JP2007190686A - 記録装置、記録装置の制御方法、制御プログラム、および、コンピュータシステム - Google Patents

記録装置、記録装置の制御方法、制御プログラム、および、コンピュータシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2007190686A
JP2007190686A JP2006008300A JP2006008300A JP2007190686A JP 2007190686 A JP2007190686 A JP 2007190686A JP 2006008300 A JP2006008300 A JP 2006008300A JP 2006008300 A JP2006008300 A JP 2006008300A JP 2007190686 A JP2007190686 A JP 2007190686A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording
recording medium
host computer
unit
conveyance
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006008300A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4844129B2 (ja
Inventor
Motohiro Nakamaki
基裕 中▲まき▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2006008300A priority Critical patent/JP4844129B2/ja
Priority to CNB2007100017233A priority patent/CN100551713C/zh
Publication of JP2007190686A publication Critical patent/JP2007190686A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4844129B2 publication Critical patent/JP4844129B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Handling Of Sheets (AREA)
  • Accessory Devices And Overall Control Thereof (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Financial Or Insurance-Related Operations Such As Payment And Settlement (AREA)

Abstract

【課題】ホストコンピュータと記録装置との間で双方向通信を実行する場合の待ち時間を短縮して、スループットの向上を図る。
【解決手段】ホストコンピュータ80から送信される指示に基づいて記録媒体を搬送するとともに、記録ヘッド18によって記録媒体に画像を記録するドットインパクトプリンタにおいて、記録ヘッド18に向かう記録媒体の搬送経路上に、記録媒体を検出する端検出センサ52を設けた構成とする。このドットインパクトプリンタを制御するCPU61は、ホストコンピュータ80から記録媒体の搬送が指示された場合に、端検出センサ52における検出状態、および、端検出センサ52と記録ヘッド18との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、ホストコンピュータから送信される指示に基づいて記録媒体に画像を記録する記録装置、この記録装置の制御方法、制御プログラム、および、上記記録装置を備えたコンピュータシステムに関する。
一般に、ホストコンピュータとプリンタ等の記録装置とを接続した場合、これらホストコンピュータと記録装置との間では、いわゆる双方向通信が行われる(例えば、特許文献1参照)。双方向通信は、ホストコンピュータから記録用のデータや制御コマンド等を記録装置へ送信し、記録装置からホストコンピュータに対して動作状態を示す情報を送信する等、指示と応答を繰り返して動作が行われる。この双方向通信を利用することで、記録装置が動作を行う毎に、その状態をホストコンピュータ側で常に監視でき、確実な制御を行えるとされている。
特開平11−73282号公報
しかしながら、上記の双方向通信を用いる場合、ホストコンピュータから記録装置に対して動作を指示する毎に、その指示通り動作できたか否かを確認し、動作が確認されてから次の動作を指示するといった手順が用いられる。この手順では、記録装置の動作の終了を待つ必要があり、無視できない待ち時間が発生するという問題があった。
例えば、記録媒体に画像を記録する際には、ホストコンピュータから記録装置に対して記録媒体の搬送が指示されるが、この指示の送信後、ホストコンピュータは、記録装置が搬送を完了して正常な状態にあることを通知するまで待機しなければならず、待ち時間が発生してしまうという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、ホストコンピュータと記録装置との間で双方向通信を実行する場合の待ち時間を短縮して、スループットの向上を図ることを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部とを備え、ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を行う記録装置において、前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に、前記記録媒体を検出する検出手段を設けるとともに、前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定する制御手段を設けたことを特徴としている。
この構成によれば、記録機構部へ向かう記録媒体の搬送経路上、すなわち記録機構部の上流側に設けられた検出手段の検出状態をもとに、これから記録機構部へ向けて搬送される部分、すなわち記録媒体の残量の有無を知ることができる。また、記録機構部から検出手段までの距離に基づいて、記録媒体の残量を知ることができる。このため、ホストコンピュータから指示された量を搬送した場合に記録媒体の残量が尽きてしまうか否かを判定することができるので、指示された量の搬送の可否を迅速かつ的確に判定できる。これにより、ホストコンピュータから搬送を指示された場合に、その実行の可否を速やかに判定してホストコンピュータへ通知できるので、ホストコンピュータが、続けて画像の記録を指示し、あるいは、搬送を停止させる等の処理を行うことができる。従って、ホストコンピュータと記録装置との間で双方向通信を行う際の待ち時間を大幅に短縮し、スループットの向上を図ることができる。
本発明において、前記制御手段は、前記ホストコンピュータから指示された量の搬送が可能な場合に、その判定結果を前記ホストコンピュータに送信し、その後、前記搬送機構部により前記記録媒体を搬送させるものとしてもよい。この場合、搬送の可否を示す判定結果をホストコンピュータに送信してから、記録媒体を搬送するので、ホストコンピュータが判定結果を受信して処理を行う間に記録媒体を搬送することができる。これにより、ホストコンピュータと記録装置の双方における待ち時間を効率よく使い、スループットをより一層向上させることができる。
また、本発明において、前記制御手段は、前記検出手段によって前記記録媒体が検出されている状態において、前記ホストコンピュータにより指示された量が、前記記録機構部と前記検出手段との間の距離よりも小さい場合には、指示された量の搬送が可能であると判定するものとしてもよい。すなわち、検出手段によって記録媒体が検出されている状態では、その後、少なくとも記録機構部から検出手段までの間には記録媒体が存在し、その分だけ搬送を行える。このため、記録機構部と検出手段との間の距離と、ホストコンピュータにより指示された量とを比較することで、迅速かつ的確に搬送の可否を判定できる。
さらに、本発明において、前記記録機構部と前記検出手段との間の距離から、前記検出手段により前記記録媒体が検出されなくなった時点からの搬送量を減算した量を残り搬送可能量として記憶する記憶手段をさらに備え、前記制御手段は、前記ホストコンピュータにより指示された量と前記記憶手段に記憶された搬送可能量とを比較することにより、搬送が可能か否かを判定するものとしてもよい。この構成によれば、検出手段により記録媒体が検出されなくなった時点において、記録機構部に搬送可能な記録媒体の大きさは、記録機構部から検出手段までの距離に等しいので、この距離をもとに、記録機構部へ向けて搬送可能な残り搬送可能量が求められ、記憶手段に記憶される。この場合、搬送可能な量が予め記憶されているので、ホストコンピュータから指示された量の搬送が可能か否かを速やかに、かつ的確に判定できる。
さらにまた、前記制御手段は、前記検出手段によって前記記録媒体が検出されている状態において、前記ホストコンピュータにより指示された量が、前記記録機構部と前記検出手段との間の距離を超える場合には、前記検出手段によって前記記録媒体が検出されなくなるまで前記搬送機構部によって前記記録媒体を搬送させて判定を行う構成としてもよい。この場合、ホストコンピュータから指示された量を搬送可能か否かの判定が困難な場合であっても、検出手段により記録媒体が検出されなくなるまで搬送し、その時点における搬送すべき残りの量をもとに判定を行うことができる。すなわち、どのような場合であっても搬送の可否を速やかに判定できる。
また、上記目的を達成するため、本発明は、記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部とを備え、ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を行う構成を有し、前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に、前記記録媒体を検出する検出手段を設けてなる記録装置の制御方法であって、前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定することを特徴とする記録装置の制御方法を提供する。
また、上記目的を達成するため、本発明は、記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部とを備え、ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を行う構成を有し、前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に前記記録媒体を検出する検出手段を設けてなる記録装置を制御するコンピュータを、前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定する手段として機能させるための制御プログラムを提供する。
さらに、上記目的を達成するため、本発明は、ホストコンピュータと、このホストコンピュータから送信される指示に基づいて、記録媒体の搬送および前記記録媒体への画像の記録を行う記録装置と、を接続してなるコンピュータシステムにおいて、前記記録装置は、前記記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部と、前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に配設され、前記記録媒体を検出する検出手段と、前記ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を実行させる制御手段とを備え、前記制御手段は、前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定し、判定結果を前記ホストコンピュータへ送信することを特徴とするコンピュータシステムを提供する。
この構成によれば、記録装置において、記録機構部の上流側に設けられた検出手段の検出状態をもとに、記録媒体の残量を知ることができるので、ホストコンピュータから指示された量を搬送した場合に記録媒体の残量が尽きてしまうか否かを、速やかにかつ的確に判定できる。このため、ホストコンピュータから記録装置に対し、記録媒体を搬送するよう指示すれば、その実行の可否が速やかに判定され、ホストコンピュータへ通知することができる。これにより、ホストコンピュータと記録装置との双方における待ち時間を大幅に短縮し、スループットの向上を図ることができる。
本発明によれば、記録機構部の上流側に設けられた検出手段の検出状態をもとに、記録媒体の残量を求めて、ホストコンピュータから指示された搬送の可否を速やかにかつ的確に判定できるので、ホストコンピュータと記録装置との間で双方向通信を行う際の待ち時間を大幅に短縮し、スループットの向上を図ることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明を適用した実施形態に係る記録装置としてのドットインパクトプリンタの外観を示す斜視図である。本実施形態のドットインパクトプリンタは、複数の記録ワイヤ18A(図4参照)を備えた記録ヘッド18(図2および図3参照)を具備し、これら記録ワイヤ18Aを、インクリボンを介して記録媒体に向けて打ち出すことにより、記録媒体の記録面にドットを形成して、文字を含む画像を記録するものである。
ここで、ドットインパクトプリンタ10において使用可能な記録媒体としては、所定長さに切断されたカットシート、複数枚のシートが連接された連続シート等がある。これらカットシートおよび連続シートは、普通紙、複写紙、厚紙等の紙類、あるいは合成樹脂製のシートにより構成され、これらのシートにコーティングや浸潤等の加工を施したものを用いてもよい。また、カットシートの形態としては、例えば、定形サイズのカット紙(PPC用紙や葉書等)に加え、複数のシートを綴じた冊子形態のもの(通帳等)や袋状に成形されたもの(封筒等)が挙げられる。連続シートの形態としては、例えば、その幅方向両端にスプロケットホールが穿設され、所定長さ毎に折り畳まれた連続紙や、ロール状に巻かれたロール紙等が挙げられる。
本実施の形態では、ドットインパクトプリンタ10において、複数の記録用紙を長手方向中央で綴じた冊子形態の通帳100を用いる場合を例に挙げて、説明する。
図1に示す通帳100には、その記録面を開いた状態で底面となる面に、磁気ストライプ101が設けられている。この磁気ストライプ101は、各種の情報を磁気的に記録可能な記録領域であり、後述する磁気ヘッド34(図2)によって、情報の書き込みおよび読み出しが行われる。
図1に示すドットインパクトプリンタ10は、カバー12、上部ケース13、および下部ケース14からなる外装の中に、本体を収容した構成を有する。この外装は、上部に開閉可能なカバー12を備え、その下に上部ケース13と下部ケース14とが上下に連結されて配置される。この外装の前面において、上部ケース13と下部ケース14との境界部分には開口部が設けられ、通帳100を手差し挿入するための手差口15となっている。
図2は、ドットインパクトプリンタ10の外装に収容されるプリンタ本体を示す斜視図である。また、図3は、ドットインパクトプリンタ10の側断面図である。図3中に示す符号Aは、通帳100の搬送経路を示す。
図2および図3に示すように、プリンタ本体11は、左サイドフレーム16および右サイドフレーム17を含む本体フレームを有する。この本体フレームには、記録ヘッド18およびキャリッジ19を含んで構成される記録機構部20、記録ヘッド18に対向するプラテン21、第1搬送ローラ22および第2搬送ローラ23を備えた搬送機構部としての第1搬送機構部24、第3搬送ローラ25および第4搬送ローラ26を備えた第2搬送機構部27、通帳100が有する磁気ストライプ101の磁気情報を読み取りおよび書き込む磁気ヘッド34を備えた磁気データ読書部29、および、磁気情報読み書き時に通帳100の浮き上がりを上から押えるシート押え部30を有している。
左サイドフレーム16および右サイドフレーム17は、プリンタ本体11の左右両端部において互いに対向するよう立設される。この両サイドフレーム16、17間には、キャリッジ軸31が架け渡され、さらに、両サイドフレーム16、17に跨って、平坦面形状の前方シート案内32および後方シート案内33が固定して設けられる。
この前方シート案内32および後方シート案内33は、手差口15(図1)から挿入された通帳100が搬送される搬送経路Aの下面を構成する。前方シート案内32はプリンタ本体11の前側すなわち手差口15側に位置し、後方シート案内33はプリンタ本体11の後側に位置する。前方シート案内32と後方シート案内33とは、記録ヘッド18の下で離れており、この空間に平面形状のプラテン21が配置される。
上記第1搬送機構部24は、プラテン21よりも前側に位置し、第2搬送機構部27は、プラテン21の後側に位置する。
このうち、第1搬送ローラ22および第3搬送ローラ25は搬送経路Aの下側に配置され、第2搬送ローラ23および第4搬送ローラ26は、搬送経路Aの上側に配置される。通帳100は、第1搬送ローラ22と第2搬送ローラ23との間、および、第3搬送ローラ25と第4搬送ローラ26との間に挟まれて、搬送経路Aを搬送される。
ここで、第1搬送ローラ22および第3搬送ローラ25は、搬送モータ36(図5)および図示しない駆動輪列部によって回転駆動される駆動ローラである。これに対し、第2搬送ローラ23および第4搬送ローラ26は、それぞれ第1搬送ローラ22および第3搬送ローラ25に向けて所定の押圧力でばね付勢され、第1搬送ローラ22および第3搬送ローラ25の回転に伴って回転する従動ローラである。このため、第1搬送ローラ22と第2搬送ローラ23とは互いに反対方向に回転し、第3搬送ローラ25と第4搬送ローラ26とは互いに反対方向に回転して、通帳100を搬送する。
また、図3に示すように、プラテン21と第1搬送ローラ22との間には整列板54が配置される。この整列板54は、記録ヘッド18の走査方向に対して平行に延在し、搬送経路Aに対して垂直な板状部材である。整列板54は、搬送経路Aの下側に埋設され、整列モータ37(図5)の動作によって搬送経路Aに進退可能に構成される。すなわち、整列板54は、整列モータ37によって駆動されて上下に移動され、前方シート案内32の下から搬送経路Aに突出して進出し、或いは、搬送経路Aに突出した状態から前方シート案内32の下または面一位置まで退避する。
磁気ヘッド34は、サイドフレーム16,17間に平行に架け渡された二本の磁気ヘッドガイドに沿って、磁気モータ38(図5)により往復駆動される。これによって、磁気ヘッド34は、通帳100の磁気ストライプ101を走査し、磁気ストライプ101から情報を読み出し、および、情報を書き込むことができる。
キャリッジ19は、上述したように左サイドフレーム16および右サイドフレーム17に架け渡されたキャリッジ軸31に摺動自在に挿通される。キャリッジ19は、キャリッジ駆動モータ35(図5)に、輪列駆動部(図示略)およびタイミングベルト(図示略)を介して連結され、キャリッジ駆動モータ35の正転または逆転により、キャリッジ軸31に沿って走行(走査)される。このキャリッジ19の走査方向を主走査方向とする。
このキャリッジ19には、記録ヘッド18が搭載される。記録ヘッド18は、キャリッジ19と一体となって、通帳100の記録面上を主走査方向に沿って移動する。
また、キャリッジ19または本体フレームには、インクリボンが折り畳まれた状態で収容されたリボンカートリッジ39が取り付けられる。このリボンカートリッジ39に収容されたインクリボンは一部が引き出されて記録ヘッド18の先端に重なっている。そして、記録ヘッド18は、主走査方向に走行される間に記録ワイヤ18A(図4)を突出させて、インクリボンを介して通帳100の記録面に打ち当て、インクリボンのインクを、プラテン21と記録ヘッド18との間に搬送される通帳100に付着させて、この通帳100に文字を含む画像を記録する。
記録ヘッド18から突出する記録ワイヤ18Aの突出力は、プラテン21によって受け止められる。プラテン21は、キャリッジ19の走行方向に延在する平面を有し、その長手方向両端部において、付勢ばね40(図3)によって記録ヘッド18に向けて付勢されつつ弾性支持される。付勢ばね40は、例えば、圧縮コイルばねである。この付勢ばね40の付勢力により、記録ヘッド18の記録動作時における記録ワイヤ18Aの突出力が支持される。
図4は、ドットインパクトプリンタ10の要部側断面図であり、特に、記録ヘッド18とその前側の構成を図示する。
この図4に示すように、記録ヘッド18には、記録ワイヤ18Aが突出する位置の側方に位置するガイドローラ41が配設される。このガイドローラ41は、記録ヘッド18の走査方向に沿って回転自在に支持されたローラである。ガイドローラ41の下端は、記録ワイヤ18Aが打ち出されない状態において、記録ヘッド18の先端よりも下方に位置する。このガイドローラ41の下端は、プラテン21またはプラテン21上に位置する通帳100に当接し、プラテン21を押し上げる付勢ばね40の付勢力に抗する。これにより、通帳100の厚みが変化しても、その分だけプラテン21が上下に変位することで厚みの差が吸収され、通帳100の記録面と記録ヘッド18の先端との間の距離(ギャップ、あるいはメディアギャップ)が、ガイドローラ41によって適正な距離に保たれる。
また、図4に示すように、記録ヘッド18の前側には第1シートガイド42および第2シートガイド43が配設される。第1シートガイド42は、手差口15から挿入されて記録ヘッド18へ向けて搬送された通帳100の先端が浮き上がった場合、この先端を下方へ案内するものである。この第1シートガイド42により、通帳100の先端がスムーズに記録ヘッド18とプラテン21の間に入り込む。また、第2シートガイド43は、記録ヘッド18によって記録が行われた通帳100が、記録ヘッド18から手差口15へ向けて搬送される際に、その先端が浮き上がった場合に、この浮き上がった先端を下方へ案内してスムーズに手差口15から排出させるためのガイドである。
さらに、図4に示すように、通帳100の搬送経路Aには、挿入検出センサ51、および、検出手段としての端検出センサ52の2個のセンサが配設されている。
これら2個のセンサは、いずれも、搬送経路Aにおける通帳100の有無を検出する機能を有する。これら2個のセンサの具体的構成としては、例えば、搬送経路Aの上側に埋設される図示しないLED(発光ダイオード)と、このLEDに対向して搬送経路Aの下側に埋設される受光素子(フォトトランジスタ、フォトダイオード等)とを組み合わせて、受光素子によりLEDからの光を受光したか否かに基づいて、通帳100の有無を検出するものが挙げられる。
挿入検出センサ51は、手差口15と整列板54の間、好ましくは手差口15に近い側に設置され、端検出センサ52は、挿入検出センサ51と整列板54との間に設置され、る。挿入検出センサ51および端検出センサ52は、搬送経路A上において、その設置位置における通帳100の有無を検出する。
ここで、端検出センサ52によって通帳100の有無を検出する位置と、記録ヘッド18の記録ワイヤ18Aが突出する位置との間の距離を、符号Dで示す。また、通帳100の搬送経路Aにおいて符号Dで示す領域、すなわち記録ヘッド18と端検出センサ52との間の領域を、終端領域と呼ぶ。
手差口15(図1)から挿入された通帳100は、プリンタ本体11の奥へ向けて第1搬送機構部24により搬送され、挿入検出センサ51および端検出センサ52の設置位置を通過する。その後、通帳100は、整列板54の位置を通り、第1シートガイド42および第2シートガイド43の下を通って、記録ヘッド18とプラテン21との間に達し、画像が記録される。
そして、通帳100に対する記録の実行中に、端検出センサ52において通帳100が検出されなくなった場合、すなわち、通帳100が搬送されたことで、通帳100の終端が端検出センサ52よりも記録ヘッド18側に移動した場合、記録ヘッド18によって画像を記録できる残りの領域は、図中符号Dで示す部分に相当する終端領域に等しい。従って、後述する動作において、ドットインパクトプリンタ10は、端検出センサ52によって通帳100の終端を検出したか否か、および、終端領域のサイズすなわち距離Dを基準として、通帳100に対して画像を記録できるか否かを判別する。
また、ドットインパクトプリンタ10は、第1、第2シート搬送機構部24,27の駆動制御、キャリッジ19の走行制御、記録ヘッド18の記録ワイヤ18Aによる記録動作の制御、および磁気データ読書部29の読み書き制御等、プリンタ10全体を制御する制御部として、例えばプリンタ本体11の後側の下方に、制御基板部50を備えている。
図5は、ドットインパクトプリンタ10の機能的構成を示すブロック図である。なお、理解の便宜を図るため、図5には、ドットインパクトプリンタ10の構成部とともに、ドットインパクトプリンタ10の外部に存在するホストコンピュータ80を図示する。
図5に示すように、制御基板部50は、制御基板部50の各部を制御する制御手段としてのCPU(Central Processing Unit)61、CPU61により実行されるプログラムおよびデータを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)62、CPU61により実行される制御プログラム等を記憶する記憶手段としてのフラッシュROM(Read Only Memory)63を備え、これらの各部はバス68を介して相互に接続される。また、バス68には、記録ヘッド18により記録される文字を生成するためのキャラクタジェネレータ(CG)64が接続されるほか、記録ヘッド18、キャリッジ駆動モータ35、搬送モータ36、整列モータ37および磁気モータ38を含む各種ステッピングモータに接続され、これらのステッピングモータに対して電源およびパルス信号を供給するドライバ回路66が接続される。
また、バス68には、ゲートアレイ(G/A)65を介して、挿入検出センサ51および端検出センサ52が接続される。CPU61は、フラッシュROM63に記憶された制御プログラムに基づいて、記録ヘッド18やドライバ回路66を制御するとともに、挿入検出センサ51および端検出センサ52の検出結果を、ゲートアレイ65を介して取得する。具体的には、挿入検出センサ51および端検出センサ52の出力電圧を、ゲートアレイ65を介して所定周期(例えば、100[ms])でサンプリングしてA/D変換することにより、これら出力電圧を示すデータを取得する。
さらに、バス68には、シリアルインタフェース、パラレルインタフェース、USBインタフェース、ネットワークカードインタフェース等の各種規格に準じたコネクタを備えるインタフェース回路(I/F)67が接続される。I/F67には、ドットインパクトプリンタ10の外部のホストコンピュータ80が接続される。このホストコンピュータ80は、ドットインパクトプリンタ10との間で各種制御情報およびデータを送受信することにより、ドットインパクトプリンタ10によって画像を記録させるものであり、例えば、通帳100の搬送や記録実行等を指示する制御情報(コマンド)、あるいは、記録すべき画像のデータ等をドットインパクトプリンタ10に対して送信する。ドットインパクトプリンタ10をホストコンピュータ80に接続することにより、コンピュータシステムが構成される。
以上の各構成部のうち、CPU61、RAM62、フラッシュROM63、CG64、ゲートアレイ65、ドライバ回路66、およびI/F67の各部は制御基板部50上に実装され、この制御基板部50に形成されるバス68に接続されるが、その具体的実装形態等は任意である。
次に、プリンタ10の動作の概略を説明する。
通帳100が手差口15から挿入されると、まず、挿入検出センサ51によって、通帳100が検出される。次いで、整列板54が搬送経路Aに突出して、通帳100が第1搬送機構部24の第1搬送ローラ22および第2搬送ローラ23により挟まれてプラテン21の手前まで搬送される。ここで、通帳100の搬送方向の傾きを直すべく、整列板54が搬送経路Aに突出した状態で、通帳100が第1搬送ローラ22および第2搬送ローラ23により搬送され、整列板54に突き当てられることにより、整列板54に沿って整列される。次いで、磁気データ読書部29が通帳100の磁気ストライプ101を読み取ることができる読み取り位置まで、通帳100が第1搬送機構部24により搬送される。
続いて、磁気データ読書部29により、通帳100の磁気ストライプ101について情報の読み取りおよび書き込みが行われ、その後、通帳100が第1および第2シート搬送機構部24、27によってプラテン21上の記録位置まで搬送され、文字等の画像が記録ヘッド18により記録される。
記録ヘッド18による記録動作は、記録ヘッド18が主走査方向左向きまたは右向きに走行される間に、記録ワイヤ18Aにより1行分の記録がなされ、この1行分の記録がなされる度に、第1搬送ローラ22、第2搬送ローラ23、第3搬送ローラ25および第4搬送ローラ26が通帳100を所定長(例えば、行間分)搬送させ、これらの動作が繰り返されることにより実施される。
記録ヘッド18による記録後、通帳100は、第1および第2シート搬送機構部24、27によって上記読み取り位置まで搬送され、通帳100へ記録した情報に基づいて、磁気データ読書部29により磁気ストライプ101に磁気情報が書き込まれる。次に、第1搬送機構部24によって通帳100が前側に搬送され、通帳100が手差口15から排出される。
この記録動作の実行中、ドットインパクトプリンタ10の制御基板部50が備えるCPU61は、ゲートアレイ65を介して端検出センサ52における検出状態を取得し、端検出センサ52によって通帳100の終端が検出された場合には、通帳100の終端までに記録を行える領域を随時算出する。
詳細に説明すると、通帳100に対する記録の実行中に、通帳100の終端が端検出センサ52を通過した時点で、記録ヘッド18によって画像を記録できる残りの領域は、図4中に符号Dで示す終端領域のみである。ここで、CPU61は、現在記録ヘッド18の直下にある通帳100の部分、すなわち現在位置が、終端領域の中に入ったことを示す情報を、RAM62に記憶させる。さらに、CPU61は、通帳100の終端までに記録可能な領域のサイズを、残り終端領域としてRAM62に記憶させる。
この残り終端領域は、現在位置が終端領域の外にある状態、すなわち端検出センサ52により通帳100が検出されている間は、図4中に符号Dで示す距離に等しい。また、現在位置が終端領域の中に入った状態、すなわち端検出センサ52により通帳100が検出されなくなった後は、符号Dの距離から、通帳100が検出されなくなってからの搬送量を減算した距離となる。
そして、CPU61は、RAM62に記憶されている残り終端領域のサイズを示す情報をもとに、ホストコンピュータ80から送信される制御情報に従って通帳100の搬送を行う。
以上のように構成されるドットインパクトプリンタ10が、ホストコンピュータ80の制御に従って動作する場合について、以下、説明する。
図6は、ホストコンピュータ80およびドットインパクトプリンタ10からなるコンピュータシステムの動作を示すシーケンス図である。
まず、ホストコンピュータ80が、通帳100の搬送を行う旨を指示するコマンドと、搬送量を指定する情報とをドットインパクトプリンタ10に送信する(ステップS11)。続いて、ホストコンピュータ80は、ステータス情報送信要求をドットインパクトプリンタ10に送信する(ステップS22)。このステータス情報送信要求とは、ドットインパクトプリンタ10に対してステータス情報の送信を要求するコマンドである。ここで、ステータス情報とは、ドットインパクトプリンタ10の状態を示す情報であり、特に、ドットインパクトプリンタ10がコマンドで指示された通りに搬送を行える状態か否かを示す情報を指す。
ドットインパクトプリンタ10は、ホストコンピュータ80から送信されたコマンドを受信し(ステップS21)、さらに、ステータス情報送信要求を受信する(ステップS22)。
そして、ドットインパクトプリンタ10は、受信したコマンドに従って通帳100を搬送できるか否かを判定し、判定結果に基づくステータス情報を送信するとともに、通帳100を搬送可能な場合は搬送を実行する(ステップS23)。ここで、ドットインパクトプリンタ10が送信するステータス情報は、指示された通りに通帳100の搬送が可能な場合は「正常」、指示された搬送を行えない場合は「エラー」の値をとる。
ホストコンピュータ80は、ドットインパクトプリンタ10から送信されたステータス情報を受信し(ステップS13)、ステータス情報の判別を行い(ステップS14)、ステータス情報が「エラー」の場合は本処理を終了して、エラーに対応する動作を行う。
また、ドットインパクトプリンタ10から送信されたステータス情報が「正常」の場合、ホストコンピュータ80は、搬送後に通帳100に記録すべきデータと記録実行を指示するコマンドとをドットインパクトプリンタ10へ送信して(ステップS15)、次に記録すべきデータ等を生成する処理へ移行する(ステップS16)。
ドットインパクトプリンタ10は、ホストコンピュータ80から送信されたデータおよび記録実行を指示するコマンドを受信した場合(ステップS24)、受信したデータに基づいて通帳100に画像を記録し(ステップS25)、次のコマンド等を受信するための待機状態に移行する(ステップS26)。
この図6のステップS11〜S16、およびステップS21〜S26の処理は、例えば、1行分の記録を行う毎に実行するものとしてもよいし、1回の上記処理で数行をまとめて記録するようにしてもよい。
上記のステップS23の処理において、ドットインパクトプリンタ10が、搬送の可否を判定してステータス情報を送信し、かつ、搬送可能な場合には搬送を実行することで、ホストコンピュータ80がドットインパクトプリンタ10における搬送実行を待つ必要がない。このため、ホストコンピュータ80から速やかに記録すべきデータとコマンドを送信でき、ドットインパクトプリンタ10においては、ホストコンピュータ80から送信されたデータとコマンドを受信してすぐに記録を行うことができるので、スループットの向上を図れるという利点がある。
以下、このステップS23でドットインパクトプリンタ10が実行する処理について、詳細に説明する。
図7は、ドットインパクトプリンタ10により実行される処理を示すフローチャートであり、図8は、図7のステップS51に示す搬送時判定処理を詳細に示すフローチャートである。
これら図7および図8に示す処理は、ドットインパクトプリンタ10が備える制御基板部50のCPU61が、フラッシュROM63に記憶された制御プログラムを読み出して実行することにより、実現される。
CPU61は、まず、ホストコンピュータ80から指示された搬送量を算出し(ステップS41)、続いて、現在の記録位置が終端領域であるか否かを判別する(ステップS42)。ここで、現在の記録位置とは、通帳100のうち記録ヘッド18の直下に位置する部分を指す。
ここで、現在の記録位置が終端領域にある場合(ステップS42;Yes)、CPU61は、ステップS41で算出した搬送量と、残り終端領域、すなわち、記録ヘッド18の直下の位置から通帳100の終端までの領域のサイズとを比較する(ステップS43)。
CPU61は、ステップS41で算出した搬送量が、RAM62に記憶されている残り終端領域以上である場合、指定された搬送量だけ搬送してしまうと通帳100の終端を越えてしまうので、ステータスを「エラー」とし(ステップS44)、ステータス情報をホストコンピュータ80へ送信する(ステップS45)。一方、搬送量が残り終端領域より小さい場合(ステップS43;No)、CPU61は、RAM62に記憶されている残り終端領域から搬送量を減算して新たな残り終端領域とし(ステップS46)、ステータスを「正常」として(ステップS47)、ホストコンピュータ80に対してステータス情報を送信する(ステップS48)。さらにCPU61は、ドライバ回路66を制御することにより、搬送モータ36を動作させて、ステップS41で算出した搬送量だけ通帳100を搬送する(ステップS49)。
また、現在位置が残り終端領域でない場合(ステップS42)、CPU61は、ステップS41で算出した搬送量と残り終端領域とを比較する(ステップS50)。
ここで、搬送量が残り終端領域より小さい場合、CPU61は、上述したステップS47に移行して、ステータス情報を「正常」とし、さらにステータス情報を送信する。
一方、搬送量が残り終端領域以上である場合、すなわち、搬送量が図4中に符号Dで示す距離を超える場合、CPU61は、通帳100を搬送しながら指定された搬送量の分だけ搬送が可能かどうかを判定する搬送時判定処理を実行する(ステップS51)。
このステップS51の搬送時判定処理について、図8を参照して詳述する。
図8に示す搬送時判定処理において、CPU61は、まず、パラメータN(正の整数)を設定し、このパラメータNとして、図7のステップS41で算出した搬送量をステップ数に換算した値を設定する(ステップS61)。
続いて、CPU61は、現在位置が終端領域にあるか否かの判定を行い(ステップS62)、現在位置が終端領域の外にある場合は、端検出センサ52によって通帳100の終端が検出されたか否かの判定を行う(ステップS63)。
ここで、通帳100の終端が検出されていなければ、CPU61は、ドライバ回路66を駆動制御して搬送モータ36を動作させ、1ステップ分だけ通帳100を搬送させる(ステップS64)。この1ステップとは、例えば、ステッピングモータとして構成される搬送モータ36の最小単位の動作量である。そして、CPU61は、パラメータNから1を減算し(ステップS65)、パラメータNが0(零)になったか否かを判定する(ステップS66)。パラメータNが0になった場合は、後述するステップS76に移行するが、パラメータNが0になっていなければ、ステップS63に戻る。
そして、ステップS64〜S65の動作において通帳100を搬送したことにより、通帳100の終端が端検出センサ52によって検出された場合(ステップS63;Yes)、CPU61は、RAM62に記憶されている残り終端領域を、終端領域のサイズ(図4中の符号D)に設定し(ステップS67)、さらに、現在位置が終端領域にあることを示す情報をRAM62に記憶させ(ステップS68)、ステップS62に戻る。
ステップS62で、現在位置が終端領域に入っている場合、CPU61は、RAM62に記憶されている残り終端領域が0(零)であるか否かを判定する(ステップS69)。ここで、残り終端領域が0でなければ(ステップS69;No)、CPU61はドライバ回路66を駆動制御して搬送モータ36を回転させ、1ステップ分だけ通帳100の搬送を行う(ステップS70)。続いてCPU61は、RAM62に記憶されている残り終端領域を搬送した分だけ減算し(ステップS71)、後述するステップS74に移行する。ここで、残り終端領域が搬送モータ36の動作ステップ数に対応して定められている場合、CPU61は、残り終端領域から搬送したステップ数(1ステップ)を減算すればよい。
また、残り終端領域が0の場合は、通帳100における記録可能な領域が無いことを示す「媒体無しフラグ」を「1」にセットして、RAM62に記憶させ(ステップS70)、さらにパラメータNに1をセットし(ステップS73)、ステップS74に移行する。
ステップS74で、CPU61は、パラメータNを1減算して更新する。続いて、CPU61は、パラメータNが0か否かを判定する(ステップS75)。ここで、パラメータNが0で無ければ、CPU61はステップS69に戻って、残り終端領域が0になるまで、あるいは、ステップS61で設定したパラメータNが0になるまで、1ステップ分ずつ通帳100を搬送する処理を行う。
そして、パラメータNが0の場合(ステップS75;Yes)、CPU61は、フラッシュROM63に「媒体無しフラグ」が記憶され、その値が「1」であるか否かを判定する(ステップS76)。「媒体無しフラグ」が「1」であった場合、ステップS61でパラメータNに設定した搬送ステップ数の分だけ搬送を行うことができなかったので、CPU61はステータスを「エラー」とし(ステップS77)、ステータス情報をホストコンピュータ80に送信して(ステップS78)、本処理を終了する。ここで、ドットインパクトプリンタ10においては、既に通帳100が搬送されてしまっているが、ステータスがエラーであることから、現在のページに記録を行うことはなく、ホストコンピュータ80からページ送り等が指示されるので、実用上の問題は皆無である。
一方、「媒体無しフラグ」の値が「1」でなかった場合(ステップS76;No)、ステップS61でパラメータNに設定したステップ数の分だけ搬送を行うことができたので、CPU61はステータスを「正常」として(ステップS79)、ホストコンピュータ80にステータス情報を送信し(ステップS80)、本処理を終了する。
以上の図7および図8に示す処理によって、ドットインパクトプリンタ10は、ホストコンピュータ80から通帳100の搬送を指示された場合に、端検出センサ52と記録ヘッド18との間の距離(図4中の符号D)に基づいて、指示された量だけ搬送を行うことが可能か否かを速やかに判定することができる。
そして、指示された量の搬送が可能な場合には、ステータス情報をホストコンピュータ80に送信した後に通帳100を搬送する。これにより、ドットインパクトプリンタ10が通帳100を搬送している間に、ホストコンピュータ80は、ステータス情報を受信して記録すべきデータの展開等の処理を行うことができるので、ドットインパクトプリンタ10およびホストコンピュータ80の各々において、相手からの情報送信を待つ時間を減らすことができる。このため、通帳100の搬送と記録を効率よく行って、スループットの向上を図ることができる。
また、ホストコンピュータ80から指示された量の搬送ができない場合、ドットインパクトプリンタ10は速やかにステータス情報を送信するので、ホストコンピュータ80からドットインパクトプリンタ10に対して、通帳100のページ送りを指示したり、あるいは、通帳100の排出を指示したりするなど、その後の処理を迅速に行うことができるという利点があり、この利点はスループットの向上に十分寄与し得る。
さらに、ホストコンピュータ80から指示された量の搬送が可能な否かの判定が困難な場合、ドットインパクトプリンタ10は、実際に通帳100を1ステップずつ搬送しながら判定を行うことができる。これにより、判定を速やかに行うことができる上、仮に指示された量の搬送が可能であった場合には、その後に速やかに記録動作を行うことができる。このため、搬送の可否を迅速に判定しつつ、待ち時間の無駄を省いて、スループットの向上を図ることができる。
詳細には、端検出センサ52によって通帳100が検出されている状態で、ホストコンピュータ80から指示された搬送量が終端領域より小さい場合、CPU61は、搬送が可能であると判定する。この場合、速やかに、搬送の可否を判定できる。さらに、CPU61は、記録ヘッド18の直下まで搬送可能な通帳100の量を、残り終端領域としてRAM62に記憶させ、端検出センサ52によって通帳100が検出されなくなった後は、その後の搬送量に基づいて残り終端領域を更新する。これにより、搬送可能な通帳100の大きさが予め記憶されているので、ホストコンピュータ80から指示された量を搬送可能か否かを迅速かつ的確に判定できる。
また、CPU61は、端検出センサ52によって通帳100が検出されている状態で、終端領域の大きさを超える搬送量がホストコンピュータ80から指示された場合、端検出センサ52によって通帳100が検出されなくなるまで1ステップずつ通帳100を搬送する。これにより、ホストコンピュータ80から指示された量の搬送の可否が判定し難い場合であっても、通帳100の搬送が可能であるか否かを適切に判定できる。
なお、上述した図7のステップS43およびS50に示す処理において、CPU61は、搬送量が残り終端領域以上であるか否かを判定するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、搬送量が残り終端領域を超えるか否かを判定するものとしてもよい。また、図8のステップS64およびS70において、CPU61は、搬送モータ36を1ステップずつ回転させるものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、2ステップあるいはそれ以上のステップずつ動作させてもよい。
さらに、上記実施の形態においては、端検出センサ52を、整列板54よりも手差口15側に設けた構成を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、端検出センサ52を、整列板54よりも記録ヘッド18側に設けてもよい。しかしながら、上記実施の形態に例示した構成とすれば、通帳100を整列板54に突き当てて整列させる際に、端検出センサ52によって整列状態の検出を行えるという利点がある。
また、上記実施の形態において、ドットインパクトプリンタ10はホストコンピュータ80に接続されるものとしたが、このホストコンピュータ80の数について特に制限はなく、複数台のホストコンピュータ80をドットインパクトプリンタ10に接続することが可能である。また、上記実施の形態においては、本発明をドットインパクトプリンタ10に適用した場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、インクジェット式プリンタ、レーザープリンタ、感熱シートを用いるサーマルプリンタ、熱転写式プリンタ等の各種の記録装置(プリンタ)に適用可能であり、また、他の機器(複写機等)に組み込まれた記録装置に適用することも可能である。その他、上記実施の形態における他の細部構成についても、任意に変更可能であることは勿論である。
本発明の実施形態に係るドットインパクトプリンタの外観斜視図である。 ドットインパクトプリンタのプリンタ本体を示す斜視図である。 ドットインパクトプリンタの側断面図である。 ドットインパクトプリンタの要部側断面図である。 制御基板部の機能的構成を示すブロック図である。 コンピュータシステムの動作を示すシーケンス図である。 ドットインパクトプリンタの動作を示すフローチャートである。 ドットインパクトプリンタの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10…ドットインパクトプリンタ(記録装置)、11…プリンタ本体、15…手差口、18…記録ヘッド、19…キャリッジ、20…記録機構部、21…プラテン、22…第1搬送ローラ、23…第2搬送ローラ、24…第1搬送機構部(搬送機構部)、25…第3搬送ローラ、26…第4搬送ローラ、27…第2搬送機構部、35…キャリッジ駆動モータ、36…搬送モータ、37…整列モータ、38…磁気モータ、50…制御基板部、51…挿入検出センサ、52…端検出センサ(検出手段)、61…CPU(制御手段)、62…RAM、63…フラッシュROM(記憶手段)、64…CG、65…ゲートアレイ、66…ドライバ回路、67…I/F、80…ホストコンピュータ、100…通帳(記録媒体)。

Claims (8)

  1. 記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部とを備え、ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を行う記録装置において、
    前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に、前記記録媒体を検出する検出手段を設けるとともに、
    前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定する制御手段を設けたこと、
    を特徴とする記録装置。
  2. 前記制御手段は、前記ホストコンピュータから指示された量の搬送が可能な場合に、その判定結果を前記ホストコンピュータに送信し、その後、前記搬送機構部により前記記録媒体を搬送させること、を特徴とする請求項1記載の記録装置。
  3. 前記制御手段は、前記検出手段によって前記記録媒体が検出されている状態において、前記ホストコンピュータにより指示された量が、前記記録機構部と前記検出手段との間の距離よりも小さい場合には、指示された量の搬送が可能であると判定すること、を特徴とする請求項1または2記載の記録装置。
  4. 前記記録機構部と前記検出手段との間の距離から、前記検出手段により前記記録媒体が検出されなくなった時点からの搬送量を減算した量を残り搬送可能量として記憶する記憶手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記ホストコンピュータにより指示された量と前記記憶手段に記憶された搬送可能量とを比較することにより、搬送が可能か否かを判定すること、を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の記録装置。
  5. 前記制御手段は、前記検出手段によって前記記録媒体が検出されている状態において、前記ホストコンピュータにより指示された量が、前記記録機構部と前記検出手段との間の距離を超える場合には、前記検出手段によって前記記録媒体が検出されなくなるまで前記搬送機構部によって前記記録媒体を搬送させて判定を行うこと、を特徴とする請求項4記載の記録装置。
  6. 記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部とを備え、ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を行う構成を有し、前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に、前記記録媒体を検出する検出手段を設けてなる記録装置の制御方法であって、
    前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定すること、
    を特徴とする記録装置の制御方法。
  7. 記録媒体を搬送する搬送機構部と、前記記録媒体に画像を記録する記録機構部とを備え、ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を行う構成を有し、前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に前記記録媒体を検出する検出手段を設けてなる記録装置を制御するコンピュータを、
    前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定する手段、
    として機能させるための制御プログラム。
  8. ホストコンピュータと、このホストコンピュータから送信される指示に基づいて、記録媒体の搬送および前記記録媒体への画像の記録を行う記録装置と、を接続してなるコンピュータシステムにおいて、
    前記記録装置は、
    前記記録媒体を搬送する搬送機構部と、
    前記記録媒体に画像を記録する記録機構部と、
    前記記録機構部へ向かう前記記録媒体の搬送経路上に配設され、前記記録媒体を検出する検出手段と、
    前記ホストコンピュータから送信される指示に基づき、前記搬送機構部による搬送および前記記録機構部による記録を実行させる制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記ホストコンピュータによって前記記録媒体を搬送する量が指示された場合に、前記検出手段の検出状態、および、前記検出手段と前記記録機構部との間の距離に基づいて、指示された量の搬送が可能か否かを判定し、判定結果を前記ホストコンピュータへ送信すること、
    を特徴とするコンピュータシステム。
JP2006008300A 2006-01-17 2006-01-17 記録装置、記録装置の制御方法、制御プログラム、および、コンピュータシステム Expired - Fee Related JP4844129B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006008300A JP4844129B2 (ja) 2006-01-17 2006-01-17 記録装置、記録装置の制御方法、制御プログラム、および、コンピュータシステム
CNB2007100017233A CN100551713C (zh) 2006-01-17 2007-01-16 记录装置的控制方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006008300A JP4844129B2 (ja) 2006-01-17 2006-01-17 記録装置、記録装置の制御方法、制御プログラム、および、コンピュータシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007190686A true JP2007190686A (ja) 2007-08-02
JP4844129B2 JP4844129B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=38446758

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006008300A Expired - Fee Related JP4844129B2 (ja) 2006-01-17 2006-01-17 記録装置、記録装置の制御方法、制御プログラム、および、コンピュータシステム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4844129B2 (ja)
CN (1) CN100551713C (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5625791B2 (ja) * 2010-11-17 2014-11-19 セイコーエプソン株式会社 記録システム、及び、記録システムの制御方法
CN107092450A (zh) * 2017-04-01 2017-08-25 广东天波信息技术股份有限公司 一种基于显示框架的热敏打印方法
JP7459456B2 (ja) * 2019-03-26 2024-04-02 セイコーエプソン株式会社 カッター装置およびプリンター
CN211031777U (zh) * 2019-07-01 2020-07-17 福建实达电脑设备有限公司 一种具有集成扫描功能的存折打印机

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03151269A (ja) * 1989-11-08 1991-06-27 Nec Corp プリンタ装置
JPH1058801A (ja) * 1996-08-26 1998-03-03 Brother Ind Ltd 印字装置
JP2001341368A (ja) * 2000-06-05 2001-12-11 Canon Inc 記録媒体後端検出方法及び記録装置
JP2002154257A (ja) * 2000-11-21 2002-05-28 Funai Electric Co Ltd 印字装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03151269A (ja) * 1989-11-08 1991-06-27 Nec Corp プリンタ装置
JPH1058801A (ja) * 1996-08-26 1998-03-03 Brother Ind Ltd 印字装置
JP2001341368A (ja) * 2000-06-05 2001-12-11 Canon Inc 記録媒体後端検出方法及び記録装置
JP2002154257A (ja) * 2000-11-21 2002-05-28 Funai Electric Co Ltd 印字装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN100551713C (zh) 2009-10-21
CN101003216A (zh) 2007-07-25
JP4844129B2 (ja) 2011-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6185478B1 (en) Printing apparatus, control method for a printing apparatus, and recording medium for recording a control program for a printing apparatus
US9460374B2 (en) Printer and printer control method
JP2011146835A (ja) 光学読取装置、光学読取装置の制御方法、及び、プログラム
JP4844129B2 (ja) 記録装置、記録装置の制御方法、制御プログラム、および、コンピュータシステム
JP5691323B2 (ja) 電子機器、電子機器の制御方法、及び、プログラム
JP2012162035A (ja) 記録装置、および、記録装置の制御方法
JP2007230721A (ja) 記録装置、及び、記録装置の制御方法
JP4735383B2 (ja) 記録装置、および、記録装置の制御方法
JP2006198859A (ja) 記録装置及び記録装置の制御方法
JP4411998B2 (ja) 重送検出装置、複合処理装置及び重送検出方法
JP4665773B2 (ja) 記録装置、記録装置の制御方法、および、制御プログラム
JP5018389B2 (ja) 記録装置及び記録装置の制御方法
CN113247654B (zh) 印刷装置以及印刷装置的控制方法
KR100529813B1 (ko) 프린터장치,그제어방법및정보기록매체
JP5861253B2 (ja) 記録装置、および、記録装置の制御方法
JP2007230071A (ja) 記録装置、および、記録装置の制御方法
JP5463427B2 (ja) 媒体処理装置および媒体回収装置
JP4882470B2 (ja) 複合処理装置、複合処理装置の制御方法
JP3328223B2 (ja) 通帳プリンタ装置及びその通帳搬送方法並びにイメージリーダ
JP2010116225A (ja) 記録装置及び記録装置の制御方法
JP2012060549A (ja) 電子機器、電子機器の制御方法、及び、プログラム
JP2007160592A (ja) 記録装置
JP2009161314A (ja) 記録装置及び記録装置の整列機構
JP2006159771A (ja) 記録装置、記録装置の制御方法及び制御プログラム
JP2005219270A (ja) 記録装置及び記録装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100831

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101026

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20101026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110926

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4844129

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees