JP2007177144A - 室温硬化性含フッ素組成物 - Google Patents

室温硬化性含フッ素組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】室温でも短時間で硬化可能な含フッ素硬化性組成物を提供する。
【解決手段】下記エポキシ成分(A)と、アミン成分(B)を、成分(A)のエポキシ当量(Aa)に対する成分(B)のアミン当量(Ba)の比(Ba/Aa)が0.1<Ba/Aa<10となる量で含む1剤系もしくは2剤系硬化性組成物。(A)2価のパーフロロカーボン基を持つ特定構造式で表される含フッ素2価アルコールと、飽和もしくは不飽和炭化水素基を持つ特定構造式で表されるエポキシ化合物との、反応生成物であって、エポキシ当量が200〜2500であるエポキシ成分、(B)飽和もしくは不飽和炭化水素基及び2価のパーフロロカーボン基を持つ特定構造式で表される含フッ素2官能エステル化合物と、特定構造式で表されるアミン化合物との、反応生成物であって、一分子中に少なくとも2個の1級アミノ基と2個の2級アミノ基を有するアミン成分。
【選択図】なし

Description

本発明は、含フッ素硬化性組成物に関し、詳細には、室温にて短時間で硬化可能な含フッ素硬化性組成物に関する。
エポキシ樹脂は、室温〜100℃付近での硬化が容易であり、かつ硬化に伴う低分子量副生成物などが発生しないため、成形品、封止剤、接着剤等に広く使用されている。しかし、従来のエポキシ樹脂は耐溶剤性、耐薬品性が乏しいので、化学薬品と接触し得る用途には不向きである。
一方、含フッ素化合物、特にパーフルオロポリエーテル類は、耐溶剤性、耐薬品性に優れ、その組成物も知られている。たとえば、ビニル基を末端に有するパーフルオロポリエーテル誘導体と含Si-H化合物とをヒドロシリル化反応により硬化させて使用する組成物(特許文献1)、及び縮合反応により硬化させて使用する含パーフルオロポリエーテル硬化性組成物(特許文献2)が知られている。しかし、前者では、ヒドロシリル化反応を100℃以下で行おうとすると、硬化反応が硬化触媒及び反応制御剤に大きく依存し、安定した硬化特性を得るのが困難である。また後者では、縮合反応によりアルコールやケトン類などの低分子副生成物が発生するために、問題となることがある。
また、フロロポリエーテルの両末端に2級アミノ基を有するパーフルオロポリエーテル化合物と、1分子中に3個以上のエポキシ基を有する含フッ素化合物とを含む硬化性組成物が開示されている(特許文献3)。該硬化性組成物は、室温でも硬化可能であり、各種溶剤に対する体積変化率が小さく、酸性又はアルカリ性薬品によるゴム硬度の変化が少ない、耐溶剤性及び耐薬品性に優れた硬化物を与える。しかし、室温での硬化が遅く、24時間以上必要とするため、改善が望まれている。
特許第2990646号公報 特許第3121245号公報 特許平11−92547号公報
本発明は、室温でも短時間で硬化可能な含フッ素硬化性組成物を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、下記のものである。
下記エポキシ成分(A)と、アミン成分(B)を、成分(A)のエポキシ当量(Aa)に対する成分(B)のアミン当量(Ba)の比(Ba/Aa)が0.1<Ba/Aa<10となる量で含む1剤系もしくは2剤系硬化性組成物
(A)下記式(1)で表される含フッ素2価アルコールと、
Figure 2007177144
(Rfは、酸素を含んでいてよい2価のパーフロロカーボン基である)
下記式(2)で表されるエポキシ化合物との、
Figure 2007177144
(Rは、炭素数1〜40のn価(但しn=3〜8)の、酸素原子を含んでいてよい、飽和もしくは不飽和炭化水素基である)
反応生成物であって、エポキシ当量が200〜2500であるエポキシ成分、
(B)下記式(3)で表される含フッ素2官能エステル化合物と、
Figure 2007177144

(Rは、酸素原子を含んでいても良い、炭素数1〜12の飽和もしくは不飽和の炭化水素基であり、Rf’は、酸素を含んでいてよい2価のパーフロロカーボン基である)
下記式(4)で表されるアミン化合物との、
Figure 2007177144
(Rは、互いに独立に、炭素数1〜20の2価の炭化水素基であり、mは2〜10の整数である)
反応生成物であって、一分子中に少なくとも2個の1級アミノ基と2個の2級アミノ基を有するアミン成分。

好ましくは、式(1)で表されるアルコールが、下記式(5)で表され、
Figure 2007177144
(n及びmは1以上の整数であり、n+mが、分子量300〜20000となるように選ばれる)及び、
式(2)で表されるエポキシ化合物が、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテルから選ばれる少なくとも1種である。
また、好ましくは、(A)エポキシ成分が、(1)含フッ素2価アルコールと(2)エポキシ化合物とを、(2)エポキシ化合物/(1)含フッ素2価アルコールのモル比2〜20で反応させて得られる。
上記本発明の組成物は、室温でも6時間程度で硬化して、十分な硬度の、耐薬品性の高い硬化物を与えるので、加熱することができない電子部品の接着剤、シール剤等に特に有用である。また、従来の加熱硬化用途にも使用することができ、シール材、コーティング材、テント膜材料、ポッティング材などに有用である。
本発明の組成物において、エポキシ成分(A)は、下記式(1)で表される含フッ素2価アルコールと、
Figure 2007177144
下記式(2)で表される多価エポキシ化合物との、
Figure 2007177144

反応生成物であって、エポキシ当量が200〜2500、好ましくは250〜1500である。エポキシ当量が、前記下限値未満では、フッ素成分を導入したことによる効果が小さく、また硬化物の硬度が高過ぎ、上限値を超えると架橋密度が低下し硬化不良が発生する。成分(A)は、全体として該エポキシ当量を有すれば、2種類以上の混合物であってもよい。
含フッ素2価アルコール(1)のRfは、酸素原子を含んでいてよい2価のパーフロロカーボン基であり、好ましくは下記式で表される。
Figure 2007177144

ここで、YはF又はCF基、pは1以上の整数、qは1以上の整数、但しp+q≦400、好ましくは5≦p+q≦200であり、rは0または1であり、Rf”は炭素数1〜10の、エーテル結合を含んでいてよいパーフルオロ炭化水素基であり、分岐していても良い。Rfとして、例えば下記の基が挙げられる。
Figure 2007177144
Figure 2007177144
Figure 2007177144
Figure 2007177144

ここで、各構成単位はブロックを形成していても、異なる構成単位とランダムに結合されていてもよい。また、繰返し単位数を表すa〜gは、その平均値が2≦a+b≦200、1≦c≦6、2≦d+e≦100、2≦f+g≦200である。
好ましくは、アルコール(1)は、下記式(5)で表される。
Figure 2007177144

ここで、nとmは1以上の整数であり、n+mは分子量が300〜20000となる、より好ましくは500〜1500となるように選ばれる。
式(2)において、Rは炭素数1〜40の、n価(n=3〜8)の、酸素原子を含んでいてよい、飽和もしくは不飽和炭化水素基である。好ましくはRは、炭素数3〜30を有し、価数が3〜6である。 上述のように、成分(A)は混合物であってよく、式(2)のエポキシ化合物の残基は、エポキシ基の数が異なるものの混合物であってよい。例えば式(2)においてnが3の場合には、その残基は、エポキシ基の数が0個〜3個のものの混合物である。該混合物全体として、エポキシ当量が先に述べた範囲を満たせばよい。
式(2)のエポキシ化合物の例として、下記のものを挙げることができきる。
Figure 2007177144
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Figure 2007177144
Figure 2007177144
Figure 2007177144
好ましくは、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテルが使用される。
成分(A)は、(1)の含フッ素2価アルコールと(2)の多価エポキシ化合物との反応生成物又はその混合物である。該反応は例えば以下のような方法で実施できる。式(1)で表される2価アルコール1モルに対して、式(2)で表される多価エポキシ化合物を1〜30モル、好ましくは2〜20モル、溶媒および触媒を反応器に仕込み、70〜120℃に加熱し、3〜200時間攪拌しながら反応させる。反応後の反応溶液から、蒸留、抽出、洗浄、吸着等の操作及びこれらの組み合わせで所望により未反応のエポキシ成分を除去することで成分(A)を得ることが出来る。式(2)のエポキシ化合物の量は、上述の範囲内で、nの数に依存して先に述べたエポキシ当量が得られるように、適宜調整されるが、好ましくは、2〜6である。
触媒としては例えばトリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(p−トリル)ホスフィン、トリ(p−アニシル)ホスフィン、ジフェニルメチルホスフィン、フェニルジメチルホスフィン等の鎖状ホスフィン;テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルアンモニウムアイオダイド、テトラオクチルアンモニウムブロマイド、ヘキサジエチルアンモニウムブロマイド、テトラオクチルアンモニウムブロマイド等の第4級アンモニウム塩等が使用できる。
溶剤としては、例えばn−ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、石油エーテル、キシレン等の炭化水素系溶剤、ジエチルエーテル、n−ブチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、ジブチルケトン、酢酸エチル等のケトン系溶剤、メチレンクロライド、クロルベンゼン、クロロホルム等の塩化炭化水素系溶剤、アセトニトリル等のニトリル系溶剤、トリフルオロベンゼン、1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン、パーフルオロオクタン等のフッ素系溶剤などを挙げることができ、これらを必要に応じて1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の組成物において、アミン成分(B)は下記式(3)で表される含フッ素2官能エステル化合物と、
Figure 2007177144

(R1は炭素数1〜12の飽和もしくは不飽和の炭化水素基であり、酸素原子を含んでいても良い)
下記式(4)で表されるアミン化合物
Figure 2007177144

との反応生成物であって、一分子中に少なくとも2個の1級アミノ基と2個の2級アミノ基を有する。
式(3)のRf’は、酸素を含んでいてよい2価のパーフロロカーボン基であり、上述のRfに関して述べた基が例示され、但し、Rfとは独立に選択される。特に化合物(3)と(4)の反応に構成されるアミド構造の耐加水分解性が高くなる点で、下記に示した構造が好ましい。
Figure 2007177144
Figure 2007177144
Figure 2007177144
は置換又は非置換の炭素数1〜12の一価炭化水素基であり、炭素数1〜12、特に1〜8のものが好ましい。Rの例には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、へキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;及びこれらのハロゲン置換基、例えばクロロメチル基、ブロモエチル基、クロロプロピル基、トリフロロプロピル基、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル基等を挙げることができ、好ましくはメチル基である。
式(4)のmは2〜10の整数であって、特に2〜4が好ましい。Rは、互いに独立に、炭素数1〜20の2価の炭化水素基であり、環状構造、分岐を有していて良い。Rの例には、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、及び下記の基が挙げられ、好ましくはメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、シクロヘキシル基である。
Figure 2007177144
Figure 2007177144
Figure 2007177144
Figure 2007177144
Figure 2007177144
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Figure 2007177144
Figure 2007177144
Figure 2007177144
アミン化合物(4)も混合物であってよく、全体としてのアミン当量が、50〜5000が好ましく、より好ましくは100〜3000である。
エステル化合物(3)とアミン化合物(4)の反応は、以下のように実施することができる。反応容器中に、エステル化合物(3)1モルに対して、アミン化合物(4)を1〜30モル、好ましくは2〜20モル、入れ、60〜100℃で加熱して3〜24時間攪拌しながら反応させる。反応の進行は、反応液のIRスペクトルによりエステル基の消失と、アミド結合の発生を追跡することで確認できる。反応に際しては(3)と(4)が均一に分散していれば溶媒を特に必要としないが、反応性の向上や系内の低粘度化の為に必要に応じて溶媒を添加することができる。
本発明の組成物は室温でも硬化するので、使用する直前に一液型として又は2液型として供される。2液型組成物では、(A)成分と(B)成分が個別に梱包され、使用する際に、これら2成分を混合する。混合方法は特に制限されず、ミキサー、ニーダー等の公知の方法を使用できる。予め、混合しておいて、低温で貯蔵してもよい。
(A)成分と(B)成分の配合比は、(A)成分のエポキシ当量をAa、(B)成分のアミン当量をBaとしたときに、0.1<Ba/Aa<10の範囲にあることが好ましく、より好ましくは0.5以上5以下の範囲である。
本発明の組成物には、(A)、(B)成分に加えて、任意成分として種々の添加剤を、本発明の硬化を妨げない量で、添加することができる。例えば、3級アミン化合物、イミダゾール類、ルイス酸等の硬化促進剤、アセチレンブラック等のカーボンブラック、煙霧質シリカ、沈降性シリカ、二酸化チタン、酸化アルミニウム、石英粉末、炭素粉末、タルク、ベントナイト等の補強剤、アスベスト、ガラス繊維、有機繊維等の繊維質充填剤、顔料、染料等の着色剤、ベンガラ、酸化セリウム等の耐熱性向上剤、耐寒性向上剤、防錆剤、β−30(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等の接着性向上剤、さらに非フッ素化エポキシ化合物、1官能および2官能の含フッ素エポキシ化合物などが挙げられる。
本発明の組成物は、適当なフッ素系溶剤、例えば1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン、パーフルオロオクタン等を加えて所望の濃度に溶解された形態であってよく、又は、組成物を使用する際に溶剤を加えて粘度を所望の範囲に調整してもよい。
本発明の組成物は、室温で数時間あるいは50〜200℃にて数分〜数時間程度の時間で加熱して硬化させることができる。
実施例
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。

成分(A)の調製−1
下記式(5)
Figure 2007177144
で表されるアルコール(平均分子量 1000)100g、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル48.6g、テトラ−n-ブチルアンモニウムブロマイド1g、1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン100gを反応容器に仕込み、攪拌しながら95℃で72時間反応させた。反応後の溶液からストリップにより1,3−ビストリフルオロメチルベンゼンを除去したのちに、フッ素系溶媒(アサヒクリンAK225、旭硝子製)100g、酢酸エチル50g、水50gを添加して十分攪拌した。静置後に分液した最下層を回収し、残りの液に再び酢酸エチル50g、水 50gを添加して攪拌した後、静置して、最下層を分離した。回収された最下層を合わせたものから、ストリップで溶媒を除去した後、1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン100gを添加して溶液とした。該溶液に活性炭5gを入れ1時間攪拌、ろ過した後に、ストリップで溶媒を除去して粘度7.8 Pa・s、エポキシ当量625g/モルの透明な液体(A−1) 126gを得た。
成分(A)の調製−2
式(5)で表されるアルコールの平均分子量2000のものを使用し、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテルの添加量を36.5gとした以外は実施例1と全く同様の手順で、粘度 6.5Pa・s、エポキシ当量935g/モルの透明な液体(A−2)113gを得た。
成分(B)の調製−1
下記式(6)
Figure 2007177144
(但しh+iの平均値が35)
で示されるエステル化合物1000gとトリエチレンテトラアミン 123g、フッ素化溶剤PF−5080(住友3M社製)500gを反応容器に入れ、攪拌しながら、80℃で24時間加熱した。室温まで冷却した反応溶液に、メタノール 500g、エチルエーテル500gを添加し、攪拌して、静置後に分離した下層を回収し、該下層をメタノール 500g、エチルエーテル500gで洗浄を2回繰り返した。洗浄後の下層は1,3−ビストリフルオロメチルベンゼン1000gで希釈し、活性炭10gを添加して室温で1時間攪拌、ろ過して除去した後に、溶媒を留去し、粘度510 Pa・s、中和滴定法によるアミン当量は1190g/モルの黄色透明な液体830g(B−1)を得た。
エポキシ化合物C−1
比較試料として、特開平11−92547に記載された、下記構造を持つ含フッ素エポキシ化合物(エポキシ当量 341g/モル)を使用した。
Figure 2007177144
アミン化合物Dの調製
特開平11−92557に記載された方法により、下記構造を持つ含フッ素アミノ化合物を調製した。
Figure 2007177144
但し、h+jの平均値は35であり、アミン当量は3150g/モルであった。
実施例1、2、参考例1及び比較例1
上記各成分を、表1に示す量(重量部)で混合し、下記試験に付した。
室温硬化試験
室温での硬化性を以下の手順で調べた。エポキシ成分、アミン成分をガラスシャーレ上で、表1に示す重量で混合し、室温で静置した。2時間おきに(開始から24時間以降は8時間毎)にスパチュラで表面を掻き、組成物に流動性がなくなったかどうかを目視により確認した。流動性が消失した後は、2時間(開始から24時間以降は8時間)毎に、10mm×10mm×5mmの硬化物を切り出し、フッ素化溶媒AK225(旭硝子社製)への溶解性を目視により確認し、該硬化物がAK225に溶解せず、直方体の形状を維持するようになった時間を硬化時間とした。結果を表1に示す。
硬化物硬度
各サンプルについて、前述した硬化時間においてDuro−A硬度を測定した。
硬化物耐薬品性
各サンプルについて、前述した硬化時間において、10mm×10mm×5mm硬化物試料を切り出し、表1に示す各溶媒に25℃で、48時間浸漬した後の体積膨張率(%)を測定した。
Figure 2007177144
表1から分かるように、本発明の組成物は、従来の組成物(比較例1)に比べて、室温においても顕著に短時間で硬化し、硬度及び耐溶剤性に優れた硬化物を与える。
本発明の組成物は、加熱することができない電子部品の接着剤、シール剤等に特に有用である。また、シール材、コーティング材、テント膜材料、ポッティング材などにも有用である。

Claims (3)

  1. 下記エポキシ成分(A)と、アミン成分(B)を、成分(A)のエポキシ当量(Aa)に対する成分(B)のアミン当量(Ba)の比(Ba/Aa)が0.1<Ba/Aa<10となる量で含む1剤系もしくは2剤系硬化性組成物
    (A)下記式(1)で表される含フッ素2価アルコールと、
    Figure 2007177144
    (Rfは、酸素を含んでいてよい2価のパーフロロカーボン基である)
    下記式(2)で表されるエポキシ化合物との、
    Figure 2007177144
    (Rは、炭素数1〜40のn価(但しn=3〜8)の、酸素原子を含んでいてよい、飽和もしくは不飽和炭化水素基である)
    反応生成物であって、エポキシ当量が200〜2500であるエポキシ成分、
    (B)下記式(3)で表される含フッ素2官能エステル化合物と、
    Figure 2007177144

    (Rは、酸素原子を含んでいても良い、炭素数1〜12の飽和もしくは不飽和の炭化水素基であり、Rf’は、酸素を含んでいてよい2価のパーフロロカーボン基である)
    下記式(4)で表されるアミン化合物との、
    Figure 2007177144
    (Rは、互いに独立に、炭素数1〜20の2価の炭化水素基であり、mは2〜10の整数である)
    反応生成物であって、一分子中に少なくとも2個の1級アミノ基と2個の2級アミノ基を有するアミン成分。
  2. 式(1)で表されるアルコールが、下記式(5)で表され、
    Figure 2007177144
    (n及びmは1以上の整数であり、n+mが、分子量300〜20000となるように選ばれる)及び、
    式(2)で表されるエポキシ化合物が、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテルから選ばれる少なくとも1種である、請求項1記載の硬化性組成物。
  3. (A)エポキシ成分が、(1)含フッ素2価アルコールと(2)エポキシ化合物とを、(2)エポキシ化合物/(1)含フッ素2価アルコールのモル比2〜20で反応させて得られるものである、請求項1または2記載の硬化性組成物。
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