による感光体ドラム33への静電潜像の形成、その静電潜像への粉体容器31の現像ローラ32によるトナー17又は粉体接着剤15での現像、その現像されたトナー像(可変情報の印字画像)又は粉体接着剤像(所定形状のベタ画像)の用紙14への転写が行われる。
これらは通常の電子写真式の画像形成装置における動作と変わるところは無いので、本例の構成における個々の構成部分の動作については説明を省略する。
また、これら印字部21と接着剤塗布部22は、同図(a) に示すように、用紙搬送部23の矢印aで示す用紙搬送方向に沿って直列に配置されている。そして、上記の仮定着部24は、用紙搬送部23の用紙搬送方向下流側に在って、熱ローラ38と押圧ローラ39を備えている。
図7(a) 〜(d) 及び図8(a),(b) は、それぞれ上記構成の圧着はがき作成装置の接着剤塗布装置20により粉体接着剤15を塗布される用紙14の様々な接着剤塗布の態様を示す図である。
尚、図7(a) 〜(d) 及び図8(a),(b) は、それぞれ上に用紙14の第1面(表紙)を示し、下に第2面(裏面)を示している。また、用紙14の搬送方向を矢印aで示している。
図7(a) は、図1(c),(d) に示したように、貼り合わせ面である面Aと面B及び面Eと面Fの全面に粉体接着剤15(15a、15b)が塗布される例を示している。
但し、本例では、最初の粉体接着剤15aが塗布され後、可変情報が印字されていない各面の周辺余白部に、後から塗布された粉体接着剤15bによって二重塗りが施されている。
また、Z折りされて圧着はがきとして完成したとき下辺となる端部(図7(a) の上では図の左方の端部、下では右方の端部、図7(b),(c),(d) 、図8(a),(b) も同様)の貼り合わせ面の一方の角には、圧着はがきの受取人が秘匿情報印字面を剥離しやすいように、三角形状の面取り部41が形成されている。
そして、面取り部41が形成されている部分の二重塗りは、面取り部41から無用の剥離が生じないように、面取り部41の切り取り形状の縁に沿って内側に入り込むように変形した二重塗りが施されている。
上記の図7(a) に示す例では、谷折り目42を含む周辺余白部にも、二重塗りが施されているが、図7(b) に示す例では、谷折り目42を含む周辺余白部には二重塗りを施さない例を示してる。
これは谷折り目42を含む周辺余白部は、貼り合わせ面が谷折り目42で繋がっているので、無用の剥離を起こす虞がないという考えに基づいている。
また、図7(c) は、図3(b),(c) に示したように、貼り合わせ面である面Aと面B及び面Eと面Fのうち、それぞれ面Aと面Fの片面のみに粉体接着剤15(15a、15b)が塗布される例を示している。
そして、この場合も、最初の粉体接着剤15aが塗布され後、その塗布面の可変情報が印字されていない周辺余白部に、後から塗布された粉体接着剤15bによって二重塗りが施されている。
この片面塗りにおいても、図7(c) に示す例では、谷折り目42を含む周辺余白部にも、二重塗りが施されているが、図7(d) に示す例では、谷折り目42を含む周辺余白部には二重塗りは施されていない。
勿論、これも、谷折り目42を含む周辺余白部は、貼り合わせ面が谷折り目42で繋がっているので、無用の剥離を起こす虞がないという考えに基づいている。
また、図8(a) は、図4(b),(c) に示したように、貼り合わせ面である面Aと面B及び面Eと面Fのうち、それぞれ面Bと面Eの片面のみに粉体接着剤15(15a、15b)が塗布される例を示している。
そして、この場合も、最初の粉体接着剤15aが塗布され後、その塗布面の可変情報が印字されていない周辺余白部に、後から塗布された粉体接着剤15bによって二重塗りが施されている。
この片面塗りにおいても、図8(a) に示す例では、谷折り目42を含む周辺余白部にも、二重塗りが施されているが、図8(b) に示す例では、谷折り目42を含む周辺余白部には二重塗りは施されていない。
勿論、これも、谷折り目42を含む周辺余白部は、貼り合わせ面が谷折り目42で繋がっているので、無用の剥離を起こす虞がないという考えに基づいている。
図6に戻り、先ず、印字部21が起動され、接着剤塗布部22は起動されずに待機状態に置かれる。次に、図示を省略した給紙部から取り出された用紙14が、図6に矢印aで示すように用紙搬送部23に搬入される。
そして、用紙14は、印字部21を通過しながらトナー17により、先ず、第1面(表面)の面A及び面Bに秘匿情報からなる可変情報を印字され、面Cに例えば宛名等の可変情報を印字される。
続いて、用紙14は、矢印bで示すように定着部24に送り込まれて、印字面のトナー17を紙面に定着される。
更に、用紙14は、矢印cで示すように両面印刷用反転再送部26に向けて搬送される。用紙14は両面印刷用反転再送部26によりスイッチバックされ、すなわち表裏を反転されて前後が入れ替わった状態となり、矢印d、e、f、gで示すように最初の給紙方向に搬送され、反転により第2面(裏面)を上に向けて再び矢印aで示すように印字部21に給送される。
印字部21で、用紙14は、第2面(裏面)の面Dに例えば差出人等の可変情報を印字され、面E及び面Fに秘匿情報からなる可変情報を印字される。
続いて、接着剤塗布部22が起動され、印字部21が駆動停止されて待機状態に置かれる。そして、用紙14は、二度塗り用再送部25に給送され、矢印h、f、gで示すように最初の給紙方向に搬送され、矢印aで示すように用紙搬送部23に搬入される。
そして、用紙14は、印字部21を空通過し、その下流の接着剤塗布部22で、秘匿情報が印字されている面E及び面Fの両面又はいずれか片方の面に粉体接着剤15を塗布される(図7(a) 〜(d) 又は図8(a),(b) の下方の図の粉体接着剤15a参照)。
この粉体接着剤15aの塗布では、図1乃至図4で説明した通常の塗布の仕方(塗布面全面に一様に塗る)の場合よりも、やや薄く塗布するようにする。これにより、圧着はがきとして完成後の受取人による剥離で、印字面の文字オフセットが発生する虞は完全に解消する。
尚、面E及び面Fの両面又はいずれか片方の面に粉体接着剤15を塗布する設定、及びやや薄く塗布する設定は、制御部から接着剤塗布部22へ送信される印字情報(塗布情報)で予め決定される。
上記の後、図6において、用紙14は、矢印bで示すように定着部24に送り込まれて粉体接着剤15aを紙面に定着される。
続いて、用紙14は、再び二度塗り用再送部25に給送され、矢印h、f、gで示すように最初の給紙方向に搬送され、矢印aで示すように用紙搬送部23に搬入される。
そして、印字部21を空通過した用紙14は、接着剤塗布部22において、今度は上記の塗布面の周辺部の印字余白部に粉体接着剤15を重ねて塗布される(図7(a) 〜(d) 又は図8(a),(b) の下方の図の粉体接着剤15b参照)。
この周辺部の印字余白部に対する粉体接着剤15の塗布では、谷折り目42の部分の印字余白部にも粉体接着剤15を塗布するか否かは、制御部から接着剤塗布部22へ送信される印字情報(塗布情報)で予め決定される。
上記の後、図6において、用紙14は、矢印bで示すように定着部24に送り込まれて粉体接着剤15aを紙面に定着される。
そして、更に、用紙14は、矢印cで示すように両面印刷用反転再送部26に向けて搬送されてスイッチバックされ、表裏を反転されて前後が入れ替わった状態となり、矢印d、e、f、gで示すように最初の給紙方向に搬送される。
この反転により第1面(表面)を上に向けて再び矢印aで示すように用紙搬送部23に搬入される。そして、用紙14は、印字部21を空通過し、下流の接着剤塗布部22で、秘匿情報が印字されている面A及び面Bの両面又はいずれか片方の面に粉体接着剤15を塗布される(図7(a) 〜(d) 又は図8(a),(b) の上方の図の粉体接着剤15a参照)。
以下、上述したと同様の処理手順で、定着部24での定着、二度塗り用再送部25による再送、接着剤塗布部22での周辺印字余白部への二重塗布、定着部24での定着を経て図7(a) 〜(d) 又は図8(a),(b) に示した粉体接着剤15(15a、15b)の塗布が完了する。
この後、図6の矢印jで示すように図外の折り装置3に送り込まれ、圧着装置4で圧着され、出来上がり圧着はがき収容装置5に収容されて(図1(a) 参照)、投函直前の圧着はがきが完成する。
図9は、上記の処理後に、圧着装置4で圧着され、Z折り圧着はがきとして完成した用紙14を、剥離してみた場合の断面図である。尚、同図は判りやすいように片面塗布の場合(図7(c) 又は(d) 参照)を示している。
同図に示すように、面A又はFの文字情報16の印字面に塗布された粉体接着剤15aは、厚さがやや薄めであるので、貼り合わせ面A、B、又はE、Fでの接着力は有っても弱く、したがって剥離後に、面A又はFから面B又はEに転写された粉体接着剤15aに面A又はF側の文字情報16が部分的にでも転写されることはなく、また、面B又はEの文字情報16も、面A又はF側の粉体接着剤15aに部分的にでも引きはがされることがない。
このように、本例では、一方では、可変情報の印字面には粉体接着剤15(15a)をやや薄めに塗布して、文字オフセットの発生を防止し、他方では、貼り合わせ面周辺の印字余白部へ粉体接着剤15(15b)を二重に塗布するので、圧着装置4において、接着剤の塗布が厚い貼り合わせ面周辺部が強固に圧着されて郵送中における無用の剥離が生じるような虞が解消される。
図10は、両面への可変情報が印字済みであるZ折り圧着はがき用紙に粉体接着剤を塗布する場合の能率的な塗布方法を示す図である。
同図は既に粉体接着剤15(15a、15b)が塗布されている状態を示しているが、実際には、同図の矢印で示すように、面Aを面Bとの境界で山折りして、面Dと面Eが接するように折り曲げる。すると、第1面(表面)の面Aと第2面(裏面)の面Fが隣接して並ぶように仮折りされた用紙が出来上がる。この用紙に、同図に示すように粉体接着剤15(15a、15b)を塗布する。
すなわち、最初の一度の塗布工程で粉体接着剤15aを面Aと面Fに塗布し、次の一度の塗布工程で粉体接着剤15bを面Aと面Fに塗布することができるので、塗布能率が倍化する。
この粉体接着剤15(15a、15b)を塗布された仮折りした用紙は、後の工程で仮折りを元に戻して、次にZ折り工程に投入し、更に圧着工程で圧着はがきとして完成させる。
図11(a) 〜(d) は、上記実施形態3における圧着はがき作成装置の接着剤塗布装置20により粉体接着剤15(15a、15b)を塗布されるV折り圧着はがき用紙の様々な接着剤塗布の態様を示す図である。
尚、同図(a) 〜(d) は、いずれも左方に粉体接着剤15の塗布面の平面図を示し、右方に、その塗布面を途中まで谷折りした状態を斜視図で示している。
同図(a),(b) は、貼り合わせする2面のいずれにも粉体接着剤15aを塗布した場合の態様を示している。同図(a) は谷折り目43を含む周辺部の印字余白部全てに粉体接着剤15bを塗布した態様を示し、同図(b) は谷折り目43を除く周辺部の印字余白部に粉体接着剤15bを塗布した態様を示している。
また、同図(c),(d) は、貼り合わせする2面のいずれか1面のみに粉体接着剤15aを塗布した場合の態様を示している。同図(c) は谷折り目43を含む周辺部の印字余白部全てに粉体接着剤15bを塗布した態様を示し、同図(d) は谷折り目43を除く周辺部の印字余白部に粉体接着剤15bを塗布した態様を示している。
上記図11(a) 〜(d) の場合においても、一方では、可変情報の印字面には粉体接着剤15(15a)をやや薄めに塗布して、文字オフセットの発生を防止し、他方では、貼り合わせ面周辺の印字余白部へ粉体接着剤15(15b)を二重に塗布するので、圧着装置4において、接着剤の塗布が厚い貼り合わせ面周辺部が強固に圧着されて郵送中における無用の剥離が生じるような虞が解消される。
尚、上述した実施の形態では、貼り合わせ面の周辺部の余白部を二重塗りによって印字面よりも粉体接着剤の塗布が厚くなるようにしているが、周辺余白部の厚塗りはこれに限ることなく、一度の接着剤塗布り工程で、接着剤塗布部22の光書き込みヘッド37を制御することにより、印字部分を薄く周辺余白部分を厚く塗り分けるようにしてもよい。
また、最初の塗布では枠部分を塗り残し、二回目の塗布で枠部分だけ厚塗りするようにしてもよい。
また、用紙14のサイズが予め一定に決められている場合は、光書き込みヘッド37と感光体ドラム33を除去し、オフセット印刷方式の輪転式で一度の塗布工程で、印字部分と周辺余白部分を薄い塗布と厚い塗布に塗り分けるようにしてもよい。
(a) は実施形態1における粉体接着剤塗布装置を含む圧着はがき作成システムの構成原理図、(b),(c),(d) は粉体接着剤の塗布手順を示す図である。 (a)は 参考のため折り装置によりZ折りされた用紙の状態を示す図、(b) はZ折りされた用紙が矢印Hで示すように圧着装置に挿通される状態を示す図である。 (a),(b),(c) は実施形態2においてZ折り圧着はがきの貼り合わせ面のいずれか一面のみに粉体接着剤を塗布する場合の塗布手順を示す図、(d) は圧着時の折り方を示す図である。 (a),(b),(c) は実施形態2においてZ折り圧着はがきの貼り合わせ面のいずれか一面のみに粉体接着剤を塗布する場合の他の塗布手順を示す図、(d) は圧着時の折り方を示す図である。 (a) 〜(d) は文字オフセットを説明する図である。 実施形態3における圧着はがき作成装置の主要部の概略構成を示す図である。 (a) 〜(d) は実施形態3における圧着はがき作成装置の接着剤塗布装置により粉体接着剤を塗布されるZ折り圧着はがき用紙の様々な接着剤塗布の態様を示す図(その1)である。 (a),(b) は実施形態3における圧着はがき作成装置の接着剤塗布装置により粉体接着剤を塗布されるZ折り圧着はがき用紙の様々な接着剤塗布の態様を示す図(その2)である。 実施形態3における圧着はがき作成装置でZ折り圧着はがきとして完成した用紙を剥離してみた場合の断面図である。 両面への可変情報が印字済みであるZ折り圧着はがき用紙に粉体接着剤を塗布する場合の能率的な塗布方法を示す図である。 (a) 〜(d) は実施形態3における圧着はがき作成装置の接着剤塗布装置により粉体接着剤を塗布されるV折り圧着はがき用紙の様々な接着剤塗布の態様を示す図である。
符号の説明
1 給紙装置
2 粉体接着剤塗布装置
3 折り装置
4 圧着装置
5 出来上がり圧着はがき収容装置
6 用紙搬送装置
7 接着剤塗布部
8 定着器
9 両面印刷反転装置
11 粉体接着剤容器
12 塗布ローラ
13 搬送ベルト
14 Z折り圧着はがき用の用紙
15 粉体接着剤
16(16a、16b) 文字情報
16a´、16b´ 文字オフセット
17 トナー
20 接着剤塗布装置
21 印字部
22 接着剤塗布部
23 用紙搬送部
24 仮定着部
25 二度塗り用再送部
26 両面印刷用反転再送部
27 駆動ローラ
28 従動ローラ
29 用紙搬送ベルト
31 粉体容器
32 現像ローラ
33 感光体ドラム
34 転写ローラ
35 クリーナ
36 初期化帯電器
37 光書き込みヘッド
38 熱ローラ
39 押圧ローラ
41 面取り部
42、43 谷折り目

Claims (5)

  1. 圧着はがきの貼り合わせ面に接着剤を塗布し該貼り合わせ面を圧着して圧着はがきを完成させる圧着はがき作成装置であって、
    前記貼り合わせ面の可変情報印刷領域に塗布する前記接着剤の単位面積当たりの塗布量よりも、前記貼り合わせ面の前記可変情報印刷領域外となる印刷余白部に塗布する前記接着剤の単位面積当たりの塗布量のほうを多く塗布する接着剤塗布部を備える、
    ことを特徴とする圧着はがき作成装置。
  2. 前記接着剤は、電子写真方式で静電的に用紙に転写される粉体接着剤である、ことを特徴とする請求項1記載の圧着はがき作成装置。
  3. 前記接着剤の塗布は、前記貼り合わせ面の2面に対して実施される、ことを特徴とする請求項1記載の圧着はがき作成装置。
  4. 前記接着剤の塗布は、前記貼り合わせ面の2面のいずれか1面に対して実施される、ことを特徴とする請求項1記載の圧着はがき作成装置。
  5. 圧着はがきの貼り合わせ面に接着剤を塗布し該貼り合わせ面を圧着して圧着はがきを作成する場合の前記接着剤の塗布方法であって、
    前記貼り合わせ面の可変情報印刷領域に塗布する前記接着剤の単位面積当たりの塗布量よりも、前記貼り合わせ面の前記可変情報印刷領域外となる印刷余白部に塗布する前記接着剤の単位面積当たりの塗布量のほうが多い、
    ことを特徴とする接着剤の塗布方法。
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US11795316B2 (en) 2020-09-02 2023-10-24 Fujifilm Business Innovation Corp. Pressure-responsive particles, cartridge, apparatus for manufacturing printed matter, method for manufacturing printed matter, printed matter, sheet for manufacturing printed matter, and method for manufacturing sheet for manufacturing printed matter
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