JP2002231311A - 非水電解質二次電池及びその製造方法 - Google Patents

非水電解質二次電池及びその製造方法

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JP2002231311A JP2001024633A JP2001024633A JP2002231311A JP 2002231311 A JP2002231311 A JP 2002231311A JP 2001024633 A JP2001024633 A JP 2001024633A JP 2001024633 A JP2001024633 A JP 2001024633A JP 2002231311 A JP2002231311 A JP 2002231311A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負荷特性等の電池特性が低下するのを抑制し
つつ、電池を過充電して電池内でガスが発生した場合に
充電電流をカットして、安全性の向上を図ることができ
る非水電解質二次電池及びその製造方法の提供を目的と
する。 【解決手段】 正極5及び負極6がセパレータを介して
巻回された偏平渦巻き状の発電要素1を有すると共に、
この発電要素1がアルミラミネート外装体3内に収納さ
れ、しかも上記正極5と上記セパレータとの間には非水
電解液を含むゲル状ポリマーが存在する構造の非水電解
質二次電池において、上記正極活物質がコバルト酸リチ
ウムとマンガン酸リチウムとの混合物から成ると共に、
上記正極活物質の総量に対する上記マンガン酸リチウム
の割合が20質量%以上であり、且つ、上記ゲル状ポリ
マーにより接着される正極とセパレータとの接着強度が
0.10N/10mm以下であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リチウムイオンを
吸蔵、放出できる正極及び負極がセパレータを介して配
置された発電要素を有すると共に、この発電要素が、僅
かな電池内圧の上昇によって変形する外装体内に収納さ
れ、しかも上記正極と上記セパレータとの間には非水電
解液を含むゲル状ポリマーが存在し、このゲル状ポリマ
ーにより正極とセパレータとが接着される構造の非水電
解質二次電池及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、非水電解質電池の外装体として
は、全てがステンレス等の金属から成るものが用いられ
ていた。ところが、このような外装体を用いた電池で
は、金属製の外装体を厚くせざるをえず、しかもこれに
伴い電池重量が増大する。この結果、電池の薄型化が困
難になると共に、電池の重量エネルギー密度が小さくな
るという課題を有していた。
【0003】そこで、本発明者らは、先に、アルミニウ
ム等から成る金属層の両面に接着剤層を介して樹脂層が
形成されたアルミラミネート材を袋状にしてアルミラミ
ネート外装体を構成し、このアルミラミネート外装体の
収納空間に発電要素を収納するような薄型電池を提案し
た。このような構造の電池であれば、飛躍的に電池の小
型化を達成でき、しかも電池の質量エネルギー密度が大
きくなるという利点を有する。
【0004】しかしながら、上記アルミラミネート外装
体を用いた電池では、金属製の外装体を用いた電池に比
べて外装体が柔軟であるため、過充電した場合には、以
下に示すような不都合があった。即ち、当該電池を電池
容量の約200%程度まで過充電すると、正極上で電解
液やゲルの酸化分解が開始してガスが発生し、電池の温
度が上昇し始める。そして、発生するガスにより正極と
セパレータとの接着部の剥離が生じ、過電圧が上昇(即
ち、有効電極面積が減少)して、単位面積当たりの充電
レートが上昇する結果、部分的にセパレータがシャット
ダウンする。このような現象が生じた状態で、更に充電
を継続すると、有効電極面積が更に減少して、極板にお
いて更なる電流の集中を招くため、部分的に異常な量の
熱が発生する。この結果、セパレータが溶融して、電池
内でショートが生じるため、電池温度が異常に上昇する
という課題がある。
【0005】ここで、電池の過充電レベル(過充電にお
いて問題とならない電流値レベルをいう)は、下記数1
に示すように、スタック強度(正極とセパレータとの接
着強度)に比例し、ガス発生量に反比例するという関係
がある。
【0006】
【数1】
【0007】上記のことを考慮して、従来、コバルト酸
リチウムを正極活物質として用いた電池において、セパ
レータの気孔率を低下させたり、ゲル中のポリマー比率
を増加させることにより、スタック強度を増加させてい
た。このような構成であれば、正極とセパレータとの接
着部の剥離が生じ難くなるので、有効電極面積の減少を
抑制し、電流の集中による電池内でのショートの発生を
抑えることができる。しかしながら、セパレータの気孔
率を低下させたり、ゲル中のポリマー比率を増加させた
場合には、負荷特性等の電池特性が低下するという課題
を有していた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の事情
に鑑みなされたものであって、負荷特性等の電池特性が
低下するのを抑制しつつ、電池を過充電して電池内でガ
スが発生した場合に充電電流をカットして、安全性の向
上を図ることができる非水電解質二次電池及びその製造
方法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のうちで請求項1記載の発明は、リチウムイ
オンを吸蔵、放出できる正極及び負極がセパレータを介
して配置された発電要素を有すると共に、この発電要素
が、僅かな電池内圧の上昇によって変形する外装体内に
収納され、しかも上記正極と上記セパレータとの間には
非水電解液を含むゲル状ポリマーが存在し、このゲル状
ポリマーにより正極とセパレータとが接着される構造の
非水電解質二次電池において、上記正極活物質はマンガ
ン酸リチウムを含む混合物から成り、上記正極活物質の
総量に対する上記マンガン酸リチウムの割合が20質量
%以上となるように規制し、且つ、上記ゲル状ポリマー
により接着される正極とセパレータとの接着強度が0.
10N/10mm以下となるように構成したことを特徴
とする。
【0010】上記構成の如く、正極活物質中にマンガン
酸リチウムを含んでいれば、マンガンは極めて酸化力が
強いということから、過充電時に生じる電解液等の酸化
分解によるガス発生速度が非常に大きくなる。これによ
り、正極とセパレータとの接着部の剥離が急激に生じ
て、正極とセパレータとの間にガス空間が形成されるこ
とにより、正極とセパレータ中のゲルポリマーとの間の
イオン導電性が無くなる。したがって、過充電時に、充
電を確実に遮断することができるので、安全性が向上す
る。
【0011】また、上記の如く、過充電時に正極とセパ
レータとの接着部を剥離させて安全性を向上するもので
あるため、正極とセパレータとの接着強度は弱い方が望
ましい。そこで、正極とセパレータとの接着強度を0.
10N/10mm以下となるように規制した。
【0012】そして、このように正極とセパレータとの
接着強度が小さくても良いのであれば、気孔率の高いセ
パレータを用いたり、ポリマー含有比率が低いゲルポリ
マーを用いることができるので、負荷特性等の電池特性
が低下するのを抑制することができる。
【0013】加えて、正極活物質の総量に対する上記マ
ンガン酸リチウムの割合が20質量%以上に規制するの
は、マンガン酸リチウムの割合が、20質量%未満にな
るとガス発生速度が十分に大きくならず、正極とセパレ
ータとの接着部が急激に剥離しなくなるからである。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、正極とセパレータとの接着強度が
0.01N/10mm以下であることを特徴とする。こ
のような構成であれば、請求項1記載の発明の作用効果
がより一層発揮されるので、より安全で電池特性の優れ
た非水電解質二次電池を得ることができる。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項1又
は2記載の発明において、上記僅かな電池内圧の上昇に
よって変形する外装体として、アルミラミネート外装体
が用いられることを特徴とする。
【0016】また、請求項4記載の発明は、請求項1〜
3記載の発明において、上記発電要素は、正極及び負極
がセパレータを介して巻回された偏平渦巻き状を成すこ
とを特徴とする。
【0017】また、上記目的を達成するために、本発明
のうちで請求項5記載の発明は、マンガン酸リチウムを
含む混合物である正極活物質の総量に対するマンガン酸
リチウムの割合が20質量%以上となるように混合した
後、この混合物を主体とする正極と負極とをセパレータ
を介して巻回し、偏平渦巻き状の発電要素を作製する第
1ステップと、上記発電要素を、僅かな電池内圧の上昇
によって変形する外装体内に収納する第2ステップと、
電解液とポリマー前駆体から成るプレゲルとを上記外装
体内に注入した後、加熱することにより架橋、重合させ
てゲル化し、正極とセパレータとの接着強度が0.10
N/10mm以下となるように、正極とセパレータと負
極とを一体化する第3ステップと、を有することを特徴
とする上記製造方法であれば、請求項1に記載の非水電
解質二次電池を容易に作製することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を、図1〜図
4に基づいて、以下に説明する。図1は本発明に係る非
水電解質二次電池の正面図、図2は図1のA−A線矢視
断面図、図3は本発明に係る非水電解質二次電池に用い
るアルミラミネート外装体の断面図、図4は本発明に係
る非水電解質二次電池に用いる発電要素の斜視図であ
る。
【0019】図2に示すように、本発明の薄型電池は発
電要素1を有しており、この発電要素1は収納空間2内
に配置されている。この収納空間2は、図1に示すよう
に、アルミラミネート外装体3の上下端と中央部とをそ
れぞれ封止部4a・4b・4cで封口することにより形
成される。また、図4に示すように、上記発電要素1
は、LiCoO2 及びLiMn2 4 から成る正極活物
質を主体とする正極5と、天然黒鉛から成る負極活物質
を主体とする負極6と、これら両電極を離間するセパレ
ータ(図4においては図示せず)とを偏平渦巻き状に巻
回することにより作製される。
【0020】上記正極5とセパレータとの間、及び上記
負極6とセパレータとの間には、ゲル状ポリマーが存在
しており、このゲル状ポリマーは、エチレンカーボネー
ト(EC)30質量部とジエチルカーボネート(DE
C)70質量部とから成る混合溶媒に、電解質塩として
のLiPF6 とLiN(C2 5 SO2 2 とをモル比
で5:95の割合で添加混合した電解液に、エチレング
リコールジアクリレートから成るプレゲルを混合したも
のを、加熱して重合させることにより形成される。
【0021】また、図3に示すように、上記アルミラミ
ネート外装体3の具体的な構造は、アルミニウム層11
(厚み:30μm)の両面に、各々、変性ポリプロピレ
ンから成る接着剤層12・12(厚み:5μm)を介し
てポリプロピレンから成る樹脂層13・13(厚み:3
0μm)が接着される構造である。更に、上記正極5は
アルミニウムから成る正極リード7に、また上記負極6
は銅から成る負極リード8にそれぞれ接続され、電池内
部で生じた化学エネルギーを電気エネルギーとして外部
へ取り出し得るようになっている。
【0022】ここで、上記構造の電池を、以下のように
して作製した。 (正極の作製)先ず、LiMn2 4 とLiCoO2
が質量比で20:80の割合で混合された正極活物質9
0質量部と、アセチレンブラック、グラファイト等から
成る炭素系導電剤5質量部と、ポリビニリデンフルオラ
イド(PVDF)より成る結着剤5質量部とを、N−メ
チルピロリドンから成る有機溶剤に溶解したものを混合
して、活物質スラリー或いは活物質ペーストを調製し
た。
【0023】次に、これらの活物質スラリー或いは活物
質ペーストを、スラリーの場合はダイコーター、ドクタ
ーブレード等を用いて、ペーストの場合はローラコーテ
ィング法等により、アルミニウム箔或いはアルミニウム
メッシュから成る正極芯体(厚み:20μm)の両面に
均一に塗布した後、これを乾燥機中で乾燥して、スラリ
ー或いはペースト作成時に必要であった有機溶剤を除去
した。しかる後、この極板をロールプレス機により圧延
することにより、厚みが0.17mmの正極5を作製し
た。
【0024】(負極の作製)先ず、天然黒鉛(d(002)
値=3.36Å)より成る負極活物質90重量部とポリ
ビニリデンフルオライド(PVDF)より成る結着剤1
0重量部とを、N−メチルピロリドンから成る有機溶剤
に溶解したものを混合して、活物質スラリー或いは活物
質ペーストを作製した。次に、これらのスラリー或いは
ペーストを、スラリーの場合はダイコーター、ドクター
ブレード等を用いて、ペーストの場合はローラコーティ
ング法等により銅箔から成る負極芯体(厚み:20μ
m)の両面の全面にわたって均一に塗布した後、これを
乾燥機で乾燥して、スラリー或いはペースト作成時に必
要であった有機溶剤を除去した。しかる後、この極板を
ロールプレス機により圧延することにより、厚みが0.
14mmの負極6を作製した。
【0025】(発電要素の作製)上述のようにして作成
した正極5と負極6とに、それぞれ正極リード7或いは
負極リード8を取り付けた後、両極5・6を、有機溶媒
との反応性が低く且つ安価なポリオレフィン系樹脂から
成る微多孔膜(厚み:0.025mm)から成るセパレ
ータを介して重ね合わせた。この際、正負両極5・6の
幅方向の中心線を一致させた。しかる後、巻き取り機に
より捲回し、更に、最外周をテープ止めすることにより
偏平渦巻状の発電要素1を作製した。
【0026】(電池の作製)先ず、シート状のアルミラ
ミネート材を用意した後、このアルミラミネート材にお
ける端部近傍同士を重ね合わせ、更に、重ね合わせ部を
溶着して、封止部4cを形成した。次に、この筒状のア
ルミラミネート材の収納空間2内に発電要素1を挿入し
た。この際、筒状のアルミラミネート材の一方の開口部
から両集電タブ7・8が突出するように発電要素1を配
置した。次に、この状態で、両集電タブ7・8が突出し
ている開口部のアルミラミネート材を溶着して封止し、
封止部4aを形成した。この際、溶着は高周波誘導溶着
装置を用いて行った。
【0027】次いで、エチレンカーボネート30質量部
とジエチルカーボネート70質量部とが混合された混合
溶媒に、電解質塩としてのLiPF6 とLiN(C2
5 SO2 )とをモル比5:95で添加混合した電解液
と、エチレングリコールジアクリレートとから成るプレ
ゲル(電解液が70質量部でエチレングリコールジアク
リレートが30質量部)を収納空間2内に注入した後、
上記封止部4aとは反対側のアルミラミネート材の端部
を溶着し、封止部4bを形成した。最後に、アルミラミ
ネート外装体を加熱して、アルミラミネート外装体内部
のプレゲルをゲル化させ、非水電解質二次電池を作製し
た。
【0028】尚、正極活物質物質としては、上記LiM
2 4 とLiCoO2 との混合物に限定するものでは
なく、LiMn2 4 とLiNiO2 との混合物を用い
ることも可能である。また、負極材料としては上記天然
黒鉛の他、カーボンブラック、コークス、ガラス状炭
素、炭素繊維或いはこれらの焼成体等が好適に用いられ
る。更に、用いられる溶媒としては上記のものに限ら
ず、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、
γ−ブチロラクトンなどの比較的比誘電率が高い溶液
と、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネー
ト、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、
1,3−ジオキソラン、2−メトキシテトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル等の低粘度低沸点溶媒とを適度な
比率で混合した溶媒を用いることができる。但し、ガス
発生抑制の点から、酸化電位が、4.8V(vs Li
/Li+ )以上のものを用いるのが望ましい。更に、電
解質塩としては、上記LiPF6 或いはLiN(C2
5 SO2 2 に限定するものではなく、LiN(CF3
SO2 2 、LiClO4 、LiBF4 等を用いること
も可能である。
【0029】加えて、アルミラミネート外装体の樹脂層
としては上記ポリプロピレンに限定されるものではな
く、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン系高分
子、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系高
分子、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン等の
ポリビニリデン系高分子、ナイロン6、ナイロン66、
ナイロン7等のポリアミド系高分子等が挙げられる。ま
た、アルミラミネート外装体の構造としては、上記の5
層構造に限定されるものではない。また、外装体として
は、アルミラミネート外装体に限定されるものではな
く、僅かな電池内圧の上昇によって変形する外装体であ
れば、本発明を適用しうることは勿論である。
【0030】
【実施例】〔実施例1〕実施例1としては、上記発明の
実施の形態で示した電池を用いた。このようにして作製
した電池を、以下、本発明電池A1と称する。
【0031】〔実施例2〜6〕下記表1に示す混合溶媒
の種類或いはプレゲルの種類、又は表2に示すLiMn
2 4 とLiCoO2 との混合比の、少なくとも1つを
変える他は、上記実施例1と同様にして電池を作製し
た。このようにして作製した電池を、以下、それぞれ本
発明電池A2〜A6と称する。
【0032】〔比較例1〜9〕下記表1に示す混合溶媒
の種類或いはプレゲルの種類、又は表2に示すLiMn
2 4 とLiCoO2 との混合比(LiCoO2 のみの
ものを含む)の、少なくとも1つを変える他は、上記実
施例1と同様にして電池を作製した。このようにして作
製した電池を、以下、それぞれ比較電池X1〜X9と称
する。
【0033】
【表1】
【0034】
【表2】
【0035】〔実験1〕上記本発明電池A1〜A6及び
比較電池X1〜X9の電池表面に熱電対を取り付けた
後、定電流で電流値が各500mA、1000mA、1
500mAにて3時間充電する過充電試験を行ったの
で、その結果を上記表2に併せて示す。尚、試料数は各
電池3個である。
【0036】上記表2から明らかなように、LiMn2
4 を含み剥離強度が0.10N/10mmを越えるも
の(ポリマー種がIのもの)では、LiMn2 4 とL
iCoO2 との混合比に関わらず、過充電時に電池異常
が発生している(比較電池X1、X5、X6)。これ
は、ゲル強度自体では正極とセパレータとの剥離が起き
難いぐらいの充分な強度を維持しているが、酸化力の強
いLiMn2 4 が混合されることにより、過充電時に
発生するガス量の増加が起こるため、急激な剥離を起こ
す、あるいは、剥離を起こさないというどちらの状態に
もならず、正極とセパレータとの接着部の剥離が徐々に
生じる。したがって、有効電極面積が減少し、電流が集
中し易くなり、部分的にセパレータがシャットダウンし
て、更なる電流の集中を招き、部分的に異常な量の熱が
発生するためであると考えられる。
【0037】また、剥離強度が0.10N/10mm以
下のもの(ポリマー種がII、III、IVのもの)で
あっても、LiMn2 4 とLiCoO2 との混合比が
10/90のもの及びLiCoO2 単独のものでは、過
充電時に電池異常が発生しているものがある(比較電池
X4、X9)。これは、比較電池X9ではマンガンが含
まれておらず(正極活物質がLiCoO2 単独)、ま
た、比較電池X4ではマンガン量が少ない(正極活物質
におけるLiMn2 4 とLiCoO2 との混合比が1
0/90)ので、正極上で電解液やゲルの酸化分解が急
激に生じなくガスが徐々に発生するため、正極とセパレ
ータとの接着部の剥離も徐々に生じる。したがって、正
極における有効電極面積が減少して、部分的にセパレー
タがシャットダウンする。そして、この状態で更に充電
を継続すると、更に有効電極面積が減少して、正極にお
いて更なる電流の集中を招き、部分的に異常な量の熱が
発生するためでるあると考えられる。
【0038】これに対して、剥離強度が0.10N/1
0mm以下のもの(ポリマー種がII、III、IVの
もの)であって、LiMn2 4 とLiCoO2 との混
合比が20/80以上のものでは、過充電時に電池異常
が全く発生していないことが認められる(本発明電池A
1〜A6)。したがって、剥離強度が0.10N/10
mm以下であって、LiMn2 4 とLiCoO2 との
混合比は20/80以上であることが望ましいことが分
かる。ここで、本発明電池A2、比較電池X8、及び比
較電池X9における、充電深度と電池電圧、電流及び電
池温度との関係を調べたので、その結果をそれぞれ図5
〜図7に示す。
【0039】図5に示すように、正極活物質に強酸化力
を有するマンガン(マンガン酸リチウム)が多く含まれ
ている本発明電池A2では、過充電時に生じる電解液等
の酸化分解によるガス発生速度が非常に大きく、正極と
セパレータとの接着部の剥離が急激に生じる。したがっ
て、正極とセパレータとの間にガス空間が形成され、正
極とセパレータ中のゲルポリマーとの間のイオン導電性
が無くなるので、ある時点(図5中A点)で電流が流れ
なくなる。この結果、過充電した場合であっても、電池
の温度上昇が抑制される。
【0040】これに対し、図7に示すように、正極活物
質に強酸化力を有するマンガン(LiMn2 4 )が含
まれていない(LiCoO2 のみから成る)比較電池X
9では、上述の如く、過充電時には部分的に異常な量の
熱が発生するため、電池温度が急激に上昇する。
【0041】尚、図6に示すように、比較電池X8で
は、正極活物質に強酸化力を有するマンガン(LiMn
2 4 )が含まれていない(LiCoO2 のみから成
る)にも関わらず、電池温度が急激に上昇していない。
これは、正極上で電解液やゲルの酸化分解が生じてガス
が徐々に発生しても、正極とセパレータとの接着強度が
大きいため、正極とセパレータとの接着部の剥離がある
時点で阻止されるという理由によるものと考えられる。
但し、正極とセパレータとの接着強度を大きくするため
には、プレゲル中のポリマー量を多くする等の必要があ
るので、後述の如く電池特性が低下する。
【0042】(実験2)上記本発明電池A1〜A6及び
比較電池X1〜X9において、下記の条件で充放電して
負荷特性を調べたので、その結果を上記表2に併せて示
す。尚、負荷特性は、電流1000mAで放電したとき
の放電容量/電流100mAで放電したときの放電容量
×100(%)という式から算出した。
【0043】・充電条件 定電流定電圧充電という条件の下、500mAの定電流
で電池電圧4.2Vまで充電し、4.2V到達後は定電
圧充電に変換しトータル3時間で充電を終了させるとい
う条件である。
【0044】・放電条件 電流値100mAと電流値1000mAとで、それぞれ
電池電圧が2.7Vまで放電するという条件である。
【0045】上記表2から明らかなように、剥離強度が
0.10N/10mmを越える(ポリマー種がI)比較
電池X1、X5、X6では、負荷特性が非常に低くなっ
ているのに対して、剥離強度が0.10N/10mm以
下(ポリマー種がII、III、IV)の本発明電池A
1〜A6では、良好な負荷特性を得られることが認めら
れ、特に、剥離強度が0.01N/10mm以下(ポリ
マー種がIV)の本発明電池A3、A6では、極めて良
好な負荷特性を得られることが認められる。したがっ
て、剥離強度は0.01N/10mm以下とするのが特
に望ましい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
負荷特性等の電池特性が低下するのを抑制しつつ、電池
を過充電して電池内でガスが発生した場合に充電電流を
カットして、安全性の向上を図ることができるといった
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非水電解質二次電池の正面図。
【図2】図1のA−A線矢視断面図。
【図3】本発明に係る非水電解質二次電池に用いるアル
ミラミネート外装体の断面図。
【図4】本発明に係る非水電解質二次電池に用いる発電
要素の斜視図。
【図5】本発明電池A2における、充電深度と電池電
圧、電流及び電池温度との関係を示すグラフ。
【図6】比較電池X8における、充電深度と電池電圧、
電流及び電池温度との関係を示すグラフ。
【図7】比較電池X9における、充電深度と電池電圧、
電流及び電池温度との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
1:発電要素 2:収納空間 3:アルミラミネート外装体 5:正極 6:負極
フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ12 AK03 AK18 AL07 AM00 AM07 AM16 BJ03 BJ14 CJ02 CJ05 CJ07 CJ11 CJ13 DJ02 DJ04 EJ11 HJ00 HJ01 5H050 AA03 AA15 BA17 CA08 CA09 CB08 DA09 DA19 EA22 FA02 FA05 GA02 GA07 GA09 GA11 GA13 HA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リチウムイオンを吸蔵、放出できる正極
    及び負極がセパレータを介して配置された発電要素を有
    すると共に、この発電要素が、僅かな電池内圧の上昇に
    よって変形する外装体内に収納され、しかも上記正極と
    上記セパレータとの間には非水電解液を含むゲル状ポリ
    マーが存在し、このゲル状ポリマーにより正極とセパレ
    ータとが接着される構造の非水電解質二次電池におい
    て、 上記正極活物質はマンガン酸リチウムを含む混合物から
    成り、上記正極活物質の総量に対する上記マンガン酸リ
    チウムの割合が20質量%以上となるように規制し、且
    つ、上記ゲル状ポリマーにより接着される正極とセパレ
    ータとの接着強度が0.10N/10mm以下となるよ
    うに構成したことを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. 【請求項2】 正極とセパレータとの接着強度が0.0
    1N/10mm以下である、請求項1記載の非水電解質
    二次電池。
  3. 【請求項3】 上記僅かな電池内圧の上昇によって変形
    する外装体として、アルミラミネート外装体が用いられ
    る、請求項1又は2記載の非水電解質二次電池。
  4. 【請求項4】 上記発電要素は、正極及び負極がセパレ
    ータを介して巻回された偏平渦巻き状を成す、請求項1
    〜3記載の非水電解質二次電池。
  5. 【請求項5】 マンガン酸リチウムを含む混合物である
    正極活物質の総量に対するマンガン酸リチウムの割合が
    20質量%以上となるように混合した後、この混合物を
    主体とする正極と負極とをセパレータを介して巻回し、
    偏平渦巻き状の発電要素を作製する第1ステップと、 上記発電要素を、僅かな電池内圧の上昇によって変形す
    る外装体内に収納する第2ステップと、 電解液とポリマー前駆体から成るプレゲルとを上記外装
    体内に注入した後、加熱することにより架橋、重合させ
    てゲル化し、正極とセパレータとの接着強度が0.10
    N/10mm以下となるように、正極とセパレータと負
    極とを一体化する第3ステップと、 を有することを特徴とする非水電解質二次電池の製造方
    法。
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JP2012522340A (ja) * 2009-03-31 2012-09-20 リ−テック・バッテリー・ゲーエムベーハー 分離可能な接合領域を有するガルバニセル

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