JP2007186812A - 塗工紙及びその製造方法 - Google Patents

塗工紙及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007186812A
JP2007186812A JP2006004815A JP2006004815A JP2007186812A JP 2007186812 A JP2007186812 A JP 2007186812A JP 2006004815 A JP2006004815 A JP 2006004815A JP 2006004815 A JP2006004815 A JP 2006004815A JP 2007186812 A JP2007186812 A JP 2007186812A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
parts
coating
pigment
binder
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006004815A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Matsui
尚 松井
Shigeo Yamanaka
茂生 山中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2006004815A priority Critical patent/JP2007186812A/ja
Publication of JP2007186812A publication Critical patent/JP2007186812A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

【課題】特に印刷光沢に優れ、更にインキ受理性、インキセット性、及び白紙光沢に優れた塗工紙を提供する。
【解決手段】塗工原紙と、塗工原紙上に、バリア層用塗工液((A1)顔料と(B1)バインダーが含有され、(B1)バインダーの含有割合は、(A1)顔料100質量部に対して、30質量部以上(但し、固形分として)であり、(B1)バインダーには、(L1)共重合体ラテックスが含有され、(L1)共重合体ラテックスの含有割合は、(A1)顔料100質量部に対して、28質量部以上(但し、固形分として)である)が塗工されて形成されたバリア層と、バリア層上に形成されたインキ受理層とを備えた塗工紙である。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗工紙、及びその製造方法に関し、更に詳しくは、枚葉オフセット印刷用紙や輪転オフセット印刷用紙として好適な塗工紙、及びその製造方法に関する。
紙の外観や印刷適性を改良するために、紙(塗工原紙)に、カオリンや炭酸カルシウム(重質、軽質)等の白色顔料と、水性バインダー(澱粉、ラテックス)とを主成分とする塗工用組成物が塗工される。このような塗工用組成物が塗工された紙、即ち塗工紙は、今日広く使用されており、中質原紙、上質原紙等の塗工原紙の種類により、また塗工量の多少により、数多くのグレードに分けられている。その中でも、高級グレードとなるA2以上の塗工紙を製造する方法としては、塗工原紙に直接塗工用組成物(下塗り用組成物)を塗工(下塗り)して下塗り層を形成し、その下塗り層上に更に塗工用組成物(上塗り用組成物)を塗工(上塗り)して上塗り層を形成することにより、塗工原紙に二層の塗工層を形成する方法が主流である。
関連する従来技術として、塗工原紙上に、最低造膜温度の異なる二種の共重合体ラテックスをそれぞれ用いて形成された二層の塗工層を有するダブル塗工紙が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
これらA2以上の高級グレード紙において、二層の塗工層を形成する方法が主流として用いられている理由としては、一層目の塗工層により、先ず塗工原紙表面を平滑に被覆し、二層目の塗工層により、白紙光沢等の塗工紙の外観や、印刷光沢等の印刷適性を付与することで塗工紙品質を大幅に向上させることができるためである。従って、従来から、白紙光沢等の塗工紙品質に加えて、印刷光沢等の印刷適性の良否に対しても、二層目(上塗り層)の塗工用組成物設計が非常に重要であるものと一般に理解されている。
特開平6−146198号公報
塗工紙に要求される物性としては、今日、印刷光沢の発現性を第一に挙げることができる。即ち、従来よりも一層高い印刷光沢の発現性が要求されている。塗工紙の印刷光沢を向上させるためには、(1)塗工面を可能な限り平滑にすること(2)印刷に使用されるインキの浸透を抑制し、レベリング性を良好にすること、等の手段が有効であることが広く知られている。塗工紙の塗工面を平滑にするには、例えば、熱可塑性のプラスチックピグメント(PP)を顔料として使用すること、及び微粒のカオリンを多量に使用すること等が効果的とされている。また、インキの浸透を抑制するためには、アクリロニトリル単位を多く含有する共重合体ラテックスを使用すること、ラテックスを多量に使用すること、及びアスペクト比の大きな顔料を使用すること等が効果的とされている。
しかしながら、塗工面を平滑にすべくPPや微粒のカオリンを多く使用すると、インキの浸透性が高くなる。このため、白紙光沢が向上する反面、その割に印刷光沢は向上し難く、更にはコスト面にも問題がある。また、インキの浸透を抑制すべく特定のラテックスやバインダーを多く使用すると、インキの浸透は抑制されても、インキ受理性が低下するためと推定されるが、印刷濃度が低下し、期待したほど印刷光沢が向上し難く、やはりコスト面でも問題がある。
特許文献1において開示されているように、特性の異なる二種の共重合体ラテックスを使用する等、種々の試みがなされているが、上述の問題を十分に解消し得る塗工紙は、未だに開発されていないのが現状である。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、特に印刷光沢に優れ、更にインキ受理性、インキセット性、及び白紙光沢に優れた塗工紙、並びに、特に印刷光沢に優れ、更にインキ受理性、インキセット性、及び白紙光沢に優れた塗工紙を、低コストで簡易に製造可能な塗工紙の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、塗工原紙上に、最外層に位置してインキを受理するインキ受理層と、このインキ受理層に接するバリア層を形成することによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す塗工紙、及びその製造方法が提供される。
[1]塗工原紙と、前記塗工原紙上に、下記バリア層用塗工液が塗工されて形成されたバリア層と、前記バリア層上に形成されたインキ受理層と、を備えた塗工紙。
バリア層用塗工液:
(A1)顔料と(B1)バインダーが含有され、前記(B1)バインダーの含有割合は、前記(A1)顔料100質量部に対して、30質量部以上(但し、固形分として)であり、前記(B1)バインダーには、(L1)共重合体ラテックスが含有され、前記(L1)共重合体ラテックスの含有割合は、前記(A1)顔料100質量部に対して、28質量部以上(但し、固形分として)である。
[2]前記塗工原紙と、前記バリア層との間に、下記平滑化層用塗工液が塗工されて形成された平滑化層を更に備えた前記[1]に記載の塗工紙。
平滑化層用塗工液:
(A2)顔料と(B2)バインダーが含有され、前記(B2)バインダーの含有割合は、前記(A2)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であり、前記(B2)バインダーには、(L2)共重合体ラテックスが含有され、前記(L2)共重合体ラテックスの含有割合は、前記(A2)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)である。
[3]前記バリア層が、前記バリア層用塗工液が1〜5g/m塗工されて形成された層である前記[1]又は[2]に記載の塗工紙。
[4]前記インキ受理層が、下記インキ受理層用塗工液が塗工されて形成された層である前記[1]〜[3]のいずれかに記載の塗工紙。
インキ受理層用塗工液:
(A3)顔料と(B3)バインダーが含有され、前記(B3)バインダーの含有割合は、前記(A3)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であり、前記(B3)バインダーには、(L3)共重合体ラテックスが含有され、前記(L3)共重合体ラテックスの含有割合は、(A3)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)である。
[5]前記インキ受理層が、前記インキ受理層用塗工液が3〜8g/m塗工されて形成された層である前記[4]に記載の塗工紙。
[6]前記バリア層の空隙率が、5体積%以下である前記[1]〜[5]のいずれかに記載の塗工紙。
[7]枚葉オフセット印刷又は輪転オフセット印刷に使用される前記[1]〜[6]のいずれかに記載の塗工紙。
[8]7質量%以上の大豆油を含むインキによって印刷される前記[7]に記載の塗工紙。
[9]塗工原紙上に、下記バリア層用塗工液を塗工してバリア層を形成する工程と、形成された前記バリア層上に、下記インキ受理層用塗工液を塗工してインキ受理層を形成する工程と、を有する塗工紙の製造方法。
バリア層用塗工液:
(A1)顔料と(B1)バインダーが含有され、前記(B1)バインダーの含有割合は、前記(A1)顔料100質量部に対して、30質量部以上(但し、固形分として)であり、前記(B1)バインダーには、(L1)共重合体ラテックスが含有され、前記(L1)共重合体ラテックスの含有割合は、前記(A1)顔料100質量部に対して、28質量部以上(但し、固形分として)である。
インキ受理層用塗工液:
(A3)顔料と(B3)バインダーが含有され、前記(B3)バインダーの含有割合は、前記(A3)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であり、前記(B3)バインダーには、(L3)共重合体ラテックスが含有され、前記(L3)共重合体ラテックスの含有割合は、(A3)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)である。
[10]前記バリア層を形成する工程よりも前に、前記塗工原紙上に、下記平滑化層用塗工液を塗工して平滑化層を形成する工程を更に有する前記[9]に記載の塗工紙の製造方法。
平滑化層用塗工液:
(A2)顔料と(B2)バインダーが含有され、前記(B2)バインダーの含有割合は、前記(A2)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であり、前記(B2)バインダーには、(L2)共重合体ラテックスが含有され、前記(L2)共重合体ラテックスの含有割合は、前記(A2)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)である。
[11]前記バリア層用塗工液、及び/又は前記インキ受理層用塗工液を、カーテンコーターで塗工する前記[9]又は[10]に記載の塗工紙の製造方法。
本発明の塗工紙は、特に印刷光沢に優れ、更にインキ受理性、インキセット性、及び白紙光沢に優れているといった効果を奏するものである。
本発明の塗工紙の製造方法によれば、特に印刷光沢に優れ、更にインキ受理性、インキセット性、白紙光沢に優れた塗工紙を低コストで簡易に製造することができる。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
本発明の塗工紙の一実施形態は、塗工原紙と、この塗工原紙上に、所定のバリア層用塗工液が塗工されて形成されたバリア層と、このバリア層上に形成されたインキ受理層と、を備えたものである。以下、その詳細について説明する。
(塗工原紙)
本実施形態の塗工紙を構成する塗工原紙の種類は特に限定されず、後述する各種の塗工液を塗工することにより塗工紙として使用可能であればよい。塗工原紙の原料パルプの種類は特に限定されず、例えば、機械パルプ、化学パルプ、古紙パルプ(DIP)等を挙げることができる。また、塗工原紙には、内添剤として炭酸カルシウム、クレー及びタルク等の填料、アルキルケテンダイマー、ロジン酸石鹸及び硫酸バンド等のサイズ剤、カチオン澱粉及びポリアクリルアミド等の紙力増強剤、並びに嵩高剤等を使用することもできる。更に、塗工原紙の表面には、サイズプレス、ゲートロールコーター、メータードサイズプレス等を使用して、澱粉、アクリルアミド又はアクリル−スチレンポリマー等の表面サイズ剤を塗布することもできる。
(バリア層)
本実施形態の塗工紙の塗工原紙上に形成されるバリア層は、具体的には、インキの浸透を抑制又は遮断する機能を有する層である。このバリア層を、塗工原紙と後述するインキ受理層の間に、インキ受理層に接して形成することにより、インキ受理層から浸透してくるインキの、それ以上の浸透を抑制又は遮断することが可能となり、優れた印刷光沢が発揮される。なお、バリア層は、(A1)顔料と(B1)バインダーを所定の組成比で含有するバリア層用塗工液を塗工することにより形成することができる。
(バリア層用塗工液)
バリア層用塗工液に含有される(B1)バインダーの割合(含有割合)は、(A1)顔料100質量部に対して、30質量部以上(但し、固形分として)、好ましくは40質量部以上である。(B1)バインダーの含有割合が、(A1)顔料100質量部に対して30質量部未満であると、インキが浸透し易くなり、所望の印刷光沢とすることが困難となる。なお、(B1)バインダーの含有割合の上限値については特に限定されないが、(A1)顔料100質量部に対して、50質量部以下とすることが好ましい。
また、(B1)バインダーには、(L1)共重合体ラテックスが含有されている。この(L1)共重合体ラテックスの含有割合は、(A1)顔料100質量部に対して、28質量部以上(但し、固形分として)、好ましくは33質量部以上、更に好ましくは38質量部以上である。(L1)共重合体ラテックスの含有割合が、(A1)顔料100質量部に対して28質量部未満であると、インキが浸透し易くなり、又は平滑性不足となり、所望の印刷光沢とすることが困難となる。なお、(L1)共重合体ラテックスの含有割合の上限値については特に限定されないが、製造コスト等を考慮すると、(A1)顔料100質量部に対して、43質量部以下とすることが好ましい。
バリア層は、上述のバリア層用塗工液が、好ましくは1〜5g/m、更に好ましくは2〜3g/m塗工されて形成された層である。バリア層用塗工液の塗工量が1g/m未満であると、インキ浸透抑制の効果が不十分となる傾向にある。一方、5g/m超であると、コスト面で不利になることの他、不透明度、白色度等が低下する傾向にある。なお、本明細書にいう「塗工量」とは、塗工液を塗工原紙に塗工して乾燥させた後の、塗工原紙片面における単位面積当たりの塗工質量のことをいう。即ち、「塗工量」とは、塗工原紙片面における単位面積当たりの塗工層(平滑化層、バリア層、又はインキ受理層)の質量を意味する。
上述のようにして形成されるバリア層の空隙率は、5体積%以下であることが好ましく、3体積%以下であることが更に好ましく、1体積%以下であることが特に好ましい。バリア層の空隙率が5体積%超であると、インキが浸透し易くなり、所望の印刷光沢とすることが困難となる傾向にある。なお、本明細書にいう「バリア層の空隙率」は、バリア層用の塗工液のみを、ポリエステルフィルム又はアルミ箔上に、適用する塗工量を室温で塗工乾燥した後、形成された空隙の容積を水銀ポロシメーターで測定し、(空隙容積/空隙を含む全体積)×100で表した値である。水銀ポロシメーターは、例えば、湯浅アイオニクス社製の商品名「AUTOSCAN−33 POROSIMETER」を使用することができる。
また、バリア層の空隙率を所望とする数値範囲内とするには、顔料とバインダーの比を変えるのが最も簡単である。顔料の量に比してバインダー量が少ない場合は、バインダーは連続層を形成できず空隙が存在することとなる。バインダー量を増加していくと、バインダーは連続層を形成して空隙が存在しなくなる。バインダーが連続層を形成し、空隙がなくなるときの顔料体積濃度を臨界顔料体積濃度と呼ぶが、本明細書にいう「バリア層」は、この臨界顔料体積濃度近傍にして形成することが望ましい。
(インキ受理層)
本実施形態の塗工紙のバリア層上に形成されるインキ受理層は、印刷用のインキが直接的に転写される層である。このインキ受理層は、例えば、(A3)顔料と(B3)バインダーを所定の組成比で含有するインキ受理層用塗工液を塗工することにより形成することができる。
(インキ受理層用塗工液)
インキ受理層用塗工液に含有される(B3)バインダーの割合(含有割合)は、(A3)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であることが好ましく、10質量部以下であることが更に好ましく、8質量部以下であることが特に好ましい。(B3)バインダーの含有割合が、(A3)顔料100質量部に対して12質量部超であると、インキ受理性が低下し易くなり、所望の印刷光沢とすることが困難となる傾向にある。なお、(B3)バインダーの含有割合の下限値については特に限定されないが、(A3)顔料100質量部に対して、5質量部以上とすることが好ましい。
また、(B3)バインダーには、(L3)共重合体ラテックスが含有されていることが好ましく、この(L3)共重合体ラテックスの含有割合は、(A3)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)であることが好ましく、5〜7質量部であることが更に好ましく、5〜6質量部であることが特に好ましい。(L3)共重合体ラテックスの含有割合が、(A3)顔料100質量部に対して4質量部未満であると、印刷時にピッキングが発生し易くなる傾向にある。一方、9質量部超であると、インキセット性及びインキ受理性が低下し易くなり、所望の印刷光沢とすることが困難となる傾向にある。
インキ受理層は、上述のインキ受理層用塗工液が、好ましくは3〜8g/m、更に好ましくは4〜6g/m塗工されて形成された層である。インキ受理層用塗工液の塗工量が3g/m未満であると、インキ受理性が低下し易くなり、所望の印刷光沢とすることが困難となる傾向にある。一方、8g/m超であると、インキ受理性が向上する反面、インキの浸透が過多となり易く、所望の印刷光沢とすることが困難となる傾向にある。
(平滑化層)
本実施形態の塗工紙は、塗工原紙とバリア層との間に、平滑化層が形成されたものであることが好ましい。この平滑化層は、凹凸のある塗工原紙の表面(塗工表面)を平滑にする層である。この平滑化層を形成することにより、塗工紙の全体をより平滑にすることができる。なお、平滑化層は、例えば、(A1)顔料と(B1)バインダーを所定の組成比で含有する平滑化層用塗工液を塗工することにより形成することができる。
(平滑化層用塗工液)
平滑化層用塗工液に含有される(B2)バインダーの割合(含有割合)は、(A2)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であることが好ましく、10質量部以下であることが更に好ましく、8質量部以下であることが特に好ましい。(B2)バインダーの含有割合が、(A2)顔料100質量部に対して12質量部超であると、コスト面で不利となる傾向にある。なお、(B2)バインダーの含有割合の下限値については特に限定されないが、(A2)顔料100質量部に対して、5質量部以上とすることが好ましい。
また、(B2)バインダーには、(L2)共重合体ラテックスが含有されていることが好ましく、この(L2)共重合体ラテックスの含有割合は、(A2)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)であることが好ましく、5〜7質量部であることが更に好ましく、5〜6質量部であることが特に好ましい。(L2)共重合体ラテックスの含有割合が、(A2)顔料100質量部に対して4質量部未満であると、印刷時にピッキングが発生する可能性がある。一方、9質量部超であると、コスト面で不利となる傾向にあり、平滑性も低下する傾向にある。
平滑化層は、上述の平滑化層用塗工液が、好ましくは3〜8g/m、更に好ましくは4〜6g/m塗工されて形成された層である。平滑化層用塗工液の塗工量が3g/m未満であると、平滑化が困難となる傾向にある。一方、8g/m超であると、コスト面で不利となる傾向にある。
(顔料)
それぞれの塗工液(バリア層用塗工液、インキ受理層用塗工液、及び必要に応じて使用される平滑化層用塗工液)に含有される顔料の種類等については、特に制限はない。顔料の具体例としては、カオリン、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト等を挙げることができる。なかでも、カオリン、重質炭酸カルシウムが好ましく、カオリンと重質炭酸カルシウムを併用することが更に好ましい。これらは、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。なお、(A1)顔料、(A2)顔料、及び(A3)顔料は、同一のものであっても、異なるものであってもよい。インキ受理、インキ浸透抑制、平滑化の各目的に応じてコストを考慮し顔料を選択すればよい。
(バインダー((L1)共重合体ラテックス))
(B1)バインダーに含有されることのある(L1)共重合体ラテックスは、(a1)脂肪族共役ジエン単量体、(b1)エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(c1)シアン化ビニル単量体、及び(d1)これらの単量体と共重合可能な他の単量体を重合して得られる共重合体の粒子が水性媒体中に分散したラテックスであることが好ましい。
(a1)脂肪族共役ジエン単量体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、クロロプレン等を挙げることができる。なかでも、1,3−ブタジエンが好ましい。これらの(a1)脂肪族共役ジエン単量体は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。(a1)脂肪族共役ジエン単量体は、得られる重合体に適度な柔軟性と伸びを与え、耐衝撃性を付与するために有用な成分である。(a1)脂肪族共役ジエン単量体の使用量は、共重合用単量体の合計((a1)+(b1)+(c1)+(d1))を100質量%とした場合に、35〜65質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることが更に好ましい。この(a1)脂肪族共役ジエン単量体の使用量が35質量%未満であると、得られる共重合体が硬くなり過ぎ、十分な接着強度が得られないことがある。一方、(a1)脂肪族共役ジエン単量体の使用量が65質量%超であると、粘着性が大となり、操業性が悪化することがある。
(b1)エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸等を挙げることができる。これらの(b1)エチレン性不飽和カルボン酸単量体は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。(b1)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量は、共重合用単量体の合計を100質量%とした場合に、0.3〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることが更に好ましい。(b1)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量が0.3質量%未満であると、重合時の(L1)共重合体ラテックスの安定性が悪く、また、塗工液の機械的安定性も低下し、塗工時の操業性が低下することがある。一方、(b1)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量が10質量%超であると、塗工液の粘度が高くなり過ぎ、塗工に支障をきたすことがある。
(c1)シアン化ビニル単量体としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を挙げることができる。なかでも、アクリロニトリルが好ましい。(c1)シアン化ビニル単量体の使用量は、共重合用単量体の合計を100質量%とした場合に、5〜35質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることが更に好ましい。(c1)シアン化ビニル単量体の使用量が5%未満であると、十分な耐油性を示さないために、インキの浸透が速く、かつ、大きくなってインキの十分なレベリングに支障をきたすことがある。一方、(c1)シアン化ビニル単量体の使用量が35質量%超であると、乾燥工程を経た際、著しい熱変色(黄ばみ)を生じることがある。
上述の単量体と共重合可能な(d1)他の単量体としては、例えば、芳香族ビニル単量体、アルキル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、アクリルアミド系化合物、N−メチロールアクリルアミド等を挙げることができる。芳香族ビニル単量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、クロルスチレン等を挙げることができる。なかでも、スチレンが好ましい。アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等を挙げることができる。なかでも、メチルメタクリレートが好ましい。アクリルアミド系化合物としては、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等を挙げることができる。これらの(d1)他の単量体は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。(d1)他の単量体は、得られる共重合体に、主として目的に応じた適度なガラス転移温度を与えるために使用するものである。(d1)他の単量体の使用量は、共重合用単量体の合計を100質量%とした場合に、0〜59.7質量%であることが好ましい。
(バインダー((L2)共重合体ラテックス))
(B2)バインダーに含有されることのある(L2)共重合体ラテックスは、(a2)脂肪族共役ジエン単量体、(b2)エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(c2)シアン化ビニル単量体、及び(d2)これらの単量体と共重合可能な他の単量体を重合して得られる共重合体の粒子が水性媒体中に分散したラテックスであることが好ましい。
(a2)脂肪族共役ジエン単量体としては、前述の(a1)脂肪族共役ジエン単量体と同様のものを使用することができ、同様の効果を得ることができる。(a2)脂肪族共役ジエン単量体の使用量は、共重合用単量体の合計((a2)+(b2)+(c2)+(d2))を100質量%とした場合に、35〜65質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることが更に好ましい。この(a2)脂肪族共役ジエン単量体の使用量が35質量%未満であると、得られる共重合体が硬くなり過ぎ、十分な接着強度が得られないことがある。一方、(a2)脂肪族共役ジエン単量体の使用量が65質量%超であると、粘着性が大となり、操業性が悪化することがある。
(b2)エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、前述の(b1)エチレン性不飽和カルボン酸単量体と同様のものを使用することができ、同様の効果を得ることができる。(b2)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量は、共重合用単量体の合計を100質量%とした場合に、0.3〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることが更に好ましい。(b2)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量が0.3質量%未満であると、重合時の(L2)共重合体ラテックスの安定性が悪く、また、塗工液の機械的安定性も低下し、塗工時の操業性が低下することがある。一方、(b2)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量が10質量%超であると、塗工液の粘度が高くなり過ぎ、塗工に支障をきたすことがある。
(c2)シアン化ビニル単量体としては、前述の(c1)シアン化ビニル単量体と同様のものを使用することができ、同様の効果を得ることができる。(c2)シアン化ビニル単量体の使用量は、共重合用単量体の合計を100質量%とした場合に、0〜35質量%であることが好ましく、0〜30質量%であることが更に好ましい。(c2)シアン化ビニル単量体の使用量が35質量%超であると、乾燥工程を経た際、著しい熱変色(黄ばみ)を生じることがある。
上述の単量体と共重合可能な(d2)他の単量体としては、前述の(d1)他の単量体と同様のものを使用することができ、同様の効果を得ることができる。(d2)他の単量体の使用量は、共重合用単量体の合計を100質量%とした場合に、0〜64.7質量%であることが好ましい。
(バインダー((L3)共重合体ラテックス))
(B3)バインダーに含有されることのある(L3)共重合体ラテックスは、(a3)脂肪族共役ジエン単量体、(b3)エチレン性不飽和カルボン酸単量体、(c3)シアン化ビニル単量体、及び(d3)これらの単量体と共重合可能な他の単量体を重合して得られる共重合体の粒子が水性媒体中に分散したラテックスであることが好ましい。
(a3)脂肪族共役ジエン単量体としては、前述の(a1)脂肪族共役ジエン単量体と同様のものを使用することができ、同様の効果を得ることができる。(a3)脂肪族共役ジエン単量体の使用量は、共重合用単量体の合計((a3)+(b3)+(c3)+(d3))を100質量%とした場合に、35〜65質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることが更に好ましい。この(a3)脂肪族共役ジエン単量体の使用量が35質量%未満であると、得られる共重合体が硬くなり過ぎ、十分な接着強度が得られないことがある。一方、(a3)脂肪族共役ジエン単量体の使用量が65質量%超であると、粘着性が大となり、操業性が悪化することがある。
(b3)エチレン性不飽和カルボン酸単量体としては、前述の(b1)エチレン性不飽和カルボン酸単量体と同様のものを使用することができ、同様の効果を得ることができる。(b3)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量は、共重合用単量体の合計を100質量%とした場合に、0.3〜10質量%であることが好ましく、1〜5質量%であることが更に好ましい。(b3)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量が0.3質量%未満であると、重合時の(L3)共重合体ラテックスの安定性が悪く、また、塗工液の機械的安定性も低下し、塗工時の操業性が低下することがある。一方、(b3)エチレン性不飽和カルボン酸単量体の使用量が10質量%超であると、塗工液の粘度が高くなり過ぎ、塗工に支障をきたすことがある。
(c3)シアン化ビニル単量体としては、前述の(c1)シアン化ビニル単量体と同様のものを使用することができ、同様の効果を得ることができる。(c3)シアン化ビニル単量体の使用量は、共重合用単量体の合計を100質量%とした場合に、0〜35質量%であることが好ましく、0〜30質量%であることが更に好ましい。(c3)シアン化ビニル単量体の使用量が35質量%超であると、乾燥工程を経た際、著しい熱変色(黄ばみ)を生じることがある。
上述の単量体と共重合可能な(d3)他の単量体としては、前述の(d1)他の単量体と同様のものを使用することができ、同様の効果を得ることができる。(d3)他の単量体の使用量は、共重合用単量体の合計を100質量%とした場合に、0〜64.7質量%であることが好ましい。
(ゲル含有量)
(L1)〜(L3)共重合体ラテックス中に分散される粒子状の共重合体のゲル含有量は、60質量%以上であることが好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。ゲル含有量が60質量%未満であると、十分な接着強度が得られないことがあり、(L2)共重合体ラテックスにあっては、充分なインキ浸透抑制効果を示さないことがある。その結果、高い印刷光沢を得難くなることがある。ここで、本明細書にいう「ゲル含有量」とは、ラテックス中の重合物等をイソプロパノール中で凝固させ、得られた凝固物をトルエンに浸漬させたときの、トルエン中に残存する固形物の上記凝固物に対する質量比率(トルエンゲル含有率)をいう。
(粒子径)
(L1)〜(L3)共重合体ラテックス中に分散される粒子状の共重合体の平均粒子径は、望ましくは40〜160nmであり、さらに望ましくは60〜100nmである。40nm未満であると、工業的生産が難しく、160nmを超えると十分な強度が得られないことがある。特に(L1)共重合体ラテックスと(L3)共重合体ラテックスの中に分散される粒子状の共重合体は、その粒子径が小さく、強度の良好なラテックスを上記の範囲で少なく使用する方が良好な結果が得られる傾向にある。
(共重合体ラテックスの調製方法)
(L1)〜(L3)共重合体ラテックスは、乳化重合によって容易に調製することができる。乳化重合に際しては、水性媒体中で乳化剤、重合開始剤、分子量調節剤等を使用する。乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルコールの硫酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホン酸塩、ポリエチレングリコールアルキルエーテルの硫酸エステル等を挙げることができる。ノニオン性界面活性剤としては、通常のポリエチレングリコールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型、アルキルフェニルエーテル型等が用いられる。両性界面活性剤としては、アニオン部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、燐酸エステル塩を、カチオン部分としてアミン塩、第4級アンモニウム塩を持つものを挙げることができる。具体的には、ラウリルベタイン、ステアリルベタイン等のベタイン類;ラウリル−β−アラニン、ステアリル−β−アラニン、ラウリルジ(アミノエチル)グリシン、オクチルジ(アミノエチル)グリシン等のアミノ酸タイプのもの等が用いられる。
重合開始剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の水溶性重合開始剤;過酸化ベンゾイル、ラウリルパーオキサイド、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル等の油溶性重合開始剤;還元剤との組み合わせによるレドックス系重合開始剤等を、それぞれ一種単独で又は二種以上を組み合わせて使用可能である。
分子量調節剤、キレート化剤、無機電解質等についても、公知のものを使用することができる。分子量調節剤としては、クロロホルム、四臭化炭素等のハロゲン化炭化水素類;n−ヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、チオグリコール酸等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジサルファイド、ジイソプロピルキサントゲンジサルファイド等のキサントゲン類;ターピノーレン、α−メチルスチレンダイマー、1,1−ジフェニルエチレン等、通常の乳化重合で使用可能なものを全て使用可能である。
重合方法としては、単量体の一部を重合した後、その残りを連続的に若しくは断続的に添加する方法、又は単量体を重合の当初から連続的に添加する方法が通常採用される。重合温度は、通常20〜85℃、好ましくは25〜80℃である。重合時間は、通常5〜30時間、好ましくは8〜25時間である。
(バインダー(共重合体ラテックス以外の成分))
(B1)〜(B3)バインダーには、上述の(L1)〜(L3)共重合体ラテックス以外のバインダー成分が含有されていてもよい。このようなバインダー成分としては、例えば、スチレン・アクリル系共重合体ラテックス、アクリル系共重合体ラテックス、酢酸ビニル・アクリル系共重合体ラテックス等の各種共重合体ラテックスや、天然系バインダー等を挙げることができる。天然系バインダーとしては、例えば、酸化デンプン、エステル化デンプン、酵素変性デンプン、エーテル化デンプン等のデンプン(スターチ);これらのデンプンをフラッシュドライして得られる冷水可溶性デンプン;カゼイン等を挙げることができる。これらのバインダー成分は、一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
(その他の成分)
それぞれの塗工液には、上述してきた顔料及びバインダー以外にも、任意成分として、耐水性改良剤、顔料分散剤、粘度調節剤、着色顔料、蛍光染料、pH調節剤等の、一般に使用されている種々の添加剤を配合することができる。顔料、バインダー、及び任意に配合されるその他の添加剤が含有される塗工液の固形分濃度は、30〜70質量%が好ましい。
(塗工紙の製造)
本発明の塗工紙の製造方法の一実施形態は、塗工原紙上に、前述のバリア層用塗工液を塗工してバリア層を形成する工程と、形成されたバリア層上に、前述のインキ受理層用塗工液を塗工してインキ受理層を形成する工程とを有する製造方法である。なお、塗工原紙とバリア層の間に平滑化層を有する塗工紙を製造する場合には、バリア層を形成する工程よりも前に、塗工原紙上に、前述の平滑化層用塗工液を塗工して平滑化層を形成する工程を別途設ければよい。
塗工液を塗工する方法としては、一般の塗工紙の製造方法において用いられている方法を採用することができる。例えば、ブレードコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、ロールコーター、チャンプレックスコーター、サイズプレスコーター、グラビアコーター、カーテンコーター、スプレーコーター等を使用して塗工することができる。また、フィルムトランスファー方式によって塗工液を塗工することも好ましい。なお、先に塗工して形成した塗工層を乾燥させてから、上層の塗工液の塗工を行うことが好ましいが、この限りではない。
塗工原紙上に二層(バリア層、及びインキ受理層)の塗工層を形成する場合には、バリア層用塗工液、及び/又はインキ受理層用塗工液を、カーテンコーターで塗工することが好ましい。カーテンコーターを使用する塗工は、少量の塗工液を塗工するのに好適な方法である。特に、バリア層用塗工液とインキ受理層用塗工液の両方をカーテン二段同時塗工用のコーターで塗工すると、設備コストの面で有利である。
また、塗工原紙上に三層(平滑化層、バリア層、及びインキ受理層)の塗工層を形成する場合には、平滑化層用塗工液をフィルムトランスファー方式で塗工した後、バリア層用塗工液をカーテンコーターで塗工し、インキ受理層塗工液をブレードコーターで塗工するか、又は、バリア層用とインキ受理層用の塗工液をカーテン二段塗工で塗工するのが、操作がし易く有利である。カーテン二段塗工の場合は、カーテン二段同時塗工が設備コスト面で有利である。もちろん、多くの工場にある既存の設備を用いて、フィルムトランスファー方式で塗工した後、ブレードコーター二段で塗工することも可能である。
なお、形成された塗工層を乾燥した後に、更に、カレンダー処理するカレンダー工程を設けてもよい。カレンダー処理を行うことで、得られた塗工紙の塗工層の特性を十分に活かすことができるようになる。特に、カレンダー処理により、平滑性及び光沢度を十分に引き出すことができる。カレンダー処理としては、スーパーカレンダー、マシンカレンダー、及びソフトニップカレンダー等を挙げることができる。これらは一種のみを実施してもよく、二種以上を実施してもよい。なお、本実施形態の塗工紙の製造方法においては、上述の工程以外に適宜所望の工程を設けてもよい。
本実施形態の塗工紙は、枚葉オフセット印刷用、及び輪転オフセット印刷用として特に好適に使用することができる。また、その他の平版印刷用、グラビア印刷等の凹版印刷用、及び凸版印刷用としても使用することができる。
また、近年環境問題に対応して、大豆油インキ等の植物性インキが注目され、既に広く使用され始めている。このような大豆油インキ等は、従来の鉱物油インキに比べて乾燥し難いという問題がある。従って、本実施形態の塗工紙は、大豆油インキ等の植物性インキを用いた印刷に特に好適に用いることができる。なお、一般に大豆油インキと呼ばれているインキは、アメリカ大豆協会が認定した、大豆油を7質量%以上含むインキを指す。更に詳しく述べれば、オフセット平判印刷の場合は、大豆油が20質量%以上の印刷インキ、オフセット輪転印刷の場合には、大豆油が7質量%以上の印刷インキの使用が推奨されており、こうしたインキを使用する場合に好適である。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
[ゲル含有量]:共重合体ラテックスのpHを、水酸化ナトリウム(商品名「水酸化ナトリウム1級」、和光純薬社製)を使用してpH8.0に調整した後、イソプロパノールで凝固させて凝固物を得た。得られた凝固物を蒸留水で洗浄し、乾燥させて乾燥試料を得た。所定量(約0.03g)の乾燥試料を、100mlのトルエンに、25℃で、20時間浸漬した。次いで、この溶液を120メッシュの金網で濾過し、得られた残存固形分の質量を測定した。処理前の共重合体ラテックスの全固形分質量に対する、残存固形分の質量の割合を「ゲル含有量(%)」として算出した。
[重量平均粒子径]:レーザー粒径解析システム(商品名「LPA3100」、大塚電子社製)を使用し、常法に従って共重合体粒子の重量平均粒子径(nm)を測定した。
[ドライピック強度(DP)]:RI印刷機(明製作所社製)で印刷したときのピッキングの程度を肉眼で観察及び評価した。ピッキングが全く認められないものを「5」と評価し、ピッキングの増加に伴い低得点(最低点=1)に評価した。なお、評価の点数(数値)は、測定回数6回の平均値で示した。また、インキは、商品名「SMX20」(東洋インキ社製)を0.2cc使用し、60rpmで3〜4回印刷した。
[ウェットピック強度(WP)]:RI印刷機(明製作所社製)を使用し、吸水ロールを使用して塗工紙の表面を湿らせた後、印刷したときのピッキングの程度を肉眼で観察及び評価した。ピッキングが全く認められないものを「5」と評価し、ピッキングの増加に伴い低得点(最低点=1)に評価した。なお、評価の点数(数値)は、測定回数6回の平均値で示した。また、インキは、商品名「SMX20」(東洋インキ社製)を0.25cc使用し、60rpmで1回印刷した。
[インキ受理性]:RI印刷機(明製作所社製)を使用し、吸水ロールを使用して塗工紙の表面を湿らせた後、ピッキングが起こらない条件で印刷した。印刷後のインキ濃度をマクベスインキ濃度計で測定した。インキ濃度が高いものを「5」と評価し、インキ濃度の低下に伴い低得点(最低点=1)に評価した。なお、評価の点数(数値)は、測定回数6回の平均値で示した。また、インキは、商品名「Values−G藍」(大日本インキ化学社製)を0.4cc使用し、手動で1回印刷した。
[インキセット性]:RI印刷機(明製作所社製)を使用して印刷し、印刷機上で印刷面に合成紙を当て、ロールで圧着した。このとき、端から段階的に20秒、40秒、60秒、80秒、100秒後に圧着し、合成紙に転移したインキ濃度をマクベスインキ濃度計で測定し各段階での濃度を平均した。インキ転写濃度の低いものを「5」と評価し、高いものを低得点(最低点=1)に評価した。なお、評価の点数(数値)は、測定回数6回の平均値で示した。また、インキは、商品名「Values−G藍」(大日本インキ化学社製)を0.6cc使用し、30rpmで印刷した。
[白色光沢]:未印刷の塗工紙について、村上式光沢度計により、入射角75°及び反射角75°で白色光沢(%)を測定した。
[印刷光沢(単色)]:RI印刷機(明製作所社製)を使用し、インキ(商品名「Values−G藍」(大日本インキ化学社製))を0.3cc使用して30rpmで印刷した後、村上式光沢度計により、入射角60°及び反射角60°で印刷光沢(%)を測定した。
[印刷光沢(重色)]:RI印刷機(明製作所社製)を使用し、第一のインキ(商品名「Values−G藍」(大日本インキ化学社製))を0.3cc、及び第二のインキ(商品名「Values−G紅」(大日本インキ化学社製))を0.4cc使用して30rpmで連続印刷した後、村上式光沢度計により、入射角60°及び反射角60°で印刷光沢(%)を測定した。
1.共重合体ラテックスの製造
((L2)共重合体ラテックスの製造)
撹拌機を備え、温度調節の可能なオートクレーブ中に、1段目単量体成分等として、1,3−ブタジエン10質量部、スチレン15質量部、メチルメタクリレート2質量部、アクリロニトリル5質量部、アクリル酸1質量部、イタコン酸2質量部、ドデシルベンゼンスルホン酸0.3質量部、過硫酸カリウム1質量部、水180質量部、α−メチルスチレンダイマー0.5質量部、及びt−ドデシルメルカプタン0.1質量部を一括して仕込み、60℃で4時間反応させ、重合転化率が70%以上であることを確認した(1段目の重合)。その後、2段目単量体成分として、1,3−ブタジエン35質量部、スチレン22質量部、アクリロニトリル5質量部、メチルメタアクリレート3質量部、過硫酸カリウム1質量部、α−メチルスチレンダイマー1質量部、t−ドデシルメルカプタン0.2質量部を12時間にわたって連続的に添加しながら70℃で重合を継続した。連続添加終了後も更に75℃で2時間反応させ(2段目の重合)、(L2)共重合体ラテックスを得た。最終的な重合転化率は99%であった。得られた(L2)共重合体ラテックスの、共重合体のゲル含有量は90%、重量平均粒子径は90nmであった。
((L1)共重合体ラテックス、及び(L3)共重合体ラテックスの製造)
表1に示す配合処方とすること以外は、前述の「(L2)共重合体ラテックスの製造」と同様にして、(L1)共重合体ラテックス、及び(L3)共重合体ラテックスを得た。最終的な重合転化率は98〜99%であった。得られた(L1)共重合体ラテックス、及び(L3)共重合体ラテックスの、共重合体のゲル含有量、及び重量平均粒子径を表1に示す。
Figure 2007186812
2.塗工液(1)〜(3)の調製
上記で製造した(L1)〜(L3)共重合体ラテックスと、下記(i)〜(viii)の成分を使用し、表2に示す配合処方に従って塗工液(1)〜(3)を調製した。また、表3に示す「(S)/(L)」は、顔料100質量部(カオリンクレーと炭酸カルシウムの合計)に対する、スターチの質量部(S)と共重合体ラテックスの質量部(L)の比を意味する。例えば、実施例1の平滑化層を形成する塗工液(1)は、カオリンクレー(3)60部、炭酸カルシウム(2)40部、分散剤0.2部、及びスターチ2部に対して、(L2)共重合体ラテックスを、(L2)共重合体ラテックスに含まれる共重合体が6部となるように配合したものである。
(i)カオリンクレー(1):商品名「ミラグロス」(エンゲルハード社製)(微粒)
(ii)カオリンクレー(2):商品名「ニュークレイ」(エンゲルハード社製)(出ラミネート系、アスペクト比大(扁平粒子))
(iii)カオリンクレー(3):商品名「HT」(エンゲルハード社製)(二級カオリンクレー(大粒径))
(iv)炭酸カルシウム(1):商品名「カービタル90」(イメリス社製)(小粒径)
(v)炭酸カルシウム(2):商品名「カービタル75」(イメリス社製)(大粒径)
(vi)分散剤:ポリアクリル酸系分散剤、商品名「アロンT−40」(東亜合成社製)
(vii)潤滑剤:商品名「ノップコートC104」(サンノプコ社製)
(viii)スターチ:商品名「MS4600」(日本食品工業社製)
Figure 2007186812
3.塗工紙の製造
(実施例1(三段塗工))
塗工液(1)(顔料100部に対して、スターチ2部、及び(L2)共重合体ラテックス6部を含有する)を、塗工原紙(80.5g/m)上に、塗工速度400m/分、塗工量が片面6±0.5g/mとなるように、自製のラボゲートロールコーターを使用して塗工し、200℃の熱風で20秒間乾燥することにより第一層が形成された塗工紙を得た。得られた塗工紙を、温度23℃、湿度50%の恒温恒湿槽に1昼夜放置した。
塗工液(2)(顔料100部に対して、スターチ2部、及び(L1)共重合体ラテックス36部を含有する)を、上記で得た塗工紙上に、塗工量が片面3±0.5g/mとなるように、SMT社製のラボカーテンコーターを使用して塗工し、180℃の熱風で2秒間乾燥して平滑化し、第一層及び第二層を有する塗工紙を得た。
塗工液(3)(顔料100部に対して、スターチ2部、及び(L3)共重合体ラテックス6部を含有する)を、第一層及び第二層を有する塗工紙上に、塗工量が片面6±0.5g/mとなるように、SMT社製のラボ枚葉ブレードコーターを使用して塗工し、180℃の熱風で2秒間乾燥して平滑化し、第一〜第三層を有する塗工紙を得た。この塗工紙を、温度23℃、湿度50%の恒温恒湿槽に1昼夜放置した。
上記の三回塗工して得られた塗工紙について、線圧100kg/cm、ロール温度50℃の条件でスーパーカレンダー処理を4回行い、オフセット印刷用塗工紙(実施例1)を得た。得られた塗工紙のドライピック強度(DP)の評価は「3.5」、ウェットピック強度(WP)の評価は「3.5」、インキ受理性の評価は「3.5」、インキセット性の評価は「3.5」、白色光沢は70.4%、印刷光沢(単色)は80.2%、及び印刷光沢(重色)は93.4%であった。
(実施例2〜8、比較例1〜4(三段塗工))
第一〜第三層を形成するための塗工液(1)〜(3)に含有されるスターチと共重合体ラテックスの量、並びに塗工量を表3に示す通りとすること以外は、前述の実施例1と同様にして、オフセット印刷用塗工紙(実施例2〜8、比較例1〜4)を得た。得られた塗工紙の各種物性の評価及び測定結果を表3に示す。
Figure 2007186812
(実施例9(二段塗工))
塗工液(2)(顔料100部に対して、スターチ3部、及び(L1)共重合体ラテックス38部を含有する)を、塗工原紙(80.5g/m)上に、塗工速度400m/分、塗工量が片面4±0.5g/mとなるように、SMT社製のラボカーテンコーターを使用して塗工し、200℃の熱風で20秒間乾燥して、第一層を有する塗工紙を得た。この塗工紙を、温度23℃、湿度50%の恒温恒湿槽に1昼夜放置した。
塗工液(3)(顔料100部に対して、スターチ2部、及び(L3)共重合体ラテックス6部を含有する)を、上記塗工紙上に、塗工量が片面6±0.5g/mとなるように、SMT社製のラボブレードコーターで塗工し、180℃の熱風で2秒間乾燥して、第一層及び第二層を有する塗工紙を得た。この塗工紙を、温度23℃、湿度50%の恒温恒湿槽に1昼夜放置した。
上記の2回塗工して得られた塗工紙について、線圧100kg/cm、ロール温度50℃の条件でスーパーカレンダー処理を4回行い、オフセット印刷用塗工紙(実施例9)を得た。得られた塗工紙のドライピック強度(DP)の評価は「3.5」、ウェットピック強度(WP)の評価は「3.5」、インキ受理性の評価は「3.5」、インキセット性の評価は「3.5」、白色光沢は60.2%、印刷光沢(単色)は65.8%、及び印刷光沢(重色)は72.8%であった。
(実施例10、11、比較例5、6)
第一層及び第二層を形成するための塗工液(2)及び(3)に含有されるスターチと共重合体ラテックスの量、並びに塗工量を表3に示す通りとすること以外は、前述の実施例9と同様にして、オフセット印刷用塗工紙(実施例10、11、比較例5、6)を得た。得られた塗工紙の各種物性の評価及び測定結果を表4に示す。
Figure 2007186812
表3に示す実施例1〜8、及び比較例1〜4は、三段塗工の場合である。実施例1〜8の印刷光沢(単色)及び印刷光沢(重色)は、いずれの比較例のものよりも高くなっている。比較例1、2、及び4では、第二層用の塗工液に含有されているバインダーの量が少ないために、バリア層が形成されていない。このため、実施例1〜8に比べて印刷光沢が低くなったものと推測される。また、比較例3では、バリア層は形成されているが、印刷面となる層もバリア層となっているためにインキ受理性が極めて低く、印刷光沢以外にも、インキ受理性やインキセット性が低下している。
表4に示す実施例9〜11、及び比較例5〜6は、二段塗工の場合である。実施例9〜11の印刷光沢(単色)及び印刷光沢(重色)は、いずれの比較例のものよりも高くなっている。比較例5、6では、第一層用の塗工液に含有されているバインダーの量が少ないために、バリア層が形成されていない。このため、実施例9〜11に比べて印刷光沢が低くなったものと推測される。
本発明の塗工紙は、特に印刷光沢に優れ、更にインキ受理性、インキセット性、及び白紙光沢に優れたものであり、枚葉オフセット印刷用、又は輪転オフセット印刷用の用紙として特に好適である。

Claims (11)

  1. 塗工原紙と、
    前記塗工原紙上に、下記バリア層用塗工液が塗工されて形成されたバリア層と、
    前記バリア層上に形成されたインキ受理層と、
    を備えた塗工紙。
    バリア層用塗工液:
    (A1)顔料と(B1)バインダーが含有され、
    前記(B1)バインダーの含有割合は、前記(A1)顔料100質量部に対して、30質量部以上(但し、固形分として)であり、
    前記(B1)バインダーには、(L1)共重合体ラテックスが含有され、
    前記(L1)共重合体ラテックスの含有割合は、前記(A1)顔料100質量部に対して、28質量部以上(但し、固形分として)である。
  2. 前記塗工原紙と、前記バリア層との間に、下記平滑化層用塗工液が塗工されて形成された平滑化層を更に備えた請求項1に記載の塗工紙。
    平滑化層用塗工液:
    (A2)顔料と(B2)バインダーが含有され、
    前記(B2)バインダーの含有割合は、前記(A2)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であり、
    前記(B2)バインダーには、(L2)共重合体ラテックスが含有され、
    前記(L2)共重合体ラテックスの含有割合は、前記(A2)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)である。
  3. 前記バリア層が、前記バリア層用塗工液が1〜5g/m塗工されて形成された層である請求項1又は2に記載の塗工紙。
  4. 前記インキ受理層が、下記インキ受理層用塗工液が塗工されて形成された層である請求項1〜3のいずれか一項に記載の塗工紙。
    インキ受理層用塗工液:
    (A3)顔料と(B3)バインダーが含有され、
    前記(B3)バインダーの含有割合は、前記(A3)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であり、
    前記(B3)バインダーには、(L3)共重合体ラテックスが含有され、
    前記(L3)共重合体ラテックスの含有割合は、(A3)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)である。
  5. 前記インキ受理層が、前記インキ受理層用塗工液が3〜8g/m塗工されて形成された層である請求項4に記載の塗工紙。
  6. 前記バリア層の空隙率が、5体積%以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の塗工紙。
  7. 枚葉オフセット印刷又は輪転オフセット印刷に使用される請求項1〜6のいずれか一項に記載の塗工紙。
  8. 7質量%以上の大豆油を含むインキによって印刷される請求項7に記載の塗工紙。
  9. 塗工原紙上に、下記バリア層用塗工液を塗工してバリア層を形成する工程と、
    形成された前記バリア層上に、下記インキ受理層用塗工液を塗工してインキ受理層を形成する工程と、
    を有する塗工紙の製造方法。
    バリア層用塗工液:
    (A1)顔料と(B1)バインダーが含有され、
    前記(B1)バインダーの含有割合は、前記(A1)顔料100質量部に対して、30質量部以上(但し、固形分として)であり、
    前記(B1)バインダーには、(L1)共重合体ラテックスが含有され、
    前記(L1)共重合体ラテックスの含有割合は、前記(A1)顔料100質量部に対して、28質量部以上(但し、固形分として)である。
    インキ受理層用塗工液:
    (A3)顔料と(B3)バインダーが含有され、
    前記(B3)バインダーの含有割合は、前記(A3)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であり、
    前記(B3)バインダーには、(L3)共重合体ラテックスが含有され、
    前記(L3)共重合体ラテックスの含有割合は、(A3)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)である。
  10. 前記バリア層を形成する工程よりも前に、
    前記塗工原紙上に、下記平滑化層用塗工液を塗工して平滑化層を形成する工程を更に有する請求項9に記載の塗工紙の製造方法。
    平滑化層用塗工液:
    (A2)顔料と(B2)バインダーが含有され、
    前記(B2)バインダーの含有割合は、前記(A2)顔料100質量部に対して、12質量部以下(但し、固形分として)であり、
    前記(B2)バインダーには、(L2)共重合体ラテックスが含有され、
    前記(L2)共重合体ラテックスの含有割合は、前記(A2)顔料100質量部に対して、4〜9質量部(但し、固形分として)である。
  11. 前記バリア層用塗工液、及び/又は前記インキ受理層用塗工液を、カーテンコーターで塗工する請求項9又は10に記載の塗工紙の製造方法。
JP2006004815A 2006-01-12 2006-01-12 塗工紙及びその製造方法 Pending JP2007186812A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006004815A JP2007186812A (ja) 2006-01-12 2006-01-12 塗工紙及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006004815A JP2007186812A (ja) 2006-01-12 2006-01-12 塗工紙及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007186812A true JP2007186812A (ja) 2007-07-26

Family

ID=38342166

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006004815A Pending JP2007186812A (ja) 2006-01-12 2006-01-12 塗工紙及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2007186812A (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06166995A (ja) * 1992-10-02 1994-06-14 Sumitomo Dow Ltd オフセット印刷用多層塗工紙
JPH08296197A (ja) * 1995-04-28 1996-11-12 New Oji Paper Co Ltd 印刷用塗被紙
JP2002321449A (ja) * 2001-02-21 2002-11-05 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット被記録媒体及びその製造方法
JP2003247195A (ja) * 2002-02-21 2003-09-05 Mitsubishi Paper Mills Ltd 印刷用紙およびそれを用いた印刷方法
JP2004256958A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Nippon Paper Industries Co Ltd 印刷用塗工紙
JP2004353123A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Oji Paper Co Ltd オフセット印刷用多層塗工紙
JP2005105462A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Nippon Zeon Co Ltd オフセット印刷用ダブル塗工紙及びそれに用いるアンダーコート用重合体ラテックス

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06166995A (ja) * 1992-10-02 1994-06-14 Sumitomo Dow Ltd オフセット印刷用多層塗工紙
JPH08296197A (ja) * 1995-04-28 1996-11-12 New Oji Paper Co Ltd 印刷用塗被紙
JP2002321449A (ja) * 2001-02-21 2002-11-05 Mitsubishi Paper Mills Ltd インクジェット被記録媒体及びその製造方法
JP2003247195A (ja) * 2002-02-21 2003-09-05 Mitsubishi Paper Mills Ltd 印刷用紙およびそれを用いた印刷方法
JP2004256958A (ja) * 2003-02-27 2004-09-16 Nippon Paper Industries Co Ltd 印刷用塗工紙
JP2004353123A (ja) * 2003-05-29 2004-12-16 Oji Paper Co Ltd オフセット印刷用多層塗工紙
JP2005105462A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Nippon Zeon Co Ltd オフセット印刷用ダブル塗工紙及びそれに用いるアンダーコート用重合体ラテックス

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5251364B2 (ja) 塗工白板紙
JP2007254914A (ja) 塗工白板紙
JP2007162166A (ja) 塗工板紙用組成物および塗工板紙
JP3791494B2 (ja) 顔料塗工紙の製造方法及び顔料塗工紙
JP2006152484A (ja) 艶消し塗工紙用組成物及び艶消し塗工紙
JP4120448B2 (ja) 塗工紙の製造方法
JP4747405B2 (ja) グラビア印刷用塗工紙
JP2005314834A (ja) 塗工紙の製造方法及び塗工用組成物
JP2007146318A (ja) 紙塗工用組成物、及び塗工紙
JP2008248431A (ja) 塗工板紙及び塗工板紙の製造方法
JP3931715B2 (ja) 共重合体ラテックスの製造方法
JP2007186812A (ja) 塗工紙及びその製造方法
JP2006111980A (ja) 塗被組成物及び塗被紙
JP2005264398A (ja) 塗工紙の製造方法及び塗工紙
JP2006206757A (ja) 共重合体ラテックス及びその製造方法並びに紙塗工用組成物
JP4873973B2 (ja) グラビア印刷用塗工紙の製造方法及びその塗工紙
JP5347216B2 (ja) 共重合体ラテックス及びその製造方法
JP2006037312A (ja) 塗工紙の製造方法及び塗工紙
JP5034244B2 (ja) 塗被紙用組成物、および該組成物を用いて得られる塗被紙
JP2006052365A (ja) 共重合体ラテックス、共重合体ラテックスの製造方法、紙塗工用組成物及び塗工紙
JP2006002280A (ja) 塗工紙の製造方法及び塗工紙
WO2018230682A1 (ja) 印刷用塗工紙
JP2745634B2 (ja) 紙塗被用共重合体ラテックスおよび紙塗被用組成物
JPH11131392A (ja) 印刷用艶消し塗被紙
JP4806931B2 (ja) 共重合体ラテックス及びその製造方法並びに紙塗工用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20081024

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20101227

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110208

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110404

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110621

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111018