JP2007184334A - 積層型バルントランスおよびこれを用いた電子機器 - Google Patents

積層型バルントランスおよびこれを用いた電子機器 Download PDF

Info

Publication number
JP2007184334A
JP2007184334A JP2006000343A JP2006000343A JP2007184334A JP 2007184334 A JP2007184334 A JP 2007184334A JP 2006000343 A JP2006000343 A JP 2006000343A JP 2006000343 A JP2006000343 A JP 2006000343A JP 2007184334 A JP2007184334 A JP 2007184334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil conductor
coil
balun transformer
electrode
conductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006000343A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4736808B2 (ja
Inventor
Yutaka Taguchi
豊 田口
Shogo Nakayama
祥吾 中山
Kenji Ueno
兼司 植野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2006000343A priority Critical patent/JP4736808B2/ja
Publication of JP2007184334A publication Critical patent/JP2007184334A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4736808B2 publication Critical patent/JP4736808B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、実装時に方向性を確認する必要がない積層型バルントランスを提供することを目的とするものである。
【解決手段】第1のコイル導体12の少なくとも一部と第3のコイル導体14の少なくとも一部を第2の絶縁体層11bを介して対向させ、かつ第2のコイル導体13の少なくとも一部と第4のコイル導体15の少なくとも一部を第2の絶縁体層11bを介して対向させ、さらに積層体の一端部から他端部に向かって順に、積層体の一側面に第1のコイル導体12の一端部、第2のコイル導体13の一端部、第3のコイル導体14の一端部、第4のコイル導体15の一端部を露出させ、かつ積層体の他の側面に第1のコイル導体12の他端部、第2のコイル導体13の他端部、第3のコイル導体14の他端部、第4のコイル導体15の他端部を露出させたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器の平衡−不平衡信号変換等に使用される積層型バルントランスおよびこれを用いた電子機器に関するものである。
従来のこの種の積層型バルントランスは、図5、図6に示すように、第1〜第8の絶縁体層1a〜1hと、第1の絶縁体層1aの上面に設けられた引出電極2と、第2〜第5の絶縁体層1b〜1eの上面にそれぞれ設けられた第1〜第4のコイル導体3〜6と、第6〜第8の絶縁体層1f〜1hの上面にそれぞれ設けられた第1〜第3のグランド電極7a〜7cとを備えることにより、積層型バルントランス本体8を形成させ、そして前記第1のコイル導体3と第2のコイル導体4とを第2の絶縁体層1bを介して対向させ、かつ第3のコイル導体5と第4のコイル導体6とを第4の絶縁体層1dを介して対向させていた。
また、積層型バルントランス本体8の奥側には第1〜第4の外部電極9a〜9dが備えられ、かつ手前側には第5〜第8の外部電極9e〜9hが備えられ、そして前記引出電極2の端部2aは積層型バルントランス本体8の奥側の中央部右よりの第3の外部電極9cに接続し、第1のコイル導体3の端部3aは積層型バルントランス本体8の手前側の右側の第8の外部電極9hに接続し、第2のコイル導体4の端部4aは積層型バルントランス本体8の手前側の中央部右よりの第7の外部電極9gに接続し、第3のコイル導体5の端部5aは積層型バルントランス本体8の手前側の中央部左よりの第6の外部電極9fに接続し、第4のコイル導体6の端部6aは積層型バルントランス本体8の手前側の右側の第8の外部電極9hに接続していた。なお、第1のコイル導体3と第4のコイル導体6とは第8の外部電極9hを介して接続されている。
そして、この積層型バルントランスは、第3の外部電極9cに不平衡信号が流入したとき、第1のコイル導体3と第2のコイル導体4とが磁気結合し、かつ第3のコイル導体5と第4のコイル導体6とが磁気結合することによって、不平衡信号を平衡信号に変換していた。また、この平衡信号は第6の外部電極9fと、第7の外部電極9gから流出していた。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2000−58328号公報
上記した従来の積層型バルントランスにおいては、実装時に方向性を確認する必要があるという課題を有していた。
すなわち、8個ある外部電極9a〜9hのうち、不平衡信号や平衡信号が流入、流出する外部電極は3個しかなく、しかもそのうち積層型バルントランス本体8の奥側にある外部電極は1個だけであるため、180°回転した状態となった場合や、上下が逆になった場合に実装されると、積層型バルントランスとして動作できないものであり、したがって、実装時に方向性を確認する必要があるという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、実装時に方向性を確認する必要がない積層型バルントランスおよびこれを用いた電子機器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、上下方向に積層された複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層に設けられた第1〜第4のコイル導体と、前記複数の絶縁体層および前記第1〜第4のコイル導体からなる積層体とを備え、前記第1のコイル導体の少なくとも一部と前記第3のコイル導体の少なくとも一部を前記複数の絶縁体層のうち一部を介して対向させ、かつ前記第2のコイル導体の少なくとも一部と前記第4のコイル導体の少なくとも一部を前記複数の絶縁体層のうち一部を介して対向させ、さらに前記積層体の一端部から他端部に向かって順に、前記積層体の一側面に前記第1のコイル導体の一端部、前記第2のコイル導体の一端部、前記第3のコイル導体の一端部、前記第4のコイル導体の一端部を露出させ、かつ前記積層体の他の側面に前記第1のコイル導体の他端部、前記第2のコイル導体の他端部、前記第3のコイル導体の他端部、前記第4のコイル導体の他端部を露出させたもので、この構成によれば、積層体の一側面に露出した第1〜第4のコイル導体の一端部に4つの外部電極を接続するとともに、積層体の他の側面に露出した第1〜第4のコイル導体の他端部に4つの外部電極を接続しているため、すべての外部電極8つのうち、半分を積層体の一側面に、もう半分を積層体の他の側面に形成することができ、さらに、すべての外部電極に不平衡信号や平衡信号を流入、流出させることができるため、実装時に方向性を確認する必要がない積層型バルントランスを提供することができるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、第1のコイル導体および第3のコイル導体を、第2のコイル導体および第4のコイル導体の上方または下方に設けたもので、この構成によれば、第1のコイル導体および第3のコイル導体と、第2のコイル導体および第4のコイル導体とを同一面に設けずに済むため、実装面積を小さくすることができるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項3に記載の発明は、特に、第1〜第4のコイル導体のそれぞれの長さを略同一にしたもので、この構成によれば、各コイル導体のインダクタンスや抵抗値を同一にすることができるため、実装時の方向を変えても同一の出力信号が得られるという作用効果が得られるものである。
本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1記載の積層型バルントランスの第1〜第4のコイル導体の一端部のうちいずれか1つに不平衡信号ラインを接続し、かつ第1、第2のコイル導体の他端部と第3、第4のコイル導体の他端部にそれぞれ平衡信号ラインを接続したもので、この構成によれば、実装時に方向性を確認する必要がない積層バルントランスを用いているため、実装が容易な電子機器を得ることができるという作用効果が得られるものである。
以上のように本発明の積層型バルントランスは、前記第1のコイル導体の少なくとも一部と前記第3のコイル導体の少なくとも一部を前記複数の絶縁体層のうち一部を介して対向させ、かつ前記第2のコイル導体の少なくとも一部と前記第4のコイル導体の少なくとも一部を前記複数の絶縁体層のうち一部を介して対向させ、さらに前記積層体の一端部から他端部に向かって順に、前記積層体の一側面に前記第1のコイル導体の一端部、前記第2のコイル導体の一端部、前記第3のコイル導体の一端部、前記第4のコイル導体の一端部を露出させ、かつ前記積層体の他の側面に前記第1のコイル導体の他端部、前記第2のコイル導体の他端部、前記第3のコイル導体の他端部、前記第4のコイル導体の他端部を露出させているため、積層体の一側面に露出した第1〜第4のコイル導体の一端部に4つの外部電極を接続するとともに、積層体の他の側面に露出した第1〜第4のコイル導体の他端部に4つの外部電極を接続することによって、すべての外部電極8つのうち、半分を積層体の一側面に、もう半分を積層体の他の側面に形成することができ、さらに、すべての外部電極に不平衡信号や平衡信号を流入、流出させることができるため、実装時に方向性を確認する必要がない積層型バルントランスを提供することができるという優れた効果を奏するものである。
図1は本発明の一実施の形態における積層型バルントランスの分解斜視図、図2は同積層型バルントランスの斜視図である。
本発明の一実施の形態における積層型バルントランスは、図1、図2に示すように、上下方向に積層された第1〜第4の絶縁体層11a〜11dと、前記第1〜第4の絶縁体層11a〜11dに設けられた第1〜第4のコイル導体12〜15と、前記第1〜第4の絶縁体層11a〜11dおよび第1〜第4のコイル導体12〜15からなる積層体16とを備え、前記第1のコイル導体12の少なくとも一部と前記第3のコイル導体14の少なくとも一部を前記第2の絶縁体層11bを介して対向させ、かつ前記第2のコイル導体13の少なくとも一部と前記第4のコイル導体15の少なくとも一部を前記第2の絶縁体層11bを介して対向させている。
さらに、前記積層体16の一端部から他端部に向かって順に、前記積層体16の一側面に前記第1のコイル導体12の一端部12a、前記第2のコイル導体13の一端部13a、前記第3のコイル導体14の一端部14a、前記第4のコイル導体15の一端部15aを露出させ、かつ前記積層体16の他の側面に前記第1のコイル導体12の他端部12b、前記第2のコイル導体13の他端部13b、前記第3のコイル導体14の他端部14b、前記第4のコイル導体15の他端部15bを露出させている。
上記構成において、前記第1〜第4の絶縁体層11a〜11dは、上下方向に積層され、上から第1の絶縁体層11a、第2の絶縁体層11b、第3の絶縁体層11c、第4の絶縁体層11dの順に形成されている。また、この第1〜第4の絶縁体層11a〜11dはFe23をベースとしたフェライトなどの磁性材料または誘電材料により構成されている。
前記第1のコイル導体12は、第2の絶縁体層11bの上面に渦巻き状に銀などの導電材料をめっきすることにより形成された第1のコイル17と、第1の絶縁体層11aの上面に銀などの導電材料をめっきすることにより形成された第1の引出電極18とにより構成されている。そして、前記第1のコイル17と第1の引出電極18とは、第1の絶縁体層11aに形成されたバイア電極19によって接続されている。また、第1のコイル導体12の一端部12a、すなわち第1の引出電極18の端部は第1の絶縁体層11aの一側面に露出し、かつ第1のコイル導体12の他端部12b、すなわち第1のコイル17の端部は第2の絶縁体層11bの他の側面に露出している。
前記第2のコイル導体13は、第2の絶縁体層11bの上面に渦巻き状に銀などの導電材料をめっきすることにより形成された第2のコイル20と、第1の絶縁体層11aの上面に銀などの導電材料をめっきすることにより形成された第2の引出電極21とにより構成されている。そして、前記第2のコイル20と第2の引出電極21とは、第1の絶縁体層11aに形成されたバイア電極22によって接続されている。また、第2のコイル導体13の一端部13a、すなわち第2の引出電極21の端部は第1の絶縁体層11aの一側面に露出し、かつ第2のコイル導体13の他端部13b、すなわち第2のコイル20の端部は第2の絶縁体層11bの他の側面に露出している。
前記第3のコイル導体14は、第3の絶縁体層11cの上面に渦巻き状に銀などの導電材料をめっきすることにより形成された第3のコイル23と、第4の絶縁体層11dの上面に銀などの導電材料をめっきすることにより形成された第3の引出電極24とにより構成されている。そして、前記第3のコイル23と第3の引出電極24とは、第3の絶縁体層11cに形成されたバイア電極25によって接続されている。また、第3のコイル導体14の一端部14a、すなわち第3の引出電極24の端部は第4の絶縁体層11dの一側面に露出し、第3のコイル導体14の他端部14b、すなわち第3のコイル23の端部は第3の絶縁体層11cの他の側面に露出している。
そして、前記第1のコイル17と第3のコイル23とは対向しているため、それぞれに同方向の信号が入力した場合、第1のコイル導体12と第3のコイル導体14とは互いに磁気結合するものである。
前記第4のコイル導体15は、第3の絶縁体層11cの上面に渦巻き状に銀などの導電材料をめっきすることにより形成された第4のコイル26と、第4の絶縁体層11dの上面に銀などの導電材料をめっきすることにより形成された第4の引出電極27とにより構成されている。そして、前記第4のコイル26と第4の引出電極27とは、第3の絶縁体層11cに形成されたバイア電極28によって接続されている。また、第4のコイル導体15の一端部15a、すなわち第4の引出電極27の端部は第4の絶縁体層11dの一側面に露出し、第4のコイル導体15の他端部15b、すなわち第4のコイル26の端部は第3の絶縁体層11cの他の側面に露出している。
そして、前記第2のコイル20と第4のコイル26とは対向しているため、それぞれ同方向の信号が入力した場合、第2のコイル導体13と第4のコイル導体15とは互いに磁気結合するものである。
なお、上記本発明の一実施の形態においては、第1のコイル導体12と第2のコイル導体13とを第2の絶縁体層11bの同一面に形成するとともに、第3のコイル導体14と第4のコイル導体15とを第3の絶縁体層11cの同一面に形成しているが、必ずしもこのようにする必要はなく、これ以外に、例えば、前記第1のコイル導体12および第3のコイル導体14を、第2のコイル導体13および第4のコイル導体15の上方または下方に形成してもよく、このような構成にすれば、実装面積を小さくすることができるものである。
また、前記第1〜第4のコイル導体12〜15のそれぞれの長さを略同一にすれば、各コイル導体12〜15のインダクタンスや抵抗値を同一にすることができるため、実装時の方向を変えても同一の出力信号が得られるものである。なお、第1〜第4のコイル導体12〜15のそれぞれの長さは、出力信号のばらつきとしてユーザが許容できる範囲内にあればよい。
ここで、前記第1〜第4のコイル17,20,23,26の形状は、渦巻き状に限定されるものではなく、螺旋状、蛇行状等の他の形状であっても構わない。また、前記第1〜第4のコイル17,20,23,26および第1〜第4の引出電極18,21,24,27は、めっきで形成するのではなく、その他の印刷や蒸着等の方法で形成してもよい。
そしてまた、前記第1の絶縁体層11aの上部にはダミー絶縁体層29が形成されているもので、このダミー絶縁体層29の枚数および前記第1〜第4の絶縁体層11a〜11dの枚数は、図1に示された枚数に限定されるものではない。
そして、上記した構成部品により、図2に示すような積層体16が形成され、かつこの積層体16の一端部から他端部に向かって順に、積層体16の一側面に第1の外部電極31、第2の外部電極32、第3の外部電極33、第4の外部電極34が形成され、さらに、この積層体16の一端部から他端部に向かって順に、積層体16の他の側面に第5の外部電極35、第6の外部電極36、第7の外部電極37、第8の外部電極38が形成されている。
このとき、第1の外部電極31は第1のコイル導体12の一端部12aと接続され、そしてこれと同様に、第2の外部電極32は第2のコイル導体13の一端部13aと、第3の外部電極33は第3のコイル導体14の一端部14aと、第4の外部電極34は第4のコイル導体15の一端部15aと、第5の外部電極35は第1のコイル導体12の他端部12bと、第6の外部電極36は第2のコイル導体13の他端部13bと、第7の外部電極37は第3のコイル導体14の他端部14bと、第8の外部電極38は第4のコイル導体15の他端部15bとそれぞれ接続されるものである。
なお、前記第1〜第8の外部電極31〜38は、銀を印刷することによって形成されているもので、その表面には、ニッケルめっき層、すずめっき層が施されている。
次に、本発明の一実施の形態における積層型バルントランスの製造方法について説明する。
図1、図2において、まず、それぞれの原材料である磁性材料や誘電材料の粉体および樹脂からなる混合物により、方形の第1〜第4の絶縁体層11a〜11d、ダミー絶縁体層29をそれぞれ所定枚数作製する。このとき、第1、第3の絶縁体層11a,11cの所定箇所に、レーザ、パンチングなどで孔あけ加工をし、この孔に銀を充填して、バイア電極19,22,25,28を形成する。
次に、第4の絶縁体層11dの上面に第3、第4の引出電極24,27をめっきによって形成する。
次に、第3、第4の引出電極24,27の上面に、バイア電極25,28が設けられた第3の絶縁体層11cを配置する。このとき、第3の引出電極24とバイア電極25とを接続するとともに、第4の引出電極27とバイア電極28とを接続する。
次に、第3の絶縁体層11cの上面に、第3、第4のコイル23,26をめっきによって形成する。このとき、第3のコイル23とバイア電極25とを接続して、第3のコイル23と第3の引出電極24とを接続し、第3のコイル導体14を形成する。また、これと同様に、第4のコイル26とバイア電極28とを接続して、第4のコイル26と第4の引出電極27とを接続し、第4のコイル導体15を形成する。
次に、第3、第4のコイル23,26の上面に、第2の絶縁体層11bを配置する。その後、その上面に第1、第2のコイル17,20をめっきによって形成する。このとき、第1のコイル17と第3のコイル23とを対向させるとともに、第2のコイル20と第4のコイル26とを対向させる。
次に、第1、第2のコイル17,20の上面に、バイア電極19,22が設けられた第1の絶縁体層11aを配置する。このとき、第1のコイル17とバイア電極19とを接続するとともに、第2のコイル20とバイア電極22とを接続する。
次に、第1の絶縁体層11aの上面に、第1、第2の引出電極18,21をめっきによって形成する。このとき、第1の引出電極18とバイア電極19とを接続して、第1のコイル17と第1の引出電極18とを接続し、第1のコイル導体12を形成する。また、これと同様に、第2の引出電極21とバイア電極22とを接続して、第2のコイル20と第2の引出電極21とを接続し、第2のコイル導体13を形成する。
なお、前記第1〜第4のコイル17,20,23,26および第1〜第4の引出電極18,21,24,27の形成方法は、別途用意したベース板(図示せず)に所定パターン形状の導体をめっきによって形成し、その後、この導体を各絶縁体層に転写することにより形成する。
次に、第1、第2の引出電極18,21の上面に、所定枚数のダミー絶縁体層29を配置して、積層体16を形成する。
次に、積層体16を所定の温度、時間で焼成する。
次に、積層体16の両側面に、銀を印刷することにより第1〜第8の外部電極31〜38を形成する。
このとき、積層体16の一端部から他端部に向かって順に、積層体16の一側面に第1の外部電極31、第2の外部電極32、第3の外部電極33、第4の外部電極34を形成する。さらに、この積層体16の一端部から他端部に向かって順に、積層体16の他の側面に第5の外部電極35、第6の外部電極36、第7の外部電極37、第8の外部電極38を形成する。
これにより、第1のコイル導体12の一端部12aと第1の外部電極31とが接続され、そしてこれと同様に、第2のコイル導体13の一端部13aと第2の外部電極32、第3のコイル導体14の一端部14aと第3の外部電極33、第4のコイル導体15の一端部15aと第4の外部電極34、第1のコイル導体12の他端部12bと第5の外部電極35、第2のコイル導体13の他端部13bと第6の外部電極36、第3のコイル導体14の他端部14bと第7の外部電極37、第4のコイル導体15の他端部15bと第8の外部電極38とがそれぞれ接続されるものである。
最後に、前記第1〜第8の外部電極31〜38の表面に、めっきによってニッケルめっき層、すずめっき層を形成する。
図3は上記本発明の一実施の形態における積層型バルントランスの等価回路図を示したものである。
図4(a)は上記本発明の一実施の形態における積層型バルントランスを使用する場合の一例を示したものである。
図4(a)において、入力端子41を第1の外部電極31に接続し、第5、第6の外部電極35,36を第1の出力端子42aに接続し、さらに第7、第8の外部電極37,38を第2の出力端子42bに接続している。また、第2〜第4の外部電極32〜34はグランドに接続している。ここで、第5、第6の外部電極35,36のペアを第1の出力端子42aに接続し、かつ第7、第8の外部電極37,38のペアを第2の出力端子42bに接続することにより、バルントランスとして成立させている。
このような構成とすることによって、不平衡信号が入力端子41から第1の外部電極31を介して入ってきたとき、第1のコイル導体12を通り第5の外部電極35を介して第1の出力端子42aに流出する信号と、第1のコイル導体12と第3のコイル導体14とが磁気結合して第7の外部電極37を介して第2の出力端子42bに流出する信号の2つの信号からなる平衡信号に変換されるものである。
図4(b)は上記した図4(a)の状態の積層型バルントランスを180°回転させた状態を示す図である。
この場合、入力端子41から入ってきた不平衡信号は、第8の外部電極38を通り、第4のコイル導体15、第4の外部電極34を介して第1の出力端子42aに流出する信号と、第4のコイル導体15と第2のコイル導体13とが磁気結合して第2の外部電極32を介して第2の出力端子42bに流出する信号の2つの信号からなる平衡信号に変換されたものである。
図4(c)は上記した図4(a)の状態の積層型バルントランスを上下逆にした状態を示す図である。
この場合も、入力端子41から入ってきた不平衡信号は、第5の外部電極35を通り、第1のコイル導体12、第1の外部電極31を介して第1の出力端子42aに流出する信号と、第1のコイル導体12と第2のコイル導体13とが磁気結合して第2の外部電極32を介して第2の出力端子42bに流出する信号の2つの信号からなる平衡信号に変換されるものである。
上述したように、本発明の一実施の形態における積層型バルントランスは、180°回転した状態となった場合や、上下が逆になった場合に実装されても、バルントランスとして動作させることができるものである。
また、図4(a)においては、第1の外部電極31に入力端子41を接続したが、この入力端子41は他の第2〜第4の外部電極32〜34のいずれかに接続してもよく、この場合も、図4(b)、(c)のように180°回転した状態となった場合や、上下が逆になった場合に実装されても、同様にバルントランスとして動作させることができるものである。
そしてまた、前記第1の外部電極31だけでなく第4の外部電極34にも不平衡信号を入力させるようにしてもよく、さらには第1の外部電極31と第4の外部電極34とに平衡信号を出力させ、第5、第6の外部電極35,36と、第7、第8の外部電極37,38とに不平衡信号を入力させるようにしてもよいものである。
上記した本発明の一実施の形態においては、第1のコイル導体12の少なくとも一部(第1のコイル17)と第3のコイル導体14の少なくとも一部(第3のコイル23)を第2の絶縁体層11bを介して対向させ、かつ第2のコイル導体13の少なくとも一部(第2のコイル20)と第4のコイル導体15の少なくとも一部(第4のコイル26)を第2の絶縁体層11bを介して対向させ、さらに積層体16の一端部から他端部に向かって順に、前記積層体16の一側面に前記第1のコイル導体12の一端部12a、前記第2のコイル導体13の一端部13a、前記第3のコイル導体14の一端部14a、前記第4のコイル導体15の一端部15aを露出させ、前記積層体16の他の側面に前記第1のコイル導体12の他端部12b、前記第2のコイル導体13の他端部13b、前記第3のコイル導体14の他端部14b、前記第4のコイル導体15の他端部15bを露出させているため、この露出した第1〜第4のコイル導体12,13,14,15の一端部12a,13a,14a,15aに4つの外部電極31,32,33,34を接続するとともに、第1〜第4のコイル導体12,13,14,15の他端部12b,13b,14b,15bに4つの外部電極35,36,37,38を接続すれば、8つの外部電極31〜38のうち、半分31,32,33,34を積層体16の一側面に、もう半分35,36,37,38を積層体16の他の側面に形成することができ、さらに、すべての外部電極に不平衡信号や平衡信号を流入、流出させることができるため、実装時に方向性を確認する必要がない積層型バルントランスを提供することができるという効果が得られるものである。
すなわち、外部電極31〜38の結線が左右、上下対称で、無極性となる。
また、上記した本発明の一実施の形態における積層型バルントランスを、アンテナや携帯機器等の電子機器の平衡−不平衡信号変換に用いるようにすれば、実装時に方向性を確認する必要がない積層バルントランスを用いることができるため、実装が容易な電子機器を得ることができるという効果が得られるものである。
この場合は、例えば、第1〜第4のコイル導体12,13,14,15の一端部12a,13a,14a,15aのうちいずれか1つに不平衡信号ラインを接続し、かつ第1、第2のコイル導体12,13の他端部12b,13bと第3、第4のコイル導体14,15の他端部14b,15bにそれぞれ平衡信号ラインを接続すればよい。
本発明に係る積層型バルントランスは、実装時に方向性を確認する必要がないという効果を有するものであり、デジタル機器やAV機器、情報通信端末等の各種電子機器の平衡−不平衡信号変換等に使用される積層型バルントランス等において有用となるものである。
本発明の一実施の形態における積層型バルントランスの分解斜視図 同積層型バルントランスの斜視図 同積層型バルントランスの等価回路図 (a)同積層型バルントランスを使用する場合の一例を示す図、(b)(a)の状態の積層型バルントランスを180°回転させた状態を示す図、(c)(a)の状態の積層型バルントランスを上下逆にした状態を示す図 従来の積層型バルントランスの分解斜視図 同積層型バルントランスの斜視図
符号の説明
11a〜11d 第1〜第4の絶縁体層
12 第1のコイル導体
13 第2のコイル導体
14 第3のコイル導体
15 第4のコイル導体
16 積層体

Claims (4)

  1. 上下方向に積層された複数の絶縁体層と、前記複数の絶縁体層に設けられた第1〜第4のコイル導体と、前記複数の絶縁体層および前記第1〜第4のコイル導体からなる積層体とを備え、前記第1のコイル導体の少なくとも一部と前記第3のコイル導体の少なくとも一部を前記複数の絶縁体層のうち一部を介して対向させ、かつ前記第2のコイル導体の少なくとも一部と前記第4のコイル導体の少なくとも一部を前記複数の絶縁体層のうち一部を介して対向させ、さらに前記積層体の一端部から他端部に向かって順に、前記積層体の一側面に前記第1のコイル導体の一端部、前記第2のコイル導体の一端部、前記第3のコイル導体の一端部、前記第4のコイル導体の一端部を露出させ、かつ前記積層体の他の側面に前記第1のコイル導体の他端部、前記第2のコイル導体の他端部、前記第3のコイル導体の他端部、前記第4のコイル導体の他端部を露出させた積層型バルントランス。
  2. 第1のコイル導体および第3のコイル導体を、第2のコイル導体および第4のコイル導体の上方または下方に設けた請求項1記載の積層型バルントランス。
  3. 第1〜第4のコイル導体のそれぞれの長さを略同一にした請求項1記載の積層型バルントランス。
  4. 請求項1記載の積層型バルントランスの第1〜第4のコイル導体の一端部のうちいずれか1つに不平衡信号ラインを接続し、かつ第1、第2のコイル導体の他端部と第3、第4のコイル導体の他端部にそれぞれ平衡信号ラインを接続した電子機器。
JP2006000343A 2006-01-05 2006-01-05 積層型バルントランスおよびこれを用いた電子機器 Expired - Fee Related JP4736808B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006000343A JP4736808B2 (ja) 2006-01-05 2006-01-05 積層型バルントランスおよびこれを用いた電子機器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006000343A JP4736808B2 (ja) 2006-01-05 2006-01-05 積層型バルントランスおよびこれを用いた電子機器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007184334A true JP2007184334A (ja) 2007-07-19
JP4736808B2 JP4736808B2 (ja) 2011-07-27

Family

ID=38340176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006000343A Expired - Fee Related JP4736808B2 (ja) 2006-01-05 2006-01-05 積層型バルントランスおよびこれを用いた電子機器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4736808B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07176918A (ja) * 1993-12-17 1995-07-14 Murata Mfg Co Ltd チップ型トランス
JPH08138937A (ja) * 1994-11-07 1996-05-31 Murata Mfg Co Ltd 積層型コモンモードチョークコイル
JP2002141228A (ja) * 2000-11-06 2002-05-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波トランス
JP2003217932A (ja) * 2002-01-22 2003-07-31 Murata Mfg Co Ltd コモンモードチョークコイルアレイ
JP2005217268A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Tdk Corp 電子部品
JP2007159069A (ja) * 2005-12-09 2007-06-21 Toko Inc 積層型コモンモードフィルタ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07176918A (ja) * 1993-12-17 1995-07-14 Murata Mfg Co Ltd チップ型トランス
JPH08138937A (ja) * 1994-11-07 1996-05-31 Murata Mfg Co Ltd 積層型コモンモードチョークコイル
JP2002141228A (ja) * 2000-11-06 2002-05-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 高周波トランス
JP2003217932A (ja) * 2002-01-22 2003-07-31 Murata Mfg Co Ltd コモンモードチョークコイルアレイ
JP2005217268A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Tdk Corp 電子部品
JP2007159069A (ja) * 2005-12-09 2007-06-21 Toko Inc 積層型コモンモードフィルタ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4736808B2 (ja) 2011-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4059498B2 (ja) 半導体装置
CN208157197U (zh) 线圈内置部件
US8325003B2 (en) Common mode filter and method of manufacturing the same
US7449987B2 (en) Transformer and associated method of making
JP6500992B2 (ja) コイル内蔵部品
WO2001067470A1 (fr) Filtre de bruit et dispositif electronique utilisant un tel filtre
CN107452710A (zh) 交错式变压器及其制造方法
KR20140077346A (ko) 파워 인덕터 및 그 제조 방법
WO2016132666A1 (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP4622003B2 (ja) 積層型バルントランス
JP4720216B2 (ja) 積層型コモンモードノイズフィルタ
JP5747667B2 (ja) コイル部品
US7509727B2 (en) Method of making a transformer
JP2018046081A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP2006210403A (ja) 積層型コモンモードチョークコイルアレイ及び製造方法
JP2002190410A (ja) 積層型トランス
JP2006294723A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP4736808B2 (ja) 積層型バルントランスおよびこれを用いた電子機器
JP2012182286A (ja) コイル部品
JP2005223261A (ja) 積層型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
JP2012182285A (ja) コイル部品
JP2016157897A (ja) コモンモードノイズフィルタ
JP4433956B2 (ja) 積層型コモンモードチョークコイルアレイ及びその製造方法
CN110351949B (zh) 具磁感应线圈及软板的增层载板结构
JP6547124B2 (ja) コモンモードノイズフィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080826

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20091127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101227

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110405

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110418

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees