JP7334749B2 - 金属部品の接合方法、接合部品の製造方法、及び金属部品の接合構造 - Google Patents
金属部品の接合方法、接合部品の製造方法、及び金属部品の接合構造 Download PDFInfo
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Description
本実施形態は、複数の金属部品の板状部を重ねて、かしめ接合する金属部品の接合技術に関する。
かしめ工程103は、かしめ相手材1の開口1aに無端環状の張出部2Aを通して複数の板状部を重ねた状態で、かしめ材2における張出部2Aで囲まれる部分を、当該張出部2Aの張り出し方向と同方向に押圧することで、張出部2Aをかしめ相手材1の上にかしめる工程である。
また、かしめ相手材1は、2枚以上であってもよい。
<開口工程101>
開口工程101は、図2に示すように、かしめ相手材1を厚さ方向でダイ10と板押え11とで拘束した状態で、開口形状と同じ断面形状のパンチ12を板厚方向に下降することで板を打ち抜き、かしめ相手材1に開口1aを形成する。
予成形工程102は、図3に示すように、下型13と上型14とでかしめ材2を板厚方向にプレスして、板厚方向に張り出し且つ平面視で無端環状となった張出部2Aを形成する。
具体的には、下型13の上面には、張出部2Aに倣った形状の無端環状の突起部13Aが、無端環状に形成されている。上型14の下面には、突起部13Aにプレス方向で対向し、張出部2Aに倣った形状の無端環状の凹部14Aが形成されている。そして、突起部13Aと凹部14Aによる張り出し成形によって、上記の無端環状の張出部2Aが、かしめ材1に形成される。
かしめ工程103では、まず、図5(a)に示すように、無端環状の張出部2Aをかしめ相手材1の開口1aに通すようにして、かしめ材2の上にかしめ相手材1を重ねた状態とする。
上型16の下面16aは、例えば平坦になっていて、張出部2Aの先端部を横方向(プレス方向に直交する方向)に案内する案内面となっている。なお、案内面は、平坦でなくても良く、例えば、断面が外側に向かうほど低くなるような輪郭形状であってもよい。
その案内面を構成する下面16aは、かしめ相手材1における開口の外周部(かしめられる部分)の上方まで延在している。
なお、上型16の下面16aとかしめ相手材1の間隔は、例えばかしめ材2の板厚の2倍程度となるように設定する。
(1)ここで、無端環状の張出部2Aで囲まれた内側部分2Bの形状について、特に限定はないが、張出部2Aの内周側の壁面は、内側に傾斜した傾斜面であることが好ましい。
下型13の突起部13Aの内周側の壁面13Aaを内側に傾斜した傾斜面を形成しておけば、実現可能である。
そして、例えば、かし103工程として、図7に示すように、断面円弧状の内側部分2Bを、上面が平坦なパンチ17で押し上げることで、張出部2Aの頂部が上型の下面に16aに案内されて拡径方向(外方)に変位するように、張出部2Aが回転変位してかしめ相手材1の上に巻き付いてかしめが実行される。
通常のバーリング加工を用いたかしめ接合の場合には、かしめ材2に下穴を形成し(打抜きにより打抜き穴を加工し)、下穴に対してバーリング成形を施して、フランジ部2D(バーリング部)を形成した場合、図8(a)に示すように、フランジ部2Dは、円筒形状となって板面に対して垂直方向に成形される。このため、かしめの工程(図8(b)~(d)参照)にて、フランジ部2Dを上側から押し潰すと、図8(c)のように、フランジ部2Dの先端部の端面が潰れて、図8(d)のように、かしめができないか不十分である可能性がある。
本開示は、以下のような構成も取ることができる。
このため、かしめ接合について、金型形状などの金型構造を複雑化することなく、十分な接合強度を確保できる接合構造体を取得することができる。この結果、本発明の態様によれば、例えば、自動車部品におけるハイテン材を用いたかしめ接合や、異種材接合が可能となり、自動車車体の軽量化に貢献できる。
この構成によれば、仮にかしめ相手材1がアルミ合金材などの部材から構成されていても、より確実に異種材接合が可能となる。
この構成によれば、バーリング加工を用いた接合部品をより簡易に製造可能となる。
接合部品は、例えば自動車車体部品である。
本実施形態に基づく上述のかしめ接合方法によって、本構造を構成することが可能である。
1a 開口
2 かしめ材
2A 張出部
2B 内側部分
16 上型
16a 下面
17 ポンチ
101 開口工程
102 予成形工程
103 工程
Claims (3)
- 複数の金属部品の板状部を重ねてかしめ接合する金属部品の接合方法であって、
上記複数の金属部品から選択した金属部品であるかしめ材の板状部に、板厚方向に張り出し且つ平面視で無端環状の張出部を形成する工程と、
上記かしめ材以外の金属部品であるかしめ相手材の板状部における接合位置に、平面視おいて、上記無端環状の張出部を差し込み可能な開口を形成する工程と、
上記かしめ相手材の開口に上記無端環状の張出部を通して複数の板状部を重ねた状態で、上記かしめ材における上記張出部で囲まれる部分を、当該張出部の張り出し方向と同方向に押圧することで、上記張出部を、上記かしめ相手材における上記開口の外周部の上にかしめるかしめ工程と、
を備え、
上記かしめ工程は、上記張出部の先端部を拡径方向に案内する案内面を有する上型を有し、上記張出部で囲まれる部分を当該張出部の張り出し方向と同方向に押圧した際に、上記張出部の先端部を上記案内面で拡径方向に案内する、
ことを特徴とする金属部品の接合方法。 - 上記金属部品のうち、少なくともかしめ相手材は、引張強度が270MPa以上の金属板からなる、請求項1に記載した金属部品の接合方法。
- 複数の金属部品の板状部を、請求項1又は請求項2に記載の金属部品の接合方法で接合する、接合部品の製造方法。
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