JP2007197867A - ポリエステル系繊維品の難燃加工剤と難燃加工方法 - Google Patents

ポリエステル系繊維品の難燃加工剤と難燃加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ポリエステル系繊維品に耐久性にすぐれる難燃性を付与することができる難燃加工剤とそれを用いる難燃加工方法と、更には、それを用いて得られる難燃加工ポリエステル系繊維品を提供する。
【解決手段】本発明によれば、ビフェニリルジフェニルホスフェートとナフチルジフェニルホスフェートとから選ばれる少なくとも1種の芳香族リン酸エステルをノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤の存在下に水に乳化させ、又は、分散させてなることを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工剤が提供される。更に、本発明によれば、好ましい難燃加工方法として、上記難燃加工剤とアルキルナフタレン類、芳香族イミド類、グリコールエーテル類及びハロゲン化ベンゼン類から選ばれる少なくとも1種の難燃剤吸尽促進剤とを用いてポリエステル系繊維品を難燃加工する方法が提供される。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエステル系繊維品の難燃加工に関し、詳しくは、ポリエステル系繊維品にハロゲン系難燃剤を用いることなく、耐久性にすぐれる難燃性を付与することができる難燃加工剤とそれを用いる難燃加工方法とそれを用いて得られる難燃加工ポリエステル系繊維品に関する。
従来、ポリエステル系繊維品に後加工によって難燃性を付与する方法が種々、知られている。例えば、1,2,5,6,9,10−ヘキサブロモシクロドデカンのような臭素化シクロアルカンを難燃剤として分散剤を用いて水に分散させてなる難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付着させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このように、ポリエステル系繊維品にハロゲン系化合物を付着させて、難燃性を付与する方法によれば、このようなポリエステル系繊維品が燃焼したとき、有害なハロゲン化ガスが発生し、これが環境に有害な影響を及ぼす等の問題がある。従って、近年においては、難燃剤として、このようなハロゲン系化合物を用いることが規制されるに至っている。
そこで、これまでも、このようなハロゲン系化合物に代えて、ハロゲンを含まないリン酸エステルを難燃剤として用いて、ポリエステル系繊維品に難燃性を付与することが行われている。このようなリン酸エステルとして、例えば、トリクレジルホスフェートのような芳香族モノホスフェートやレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)のような芳香族ジホスフェート等が知られている。しかし、従来、難燃剤として知られているこのような芳香族リン酸エステルは、ポリエステル系繊維品に耐洗濯性にすぐれる難燃性を付与することができるが、耐ドライクリーニング性が十分でない。
更に、このような芳香族リン酸エステルをポリエステル系繊維品に付与して難燃加工しても、時間の経過と共にこの芳香族リン酸エステルがポリエステル系繊維品の表面に次第に移行し、その際に、ポリエステル系繊維品の染色に用いた分散染料等も、この芳香族リン酸エステルに溶解した状態で一緒に表面に移行して、所謂表面ブリードを生じるので、染色堅牢度が低下するという問題がある。
特に、上述したものを含め、従来、難燃剤として知られている芳香族リン酸エステルは、通常、ポリエステルとの親和性が不十分であって、浴中処理によってポリエステルに吸尽させても、上述したようにブリードを生じたり、また、その親和性の低さから、多量の使用を必要とするので、処理の経済性に問題があるほか、染色と同時に難燃処理した場合に染料の染着性を阻害したり、また、加工機を汚染する等、多くの問題を有している。
特公昭53−8840号公報
本発明者らは、従来のポリエステル系繊維品の難燃加工における上述した問題を解決するために鋭意研究した結果、ハロゲン系難燃剤によることなく、ある種の芳香族リン酸エステルを難燃剤として用いることによって、耐久性にすぐれる難燃性をポリエステル系繊維品に付与し得ることを見出して、本発明に至ったものである。従って、本発明は、ポリエステル系繊維品に耐久性にすぐれる難燃性を付与することができる難燃加工剤とそれを用いる難燃加工方法と、更には、それを用いて得られる難燃加工ポリエステル系繊維品を提供することを目的とする。
本発明によれば、ビフェニリルジフェニルホスフェートとナフチルジフェニルホスフェートとから選ばれる少なくとも1種の芳香族リン酸エステルをノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤の存在下に水に乳化させ、又は分散させてなることを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工剤が提供される。
また、本発明によれば、上記難燃加工剤によってポリエステル系繊維品を難燃加工することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法が提供される。以下、この方法を本発明による第1の方法ということがある。
更に、本発明によれば、難燃剤吸尽促進剤の存在下に上記難燃加工剤によってポリエステル系繊維品を難燃加工することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法が提供される。以下、この方法を本発明による第2の方法ということがある。
本発明によれば、上記難燃剤吸尽促進剤として、好ましくは、アルキルナフタレン類、芳香族イミド類、グリコールエーテル類及びハロゲン化ベンゼン類から選ばれる少なくとも1種が用いられる。
このほか、本発明によれば、上述したような方法によって得られる難燃加工ポリエステル系繊維品が提供される。
本発明による芳香族リン酸エステルからなる難燃加工剤は、ハロゲン原子を含まず、従って、このような難燃加工剤を用いることによって、環境を汚染することなく、種々のポリエステル系繊維品に高性能で耐久性のある難燃性を付与することができる。特に、本発明によれば、前記難燃剤吸尽促進剤と共に前記芳香族リン酸エステルからなる難燃剤を用いることによって、通常は、難燃性を付与し難いカチオン可染ポリエステル系繊維品や、また、ポリエステル系繊維品を分散染料によって染色すると同時に、特に、高濃度に染色すると同時に、難燃加工する場合に、少量の難燃剤を用いて、高性能で耐久性ある難燃性を付与することができる。
本発明において、ポリエステル系繊維品とは、少なくともポリエステル繊維を含む繊維と、そのような繊維を含む糸、綿、編織布や不織布等の布帛をいい、好ましくは、ポリエステル繊維、これよりなる糸、綿、編織布や不織布等の布帛をいう。
上記ポリエステル系繊維は、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/5−スルホイソフタレート、ポリエチレンテレフタレート/ポリオキシベンゾイル、ポリブチレンテレフタレート/イソフタレート等を挙げることができるが、しかし、これら例示したものに限定されるものではない。
本発明に従って難燃加工されたポリエステル系繊維品は、例えば、座席シート、シートカバー、カーテン、壁紙、天井クロス、カーペット、緞帳、建築養生シート、テント、帆布、ブラウス、ユニホーム等の衣服、エプロン等に好適に用いられる。
本発明によるポリエステル系繊維品の難燃加工剤は、ビフェニリルジフェニルホスフェートとナフチルジフェニルホスフェートとから選ばれる少なくとも1種の芳香族リン酸エステルをノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤の存在下に水に乳化させ、又は分散させてなるものである。
本発明において、上記ビフェニリルジフェニルホスフェートは、2−、3−又は4−ビフェニリルジフェニルホスフェート又はこれらの2種以上の混合物であり、ナフチルジフェニルホスフェートは1−又は2−ナフチルジフェニルホスフェート又はこれらの混合物である。これらビフェニリルジフェニルホスフェートとナフチルジフェニルホスフェートは、それぞれ単独で用いてもよく、また、両者を混合物として用いてもよい。
本発明によれば、上述したなかでも、ビフェニリルジフェニルホスフェートとしては、2−ビフェニリルジフェニルホスフェートが、また、ナフチルジフェニルホスフェートとしては、2−ナフチルジフェニルホスフェートが好ましく用いられる。これらの芳香族リン酸エステルは、市販品として入手することができる。
本発明によるポリエステル系繊維品の難燃加工剤は、ノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤とを用いて、上記芳香族リン酸エステルを難燃剤として水中に乳化させ、又は分散させてなるものである。
本発明において、用いる芳香族リン酸エステルが常温で液体である場合は、例えば、その芳香族リン酸エステルを界面活性剤と、必要に応じて、有機溶剤と混合し、加熱して、均一な溶融物とした後、放冷して、常温で液状の自己乳化型の難燃加工剤を得ることができる。ポリエステル系繊維品を難燃加工するに際しては、上記自己乳化型の難燃加工剤に水を加えて、攪拌すれば、分散媒が水である難燃加工剤の乳化物を得ることができる。
他方、本発明において、用いる難燃剤が常温で固体である場合には、例えば、その芳香族リン酸エステルを界面活性剤と、必要に応じて、有機溶剤と混合し、加熱して、均一な溶融物とし、これを温水中に攪拌しながら、徐々に加えて乳化させ、放冷すれば、上記と同様に、分散媒が水である難燃加工剤の乳化物を得ることができる。
本発明において、難燃剤である芳香族リン酸エステルの乳化物を得るときに、必要に応じて、得られる乳化物を均一に保持したり、また、その芳香族リン酸エステルの乳化性を向上させるために、上述したように、有機溶剤を用いることができる。この有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、アルキルナフタレン等の芳香族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メチルアルコール、エチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、ジオキサン等のエーテル類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル等のアルキレングリコールアルキルエーテル類、ジメチルホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、メチレンクロライド、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類を挙げることができる。これらの有機溶剤は、単独で用いてもよく、また、必要に応じて、2種以上を組み合わせて用いてもよい。このような有機溶剤を用いる場合は、その使用量は、通常、芳香族リン酸エステルに対して、1〜20重量%の範囲である。
用いる難燃剤が常温で固体である場合には、例えば、その芳香族リン酸エステルを界面活性剤と共に水に混合し、湿式粉砕機を用いて粉砕して、微粒子化させることによって、分散媒が水である難燃加工剤の分散液を得ることができる。
本発明においては、上述したように、芳香族リン酸エステルからなる難燃剤を水中に乳化させ、又は分散させる際に、ノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤とが併用される。ここに、上記ノニオン系界面活性剤としては、分子中に5〜20のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテルから選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。このようなノニオン系界面活性剤の具体例として、例えば、ドデシルエーテルエチレンオキサイド9モル付加物、ドデシルエーテルのエチレンオキサイド5モルとプロピレンオキサイド9モル付加物やジスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物等を挙げることができる。
また、上記アニオン系界面活性剤としては、分子中に5〜20のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテルスルホン化物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩及びビス(ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル)琥珀酸エステルスルホン化物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。このようなアニオン系界面活性剤の具体例として、例えば、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルのアンモニウム塩、ナトリウム塩やビス(トリスチレン化フェニルエーテルエチレンオキサイド10モル付加物)琥珀酸エステルスルホン化物のナトリウム塩、アンモニウム塩等を挙げることができる。
このように、前記芳香族リン酸エステルを難燃剤として用いて水に乳化させ、又は分散させて、本発明による難燃加工剤を調製する際に、難燃剤として、前述したビフェニリルジフェニルホスフェートとナフチルジフェニルホスフェートとから選ばれる少なくとも1種と共に、ポリエステル系繊維品に付与する難燃性に有害な影響を与えない範囲において、リン酸エステルを含むその他の難燃剤、例えば、ジビフェニリルフェニルホスフェートやトリフェニルホスフェート等を用いてもよい。このような場合、本発明においては、通常、用いる難燃剤が、前述したビフェニリルジフェニルホスフェートとナフチルジフェニルホスフェートから選ばれる少なくとも1種を50重量%以上含むことが望ましい。
次に、本発明によるポリエステル系繊維品の難燃加工について説明する。本発明による第1の方法は、前述したように、ビフェニリルジフェニルホスフェートとナフチルジフェニルホスフェートとから選ばれる少なくとも1種の芳香族リン酸エステルをノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤の存在下に水に乳化させ、又は分散させてなる難燃加工剤を用いてポリエステル系繊維品を難燃加工するものである。
本発明によるこのような第1の方法による難燃加工は、通常、高温高圧下に行われるので、用いる難燃加工剤が温度に対する乳化安定性が悪いときは、難燃加工中に難燃剤である前記芳香族リン酸エステルが乳化破壊を起こし、ポリエステル系繊維中のポリエステルオリゴマーを取り込んで、ポリエステル布帛に汚れ物質として付着する不都合を生じる。更に、そのように布帛に付着した汚れ物質が加工機内を汚染する不都合も起こる。
ここに、難燃剤である芳香族リン酸エステルを水に乳化させ、又は分散させるに際して、ノニオン系界面活性剤のみを用いるときは、得られる難燃加工剤が高温下において乳化安定性が悪くなり、上述したような不都合が生じる。そこで、本発明に従って、ノニオン系界面活性剤と共にアニオン系界面活性剤を併用することによって、難燃加工剤に高温下において高い乳化安定性を有せしめることができる。
このように、高温下において乳化安定性にすぐれる難燃加工剤を得るには、難燃剤である芳香族リン酸エステルに対して、ノニオン系界面活性剤を5〜20重量%の範囲で用いると共に、アニオン系界面活性剤を5〜10重量%の範囲で使用することが好ましい。
本発明による難燃剤を用いて、ポリエステル系繊維品を難燃加工するに際して、難燃剤である芳香族リン酸エステルのポリエステル系繊維品への付着量は、通常、0.03〜10重量%の範囲であり、好ましくは、0.3〜5重量%の範囲である。ポリエステル系繊維品への難燃剤の付着量が0.03重量%よりも少ないときは、ポリエステル系繊維品に十分な難燃性を付与することができず、他方、10重量%を超えるときは、難燃加工後の繊維品の風合いがべたつく等の不具合を生じる。
本発明による第1の方法に従って、難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付与して、難燃加工する方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、一つの方法として、難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付着させ、100〜220℃の温度で熱処理して、難燃剤リン酸エステルを繊維内部へ吸尽させる方法を挙げることができる。この場合、ポリエステル系繊維品に難燃剤を付着させるには、例えば、パディング法、スプレー法、コーティング法等によることができる。また、本発明による難燃剤をポリエステル系繊維品に付与して、難燃加工する別の方法として、難燃加工剤中にポリエステル系繊維品を浸漬し、60〜140℃の温度で浴中処理して、難燃剤を繊維内部へ吸尽させる方法等を挙げることができる。
本発明によれば、上述した浴中処理を行う場合、染色と同時に行うことができる。染色と同時に難燃剤の浴中処理を行う場合、所要の染料のほかに、必要に応じて、均染剤、緩染剤等を添加し、pH調整剤やpH緩衝剤を用いて浴中のpHを3〜6に調整することが望ましい。
本発明による難燃加工剤は、その性能が阻害されない範囲内において、必要に応じて、前述した以外の界面活性剤を分散剤として含んでいてもよい。更に、本発明によれば、難燃加工剤は、必要に応じて、その貯蔵安定性を高めるために、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン糊等の保護コロイド剤、難燃加工剤の難燃性を高めるための難燃助剤、耐光堅牢度を高めるための紫外線吸収剤、酸化防止剤等を含んでいてもよい。
更に、本発明による難燃加工剤は、他の機能加工剤と併用することもできる。このような繊維加工剤としては、例えば、柔軟剤、帯電防止剤、撥水撥油剤、硬仕上げ剤、風合調整剤、SR剤等を挙げることができる。
本発明による第2の方法は、前述したように、ビフェニリルジフェニルホスフェートとナフチルジフェニルホスフェートとから選ばれる少なくとも1種の芳香族リン酸エステルをノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤の存在下に水に乳化させ、又は分散させてなる難燃加工剤を難燃剤吸尽促進剤と共に用いることによってポリエステル系繊維品を難燃加工するものである。
本発明によれば、上記難燃剤吸尽促進剤としては、アルキルナフタレン類、芳香族イミド類、グリコールモノエーテル類及びハロゲン化ベンゼン類から選ばれる少なくとも1種が好ましく用いられる。更に、本発明によれば、アリールアルキルアルコール類、ジ(アリールアルキル)エーテル類、アリール置換フェノール類も難燃剤吸尽促進剤として用いられる。
以下にこれらの難燃剤吸尽促進剤について説明する。上記アルキルナフタレン類は、好ましくは、一般式(I)
Figure 2007197867
(式中、R1 は炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、mは1〜3の整数を示す。)
で表される。上記一般式(I)で表されるアルキルナフタレン類において、アルキル基は、メチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、ここに、炭素原子数3以上のアルキル基は直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。
従って、本発明において、上記アルキルナフタレン類の好ましい具体例として、例えば、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン、2,3−ジメチルナフタレン、1,3−ジメチルナフタレン、1,4−ジメチルナフタレン、1,5−ジメチルナフタレン等を挙げることができる。
上記芳香族イミド類は、好ましくは、一般式(II)
Figure 2007197867
(式中、R2 は水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基又はアリール基を示し、R3 は水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、又はベンゼン環と共同して縮合多環式芳香族環を形成していてもよい。)
で表される。上記一般式(II)で表される芳香族イミド類において、R2 又はR3 がアルキル基であるとき、それはメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、ここに、炭素原子数3以上のアルキル基は直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。R2 がアリール基であるとき、それは、好ましくは、フェニル基である。R3 がベンゼン環と共同して縮合多環式芳香族環を形成するとき、そのような縮合多環式芳香族環の一例として、ナフタレン環を挙げることができる。
従って、本発明において、上記芳香族イミド類の好ましい具体例として、例えば、フタルイミド、N−メチルフタルイミド、N−エチルフタルイミド、N−プロピルフタルイミド、N−イソプロピルフタルイミド、N−ブチルフタルイミド、N−イソブチルフタルイミド、N−s−ブチルフタルイミド、N−t−ブチルフタルイミド、N−フェニルフタルイミド、1,2−ナフタレンジカルボン酸イミド等を挙げることができる。
上記グリコールモノエーテル類は、好ましくは、一般式(III)
Figure 2007197867
(式中、Aはエチレン基又はプロピレン基を示し、R4 は炭素原子数1〜10のアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はアリル基を示し、nは0、1又は2を示す。)で表される。上記一般式(III) で表されるグリコールモノエーテル類において、アルキル基は、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル基等であり、ここに、炭素原子数3以上のアルキル基は直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。アリール基は、好ましくは、フェニル基であり、アリールアルキル基は、好ましくは、フェニルメチル基(ベンジル基)又はフェネチル基 (フェニルエチル基) である。また、母体となるグリコール類は、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール又はトリプロピレングリコールである。
従って、上記グリコールモノエーテル類の好ましい具体例として、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、トリエチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、ジエチレングリコールモノベンジルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコールモノフェニルエーテル等を挙げることができる。
上記ハロゲン化ベンゼン類は、好ましくは、一般式(IV)
Figure 2007197867
(式中、Xはハロゲン原子を示し、R5 は炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、pは1〜3の整数を示す。)
で表される。上記一般式(IV)で表されるハロゲン化ベンゼン類において、ハロゲン原子は、好ましくは、塩素又は臭素であり、アルキル基はメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、ここに、炭素原子数3以上のアルキル基は直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。
従って、本発明において、上記ハロゲン化ベンゼン類の好ましい具体例として、例えば、モノクロロベンゼン、メチルクロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、1,3,5−トリクロロベンゼン等を挙げることができる。
上記アリールアルキルアルコール類は、好ましくは、一般式(V)
Figure 2007197867
(式中、R6 はメチレン基又はエチレン基を示し、R7 は水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。)
で表される。上記一般式(V)で表されるアリールアルキルアルコール類において、R7 がアルキル基であるとき、そのアルキル基はメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、ここに、炭素原子数3以上のアルキル基は直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。従って、アリールアルキルアルコール類の好ましい具体例として、例えば、ベンジルアルコール、メチルベンジルアルコール、フェネチルアルコール等を挙げることができる。
上記ジ(アリールアルキル)エーテル類は、好ましくは、一般式(VI)
Figure 2007197867
(式中、R8 とR9 はそれぞれ独立に炭素原子数1〜4の2価の脂肪族炭化水素基を示し、R10とR11はそれぞれ独立に水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。)で表される。上記一般式(VI)で表されるジ(アリールアルキル)エーテル類において、R8 とR9 は、好ましくは、メチレン基又はエチレン基である。また、R10又はR11 がアルキル基であるとき、そのアルキル基はメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、ここに、炭素原子数3以上のアルキル基は直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよい。従って、ジ(アリールアルキル)エーテル類の好ましい具体例として、例えば、ジベンジルエーテルやジフェネチルエーテル等を挙げることができる。
上記アリール置換フェノール類は、好ましくは、一般式(VII)
Figure 2007197867
(式中、R12 は水素原子又は炭素原子数1〜4のアルキル基を示す。)
で表される。上記一般式(VII) で表されるアリール置換フェノール類において、R12 がアルキル基であるとき、そのアルキル基はメチル、エチル、プロピル又はブチル基であり、ここに、炭素原子数3以上のアルキル基は直鎖状でもよく、分岐鎖状でもよく、また、アリール基は、好ましくは、フェニル基であり、従って、アリール置換フェノール類の好ましい具体例として、例えば、o−フェニルフェノール、p−フェニルフェノール等を挙げることができる。
しかし、本発明によれば、上述した種々の難燃剤吸尽促進剤のなかでも、主として、環境負荷と難燃効果の観点から、アルキルナフタレン類、芳香族イミド類又はグリコールエーテルが特に好ましく用いられる。特に、本発明によれば、1−メチルナフタレン、2−メチルナフタレン等のメチルナフタレン類、N−メチルフタルイミド、N−ブチルフタルイミド等のN−アルキルフタルイミド類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルのほか、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のエチレングリコールモノエーテル類が好ましく用いられる。
本発明によれば、このような難燃剤吸尽促進剤を難燃剤を含む処理液中に乳化分散させるために、界面活性剤として、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ソルビトール、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキルフェニルエーテル等を適宜に用いることができる。
本発明による第2の方法は、レギュラーポリエステル繊維糸とカチオン可染ポリエステル繊維糸とを混織したカチオン可染ポリエステル混織布帛を浴中処理によって難燃加工する場合や、レギュラーポリエステル繊維糸からなる布帛を分散染料で染色する場合、特に、浴中処理によって高濃度で染色すると共に難燃加工する場合に好適である。
このように、本発明による第2の方法によってポリエステル系繊維品に難燃加工を施す場に際して、前記難燃剤吸尽促進剤は、ポリエステル系繊維品を難燃加工する処理液に対して、0.01〜10g/L、好ましくは、0.5〜5g/Lの範囲で用いられる。吸尽促進剤の使用量が0.01g/Lよりも少ないときは、ポリエステル系繊維品に十分な量の難燃剤を吸尽させることができないおそれがあり、他方、難燃剤吸尽促進剤の使用量が10g/Lよりも多いときは、難燃処理したポリエステル系繊維品に難燃剤吸尽促進剤が残留して、難燃性を阻害するおそれがある。
本発明において、カチオン可染ポリエステル混織布帛とは、カチオン可染ポリエステル繊維とレギュラーポリエステル繊維等の他のポリエステル系繊維をはじめとする他の繊維との混織、混紡、交織、交編された織物、編物、不織布等をいい、また、カチオン可染ポリエステル繊維のみからなる織物、編物、不織布等も含む。
カチオン可染ポリエステル混織布帛には、そのポリエステル繊維を形成するポリエステルの分子中にカチオン染料による染色を容易にするために、例えば、前述したように、5−スルホイソフタレートのようなスルホン酸基を有するジカルボン酸モノマー成分がポリエステル分子中に組み込まれている。このようなスルホン酸基を有するモノマー成分を含まないポリエステル分子からなる繊維がレギュラーポリエステル繊維である。このようなカチオン可染ポリエステル混織布帛は、レギュラーポリエステル系繊維品に比較して、燃焼時に残渣を生じやすく、また、燃焼後に生じた燃焼残渣がいわば「蝋燭の芯」の役割をして、レギュラーポリエステルのドリップを阻害するので、その難燃化が困難であるとされている。また、レギュラーポリエステル系繊維品を分散染料で3%omf以上の高濃度で染色した場合についても分散染料の燃焼残渣が「蝋燭の芯」の役割をして、レギュラーポリエステルのドリップを阻害するので、その難燃化が困難であるとされている。
例えば、従来から知られているリン系の難燃剤、例えば、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)では、ポリエステル繊維に対する親和性が低く、繊維表面に付着する難燃剤が多いため、風合いにべたつきを生じやすく、また、表面ブリードの問題もあり、付与できる難燃性能に限界がある。しかし、本発明による前記難燃剤である芳香族リン酸エステルは、従来のリン系難燃剤に比べてポリエステル繊維に対する親和性が高く、分散性がすぐれることから、難燃剤が繊維内部によく吸尽されるので、風合いにべたつきを生じることなく、十分な料の難燃剤を付与することができる。また、第2の方法では、難燃剤吸尽促進剤を用いることによって、一層高い難燃性を経済的に付与することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
(難燃加工剤Aの製造)
ビフェニリルジフェニルホスフェート65重量%、ジビフェニリルフェニルホスフェート20重量%及びトリフェニルホスフェート15重量%からなる芳香族リン酸エステル72.5重量部と、ドデシルエーテルのエチレンオキサイド5モルとプロピレンオキサイド9モル付加物12重量部、ビス(トリスチレン化フェニルエーテルエチレンオキサイド10モル付加物)琥珀酸エステルスルホン化物のナトリウム塩6重量部、イソブチルグリコール10重量部を混合し、50℃まで加熱して、均一な溶融物とした後、放冷して、常温で液状の自己乳化型の難燃加工剤Aを得た。
実施例2
(難燃加工剤Bの製造)
ビフェニリルジフェニルホスフェート95重量%及びトリフェニルホスフェート5重量%からなる芳香族リン酸エステル72.5重量部と、ジスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物12重量部、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルのアンモニウム塩6重量部、イソブチルグリコール10重量部を混合し、50℃まで加熱して、均一な溶融物とした後、放冷して、常温で液状の自己乳化型の難燃加工剤Bを得た。
実施例3
(難燃加工剤Cの製造)
2−ナフチルジフェニルホスフェート95重量%及びトリフェニルホスフェート5重量%からなる芳香族リン酸エステル40重量部、ジスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物2重量部、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルのアンモニウム塩1重量部とシリコーン系消泡剤0.1重量部を水30重量部と混合し、これを直径0.8mmのガラスビーズを充填したミルに仕込み、上記難燃剤の平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕し、105℃の温度で30分間乾燥させたときの不揮発分濃度が40%となるように調整して、難燃加工剤Cを得た。
比較例1
(難燃加工剤Dの製造)
トリフェニルホスフェート100重量%からなる芳香族リン酸エステル40重量部、ジスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物2重量部、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルのアンモニウム塩1重量部とシリコーン系消泡剤0.1重量部を水30重量部と混合し、これを直径0.8mmのガラスビーズを充填したミルに仕込み、上記難燃剤の平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕し、105℃の温度で30分間乾燥させたときの不揮発分濃度が40%となるように調整して、難燃加工剤Dを得た。
比較例2
(難燃加工剤Eの製造)
レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)95重量%及びトリフェニルホスフェート5重量%からなる芳香族リン酸エステル72.5重量部と、ジスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物12重量部、トリスチレン化フェノールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルのアンモニウム塩6重量部、イソブチルグリコール10重量部を混合し、50℃まで加熱して、均一な溶融物とした後、放冷して、常温で液状の自己乳化型の難燃加工剤Eを得た。
比較例3
(難燃加工剤Fの製造)
1,2,5,6,9,10−ヘキサブロモシクロドデカン40重量部、ジオクチルスルホ琥珀酸ナトリウム3.5重量部とシリコーン系消泡剤0.1重量部を水25重量部と混合し、これを直径0.8mmのガラスビーズを充填したミルに仕込み、上記難燃剤の平均粒子径が1.0μmとなるまで粉砕し、105℃の温度で30分間乾燥させたときの不揮発分濃度が40%となるように調整して、難燃加工剤Fを得た。
以下に本発明の第1の方法によるポリエステル繊維布帛の難燃加工の実施例を挙げる。
実施例4
経糸としてフルダルポリエステル繊維(酸化チタン3.5重量%含有)からなる84デシテックス36フィラメントのレギュラーポリエステル繊維を用い、緯糸として黒原着ポリエステル繊維からなる167デシテックス48フィラメントのポリエステル繊維を用いて、密度縦360本/2.54cm×横100本/2.54cm、両面朱子織とした織物に通常の方法によって精練、プレセットを施して、被処理ポリエステル繊維布帛とした。
上記被処理布帛を本発明による難燃加工剤Aを用いて、以下に示すように難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル系繊維品を得た。
(難燃加工方法)
染浴は分散染料(スミカロンブルーE−RPD)0.2%omf、染料分散剤1.0g/L、本発明による難燃剤又は比較例としての難燃剤をそれぞれ8.0%omf配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工した。このようにして、難燃加工したポリエステル繊維布帛について、難燃剤の付着量、初期の難燃性能、水洗濯及びドライクリーニング後の難燃性能を測定した。結果を表1に示す。
実施例5
実施例4において、本発明による難燃加工剤Bを用いた以外は、同様にして、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。この難燃加工ポリエステル繊維布帛について、難燃剤の付着量、初期の難燃性能、水洗濯及びドライクリーニング後の難燃性能を測定した。結果を表1に示す。
実施例6
実施例4において、本発明による難燃加工剤Cを用いた以外は、同様にして、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。この難燃加工ポリエステル繊維布帛について、難燃剤の付着量、初期の難燃性能、水洗濯及びドライクリーニング後の難燃性能を測定した。結果を表1に示す。
実施例7
実施例4で用いたと同じ両面朱子織とした織物に通常の方法によって精練、プレセットした後、分散染料(スミカロンブルーE−RPD、0.2%omf)を用いて染色して、被処理ポリエステル繊維布帛とした。
難燃加工剤B10重量%と水90重量%とからなる難燃処理液をパディング法にて上記被処理布帛にピックアップ90%にて付着させた。引き続き、120℃にて2分間乾燥した後、180℃で1分間熱処理を施した。次いで、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで、60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行って、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。この難燃加工ポリエステル繊維布帛について、難燃剤の付着量、初期の難燃性能、水洗濯及びドライクリーニング後の難燃性能を測定した。結果を表1に示す。
比較例4
実施例4において、比較例としての難燃加工剤Dを用いた以外は、同様にして、比較例による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。この難燃加工ポリエステル繊維布帛について、難燃剤の付着量、初期の難燃性能、水洗濯及びドライクリーニング後の難燃性能を測定した。結果を表1に示す。
(難燃剤の付着量)
難燃加工において、染色を同時に行わないとき、難燃加工前の被処理布帛の重量を W0、難燃加工した処理布帛の重量をWとすれば、難燃加工前後の布帛の重量変化率ΔWが難燃剤の付着量Rである。従って、難燃剤の付着量Rは、式
R=ΔW=((W−W0/0))x100 (%)
から求められる。
難燃加工において、染色を同時に行うときは、染色処理のみによる重量変化率をw(%) とすれば、難燃剤の付着量Rは、式
R=ΔW−w (%)
から求められる。
実施例7においては、被処理ポリエステル繊維布帛の染色前後での重量変化率wは0%であった。また、実施例7においては、染色処理後にパディング法にて難燃加工のみを行ったので、難燃加工前後の布帛の重量変化率を難燃剤の付着量とした。
(難燃性能試験)
難燃性能は、JIS L 1091のA−1法(ミクロバーナー法)とJIS L 1091のD法(コイル法)にて評価した。ミクロバーナー法においては、1分間加熱、着炎後3秒加熱ともに残炎が3秒以内、残塵が5秒以内、炭化面積が30cm2 以内のときを○とし、これらの条件に満たないときを×とした。コイル法においては、接炎回数が3回以上であれば、難燃性能にすぐれるといえる。
(水洗濯)
JIS K 3371に従って、弱アルカリ性第1種洗剤を1g/Lの割合で用い、浴比1:40として、60±2℃で15分間水洗濯した後、40±2℃で5分間の濯ぎを3回行い、遠心脱水を2分間行い、その後、60±5℃で熱風乾燥する処理を1サイクルとして、これを5サイクル行った。
(ドライクリーニング(DC))
試料1gにつき、テトラクロロエチレン12.6mL、チャージソープ0.265g(チャージソープの重量組成はノニオン系界面活性剤(ノニルフェノールエーテルのエチレンオキサイド10モル付加物)/アニオン系界面活性剤(ジオクチル琥珀酸ナトリウム塩)/水=10/10/1を用いて、30±2℃で15分間クリーニングする処理を1サイクルとして、これを5サイクル行った。
Figure 2007197867
実施例4〜7に示すように、本発明による難燃加工剤を用いてポリエステル繊維布帛を難燃加工することによって、より高く且つ耐久性にすぐれる難燃性を付与することができる。
次に、本発明の第2の方法によるポリエステル繊維布帛の難燃加工の実施例を挙げる。
実施例8
経糸としてフルダルポリエステル繊維(酸化チタン3.5重量%含有)からなる84デシテックス36フィラメントのレギュラーポリエステル繊維を用い、緯糸として黒原着ポリエステル繊維からなる167デシテックス48フィラメントのポリエステル繊維を用いて、密度縦360本/2.54cm×横100本/2.54cm、両面朱子織とした織物に通常の方法によって精練、プレセットを施して、被処理ポリエステル繊維布帛とした。
難燃加工のための処理浴は、本発明による難燃加工剤Aを1.0%omf(難燃剤として0.7%omf)、難燃剤吸尽促進剤としてN−ブチルフタルイミド1.6g/Lを配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
被処理ポリエステル繊維布帛を処理浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
実施例9
染浴は分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤Bを1.5%omf(難燃剤として1.0%omf)、難燃剤吸尽促進剤としてN−ブチルフタルイミド1.6g/L配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
実施例8で用いたと同じ被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
実施例10
染浴は分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤Bを1.0%omf(難燃剤として0.7%omf)、難燃剤吸尽促進剤としてエチレングリコールモノフェニルエーテル2.8g/L配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
実施例8で用いたと同じ被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
実施例11
染浴は分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤Cを3.6%omf(難燃剤として1.4%omf)、難燃剤吸尽促進剤としてモノクロロベンゼン1.0g/L配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
実施例8で用いたと同じ被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
実施例12
染浴は分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、染料分散剤0.5g/L、本発明による難燃加工剤Cを3.6%omf(難燃剤として1.4%omf)、難燃剤吸尽促進剤として1−メチルナフタレン2.0g/L配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
実施例8で用いたと同じ被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
実施例13
経糸として84デシテックス36フィラメントのカチオン可染ポリエステル繊維を用い、緯糸として167デシテックス48フィラメントの黒原着レギュラーポリエステル繊維を用いて、密度縦360本/2.54cm×横100本/2.54cm、両面朱子織とした織物に通常の方法によって精練、プレセットを施して、被処理ポリエステル繊維布帛とした。この被処理ポリエステル繊維布帛を用いたこと、染料を分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omfに代えて、カチオン染料(カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omfを用いたこと、及び氷酢酸に代えて、リンゴ酸/リン酸ナトリウムバッファーを用いて、pH3〜4に調整したこと以外は、実施例9と同様にして、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
実施例14
経糸として84デシテックス36フィラメントのカチオン可染ポリエステル繊維を用い、緯糸として167デシテックス48フィラメントの黒原着レギュラーポリエステル繊維を用いて、密度縦360本/2.54cm×横100本/2.54cm、両面朱子織とした織物に通常の方法によって精練、プレセットを施した後、カチオン染料性カヤクリルイエロー3RL−ED)0.5%omfにて常法により染色を行って、被処理ポリエステル繊維布帛とした。
難燃加工剤B5重量%と水95重量%とからなる処理液に難燃剤吸尽促進剤としてエチレングリコールモノフェニルエーテルを0.1g/Lの割合で添加して、難燃処理液とし、これを上記被処理ポリエステル繊維布帛にピックアップ90%にて付着させた以外は、実施例7と同様にして、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
比較例5
染浴は分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、染料分散剤0.5g/L、比較例としての難燃加工剤Eを2.0%omf(難燃剤として1.4%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
実施例8で用いたと同じ被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、本発明による難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
比較例6
染浴は分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、染料分散剤0.5g/L、比較例としての難燃加工剤Eを6.0%omf(難燃剤として4.3%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
実施例8で用いたと同じ被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
比較例7
染浴は分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、染料分散剤0.5g/L、比較例としての難燃加工剤Fを3.6%omf(難燃剤として1.4%omf)配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
実施例8で用いたと同じ被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
比較例8
染浴は分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、染料分散剤0.5g/L、比較例としての難燃加工剤Dを3.6%omf(難燃剤として1.4%omf)、難燃剤吸尽促進剤として1−メチルナフタレン2.0g/L配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
実施例8で用いたと同じ被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色と同時に難燃加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
比較例9
染浴は分散染料(カヤロンポリエステルブラックECX300)4%omf、染料分散剤0.5g/L配合して、氷酢酸(80%)でpH3.5〜5.0に調整し、浴比1:15とした。
実施例8で用いたと同じ被処理ポリエステル繊維布帛を染浴に投入し、40℃から毎分2℃の昇温速度で130℃まで昇温し、その温度で45分間保持した後、60℃まで毎分3℃の降温速度で冷却し、この後、無水炭酸ナトリウム2g/L、ノニオン系精練剤2g/Lを溶解させた温湯を用いて、80℃で15分間ソーピングした。次いで60℃で10分間湯洗した後、5分間水洗し、乾燥後、170℃で1分間熱処理を行い、染色加工して、難燃加工ポリエステル繊維布帛を得た。難燃性能試験の結果を表2に示す。
(難燃剤の付着量)
前述したと同じ方法によって求めた。実施例8においては、被処理ポリエステル繊維布帛に浴中で難燃加工のみを施したので、布帛の難燃加工前後の重量変化率を難燃剤付着量とした。実施例9から13においては、被処理ポリエステル繊維布帛に染色処理と同時に難燃加工を施したので、難燃加工前後の布帛の重量変化率から染色処理のみによる重量変化率を減じたものを難燃剤の付着量とした。尚、実施例13において、被処理ポリエステル繊維布帛に染色処理のみを行ったときの重量変化率は−0.1%であった。実施例14においては、被処理ポリエステル繊維布帛に染色処理を施した後に、パディング法にて難燃加工を行ったので、難燃加工前後の布帛の重量変化率を難燃剤の付着量とした。
(難燃性能試験1)
難燃性能試験1として、JIS L 1091のA−1法(ミクロバーナー法)にて評価した。ミクロバーナー法においては、1分間加熱、着炎後3秒加熱ともに残炎が3秒以内、残塵が5秒以内、炭化面積が30c以内のときを○とし、これらの条件に満たないときを×とした。
(水洗濯)
JIS K 3371に従って、弱アルカリ性第1種洗剤を1g/Lの割合で用い、浴比1:40として、60±2℃で15分間水洗濯した後、40±2℃で5分間の濯ぎを3回行い、遠心脱水を2分間行い、その後、60±5℃で熱風乾燥する処理を1サイクルとして、これを5サイクル行った。
(ドライクリーニング(DC))
試料1gにつき、テトラクロロエチレン12.6mL、チャージソープ0.265g(チャージソープの重量組成はノニオン系界面活性剤(ノニルフェノールエーテルのエチレンオキサイド10モル付加物)/アニオン系界面活性剤(ジオクチル琥珀酸ナトリウム塩)/水=10/10/1を用いて、30±2℃で15分間クリーニングする処理を1サイクルとして、これを5サイクル行った。
(難燃性能試験2)
難燃性能試験2としてFMVSS No.302(自動車内装材燃焼試験規格)に従い燃焼試験を行った。燃焼距離が38mm以下で消火する、又は燃焼距離が50mm以下且つ燃焼時間が60秒以下で消火するときを○とし、これらの条件に満たないときを×とした。
(摩擦堅牢度の評価)
JIS L 0849の摩擦に対する染色堅牢度試験方法によって乾燥状態での摩擦試験をおこない、汚染用グレースケールで判定した。
Figure 2007197867
表2に示す結果から明らかなように、本発明に従って、難燃剤吸尽促進剤の存在下に、難燃剤として、ビフェニリルジフェニルホスフェート及び2−ナフチルジフェニルホスフェートとから選ばれる少なくとも1種を用いてポリエステル繊維布帛を難燃加工するとき、少量の難燃剤の使用によって、すぐれた難燃性能を付与することができ、しかも、すぐれた摩擦堅牢度をも付与することができる(実施例8〜14)。
これに対して、難燃剤として比較例としてのレゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)を用いるときは、ジフェニリルジフェニルホスフェート又は2−ナフチルジフェニルホスフェートと同じ濃度にて用いても、難燃性能試験2に不合格であった。レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)を高濃度にて用いれば、難燃性能試験2には合格するものの、堅牢度の低下が著しい(比較例5及び6)。
難燃剤として、TPP(トリフェニルホスフェート)を用いるときは、難燃剤吸尽促進剤として、1−メチルナフタレンを用いても、難燃性能試験1において、洗濯後の難燃性の点で不合格であった(比較例8)。難燃剤も難燃剤吸尽促進剤も用いることなく、ポリエステル繊維布帛に染色処理のみ施したときは、摩擦堅牢度は良好であったが、勿論、難燃性は不合格であった(比較例9)。

Claims (14)

  1. ビフェニリルジフェニルホスフェートとナフチルジフェニルホスフェートとから選ばれる少なくとも1種の芳香族リン酸エステルをノニオン系界面活性剤とアニオン系界面活性剤の存在下に水に乳化させ、又は分散させてなることを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工剤。
  2. アニオン系界面活性剤が分子中に5〜20のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテルスルホン化物のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、ビス(ポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテル)琥珀酸エステルスルホン化物のアルカリ金属塩及びアンモニウム塩から選ばれる少なくとも1種であり、ノニオン系界面活性剤が分子中に5〜20のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレンスチレン化フェニルエーテルから選ばれる少なくとも1種である請求項1に記載のポリエステル系繊維品の難燃加工剤。
  3. 請求項1又は2に記載の難燃加工剤によってポリエステル系繊維品を難燃加工することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  4. 請求項1又は2に記載の難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付着させ、100〜220℃の温度で熱処理することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  5. 請求項1又は2に記載の難燃加工剤をポリエステル系繊維品に60〜140℃の温度で浴中処理することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  6. 請求項3から5のいずれかに記載の方法によって得られる難燃加工ポリエステル系繊維品。
  7. 請求項1又は2に記載の難燃加工剤によって難燃加工してなることを特徴とする難燃加工ポリエステル系繊維品。
  8. 難燃剤吸尽促進剤の存在下に請求項1又は2に記載の難燃加工剤によってポリエステル系繊維品を難燃加工することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  9. 難燃剤吸尽促進剤がアルキルナフタレン類、芳香族イミド類、グリコールエーテル類及びハロゲン化ベンゼン類から選ばれる少なくとも1種である請求項8に記載のポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  10. 請求項8又は9に記載の方法において、難燃剤吸尽促進剤の存在下に難燃加工剤をポリエステル系繊維品に付着させ、100〜220℃の温度で熱処理することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  11. 請求項8又は9に記載の方法において、難燃剤吸尽促進剤の存在下に難燃加工剤をポリエステル系繊維品に60〜140℃の温度で浴中処理することを特徴とするポリエステル系繊維品の難燃加工方法。
  12. 請求項10又は11に記載の方法において、ポリエステル系繊維品がカチオン可染ポリエステル混織布帛である方法。
  13. 請求項11に記載の方法において、レギュラーポリエステル繊維糸からなる布帛を高濃度の分散染料で染色すると同時に難燃加工する方法。
  14. 請求項8から13のいずれかに記載の方法によって得られる難燃加工ポリエステル系繊維品。

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