JP2007182432A - 有機化合物、電荷輸送材料、電荷輸送材料組成物および有機電界発光素子 - Google Patents
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Abstract
Description
また、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムは、発光効率、最大発光輝度および色純度の点において不十分であるため、フルカラーディスプレイ用途への適用には制約があるという問題点があった。
このため、この有機化合物よりなる電荷輸送材料、この有機化合物を含む電荷輸送材料組成物およびこの有機化合物を用いた有機電解発光素子によれば、高輝度、高効率かつ長寿命な有機電解発光素子が提供される。
本発明の有機化合物は、一分子内に下記式(I)で表される部分構造(以下「部分構造(I)」と称す場合がある。)を2以上有し、一分子内に存在する窒素原子同士が互いに共役していないことを特徴とする。
本発明の有機化合物が、高い三重項エネルギー準位と高いガラス転移点を有し、かつ電気的な酸化や還元を繰返し受けても安定であるという優れた効果を奏する理由の詳細は明らかではないが、次のように推定される。
これに対して、本発明の有機化合物では、トリス(4−ビフェニル)アミン部分構造を用いることにより、下記2つの理由から電気的な酸化や還元に対しての安定性が増加されるものと推測される。
1)窒素原子に置換されているフェニル基のパラ位に共鳴安定化できるフェニル基が置換されているために、電気的な酸化や還元を繰り返した場合に発生するラジカルアニオンまたはラジカルカチオンが共鳴により安定化される。
2)窒素原子に置換されているフェニル基のパラ位は化学的に活性な部位であるが、本発明に係るトリス(4−ビフェニル)アミン部分構造は、パラ位に芳香環を導入することにより、化学的に活性な部位をブロックしていることにより、化合物が安定化される。
さらに、各々のトリス(4−ビフェニル)アミン部分構造の窒素原子同士が共役せずに存在しているために、燐光電荷輸送材料、特にホスト材料に必要な高い三重項励起エネルギー準位を有しているものと推測される。
本発明の有機化合物は、部分構造(I)を一分子内に2以上有するものであれば良く、一分子内の部分構造(I)の数には特に制限はないが、一分子内の部分構造(I)の数は、好ましくは2以上、好ましくは10以下、より好ましくは3以下であり、最も好ましくは2である。
また、部分構造(I)が分子内に1つのみであると、高いTgや高い電荷輸送性といった効果が得られず、本発明の目的を達成し得ない。
部分構造(I)の分子量は4000以下が好ましく、2000以下がより好ましく、1500以下が更に好ましい。部分構造(I)の分子量がこの上限を上回ると、不純物成分の除去が困難となったり、気化温度が上昇して蒸着法による製膜が困難になったり、溶解性が低下して湿式法による製膜に支障が出る恐れがあり、好ましくない。
R11〜R19、R21〜R29、R31〜R39は、各々独立して水素原子または任意の置換基を表す。R11〜R19、R21〜R29、R31〜R39が任意の置換基である場合、その一置換基当たりの分子量はその置換基も含めて通常500以下、好ましくは300以下、さらに好ましくは200以下である。
本発明の有機化合物は、部分構造(I)同士がリンカーLを介して結合されており、この結合が式(I)中のR11〜R15、R21〜R25、R31〜R35のいずれか1つとリンカーLとの結合であることが好ましい。
本発明の有機化合物は、特に部分構造(I)のR12同士がリンカーLを介して結合した、下記式(II)の構造で表されることが好ましい。
本発明の有機化合物は、ガラス転移温度(Tg)が80℃以上を有するものであることが好ましい。ガラス転移温度の上限には特に制限はないが、ガラス転移温度は、通常80〜400の範囲であり、好ましくは100〜400の範囲である。特に好ましくは120〜400の範囲である。ガラス転移温度がこの下限を超えると、本発明の有機化合物を用いた製品が車内等の温度上昇で破損したり、製膜後の熱処理が困難になったり、湿式法による塗布後の乾燥時に支障が出る恐れがあり、好ましくない。
本発明の有機化合物の分子量は、10000以下が好ましく、5000以下が更に好ましく、特に2000以下が好ましい。有機化合物の分子量がこの上限を上回ると、不純物の除去が困難となったり、気化温度が上昇して蒸着法による製膜が困難になったり、有機溶剤に対する溶解性が低下して湿式法による製膜に支障が出る恐れがあり、好ましくない。
以下に、本発明の有機化合物として好ましい具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下において、Meはメチル基、Phはフェニル基を示す。
本発明の有機化合物は公知の手法の組み合わせにより合成することができる。合成原料としては、たとえば以下のようなものを用いることができる。
なお、中間体が一般に入手可能である場合、合成の前段階を省くことができることは言うまでもない。
以下の反応式中、Arは置換基を有していても良い任意の1価の芳香環基を表す。
X(X1,X2)は塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子を表す。
Y(Y1,Y2)は−B(OH)2、−B(OR)2(Rは任意の炭化水素基)、−MgX基、−ZnX基、−SnX2基などの有機金属化合物を表す。
〈ウルマン法〉
アニリン誘導体と、このアニリン誘導体に対して2〜100当量の、構造式中にXを持つハロゲン化物(Ar−X、好ましくはX=Br,I)とを、銅粉末、銅線、ハロゲン化銅(CuX(X=Cl、Br、I))、酸化銅(CuO)などの銅触媒(Xに対して0.1〜5当量程度)および、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、リン酸カリウム、炭酸セシウム、tert−ブトキシナトリウムなど塩基性物質(ハロゲン原子に対して1〜100当量程度)の存在下、不活性ガス気流下、無溶媒または、ニトロベンゼンなどの芳香族溶媒、テトラグライム、ポリエチレングリコールなどのアルコール系溶媒(通常、目的物の1モルに対して、0.1〜100リットル)中、20〜300℃の温度範囲で、1〜60時間撹拌混合する。
構造式中にXを持つハロゲン化物と構造式中にYを持つ有機金属化合物とを、Pd2(dba)3(Pd=パラジウム、dba=ジベンジリデンアセトン)、Pd(dba)2、酢酸パラジウムなどの2価のパラジウム触媒と、BINAP(=2,2’−ビス(ジフェニルフォスフィノ−1,1’−ビナフチル))、トリ(tert−ブチル)フォスフィン、トリフェニルフォスフィン、1,2−ビス(ジフェニルフォスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)プロパン、1,3−ビス(ジフェニルフォスフィノ)ブタン、dppf(=1,1’−ビス(ジフェニルフォスフィノ)フェロセン)などのリガンド類の組合せなどの0価のパラジウム錯体、或いはPdCl2(dppf)2などのパラジウム塩化物錯体などの触媒(Xに対して0.001〜1当量程度)と、tert−ブトキシカリウム、tert−ブトキシナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、トリエチルアミンなどの塩基性物質(通常、Xに対して、2〜100当量)存在下、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、キシレン、トルエン、トリエチルアミン、ピリジンなどの溶媒(通常、目的物の1モルに対して、0.1〜100リットル)中、0〜200℃で1〜60時間かけて撹拌する。
不活性ガス雰囲気下、ジエチルエーテル、THF(テトラヒドロフラン)、ジオキサン、DME(ジメトキシエタン)などのエーテル系溶媒またはペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の非芳香族炭化水素溶媒に溶解または懸濁させた、構造式中にXを持つハロゲン化物に、温度範囲−100℃〜25℃で、マグネシウム、リチウム金属または、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどの塩基性の高い有機金属化合物をXに対して1から2当量加え、温度範囲−100℃〜60℃で1時間から12時間攪拌することにより、有機マグネシウムまたは有機リチウム化合物を合成する。
また、得られた有機リチウム化合物を温度範囲−100℃〜25℃で塩化亜鉛、ホウ酸エステルをXに対して1から5当量加え加え、温度範囲が−100℃〜25℃で1時間から12時間攪拌する事により対応する有機亜鉛化合物、有機ホウ素化合物を合成する。
不活性ガス雰囲気下、ジエチルエーテル、THF,ジオキサン、DMEなどのエーテル系溶媒またはペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の非芳香族炭化水素溶媒に溶解または懸濁させた、構造式中にXを持つハロゲン化物に、温度範囲が−100℃〜25℃でマグネシウム、リチウム金属または、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、tert−ブチルリチウムなどの塩基性の高い有機金属化合物をXに対して1から2当量加え、温度範囲−100℃〜25℃で1時間から12時間攪拌することにより、有機マグネシウムまたは有機リチウム化合物を合成し、ついで温度範囲−100℃〜25℃でトリメチルシリルクロライドを滴下し、温度範囲−100℃〜25℃で1時間から12時間攪拌する事によりトリメチルシリル体を合成する。
不活性ガス雰囲気下、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩素系溶媒またはペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の非芳香族炭化水素溶媒に溶解または懸濁させた、構造式中にトリメチルシリル基を持つ基質に、温度範囲−100℃〜0℃で三塩化硼素、三臭化硼素をトリメチルシリル基に対して1から10当量加えた後、温度範囲が−100℃〜60℃で1時間から12時間攪拌することにより、有機ホウ素化合物を合成する。
本発明の有機化合物は、電気的な酸化還元により発生するラジカルアニオン/カチオン種が安定化されるために電荷輸送材料として、電子写真感光体、有機電界発光素子、光電変換素子、有機太陽電池、有機整流素子等に好適に使用できる。本発明の有機化合物は、とりわけ、正孔輸送材料もしくはホスト材料として使用されるのが最も好ましい。
また、高い三重項励起準位を有することから、本発明の有機化合物からなる電荷輸送材料を用いることにより、耐熱性に優れ、長期間安定に駆動(発光)する有機電界発光素子が得られるため、本発明の有機化合物および電荷輸送材料は有機電界発光素子材料として、とりわけ好適である。
本発明の電荷輸送材料組成物は、本発明の有機化合物よりなる本発明の電荷輸送材料と、好ましくは更に溶剤とを含むものであり、好ましくは、有機電界発光素子用に使用される。
本発明の電荷輸送材料組成物に含まれる溶剤としては、溶質である本発明の電荷輸送材料等が良好に溶解する溶剤であれば特に限定されない。
本発明の電荷輸送材料組成物は、発光材料を含有することが好ましい。
発光材料とは、本発明の電荷輸送材料組成物において、主として発光する成分を指し、有機ELデバイスにおけるドーパント成分に当たる。該電荷輸送材料組成物から発せられる光量(単位:cd/m2)の内、通常10〜100%、好ましくは20〜100%、より好ましくは50〜100%、最も好ましくは80〜100%が、ある成分材料からの発光と同定される場合、それを発光材料と定義する。
ML”(q−j)L’j (V)
(一般式(V)中、Mは金属を表し、qは上記金属の価数を表す。また、L”およびL’は二座配位子を表す。jは0、1または2を表す。)
一般式(V)中、Mは任意の金属を表し、好ましいものの具体例としては、周期表7ないし11族から選ばれる金属として前述した金属が挙げられる。
また、一般式(V)中の二座配位子L”およびL’は、それぞれ、以下の部分構造を有する配位子を示す。
一般式(VI)中、Mdは金属を表し、具体例としては、周期表7ないし11族から選ばれる金属として前述した金属が挙げられる。中でも好ましくは、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、レニウム、オスミウム、イリジウム、白金または金が挙げられ、特に好ましくは、白金、パラジウム等の2価の金属が挙げられる。
さらに、R92〜R95は互いに連結して環を形成してもよく、この環がさらに任意の置換基を有していても良い。
本発明の電荷輸送材料組成物中には、前述した溶剤および発光材料以外にも、必要に応じて、各種の他の溶剤を含んでいても良い。このような他の溶剤としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
また、レベリング剤や消泡剤等の各種添加剤を含んでいても良い。
本発明の電荷輸送材料組成物中の電荷輸送材料、発光材料および必要に応じて添加可能な成分(レベリング剤など)などの固形分濃度は、通常0.01重量%以上、好ましくは0.05重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、さらに好ましくは0.5重量%以上、最も好ましくは1重量%以上であり、通常80重量%以下、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下、さらに好ましくは30重量%以下、最も好ましくは20重量%以下である。この濃度が下限を下回ると、薄膜を形成する場合、厚膜を形成するのが困難となり、上限を超えると、薄膜を形成するのが困難となる。
本発明の電荷輸送材料組成物は、電荷輸送材料、発光材料、および必要に応じて添加可能なレベリング剤や消泡剤等の各種添加剤よりなる溶質を、適当な溶剤に溶解させることにより調製される。溶解工程に要する時間を短縮するため、および組成物中の溶質濃度を均一に保つため、通常、液を撹拌しながら溶質を溶解させる。溶解工程は常温で行っても良いが、溶解速度が遅い場合は加熱して溶解させることもできる。溶解工程終了後、必要に応じて、フィルタリング等の濾過工程を経由しても良い。
(水分濃度)
本発明の電荷輸送材料組成物を用いた湿式製膜法により層形成して有機電界発光素子を製造する場合、用いる電荷輸送材料組成物に水分が存在すると、形成された膜に水分が混入して膜の均一性が損なわれるため、本発明の電荷輸送材料組成物中の水分含有量はできるだけ少ない方が好ましい。また一般に、有機電界発光素子は、陰極等の水分により著しく劣化する材料が多く使用されているため、電荷輸送材料組成物中に水分が存在した場合、乾燥後の膜中に水分が残留し、素子の特性を低下させる可能性が考えられ好ましくない。
本発明の電荷輸送材料組成物は、湿式製膜プロセスでの安定性、例えば、インクジェット製膜法におけるノズルからの吐出安定性を高めるためには、常温で均一な液状であることが好ましい。常温で均一な液状とは、組成物が均一相からなる液体であり、かつ組成物中に粒径0.1μm以上の粒子成分を含有しないことをいう。
本発明の電荷輸送材料組成物の粘度については、極端に低粘度の場合は、例えば製膜工程における過度の液膜流動による塗面不均一、インクジェット製膜におけるノズル吐出不良等が起こりやすくなり、極端に高粘度の場合は、インクジェット製膜におけるノズル目詰まり等が起こりやすくなる。このため、本発明の組成物の25℃における粘度は、通常2mPa・s以上、好ましくは3mPa・s以上、より好ましくは5mPa・s以上であり、通常1000mPa・s以下、好ましくは100mPa・s以下、より好ましくは50mPa・s以下である。
本発明の電荷輸送材料組成物は、紫外線の透過を防ぐことのできる容器、例えば、褐色ガラス瓶等に充填し、密栓して保管することが好ましい。保管温度は、通常−30℃以上、好ましくは0℃以上で、通常35℃以下、好ましくは25℃以下である。
本発明の有機電界発光素子は、基板上に少なくとも陽極、陰極およびこれらの両極間に設けられた発光層を有するものであって、本発明の有機化合物を含有する層を有することを特徴とする。この層は、本発明の電荷輸送材料組成物を用いて湿式製膜法により形成された層であることが好ましく、特にこの層は発光層または正孔輸送層であることが好ましい。
基板1は有機電界発光素子の支持体となるものであり、石英やガラスの板、金属板や金属箔、プラスチックフィルムやシートなどが用いられる。特にガラス板や、ポリエステル、ポリメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスルホンなどの透明な合成樹脂の板が好ましい。合成樹脂基板を使用する場合にはガスバリア性に留意する必要がある。基板のガスバリア性が小さすぎると、基板を通過した外気により有機電界発光素子が劣化することがあるので好ましくない。このため、合成樹脂基板の少なくとも片面に緻密なシリコン酸化膜等を設けてガスバリア性を確保する方法も好ましい方法の一つである。
基板1上には陽極2が設けられる。陽極2は発光層側の層(正孔注入層3または発光層4など)への正孔注入の役割を果たすものである。
も可能である。
正孔注入層3は陽極2から発光層4へ正孔を輸送する層であるため、正孔注入層3には正孔輸送性化合物を含むことが好ましい。
正孔輸送性化合物としては、4.5eV〜6.0eVのイオン化ポテンシャルを有する化合物が好ましい。
メチル基、エチル基等の、炭素数が通常1以上、通常10以下、好ましくは8以下のアルキル基;ビニル基等の、炭素数が通常2以上、通常11以下、好ましくは5以下のアルケニル基;エチニル基等の、炭素数が通常2以上、通常11以下、好ましくは5以下のアルキニル基;メトキシ基、エトキシ基等の、炭素数が通常1以上、通常10以下、好ましくは6以下のアルコキシ基;フェノキシ基、ナフトキシ基、ピリジルオキシ基等の、炭素数が通常4以上、好ましくは5以上、通常25以下、好ましくは14以下のアリールオキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の、炭素数が通常2以上、通常11以下、好ましくは7以下のアルコキシカルボニル基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基等の、炭素数が通常2以上、通常20以下、好ましくは12以下のジアルキルアミノ基;ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、N−カルバゾリル基等の、炭素数が通常10以上、好ましくは12以上、通常30以下、好ましくは22以下のジアリールアミノ基;フェニルメチルアミノ基等の、炭素数が通常6以上、好ましくは7以上、通常25以下、好ましくは17以下のアリールアルキルアミノ基;アセチル基、ベンゾイル基等の、炭素数が通常2以上、通常10以下、好ましくは7以下のアシル基;フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子;トリフルオロメチル基等の、炭素数が通常1以上、通常8以下、好ましくは4以下のハロアルキル基;メチルチオ基、エチルチオ基等の、炭素数が通常1以上、通常10以下、好ましくは6以下のアルキルチオ基;フェニルチオ基、ナフチルチオ基、ピリジルチオ基等の、炭素数が通常4以上、好ましくは5以上、通常25以下、好ましくは14以下のアリールチオ基;トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基等の、炭素数が通常2以上、好ましくは3以上、通常33以下、好ましくは26以下のシリル基;トリメチルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基等の、炭素数が通常2以上、好ましくは3以上、通常33以下、好ましくは26以下のシロキシ基;シアノ基;フェニル基、ナフチル基等の、炭素数が通常6以上、通常30以下、好ましくは18以下の芳香族炭化水素環基;チエニル基、ピリジル基等の、炭素数が通常3以上、好ましくは4以上、通常28以下、好ましくは17以下の芳香族複素環基。
電子受容性化合物とは、酸化力を有し、上述の正孔輸送性化合物から一電子受容する能力を有する化合物が好ましく、具体的には、電子親和力が4eV以上である化合物が好ましく、5eV以上の化合物である化合物がさらに好ましい。
カチオンラジカル化合物とは、正孔輸送性化合物から一電子取り除いた化学種であるカチオンラジカルと、対アニオンからなるイオン化合物である。但し、カチオンラジカルが正孔輸送性の高分子化合物由来である場合、カチオンラジカルは高分子化合物の繰り返し単位から一電子取り除いた構造となる。
なお、正孔注入層3は、図6に示す如く、これを省略しても良い。
正孔注入層3の上には通常発光層4が設けられる。発光層4は例えば前述の発光材料を含む層であり、電界を与えられた電極間において、陽極2から正孔注入層3を通じて注入された正孔と、陰極6から電子輸送層5を通じて注入された電子との再結合により励起されて、主たる発光源となる層である。発光層4は発光材料(ドーパント)と1種または2種以上のホスト材料を含むことが好ましく、発光層4は本発明の有機化合物をホスト材料として含むことがさらに好ましく、真空蒸着法で形成しても良いが、本発明の電荷輸送材料組成物を用い、湿式製膜法によって作製された層であることが特に好ましい。
電子注入層5は陰極6から注入された電子を効率よく発光層4へ注入する役割を果たす。電子注入を効率よく行うには、電子注入層5を形成する材料は、仕事関数の低い金属が好ましく、ナトリウムやセシウム等のアルカリ金属、バリウムやカルシウムなどのアルカリ土類金属が用いられる。
電子注入層5の膜厚は0.1〜5nmが好ましい。
なお、電子注入層5は、図5,6,7,8,9に示す如く、これを省略しても良い。
陰極6は、発光層側の層(電子注入層5または発光層4など)に電子を注入する役割を果たす。陰極6として用いられる材料は、前記陽極2に使用される材料を用いることが可能であるが、効率よく電子注入を行うには、仕事関数の低い金属が好ましく、スズ、マグネシウム、インジウム、カルシウム、アルミニウム、銀等の適当な金属またはそれらの合金が用いられる。具体例としては、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、アルミニウム−リチウム合金等の低仕事関数合金電極が挙げられる。
以上、図1に示す層構成の素子を中心に説明してきたが、本発明の有機電界発光素子における陽極2および陰極6と発光層4との間には、その性能を損なわない限り、上記説明にある層の他にも、任意の層を有していてもよく、また発光層4以外の任意の層を省略しても良い。
このような条件を満たす材料としては、8−ヒドロキシキノリンのアルミニウム錯体などの金属錯体(特開昭59−194393号公報)、10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリンの金属錯体、オキサジアゾール誘導体、ジスチリルビフェニル誘導体、シロール誘導体、3−または5−ヒドロキシフラボン金属錯体、ベンズオキサゾール金属錯体、ベンゾチアゾール金属錯体、トリスベンズイミダゾリルベンゼン(米国特許第5,645,948号)、キノキサリン化合物(特開平6−207169号公報)、フェナントロリン誘導体(特開平5−331459号公報)、2−t−ブチル−9,10−N,N’−ジシアノアントラキノンジイミン、n型水素化非晶質炭化シリコン、n型硫化亜鉛、n型セレン化亜鉛などが挙げられる。
なお、以下において、ガラス転移温度はDSC測定により、気化温度はTG−DTA測定によりそれぞれ求めた。
不活性ガス雰囲気下、4−ヨードビフェニル(5g、17.8mmol)、4−ブロモアニリン(1.46g、8.48mmol)、ヨウ化銅(340mg、1.8mmol)、炭酸カリウム(4.92g、35.6mmol)を1,3,5−トリメチルベンゼン(20mL)に懸濁させ、還流下12時間攪拌した。反応混合物を室温まで放冷し、塩化メチレン(100mL)で希釈して、無機塩を濾過した。濾液を減圧下に溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーに処し、N,N−ジ(ビフェニル)−4−ブロモアニリン(2.16g、54%)を得た。
不活性ガス雰囲気下、N,N−ジ(ビフェニル)−4−ブロモアニリン(5g、10.5mmol)のトルエン(50mL)/THF(50mL)溶液を−78℃に冷却し、1.6mol/Lのn−ブチルリチウムヘキサン溶液(8mL,12.8mmol)を滴下した。徐々に−40℃まで温度を上昇させ、−40℃で2時間攪拌した。次いで、−78℃まで冷却し、トリイソプロピルボレート(5.9g,31.5mmol)を滴下し、−78℃で1時間、室温で2時間攪拌した。反応混合物を水(200mL)にあけ、濃塩酸でpHを1にして1時間攪拌した。有機層を分離後、水層を塩化メチレンで抽出し、先の有機層と併せて希塩酸で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し4−ジ(ビフェニル)アミノフェニルボロン酸(1.56g,34%)を得た。
不活性ガス雰囲気下、4−ジ(ビフェニル)アミノフェニルボロン酸(1.5g,3.1mmol)、3,3’−ジブロモビフェニル(0.4g,1.28mmol)のジメトキシエチレングリコール溶液(20mL)に2M−炭酸ナトリウム水溶液(10mL)を加えた後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(89mg、77μmol)を加え、8時間還流した。反応混合物を塩化メチレンで抽出し、飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧下で留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに処し、目的物I−1(0.65g、54%)を得た。
ガラス転移温度:139℃
気化温度:560℃
質量分析値(DEI法、M+):944
Ip(イオン化ポテンシャル):5.18eV
EA(電子親和力):2.07eV
Cv還元:−2.63V vs SCE
Cv酸化:0.88V vs SCE
窒素雰囲気下、トリス(4−ブロモフェニル)アミン(13.96g,29mmol)、4−プロピルフェニルボロン酸(10g,61mmol)のジメトキシエタン溶液(100mL)に2M−Na2CO3水溶液(50mL)を加え、窒素をバブリングさせて酸素を除去した後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(1.7g,1.45mmol)を加え8時間加熱還流した。反応混合物を水(100mL)にあけ、塩化メチレン(30mL×3回)で抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに処し、中間体I(6.76g,42%)を得た。
窒素雰囲気下、中間体I(6g,10.7mmol)のエーテル溶液(100mL)を−78℃まで冷却し、n−ブチルリチウム2.56mol/L溶液(6.3mL,16mmol)を滴下した。温度を0℃まで上昇させた後1時間攪拌後、−78℃まで冷却し、トリイソプロピルボレート(9g,48mmol)を滴下した。−78℃で30分攪拌し、温度を徐々に室温まで上昇後さらに1時間攪拌した。反応混合物を水にあけ、塩化メチレン(50mL×3回)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに処し中間体II(5.4g,96%)を得た。
窒素雰囲気下、中間体II(4.5g,8.6mmol)、3,3’−ジブロモビフェニル(1.34g,4.3mmol)のジメトキシエタン溶液(50mL)に2M−Na2CO3水溶液(25mL)を加え、窒素をバブリングさせて酸素を除去した後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0.5g,0.43mmol)を加え、8時間加熱還流した。反応混合物を水(50mL)にあけ、塩化メチレン(30mL×3回)で抽出し、有機層を飽和塩化ナトリウム水溶液で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに処し、目的物I−2(2.8g,59%)を得た。
質量分析値(DEI法、M+):1112
以下に本発明の有機電界発光素子を作製する実施例を示す。
図8に示す構造を有する有機電界発光素子を以下の方法で作製した。
ガラス基板1の上にインジウム・スズ酸化物(ITO)透明導電膜を150nm堆積したもの(スパッター成膜品;シート抵抗15Ω)を通常のフォトリソグラフィ技術と塩酸エッチングを用いて2mm幅のストライプにパターニングして陽極2を形成した。パターン形成したITO基板を、アセトンによる超音波洗浄、純水による水洗、イソプロピルアルコールによる超音波洗浄の順で洗浄後、窒素ブローで乾燥させ、最後に紫外線オゾン洗浄を行った。
溶媒 安息香酸エチル
塗布液濃度 PB−1:2[wt%]
A−1:0.4[wt%]
スピナ回転数 1500[rpm]
スピナ回転時間 30[秒]
乾燥条件 230[℃] 15[分]
上記のスピンコートにより膜厚30nmの均一な薄膜が形成された。
この素子の電界発光は、極大波長515nm、半値幅は70nmの青緑色発光であり、有機イリジウム錯体(D−1)からのものと同定された。色度はCIE(x,y)=(0.31,0.62)であった。
正孔輸送層10を以下に記す方法で成膜した以外は実施例1に示す方法と同様にして、図8に示す構造を有する有機電界発光素子を作製した。
正孔注入層3を成膜した基板を真空蒸着装置内に設置した。上記装置の粗排気を油回転ポンプにより行った後、装置内の真空度が4.9×10−5Pa以下になるまでクライオポンプを用いて排気した。上記装置内に配置されたセラミックるつぼに入れた、下記に示す構造式のアリールアミン化合物(PPD)をるつぼの周囲のタンタル線ヒーターで加熱して蒸着を行った。この時のるつぼの温度は、260〜273℃の範囲で制御した。蒸着時の真空度6.0×10−5Pa(約×10−7Torr)、蒸着速度は0.1nm/秒で、膜厚40nmの正孔輸送層10を形成した。
この素子の電界発光は、極大波長515nm、半値幅は70nmの緑色発光であり、有機イリジウム錯体(D−1)からのものと同定された。色度はCIE(x,y)=(0.31,0.62)であった。
正孔阻止層8を設けず、発光層4に引き続いて電子輸送層7を成膜したこと以外は、実施例1に示す方法と同様にして、図9に示す構造を有する有機電界発光素子を作製した。
この素子の発光特性を表1に示す。
この素子の電界発光は、極大波長515nm、半値幅は70nmの緑色発光であり、有機イリジウム錯体(D−1)からのものと同定された。色度はCIE(x,y)=(0.31,0.62であった。
表1より、この素子は、比較例1および比較例2のいずれの素子よりも、輝度/電流の値および発光効率が高いことが明らかである。
正孔阻止層8を設けず、発光層4に引き続いて電子輸送層7を成膜したこと以外は、比較例1に示す方法と同様にして、図9に示す構造を有する有機電界発光素子を作製した。
この素子の発光特性を表1に示す。
この素子の電界発光は、極大波長515nm、半値幅は70nmの緑色発光であり、有機イリジウム錯体(D−1)からのものと同定された。色度はCIE(x,y)=(0.31,0.62であった。
実施例2および比較例2で作製した素子に、試験開始時の輝度が5000cd/m2となる直流一定電流を通電したときの輝度変化を観察した。輝度値が試験開始時の半分、すなわち2500cd/m2となるまでの時間を表2に示す。なお、通電試験は室温を空調により23℃±1.5℃に制御した室内で行った。
2 陽極
3 正孔注入層
4 発光層
5 電子注入層
6 陰極
7 電子輸送層
8 正孔阻止層
9 電子阻止層
10 正孔輸送層
Claims (9)
- 一分子内に複数存在する式(I)で表される部分構造同士がリンカーLを介して結合しており、
該結合は、それぞれ、式(I)中のR11〜R15、R21〜R25、R31〜R35のいずれか1つとリンカーLとの結合であることを特徴とする、請求項1に記載の有機化合物。 - 該結合は、それぞれ、R12、R22或いはR32とリンカーLとの結合であることを特徴とする、請求項2に記載の有機化合物。
- 該リンカーLが単結合または置換基を有していても良い芳香族基であることを特徴とする、請求項2ないし4のいずれか1項に記載の有機化合物。
- 請求項1ないし5のいずれか1項に記載の有機化合物からなることを特徴とする、電荷輸送材料。
- 請求項6に記載の電荷輸送材料を含有することを特徴とする、電荷輸送材料組成物。
- 溶剤を含有することを特徴とする、請求項7に記載の電荷輸送材料組成物。
- 基板上に、陽極、陰極および該陽極と該陰極に挟持された発光層を有する有機電界発光素子において、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の有機化合物を含有する層を有することを特徴とする、有機電界発光素子。
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