JP2020002229A - フェノール性水酸基含有化合物及びこれを用いた熱硬化性組成物とその硬化物 - Google Patents

フェノール性水酸基含有化合物及びこれを用いた熱硬化性組成物とその硬化物 Download PDF

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Abstract

【課題】汎用のフェノール化合物を用いた工業的大量合成可能な低コストである高残炭化合物を提供する。【解決手段】アルキル置換レゾルシノール化合物(A)とポリアルデヒド化合物(B)とを必須の反応原料とするかご型化合物とする。【選択図】なし

Description

本発明は、フェノール性水酸基含有化合物及びこれを用いた熱硬化性組成物とその硬化物に関する。
炭素繊維強化炭素複合材料はロケットノズル、航空機や競技用自動車などのブレーキ材料等過酷な温度条件への耐性と極度の高強度を必要とされる用途に使用されている。また、その導電性を利用し、半導体産業における静電気の除電用途として搬送用器具のアームや燃料電池電極などにも利用されている。
これらの用途要求により耐熱性や耐薬品性、高強度、高耐薬品性を得るための手段として炭化処理過程での残炭素含有率を上げることが有用であることが知られている。通常、長炭素繊維やその織物にフェノール樹脂やフラン樹脂などのマトリックス樹脂を含浸したプリプレグシートを成形した後、炭化することが常法であるが、炭化処理過程での樹脂の熱分解ガス発生によるフクレや樹脂の硬化収縮による層間割れやヒケによるボイドが多発するという大きな問題があった。
この改良方法としてマトリックス樹脂にフィラーを添加する方法が一般的とされており、特許文献1には黒鉛粉末フィラーを添加炭素源として使用する方法が開示されている。また、特許文献2には石油重質油やタールピッチなどを処理して得られるメソカーボン小球体が記載されており、メソカーボン小球体の炭化物が3〜40%重量%,炭素質長繊維が40〜85重量%,及び残炭率45%以上の樹脂の炭素質が5〜50重量%の範囲に焼成・炭化後なるように調整することが良い旨記載されている。
しかしながら、近年ではより一層の性能強化を目的にフラーレンやカーボンナノチューブ、グラフェンなど(特許文献3、4)を炭素源フィラーとして添加し、焼成後の残炭率を飛躍的に上げて高性能化する方法が開示されているが、フラーレンやカーボンナノチューブなどのナノカーボン素材はその工業的大量合成自体が高コストであるため、用途が限定的になるという大きな問題を抱えている。
特開57−209883号公報 特開平2−9776号公報 特開2013−193900号公報 特開2009−144000号公報
これらの問題を解決するために、汎用のフェノール化合物を用いた工業的大量合成可能な低コストである高残炭化合物の開発が市場で期待されている。
本発明は、汎用のフェノール化合物を用いた工業的大量合成可能な低コストである高残炭化合物を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、アルキル置換レゾルシノール化合物とポリアルデヒド化合物とを反応原料とするかご型化合物が、工業的大量合成可能な低コストである高残炭化合物として有用であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、アルキル置換レゾルシノール化合物(A)とポリアルデヒド化合物(B)とを必須の反応原料とするかご型化合物に関する。
本発明はさらに、前記かご型化合物と、前記かご型化合物に包摂される溶媒(C)とを含有する炭素源フィラーに関する。
本発明はさらに、前記炭素源フィラーと、マトリックス樹脂(D)とを含有する硬化性組成物に関する。
本発明はさらに、前記硬化性組成物の硬化物に関する。
本発明はさらに、繊維材料(F)と、前記硬化性組成物とを含有する、繊維強化複合材料に関する。
本発明によれば、工業的大量合成可能な低コストである高残炭化合物として有用であるかご型化合物、これを用いた炭素源フィラー、硬化性組成物、その硬化物、繊維強化複合材料を提供することができる。
図1は、製造例1で得られたかご型化合物1のGPCチャート図である。 図2は、製造例1で得られたかご型化合物1の1H-NMRチャート図である。 図3は、製造例1で得られたかご型化合物1の13C-NMRチャート図である。 図4は、製造例1で得られたかご型化合物1のMALDI−TOF−MASスペクトルである。 図5は、比較製造例1で得られたかご型化合物2のGPCチャート図である。
以下、本発明の一実施形態について詳細に説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を阻害しない範囲で適宜変更を加えて実施することができる。
〔かご型化合物〕
本発明のかご型化合物は、アルキル置換レゾルシノール化合物(A)とポリアルデヒド化合物(B)とを必須の反応原料とする。
ここで、かご型化合物とは、分子内に孤立空間を有し、分子全体が炭素−炭素結合などの化学結合で結ばれている化合物と定義する。
[アルキル置換レゾルシノール化合物(A)]
本発明に係るかご型化合物の原料として用いるアルキル置換レゾルシノール化合物(A)としては、アルキル基で置換されたレゾルシノールであればよく、特に限定されない。本発明の一実施形態において、アルキル置換レゾルシノール化合物(A)は、炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されたレゾシノールであり、具体的には、メチルレゾルシノール、エチルレゾルシノール、プロピルレゾルシノール、ブチルレゾルシノール、ペンチルレゾルシノール、ヘキシルレゾルシノール、ヘプチルレゾルシノール、オクチルレゾルシノール及びノニルレゾルシノールを挙げることができる。これらのアルキル置換レゾルシノール化合物(A)は1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
[ポリアルデヒド化合物(B)]
本発明に係るかご型化合物の原料として用いるポリアルデヒド化合物(B)としては、分子中に2個以上のアルデヒド基を有する化合物であればよく、特に限定されない。ポリアルデヒド化合物(B)としては、具体的には、グリオキサール、マロンアルデヒド、スクシンアルデヒド、グルタルアルデヒド、アジポアルデヒド等の脂肪族ジアルデヒド;フタルアルデヒド、イソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド等の芳香族ジアルデヒド;トリホルミルメタン等の脂肪族トリアルデヒド;ベンゼントリアルデヒド等の芳香族トリアルデヒド等を用いることができる。本発明の一実施形態において、ポリアルデヒド化合物(B)としては、ジアルデヒド化合物又はトリアルデヒド化合物が好ましく、炭素原子数3〜10のジアルデヒド化合物又はトリアルデヒド化合物がさらに好ましい。中でも、入手が容易であることから、グルタルアルデヒド、アジポアルデヒド又はテレフタルアルデヒドが好ましい。原料として用いるポリアルデヒド化合物(B)は、1種類の化合物であってもよく、2種類以上の化合物を組み合わせて用いてもよい。
本発明の一実施形態において、かご型化合物は、下記構造式(1)
[式中RはHを除く、炭素原子数1〜9のアルキル基である。]
で表される、かご型化合物である。
[かご型化合物の製造方法]
前記アルキル置換レゾルシノール化合物(A)と前記ポリアルデヒド化合物(B)との反応は、一般的なフェノール樹脂の製造方法と同様にして行うことができる。具体的には、アルキル置換レゾルシノール化合物(A)の合計1モルに対し、前記ポリアルデヒド化合物(B)を0.1〜1.0モル、好ましくは0.1〜0.5モル、より好ましくは0.2〜0.4モルの範囲で用いることができ、50〜200℃、好ましくは50〜120℃、より好ましくは60〜90℃の温度条件下で反応させる方法が挙げられる。
〔炭素源フィラー〕
本発明の炭素源フィラーは、前記かご型化合物と、前記かご型化合物に包摂される溶媒(C)とを含有する。
[包摂される溶媒(C)]
包摂される溶媒(C)としては、前記かご型化合物に包摂され、炭素源となるものであれば特に限定されない。包摂される溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、メチルエチルベンゼン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン等の芳香族炭化水素溶媒や、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロロメタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン系溶媒を好適に用いることができる。これらの包摂される溶媒(C)は1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
前記かご型化合物と包摂される溶媒(C)との配合割合は、モル比で10:1〜1:20が好ましく、5:1〜1:10がより好ましく、2:1〜1:5がさらに好ましい。
〔硬化性組成物〕
本発明の硬化性組成物は、前記かご型化合物と、前記かご型化合物に包摂される溶媒(C)と、マトリックス樹脂(D)とを含有する。
[マトリックス樹脂(D)]
マトリックス樹脂としては、例えば硬化性樹脂を使用することができる。前記硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ビスマレイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂等の熱硬化性樹脂の他に、機能性付与を目的にポリカーボネート樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂等の熱可塑性樹脂を使用することができる。中でも、フェノール樹脂を好適に用いることができる。フェノール樹脂には、レゾール樹脂、ノボラック樹脂等が含まれる。これらのマトリックス樹脂(D)は1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
レゾール樹脂としては、例えば、フェノール、クレゾールやキシレノール等のアルキルフェノール、フェニルフェノール、レゾルシノール、ビフェニル、ビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のフェノール性水酸基含有化合物と、アルデヒド化合物とをアルカリ性触媒条件下で反応させて得られる重合体が挙げられる。
ノボラック樹脂としては、フェノール、クレゾールやキシレノール等のアルキルフェノール、フェニルフェノール、レゾルシノール、ビフェニル、ビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のフェノール性水酸基含有化合物と、アルデヒド化合物とを酸性触媒条件下で反応させて得られる重合体が挙げられる。
炭素源フィラーとマトリックス樹脂との配合量は、マトリックス樹脂の固形分100質量部に対し、炭素源フィラーが1〜30質量部となる割合であることが好ましく、3〜20質量部となる割合であることがより好ましく、5〜15質量部となる割合であることがさらに好ましい。
本発明の硬化性組成物は、硬化剤(E1)及び/又は硬化触媒(E2)をさらに含有してもよい。
[硬化剤(E1)]
硬化剤(E1)としては、例えば、メチロール基、アルコキシメチル基、アシロキシメチル基から選ばれる少なくとも一つの基で置換されたメラミン化合物、グアナミン化合物、グリコールウリル化合物、ウレア化合物、レゾール樹脂、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、アジド化合物、アルケニルエーテル基等の2重結合を含む化合物、酸無水物、オキサゾリン化合物等が挙げられる。これらの硬化剤(E1)は1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。
前記メラミン化合物は、例えば、ヘキサメチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンの1〜6個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物、ヘキサメトキシエチルメラミン、ヘキサアシロキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンのメチロール基の1〜6個がアシロキシメチル化した化合物等が挙げられる。
前記グアナミン化合物は、例えば、テトラメチロールグアナミン、テトラメトキシメチルグアナミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜4個のメチロール基がメトキシメチル化した化合物、テトラメトキシエチルグアナミン、テトラアシロキシグアナミン、テトラメチロールグアナミンの1〜4個のメチロール基がアシロキシメチル化した化合物等が挙げられる。
前記グリコールウリル化合物は、例えば、1,3,4,6−テトラキス(メトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ブトキシメチル)グリコールウリル、1,3,4,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)グリコールウリル等が挙げられる。
前記ウレア化合物は、例えば、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3−テトラキス(ブトキシメチル)尿素及び1,1,3,3−テトラキス(メトキシメチル)尿素等が挙げられる。
前記レゾール樹脂は、例えば、フェノール、クレゾールやキシレノール等のアルキルフェノール、フェニルフェノール、レゾルシノール、ビフェニル、ビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェノール、ナフトール、ジヒドロキシナフタレン等のフェノール性水酸基含有化合物と、アルデヒド化合物とをアルカリ性触媒条件下で反応させて得られる重合体が挙げられる。
前記エポキシ化合物は、例えば、トリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート、トリメチロールメタントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリエチロールエタントリグリシジルエーテル等が挙げられる。
前記イソシアネート化合物は、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート等が挙げられる。
前記アジド化合物は、例えば、1,1’−ビフェニル−4,4’−ビスアジド、4,4’−メチリデンビスアジド、4,4’−オキシビスアジド等が挙げられる。
前記アルケニルエーテル基等の2重結合を含む化合物は、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,2−プロパンジオールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、テトラメチレングリコールジビニルエーテル、ネオペンチルグリコールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、ペンタエリスリトールトリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ソルビトールテトラビニルエーテル、ソルビトールペンタビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル等が挙げられる。
前記酸無水物は例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、4,4’−(イソプロピリデン)ジフタル酸無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物等の芳香族酸無水物;無水テトラヒドロフタル酸、無水メチルテトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸、無水エンドメチレンテトラヒドロフタル酸無水ドデセニルコハク酸、無水トリアルキルテトラヒドロフタル酸等の脂環式カルボン酸無水物等が挙げられる。
本発明の硬化性組成物における前記硬化剤の配合量は、マトリックス樹脂100質量部に対し、0.1〜50質量部となる割合であることが好ましく、0.2〜30質量部となる割合であることがより好ましく、0.5〜20質量部となる割合であることがさらに好ましい。
[硬化触媒(E2)]
硬化触媒(E2)としては、例えば、リン酸等の無機酸;ドデシルベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸及びこれらをアミン等でブロックしたもの等を好ましく使用することができる。これらの硬化触媒(E2)は1種類のみで用いることも2種以上併用することもできる。本発明の硬化性組成物における前記硬化触媒の配合量は、マトリックス樹脂100質量部に対し、0.1〜30質量部となる割合であることが好ましく、1〜20質量部となる割合であることがより好ましく、3〜15質量部となる割合であることがさらに好ましい。
また、前記硬化性樹脂の粘度は、繊維材料への含浸性がより向上することから、200〜8000mPa・s(25℃)の範囲が好ましい。
〔繊維強化複合材料〕
本発明の繊維強化複合材料は、繊維材料(F)と、前記かご型化合物と、前記かご型化合物に包摂される溶媒(C)と、マトリックス樹脂(D)とを含有する。
前記繊維強化複合材料は、硬化性組成物が繊維材料に含浸した複合材料であり、前記繊維強化複合材料を得る方法としては、硬化性組成物を構成する各成分を均一に混合し、次いでこれを繊維材料(F)に含浸した後、硬化させることにより製造する方法が挙げられる。
硬化させる際の硬化温度は、具体的には、50〜250℃の温度範囲であることが好ましく、特に、50〜100℃で硬化させ、タックフリー状の硬化物にした後、更に、120〜200℃の温度条件で処理することが好ましい。
ここで、繊維材料(F)は、有撚糸、解撚糸、又は無撚糸などいずれでも良いが、解撚糸や無撚糸が、硬化性組成物の含浸性と機械強度を両立することから、好ましい。さらに、強化繊維材料(F)の形態は、繊維方向が一方向に引き揃えたものや、織物が使用できる。織物では、平織り、朱子織りなどから、使用する部位や用途に応じて自由に選択することができる。具体的には、機械強度や耐久性に優れることから、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、アルミナ繊維、炭化ケイ素繊維などが挙げられ、これらの2種以上を併用することもできる。これらの中でもとりわけ成形品の強度が良好なものとなる点から炭素繊維やガラス繊維が好ましい。ここで、硬化性組成物を繊維材料に含浸して繊維強化複合材料とする際の繊維材料の使用量は、該繊維強化複合材料中の繊維材料の体積含有率が25%〜85%の範囲となる量であることが好ましく、40〜70質量%の範囲がより好ましい。繊維含有率が低いと、高強度な成形品が得られない可能性があり、繊維含有率が高いと、繊維への硬化性組成物の含浸性が不十分で、成形品に膨れが生じ、やはり高強度な成形品が得られない可能性がある。
本発明の炭素繊維強化炭素複合材料の成分として、例えば、重合禁止剤、硬化促進剤、充填剤、低収縮剤、離型剤、増粘剤、減粘剤、顔料、酸化防止剤、可塑剤、難燃剤、抗菌剤、紫外線安定剤、補強材、光硬化剤等をさらに含有することができる。
[炭素繊維強化炭素複合材料]
本発明の一実施形態において、繊維材料(F)として炭素繊維材料(F1)を用いることができる。
前記炭素繊維材料(F1)としては、2.5〜50mmの長さにカットした炭素繊維が用いられることが好ましいが、成形時の金型内流動性、成形品の外観及び機械的物性がより向上することから、5〜40mmにカットした炭素繊維がより好ましい。
前記炭素繊維材料(F1)としては、 ポリアクリロニトリル系、ピッチ系、レーヨン系等の各種のものが使用できるが、これらの中でも、容易に高強度の炭素繊維が得られることから、ポリアクリロニトリル系のものが好ましい。
また、前記炭素繊維材料(F1)として使用される繊維束のフィラメント数は、含浸性及び成形品の機械的物性がより向上することから、1000〜60000が好ましい。
また、本発明の炭素繊維強化炭素複合材料中の前記炭素繊維材料(F1)は、繊維方向がランダムな状態で樹脂に含浸している。
[ガラス繊維強化炭素複合材料]
本発明の一実施形態において、繊維材料(F)としてガラス繊維材料(F2)を用いることができる。
ガラス繊維材料(F2)としては、特に限定されないが、繊維径が、50nm〜2μmのものを用いることが好ましく、100nm〜900nmのものを用いることがより好ましい。
〔繊維強化成形品〕
本発明の繊維強化成形品は、繊維材料(F)と、前記かご型化合物、前記かご型化合物に包摂される溶媒(C)及びマトリックス樹脂(D)を含む硬化性組成物とを含有する。
本発明の繊維強化成形品は、前記硬化性組成物が繊維材料(F)に含浸した成形品であり、前記繊維強化成形品を得る方法としては、型に繊維骨材を敷き、前記硬化性組成物を多重積層してゆくハンドレイアップ法やスプレーアップ法、オス型・メス型のいずれかを使用し、繊維材料(F)に前記硬化性組成物を含浸させながら積み重ねて成形、圧力を成形物に作用させることのできるフレキシブルな型をかぶせ、気密シールしたものを真空(減圧)成型する真空バッグ法、あらかじめ繊維材料(F)に前記硬化性組成物を含浸させ、シート状にしたものを金型で圧縮成型するSMCプレス法、繊維を敷き詰めた合わせ型に前記硬化性組成物を注入するRTM法などにより、繊維材料(F)に前記硬化性組成物を含浸させたプリプレグを製造し、これを大型のオートクレーブで焼き固める方法などが挙げられる。なお、前記で得られた繊維強化成形品は、繊維材料(F)と前記硬化性組成物の硬化物とを有する成形品である。
以下に実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の解釈が限定されるものではない。なお、合成した化合物の数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、及び多分散度(Mw/Mn)は、下記のGPCの測定条件で測定したものである。
[GPCの測定条件]
測定装置:東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」
カラム:昭和電工株式会社製「Shodex KF802」(8.0mmφ×300mm)+昭和電工株式会社「Shodex KF803」(8.0mmφ×300mm)+「Shodex KF804」(8.0mmφ×300mm)
カラム温度:40℃
検出器:RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.30」
展開溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0mL/分
試料:樹脂固形分換算で0.5質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの
注入量:0.1mL
標準試料:下記単分散ポリスチレン
(標準試料:単分散ポリスチレン)
東ソー株式会社「A−500」
東ソー株式会社「A−2500」
東ソー株式会社「A−5000」
東ソー株式会社「F−1」
東ソー株式会社「F−2」
東ソー株式会社「F−4」
東ソー株式会社「F−10」
東ソー株式会社「F−20」
また、H−NMRスペクトルの測定は、日本電子(株)製「AL−400」を用い、試料のDMSO−d溶液を分析して構造解析を行った。以下に、H−NMRスペクトルの測定条件を示す。
H−NMRスペクトル測定条件]
測定モード:SGNNE(NOE消去の1H完全デカップリング法)
パルス角度:45℃パルス
試料濃度:30wt%
積算回数:10000回
また、13C−NMRスペクトルの測定は、日本電子(株)製「AL−400」を用い、試料のDMSO−d溶液を分析して構造解析を行った。以下に、13C−NMRスペクトルの測定条件を示す。
13C−NMRスペクトル測定条件]
測定モード:SGNNE(NOE消去の1H完全デカップリング法)
パルス角度:45℃パルス
試料濃度:30wt%
積算回数:10000回
MALDI−TOF−MSスペクトルの測定は、島津製作所(株)製「AXIMA TOF2」を用い、マトリックスにジスラノール、カチオン化剤にトリフルオロ酢酸ナトリウムを用いて試料を分析して分子量解析を行った。
測定モード:リニアーモード
試料調整:サンプル/ジスラノール/トリフルオロ酢酸ナトリウム/THF=10/10/1/1
[製造例1 かご型化合物1(2MeNoria)の合成]
ジムロートコンデンサー、温度計を設置した500ml3つ口ナス型フラスコに2−メチルレゾルシノール25g(0.2mol)、50%グルタルアルデヒド水溶液10g(0.05mol)を投入し、工業用エタノール50mlに溶解した。撹拌しながら氷浴中で37%塩酸20mlを10分かけて滴下し、内容物の温度上昇が無いことを確認した後、油浴中で80℃、48時間還流撹拌し反応を行った。反応終了後、フラスコ内容物を1000mlの水に滴下して再沈殿操作を行い、沈殿物を濾別分取した。分取した沈殿物を100℃の真空乾燥機内で24時間乾燥した後、工業用エタノール50mlに再溶解し、500mlのジエチルエーテルに滴下することで再沈殿操作を行った。得られた沈殿物を濾別した後、50mlのジエチルエーテルで10回洗浄した後、120℃の真空乾燥機内で24時間乾燥することでかご型化合物1の黄色粉末8.6gを収率49.3%で得た。化合物の同定はゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)、H−NMR、13C−NMR、MALDI−TOF−MSで行った。結果をそれぞれ図1から4に示す。GPCではMn1,745、Mw1,787、Mw/Mn1.02の鋭い一本ピークとして観測され(図1)、MALDI−TOF−MSではかご型化合物1の形成を示す1,897のピークが観測された(図4)。
[比較製造例1 かご型化合物2(Noria)の合成]
ジムロートコンデンサー、温度計を設置した500ml3つ口ナス型フラスコにレゾルシノール44g(0.4mol)、50%グルタルアルデヒド水溶液20g(0.1mol)を投入し、工業用エタノール90mlに溶解した。撹拌しながら氷浴中で37%塩酸60mlを30分かけて滴下し、内容物の温度上昇が無いことを確認した後、油浴中で80℃、48時間還流撹拌し反応を行った。反応終了後、フラスコ内容物を1000mlのメタノールに滴下して再沈殿操作を行い、沈殿物を濾別分取した。分取した沈殿物を100℃の真空乾燥機内で24時間乾燥した後、工業用エタノール50mlに再溶解し、500mlのジエチルエーテルに滴下することで再沈殿操作を行った。得られた沈殿物を濾別した後、50mlのジエチルエーテルで10回洗浄した後、100℃の真空乾燥機内で24時間乾燥することでかご型化合物2の黄色粉末22.4gを収率78.9%で得た。同定はGPCで行い、Mn1,578、Mw1,672、Mw/Mn1.06の一本ピークとして観測された(図5)。
[合成例1 マトリックス樹脂の合成]
冷却管を設置した2000ml4口フラスコにフェノール462g、42%ホルマリン水溶液639g、トリエチルアミン15gを仕込み、70℃のオイルバス中で2時間加熱、攪拌し反応させた。減圧脱水とともに50℃まで降温し、樹脂水溶液1200gを得た。樹脂pHは8.2、135℃不揮発分は72%であった。得られた樹脂溶液のうち200mlを2000mlのジエチルエーテルに滴下することで再沈殿操作を行った。得られた沈殿物を濾別した後、500mlのジエチルエーテルで10回洗浄した後、60℃の真空乾燥機内で72時間乾燥することでフェノール樹脂の褐色粉末104gを得た。同様に再沈殿、乾燥の操作を繰返し、マトリックス樹脂粉末507gを得た。
[実施例1、2及び比較例1、2]
製造例1、比較製造例1で得られたかご型化合物1、かご型化合物2及びマトリックス樹脂について、下記の要領で評価した。
凝集体の製造
かご型化合物1、かご型化合物2又はマトリックス樹脂の20質量%エタノール溶液10gを100質量部のトルエン又はジクロロメタンに添加し、再沈殿操作を行った。沈殿物を濾別し、得られた沈殿物を120℃の真空乾燥機で24時間乾燥を行い、表面に付着した揮発成分を除去し、凝集体を得た。
凝集体の組成比
得られた凝集体のH−NMRを測定し、ピークの面積比より各化合物1分子を1としたときの包接された溶媒の値を算出した。
残炭率の測定
残炭率評価は、示差熱熱重量同時測定装置(TG/DTA)を用い、下記条件で、かご型化合物1、かご型化合物2又はマトリックス樹脂を一定速度で昇温時の重量減少を測定し、600℃における炭化率の値を残炭率とした。
測定機器:セイコーインスツールメント社製TG/DTA 6200
測定範囲:RT〜600℃
昇温速度:10℃/分
雰囲気:窒素
[実施例3、4及び比較例3、4]
さらに、実施例1、2及び比較例1で得られた凝集体について、以下の要領で評価した。
硬化性組成物の製造
実施例1、2及び比較例1で得られた凝集体を、マトリックス樹脂、ジエチレングリコール(DEG)及びエタノールと混合し、硬化性組成物を得た(それぞれ実施例3、4及び比較例3)。さらに、比較例4として凝集体を混合していないものを準備した。
曲げ特性(曲げ強度、伸度及び弾性率)の測定
ガラス板上に300g/m目付の50×50mmガラスマット2枚を置き、実施例3、4及び比較例3、4の硬化性組成物を72g/mになるようにローラーで塗布した。塗布したサンプルを48時間室温で養生後、110℃×5分+170℃×10分の条件で恒温乾燥機にて試験片の乾燥・硬化を行った後、得られた硬化物をJIS K7017 A法に従い曲げ特性を測定した。
以上より、本発明のかご型化合物は、かご型化合物が溶媒を取り込む包接挙動を利用することにより、溶媒も炭素源として取込むことで、残炭率が高くなることから、炭素源フィラーとして有用であることが明らかとなった。
また、本発明のかご型化合物を用いた硬化性組成物の硬化物は、ナノカーボン素材を用いたものと同等以上の曲げ特性を有しており、繊維強化複合材料の含浸用組成物として有用であることが明らかとなった。
さらに、添加剤として用いられるフラーレンやカーボンナノチューブ等のナノカーボン素材と比して、工業的大量合成が可能であり、且つ低コストであることから、産業上での優位性、有用性が高いものである。

Claims (10)

  1. アルキル置換レゾルシノール化合物(A)とポリアルデヒド化合物(B)とを必須の反応原料とするかご型化合物。
  2. 前記アルキル置換レゾルシノール化合物(A)が、炭素原子数1〜9のアルキル基で置換されたレゾルシノールである、請求項1に記載のかご型化合物。
  3. 前記ポリアルデヒド化合物(B)が、炭素原子数3〜10のジアルデヒド化合物又はトリアルデヒド化合物である、請求項1又は2に記載のかご型化合物。
  4. 前記ポリアルデヒド化合物(B)が、グルタルアルデヒド、アジポアルデヒド又はテレフタルアルデヒドである、請求項1から3のいずれか一項に記載のかご型化合物。
  5. 前記かご型化合物が、下記構造式(1)
    [式中Rは、炭素原子数1〜9のアルキル基である。]
    で表される、請求項1から4のいずれか一項に記載のかご型化合物。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載のかご型化合物と、前記かご型化合物に包摂される溶媒(C)とを含有する炭素源フィラー。
  7. 請求項6に記載の炭素源フィラーと、マトリックス樹脂(D)とを含有する硬化性組成物。
  8. 硬化剤(E1)及び/又は硬化触媒(E2)をさらに含有する、請求項7に記載の硬化性組成物。
  9. 繊維材料(F)と、請求項7又は8に記載の硬化性組成物とを含有する、繊維強化複合材料。
  10. 繊維材料が、炭素繊維材料又はガラス繊維材料である、請求項9に記載の繊維強化複合材料。
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