JP2007180645A - スイッチング増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング増幅器出力のSN比向上及び入力信号の振幅限界値の増加を図ることができるスイッチング増幅器を提供する。
【解決手段】入力信号SINを変換してPDM信号又はPWM信号である量子化信号SQを生成するデルタシグマ変調回路3と、デルタシグマ変調回路3から出力される量子化信号SQを電流増幅する定電流出力の電流増幅部11とを備え、デルタシグマ変調回路3と電流増幅部11とが同一のCMOSプロセスで形成され、同一の半導体チップに集積化されるスイッチング増幅器。
【選択図】図1

Description

本発明は、アナログ信号或いは1ビット信号を変換して得られるPDM(Pulse Density Modulation)信号又はPWM(Pulse Width Modulation)信号である量子化信号を電力増幅して出力するスイッチング増幅器に関するものである。
アナログ信号或いは1ビット信号をデルタシグマ変調して得られる1ビット信号は、当該デルタシグマ変調を行うデルタシグマ変調回路内の積分器や加算器の係数を適宜選択することによって、有効周波数帯域を広くしたり、またはダイナミックレンジを広くしたりするなどの音源等に合わせた周波数特性を設定できるという優れた特徴を有している。このため、CD(コンパクトディスク)やSACD(スーパーオーディオコンパクトディスク)の新しい規格では、音声信号の記録に1ビット信号が採用され製品化されている。1ビット信号は、このような音声信号の記録に用いられるのみならず、電力増幅や機器間の信号伝送にも用いられる。
デルタシグマ変調して得られる1ビット信号を用いた電力増幅を行うスイッチング増幅器は、デルタシグマ変調して得られる1ビット信号をそのまま半導体電力増幅素子の制御端子に入力することで、半導体電力増幅素子の出力に基づく大電圧のスイッチングパルスを得ている。このスイッチングパルスをローパスフィルタに通過させるだけで、電力増幅された復調アナログ信号を得ることもできる。
しかも、前記半導体電力増幅素子は、デルタシグマ変調して得られる1ビット信号によって制御されるため、アナログ増幅器のように線形域(不飽和域)で使用されるのではなく、非線形域(飽和域)で使用される。したがって、デルタシグマ変調して得られる1ビット信号を用いた電力増幅を行うスイッチング増幅器は極めて高効率に電力増幅を行うことができるという利点を有しており製品化されている。
ここで、従来のデルタシグマ変調して得られる1ビット信号を用いた電力増幅を行うスイッチング増幅器(特許文献1を参照)の電気的構成の一例を図6に示す。
図6に示すスイッチング増幅器は、入力端子1と、加算器2と、デルタシグマ変調回路3と、定電圧電源7によって定電圧が印加されるパルス増幅器6と、ローパスフィルタ8と、出力端子9と、減衰器10とによって構成されている。そして、デルタシグマ変調回路3は、入力された信号を順次積分していく縦続接続された複数の積分器及び前記複数の積分器の各出力を加算する加算器を具備する積分器・加算器群4と、積分器・加算器群4内の前記加算器から出力される信号を量子化して1ビット信号に変換する量子化器5とによって構成されている。
入力信号源(不図示)から入力端子1に入力された入力信号(アナログ信号或いは1ビット信号)SINが加算器2に供給される。また、減衰器10から出力される帰還信号SFBも加算器2に供給される。加算器2は、入力信号SINから帰還信号SFBを減算して得られる信号をデルタシグマ変調回路3に供給する。
デルタシグマ変調回路3は、加算器2から供給された信号を1ビット信号SQに変換し、その1ビット信号SQをパルス増幅器6に送出する。パルス増幅器6は、FET等のスイッチング素子(不図示)を有しており、1ビット信号SQに応じて前記スイッチング素子をスイッチングすることによって1ビット信号SQを電力増幅し、その電力増幅した1ビット信号をローパスフィルタ8及び減衰器10に送出する。パルス増幅器6の出力信号は、ローパスフィルタ8によって高周波成分が除去されてアナログ信号である出力信号SOUTとなる。そして、この出力信号SOUTが出力端子9から出力される。また、パルス増幅器6の出力信号は、減衰器10によって減衰されて帰還信号SFBとなる。
特開2000−295049号公報(第7図) 特開2002−208824号公報
1ビット信号SQを電力増幅するパルス増幅器6では、図7に示すようなHブリッジ回路により平衡出力としている。パルス増幅器6内のスイッチング素子は、MOS型のスイッチング素子であっても、高電圧で大電流に耐えられるBi−CMOS、DMOS(Double diffused MOS)等のプロセスで形成される。一方、パルス増幅器6の前段に設けられるデルタシグマ変調回路3はCMOSプロセスで形成される。パルス増幅器6とデルタシグマ変調回路3とは、このように互いに異なるプロセスで形成されており、同一の半導体チップに集積化されていない。
このため、デルタシグマ変調回路3とパルス増幅器6或いは帰還部との距離が長くなり、信号経路の寄生容量、配線抵抗等により信号波形鈍りが生じ、前記信号経路での信号遅延が生じて、スイッチング増幅器出力のSN比が低下し、デルタシグマ変調回路3における入力信号SINの振幅限界値が低下するという問題が生じる。また、デルタシグマ変調回路3内に設けられている積分器・加算器群4内の積分器、加算器の係数を決定するキャパシタやインピーダンスがばらついたり、或いはパルス増幅器6の出力信号に基づく信号をデルタシグマ変調回路3に帰還する帰還部において、配線のインピーダンスがばらつくことにより、パルス増幅器6の出力信号のパルス幅がばらつくという問題が生じる。
本発明は、上記の問題点に鑑み、スイッチング増幅器出力のSN比向上及び入力信号の振幅限界値の増加を図ることができるスイッチング増幅器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明に係るスイッチング増幅器は、入力信号を変換してPDM信号又はPWM信号である量子化信号を生成する量子化信号生成部と、前記量子化信号生成部から出力される量子化信号を電流増幅する定電流出力の電流増幅部とを備え、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部とが同一プロセスで形成される構成としている。
このような構成によると、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部とを同一のチップに集積化することができるので、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部の間の信号経路を短くでき、前記信号経路での信号遅延による出力のSN比低下や入力信号の振幅限界値の低下を抑えることが可能となる。また、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部とを同一のチップに集積化することができるので、前記量子化信号生成部内の回路素子の前記電流増幅部に対するばらつきを抑えることができ、前記量子化信号生成部のアルゴリズムの前記電流増幅部に対するばらつきを抑えることができる。これにより、スイッチング増幅器出力のSN比低下等による音質劣化を抑制することができる。また、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部とを同一のチップに集積化することができるので、小型化を図ることができる。
また、このような構成によると、前記電流増幅部の出力は、定電流であるため、電源電圧の変動に対して影響が実質的に皆無である。また、定電流出力の電流増幅部は従来技術で用いられているHブリッジ回路に比べて安価であるため、大幅なコストダウンが図れる。
また、このような構成によると、動作開始時に量子化信号生成部から出力される量子化信号が不定な信号になっても、電流増幅部では、その不定である量子化信号に対応した波形の電流成分のみを増幅し、また平衡出力とするために電流の方向を切り替える必要がないため貫通電流が流れるおそれはない。したがって、動作開始時に量子化信号生成部から出力される量子化信号が不定な信号になっても、電流増幅部内の素子が破壊してしまうという問題は生じない。
また、上記構成のスイッチング増幅器において、前記電流増幅部の出力信号に基づく信号を前記量子化信号生成部に帰還する帰還部を備え、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部と前記帰還部とが同一プロセスで形成されるようにしてもよい。このような構成によると、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部と前記帰還部とを同一のチップに集積化することができ、前記帰還部の経路長を短くすることができるので、電流増幅部で発生する高周波スイッチングノイズ等を低減するとともに、電流増幅部自身の歪率やSN比の改善を図ることができる。また、前記電流増幅部と前記帰還部とを同一のチップに集積化することができるので、前記帰還部の配線インピーダンスの前記電流増幅部に対するばらつきを抑えることができ、前記電流増幅部の出力信号のパルス幅や信号遅延の前記電流増幅部に対するばらつきを抑えることができる。これにより、スイッチング増幅器出力のSN比低下等による音質劣化を抑制することができる。また、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部と前記帰還部とを同一のチップに集積化することができるので、小型化を図ることができる。
また、上記各構成のスイッチング増幅器において、前記同一プロセスを同一のCMOSプロセスにすることが望ましい。このような構成によると、Bi−CMOS、DMOSのような高価なプロセスを使用しないので、大幅なコストダウンが可能となる。
上記目的を達成するために本発明に係るスイッチング増幅器は、入力信号を変換してPDM信号又はPWM信号である量子化信号を生成する量子化信号生成部と、前記量子化信号生成部から出力される量子化信号を電流増幅する定電流出力の電流増幅部とを備え、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部とが同一チップに集積化されている構成とする。さらに、前記電流増幅部の出力信号に基づく信号を前記量子化信号生成部に帰還する帰還部を備え、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部と前記帰還部とが同一チップに集積化されている構成にしてもよい。
このような構成によると、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部の間の信号経路を短くでき、前記信号経路での信号遅延による出力のSN比低下や入力信号の振幅限界値の低下を抑えることが可能となる。また、前記量子化信号生成部内の回路素子の前記電流増幅部に対するばらつきを抑えることができ、前記量子化信号生成部のアルゴリズムの前記電流増幅部に対するばらつきを抑えることができる。これにより、スイッチング増幅器出力のSN比低下等による音質劣化を抑制することができる。また、小型化を図ることができる。
また、前記帰還部を備える構成によると、前記帰還部の配線インピーダンスの前記電流増幅部に対するばらつきを抑えることができ、前記電流増幅部の出力信号のパルス幅や信号遅延の前記電流増幅部に対するばらつきを抑えることができる。これにより、スイッチング増幅器出力のSN比低下等による音質劣化を抑制することができる。
また、上記各構成のスイッチング増幅器において、前記電流増幅部が、定電流出力のCMOSロジックバッファ又は定電流出力のインバータを備えるようにしてもよい。定電流出力のCMOSロジックバッファや定電流出力のインバータは、市場に普及している安価な回路であるので、これらを利用することによって安価な定電流出力の電流増幅器を簡単に実現することができる。
また、上記各構成のスイッチング増幅器において、前記電流増幅部から出力される定電流の値を複数設定するようにしてもよい。これにより、スイッチング増幅器の出力仕様の変更が可能となる。
また、前記電流増幅部から出力される定電流の値を複数設定する場合、例えば、前記電流増幅部が、定電流出力の電流増幅回路を複数個備え、前記定電流出力の電流増幅回路を並列接続し、さらに、前記定電流出力の電流増幅回路のうち駆動電圧が供給される電流増幅回路の個数を切り替える切替部を設けるようにするとよい。さらに、操作者のボリューム操作に応じたボリューム制御信号を出力するボリュームコントローラを備え、前記切替部が、前記ボリューム制御信号に応じて、前記定電流出力の電流増幅回路のうち駆動電圧が供給される電流増幅回路の個数を切り替えるようにすることで、操作者のボリューム操作に応じてスイッチング増幅器の出力電力を増減させることができる。
また、上記各構成のスイッチング増幅器において、前記電流増幅部の後段に帯域制限手段を設けないようにしてもよい。これにより、帯域制限手段の構成要素であるインダクタンスのインピーダンスによる電力ロス、当該インダクタンスの逆起電力や磁気飽和による歪みなどの影響を受けず、歪みの少ないクリアな再生音を得ることができる。
本発明によると、スイッチング増幅器出力のSN比向上及び入力信号の振幅限界値の増加を図ることができるスイッチング増幅器を実現することができる。
本発明の実施形態について図面を参照して以下に説明する。まず、本発明の第一実施形態について説明する。本発明の第一実施形態に係るスイッチング増幅器の電気的構成を図1に示す。なお、図1において図6と同一の部分には同一の符号を付す。
図1に示すスイッチング増幅器は、デルタシグマ変調して得られる1ビット信号を用いた電力増幅を行うスイッチング増幅器であって、入力端子1と、1ビット信号を生成するデルタシグマ変調回路3と、定電圧電源7によって定電圧が印加される電流増幅部11と、電流増幅部11内の各電流増幅回路と定電圧電源7との電気的接続状態を切り替える切替部12と、出力端子9とによって構成されている。そして、デルタシグマ変調回路3は、入力された信号を順次積分していく縦続接続された複数の積分器及び前記複数の積分器の各出力を加算する加算器を具備する積分器・加算器群4と、積分器・加算器群4内の前記加算器から出力される信号を量子化して1ビット信号に変換する量子化器5とによって構成されている。また、出力端子9にはスピーカ13が着脱自在に接続されている。
入力信号源(不図示)から入力端子1に入力された入力信号(アナログ信号或いは1ビット信号)SINがデルタシグマ変調回路3に供給される。デルタシグマ変調回路3は、入力端子1から供給された信号をPDM信号又はPWM信号である1ビット信号SQに変換し、その1ビット信号SQを電流増幅部11に送出する。電流増幅部11は、定電流出力の電流増幅回路(例えば、定電流出力のCMOSロジックバッファや定電流出力のインバータ等)を複数個並列に接続して構成されており、デルタシグマ変調回路3から出力される1ビット信号SQを電流増幅(電力増幅)し、その電流増幅(電力増幅)した1ビット信号SOUTを出力端子9に送出する。そして、図1に示すスイッチング増幅器の出力信号である1ビット信号SOUTが、出力端子9に接続されているスピーカ13に供給される。
定電流出力の電流増幅回路は、その最終段に定電流回路を有している。定電流回路の電気的構成の一例としては、図2に示すように、NchJFET(junction type field effect transistor)14のドレインが抵抗15を介してNchJFET14のゲートに接続されるような回路構成が挙げられる。電流増幅部11から出力される1ビット信号SOUTの電流値は、定電流出力の電流増幅回路から出力される電流の総和であるので、定電圧電源7の電圧変動の影響を受けない。また、定電流出力の電流増幅回路が非常に安価であるので、図1に示すスイッチング増幅器は図6に示すスイッチング増幅器においてパルス増幅器6にHブリッジ回路を用いた場合に比べて大幅なコストダウンを図ることができる。
また、切替部12が電流増幅部11内の各電流増幅回路と定電圧電源7との電気的接続状態を切り替えて駆動する電流増幅回路の個数を変更することによって、電流増幅部11から出力される1ビット信号SOUTの電流値が可変する。これにより、スイッチング増幅器の出力仕様を容易に切り替えることができる。
なお、図1に示すスイッチング増幅器では電流増幅部11が複数の電流増幅回路を備えているが、本発明はこれに限らず、電流増幅回路が電流増幅部11に必要な電流容量を備えるものであれば1個であっても構わない。また、切替部12を設けず、電流増幅部11から出力される1ビット信号SOUTの電流値が固定であっても構わない。
ここで、電流増幅部11に必要な電流容量と電流増幅部11が備える電流増幅回路の個数との関係について説明する。
図1に示すスイッチング増幅器の出力信号の電力値すなわち図1に示すスイッチング増幅器の出力電力は、電流増幅部11を駆動する定電圧電源7の出力電圧と、出力端子9に接続されるスピーカ13のインピーダンスに依存する。図1に示すスイッチング増幅器の出力電力をP[W]、スピーカ13のインピーダンスをR[Ω]、定電圧電源7の出力電圧をV[V]とおくと、図1に示すスイッチング増幅器の出力電力Pは以下の(1)式で表される。
Figure 2007180645
また、図1に示すスイッチング増幅器の出力電流をI[A]とすると、P=I2・Rから以下の(2)式が成り立つ。
Figure 2007180645
一例をあげると、電流増幅部11に十分電流容量があり、定電圧電源7の出力電圧が5[V]であり、スピーカ13が4Ωスピーカである場合、(1)式から図1に示すスイッチング増幅器の出力電力Pは以下のようになる。
Figure 2007180645
このとき、(2)式から電流増幅部11に必要な電流容量IREQは以下のようになる。
Figure 2007180645
電流増幅部11において並列接続される電流増幅回路の個数をN、個々の電流増幅回路の電流容量をi[A]とおくと、N個の電流増幅回路全てを駆動させた場合、以下の(3)式が成り立つ。
N=I/i ・・・(3)
一例をあげると、電流増幅回路の電流容量iが25[mA]であるとき、(3)式から定電流増幅回路の個数Nは以下のようになる。
N=884/25≒36
このように、電流増幅部11において並列接続される電流増幅回路の個数Nは、出力端子9に接続されるスピーカ13のインピーダンスに応じて設定するとよい。すわわち、想定される最もインピーダンスが小さいスピーカに合わせて電流増幅部11において並列接続される電流増幅回路の個数Nを決定するとよい。
図1に示すスイッチング増幅器では、電流増幅部11から出力される1ビット信号SOUTは、ローパスフィルタなどによって帯域制限されることなく、出力端子9を経由してスピーカ13に供給される。このように、電流増幅部11の後段にローパスフィルタなどの帯域制限手段を設けない構成にすることによって、当該帯域制限手段の構成要素であるインダクタンスのインピーダンスによる電力ロス、当該インダクタンスの逆起電力や磁気飽和による歪みなどの影響を受けず、歪みの少ないクリアな再生音を得ることができる。なお、再生音質は劣ることになるが、電流増幅部11と出力端子9との間にローパスフィルタなどの帯域制限手段を設けない構成にしても構わない。
また、電流増幅部11とスピーカ13との接続経路を極力短距離にすることが望ましい。このような構成により、電流増幅部11とスピーカ13との接続経路で発生する高周波ノイズが輻射ノイズとして空間に放出されるのを抑制することができる。
ここで、デルタシグマ変調回路3と電流増幅部11とは、同一のCMOSプロセスで形成され、同一の半導体チップ17に集積化されている。このような構成によると、デルタシグマ変調回路3と電流増幅部11の間の信号経路を短くでき、前記信号経路での信号遅延による出力のSN比低下や入力信号の振幅限界値の低下を抑えることが可能となる。また、デルタシグマ変調回路3に設けられている積分器・加算器群4内の積分器、加算器の係数を決定するキャパシタやインピーダンスが電流増幅部11に対してばらつくことを抑えることができ、デルタシグマ変調回路3のアルゴリズムの電流増幅部11に対するばらつきを抑えることができる。これにより、スイッチング増幅器出力のSN比低下等による音質劣化を抑制することができる。また、小型化を図ることができる。また、デルタシグマ変調回路3と電流増幅部11とを、Bi−CMOS、DMOSのような高価なプロセスを使用せずに、同一のCMOSプロセスで形成しているので、大幅なコストダウンを図ることができる。
また、図3に示す変形例のように、操作者のボリューム操作に応じたボリューム制御信号SVを出力するボリュームコントローラ16を設け、切替回路12がボリューム制御信号SVに応じて電流増幅部11内の各電流増幅回路と定電圧電源7との電気的接続状態を切り替えて駆動する電流増幅回路の個数を増減させる。これにより、操作者のボリューム操作に応じてスイッチング増幅器の出力電力を増減させることができる。
次に、本発明の第二実施形態について説明する。本発明の第二実施形態に係るスイッチング増幅器の電気的構成を図4に示す。なお、図4において図6及び図1と同一の部分には同一の符号を付す。
図4に示すスイッチング増幅器は、デルタシグマ変調して得られる1ビット信号を用いた電力増幅を行うスイッチング増幅器であって、入力端子1と、加算器2と、1ビット信号を生成するデルタシグマ変調回路3と、定電圧電源7によって定電圧が印加される電流増幅部11と、電流増幅部11内の各電流増幅回路と定電圧電源7との電気的接続状態を切り替える切替部12と、出力端子9とによって構成されている。そして、デルタシグマ変調回路3は、入力された信号を順次積分していく縦続接続された複数の積分器及び前記複数の積分器の各出力を加算する加算器を具備する積分器・加算器群4と、積分器・加算器群4内の前記加算器から出力される信号を量子化して1ビット信号に変換する量子化器5とによって構成されている。また、出力端子9にはスピーカ13が着脱自在に接続されている。
入力信号源(不図示)から入力端子1に入力された入力信号(アナログ信号或いは1ビット信号)SINが加算器2に供給される。また、帰還信号SFBも加算器2に供給される。加算器2は、入力信号SINから帰還信号SFBを減算して得られる信号をデルタシグマ変調回路3に供給する。
デルタシグマ変調回路3は、加算器2から供給された信号をPDM信号又はPWM信号である1ビット信号SQに変換し、その1ビット信号SQを電流増幅部11に送出する。電流増幅部11は、定電流出力の電流増幅回路(例えば、定電流出力のCMOSロジックバッファや定電流出力のインバータ等)を複数個並列に接続して構成されており、デルタシグマ変調回路3から出力される1ビット信号SQを電流増幅(電力増幅)し、その電流増幅(電力増幅)した1ビット信号SOUTを出力する。1ビット信号SOUTは二分配され、一方は帰還信号SFBとして加算器2に供給され、他方は出力端子9に送出される。そして、図4に示すスイッチング増幅器の出力信号が、出力端子9に接続されているスピーカ13に供給される。
図4に示すスイッチング増幅器は、図1に示すスイッチング増幅器と同様の効果を奏する。さらに、図4に示すスイッチング増幅器は、電流増幅部11の出力信号SOUTを二分配し、その一方をデルタシグマ変調回路3に帰還するようにしているので、電流増幅部11で発生する高周波スイッチングノイズ等を低減するとともに、電流増幅部11自身の歪率やSN比の改善を図ることができる。
ここで、加算器2とデルタシグマ変調回路3と電流増幅部11と帰還部の経路とは、同一のCMOSプロセスで形成され、同一の半導体チップ18に集積化されている。このような構成によると、デルタシグマ変調回路3と電流増幅部11の間の信号経路を短くでき、前記信号経路での信号遅延による出力のSN比低下や入力信号の振幅限界値の低下を抑えることが可能となる。また、デルタシグマ変調回路3に設けられている積分器・加算器群4内の積分器、加算器の係数を決定するキャパシタやインピーダンスが電流増幅部11に対してばらつくことを抑えることができ、デルタシグマ変調回路3のアルゴリズムの電流増幅部11に対するばらつきを抑えることができる。これにより、スイッチング増幅器出力のSN比低下等による音質劣化を抑制することができる。また、小型化を図ることができる。また、加算器2とデルタシグマ変調回路3と電流増幅部11と帰還部の経路とを、Bi−CMOS、DMOSのような高価なプロセスを使用せずに、同一のCMOSプロセスで形成しているので、大幅なコストダウンを図ることができる。さらに、前記帰還部の配線インピーダンスの電流増幅部11に対するばらつきを抑えることができ、電流増幅部11の出力信号のパルス幅や信号遅延の電流増幅部11に対するばらつきを抑えることができる。これにより、スイッチング増幅器出力のSN比低下等による音質劣化を抑制することができる。
なお、電流増幅部11と出力端子9との間にローパスフィルタなどの帯域制限手段を設けない構成にしても構わない。従来のスイッチング増幅器では、Hブリッジ回路の平衡出力生成時、出力電流の方向が切り替わる時に生じるリンギングが大きい。したがって、従来のスイッチング増幅器では、ローパスフィルタなどの帯域制限手段を設けない構成にした場合、リンギングによるノイズ成分を除去できないため、歪みの多い再生音になるという問題点がある。これに対して、本発明に係るスイッチング増幅器は、ローパスフィルタなどの帯域制限手段を設けない構成にしても上記問題は生じず、むしろローパスフィルタなどの帯域制限手段を設けない構成にすることによって、帯域制限手段の構成要素であるインダクタンスのインピーダンスによる電力ロス、当該インダクタンスの逆起電力や磁気飽和による歪みなどの影響を受けず、歪みの少ないクリアな再生音を得ることができる。
また、電流増幅部11とスピーカ13との接続経路を極力短距離にすることが望ましい。このような構成により、電流増幅部11とスピーカ13との接続経路で発生する高周波ノイズが輻射ノイズとして空間に放出されるのを抑制することができる。
また、図5に示す変形例のように、操作者のボリューム操作に応じたボリューム制御信号SVを出力するボリュームコントローラ16を設け、切替回路12がボリューム制御信号SVに応じて電流増幅部11内の各電流増幅回路と定電圧電源7との電気的接続状態を切り替えて駆動する電流増幅回路の個数を増減させる。これにより、操作者の操作に応じてスイッチング増幅器の出力電力を増減させることができる。
なお、上述した実施形態では、1ビット信号SQを電流増幅した信号SOUTのみでスピーカ13を駆動しているが、信号SOUTと、1ビット信号SQの反転信号バーSQを同様に電流増幅した信号バーSOUTとの差動信号によってスピーカ13を駆動することが望ましい。このような構成では、例えば、定電流出力の電流増幅回路を定電流出力のCMOSロジックバッファから定電流出力のインバータに変更した場合でも、上記差動信号は不変である。
は、本発明の第一実施形態に係るスイッチング増幅器の電気的構成を示す図である。 は、定電流回路の電気的構成の一例を示す図である。 は、本発明の第一実施形態に係るスイッチング増幅器の変形例を示す図である。 は、本発明の第二実施形態に係るスイッチング増幅器の電気的構成を示す図である。 は、本発明の第二実施形態に係るスイッチング増幅器の変形例を示す図である。 は、従来のスイッチング増幅器の電気的構成の一例を示す図である。 は、Hブリッジ回路の構成例を示す図である。
符号の説明
1 入力端子
2 加算器
3 デルタシグマ変調回路
4 積分器・加算器群
5 量子化器
7 定電圧電源
9 出力端子
11 電流増幅部
12 切替部
13 スピーカ
14 NchJFET
15 抵抗
16 ボリュームコントローラ
17、18 半導体チップ

Claims (5)

  1. 入力信号を変換してPDM信号又はPWM信号である量子化信号を生成する量子化信号生成部と、前記量子化信号生成部から出力される量子化信号を電流増幅する定電流出力の電流増幅部とを備え、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部とが同一プロセスで形成されることを特徴とするスイッチング増幅器。
  2. 前記電流増幅部の出力信号に基づく信号を前記量子化信号生成部に帰還する帰還部を備え、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部と前記帰還部とが同一プロセスで形成される請求項1に記載のスイッチング増幅器。
  3. 前記同一プロセスが同一のCMOSプロセスである請求項1又は請求項2に記載のスイッチング増幅器。
  4. 入力信号を変換してPDM信号又はPWM信号である量子化信号を生成する量子化信号生成部と、前記量子化信号生成部から出力される量子化信号を電流増幅する定電流出力の電流増幅部とを備え、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部とが同一チップに集積化されていることを特徴とするスイッチング増幅器。
  5. 前記電流増幅部の出力信号に基づく信号を前記量子化信号生成部に帰還する帰還部を備え、前記量子化信号生成部と前記電流増幅部と前記帰還部とが同一チップに集積化されている請求項4に記載のスイッチング増幅器。
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