JP2007190686A - 記録装置、記録装置の制御方法、制御プログラム、および、コンピュータシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホストコンピュータ80から送信される指示に基づいて記録媒体を搬送するとともに、記録ヘッド18によって記録媒体に画像を記録するドットインパクトプリンタにおいて、記録ヘッド18に向かう記録媒体の搬送経路上に、記録媒体を検出する端検出センサ52を設けた構成とする。このドットインパクトプリンタを制御するCPU61は、ホストコンピュータ80から記録媒体の搬送が指示された場合に、端検出センサ52における検出状態、および、端検出センサ52と記録ヘッド18との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定する。
【選択図】図5
Description
例えば、記録媒体に画像を記録する際には、ホストコンピュータから記録装置に対して記録媒体の搬送が指示されるが、この指示の送信後、ホストコンピュータは、記録装置が搬送を完了して正常な状態にあることを通知するまで待機しなければならず、待ち時間が発生してしまうという問題があった。
この構成によれば、記録機構部へ向かう記録媒体の搬送経路上、すなわち記録機構部の上流側に設けられた検出手段の検出状態をもとに、これから記録機構部へ向けて搬送される部分、すなわち記録媒体の残量の有無を知ることができる。また、記録機構部から検出手段までの距離に基づいて、記録媒体の残量を知ることができる。このため、ホストコンピュータから指示された量を搬送した場合に記録媒体の残量が尽きてしまうか否かを判定することができるので、指示された量の搬送の可否を迅速かつ的確に判定できる。これにより、ホストコンピュータから搬送を指示された場合に、その実行の可否を速やかに判定してホストコンピュータへ通知できるので、ホストコンピュータが、続けて画像の記録を指示し、あるいは、搬送を停止させる等の処理を行うことができる。従って、ホストコンピュータと記録装置との間で双方向通信を行う際の待ち時間を大幅に短縮し、スループットの向上を図ることができる。
この構成によれば、記録装置において、記録機構部の上流側に設けられた検出手段の検出状態をもとに、記録媒体の残量を知ることができるので、ホストコンピュータから指示された量を搬送した場合に記録媒体の残量が尽きてしまうか否かを、速やかにかつ的確に判定できる。このため、ホストコンピュータから記録装置に対し、記録媒体を搬送するよう指示すれば、その実行の可否が速やかに判定され、ホストコンピュータへ通知することができる。これにより、ホストコンピュータと記録装置との双方における待ち時間を大幅に短縮し、スループットの向上を図ることができる。
図1は、本発明を適用した実施形態に係る記録装置としてのドットインパクトプリンタの外観を示す斜視図である。本実施形態のドットインパクトプリンタは、複数の記録ワイヤ18A(図4参照)を備えた記録ヘッド18(図2および図3参照)を具備し、これら記録ワイヤ18Aを、インクリボンを介して記録媒体に向けて打ち出すことにより、記録媒体の記録面にドットを形成して、文字を含む画像を記録するものである。
ここで、ドットインパクトプリンタ10において使用可能な記録媒体としては、所定長さに切断されたカットシート、複数枚のシートが連接された連続シート等がある。これらカットシートおよび連続シートは、普通紙、複写紙、厚紙等の紙類、あるいは合成樹脂製のシートにより構成され、これらのシートにコーティングや浸潤等の加工を施したものを用いてもよい。また、カットシートの形態としては、例えば、定形サイズのカット紙(PPC用紙や葉書等)に加え、複数のシートを綴じた冊子形態のもの(通帳等)や袋状に成形されたもの(封筒等)が挙げられる。連続シートの形態としては、例えば、その幅方向両端にスプロケットホールが穿設され、所定長さ毎に折り畳まれた連続紙や、ロール状に巻かれたロール紙等が挙げられる。
本実施の形態では、ドットインパクトプリンタ10において、複数の記録用紙を長手方向中央で綴じた冊子形態の通帳100を用いる場合を例に挙げて、説明する。
図1に示すドットインパクトプリンタ10は、カバー12、上部ケース13、および下部ケース14からなる外装の中に、本体を収容した構成を有する。この外装は、上部に開閉可能なカバー12を備え、その下に上部ケース13と下部ケース14とが上下に連結されて配置される。この外装の前面において、上部ケース13と下部ケース14との境界部分には開口部が設けられ、通帳100を手差し挿入するための手差口15となっている。
図2および図3に示すように、プリンタ本体11は、左サイドフレーム16および右サイドフレーム17を含む本体フレームを有する。この本体フレームには、記録ヘッド18およびキャリッジ19を含んで構成される記録機構部20、記録ヘッド18に対向するプラテン21、第1搬送ローラ22および第2搬送ローラ23を備えた搬送機構部としての第1搬送機構部24、第3搬送ローラ25および第4搬送ローラ26を備えた第2搬送機構部27、通帳100が有する磁気ストライプ101の磁気情報を読み取りおよび書き込む磁気ヘッド34を備えた磁気データ読書部29、および、磁気情報読み書き時に通帳100の浮き上がりを上から押えるシート押え部30を有している。
この前方シート案内32および後方シート案内33は、手差口15(図1)から挿入された通帳100が搬送される搬送経路Aの下面を構成する。前方シート案内32はプリンタ本体11の前側すなわち手差口15側に位置し、後方シート案内33はプリンタ本体11の後側に位置する。前方シート案内32と後方シート案内33とは、記録ヘッド18の下で離れており、この空間に平面形状のプラテン21が配置される。
このうち、第1搬送ローラ22および第3搬送ローラ25は搬送経路Aの下側に配置され、第2搬送ローラ23および第4搬送ローラ26は、搬送経路Aの上側に配置される。通帳100は、第1搬送ローラ22と第2搬送ローラ23との間、および、第3搬送ローラ25と第4搬送ローラ26との間に挟まれて、搬送経路Aを搬送される。
ここで、第1搬送ローラ22および第3搬送ローラ25は、搬送モータ36(図5)および図示しない駆動輪列部によって回転駆動される駆動ローラである。これに対し、第2搬送ローラ23および第4搬送ローラ26は、それぞれ第1搬送ローラ22および第3搬送ローラ25に向けて所定の押圧力でばね付勢され、第1搬送ローラ22および第3搬送ローラ25の回転に伴って回転する従動ローラである。このため、第1搬送ローラ22と第2搬送ローラ23とは互いに反対方向に回転し、第3搬送ローラ25と第4搬送ローラ26とは互いに反対方向に回転して、通帳100を搬送する。
磁気ヘッド34は、サイドフレーム16,17間に平行に架け渡された二本の磁気ヘッドガイドに沿って、磁気モータ38(図5)により往復駆動される。これによって、磁気ヘッド34は、通帳100の磁気ストライプ101を走査し、磁気ストライプ101から情報を読み出し、および、情報を書き込むことができる。
このキャリッジ19には、記録ヘッド18が搭載される。記録ヘッド18は、キャリッジ19と一体となって、通帳100の記録面上を主走査方向に沿って移動する。
また、キャリッジ19または本体フレームには、インクリボンが折り畳まれた状態で収容されたリボンカートリッジ39が取り付けられる。このリボンカートリッジ39に収容されたインクリボンは一部が引き出されて記録ヘッド18の先端に重なっている。そして、記録ヘッド18は、主走査方向に走行される間に記録ワイヤ18A(図4)を突出させて、インクリボンを介して通帳100の記録面に打ち当て、インクリボンのインクを、プラテン21と記録ヘッド18との間に搬送される通帳100に付着させて、この通帳100に文字を含む画像を記録する。
この図4に示すように、記録ヘッド18には、記録ワイヤ18Aが突出する位置の側方に位置するガイドローラ41が配設される。このガイドローラ41は、記録ヘッド18の走査方向に沿って回転自在に支持されたローラである。ガイドローラ41の下端は、記録ワイヤ18Aが打ち出されない状態において、記録ヘッド18の先端よりも下方に位置する。このガイドローラ41の下端は、プラテン21またはプラテン21上に位置する通帳100に当接し、プラテン21を押し上げる付勢ばね40の付勢力に抗する。これにより、通帳100の厚みが変化しても、その分だけプラテン21が上下に変位することで厚みの差が吸収され、通帳100の記録面と記録ヘッド18の先端との間の距離(ギャップ、あるいはメディアギャップ)が、ガイドローラ41によって適正な距離に保たれる。
これら2個のセンサは、いずれも、搬送経路Aにおける通帳100の有無を検出する機能を有する。これら2個のセンサの具体的構成としては、例えば、搬送経路Aの上側に埋設される図示しないLED(発光ダイオード)と、このLEDに対向して搬送経路Aの下側に埋設される受光素子(フォトトランジスタ、フォトダイオード等)とを組み合わせて、受光素子によりLEDからの光を受光したか否かに基づいて、通帳100の有無を検出するものが挙げられる。
ここで、端検出センサ52によって通帳100の有無を検出する位置と、記録ヘッド18の記録ワイヤ18Aが突出する位置との間の距離を、符号Dで示す。また、通帳100の搬送経路Aにおいて符号Dで示す領域、すなわち記録ヘッド18と端検出センサ52との間の領域を、終端領域と呼ぶ。
そして、通帳100に対する記録の実行中に、端検出センサ52において通帳100が検出されなくなった場合、すなわち、通帳100が搬送されたことで、通帳100の終端が端検出センサ52よりも記録ヘッド18側に移動した場合、記録ヘッド18によって画像を記録できる残りの領域は、図中符号Dで示す部分に相当する終端領域に等しい。従って、後述する動作において、ドットインパクトプリンタ10は、端検出センサ52によって通帳100の終端を検出したか否か、および、終端領域のサイズすなわち距離Dを基準として、通帳100に対して画像を記録できるか否かを判別する。
図5に示すように、制御基板部50は、制御基板部50の各部を制御する制御手段としてのCPU(Central Processing Unit)61、CPU61により実行されるプログラムおよびデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)62、CPU61により実行される制御プログラム等を記憶する記憶手段としてのフラッシュROM(Read Only Memory)63を備え、これらの各部はバス68を介して相互に接続される。また、バス68には、記録ヘッド18により記録される文字を生成するためのキャラクタジェネレータ(CG)64が接続されるほか、記録ヘッド18、キャリッジ駆動モータ35、搬送モータ36、整列モータ37および磁気モータ38を含む各種ステッピングモータに接続され、これらのステッピングモータに対して電源およびパルス信号を供給するドライバ回路66が接続される。
さらに、バス68には、シリアルインタフェース、パラレルインタフェース、USBインタフェース、ネットワークカードインタフェース等の各種規格に準じたコネクタを備えるインタフェース回路(I/F)67が接続される。I/F67には、ドットインパクトプリンタ10の外部のホストコンピュータ80が接続される。このホストコンピュータ80は、ドットインパクトプリンタ10との間で各種制御情報およびデータを送受信することにより、ドットインパクトプリンタ10によって画像を記録させるものであり、例えば、通帳100の搬送や記録実行等を指示する制御情報(コマンド)、あるいは、記録すべき画像のデータ等をドットインパクトプリンタ10に対して送信する。ドットインパクトプリンタ10をホストコンピュータ80に接続することにより、コンピュータシステムが構成される。
以上の各構成部のうち、CPU61、RAM62、フラッシュROM63、CG64、ゲートアレイ65、ドライバ回路66、およびI/F67の各部は制御基板部50上に実装され、この制御基板部50に形成されるバス68に接続されるが、その具体的実装形態等は任意である。
通帳100が手差口15から挿入されると、まず、挿入検出センサ51によって、通帳100が検出される。次いで、整列板54が搬送経路Aに突出して、通帳100が第1搬送機構部24の第1搬送ローラ22および第2搬送ローラ23により挟まれてプラテン21の手前まで搬送される。ここで、通帳100の搬送方向の傾きを直すべく、整列板54が搬送経路Aに突出した状態で、通帳100が第1搬送ローラ22および第2搬送ローラ23により搬送され、整列板54に突き当てられることにより、整列板54に沿って整列される。次いで、磁気データ読書部29が通帳100の磁気ストライプ101を読み取ることができる読み取り位置まで、通帳100が第1搬送機構部24により搬送される。
記録ヘッド18による記録動作は、記録ヘッド18が主走査方向左向きまたは右向きに走行される間に、記録ワイヤ18Aにより1行分の記録がなされ、この1行分の記録がなされる度に、第1搬送ローラ22、第2搬送ローラ23、第3搬送ローラ25および第4搬送ローラ26が通帳100を所定長(例えば、行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返されることにより実施される。
記録ヘッド18による記録後、通帳100は、第1および第2シート搬送機構部24、27によって上記読み取り位置まで搬送され、通帳100へ記録した情報に基づいて、磁気データ読書部29により磁気ストライプ101に磁気情報が書き込まれる。次に、第1搬送機構部24によって通帳100が前側に搬送され、通帳100が手差口15から排出される。
詳細に説明すると、通帳100に対する記録の実行中に、通帳100の終端が端検出センサ52を通過した時点で、記録ヘッド18によって画像を記録できる残りの領域は、図4中に符号Dで示す終端領域のみである。ここで、CPU61は、現在記録ヘッド18の直下にある通帳100の部分、すなわち現在位置が、終端領域の中に入ったことを示す情報を、RAM62に記憶させる。さらに、CPU61は、通帳100の終端までに記録可能な領域のサイズを、残り終端領域としてRAM62に記憶させる。
この残り終端領域は、現在位置が終端領域の外にある状態、すなわち端検出センサ52により通帳100が検出されている間は、図4中に符号Dで示す距離に等しい。また、現在位置が終端領域の中に入った状態、すなわち端検出センサ52により通帳100が検出されなくなった後は、符号Dの距離から、通帳100が検出されなくなってからの搬送量を減算した距離となる。
そして、CPU61は、RAM62に記憶されている残り終端領域のサイズを示す情報をもとに、ホストコンピュータ80から送信される制御情報に従って通帳100の搬送を行う。
図6は、ホストコンピュータ80およびドットインパクトプリンタ10からなるコンピュータシステムの動作を示すシーケンス図である。
まず、ホストコンピュータ80が、通帳100の搬送を行う旨を指示するコマンドと、搬送量を指定する情報とをドットインパクトプリンタ10に送信する(ステップS11)。続いて、ホストコンピュータ80は、ステータス情報送信要求をドットインパクトプリンタ10に送信する(ステップS22)。このステータス情報送信要求とは、ドットインパクトプリンタ10に対してステータス情報の送信を要求するコマンドである。ここで、ステータス情報とは、ドットインパクトプリンタ10の状態を示す情報であり、特に、ドットインパクトプリンタ10がコマンドで指示された通りに搬送を行える状態か否かを示す情報を指す。
そして、ドットインパクトプリンタ10は、受信したコマンドに従って通帳100を搬送できるか否かを判定し、判定結果に基づくステータス情報を送信するとともに、通帳100を搬送可能な場合は搬送を実行する(ステップS23)。ここで、ドットインパクトプリンタ10が送信するステータス情報は、指示された通りに通帳100の搬送が可能な場合は「正常」、指示された搬送を行えない場合は「エラー」の値をとる。
また、ドットインパクトプリンタ10から送信されたステータス情報が「正常」の場合、ホストコンピュータ80は、搬送後に通帳100に記録すべきデータと記録実行を指示するコマンドとをドットインパクトプリンタ10へ送信して(ステップS15)、次に記録すべきデータ等を生成する処理へ移行する(ステップS16)。
ドットインパクトプリンタ10は、ホストコンピュータ80から送信されたデータおよび記録実行を指示するコマンドを受信した場合(ステップS24)、受信したデータに基づいて通帳100に画像を記録し(ステップS25)、次のコマンド等を受信するための待機状態に移行する(ステップS26)。
上記のステップS23の処理において、ドットインパクトプリンタ10が、搬送の可否を判定してステータス情報を送信し、かつ、搬送可能な場合には搬送を実行することで、ホストコンピュータ80がドットインパクトプリンタ10における搬送実行を待つ必要がない。このため、ホストコンピュータ80から速やかに記録すべきデータとコマンドを送信でき、ドットインパクトプリンタ10においては、ホストコンピュータ80から送信されたデータとコマンドを受信してすぐに記録を行うことができるので、スループットの向上を図れるという利点がある。
以下、このステップS23でドットインパクトプリンタ10が実行する処理について、詳細に説明する。
これら図7および図8に示す処理は、ドットインパクトプリンタ10が備える制御基板部50のCPU61が、フラッシュROM63に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、実現される。
ここで、現在の記録位置が終端領域にある場合(ステップS42;Yes)、CPU61は、ステップS41で算出した搬送量と、残り終端領域、すなわち、記録ヘッド18の直下の位置から通帳100の終端までの領域のサイズとを比較する(ステップS43)。
ここで、搬送量が残り終端領域より小さい場合、CPU61は、上述したステップS47に移行して、ステータス情報を「正常」とし、さらにステータス情報を送信する。
一方、搬送量が残り終端領域以上である場合、すなわち、搬送量が図4中に符号Dで示す距離を超える場合、CPU61は、通帳100を搬送しながら指定された搬送量の分だけ搬送が可能かどうかを判定する搬送時判定処理を実行する(ステップS51)。
このステップS51の搬送時判定処理について、図8を参照して詳述する。
続いて、CPU61は、現在位置が終端領域にあるか否かの判定を行い(ステップS62)、現在位置が終端領域の外にある場合は、端検出センサ52によって通帳100の終端が検出されたか否かの判定を行う(ステップS63)。
ここで、通帳100の終端が検出されていなければ、CPU61は、ドライバ回路66を駆動制御して搬送モータ36を動作させ、1ステップ分だけ通帳100を搬送させる(ステップS64)。この1ステップとは、例えば、ステッピングモータとして構成される搬送モータ36の最小単位の動作量である。そして、CPU61は、パラメータNから1を減算し(ステップS65)、パラメータNが0(零)になったか否かを判定する(ステップS66)。パラメータNが0になった場合は、後述するステップS76に移行するが、パラメータNが0になっていなければ、ステップS63に戻る。
また、残り終端領域が0の場合は、通帳100における記録可能な領域が無いことを示す「媒体無しフラグ」を「1」にセットして、RAM62に記憶させ(ステップS70)、さらにパラメータNに1をセットし(ステップS73)、ステップS74に移行する。
そして、パラメータNが0の場合(ステップS75;Yes)、CPU61は、フラッシュROM63に「媒体無しフラグ」が記憶され、その値が「1」であるか否かを判定する(ステップS76)。「媒体無しフラグ」が「1」であった場合、ステップS61でパラメータNに設定した搬送ステップ数の分だけ搬送を行うことができなかったので、CPU61はステータスを「エラー」とし(ステップS77)、ステータス情報をホストコンピュータ80に送信して(ステップS78)、本処理を終了する。ここで、ドットインパクトプリンタ10においては、既に通帳100が搬送されてしまっているが、ステータスがエラーであることから、現在のページに記録を行うことはなく、ホストコンピュータ80からページ送り等が指示されるので、実用上の問題は皆無である。
そして、指示された量の搬送が可能な場合には、ステータス情報をホストコンピュータ80に送信した後に通帳100を搬送する。これにより、ドットインパクトプリンタ10が通帳100を搬送している間に、ホストコンピュータ80は、ステータス情報を受信して記録すべきデータの展開等の処理を行うことができるので、ドットインパクトプリンタ10およびホストコンピュータ80の各々において、相手からの情報送信を待つ時間を減らすことができる。このため、通帳100の搬送と記録を効率よく行って、スループットの向上を図ることができる。
また、ホストコンピュータ80から指示された量の搬送ができない場合、ドットインパクトプリンタ10は速やかにステータス情報を送信するので、ホストコンピュータ80からドットインパクトプリンタ10に対して、通帳100のページ送りを指示したり、あるいは、通帳100の排出を指示したりするなど、その後の処理を迅速に行うことができるという利点があり、この利点はスループットの向上に十分寄与し得る。
さらに、ホストコンピュータ80から指示された量の搬送が可能な否かの判定が困難な場合、ドットインパクトプリンタ10は、実際に通帳100を1ステップずつ搬送しながら判定を行うことができる。これにより、判定を速やかに行うことができる上、仮に指示された量の搬送が可能であった場合には、その後に速やかに記録動作を行うことができる。このため、搬送の可否を迅速に判定しつつ、待ち時間の無駄を省いて、スループットの向上を図ることができる。
また、CPU61は、端検出センサ52によって通帳100が検出されている状態で、終端領域の大きさを超える搬送量がホストコンピュータ80から指示された場合、端検出センサ52によって通帳100が検出されなくなるまで1ステップずつ通帳100を搬送する。これにより、ホストコンピュータ80から指示された量の搬送の可否が判定し難い場合であっても、通帳100の搬送が可能であるか否かを適切に判定できる。
さらに、上記実施の形態においては、端検出センサ52を、整列板54よりも手差口15側に設けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、端検出センサ52を、整列板54よりも記録ヘッド18側に設けてもよい。しかしながら、上記実施の形態に例示した構成とすれば、通帳100を整列板54に突き当てて整列させる際に、端検出センサ52によって整列状態の検出を行えるという利点がある。
Claims (8)
- 記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部とを備え、ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を行う記録装置において、
前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に、前記記録媒体を検出する検出手段を設けるとともに、
前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定する制御手段を設けたこと、
を特徴とする記録装置。 - 前記制御手段は、前記ホストコンピュータから指示された量の搬送が可能な場合に、その判定結果を前記ホストコンピュータに送信し、その後、前記搬送機構部により前記記録媒体を搬送させること、を特徴とする請求項1記載の記録装置。
- 前記制御手段は、前記検出手段によって前記記録媒体が検出されている状態において、前記ホストコンピュータにより指示された量が、前記記録機構部と前記検出手段との間の距離よりも小さい場合には、指示された量の搬送が可能であると判定すること、を特徴とする請求項1または2記載の記録装置。
- 前記記録機構部と前記検出手段との間の距離から、前記検出手段により前記記録媒体が検出されなくなった時点からの搬送量を減算した量を残り搬送可能量として記憶する記憶手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記ホストコンピュータにより指示された量と前記記憶手段に記憶された搬送可能量とを比較することにより、搬送が可能か否かを判定すること、を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。 - 前記制御手段は、前記検出手段によって前記記録媒体が検出されている状態において、前記ホストコンピュータにより指示された量が、前記記録機構部と前記検出手段との間の距離を超える場合には、前記検出手段によって前記記録媒体が検出されなくなるまで前記搬送機構部によって前記記録媒体を搬送させて判定を行うこと、を特徴とする請求項4記載の記録装置。
- 記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部とを備え、ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を行う構成を有し、前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に、前記記録媒体を検出する検出手段を設けてなる記録装置の制御方法であって、
前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定すること、
を特徴とする記録装置の制御方法。 - 記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部とを備え、ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を行う構成を有し、前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に前記記録媒体を検出する検出手段を設けてなる記録装置を制御するコンピュータを、
前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定する手段、
として機能させるための制御プログラム。 - ホストコンピュータと、このホストコンピュータから送信される指示に基づいて、記録媒体の搬送および前記記録媒体への画像の記録を行う記録装置と、を接続してなるコンピュータシステムにおいて、
前記記録装置は、
前記記録媒体を搬送する搬送機構部と、
前記記録媒体に画像を記録する記録機構部と、
前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に配設され、前記記録媒体を検出する検出手段と、
前記ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を実行させる制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定し、判定結果を前記ホストコンピュータへ送信すること、
を特徴とするコンピュータシステム。
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