JP3830612B2 - 自動変速機の遊星歯車装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などに採用される自動変速機の遊星歯車装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から車両などに搭載される自動変速機には、サンギア、プラネットピニオン及びリングギアからなる遊星歯車が採用されており、このうち、プラネットピニオンはキャリアに支持されている。
【0003】
このような、キャリアの構造としては、図6、図7に示すように、自動変速機の軸にスプライン結合されるキャリアプレート91と、円盤状のベースプレート93を溶接などにより結合したものが従来から知られている。
【0004】
キャリアプレート91は、自動変速機の軸とスプライン結合するボス部94と、このボス部94から周方向に延設されたプレート部92と、このプレート部92の外周から軸と平行して突設された柱部95から構成される。
【0005】
一方、ベースプレート93は内周に図示しない軸やサンギアを挿通する貫通孔を備えた環状の板部材で構成され、外周側にはキャリアプレート91の柱部95と嵌合する嵌合穴96を形成するとともに、この嵌合穴96の内周側にはベアリング4を保持するためのベアリング保持部97が図中左方へ向けて突設され、また、嵌合穴96の外周には図示しない回転要素と係合するための屈曲部98が形成される。
【0006】
上記のような、キャリアプレート91及びベースプレート93は、それぞれ均一な板厚t1、t2の板部材をプレス加工したものが用いられ、突出するベアリング保持部97はプレスによる半抜き加工により形成されて、裏面には凹部97Aが形成される。
【0007】
また、プレス加工に代わって、鍛造や鍛造+切削加工等によって形成されたキャリアプレート91及びベースプレート93も知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の自動変速機の遊星歯車装置にあっては、自動変速機の入力トルクの増大に対応するために、キャリアの剛性を向上させる必要があり、図7のようなキャリアプレート91とベースプレート93の結合部近傍の板厚を増大すればよいが、上記従来例のように均一な板厚の材料をプレス加工する場合では、強度の不要な部分まで肉厚が増大してキャリアが大型化して、自動変速機のレイアウトが難しくなるという問題があり、さらに、この均一な板部材でキャリアをプレス加工した後、機械加工を施せば強度、サイズともに満足することができるものの、製造コストが増大するという問題があった。また、上記したように、キャリアプレート91とベースプレート93を鍛造により成型して、強度とサイズを満足させることもできるが、この場合も製造コストが大幅に増大するという問題があった。
【0009】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、製造コストの増大及び大形化を抑制しながら、キャリアの強度を向上させることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、互いに歯合するリングギア、サンギア及びピニオンを備えて、ピニオンを回転自在に支持するキャリアが、自動変速機の軸と結合するボス部と、径方向に延設されたプレート部と、このプレート部から軸方向に突設された凸部からなるキャリアプレートと、前記キャリアプレートの凸部と嵌合する穴部を備えたベースプレートから構成された自動変速機の遊星歯車装置において、
前記キャリアプレートの凸部が差厚プレス加工により、ボス部及びプレート部に比して板厚が大きく形成され、前記ベースプレートは、軸受を保持する段部を有し、前記ベースプレートの穴部近傍と前記段部とが同時に、差厚プレス加工により外周側及び内周側に比して板厚が大きく形成されるとともに、前記段部を前記穴部よりも内周側で前記キャリアプレート側へ窪むように形成する。
【0013】
【発明の効果】
したがって、本発明は、ピニオンを回転自在に支持するキャリアは、キャリアプレートの凸部とベースプレートの穴部が嵌合して構成され、最も強度を必要とするキャリアプレートの凸部の板厚を、差厚プレスによってボス部及びプレート部に比して大きく形成することで、製造コストを前記従来例とほぼ同様に抑制しながらも、キャリアの剛性を確実に向上させることができるとともに、キャリアの大形化を抑制することができ、ベースプレートの穴部近傍の板厚を差厚プレス加工によって外周側及び内周側に比して大きく設定したため、キャリアプレートの凸部との嵌合長さを増大して、キャリアの剛性を向上させながらも、軸方向寸法の増大と製造コストの増大を共に抑制できる。そして、ベースプレートは穴部よりも内周側に、差厚プレス加工によって形成した段部で軸受を保持するようにしたため、前記従来例に比して、ベースプレートの剛性を容易に向上しながら、製造コストの増大を抑制できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0017】
図1〜図5は、前記従来例の図7に示したキャリアと同様に、車両に搭載される自動変速機の遊星歯車装置を構成するキャリアに本発明を適用した場合を示す。
【0018】
図1〜図5において、キャリア1は自動変速機の図示しない軸にスプライン結合されるキャリアプレート2と、円盤状のベースプレート3を溶接などにより結合したもので、キャリアプレート2は、自動変速機の軸と結合するスプラインを内周に形成した円筒状のボス部20と、このボス部20から周方向に延設された円板状のプレート部21と、このプレート部21の外周から軸とほぼ平行してベースプレート3側へ突設された柱部22(凸部)から構成され、柱部22の端部は板厚の減少した23が形成される。なお、柱部22は複数設けられ、例えば、図1のように円周方向へ90度間隔で配設される。
【0019】
一方、ベースプレート3は、内周に図示しない軸やサンギアを挿通する貫通孔30を備えた環状の板部材で構成され、外周側にはキャリアプレート2の柱部22の端部に形成された嵌合部23と嵌合する嵌合穴31が形成され、この嵌合穴31と貫通孔30の間にはベアリング(図示せず)を保持するための段部32が形成される。
【0020】
この段部32より内周側(貫通孔30側)はキャリアプレート2側へ窪んだ凹部状に形成され、また、嵌合穴31の外周には図示しない回転要素と係合するための係合部33が径方向の外周へ向けて突設される。
【0021】
また、キャリアプレート2のプレート部21と対向するベースプレート3には、プラネットピニオンの軸を支持する支持溝34が径方向に形成される。
【0022】
キャリアプレート2とベースプレート3の結合は、柱部22の端部に形成された嵌合部23が嵌合穴31へ嵌合した部分を溶接することで行われる。
【0023】
ここで、キャリアプレート2及びベースプレート3の板厚は、均一の板厚からなる母材を任意の板厚に成型可能な差厚プレス加工によって、強度に応じた板圧に設定される。
【0024】
まず、キャリアプレート2の各部の板圧は、最も強度が要求される柱部22の板厚を最も厚いT1とする一方、プレート部21の板厚は柱部22側から板厚T2、T3と段階的に減少し、ボス部20は板厚T0に設定され、板厚の関係はT1>T2>T3≒T0に設定される。一方、柱部22の端部に形成される嵌合部23の板厚は板厚T1よりやや小さい板厚T4に設定される。
【0025】
ベースプレート3の各部の板圧は、最も強度が要求される嵌合穴31近傍の板厚を最も厚いT10とし、この嵌合穴31から貫通孔30の間の所定の位置では、段部32を形成するとともに、貫通孔30側の強度に応じた板厚T11に減少する。そして、嵌合穴31の外周に突設される係合部33は最も薄い板厚T12に設定される。
【0026】
以上のように構成されて、次に作用について説明する。
【0027】
キャリアプレート2及びベースプレート3を、それぞれ均一な板厚の母材から強度に応じた板厚T0からT4及びT10からT12に成型することにより、最も強度を要するキャリアプレート2の柱部22及びベースプレート3の嵌合穴31近傍の強度のみを向上させながら、キャリア1の大型化を防止することができ、さらに、キャリアプレート2とベースプレート3の結合部は、嵌合穴31の板厚T10に応じて決まるが、図3に示すように、図中破線の従来例に比して、嵌合長さを増大させて結合剛性を大幅に向上させながらも、軸方向寸法の増大を防いで、キャリア1の軸方向寸法を前記従来例と同一に維持することができ、鍛造あるいは切削などの加工を施すことなく、差厚プレスによって製造コストを従来と同様に抑制しながらキャリア1の剛性向上と大型化の抑制を両立させることができ、また、ベアリングの保持を段部32によって行うようにしたため、前記従来例のベアリング保持部97のように半抜き加工を不要にしてベースプレート3の剛性向上を容易に行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すキャリアの正面図。
【図2】同じく図1のY−Y矢示断面図。
【図3】同じく、キャリアプレートとベースプレートの嵌合部を示す拡大断面図。
【図4】同じく、ベースプレートのベアリング保持部を示す拡大断面図。
【図5】同じく、ベースプレートの背面図。
【図6】従来のキャリアを示す断面図。
【図7】同じく、キャリアプレートとベースプレートの嵌合部を示す拡大断面図。
【符号の説明】
1 キャリア
2 キャリアプレート
3 ベースプレート
4 ベアリング
20 ボス部
21 プレート部
22 柱部
23 嵌合部
30 貫通孔
31 嵌合穴
32 段部
33 係合部
34 支持溝
Claims (1)
- 互いに歯合するリングギア、サンギア及びピニオンを備えて、ピニオンを回転自在に支持するキャリアが、自動変速機の軸と結合するボス部と、径方向に延設されたプレート部と、このプレート部から軸方向に突設された凸部からなるキャリアプレートと、前記キャリアプレートの凸部と嵌合する穴部を備えたベースプレートから構成された自動変速機の遊星歯車装置において、
前記キャリアプレートの凸部が差厚プレス加工により、ボス部及びプレート部に比して板厚が大きく形成され、
前記ベースプレートは、軸受を保持する段部を有し、前記ベースプレートの穴部近傍と前記段部とが同時に、差厚プレス加工により外周側及び内周側に比して板厚が大きく形成されるとともに、前記段部を前記穴部よりも内周側で前記キャリアプレート側へ窪むように形成したことを特徴とする自動変速機の遊星歯車装置。
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