JP7342895B2 - 金属部品の接合方法、及び接合部品の製造方法 - Google Patents

金属部品の接合方法、及び接合部品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、2以上の金属部品の板状部の部分を、バーリング成形を用いたかしめ加工により接合する接合方法、及びそれを適用した接合部品の製造方法に関する技術である。
近年、自動車車体の衝突安全性向上と軽量化を両立させるため、車体部品の異種材接合技術の開発が進んでいる。一般的に自動車プレス部品の接合として、スポット溶接等の接合方法が用いられるが、異種材の接合は金属間化合物などの課題がある。また、超ハイテン材においてもLME等の溶接課題があり、溶接以外の接合方法が求められている。
上記スポット溶接の代替として、摩擦撹拌接合(FSW)やセルフピアシングリベット、メカニカルクリンチングといった接合方法の開発が進んでいる。しかし、自動車部品の量産にこれらの技術を適用する場合、摩擦撹拌接合やセルフピアシングリベットでは設備投資や追加部品のコストアップ、メカニカルクリンチングでは接合強度の低下といった課題が挙げられる。
ここで、特許文献1には、2枚の金属板の下穴が一致するように重ね合わせ、この状態でバーリング成形を施して筒状のフランジ部を形成した後に、筒状のフランジ部の端部周縁部を他方の金属板を包み込むように拡径方向へ屈曲してかしめることで、端部かしめ部と最外側に位置する金属板の間に、他の金属板を狭着することを記載されている。
また、特許文献2に記載のプレス成形方法は、丸穴を有するベース金属板の上に丸穴を有する被接合金属板を各穴の中心が一致するように重ね合わせ、バーリング加工用のパンチを被接合金属板の丸穴に圧入することで、バーリング部の周縁部がベース金属板の内周部に圧着し、2枚の金属板が接合される、ことが記載されている。
また、特許文献3には、薄板金属板の重ね合わせ部に突き破りポンチを差し込んで、ガイド孔を形成するとともに、このガイド孔の周縁を裏面に向かって屈曲させるバーリング加工を行った後に、カウンタポンチを薄板金属板の裏面から屈曲縁に押し付けることにより、屈曲縁を重ね合わせ部の裏面に折り返すヘミング加工を行って薄板金属板を重ね合わせ部で結合する方法が記載されている。
特開平11-239834号公報 特開平8-215778号公報 特開平6-190471号公報
しかしながら、特許文献1に記載のプレス成形方法では、バーリング加工により立ち上がるフランジ部が円筒状となっており、金属板面に対して垂直方向(板面に対し90度以下の立上り)までしか成形されない。このため、筒状のフランジ部の端部周縁部のかしめ工程で、フランジ部の先端部が潰されてかしめができない可能性がある。また、かしめ工程でフランジ部(バーリング部)の先端板端面が金型に潰されることで、当該金型が傷みやすくなり、量産コストが増加する可能性がある。
また、特許文献2に記載のプレス成形方法は、バーリング部の周縁部がベース金属板の端面に圧着する方法であり、この成形方法では、接合する金属板が薄板の場合に、十分な接合強度が得られない可能性がある。
更に、特許文献3に記載のプレス成形方法は、1つの工程で穴開けからかしめ加工まで実施することを前提としているため、金型構造が複雑になり、金型の製作費用や補修費などが増加する可能性がある。また、このプレス成形方法では、接合する板材の強度が高いハイテン材の場合には、金型制約上加工できない可能性がある。
本発明は、上記のような点を鑑みてなされたものであり、金型の構造を複雑化することなく、十分な接合強度を確保できる、バーリング加工を用いたかしめ接合の技術を提供することを目的とする。
課題解決のため、本発明の一態様は、 複数の金属部品の板状部を、バーリング加工で形成されたフランジ部をかしめて接合する金属部品の接合方法であって、上記複数の金属部品から選択した金属部品であるかしめ材の板状部に下穴を形成する工程と、上記かしめ材以外の金属部品であるかしめ相手材の板状部における接合位置に開口を形成する工程と、上記かしめ材の下穴外周にバーリング加工を施して、下穴の周囲を立ち上げてフランジ部を形成するバーリング工程と、上記下穴と上記開口とを合わせてかしめ材の上にかしめ相手材を重ねた状態で、上記フランジ部をかしめて板状部同士を接合するかしめ工程と、を備え、上記バーリング工程の前に、上記かしめ材における上記下穴の外周部となる領域を、上記フランジ部の立ち上げ方向とは反対側に凹の第1の凹形状とする第1凹形状形成工程と、上記バーリング工程の前に、上記かしめ相手材における上記開口の外周部となる領域を、上記かしめ材の上にかしめ相手材を重ねた状態で上記第1の凹形状と同方向に凹で且つ上記第1の凹形状内に位置する第2の凹形状とする第2凹形状形成工程と、を有し、上記第1の凹形状内に、上記フランジ部となる領域が設定され、上記バーリング工程は、上記下穴と上記開口とを合わせて上記かしめ材の上に上記かしめ相手材を重ね、且つ上記第1の凹形状内の外周部及び上記第2の凹形状内の外周部を拘束した状態で、上記下穴の周囲を立ち上げて上記フランジ部を形成し、上記かしめ工程は、上記第2の凹形状内の外周部に向けて、上記フランジ部を曲げ成形することでかしめを行う曲げ成形工程と、上記曲げ成形工程後のかしめ部を板厚方向にプレスして平坦化する平坦化工程と、を備える。
本発明の態様によれば、立ち上げたフランジ部の外周の全周に、第1の凹形状の外周部分と第2の凹形状の外周部分からなる凹部が形成されているため、かしめの際に、立ち上げたフランジ部を拡径方向に曲げ成形するだけで、フランジ部がかしめ相手材の上に、より隙間無く巻き付くように変形する。これによって、かしめ加工のプレスによって、よりその巻きつけられた部分をかしめることが可能となる。更に、本発明の態様によれば、かしめ部を平坦化するこことで、よりかしめ接合の結合力が強くなるとともに、かしめ部による他部品との干渉を抑制可能となる。
このため、本発明の態様によれば、バーリング加工を用いたかしめ接合について、金型形状などの金型構造を複雑化することなく、十分な接合強度を確保できる接合構造体を取得することができる。この結果、本発明の態様によれば、例えば、自動車部品におけるハイテン材を用いたかしめ接合や、異種材接合が可能となり、自動車車体の軽量化に貢献できる。
本発明に基づく実施形態に係る接合方法の工程を説明する図である。 開口工程及び下穴工程を説明する図である。 第1及び第2凹形状形成工程及びバーリング工程を説明する図である。 第1の凹形状の部分とフランジ部となる領域の関係を示す平面図である。 かしめ工程を説明する図である。 平坦化工程を説明する図である。 第1の凹形状の形成の別の例を説明する図である。 従来のかしめ接合の場合を説明する図である。 従来のかしめ接合の場合を説明する図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
本実施形態は、複数の金属部品の板状部を重ねて、バーリング加工で形成されたフランジ部をかしめて接合する金属部品の接合技術に関する。すなわち、本実施形態は、バーリング加工を用いたかしめ接合の技術に関するものである。
ここで、「金属部品の板状部」と記載しているのは、少なくともかしめ接合される部分が板状となっていればよく、金属部品として、かしめ接合される箇所以外に板形状以外の部分を有していても良いことを表している。
本実施形態では、金属部品全体が板材からなる場合を例にして説明する。このため、金属部品及び金属部品の板状部をともに、金属板とも呼んで説明する。すなわち、本実施形態の例では、複数の金属板をかしめ接合する場合とする。また、バーリング加工を施す金属板をかしめ材と呼び、かしめ材以外の金属板をかしめ相手材と呼ぶ。
本実施形態の金属部品の接合方法は、図1に示すように、開口工程100、下穴工程101、バーリング工程103、かしめ工程104を備える。更に、本実施形態の接合方法は、第1凹形状形成工程102A、及び第2凹形状形成工程102Bを備える。各工程は、プレス加工で行われる。
開口工程100は、かしめ相手材1の板状部における接合位置に開口1aを形成する工程である。
下穴工程101は、かしめ材2の板状部(接合部)に下穴2aを形成する工程である。
第1凹形状形成工程102Aは、バーリング工程103の前に、かしめ材2における下穴2aの外周部となる領域を、立ち上げ方向とは反対側に凹の第1の凹形状3とする成形工程である。ここで、第1の凹形状3内に、フランジ部2Aとなる領域が設定される。
第2凹形状形成工程102Bは、バーリング工程103の前に、かしめ相手材1における開口1Aの外周部となる領域を、かしめ材2の上にかしめ相手材1を重ねた状態で第1の凹形状3と同方向に凹で且つ第1の凹形状内に位置する第2の凹形状4とする工程である。
バーリング工程103は、かしめ材2の下穴2aの外周にバーリング加工を施して、下穴2aの周囲を立ち上げてフランジ部2A(立上り部)を形成する工程である。本実施形態のバーリング工程103は、第1凹形状形成工程102A及び第2凹形状形成工程102Bの後に実行され、下穴2aと開口1aとを合わせてかしめ材2の上にかしめ相手材1を重ね、且つ第1の凹形状内3の外周部及び第2の凹形状4内の外周部を拘束した状態で、下穴2aの周囲を立ち上げて上記フランジ部2Aを形成する。
かしめ工程104は、かしめ相手材1の開口1aにフランジ部2Aを通して複数の板状部を重ねた状態として、フランジ部2Aをかしめて、複数の金属板同士(板状部同士)を接合する工程である。本実施形態のかしめ工程は、図1に示すように、曲げ成形工程104Aと平坦化工程104Bとを備える。曲げ成形工程104Aは、第2の凹形状内の外周部に向けて、上記フランジ部を曲げ成形することでかしめを行う。平坦化工程104Bは、曲げ成形工程104A後のかしめ部を板厚方向にプレスして平坦化する。
ここで、バーリング工程103の前に、開口工程100、下穴工程101、第1凹形状形成工程102A、及び第2凹形状形成工程102Bが行われるが、開口工程100、下穴工程101、第1凹形状形成工程102A、及び第2凹形状形成工程102Bの実行順序には特に限定はない。
また、接合される金属板の引張強度について、特に限定はない。例えば、接合される金属板のうち、少なくともかしめ相手材1は、引張強度が270MPa以上の鋼板やアルミ合金材などの金属板から構成されてもよい。かしめ材2も、引張強度が270MPa以上の鋼板やアルミ合金材などの金属板であってもよい。異種材料同士の接合の場合には、かしめ材2の引張強度が、かしめ相手材1の引用強度よりも大きくなるように設定することが好ましい。
また、かしめ相手材1は、2枚以上であってもよい。
次に、金属部品の具体的な接合方法の例を、図面を参照して説明する。
以下の例では、かしめ材2及びかしめ相手材1を構成する金属板がそれぞれ1枚ずつの場合とする。かしめ相手材1が2枚以上であってもよい。
<開口工程100、下穴工程101>
開口工程100及び下穴工程101は、図2に示すように、かしめ相手材1若しくはかしめ材2を構成する金属板を厚さ方向でダイ10と板押え11とで拘束した状態で、穴形状と同じ断面形状のパンチ12を板厚方向に下降することで板を打ち抜き、金属板1,2に穴1a、2aを形成する。
なお、開口1aの径は、下穴2aの径よりも大きい。具体的には、かしめ接合するためにかしめ相手材1とかしめ材2を重ねた際に、開口1aの開口端は、フランジ部を形成する領域の外縁と同じか、それよりも外側に位置する。
<第1凹形状形成工程102A、第2凹形状形成工程102B、及びバーリング工程103>
本実施形態では、図3に示すように、1つのプレス金型によって、第1凹形状形成工程102A、第2凹形状形成工程102B、及びバーリング工程103を一連のプレス加工として実行する場合を例に挙げる。第1凹形状形成工程102A、第2凹形状形成工程102B、及びバーリング工程103を個別のプレス工程としてもよい。
まず、図3(a)のように、下穴2aと開口1aが同心となるようにして、かしめ材2の上にかしめ相手材1を重ねた状態とし、図3(a)→(b)のように、かしめ材2とかしめ相手材1とを同時に、かしめ相手材1における開口1aの外周、及びかしめ材2における下穴2aの外周であってフランジ部2Aとなる領域ARA(図4参照)の外側を、下型13と上型14で上下からプレスする。
このとき、下型13の上面には、第1の凹形状3の形成位置に、第1の凹形状3に倣った形状の凹部13aが内周側に形成されている。また、上型14の下面には、第1の凹形状3の形成位置に、第1の凹形状3に倣った形状の張出部14aが内周面側に形成されている。すなわち、凹部13aと張出部14aがプレス方向で対向している。
このため、図3(a)→(b)のように、かしめ材2を下型13と上型14で上下からプレスすることで、下穴2aの外周に第1の凹形状3が形成される。第1の凹形状3は、図4に示すように、底面にフランジ形成領域ARAが配置されるだけの大きさの外周輪郭形状を有する。すなわち、第1の凹形状3内に、フランジ部2Aとなる領域ARAを設定することが可能な大きさに、当該第1の凹形状3が設定されている。
また、第1の凹形状3の形成と同時に、かしめ相手材1の開口1aの外周部に第2の凹形状4が形成される。本実施形態では、第2の凹形状4の部分の下面が、第1の凹形状3の上面に倣った形状となっている。
ここで、下穴2aと開口1aが同心となるようにして、かしめ材2の上にかしめ相手材1を重ねた状態において、開口1aの開口端は、フランジ部2Aを形成する領域ARAの外縁と同じか、それよりも外側に位置する。このため、上記形成された第2の凹形状4は、第1の凹形状3の外周部3aの凹部分と対向する部分だけの形状となり、第2の凹形状4の板厚方向の断面が、図3(b)(c)のように、凹の底部分がないか殆ど無く、板厚方向に対し傾斜した傾斜部分が主体となっている。
この図3(a)→(b)の処理が、第1凹形状形成工程102A及び第2凹形状形成工程102Bを構成する。
続いて、図3(b)のように、上型14と下型13でかしめ材2を拘束した状態で、下穴2aに対して下側(立上り方向とは反対側)から、図3の(b)→(c)のように、バーリング用のパンチ15を通過させることで、下穴2a外周を立ち上げてフランジ部2Aを形成する。
この図3の(b)→(c)の処理が、バーリング工程を構成する。
このバーリング工程103では、フランジ部2Aの外周に位置した第1の凹形状3の外周部分、及び第2の凹形状4の外周部分は、上型14と下型13で拘束されているため、フランジ部2Aの成形に影響することなく、若しくは影響が殆どないので、フランジ部2Aの外周にリング状(ドーナツ状)の凹状態として残存している。
<かしめ工程104>
かしめ工程104は、バーリング工程103の後に実行される。
かしめ工程104では、まず、図3(c)で形成した、下穴2aと開口1aを同心に、かしめ材2の上にかしめ相手材1を重ねた状態のまま、ダイ16でかしめ材2及びかしめ相手材1を支持する。ダイ16は、下型13をそのまま使用すればよい。
次に、かしめ工程104は、図5(a)→(b)のように、円錐部17Aを有するパンチ17をフランジ部2A内に同軸に下降して、円錐部17Aの傾斜面によって、フランジ部2Aを拡径することで、当該フランジ部2Aを、かしめ相手材1の第2の凹形状4の傾斜した凹部分に向けて曲げ加工する。これによって、かしめ材2のフランジ部2Aが、かしめ相手材1の第2の凹形状4の傾斜した凹部分に巻き付つくように拡径方向(負角の方向)に曲がる。更に、続くパンチ17の下降で、円錐部17Aの面によって決め押しされてかしめ部が形成され、かしめ接合が実行される。
この、図5(a)→(b)の処理が、曲げ成形工程104Aを構成する。
次に、かしめ工程104では、図6に示すように、プレス面が平坦な下型23と上型24で、上記形成したかしめ部を板厚方向にプレス(押圧)して、決め押しを行う。このとき、かしめ材2及びかしめ相手材1は、板押え25とパッド26で拘束しておく。
この図6に示す処理は、平坦化工程104Bを構成する。
これによって、図6(c)に示すように、かしめ部がそれに続く板部分と同一平面状に成形されることから、かしめ部における板厚方向への突出量が小さくなり、かしめ部が他の部品と干渉することを抑えることができる。また、決め押しによって、かしめ部の接合がより強くすることができる。
(変形例)
(1)上記実施形態では、かしめ材2について、下穴2aを形成した後に、第1の凹形状3の成形を行う場合を例示したが、これに限定されない。例えば、図7(a)→(b)に示すように、第1の凹形状3に倣った凹部を有する下型18と、第1の凹形状3に倣った張出部を有する上型19で、下穴を開口していないかしめ材2をプレスして第1の凹形状3を形成した後に、図7(c)→(d)のように、上型21と下型20で拘束し、第1の凹形状3の中央部を、抜きパンチ22で板を打ち抜いて下穴2aを形成するようにしても良い。この場合、第1の凹形状3の形成の際に、平底の伸びフランジ成形を無視することができ、伸びフランジ割れリスクを低減することができる。
同様に、かしめ相手材1においても、第2の凹形状4をプレス加工で形成した後に、開口1aを形成するようにしても良い。この場合も、第2の凹形状4の形成の際に、平底の伸びフランジ成形を無視することができ、伸びフランジ割れリスクを低減することができる。
この場合、かしめ材2とかしめ相手材1とを重ねて、一回のプレス加工で、第1の凹形状3と第2の凹形状4を形成するようにしてもよい。
ここで、開口1aの外周は、平面視でフランジ部2Aとなる領域ARAよりも外側と重なる領域であるため、第2の凹形状4は、平面視でフランジ部2Aとなる領域よりも外側と重なる領域に形成される。
また、かしめ材2とかしめ相手材1とを重ねた際に、第2の凹形状4は、第1の凹形状内に位置する大きさとする。
ここで、上記説明では、下穴2aが丸穴である場合を想定して記載しているが、下穴2aの断面形状が円形でなくても良い。例えば下穴2aの断面形状が、四隅の角部にRや面取りが付与された四角形形状や楕円形状であっても良い。また、必ずしも下穴2aの全周をバーリングする必要はなく、周方向の一部分だけをバーリングしてフランジ部2Aとしても良い。形成したフランジ部2Aをかしめることで、金属部品が接合可能であればよい。例えば、下穴が上記のような四角形状であれば、4隅の角部部分だけをバーリングしたり、4辺の部分だけをバーリングしたりしても良い。
(動作その他)
バーリング加工前に第1の凹形状3を形成しない場合、すなわち、平板状のかしめ材2に下穴2aを形成し(打抜きにより打抜き穴を加工し)、下穴2aに対してバーリング成形を施して、フランジ部2A(バーリング部)を形成した場合、図8(a)に示すように、フランジ部2Aは、円筒形状となって板面に対して垂直方向に成形される。このため、かしめの工程(図8(b)~(d)参照)にて、フランジ部2Aを上側から押し潰すと、図8(c)のように、フランジ部2Aの先端部の端面が潰れて、図8(d)のように、かしめができないか不十分である可能性がある。
また、図9(a)のように、バーリング加工で下穴の外周を立ち上げて円筒状のフランジ部2Aを形成した後に、図9(b)のように、円錐パンチ40でフランジ部2Aを拡径して、フランジ部2Aをかしめ相手材1の上面に巻きつけるかしめ方法もある。しかし、成形下死点で、図9(b)に示すように、巻きつけ部に隙間が発生するため、その分、結合力が弱くなり、十分な接合強度が得られない。
これに対し、本実施形態では、曲げ成形工程104Aで、図5(b)に示すように、かしめ相手材1における、フランジ部2Aが巻き付く面が、パンチ17の円錐面の傾斜に沿った方向に傾斜した部分(第2の凹形状4)であるため、巻き付いたフランジ部2Aと、かしめ相手材1のかしめ接合部(第2の凹形状4)が隙間無く接合して、両者の結合力が強くなり、十分な接合強度を有するかしめ接合を得ることができる。また、パンチ17の円錐面でかしめのための荷重を負荷するため、フランジ部2Aの先端面も潰れ難くなる。
更に、平坦化工程104Bで、図5(c)に示すように、かしめ部を平坦化することで、かしめ部の板厚方向への突出量が押さえられて、かしめ部の他の部品との干渉を抑制されるとともに、押し決めによってかしめ部の結合力が向上する。
この結果、確実に、かしめ接合を実現することが可能となる。
(その他)
本開示は、以下のような構成も取ることができる。
(1)本実施形態は、複数の金属部品の板状部を、バーリング加工で形成されたフランジ部をかしめて接合する金属部品の接合方法であって、上記複数の金属部品から選択した金属部品であるかしめ材の板状部に下穴を形成する工程と、上記かしめ材以外の金属部品であるかしめ相手材の板状部における接合位置に開口を形成する工程と、上記かしめ材の下穴外周にバーリング加工を施して、下穴の周囲を立ち上げてフランジ部を形成するバーリング工程と、上記下穴と上記開口とを合わせてかしめ材の上にかしめ相手材を重ねた状態で、上記フランジ部をかしめて板状部同士を接合するかしめ工程と、を備え、上記バーリング工程の前に、上記かしめ材における上記下穴の外周部となる領域を、上記フランジ部の立ち上げ方向とは反対側に凹の第1の凹形状とする第1凹形状形成工程と、上記バーリング工程の前に、上記かしめ相手材における上記開口の外周部となる領域を、上記かしめ材の上にかしめ相手材を重ねた状態で上記第1の凹形状と同方向に凹で且つ上記第1の凹形状内に位置する第2の凹形状とする第2凹形状形成工程と、を有し、上記第1の凹形状内に、上記フランジ部となる領域が設定され、上記バーリング工程は、上記下穴と上記開口とを合わせて上記かしめ材の上に上記かしめ相手材を重ね、且つ上記第1の凹形状内の外周部及び上記第2の凹形状内の外周部を拘束した状態で、上記下穴の周囲を立ち上げて上記フランジ部を形成し、上記かしめ工程は、上記第2の凹形状内の外周部に向けて、上記フランジ部を曲げ成形することでかしめを行う曲げ成形工程104Aと、上記曲げ成形工程104A後のかしめ部を板厚方向にプレスして平坦化する平坦化工程104Bと、を備える。
この構成によれば、かしめ工程の際に、フランジ部を傾斜した第2の凹形状の部分に押しつけるように曲げ加工するという、簡単な操作によって、フランジ部を確実に負角にした状態で、かしめを行うことができる。更に、この構成によれば、かしめ部を平坦化するこことで、よりかしめ接合の結合力が強くなるとともに、かしめ部による他部品との干渉を抑制可能となる。
この結果、バーリング加工を用いたかしめ接合について、金型形状などの金型構造を複雑化することなく、十分な接合強度を確保できる接合構造体を取得するができる。この結果、本発明の態様によれば、例えば、自動車部品におけるハイテン材を用いたかしめ接合や、異種材接合が可能となり、自動車車体の軽量化に貢献できる。
(2)上記第1凹形状形成工程と第2凹形状形成工程とは、かしめ材の上にかしめ相手材を重ねた状態で、1つのプレス加工で行われる。
この構成によれば、第1の凹形状と第2の凹形状を、一回のプレス加工で形成できる。
すなわち、重ねた状態とするだけで、第1の凹形状と第2の凹形状の凹みの成形が一つの金型で済み、第1の凹形状と第2の凹形状の位置合わせが簡単になる。
(3)上記金属部品のうち、少なくともかしめ相手材は、引張強度が270MPa以上の金属板からなる。
この構成によれば、仮にかしめ相手材1がアルミ合金材などの部材から構成されていても、より確実に異種材接合が可能となる。
(4)本実施形態の接合部品の製造方法では、複数の金属部品の板状部を、本実施形態に記載の金属部品の接合方法で接合する。
この構成によれば、バーリング加工を用いた接合部品をより簡易に製造可能となる。
接合部品は、例えば自動車車体部品である。
1 かしめ相手材(金属部品)
1a 開口
2 かしめ材(金属部品)
2A フランジ部
2a 下穴
3 第1の凹形状
4 第2の凹形状
100 開口工程
101 下穴工程
102A 第1凹形状形成工程
102B 第2凹形状形成工程
103 バーリング工程
104 かしめ工程
104A 曲げ成形工程
104B 平坦化工程

Claims (4)

  1. 複数の金属部品の板状部を、バーリング加工で形成されたフランジ部をかしめて接合する金属部品の接合方法であって、
    上記複数の金属部品から選択した金属部品であるかしめ材の板状部に下穴を形成する工程と、
    上記かしめ材以外の金属部品であるかしめ相手材の板状部における接合位置に開口を形成する工程と、
    上記かしめ材の下穴外周にバーリング加工を施して、形成した下穴の周囲を立ち上げてフランジ部を形成するバーリング工程と、
    形成した上記下穴と形成した上記開口とを合わせてかしめ材の上にかしめ相手材を重ねた状態で、形成した上記フランジ部をかしめて板状部同士を接合するかしめ工程と、
    を備え、
    上記バーリング工程の前に、上記かしめ材における上記下穴の外周部となる領域を、上記フランジ部の立ち上げ方向とは反対側に凹の第1の凹形状とする第1凹形状形成工程と、
    上記バーリング工程の前に、上記かしめ相手材における上記開口の外周部となる領域を、上記かしめ材の上にかしめ相手材を重ねた状態で上記第1の凹形状と同方向に凹で且つ上記第1の凹形状内に位置する第2の凹形状とする第2凹形状形成工程と、
    を有し、
    上記第1の凹形状内に、上記フランジ部となる領域が設定され、
    上記バーリング工程は、上記下穴と上記開口とを合わせて上記かしめ材の上に上記かしめ相手材を重ね、且つ上記第1の凹形状内の外周部及び上記第2の凹形状内の外周部を拘束した状態で、上記下穴の周囲を立ち上げて上記フランジ部を形成し、
    上記かしめ工程は、上記第2の凹形状内の外周部に向けて、上記フランジ部を曲げ成形することでかしめを行う曲げ成形工程と、上記曲げ成形工程後のかしめ部を板厚方向にプレスして平坦化する平坦化工程と、を備える、
    ことを特徴とする金属部品の接合方法。
  2. 上記第1凹形状形成工程と第2凹形状形成工程とは、かしめ材の上にかしめ相手材を重ねた状態で、1つのプレス加工で行われる、ことを特徴とする請求項1に記載した金属部品の接合方法。
  3. 上記金属部品のうち、少なくともかしめ相手材は、引張強度が270MPa以上の金属板からなる、請求項1又は請求項2に記載した金属部品の接合方法。
  4. 複数の金属部品の板状部を、請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の金属部品の接合方法で接合する、接合部品の製造方法。

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