JP2007185670A - 駆動部品の塑性結合方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】製造コストが安価で、且つ品質が確保される駆動部品の塑性結合方法を提供する。
【解決手段】パンチ9によって、ハブ1の内フランジ4をシャフト2の外フランジ7に形成した各凸部8に押圧し、内フランジ4の材料を塑性流動させて内フランジ4に結合部16を形成する。したがって、外フランジ7に形成した各凸部8が、ハブ1の内フランジ4の相対する各結合部16の内側面によって拘束される。これにより、駆動部品の結合強度が確保され、高い品質の駆動部品が得られる。また、シャフト2の結合面のセレーションが廃止され、製造コストが大幅に削減される。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハブとシャフトとが塑性結合されることにより形成される駆動部品の塑性結合方法の改良に関する。
一般に、自動車用自動変速装置には、ハブとシャフトとが一体的に結合された駆動部品が組込まれている。このような駆動部品では、シャフトの結合面にセレーションが形成され、ハブの材料を塑性流動させることにより、セレーションをハブの結合面に食込ませ、双方の部材を結合させるものが知られている。例えば、特許文献1に記載の塑性結合部品(以下、従来の塑性結合部品と称する。)では、下型とリング型とによってハブのフランジ部が挟持されると共に、リング型の内周面によってハブのボス外周面が拘束され、この状態で、セレーションが形成されたシャフトの端部がボス中空部に挿入される。次に、ボス上端部をパンチによって上方から押込むことによりハブの材料を塑性流動させ、シャフトの端部に形成されたセレーション(三角歯)をボスに食込ませる。そして、ボス上端部を上記パンチとは別個のパンチで押し潰すことにより、ボス上端部がかしめられる。このようにして得られた塑性結合部品では、ハブとシャフトとを相対回転運動させる方向に作用する回転トルクが、シャフトの端部に形成されたセレーションの歯面によって受止められる。
しかしながら、上記従来の塑性結合部品では、ハブとシャフトとの結合力を確保するため、シャフトの端部にセレーションを形成することが必須であり、製造コストが高くなる。また、上記従来の塑性結合部品では、シャフトの端部に形成されたセレーションの歯先のみがボスに食込んでいるため、当該セレーションの歯先R部に回転トルクが作用した場合、ハブにボスを押し広げるような分力が作用し、捩り強度が低下する問題がある。そこで、ハブの内フランジとシャフトの外フランジとを重ね合わせ、該重ね合わせた部分を、例えば特許文献2の金属板の接合装置によって接合し、ハブとシャフトとを結合してもよいが、接合面(結合面)が剪断面又は破断面であるため、結合面の面圧が低く結合強度(抜け強度)を確保することができない。また、上記接合装置では、ハブとシャフトとを高い精度で芯出しすることができないため、製品(駆動部品)の品質(精度)を確保するのが困難である。
特開2004−195475号公報(段落番号0073〜0078、図5及び図6) 特許第2953926号公報(段落番号0012〜0015、図1及び図2)
そこで本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、製造コストが安価で、且つ品質が確保される駆動部品の塑性結合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、ハブとシャフトとが結合された駆動部品の塑性結合方法であって、シャフトの外フランジに結合面側に突出する複数個の凸部が形成される工程と、シャフトとハブとがダイに順次セットされてハブがシャフトに対して芯出しされると共に、内フランジが外フランジの各凸部上に重ね合わされる工程と、各凸部に相対する複数個の内向突起を備えるパンチによって内フランジが外フランジの各凸部に押圧され、パンチの各内向突起によって内フランジを外フランジの各凸部に食込ませる工程と、からなることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明のうち請求項2に記載の発明は、ハブとシャフトとが結合された駆動部品の塑性結合方法であって、シャフトの外フランジに結合面側に突出する複数個の凸部が形成される工程と、ハブの内フランジに、半抜き片を結合面側に突出させた複数個の半抜き穴が形成される工程と、シャフトがダイにセットされると共に、ハブが半抜き片を基準にダイにセットされ、内フランジが外フランジの各凸部上に重ね合わされる工程と、各凸部に相対する複数個の内向突起を備えるパンチによって内フランジが外フランジの各凸部に押圧され、各パンチの内向突起によって内フランジを外フランジの各凸部に食込ませる工程と、からなることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の駆動部品の塑性結合方法において、さらに、半抜き片の端部が、かしめパンチによって折り曲げられて外フランジの周縁部にかしめ加工される工程を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の駆動部品の塑性結合方法において、外フランジに形成される各凸部に表面硬化処理が施されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の駆動部品の塑性結合方法において、外フランジに形成される各凸部に末広がりのテーパが形成されることを特徴とする。
したがって、請求項1及び2に記載の発明では、ハブがシャフトに対して芯出しされ、この状態で、パンチによって内フランジが各凸部に押圧されることにより、内フランジ(ハブ)の材料が塑性流動して各凸部に食込む。
請求項3に記載の発明では、内フランジと外フランジとの結合強度が一層高められる。
請求項4に記載の発明では、各凸部の強度、延いては内フランジと外フランジとの結合強度が確保される。
請求項5に記載の発明では、ハブとシャフトとの抜け強度が高められる。
製造コストが安価で、且つ品質が確保される駆動部品の塑性結合方法を提供することができる。
本発明の第1の実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。なお、第1の実施形態では、ハブ1とシャフト2とを塑性結合させ、自動車用自動変速装置に組込まれる駆動部品を製造する方法を説明する。図1に示されるように、上記ハブ1(単体)は、外周面にスプラインが形成された円筒部3と、該円筒部3の下端部に形成される内フランジ4とによって構成される。また、上記内フランジ4には、ハブ1の剛性を高めると共に、内周面5aが後述するダイ6にセットする際の基準となる段部5が設けられる。上記シャフト2は、上端に外フランジ7を有する中空軸に形成され、図2に示されるように、該外フランジ7には、シャフト2の軸芯を中心とする円周上に等配された複数個(第1の実施形態では12個)の凸部8が設けられる。図3に示されるように、各凸部8は、逆裁頭円錐形に形成され、外周面に2°のテーパ角が付与される。なお、上記シャフト2は鋼によって形成され、少なくとも各凸部8には、浸炭や高周波焼き入れ等の表面硬化処理が施される。
次に、第1の実施形態の駆動部品の塑性結合方法に用いられるプレス型17を説明する。図1に示されるように、プレス型17は、上述したダイ6とパンチ9とを備える。このダイ6は、中央に、上記シャフト2の軸部10が挿入される軸挿入孔11が設けられ、該軸挿入孔11の開口周縁には、シャフト2の外フランジ7を支持するフランジ支持部12が設けられる。また、プレス型17は、円筒状に形成されて内周面がダイ6の外周面に摺接されるスライドサポート13を備え、ダイ6の軸挿入孔11に上記シャフト2の軸部10が係合されることにより当該シャフト2が芯出しされる。また、上記スライドサポート13の上端部外周面に上記ハブ1の内フランジ4の段部5の内周面5aが係合されることによりハブ1がシャフト2に対して芯出しされる構造になっている。上記パンチ9は、下端部9aの端面に、ダイ6にセットされたシャフト2の各凸部8に相対して配置された複数個(第1の実施形態では12個)の凹部14が設けられる。なお、各凹部14は、その内径寸法が、シャフト2の外フランジ7に形成された各凸部8の外径寸法、及びハブ1の内フランジ4の板厚並びに機械的性質(材料の機械的性質)に応じて設定される。
また、上記パンチ9は、図3に示されるように、各凹部14の開口部周縁に、各凹部14の軸芯寄りに偏倚させた環状の内向突起15が設けられる。そして、第1の実施形態の駆動部品の塑性結合方法では、シャフト2の外フランジ7の各凸部8上にハブ1の内フランジ4が重ね合わされ、内フランジ4がパンチ9によって各凸部8に押圧される。これにより、図1及び図3に示されるように、内フランジ4(ハブ1)の材料が塑性流動され、当該内フランジ4に、凸状に形成されて内側面によって外フランジ7の凸部8が拘束される複数個(第1の実施形態では12個)の結合部16が形成される構造になっている。また、第1の実施形態では、パンチ9の各凹部14の内向突起15が内フランジ4の材料を押圧し、該内フランジ4の材料が各凸部8の基部(根元の細い部分)に食込む。これにより、内フランジ4と外フランジ7及び各結合部16と各凸部8とが密着し、内フランジ4(ハブ1)と外フランジ7(シャフト2)とが強固に結合される構造になっている。
次に、第1の実施形態の駆動部品の塑性結合方法を説明する。まず、プレス加工によって、シャフト2の外フランジ7に、結合面側(図1における上側)に突出する複数個の凸部8が形成される。そして、形成された各凸部8には、浸炭や高周波焼き入れ等の表面硬化処理が施される。次に、シャフト2の軸部10がダイ6の軸挿入孔11に挿入され、シャフト2がダイ6にセットされる。さらに、シャフト2がセットされたダイ6にハブ1がセットされ、該ハブ1の内フランジ4がシャフト2の外フランジ7の各凸部8上に重ね合わされる。そして、ハブ1は、内フランジ4の段部5の内周面5aがスライドサポート13の上端部に係合されることにより、シャフト2に対して芯出しされる。芯出し完了後、パンチ9によって内フランジ4が各凸部8に押圧され、内フランジ4(ハブ1)の材料が塑性流動される。これにより、ハブ1の内フランジ4に、各凸部8に相対する各結合部16が形成される。
この時、パンチ9の各凹部14の開口部周縁に環状に形成された内向突起15で内フランジ4の材料を押圧することにより、内フランジ4の材料が各凸部8の基部(根元の細い部分)に食込む。これにより、内フランジ4と外フランジ7及び各結合部16と各凸部8とが密着し、ハブ1とシャフト2とが強固に結合される。なお、スライドサポート13は、パンチ9による加圧時に、当該パンチ9の加圧力によって下方へスライドされる。
この第1の実施形態では以下の効果を奏する。
第1の実施形態の駆動部品の塑性結合方法では、シャフト2の外フランジ7に結合面側へ突出する複数個の凸部8を形成し、次に、該シャフト2とハブ1とをダイ6に順次セットし、ハブ1をシャフト2に対して芯出しすると共に、シャフト2の外フランジ7に形成した各凸部8上にハブ1の内フランジ4を重ね合わせる。この状態で、パンチ9によって、ハブ1の内フランジ4をシャフト2の外フランジ7に形成した各凸部8に押圧し、内フランジ4の材料を塑性流動させて内フランジ4に結合部16を形成する。
したがって、第1の実施形態では、シャフト2の外フランジ7に形成した各凸部8が、ハブ1の内フランジ4の相対する各結合部16の内側面によって拘束され、駆動部品の結合強度(捩り強度及び抜け強度)が確保される。
また、ハブ1がシャフト2に対して芯出しされ、さらに、溶接による接合のように熱歪みが生じることもないので、高い品質(精度)の駆動部品を得ることができる。
また、従来、シャフト2の結合面に形成されていたセレーションが廃止され、複雑な構造の金型を用いて特殊な成形をする必要もないので、製造コストを大幅に削減することができる。
また、シャフト2の外フランジ7に形成した各凸部8の外周面に、末広がりのテーパが形成されるので、ハブ1とシャフト2との抜け強度が向上すると共に、該テーパ角を変えることにより抜け強度を調節することができる。
また、ハブ1の各結合部16とシャフト2の各凸部8との間に作用する荷重(捩り荷重及び引抜き荷重)を剪断面や破断面等の粗い面で受けないので、ハブ1とシャフト2との結合面の面圧(回転トルク)が確保される。
次に、本発明の第2の実施形態を図4〜図6に基づいて説明する。図4に示されるように、上記ハブ21(単体)は、外周面にスプラインが形成された円筒部23と、該円筒部23の下端部に形成される内フランジ24とによって構成される。また、該内フランジ24には、ハブ21の剛性を高めると共に、内周面25aが後述するダイ26にセットする際の基準となる段部25が設けられる。さらに、内フランジ24には、図5に示されるように、ハブ21の軸芯を中心とする円周上に等配された複数個(第2の実施形態では12個)の半抜き穴37が設けられる。各半抜き穴37は、ハブ21の半径方向に所定幅を有する長穴状に形成され、内側(図4における右側)に、結合面側(図4における下側)に突出した半抜き片38が垂設される。上記シャフト22は、上端に外フランジ27を有する中空軸に形成され、図5に示されるように、該外フランジ27には、シャフト22の軸芯を中心とする円周上に等配された複数個(第2の実施形態では12個)の凸部28が設けられる。図3に示されるように、各凸部28は、断面が円形の末広がり(先端に向けて断面の直径が大きくなる)に形成され、外周面に2°のテーパ角が付与される。なお、上記シャフト22は鋼によって形成され、少なくとも各凸部28に、浸炭や高周波焼き入れ等の表面硬化処理が施される。
次に、第2の実施形態の駆動部品の塑性結合方法に用いられる第1のプレス型40及び第2のプレス型41を説明する。上記第1のプレス型40は、ハブ21の内フランジ24をシャフト22の外フランジ27に形成した各凸部28に押圧して内フランジ24に結合部36を形成する第1の工程に用いられるものであって、図4に示されるように、上述したダイ26とパンチ29とを備える。ダイ26は、中央に上記シャフト22の軸部30が挿入される軸挿入孔31が設けられ、該軸挿入孔31の開口周縁には、シャフト22の外フランジ27を支持するフランジ支持部32が設けられる。また、第1のプレス型40は、円筒状に形成されてその内周面がダイ26の外周面に摺接されるスライドサポート33を備え、該スライドサポート33の上端部内側面には、ダイ26にセットされたハブ21の各半抜き片38を収容するための半抜き片収容部39が設けられる。
そして、第1のプレス型40では、ダイ26の軸挿入孔31に上記シャフト22の軸部30が係合されることで当該シャフト22が芯出しされる。また、上記スライドサポート33の上端部外周面に上記ハブ21の内フランジ24の段部25の内周面25aが係合されると共にダイ26の外周面にハブ21の各半抜き片38が当接されることにより、当該ハブ21がシャフト22に対して芯出しされる構造になっている。上記パンチ29は、下端部29aの端面に、ダイ26にセットされたシャフト22の各凸部28に相対して配置された複数個(第2の実施形態では12個)の凹部34が設けられ、その内径寸法が、シャフト22の外フランジ27に形成された各凸部28の外径寸法、及びハブ21の内フランジ24の板厚並びに機械的性質に応じて設定される。また、各凹部34の開口部周縁には、図3に示されるように、各凹部34の軸芯寄りに偏倚させた環状の内向突起35が形成される。
そして、第2の実施形態の駆動部品の塑性結合方法では、ハブ21がシャフト22に対して芯出しされ、シャフト22の外フランジ27の各凸部28上にハブ1の内フランジ24が重ね合わされた状態で、パンチ29によって、内フランジ24が各凸部28に押圧される。これにより、図3及び図4に示されるように、内フランジ24(ハブ21)の材料が塑性流動され、当該内フランジ24に、凸状に形成されて内側面で外フランジ27の凸部28を拘束する複数個(第2の実施形態では12個)の結合部36が形成される構造になっている。また、第2の実施形態では、パンチ29の各凹部34の内向突起35が内フランジ24の材料を押圧し、該内フランジ24の材料が各凸部28の基部(根元の細い部分)に食込む。これにより、内フランジ24と外フランジ27及び各結合部36と各凸部28とが密着し、内フランジ24(ハブ21)と外フランジ27(シャフト22)とが強固に結合される構造になっている。
また、上記第2のプレス型41は、第1のプレス型40によってシャフト22に塑性結合されたハブ21の各半抜き片38をかしめ加工する第2の工程に用いられるものであって、図6に示されるように、ダイ42と結合部押え43とかしめパンチ44とを備える。ダイ42は、中央に、上記シャフト22の軸部30が挿入される軸挿入孔45が設けられ、該軸挿入孔45の開口周縁には、環状に形成されてシャフト22の外フランジ27を支持するフランジ支持部46が設けられる。また、ダイ42は、フランジ支持部46の外周に、当該ダイ42にセットされた駆動部品(仕掛品)のハブ21の各半抜き片38との干渉を回避すると共にかしめパンチ44を収容し、かしめパンチ44をハブ21(シャフト22)の半径方向(図6における左右方向)へ案内するパンチ収容溝48が、各半抜き片38に相対して配設される。そして、第2の実施形態の駆動部品の塑性結合方法では、結合部押え43とダイ42のフランジ支持部46とによって駆動部品(仕掛品)のハブ21の内フランジ24とシャフト22の外フランジ27との重ね合わされた部分が挟持され、この状態で、各かしめパンチ44が駆動部品(仕掛品)のハブ21(シャフト22)の半径方向(図6における左右方向)へスライドされる構造になっている。
これにより、駆動部品(仕掛品)のハブ21の各半抜き片38の端部が、各かしめパンチ44によって当該駆動部品の軸芯に向けて押圧されて折り曲げられ、図6に示されるように、シャフト22の外フランジ7の周縁にかしめ加工される構造になっている。なお、結合部押え43とダイ42とによって駆動部品(仕掛品)が挟持された状態では、ダイ42にセットされた駆動部品(仕掛品)の各結合部36が、結合部押え43に配設された各凹部47に収容される構造になっている。
次に、第2の実施形態の駆動部品の塑性結合方法を説明する。まず、プレス加工によって、ハブ21の内フランジ24に複数個の半抜き穴37が形成され、各半抜き穴37の内側(ハブ21の軸芯側であって、図4における右側)部分に、結合面側(図4における下側)に突出される半抜き片38が形成される。他方、プレス加工によって、シャフト22の外フランジ27に、結合面側(図4における上側)に突出される複数個の凸部28が形成される。なお、形成された各凸部28には、浸炭や高周波焼き入れ等の表面硬化処理が施される。
次に、上記ハブ21とシャフト22とが塑性結合される(第1の工程)。この第1の工程では、まず、シャフト22の軸部30が第1のプレス型40のダイ26の軸挿入孔31に挿入され、シャフト22がダイ26にセットされる。さらに、ダイ26にハブ21がセットされ、該ハブ21の内フランジ24がシャフト22の外フランジ27の各凸部28上に重ね合わされる。そして、ハブ21は、内フランジ24の段部25の内周面25aがスライドサポート23の上端部に係合されてシャフト22に対して芯出しされる。芯出し完了後、パンチ29によって内フランジ24が各凸部28に押圧され、内フランジ24(ハブ21)の材料が塑性流動される。これにより、ハブ21の内フランジ24に、各凸部28に相対する各結合部36が形成され、ハブ21とシャフト22とが塑性結合された駆動部品(仕掛品)が得られる。この時、パンチ29の各凹部34の開口部周縁に環状に形成された内向突起35で内フランジ24の材料を押圧することにより、内フランジ24の材料が各凸部28の基部(根元の細い部分)に食込む。これにより、内フランジ24と外フランジ27及び各結合部36と各凸部28とが密着し、ハブ21とシャフト22とが強固に結合される。なお、スライドサポート33は、パンチ29による加圧時に、当該パンチ29の加圧力によって下方へスライドされる。
次に、第2の工程では、まず、第1の工程で得られた駆動部品(仕掛品)が、第2のプレス型41のダイ42にセットされる。そして、結合部押え43が下降されると、駆動部品(仕掛品)の各結合部36が結合部押え43の各凹部47に収容され、ダイ42のフランジ支持部46と結合部押え43とによって、駆動部品(仕掛品)、より詳しくは、ハブ21の内フランジ24とシャフト22の外フランジ27との重ね合わされた部分が挟持され、当該駆動部品(仕掛品)がダイ42に固定される。次に、各かしめパンチ44によって、駆動部品(仕掛品)のハブ21の各半抜き片38の端部が当該駆動部品の軸芯に向けて押圧される。これにより、図6に示されるように、各半抜き片38が折り曲げられてシャフト22の外フランジ7の周縁にかしめ加工される。
この第2の実施形態では、上記第1の実施形態が奏する効果に加え、以下の効果を奏する。
第2の実施形態の駆動部品の塑性結合方法では、ハブ21の内フランジ24に、結合面側に突出させた複数個の半抜き穴37を設け、ハブ21の内フランジ4とシャフト22の外フランジ7とを塑性結合させた後、各半抜き片38の端部が、各かしめパンチ44によって駆動部品の軸芯に向けて押圧されて折り曲げられ、各半抜き片38がシャフト22の外フランジ7の周縁にかしめ加工されるので、第1の実施形態の駆動部品の塑性結合方法と比較して、より高い結合強度(特に抜け強度)を得ることができる。
なお、第1の実施形態及び第2の実施形態は、上記実施形態に限定されるものではなく、例えば次のように構成してもよい。
シャフト2(22)の外フランジ7(27)に形成する凸部8(28)の数量、外径寸法及びテーパ角は、駆動部品の必要強度(必要な捩り強度及び抜け強度)に応じて設定すればよい。
シャフト2(22)の外フランジ7(27)に形成する凸部8(28)は略円柱状でなくてもよく、例えば、回転トルクを受圧する側の面の面積を大きくして捩り強度を高めるため、略四角柱形状としてもよい。この場合も、各凸部8(28)の外側面にテーパを形成する。
ハブ1(21)の内フランジ4(24)に、シャフト2(22)の外フランジ7(27)の各凸部8(28)に相対する複数個の凸部圧入穴を設けておいて、パンチ9(29)によって、各凸部圧入穴に各凸部8(28)を圧入させ、ハブ1(21)とシャフト2(22)とを結合させてもよい。この場合、各凸部8(28)に、相対する凸部圧入穴を係合させることにより、ハブ1(21)が、ダイ6(26)にセットされたシャフト2(22)に対して芯出しされる。
また、図7に示されるように、シャフト2(22)の外フランジ7(27)の結合面(図7における上側の面)に段部49を設けておいて、該段部49の外周面に形成した基準面50にハブ1(21)の内フランジ4(24)の端面を突当てることにより、当該ハブ1(21)をシャフト2(22)に対して芯出しさせてもよい。
シャフト2(22)の外フランジ7(27)の凸部8(28)は、プレス加工の他、切削加工等によって形成してもよい。
さらに、第2の実施形態において、ハブ21の内フランジ24に形成する半抜き穴37の形状は、円、楕円、矩形、三角形のいずれであってもよい。
第1の実施形態の説明図であって、パンチが下降してハブの内フランジに結合部が形成された直後の状態を示す図2におけるA−A断面図である。 第1の実施形態における駆動部品の平面図である。 本駆動部品の塑性結合方法の説明図であって、図1及び図4における要部拡大図である。 第2の実施形態の第1の工程の説明図であって、パンチが下降してハブの内フランジに結合部が形成された直後の状態を示す図5におけるB−B断面図である。 第2の実施形態における駆動部品の平面図である。 第2の実施形態の第2の工程の説明図であって、かしめパンチによって半抜き片がシャフトの外フランジにかしめ加工された状態を示す、図4と同一の軸平面による断面図である。 他の実施形態の説明図であって、図1と同一の軸平面による断面図である。
符号の説明
1(21) ハブ、2(22) シャフト、4(24) 内フランジ4、6(26) ダイ、7(27) 外フランジ、8(28) 凸部、9(29) パンチ、14(34) 凹部、15(35) 内向突起、16(36) 結合部、37 半抜き穴、38 半抜き片、44 かしめパンチ

Claims (5)

  1. ハブとシャフトとが結合された駆動部品の塑性結合方法であって、前記シャフトの外フランジに結合面側に突出する複数個の凸部が形成される工程と、前記シャフトと前記ハブとがダイに順次セットされて前記ハブが前記シャフトに対して芯出しされると共に、前記ハブの内フランジが前記外フランジの各凸部上に重ね合わされる工程と、各凸部に相対する複数個の内向突起を備えるパンチによって前記内フランジが前記外フランジの各凸部に押圧され、前記パンチの各内向突起によって前記内フランジを前記外フランジの各凸部に食込ませる工程と、からなることを特徴とする駆動部品の塑性結合方法。
  2. ハブとシャフトとが結合された駆動部品の塑性結合方法であって、前記シャフトの外フランジに結合面側に突出する複数個の凸部が形成される工程と、前記ハブの内フランジに、半抜き片を結合面側に突出させた複数個の半抜き穴が形成される工程と、前記シャフトがダイにセットされると共に、前記ハブが前記半抜き片を基準に前記ダイにセットされ、前記内フランジが前記外フランジの各凸部上に重ね合わされる工程と、各凸部に相対する複数個の内向突起を備えるパンチによって前記内フランジが前記外フランジの各凸部に押圧され、前記パンチの各内向突起によって前記内フランジを前記外フランジの各凸部に食込ませる工程と、からなることを特徴とする駆動部品の塑性結合方法。
  3. さらに、前記半抜き片の端部が、かしめパンチによって折り曲げられて前記外フランジの周縁部にかしめ加工される工程を含むことを特徴とする請求項2に記載の駆動部品の塑性結合方法。
  4. 前記外フランジに形成される各凸部に表面硬化処理が施されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の駆動部品の塑性結合方法。
  5. 前記外フランジに形成される各凸部に末広がりのテーパが形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の駆動部品の塑性結合方法。
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