JP2007194104A - ゲル状電解質電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】エネルギー密度を有意に増加させ得るゲル状電解質電池を提供すること。
【解決手段】リチウムイオンを吸蔵及び放出できる材料を正極活物質又は負極活物質とする正極及び負極と、多孔質ポリオレフィン膜から成るセパレータと、ゲル状の非水電解質とを備え、マトリクス高分子と、非水溶媒と、電解質塩とを含むゲル状非水電解質を、正極とセパレータの間に配設する一方で、負極とセパレータの間に配設しないゲル状電解質電池である。正極電解質側とセパレータとの間は0より大きく20μm以下とする。正極活物質がリチウム遷移金属複合酸化物であり、且つ上記負極活物質が炭素材料、リチウム金属又はリチウム合金である。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゲル状電解質電池に係り、更に詳細には、負極とセパレータの間に非水電解質を配設しない構成を有するゲル状電解質電池に関する。
近年、カメラ一体型VTR(ビデオテープレコーダ)、デジタルカメラ、携帯電話、携帯情報端末及びノート型コンピュータ等のポータブル電子機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。そして、これらの電子機器のポータブル電源として、電池、特に二次電池について、エネルギー密度を向上させるための研究開発が活発に進められている。
中でも、負極活物質に炭素、正極活物質にリチウム−遷移金属複合酸化物、電解液に炭酸エステル混合物を使用するリチウムイオン二次電池は、従来の非水系電解液二次電池である鉛電池や、ニッケルカドミウム電池と比較して大きなエネルギー密度が得られるため、広く実用化されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平4−332479号公報
このようなリチウムイオン二次電池としては、電解質自身がポリマーで固定化されているポリマー電池が知られており、このポリマー電池は、電極と電解質界面が固定されているので、電池素子自体に自己支持性があり、圧力をかける強固な外装が必要ないためフィルム外装を用いることが可能である。フィルム外装を用いることができると金属缶加工では難しい薄型の電池を作ることができる。また、電解液に流動性がないために漏液が無く機器を損傷することがない。
しかしながら、かかる電池構成では、電解質膜は薄くなるものの、ポリマーを使用するため導電性が低下し、エネルギー密度の増大が未だ十分とは言えなかった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、エネルギー密度を有意に増加させ得るゲル状電解質電池を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、正極とセパレータの間にゲル状の非水電解質を配設し、負極とセパレータの間に当該電解質を配設しないことにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のゲル状電解質電池は、リチウムイオンを吸蔵及び放出できる材料を正極活物質又は負極活物質とする正極及び負極と、多孔質ポリオレフィン膜から成るセパレータと、ゲル状の非水電解質と、を備えるゲル状電解質電池であって、
上記非水電解質は、マトリクス高分子と、非水溶媒と、電解質塩と、を含み、
当該ゲル状非水電解質は、正極とセパレータの間に存在する一方で、負極とセパレータの間に存在しないことを特徴とする。
本発明によれば、正極とセパレータの間にゲル状の非水電解質を配設し、負極とセパレータの間に当該電解質を配設しないこととしたため、エネルギー密度を増加させ得るゲル状電解質電池を提供できる。
以下、本発明のゲル状電解質電池について詳細に説明する。なお、本特許請求の範囲及び本明細書において、「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
図1は、本発明のゲル状電解質電池の一実施形態であって、ラミネート型電池の一例を示す分解斜視図である。
かかるラミネート型電池は、深絞りが困難な金属缶外装を用いた電池とは異なり外装が薄く軽量であり、部品点数も少なく安価であるため、小型携帯機器に用いるのに好適である。
図1において、この電池は、正極端子11と負極端子12が取り付けられた電池素子20をフィルム状の外装部材30の内部に封入して構成されている。正極端子11及び負極端子12は、外装部材30の内部から外部に向かって、例えば同一方向にそれぞれ導出されている。正極端子11は、例えばアルミニウム(Al)など、負極端子12は、例えば銅(Cu)、ニッケル(Ni)又はステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成される。
外装部材30は、例えばナイロンフィルム、アルミニウム箔及びポリエチレンフィルムをこの順に張り合わせた矩形状のラミネートフィルムにより構成されている。外装部材30は、例えばポリエチレンフィルム側と電池素子20とが対向するように配設されており、各外縁部が融着又は接着剤により互いに接合されている。
外装部材30と正極端子11及び負極端子12との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム31が挿入されている。密着フィルム31は、正極端子11及び負極端子12に対して密着性を有する材料により構成され、例えば正極端子11及び負極端子12が上述した金属材料から構成される場合には、ポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリエチレン又は変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されることが好ましい。
なお、外装部材30は、上述したラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム、ポリプロピレンなどの高分子フィルム又は金属フィルムなどにより構成してもよい。
ここで、外装部材の一般的な構成は、外装層/金属箔/シーラント層の積層構造で表すことができ(但し、外装層及びシーラント層は複数層で構成されることがある。)、上記の例では、ナイロンフィルムが外装層、アルミニウム箔が金属箔、ポリエチレンフィルムがシーラント層に相当する。
なお、金属箔としては、耐透湿性のバリア膜として機能すれば十分であり、アルミニウム箔のみならず、ステンレス箔、ニッケル箔及びメッキを施した鉄箔などを使用することができるが、薄く軽量で加工性に優れるアルミニウム箔を好適に用いることができる。
外装部材として、使用可能な構成を(外装層/金属箔/シーラント層)の形式で列挙すると、Ny(ナイロン)/Al(アルミ)/CPP(無延伸ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)/Al/CPP、PET/Al/PET/CPP、PET/Ny/Al/CPP、PET/Ny/Al/Ny/CPP、PET/Ny/Al/Ny/PE(ポリエチレン)、Ny/PE/Al/LLDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)、PET/PE/Al/PET/LDPE(低密度ポリエチレン)、PET/Ny/Al/LDPE/CPPなどがある。
次に、上述のラミネート型電池の一部である電池素子20の巻回体について説明する。
図2は、上記ラミネート型電池の電池素子20の構造を示す斜視図であり、図1に示すラミネート型電池において外装部材30と密着フィルム31を省略したものを示している。
また、図3は、図2に示した電池素子20のI−I線に沿った断面図である。同図に示すように、電池素子20は、セパレータ24、負極22、セパレータ24、ゲル状非水電解質層23、正極21及びゲル状非水電解質層23をこの順序で積層し、得られた積層体を巻回して構成される(図2参照)。
なお、電池素子20の最外周部は図示しない保護テープにより保護することができる。また、ゲル状非水電解質層23は正極21に塗布されるため、実際には図3のような独立した層が形成されるわけではない。
このように、本発明のゲル状電解質電池においては、ゲル状非水電解質層23を、正極21とセパレータ24の間に配設する一方で、負極22とセパレータ24の間に存在しないようにする。
これにより、エネルギー密度の向上を図ることができる。即ち、エネルギー密度を上げるために活物質の充填率を増大させようとすると、非水電解質の体積を減らすことが考えられるが、正極側の非水電解質を減少又は除去すると、セパレータが酸化されて孔が生じ、内部ショートが起こることがある。一方、負極側の非水電解質を取り除いても内部ショートは起こらず、セパレータとの密着性も良好となる。よって、正極側のみに非水電解質層を配設することでゲル状電解質電池のエネルギー密度が向上する。
図3に示すように、正極21は、例えば正極集電体21Aの両面に正極活物質層21Bが被覆された構造を有している。なお、正極集電体21Aには、長手方向における一方の端部に正極活物質層21Bが被覆されずに露出している部分があり(図示せず)、この露出部分に正極端子11が取り付けられている。
正極集電体21Aは、例えばアルミニウム箔などの金属箔により構成される。
正極活物質層21Bは、正極活物質として、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な正極材料のいずれか1種又は2種以上を含んでおり、必要に応じて導電材及び結着剤を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵及び放出することが可能な正極材料としては、例えば硫黄(S)や、二硫化鉄(FeS)、二硫化チタン(TiS)、二硫化モリブデン(MoS)、二セレン化ニオブ(NbSe)、酸化バナジウム(V)、二酸化チタン(TiO)及び二酸化マンガン(MnO)などのリチウムを含有しないカルコゲン化物(特に層状化合物やスピネル型化合物)、リチウムを含有するリチウム含有化合物、並びに、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリアセチレン及びポリピロールなどの導電性高分子化合物が挙げられる。
これらの中でも、リチウム含有化合物は、高電圧及び高エネルギー密度を得ることができるものがあるので好ましい。このようなリチウム含有化合物としては、例えばリチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物(リチウム遷移金属複合酸化物)や、リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物が挙げられるが、より高い電圧を得る観点からは、特にコバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、チタン(Ti)又はこれらの任意の混合物を含むものが好ましい。
かかるリチウム含有化合物は、代表的には、次の一般式(1)又は(2)
LiM …(1)
LiIIPO …(2)
(式中のM及びMIIは1種類以上の遷移金属元素を示し、x及びyの値は電池の充放電状態によって異なるが、通常0.05≦x≦1.10、0.05≦y≦1.10である。)で表され、(1)式の化合物は一般に層状構造を有し、(2)式の化合物は一般にオリビン構造を有する。
また、リチウムと遷移金属元素とを含む複合酸化物の具体例としては、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、これらの固溶体(Li(NiCoMn)O)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LiNi1−zCo(z<1)、スピネル型構造を有するリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)及びこれらの固溶体(Li(Mn2−xNi)O)などが挙げられる。
リチウムと遷移金属元素とを含むリン酸化合物の具体例としては、例えばオリビン構造を有するリチウム鉄リン酸化合物(LiFePO)又はリチウム鉄マンガンリン酸化合物(LiFe1−vMnPO(v<1))が挙げられる。
一方、負極22は、正極21と同様に、例えば負極集電体22Aの両面に負極活物質層22Bが設けられた構造を有している(図3参照)。負極集電体22Aには、長手方向における一方の端部に負極活物質層22Bが設けられず露出している部分があり(図示せず)、この露出部分に負極端子12が取り付けられている。
負極集電体22Aは、例えば銅箔、ニッケル箔又はステンレス箔などの金属箔により構成される。
負極活物質層22Bは、負極活物質として、リチウムイオンを吸蔵及び放出することが可能な負極材料、金属リチウムのいずれか1種又は2種以上を含んでおり、必要に応じて導電材及び結着剤を含んでいてもよい。
リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料としては、例えば炭素材料、金属酸化物及び高分子化合物が挙げられる。炭素材料としては、難黒鉛化炭素材料、人造黒鉛材料やや黒鉛系材料などが挙げられ、より具体的には、熱分解炭素類、コークス類、黒鉛類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭及びカーボンブラックなどがある。
このうち、コークス類にはピッチコークス、ニードルコークス及び石油コークスなどがあり、有機高分子化合物焼成体というのは、フェノール樹脂やフラン樹脂などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。また、金属酸化物としては、酸化鉄、酸化ルテニウム及び酸化モリブテンなどが挙げられ、高分子化合物としてはポリアセチレンやポリピロールなどが挙げられる。
更に、リチウムを吸蔵及び放出することが可能な負極材料としては、リチウムと合金を形成可能な金属元素及び半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む材料も挙げられる。この負極材料は金属元素又は半金属元素の単体でも合金でも化合物でもよく、またこれらの1種又は2種以上の相を少なくとも一部に有するようなものでもよい。
なお、本発明において、合金には2種以上の金属元素からなるものに加えて、1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とを含むものも含める。また、非金属元素を含んでいてもよい。その組織には固溶体、共晶(共融混合物)、金属間化合物又はこれらのうちの2種以上が共存するものがある。
このような金属元素又は半金属元素としては、例えばスズ(Sn)、鉛(Pb)、アルミニウム、インジウム(In)、ケイ素(Si)、亜鉛(Zn)、アンチモン(Sb)、ビスマス(Bi)、ガリウム(Ga)、ゲルマニウム(Ge)、ヒ素(As)、銀(Ag)、ハフニウム(Hf)、ジルコニウム(Zr)及びイットリウム(Y)が挙げられる。
中でも、長周期型周期表における14族の金属元素又は半金属元素が好ましく、特に好ましいのはケイ素又はスズである。ケイ素及びスズは、リチウムを吸蔵及び放出する能力が大きく、高いエネルギー密度を得ることができるからである。
スズの合金としては、例えばスズ以外の第2の構成元素として、ケイ素、マグネシウム(Mg)、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン(Ti)、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロム(Cr)から成る群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
ケイ素の合金としては、例えばケイ素以外の第2の構成元素として、スズ、マグネシウム、ニッケル、銅、鉄、コバルト、マンガン、亜鉛、インジウム、銀、チタン、ゲルマニウム、ビスマス、アンチモン及びクロムから成る群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。
スズの化合物又はケイ素の化合物としては、例えば酸素(O)又は炭素(C)を含むものが挙げられ、スズまたはケイ素に加えて、上述した第2の構成元素を含んでいてもよい。
また、セパレータ24としては、内部短絡や開回路電圧の低下を低減する観点から、ポリオレフィン系の多孔質膜、例えばポリプロピレン若しくはポリエチレンなどのポリオレフィン系の合成樹脂から成る多孔質膜を使用できる。また、これらはセラミック製の不織布などの無機材料から成る多孔質膜など、イオン透過度が大きく、所定の機械的強度を有する絶縁性の薄膜と適宜組合わせた構造としてもよい。
更に、ゲル状非水電解質23は、マトリックス高分子と、非水溶媒と、電解質塩とを含んでいる。
上記マトリックス高分子は、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリアクリロニトリル又はポリメタクリロニトリル、及びこれらを任意に組合わせたものを繰返し単位に含むポリマを含有することが好適である。
また、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとモノクロロトリフルオロエチレンの共重合体、又はポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとモノメチルマレイン酸エステルの共重合体、及びこれらを任意に組合わせたものを含有することも好適である。
上記マトリックス高分子は、非水溶媒で膨潤させることができ、非水溶媒や電解質塩が当該上記マトリックス高分子に含浸ないしは保持されるようにすることができる。
かかるマトリックス高分子の膨潤やゲル化ないしは非流動化により、得られる電池で非水電解質の漏液が起こるのを効果的に抑制することができる。
また、非水溶媒と電解質塩は、かかるマトリックス高分子に対する含浸性が良好であることがよく、これによって得られる電池の繰り返し充放電時の放電容量維持率が向上し得る。
なお、上述のマトリックス高分子と電解液(非水溶媒及び電解質塩)の含有比は、例えば、マトリックス高分子5〜20%、電解液95〜80%として、電解液の塩濃度を0.4〜1.5mol/kgとすることができる。このとき、マトリックス高分子が少なすぎると電解液の保持性が無くなり漏液することがあり、多すぎるとイオン伝導性が低下し電池性能が損なわれることがある。
上記非水溶媒としては、各種の高誘電率溶媒や低粘度溶媒を挙げることができる。
高誘電率溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)等を好適に用いることができるが、これに限定されるものではなく、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(フルオロエチレンカーボネート)、4−クロロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(クロロエチレンカーボネート)、及びトリフルオロメチルエチレンカーボネートなどの環状炭酸エステルを用いることができる。
また、高誘電率溶媒として、環状炭酸エステルの代わりに又はこれと併用して、γ−ブチロラクトン及びγ−バレロラクトン等のラクトン、N−メチルピロリドン等のラクタム、N−メチルオキサゾリジノン等の環状カルバミン酸エステル、テトラメチレンスルホン等のスルホン化合物なども使用可能である。
一方、低粘度溶媒としては、ジエチルカーボネート(DEC)を好適に使用することができるが、これ以外にも、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)及びメチルプロピルカーボネート(MPC)等の鎖状炭酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル及びトリメチル酢酸エチル等の鎖状カルボン酸エステル、N,N−ジメチルアセトアミド等の鎖状アミド、N,N−ジエチルカルバミン酸メチル及びN,N−ジエチルカルバミン酸エチル等の鎖状カルバミン酸エステル、並びに1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン及び1,3−ジオキソラン等のエーテルを用いることができる。
なお、非水電解質において、上述の高誘電率溶媒及び低粘度溶媒は、その1種を単独で又は2種以上を任意に混合して用いることができる。特に、少なくともエチレンカーボネート(EC)を用い、その他にプロピレンカーボネート(PC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)又はジエチルカーボネート(DEC)、及びこれらを任意に組合わせたものを用いることが好適である。
また、非水電解質に用いる電解質塩としては、上述の非水溶媒に溶解ないしは分散してイオンを生ずるものであればよく、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)を好適に使用することができるが、これに限定されないことはいうまでもない。
即ち、四フッ化ホウ酸リチウム(LiBF)、六フッ化ヒ酸リチウム(LiAsF)、六フッ化アンチモン酸リチウム(LiSbF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、四塩化アルミニウム酸リチウム(LiAlCl)等の無機リチウム塩や、トリフルオロメタンスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド(LiN(CFSO)、リチウムビス(ペンタフルオロメタンスルホン)メチド(LiN(CSO)、及びリチウムトリス(トリフルオロメタンスルホン)メチド(LiC(CFSO)等のパーフルオロアルカンスルホン酸誘導体のリチウム塩なども使用可能であり、これらを1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することも可能である。
また、本発明のゲル状電解質電池においては、上記正極におけるゲル状非水電解質側の表面と、これに対向する上記セパレータの表面との間は、0より大きく20μm以下であることが好適である。
ここで、本発明のゲル状電解質電池の製造方法の一例につき説明する。
上述したラミネート型電池は、以下のようにして製造することができる。
まず、正極21を作製する。例えば粒子状の正極活物質を用いる場合には、正極活物質と必要に応じて導電材及び結着剤とを混合して正極合剤を調製し、N−メチル−2−ピロリドンなどの分散媒に分散させて正極合剤スラリーを作製する。
次いで、この正極合剤スラリーを正極集電体21Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型して正極活物質層21Bを形成する。
また、正極21に正極端子11を取り付けるとともに、負極22に負極端子12を取り付ける。このとき、電極端子の溶接部及びその裏面、又は活物質塗布部分と集電体露出部分の境界部分の集電体上には保護テープを貼っても良い。
更に、得られた正極21の片面又は両面に非水電解質層23を配設する。例えば六フッ化リン酸リチウムなどの電解質塩と、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなどの非水溶媒と、ポリフッ化ビニリデンなどのマトリックス高分子とを混合溶解し、ゾル状の非水電解質を作製する。このゾル状の非水電解質を正極21に塗布し希釈溶剤を揮発させてゲル状の非水電解質層23を形成する。
また、負極22を作製する。例えば粒子状の負極活物質を用いる場合には、負極活物質と必要に応じて導電材及び結着剤とを混合して負極合剤を調製し、N−メチル−2−ピロリドンなどの分散媒に分散させて負極合剤スラリーを作製する。この後、この負極合剤スラリーを負極集電体22Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型して負極活物質層22Bを形成する。
その後、非水電解質層23、正極21、非水電解質層23、セパレータ24、負極22、セパレータ24から成る積層体を巻回し、最外周部に保護テープを接着して巻回電極体を形成する。更に、この巻回電極体を外装部材30で挟み、一辺を除く外周縁部を熱融着して袋状とする。
なお、外装部材30は、端子取り出し部分の反対側を折り返して3辺貼り合わせで形成しても良い。即ち、一枚の外装部材を電池形状に合わせて箱型に深絞りした後に、箱型深絞りの1辺に沿って折り返し、他の3辺を貼り合せても良い。
更に、非水電解質を準備し、外装部材30の開口部から巻回電極体の内部に注入する。その後、外装部材30の開口部を熱融着し封入する。これにより、図1に示すラミネート型電池が完成する。
なお、本発明のゲル状電解質電池は、負極側への電解質層の作製工程を必要としないので、従来品に比べて生産性も良好となり得る。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳述するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
具体的には、以下のような操作を行い、図1〜3に示したようなラミネート型電池と缶型電池を作製し、その性能を評価した。
(実施例1〜7)
(1)負極の作製
黒鉛90%に、接着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)10%を溶剤Nメチルピロリドン(NMP)で溶解混合し、これを銅箔上に塗布し、溶剤を揮発させた。これをロールプレスし、幅44mm×長さ460mmに切り出し、ニッケルの端子を溶接して負極とした。
(2)正極の作製
コバルト酸リチウム(LiCoO)90%、導電剤カーボンブラック4%、接着剤PVdF6%をNMPで溶解混合し、これをアルミニウム箔上に塗布、乾燥、プレスを行い、幅42.5mm×長さ510mmに切り出し、アルミニウムの端子を溶接して正極とした。
(3)非水電解質
EC:PC=4:6(電解液A)に混合し、電解質塩として六フッ化燐酸リチウム(LiPF6)を1mol/kgになるように溶解させた電解液を作製した。
ヘキサフルオロプロピレン(HFP)を6.9%含むPVdFをマトリックスポリマーとして、ポリマー:電解液=1:6の重量比で混合し、溶剤としてジメチルカーボネート(DMC)を用いてゾル状の電解質を作製した。
これを正極上に所定量塗布した後、溶剤を揮発させ、正極上にゲル状電解質層を作製した。各実施例の正極ゲル厚みを後記の表1に示す。
ゲル状電解質層の厚さは、ゲル状電解質表面凹凸の凸部分のピーク値を測定し、その値をゲル状電解質層の厚さとした。
(4)ラミネート型電池の作製
正極のみにゲル状電解質を配設し、一対の上記正極及び負極当たりの完全充填状態(標準の充電器で充電して使用する際の満充電状態)における開回路電圧が4.20Vになるような電池を作製した。なお、標準充電とは、23℃において、所定の電圧、電流0.5A充電時間の総計が2.5時間に達するまでの定電流定電圧充電のことを言う。
上記の負極と、厚さ12μm、気孔率35%の多孔質ポリエチレンセパレータと、ゲル状電解質層の付いた正極を巻回して素子を作製し、アルミラミネートフィルム外装にて包装した。その際、EC:PC=4:6の電解液を1g注液して密封し、各実施例のリチウムイオンポリマー電池を作製した。
(比較例1)
正極上及び負極上の両方にゲル状電解質層を配設しないで電解液を2g注液して作製し、一対の上記正極及び負極当たりの完全充填状態における開回路電圧が4.20Vになるようなラミネート型電池を作製し、本例の電池とした。
(比較例2〜8)
正極上及び負極上の両方に、表1に示した厚みのゲル状電解質層を配設し、一対の上記正極及び負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.20Vになるようなラミネート型電池を作製し、各比較例の電池とした。
<性能評価1>
上記各例の電池について、下記のエネルギー密度、回路電圧(OCV)不良評価、負荷特性、高温保存試験、高温フロート試験の比較を行った。各試験、各水準においては、5個ずつ電池を用いて測定し、それらの平均をとって評価した。また、電池の実測容量は498〜522mAhであったので、電池の定格容量は500mAhとした。得られた結果を表1及び表2に示す。
(1)エネルギー密度
電池の厚さを測定し、定格容量を500mAhとしてエネルギー密度を計算した。
(2)回路電圧(OCV)不良評価
定電流定電圧(CC/CV)充電で4.25Vまで充電し、24時間室温で放置した後に電圧を測定し、4.10V以上の電池を優良品(○)、4.00〜4.09Vの電池を良品(△)、4.00Vを下回る電池をOCV不良(×)とした。
(3)負荷特性
室温での2Aの放電容量と0.5Aの放電容量との比で評価した。この値が80%以上のものを優良品(○)とし、70〜79%のものを良品(△)、70%より小さいものを不良品(×)とした。
負荷特性=(2A放電容量)/(0.5A放電容量)×100%
(4)高温保存試験
定電流定電圧(CC/CV)充電で4.25Vまで充電し、60℃のオーブンで1ヶ月放置した後に電圧を測定し、4.04V以上のものを優良品(○)、3.80〜4.03Vのものを良品(△)、3.80Vを下回る電池をOCV不良(不良品=×)とした。
(5)高温フロート試験
60℃で4.25Vまで連続充電し、電流が1%以下に落ち着いてから、再び1%を超えた期間が30日以上のものは優良品(○)、25日〜29日のものは良品(△)、24日以内のものは不良品(×)とした。
Figure 2007194104
Figure 2007194104
(実施例8〜14)
電解液として、EC:EMC=6:4(電解液B)を用いたこと以外は、実施例1〜7と同様の操作を繰返して、各実施例のラミネート型電池を得た。また、同様の評価を行い、得られた結果を表3に示す。
(比較例9)
電解液として、EC:EMC=6:4(電解液B)を用いたこと以外は、比較例1と同様の操作を繰返して、本例のラミネート型電池を得た。また、同様の評価を行い、得られた結果を表4に示す。
(比較例10〜16)
電解液として、EC:EMC=6:4(電解液B)を用いたこと以外は、比較例2〜8と同様の操作を繰返して、各比較例のラミネート型電池を得た。また、同様の評価を行い、得られた結果を表4に示す。
Figure 2007194104
Figure 2007194104
(実施例15〜21)
電池素子を円筒状に巻回し、ステンレス製の金属容器を用いたこと以外は、実施例1〜7と同様の操作を繰返して、各実施例の缶型電池を得た。また、同様の評価を行い、得られた結果を表5に示す。
(比較例17)
電池素子を円筒状に巻回し、ステンレス製の金属容器を用いたこと以外は、比較例1と同様の操作を繰返して、本例の缶型電池を得た。また、同様の評価を行い、得られた結果を表6に示す。
(比較例18〜24)
電池素子を円筒状に巻回し、ステンレス製の金属容器を用いたこと以外は、比較例2〜8と同様の操作を繰返して、各比較例の缶型電池を得た。また、同様の評価を行い、得られた結果を表6に示す。
Figure 2007194104
Figure 2007194104
(実施例22〜28)
電池素子を円筒状に巻回し、ステンレス製の金属容器を用いたこと、電解液として、EC:EMC=6:4(電解液B)を用いたこと以外は、実施例1〜7と同様の操作を繰返して、各実施例の缶型電池を得た。また、同様の評価を行い、得られた結果を表7に示す。
(比較例25)
電池素子を円筒状に巻回し、ステンレス製の金属容器を用いたこと、電解液として、EC:EMC=6:4(電解液B)を用いたこと以外は、比較例1と同様の構成を有する本例の缶型電池を作製した。また、同様の評価を行い、得られた結果を表8に示す。
(比較例26〜32)
電池素子を円筒状に巻回し、ステンレス製の金属容器を用いたこと、電解液として、EC:EMC=6:4(電解液B)を用いたこと以外は、比較例2〜8と同様の構成を有する各比較例の缶型電池を作製した。また、同様の評価を行い、得られた結果を表8に示す。
Figure 2007194104
Figure 2007194104
表1〜8より、実施例1〜28の電池は本発明のゲル状電解質電池の好適例であり、比較例1〜32の電池に比べてエネルギー密度が向上していることが明らかであった。
特に、ゲル状電解質層が3〜10μmであるときは、エネルギー密度の他、回路電圧(OCV)不良評価、負荷特性、高温保存試験、高温フロート試験の結果も良好であった。なお、ゲル状電解質層が30μm以上になると、負荷特性が低下し易く、保存後の厚みが生じ易くなることがわかった。
(実施例29〜35)
実施例1及び実施例8と同様の構成を有するラミネート型電池を、正極の面積当たりの正極活物質層の塗布密度を9%小さくして作製した。また、一対の正極及び負極当たりの完全充電状態における開回路電圧が4.55Vになるように作製した。
上記負極と、厚さ12μmの多孔質ポリエチレンセパレータと、ゲル膜の付いた正極を巻回して素子を作製し、アルミラミネートフィルム外装にて包装した。
その際、電解液としてEC:PC=4:6(電解液A)又はEC:EMC=6:4(電解液B)を1g注液して密封し、各実施例のラミネート型のリチウムイオンポリマー電池を作製した。
(比較例33)
正極上及び負極上の両方にゲル状電解質層を配設しないで電解液を2g注液して作製し、一対の上記正極及び負極当たりの完全充填状態における開回路電圧が4.55Vになるような電池を作製したこと以外は、実施例29と同様の構成を有する本例のラミネート型電池を作製した。
(実施例36〜42)
電池素子を円筒状に巻回し、ステンレス製の金属容器を用いたこと以外は、実施例29〜35と同様の構成を有する各実施例の缶型電池を作製した。
(比較例34)
正極上及び負極上の両方にゲル状電解質層を配設しないで電解液を2g注液して作製し、一対の上記正極及び負極当たりの完全充填状態における開回路電圧が4.55Vになるような電池を作製したこと以外は、実施例29と同様の構成を有する本例の缶型電池を作製した。
<性能評価2>
上記各例の電池を以下の測定法で評価した。各試験、各水準において、5個ずつ電池を用いて測定し、それらの平均をとって評価した。電池の実測容量は498〜522mAhであったので、電池の定格容量は500mAhとした。得られた結果を表9及び表10に示す。
(6)高温保存試験
定電流定電圧(CC/CV)充電で4.55Vまで充電し、60℃のオーブンで1ヶ月放置した後に電圧を測定し、4.32V以上のものを優良品(○)、4.10〜4.31Vのものを良品(△)、4.10Vを下回る電池をOCV不良(不良品=×)とした。
また、保存試験後、厚みを測り、保存後の厚みが保存前より0〜9%増のものを優良品(○)、10〜13%増のものを良品(△)、14%以上増のものを不良品(×)とした。
(7)高温フロート試験
60℃で4.55Vまで連続充電し、電流が1%以下に落ち着いてから、再び1%を超えた期間が30日以上のものは優良品(○)、25日〜29日のものは良品(△)、24日以内のものは不良品(×)とした。
Figure 2007194104
Figure 2007194104
表9及び表10より、4.55Vの高電圧の電池においても、実施例29〜42に係る本発明のゲル状電解質電池の好適例では、比較例33,34の電池に比べて、60℃の保存試験で良好な結果が得られた。特に、ゲル状電解質層が3〜10μmであるときが良好であった。なお、ゲル状電解質層が30μm以上になると、保存後の厚みが生じ易くなることがわかった。
以上、本発明を若干の実施形態及び実施例によって説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施形態では、正極21及び負極22を積層して巻回した電池素子20を備える場合について説明したが、一対の正極と負極とを積層した平板状の電池素子、又は複数の正極と負極とを積層した積層型の電池素子を備える場合についても、本発明を適用することができる。
また、上記の外装部材に缶を用いた電池では、いわゆる円筒型、角型、コイン型、ボタン型などの他の形状を有する電池についても同様に本発明を適用することができる。更に、二次電池に限らず一次電池についても適用可能である。
本発明のゲル状電解質電池の一実施形態であって、ラミネート型電池の一例を示す分解斜視図である。 図1に示したラミネート型電池における電池素子の構造を示す斜視図である。 図2に示した電池素子のI−I線に沿った断面図である。
符号の説明
11…正極端子、12…負極端子、20…電池素子、21…正極、21A…正極集電体、21B…正極活物質層、22…負極、22A…負極集電体、22B…負極活物質層、23…ゲル状非水電解質層、24…セパレータ、30…外装部材、31…密着フィルム

Claims (6)

  1. リチウムイオンを吸蔵及び放出できる材料を正極活物質又は負極活物質とする正極及び負極と、
    多孔質ポリオレフィン膜から成るセパレータと、
    ゲル状の非水電解質と、
    を備えるゲル状電解質電池であって、
    上記ゲル状非水電解質は、マトリクス高分子と、
    非水溶媒と、
    電解質塩と、
    を含み、
    当該ゲル状非水電解質は、正極とセパレータの間に存在する一方で、負極とセパレータの間に存在しないことを特徴とするゲル状電解質電池。
  2. 上記正極におけるゲル状非水電解質側の表面と、これに対向する上記セパレータの表面との間が、0より大きく20μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のゲル状電解質電池。
  3. 上記正極活物質がリチウム遷移金属複合酸化物であり、且つ上記負極活物質が炭素材料、リチウム金属又はリチウム合金であることを特徴とする請求項1に記載のゲル状電解質電池。
  4. 上記非水電解質の非水溶媒が、エチレンカーボネートと、
    プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート及びエチルメチルカーボネートから成る群より選ばれた少なくとも1種ものと、
    を含有することを特徴とする請求項1に記載のゲル状電解質電池。
  5. 上記ゲル状非水電解質のマトリクス高分子が、ポリフッ化ビニリデン、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリアクリロニトリル及びポリメタクリロニトリルから成る群より選ばれた少なくとも1種のものを繰返し単位に含むポリマを含有することを特徴とする請求項1に記載のゲル状電解質電池。
  6. 上記ゲル状非水電解質のマトリクス高分子が、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとモノクロロトリフルオロエチレンの共重合体、及びポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとモノメチルマレイン酸エステルの共重合体、から成る群より選ばれた少なくとも1種のものを含有することを特徴とする請求項1に記載のゲル状電解質電池。
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