JP2009067962A - 封止剤用組成物 - Google Patents

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隆喜 田辺
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Abstract

【課題】耐熱性、耐湿性及び機械的強度に優れた封止剤用組成物を提供すること
【解決手段】(A)下記一般式(1)(Z〜Z24のうちの少なくとも2個は、重合性官能基を有する基である)で表される化合物を含む硬化型の主剤と、(B)硬化剤と、を含有する封止剤用組成物。
Figure 2009067962

【選択図】なし

Description

本発明は封止剤用組成物に関し、更に詳しくは、耐熱性、耐湿性及び機械的強度に優れた封止剤用組成物に関する。
従来、エポキシ樹脂は、その硬化物が耐熱性、耐湿性及び機械的強度等に優れていることから種々の材料として用いられてきた。多官能エポキシ化合物、フェノールノボラック系硬化剤、無機質充填材を主要成分とするエポキシ樹脂組成物は、半導体用封止剤として利用することができることが開示されている(例えば、特許文献1参照)。また、近年、エポキシ化合物、酸無水物系硬化剤、無機質充填材を主要成分とした液状の封止剤も開発されている。
一般に、エポキシ樹脂組成物は硬化するまでに高温・長時間を要するため、半導体パッケージ等の製造が困難であり、製造サイクルが長くなる。製造サイクルを速くすることによるコスト削減のために、低温速硬化性を目的としたエポキシ樹脂組成物の種々の改良が開示されている(例えば、特許文献2,3参照)。
特開平5−67705号公報 特開2000−7891号公報 特開2000−63630号公報
しかしながら、従来の封止剤用組成物では、耐熱性、耐湿性及び機械的強度といった性質全てに優れているものは開示されておらず、改良の余地が残されていた。
本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その課題とするところは、耐熱性、耐湿性及び機械的強度に優れた封止剤用組成物を提供することにある。
本発明者らは上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、硬化型の主剤に、一般式(1)で表される化合物を含ませることによって、上記課題を達成することが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、以下に示す封止剤用組成物が提供される。
[1](A)下記一般式(1)で表される化合物を含む硬化型の主剤と、(B)硬化剤と、を含有する封止剤用組成物。
Figure 2009067962
(前記一般式(1)中、R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基を示し、X〜X12は、相互に独立に、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は置換若しくは非置換のフェノキシ基を示し、Z〜Z24は、相互に独立に、水素原子、重合性官能基を有する基、アルカリ可溶性基を有する基、アルキル鎖の炭素数が1〜8の置換アルキル基、又は隣り合う2つのZが結合して形成する炭素数1〜8の置換若しくは非置換のアルキレン基を示し(但し、Z〜Z24のうちの少なくとも2個は、重合性官能基を有する基である)、q〜q12は、相互に独立に、0又は1の整数を示す。)
[2]前記重合性官能基が、置換又は非置換のグリシジル基である[1]に記載の封止剤用組成物。
[3]前記(B)硬化剤が、下記一般式(2)で表される化合物を含む[1]又は[2]に記載の封止剤用組成物。
Figure 2009067962
(前記一般式(2)中、R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基を示し、X〜X12は、相互に独立に、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は置換若しくは非置換のフェノキシ基を示し、q〜q12は、相互に独立に、0又は1の整数を示す。)
[4](A)下記一般式(3)で表される化合物と、下記一般式(4)で表される化合物を縮合させて得られるフェノール性水酸基を有する化合物の、前記フェノール性水酸基の水素原子の少なくとも2個を、重合性官能基を有する基で置換した化合物を含む硬化型の主剤と、(B)硬化剤と、を含有する封止剤用組成物。
Figure 2009067962
(前記一般式(3)中、Xは、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は置換若しくは非置換のフェノキシ基を示し、nは1〜12の整数を示し、qnは、0又は1の整数を示す。)
Figure 2009067962
(前記一般式(4)中、Rは、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基を示し、mは1〜6の整数を示す。)
[5]前記一般式(4)中、前記Rがプロピレン基である[4]に記載の封止剤用組成物。
本発明の封止剤用組成物は、耐熱性、耐湿性及び機械的強度に優れているという効果を奏するものである。
以下、本発明の実施の最良の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施の形態に対し適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に入ることが理解されるべきである。
[I]封止剤用組成物
(A)硬化型の主剤
本発明の封止剤用組成物は、(A)硬化型の主剤として、一般式(1)で表される化合物を含有している。また、通常、封止剤用組成物に用いられる硬化型の化合物を含有しても良い。本発明の封止剤用組成物は、(A)硬化型の主剤を含有することで、硬化剤と反応して硬化する性質を有する。
本発明の封止剤用組成物は、(A)硬化型の主剤として一般式(1)で表される化合物を含有しているため、耐熱性、耐湿性及び機械的強度等の性質に優れている。
Figure 2009067962
(一般式(1)中、R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基を示し、X〜X12は、相互に独立に、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は置換若しくは非置換のフェノキシ基を示し、Z〜Z24は、相互に独立に、水素原子、重合性官能基を有する基、アルカリ可溶性基を有する基、アルキル鎖の炭素数が1〜8の置換アルキル基、又は隣り合う2つのZが結合して形成する炭素数1〜8の置換若しくは非置換のアルキレン基を示し(但し、Z〜Z24のうちの少なくとも2個は、重合性官能基を有する基である)、q〜q12は、相互に独立に、0又は1の整数を示す。)
一般式(1)で表される化合物中、Z〜Z24のうち少なくとも2個は重合性官能基を有する基であり、Z〜Z24のうち18個以上は重合性官能基を有する基であることが好ましく、1つの芳香環に存する2つのZのうち、少なくとも1個が重合性官能基を有する基であることが更に好ましく、Z〜Z24全てが重合性官能基を有する基であることが特に好ましい。これは、分子内の重合性官能基の数が多いほど、硬化速度が速くなるためである。
重合性官能基としては、例えば、重合性不飽和結合を有する基、環状エーテル結合を有する基等がある。より具体的には、ビニル基、ビニリデン基、アクリロイル基、メタクリロイル基、置換又は非置換のグリシジル基、置換又は非置換のオキセタニル基、置換又は非置換のスピロオルトエステル基等を挙げることができる。これらのなかでも、置換又は非置換のグリシジル基であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物中、Z〜Z24のうち少なくとも2個が重合性官能基を有する基であるものを含む硬化型の主剤は、溶解性及び成膜性が改善されるため、高い耐熱性を有する。また、硬化性組成物としても好適に使用することができる。
また、一般式(1)で表される化合物中、R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基であり、R〜R全てがプロピレン基であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、後述の「封止剤用組成物の製造方法」にて記載の一般式(1)で表される化合物の合成方法に従って得られる化合物であることが好ましい。
本発明の封止剤用組成物は、通常、封止剤用組成物に用いられる硬化型の化合物を含有することができる。このような硬化型の化合物としては、例えば、分子中に少なくとも2個のエポキシ基を有するエポキシ樹脂がある。このようなエポキシ樹脂として、例えば、ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂等がある。より具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラックとエピクロルヒドリンとの反応で得られるポリグリシジルエーテル、ビニルシクロヘキセンジオキシド、ジシクロペンタジエンオキシド、アリサイクリックジエポキシ−アジペイド、1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレン等を挙げることができる。なお、これらのエポキシ樹脂は、1種単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
(B)硬化剤
本発明の封止剤用組成物は、(B)硬化剤を含有している。封止剤用組成物が(B)硬化剤を含有することで、硬化型の主剤と反応して硬化する性質を有する。
硬化剤としては特に限定されるものではなく、エポキシ樹脂を硬化させるために通常用いられる化合物であっても良いが、一般式(2)で表される化合物を含むことが好ましい。なお、硬化剤として、通常用いられる化合物には、例えば、アミン化合物、酸無水物、フェノール化合物及びフェノール系樹脂等がある。これらの硬化剤のうち、フェノール化合物又はフェノール系樹脂を用いることが好ましい。
Figure 2009067962
(一般式(2)中、R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基を示し、X〜X12は、相互に独立に、水素原子、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は置換若しくは非置換のフェノキシ基を示し、q〜q12は、相互に独立に、0又は1の整数を示す。)
フェノール化合物として、より具体的には、ビスフェノールA、ピロガロールカテコール、レゾルシン、クレゾール、アリル化ビスフェノールA等を挙げることができる。
フェノール系樹脂として、より具体的には、ノボラック型フェノール樹脂、アルキルフェノール樹脂、ベンジルエーテル型フェノール樹脂、フェノールアラルキル樹脂、アルケニル基含有フェノール樹脂、アリル基含有フェノール樹脂、ポリ−P−ビニルフェノール等のフェノール系樹脂を挙げることができる。
(B)硬化剤として、一般式(2)で表される化合物を含む場合に、一般式(2)中のX〜X12は、水素原子又はその他の置換基であることが好ましい。その他の置換基として、具体的には、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は炭素数1〜10の置換若しくは非置換のフェノキシ基等を挙げることができる。
このように、一般式(2)で表される化合物に存する芳香環が、非置換又は1置換のレゾルシノール誘導体だと、配座の固定が容易となり、包摂化合物として好適に用いることができるとともに、水酸基に対する化学修飾による機能化が容易になる場合がある。
また、一般式(2)中のR〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基であることが好ましく、相互に独立に、炭素数3、5、7、若しくは8のアルキレン基を基本骨格とする置換又は非置換のアルキレン基であることが更に好ましく、或いはR〜R全てがプロピレン基であることが特に好ましい。一般式(2)中、R〜Rが、相互に独立に、炭素数3、5、7、若しくは8のアルキレン基を基本骨格とする置換又は非置換のアルキレン基であると、環状体を容易に形成することができる場合がある。また、一般式(2)中、R〜R全てがプロピレン基であると、非常に収率良く環状体を形成することができる場合がある。
また、一般式(2)で表される化合物は、カルセランドに類似の立体構造を有するため、包摂化合物等としての使用を期待することができる。更に、官能基の導入による機能化も容易となる。
(C)添加剤
また、本発明の封止剤用組成物には、通常添加されるような添加剤を含有させても良い。ここで、通常添加されるような添加剤には、例えば、硬化促進剤、無機充填材、その他の添加剤、重合開始剤、及び溶剤等がある。
より具体的には、硬化促進剤としては、アミン系硬化剤、イミダゾール系硬化剤等を挙げることができる。
無機充填材としては、球状若しくは破砕状の溶融シリカ、又は結晶シリカ等のシリカ粉末、アルミナ粉末、或いはマイカ、タルク、炭酸カルシウム、アルミナ、水和アルミナ、酸化マグネシウム、珪藻土、グラファイト等の無機化合物等を挙げることができる。
その他の添加剤としては、微細シリカ粉末等のチクソ性付与剤;消泡剤;リン化合物又はハロゲン化合物等の難燃剤;三酸化アンチモン等の難燃助剤;カーボンブラック、酸化鉄等の着色剤;変性ニトリルゴム、変性ポリブタジエン、変性シリコーン樹脂等のエラストマー;離型剤;レベリング剤;ハジキ防止剤;ガラス繊維、ガラス布、又は炭素繊維;シアネートエステル化合物若しくはそのプレポリマー、又はビスマレイド化合物若しくはそのプレポリマー;エポキシ樹脂以外の樹脂等を挙げることができる。
重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ジベンジル、イソプロピルベンゾインエール、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトンクロロチオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチオキサントン、アセトフェノンジエチルケタール、ベンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等の光重合開始剤、熱重合開始剤を挙げることができる。これらの重合開始剤は1種単独で用いても良く、2種以上を組み合わせて用いても良い。
溶剤としては、例えば、アルコール系溶剤、エーテル系溶剤、ハロゲン化炭化水素系溶剤、芳香族炭化水素系溶剤、アミド系溶剤等を挙げることができる。
[II]封止剤用組成物の製造方法
一般式(1)で表される化合物は、例えば、特開2007−8875号公報に記載のカリックスアレーン系誘導体の製造方法のように、一般式(3)で表される化合物と、一般式(4)で表される化合物を縮合させて得られるフェノール性水酸基を有する化合物の水素原子の少なくとも2個を、重合性官能基を有する基で置換することで合成することができる。
Figure 2009067962
(一般式(3)中、Xは、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は置換若しくは非置換のフェノキシ基を示し、nは1〜12の整数を示し、qnは、0又は1の整数を示す。)
Figure 2009067962
(一般式(4)中、Rは、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基を示し、mは1〜6の整数を示す。)
一般式(3)で表される化合物としては、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、及び2−ブチルレゾルシノール等を用いることが好ましく、レゾルシノール及び2−メチルレゾルシノールを用いることが更に好ましい。
一般式(4)で表される化合物としては、1,5−ペンタンジアール、1,7−ヘプタンジアール、1,9−ノナンジアール、1,10−デカンジアール等を用いることが好ましく、1,5−ペンタンジアールを用いることが更に好ましい。
これらの化合物を溶剤中、触媒の存在下で脱水縮合させることにより、フェノール性水酸基を有する化合物(即ち、一般式(2)で表される化合物)を得ることができる。なお、触媒としては、酸触媒等を挙げることができる。
ここで、一般式(3)で表される化合物(以下、化合物(A)という)と、一般式(4
)で表される化合物(以下、化合物(B)という)のモル比に特に制限はないが、収率の観点から、化合物(B)/化合物(A)のモル比が、0.05〜0.85であることが好ましく、0.075〜0.6であることが更に好ましく、0.1〜0.3であることが特に好ましい。
反応溶液の濃度(化合物(A)と化合物(B)の合計の濃度)に特に制限はないが、収率の観点から、2mol/L以上であることが好ましく、4mol/L以上であることが更に好ましく、4〜10mol/Lであることが特に好ましい。
得られたフェノール性水酸基を有する化合物に存する、フェノール性水酸基の水素原子の少なくとも2個を、重合性官能基を有する基で置換することにより、一般式(1)で表される化合物を合成することができる。フェノール性水酸基の水素原子の置換方法は、通常知られている方法にて行うことができる。
本発明の封止剤用組成物は、例えば、以下のようにして製造することができる。一般式(1)で表される化合物100質量部に対し、(B)硬化剤を5〜50質量部、好ましくは5〜30質量部、更に好ましくは5〜15質量部配合することで製造することができる。ここで、(B)硬化剤が5質量%未満だと、封止剤用組成物の耐熱性、耐湿性、機械的強度に劣る場合がある。一方、(B)硬化剤が50質量%超だと、過剰な水酸基によって吸湿性が高くなり密着性が低下する場合がある。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例、比較例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り質量基準である。また、各種物性値の測定方法、及び諸特性の評価方法を以下に示す。
(合成例1)
レゾルシノール2.20g(20mmol)をエタノール4.5mLに溶解させ塩酸1.5mL加えた。この溶液を撹拌しながら5℃まで氷冷し、グルタルアルデヒドの50%水溶液0.40g(2mmol)をゆっくりと滴下した。滴下終了後、80℃で48時間加熱し、濁った黄色の溶液を得た。この懸濁液をメタノール中に注ぎ、沈殿物をろ過により取得後、メタノールで3回洗浄した。得られた固体を室温で24時間減圧乾燥した。その結果、粉末状の淡黄色固体が得られた。構造確認は質量分析、赤外吸収スペクトル及び核磁気共鳴スペクトルにて行った。結果を以下に示し、この化合物の構造を式(5)に示す。なお、式(5)において、各水素原子の位置に付した記号(a〜f)は、核磁気共鳴スペクトルのデータにおける水素の記号に対応するものである。
MALDI−TOF−MS:分子量1705.86の化合物のみが得られたことが示された。
収量:0.43g(収率:79%)
IR(film法/cm−1);3406(νOH)、2931(νC−H)、1621、1505、1436(νC=C(aromatic)
H−NMR(500MHz、溶媒CDCl、内部標準TMS):δ(ppm)=0.86〜2.35(b,32.0H,H,H)、3.98〜4.22(m,4.0H)、6.09〜7.42(m,8.0H,aromaticH,H)8.65〜9.56(m,8.0H,OH
Figure 2009067962
式(5)で表される化合物0.30g(0.18mmol、OH当量4.22mmol)、テトラブチルアンモニウムブロマイド0.07g(0.21mmol)を秤取り、N−メチルピロリドン9mLに溶解させた後、水素化ナトリウム0.25g(10.6mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。塩形成後、3−クロロ−1,2−プロピレンオキシド1.18g(12.7mmol)を加え、80℃で48時間撹拌した。反応終了後、酢酸エチルで希釈し、蒸留水で3回洗浄後、有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させた。乾燥剤をろ別後濃縮し、良溶媒にクロロホルム、貧溶媒にn−ヘキサンを用いて再沈を行い、白色粉末固体を得た。この化合物の構造を式(6)に示す。
Figure 2009067962
(実施例1)
式(6)で表される化合物、及び式(5)で表される化合物を所定の割合で配合するとともに真空混合機に投入し、分散混練した後、真空下で脱泡処理して封止剤用組成物を調製した。
調製した封止剤用組成物は、耐熱性、耐湿性、機械的強度に優れるものであった。
本発明の封止剤用組成物は、耐熱性、耐湿性、機械的強度等に優れており、半導体用の封止剤として好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. (A)下記一般式(1)で表される化合物を含む硬化型の主剤と、
    (B)硬化剤と、を含有する封止剤用組成物。
    Figure 2009067962
    (前記一般式(1)中、R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基を示し、X〜X12は、相互に独立に、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は置換若しくは非置換のフェノキシ基を示し、Z〜Z24は、相互に独立に、水素原子、重合性官能基を有する基、アルカリ可溶性基を有する基、アルキル鎖の炭素数が1〜8の置換アルキル基、又は隣り合う2つのZが結合して形成する炭素数1〜8の置換若しくは非置換のアルキレン基を示し(但し、Z〜Z24のうちの少なくとも2個は、重合性官能基を有する基である)、q〜q12は、相互に独立に、0又は1の整数を示す。)
  2. 前記重合性官能基が、置換又は非置換のグリシジル基である請求項1に記載の封止剤用組成物。
  3. 前記(B)硬化剤が、下記一般式(2)で表される化合物を含む請求項1又は2に記載の封止剤用組成物。
    Figure 2009067962
    (前記一般式(2)中、R〜Rは、相互に独立に、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基を示し、X〜X12は、相互に独立に、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は置換若しくは非置換のフェノキシ基を示し、q〜q12は、相互に独立に、0又は1の整数を示す。)
  4. (A)下記一般式(3)で表される化合物と、下記一般式(4)で表される化合物を縮合させて得られるフェノール性水酸基を有する化合物の、前記フェノール性水酸基の水素原子の少なくとも2個を、重合性官能基を有する基で置換した化合物を含む硬化型の主剤と、
    (B)硬化剤と、を含有する封止剤用組成物。
    Figure 2009067962
    (前記一般式(3)中、Xは、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルケニル基、炭素数2〜10の置換若しくは非置換のアルキニル基、炭素数7〜10の置換若しくは非置換のアラルキル基、炭素数1〜10の置換若しくは非置換のアルコキシ基、又は置換若しくは非置換のフェノキシ基を示し、nは1〜12の整数を示し、qnは、0又は1の整数を示す。)
    Figure 2009067962
    (前記一般式(4)中、Rは、炭素数1〜8の置換又は非置換のアルキレン基を示し、mは1〜6の整数を示す。)
  5. 前記一般式(4)中、前記Rがプロピレン基である請求項4に記載の封止剤用組成物。
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