JP4279809B2 - 車両用ドライブプレート - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンと流体式伝動装置との間に介在させられる円板状のドライブプレートに関するものである。
車両において、エンジンとそのエンジンから出力される動力を伝達するためにそのエンジンに連結される流体式伝動装置との間に介在させられて、そのエンジンのクランク軸と流体式伝動装置とに連結される円板状のドライブプレートが知られている。このドライブプレートは、通常、スタータモータのピニオンと噛み合うための外周歯を備え、エンジンを起動させる場合には、そのスタータモータによってクランク軸と一体的に回転駆動される。このドライブプレートは、エンジンから出力される動力をトルクコンバータやフルードカップリングのような流体式伝動装置に伝達するために、クランク軸と流体伝動装置とにそれぞれ連結されるとき、組み付け時においてエンジンのクランク軸の軸心と流体式伝動装置の軸心との間を芯出しさせるようになっている。たとえば、特許文献1に記載されているように、ドライブプレートの中心部にプレスによるしぼり加工にて円筒状部の軸受け部を同軸的に形成(突出形成)し、その軸受け部の内周面にクランク軸の端部と流体式伝動装置から突き出されたパイロットボスとが向かい合う形で上記円筒状の軸受け部に嵌合されることによって、クランク軸の軸心と流体伝動装置の軸心との間を芯出しさせ組付精度の向上を図っている。また、上記しぼり加工による円筒状の軸受け部に替えて、ドライブプレートの中心穴に円筒状の軸受け部材を溶接したものも提案されている。
特開2000−314463号公報
ところで、上記のような従来のドライブプレートでは、軸受け部をしぼり加工するためのプレス工程が非常に多くなり、各工程で発生した誤差が蓄積されることによって寸法精度が悪くなり品質を低下させるおそれが生じたり、金型のコストや製造コストが高くなったりする問題があった。また、軸受け部が一体成形されているので、製品の仕様を変更する場合には、ドライブプレートを全面的に変更する必要があり、多品種少量生産には適用しづらかった。さらに、軸受け部材を溶接する場合は、軸受け部材に発生する溶接歪みやスパッタの付着を修正加工するために製造コストが高くなったり、溶接不良による軸受け部の位置精度の低下や取付強度不足による品質低下を生じるおそれがあった。
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、エンジンのクランク軸の軸心と流体式伝動装置の軸心との組付時の芯出し精度を一層向上させ、製造コストも低減することができる車両用ドライブプレートを提供することにある。
かかる目的を達成するための請求項1に係る発明の要旨とするところは、エンジンと流体式伝動装置との間に介在させられて、そのエンジンのクランク軸とその流体式伝動装置とに連結される円板状の車両用ドライブプレートであって、(a) 回転中心部に中心穴が貫通して形成された円板と、(b) 前記中心穴よりも大きな外径を有する円筒形状の大径部と、その中心穴内に嵌合可能な外径を有する円筒形状であってその大径部側とは反対側の端部の内径がその大径部側の内径より大きく且つその大径部側に近づくにつれて小さくなる小径部とを一体に備え、その大径部の外周面と内周面とで前記クランク軸と前記流体式伝動装置とが位置決めされると共に、その小径部の前記端部がかしめによって塑性変形させられて前記中心穴にかしめ着けられ、かしめ後のその小径部の内径がその大径部の内径より大きくされている軸受け部材とを、備え、(c) 前記円板は、前記小径部の端部のうちのかしめによって外周側へ塑性変形させられる一部を受け入れるために、その円板の一方の面と中心穴の内周面との間の内周角部に切欠きが形成されていることにある。
請求項1に係る発明によれば、軸受け部材は、大径部と小径部の境界部分におけるその軸受け部材の外周面の軸方向において径方向の段差が設けられることにより円板との間の位置決めが簡単に行われ、その小径部の端部がかしめによって塑性変形させられるだけでかしめ部分と大径部との間に中心穴の内周縁部が挟み込まれることによりその円板に固定される。よって、ドライブプレートの変形、寸法精度の悪化等が発生する恐れが無くなることにより高精度のドライブプレートが製造され、且つかしめに関与しない大径部によりクランク軸と前記流体式伝動装置とが位置決めされて、エンジンのクランク軸の軸心と流体式伝動装置の軸心との組付時の芯出し精度が一層向上される。また、製造工程が簡単で、製造工程で発生する不具合の修正加工が不要になるので製造コストが低減される。また、かしめ後の小径部の内径が大径部の内径より小さくなることが防止されるので、流体式伝動装置の組付性が向上される。また、前記円板は、前記小径部の端部のうちのかしめによって外周側へ塑性変形させられる一部を受け入れるために、その円板の一方の面と中心穴の内周面との間の内周角部に切欠きが形成されているため、小径部の端部のうちのかしめによって外周側へ塑性変形させられる一部が前記円板に形成された切欠きに受け入れられるので、小径部が円板とかしめられるときに小径部の一部がその切欠きに入り込まされることにより、軸受け部材が特に回転方向に対してより強固に円板に固定され、車両で発生する微小振動によるゆるみに起因する音の発生や中心穴の内周縁に発生するクラック(ひび割れ)が防止される。
前記目的を達成するための請求項2に係る発明の要旨とするところは、エンジンと流体式伝動装置との間に介在させられて、そのエンジンのクランク軸とその流体式伝動装置とに連結される円板状の車両用ドライブプレートであって、(a) 回転中心部に中心穴が貫通して形成された円板と、(b) 前記中心穴よりも大きな外径を有する円筒形状の大径部と、その中心穴内に嵌合可能な外径を有する円筒形状であってその大径部側とは反対側の端部の内径がその大径部側の内径より大きく且つその大径部側に近づくにつれて小さくなる小径部とを一体に備え、その大径部の外周面と内周面とで前記クランク軸と前記流体式伝動装置とが位置決めされると共に、その小径部の前記端部がかしめによって塑性変形させられて前記中心穴にかしめ着けられ、かしめ後のその小径部の内径がその大径部の内径より大きくされている軸受け部材とを、備え、(c) 前記円板は、前記小径部の端部のうちのかしめによって外周側へ塑性変形させられる一部を受け入れるために、その円板の一方の面の内周縁部と他方の面の内周縁部とが通じるように前記中心穴の内周面においてその円板の厚み方向に溝部が形成されていることにある。
請求項2に係る発明によれば、軸受け部材は、大径部と小径部の境界部分におけるその軸受け部材の外周面の軸方向において径方向の段差が設けられることにより円板との間の位置決めが簡単に行われ、その小径部の端部がかしめによって塑性変形させられるだけでかしめ部分と大径部との間に中心穴の内周縁部が挟み込まれることによりその円板に固定される。よって、ドライブプレートの変形、寸法精度の悪化等が発生する恐れが無くなることにより高精度のドライブプレートが製造され、且つかしめに関与しない大径部によりクランク軸と前記流体式伝動装置とが位置決めされて、エンジンのクランク軸の軸心と流体式伝動装置の軸心との組付時の芯出し精度が一層向上される。また、製造工程が簡単で、製造工程で発生する不具合の修正加工が不要になるので製造コストが低減される。また、かしめ後の小径部の内径が大径部の内径より小さくなることが防止されるので、流体式伝動装置の組付性が向上される。また、前記円板は、前記小径部の端部のうちのかしめによって外周側へ塑性変形させられる一部を受け入れるために、その円板の一方の面の内周縁部と他方の面の内周縁部とが通じるように前記中心穴の内周面においてその円板の厚み方向に溝部が形成されているため、小径部の端部のうちのかしめによって外周側へ塑性変形させられる一部が前記円板に形成された溝部に受け入れられるので、小径部が円板とかしめられるときに小径部の一部がその溝部に入り込まされることにより、軸受け部材が特に回転方向に対してより強固に円板に固定され、車両で発生する微小振動によるゆるみに起因する音の発生や中心穴の内周縁に発生するクラック(ひび割れ)が防止される。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例のドライブプレート12が適用された車両の原動機および駆動系の要部を説明する図であり、図6はそのドライブプレート12が組み付けられたトルクコンバータ14を示す図である。図1および図6において、動力源としてのエンジン10の出力は、ドライブプレート12、流体式伝動装置としてのトルクコンバータ14を介して自動変速機16に入力され、車軸70から図示しない駆動輪へ伝達されるようになっている。
上記ドライブプレート12は、上記エンジン10と上記トルクコンバータ14との間に介在させられて、エンジン10のクランク軸18とトルクコンバータ14を連結することによりエンジン10から出力された動力をトルクコンバータ14に伝達する。
図2(a)はドライブプレート12の正面図であり、図2(b)はその図2(a)に示したA−A断面図である。図2において、ドライブプレート12は、金属製たとえば鋼製の円板20と、金属製たとえば円板20よりも炭素の含有量が低くされて相対的に軟質の鋼製の円筒状の軸受け部材22とで構成されていて、動バランス向上のために動バランスウェイト34がたとえばスポット溶接により備え付けられている。上記円板20はたとえばS35C機械構造用炭素鋼から構成され、上記軸受け部材22はたとえばS15C機械構造用炭素鋼から構成される。
上記円板20は、たとえば板材からプレス加工により打抜き成形されることにより略円形を成し、その回転中心部には中心穴36が貫通して形成されている。その中心穴36に嵌合可能な円筒形状を成している軸受け部材22は、その一端部がかしめ加工によって外周側へ塑性変形されることにより、その中心穴36にかしめ着けられることで固定されている。
上記円板20には、上記中心穴36以外にたとえば打抜きパンチを用いたプレス加工等により、外周寄りの同心の円周方向に沿って等間隔でトルクコンバータ連結穴24と、それよりも中心穴36寄りの内周側において同心の円周方向に沿って等間隔でクランク軸連結穴26が複数個たとえば各々6個形成されている。さらにそのトルクコンバータ連結穴24とクランク軸連結穴26との間には、軽量化や動バランスを向上させるために、円周方向に沿って等間隔で円板20の中心からの径が長い第1副穴28が複数個たとえば3個と中心からの径が短い第2副穴30が複数個たとえば6個形成されている。
また、上記円板20は、たとえば冷間鍛造加工により外周面には、リングギヤ32が形成され、円板20の面は回転中心部付近がエンジン10側に略円形の凸部となるように形成されている。このリングギヤ32には、図示しないスタータモータのピニオンが噛み合わされることにより、エンジン10始動時には、そのスタータモータによってクランク軸18とともにドライブプレート12が回転駆動されるようになっている。
つぎに、前記中心穴36の形成方法と形状を説明する。図3(a)は、上記円板20の回転中心部の正面の部分拡大図であり、図3(b)は、その図3(a)に示したA−A断面の部分図である。図において、中心穴36の内周面と円板20の一面との間の内周角部には複数個たとえば6個の切欠き38が形成されている。この中心穴36と切欠き38とは、図4に示す打抜きパンチ40を用いて打抜きプレス加工することで、中心穴抜き型42により中心穴36が形成されると同時に、そのパンチ40に一体的に形成された切欠き用突起44により中心穴36の内周縁が押圧されることで切欠き用突起44と略同形の切欠き38が同時に形成される。この切欠き用突起44は、球体を略同一な形状に4分割したうちの一つのものと略同形に形成されている。また、この切欠き38は、軸受け部材22がかしめ着けられるときに塑性変形を受けた軸受け部材22の一部が充分に入り込むようにするためのものである。
図5は、前記ドライブプレート12の回転中心部の断面の部分拡大図であり、(a)は上記軸受け部材22がかしめ着けられる前の図であり、(b)は軸受け部材22がかしめ着けられた後の図である。軸受け部材22は、略円筒状を成していて、上記中心穴36と略同径で中心穴36に嵌め入れ可能な小径部46と、その小径部46よりやや大きな外径を有し、略円筒状の前記クランク軸18の端面に形成された嵌合穴と略同径でクランク軸18に嵌合可能な大径部48とでそれぞれの軸心を合わせるようにして一体的に構成されている。これにより、大径部48と小径部46の境界部分においてその軸受け部材22の外周面の軸方向において径方向の段差が設けられることになる。また、軸受け部材22には、トルクコンバータ突起部56と略同じ内径を有しトルクコンバータ突起部56が嵌入可能な貫通穴であるトルクコンバータ嵌合穴50が形成されている。このトルクコンバータ嵌合穴50は、前記トルクコンバータ14側の径は前記エンジン10側の径より大きくなっていて、エンジン10側に近づくにつれて緩やかに小さくなっていき半ば付近でトルクコンバータ突起部56と略同径になっている。すなわち、小径部46において、大径部48側とは反対側の端部の内径が大径部48側の内径より大きく且つ大径部48側に近づくにつれて小さくされている。いいかえれば、小径部46の肉厚が小径部46の大径部48の反対側の端部にいくほど薄くなっているということである。これは、組付性を高めるとともに、かしめ時の荷重を小さくでき、かしめ後の小径部46の内径が大径部48の内径より小さくなることを防ぐねらいがある。
図5(a)に示すように、上記軸受け部材22は、かしめ装置作業台64に固定された環状の支持治具62によって位置決めされ、上記中心穴36内に上記小径部46が大径部48との段差の位置まで嵌め入れられるように前記円板20がその軸受け部材22と支持治具62の上に載せられる。この状態で、中心穴36の軸心Cに対して傾斜した軸心まわりに回転可能に設けられた図示しないかしめ装置のかしめパンチ60の先端部を小径部46の中心穴36から突出した部分に当て、そのかしめパンチ60を中心穴36の軸心Cまわりに回転をかけながら荷重を小径部46にかけることで、小径部46の上端部が塑性変形をうけて外周方向に押し広げられることで、軸受け部材22が中心穴36にかしめ着けられて円板20に固定され、図5(b)に示す状態になる。このとき、軸受け部材22のうち上記かしめによって塑性変形させられた一部は、前記切欠き38内に密に入り込むようにかしめられる。この切欠き38の形状は、軸受け部材22によって完全に充填されるように種々検討を重ねた結果決定されたものである。また、上記かしめ荷重は、軸受け部材22の材質が円板20の材質よりも軟らかいことから円板20が変形させられない程度の力の範囲で決定すればよい。
図6は、以上のように構成された前記ドライブプレート12が実際の車両に組み付けられたときの部分断面図である。ドライブプレート12は、前記エンジン10のクランク軸18に組み付けられてそのクランク軸18と一体となった状態で前記トルクコンバータ14と組み付けられる。クランク軸18とドライブプレート12とは、前記大径部48がクランク軸18の端面に形成された嵌合穴66内に嵌合させられることにより、ドライブプレート12とクランク軸18の軸心が合わされ、ドライブプレート12側より座金52および上記クランク軸連結穴26を介してクランク軸18に螺合された連結ボルト26aにより一体的に連結される。次いで、エンジン10のクランク軸18と一体となったドライブプレート12とトルクコンバータ14とは、前記トルクコンバータ嵌合穴50内にトルクコンバータ突起部56が嵌め入れられることにより、ドライブプレート12とトルクコンバータ14の軸心が合わされた状態で、ドライブプレート12側より上記トルクコンバータ連結穴24を介してトルクコンバータ14に螺合された連結ボルト24aにより連結される。
上述のように、本実施例によれば、ドライブプレート12は、円板20と軸受け部材22とで構成されるものであって、円板20は回転中心部に中心穴36が貫通して形成され、軸受け部材22は中心穴36よりも大きな外径を有する円筒形状の大径部48と、中心穴36内に嵌合可能な外径を有する円筒形状であって大径部48側とは反対側の端部の内径が大径部48側の内径より大きく且つ大径部48側に近づくにつれて小さくなる小径部46とを一体に備え、大径部48の外周面と内周面とでクランク軸18とトルクコンバータ14とが位置決めされると共に、小径部46の端部がかしめによって塑性変形させられて中心穴36にかしめ着けられ、かしめ後の小径部46の内径が大径部48の内径より大きくされているので、軸受け部材22は、大径部48と小径部46の境界部分におけるその軸受け部材22の外周面の軸方向において径方向の段差が設けられることにより円板20との間の位置決めが簡単に行われ、小径部46の端部がかしめによって塑性変形させられるだけでかしめ部分と大径部48との間に中心穴36の内周縁部が挟み込まれることにより円板20に固定される。
よって、ドライブプレート12の変形、寸法精度の悪化等が発生する恐れが無くなることにより高精度のドライブプレート12が製造され、且つかしめに関与しない大径部48によりクランク軸18とトルクコンバータ14とが位置決めされて、エンジン10のクランク軸18の軸心とトルクコンバータ14の軸心との組付時の芯出し精度が一層向上される。また、製造工程が簡単で、製造工程で発生する不具合の修正加工が不要になるので製造コストが低減される。また、かしめ後の小径部46の内径が大径部48の内径より小さくなることが防止されるので、トルクコンバータ14の組付性が向上される。
また、本実施例によれば、円板20は、軸受け部材22と嵌合させられ、中心穴36を通して突き出す小径部46のうちかしめによって外周側へ塑性変形させられる一端部のうちの一部を受け入れるために、円板20の一方の面と中心穴36の内周面との間の内周角部に切欠き38が形成されているので、小径部46が円板20とかしめられるときに小径部46の一部が切欠き38に入り込まされることにより、軸受け部材22が抜け方向や特に回転方向に対してより強固に円板20に固定され、車両で発生する微小振動によるゆるみに起因する音の発生や中心穴36の内周縁に発生するクラック(ひび割れ)が防止される。また、切欠き38が、周方向に等間隔で形成されているので、ドライブプレート12の動バランスが向上させられる。さらに、この切欠き38は、中心穴36の加工工程で同時に形成され製造工程が増えることがないので、製造コストの増加にはならない。
つぎに、本発明の他の実施例を説明する。なお、以下の説明において前述の実施例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略する。
図7は、本発明の他の実施例における円板20の回転中心部の部分拡大図であり、前述の実施例における図3に相当する図である。図7(a)は円板20の回転中心部の正面の部分拡大図であり、図7(b)はその図7(a)に示したA−A断面の部分拡大図である。図において、中心穴36の内周面の軸方向には、すなわち中心穴36の内周面において円板20の厚み方向には、円板20の一方の面の内周縁部と他方の面の内周縁部が通じるように溝部54が形成されている。この中心穴36と溝部54とは、図4に示す打抜きパンチ40に相当する図示しない打抜きパンチを用いて打抜きプレス加工することで、中心穴抜き型とその中心穴抜き型に形成された溝部抜き型突起により中心穴36と溝部54とが同時に形成される。この溝部54は円周方向に沿って複数個たとえば6個形成される。この溝部抜き型突起は、円柱状のものを軸心に沿って2分割したうちの一つのものと略同形に形成されている。また、溝部54は、軸受け部材22がかしめ着けられるときに軸受け部材22のうち塑性変形を受けた一部が入り込むようにするためのものである。
このようにすれば、軸受け部材22の小径部46が円板20とかしめられるときにその小径部46の一部がその溝部54に入り込まされることにより、軸受け部材22が特に回転方向に対してより強固に円板20に固定され、車両で発生する微小振動によるゆるみに起因する音の発生や中心穴36の内周縁に発生するクラック(ひび割れ)が防止される。また、溝部54が、周方向に等間隔で形成されているので、ドライブプレート12の動バランスが向上させられる。さらに、この溝部54は、中心穴36の加工工程で同時に形成され製造工程が増えることがないので、製造コストの増加にはならない。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
たとえば、前述の実施例の円板20の中心穴36に形成された切欠き38或いは溝部54は、個数や形状や位置はドライブプレート12の動バランスや中心穴36の内周面の強度等を考慮して任意に決定すればよく、また必ずしも設けられなくてもよい。
また、前述の実施例の第1副穴28或いは第2副穴30は、個数や形状や位置はドライブプレート12の動バランスや強度等を考慮して任意に決定すればよく、また必ずしも設けられなくてもよい。
また、前述の実施例では、流体式伝動装置としてトルクコンバータ14を用いたが、トルク増幅作用のない流体継手(フルードカップリング)であってもよい。
また、前述の実施例では、円板20には、中心穴抜き型42と切欠き用突起44とが一体に備えられた打抜きパンチ40を用いて打抜きプレス加工することで、中心穴36と切欠き38とが同時に形成されていたが、中心穴抜き型42と切欠き用突起44とが各々別に備えられたパンチを用いてプレス加工することで、中心穴36と切欠き38とが別工程で形成されてもよい。
また、前述の実施例では、円板20には、中心穴抜き型とその中心穴抜き型に形成された溝部抜き型突起とが一体に備えられた打抜きパンチを用いて打抜きプレス加工することで、中心穴36と溝部54とが同時に形成されていたが、中心穴抜き型と溝部抜き型突起とが各々別に備えられたパンチを用いてプレス加工することで、中心穴36と溝部54とが別工程で形成されてもよい。
なお、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明の一実施例のドライブプレートが適用された車両の原動機および駆動系の要部を説明する図である。 (a)はドライブプレートの正面図である。(b)は図2(a)に示したA−A断面図である。 (a)は円板の回転中心部の正面の部分拡大図である。(b)は図3(a)に示したA−A断面の部分図である。 円板の打抜きプレス加工に用いる打抜きパンチの斜視図である。 ドライブプレートの回転中心部の断面の部分拡大図である。(a)は、軸受け部材がかしめ着けられる前の図である。(b)は、軸受け部材がかしめ着けられた後の図である。 ドライブプレートの組付状態を説明する部分断面図である。 本発明の他の実施例における円板の回転中心部の部分拡大図であり、図3に相当する図である。
符号の説明
10:エンジン
12:ドライブプレート
14:トルクコンバータ(流体式伝動装置)
18:クランク軸
20:円板
22:軸受け部材
36:中心穴
38:切欠き
46:小径部
48:大径部
54:溝部

Claims (2)

  1. エンジンと流体式伝動装置との間に介在させられて、該エンジンのクランク軸と該流体式伝動装置とに連結される円板状の車両用ドライブプレートであって、
    回転中心部に中心穴が貫通して形成された円板と、
    前記中心穴よりも大きな外径を有する円筒形状の大径部と、該中心穴内に嵌合可能な外径を有する円筒形状であって該大径部側とは反対側の端部の内径が該大径部側の内径より大きく且つ該大径部側に近づくにつれて小さくなる小径部とを一体に備え、該大径部の外周面と内周面とで前記クランク軸と前記流体式伝動装置とが位置決めされると共に、該小径部の前記端部がかしめによって塑性変形させられて前記中心穴にかしめ着けられ、かしめ後の該小径部の内径が該大径部の内径より大きくされている軸受け部材とを、備え
    前記円板は、前記小径部の端部のうちのかしめによって外周側へ塑性変形させられる一部を受け入れるために、該円板の一方の面と中心穴の内周面との間の内周角部に切欠きが形成されていることを特徴とする車両用ドライブプレート。
  2. エンジンと流体式伝動装置との間に介在させられて、該エンジンのクランク軸と該流体式伝動装置とに連結される円板状の車両用ドライブプレートであって、
    回転中心部に中心穴が貫通して形成された円板と、
    前記中心穴よりも大きな外径を有する円筒形状の大径部と、該中心穴内に嵌合可能な外径を有する円筒形状であって該大径部側とは反対側の端部の内径が該大径部側の内径より大きく且つ該大径部側に近づくにつれて小さくなる小径部とを一体に備え、該大径部の外周面と内周面とで前記クランク軸と前記流体式伝動装置とが位置決めされると共に、該小径部の前記端部がかしめによって塑性変形させられて前記中心穴にかしめ着けられ、かしめ後の該小径部の内径が該大径部の内径より大きくされている軸受け部材とを、備え、
    前記円板は、前記小径部の端部のうちのかしめによって外周側へ塑性変形させられる一部を受け入れるために、該円板の一方の面の内周縁部と他方の面の内周縁部とが通じるように前記中心穴の内周面において該円板の厚み方向に溝部が形成されていることを特徴とする車両用ドライブプレート。
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