JP6783121B2 - アリル基含有樹脂、その製造方法、樹脂ワニスおよび積層板の製造方法 - Google Patents

アリル基含有樹脂、その製造方法、樹脂ワニスおよび積層板の製造方法 Download PDF

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本発明は、アリル基含有樹脂、その製造方法、樹脂ワニスおよび積層板の製造方法に関する。
従来、電子製品に用いられる部材、例えば絶縁性の積層板やその片面又は両面に銅箔が積層した積層板(銅張積層板)に、エポキシ樹脂が用いられている。積層板は、例えばエポキシ樹脂、硬化剤等が溶剤に溶解した樹脂ワニスをガラスクロス等の繊維質基材に含浸させ、乾燥してプリプレグとし、これを単独で又は複数枚を重ねて熱プレスしすることで製造される。エポキシ樹脂の硬化剤としては、フェノールとホルムアルデヒドを用いたフェノールノボラック樹脂が広く使用されている。樹脂ワニスの溶剤としては一般に、メチルエチルケトン等の極性溶剤が用いられている。
近年、電子製品の高性能化が図られる中、積層板を構成する樹脂に高ガラス転移温度、低誘電率、低誘電正接のさらなる向上が求められている。
エポキシ樹脂の硬化剤としてフェノールノボラック樹脂を用いた場合、得られる硬化物の電気特性(低誘電率、低誘電正接)は、汎用の電子製品に要求されるレベルを満たすことはできても、高性能電子製品(スマートフォン、タブレット等)に要求されるレベルを満たすことは困難である。
特許文献1には、エポキシ樹脂硬化剤として、パラフェニレンエーテル(PPE)の低分子体を用いることが提案されている。このPPEの低分子体とエポキシ樹脂とを含むエポキシ樹脂組成物の硬化物は、耐熱性、電気特性、耐湿性に優れるとされている。
しかしこの硬化物は、誘電率は低いものの、低誘電正接、高ガラス転移温度の点では不充分である。
特開2004−224860号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、エポキシ樹脂と組み合わせたときに、高ガラス転移温度、低誘電率、低誘電正接の硬化物が得られるアリル基含有樹脂およびその製造方法、ならびに前記アリル基含有樹脂を用いた樹脂ワニスおよび積層板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を有する。
<1>下記式(1)で表される構成単位(1)および下記式(2)で表される構成単位(2)のいずれか一方または両方と、
下記式(3)で表される構成単位(3)と、
下記式(4)で表される構成単位(4)と、を有し、
前記構成単位(2)と前記構成単位(4)との合計の含有量が、前記構成単位(1)と前記構成単位(2)と前記構成単位(3)と前記構成単位(4)との合計に対して10〜80モル%であるアリル基含有樹脂。
Figure 0006783121
[式中、Arはベンゼン環またはナフタレン環を示し、Rは下記式(r1)または(r2)で表される基を示し、pおよびqはそれぞれ独立に0または1を示し、−*および−**はそれぞれ結合手を示す。−*は、他の構成単位に結合し、−(R)−**の−**は、pが0である場合は他の構成単位または水素原子に結合し、pが1である場合は他の構成単位に結合し、−(R)−**の−**は、qが0である場合は他の構成単位または水素原子に結合し、qが1である場合は他の構成単位に結合する。]
Figure 0006783121
<2>前記<1>のアリル基含有樹脂の製造方法であって、
モノヒドロキシベンズアルデヒドおよびモノヒドロキシナフトアルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(A)と、下記式(b1)で表される化合物および下記式(b2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)とを反応させて、前記構成単位(1)と前記構成単位(3)とを有するアルデヒド基含有樹脂を得る工程と、
前記アルデヒド基含有樹脂と、前記アルデヒド基含有樹脂のアルデヒド基に対して10〜80モル%のアリルアミンとを反応させて前記アリル基含有樹脂を得る工程と、
を有するアリル基含有樹脂の製造方法。
Figure 0006783121
[式中、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子である。]
<3>前記<1>のアリル基含有樹脂と、溶剤とを含む樹脂ワニス。
<4>エポキシ樹脂をさらに含む、<3>の樹脂ワニス。
<5>前記エポキシ樹脂の含有量が、前記アリル基含有樹脂に対して5〜50質量%である、<4>の樹脂ワニス。
<6>前記<4>または<5>の樹脂ワニスを繊維質基材に含浸させ、前記樹脂ワニスが含浸した繊維質基材を加熱加圧し、硬化させて積層板を得る、積層板の製造方法。
本発明によれば、エポキシ樹脂と組み合わせたときに、高ガラス転移温度、低誘電率、低誘電正接の硬化物が得られるアリル基含有樹脂およびその製造方法、ならびに前記アリル基含有樹脂を用いた樹脂ワニスおよび積層板の製造方法を提供できる。
<アリル基含有樹脂>
本発明のアリル基含有樹脂は、下記式(1)で表される構成単位(1)および下記式(2)で表される構成単位(2)のいずれか一方または両方と、下記式(3)で表される構成単位(3)と、下記式(4)で表される構成単位(4)と、を有する。
「構成単位」は、重合体を構成する単位を示す。
Figure 0006783121
[式中、Arはベンゼン環またはナフタレン環を示し、Rは下記式(r1)または(r2)で表される基を示し、pおよびqはそれぞれ独立に0または1を示し、−*および−**はそれぞれ結合手を示す。−*は、他の構成単位に結合し、−(R)−**の−**は、pが0である場合は他の構成単位または水素原子に結合し、pが1である場合は他の構成単位に結合し、−(R)−**の−**は、qが0である場合は他の構成単位または水素原子に結合し、qが1である場合は他の構成単位に結合する。]
Figure 0006783121
本発明のアリル基含有樹脂は、構成単位(1)〜(4)に由来して、複数のArを含む。本発明のアリル基含有樹脂において複数のArは、1つのRを介して互いに結合しており、直接結合しない。
したがって、構成単位(1)または(2)のRから伸びる結合手(−*)は、構成単位(3)または(4)のArから伸びる結合手に結合する。
構成単位(3)または(4)のArから伸びる結合手は、構成単位(1)もしくは(2)のRから伸びる結合手、pおよびqの少なくとも一方が1である別の構成単位(3)もしくは(4)のRから伸びる結合手、または水素原子に結合する。
pおよびqの少なくとも一方が1である構成単位(3)または(4)のRから伸びる結合手は、別の構成単位(3)もしくは(4)のArから伸びる結合手に結合する。
ここで、構成単位(3)または(4)において、Arから伸びる結合手とは、−*、pが0である(R)−**およびqが0である(R)−**のいずれかである。Rから伸びる結合手とは、pが1である(R)−**およびqが1である(R)−**のいずれかである。
前記式(1)〜(4)中、Arは、ベンゼン環でもよくナフタレン環でもよく、ベンゼン環が好ましい。
Rは、前記式(r1)で表される基でもよく、前記式(r2)で表される基でもよい。
前記式(r1)中、ビフェニレン環における2つのメチレン基の結合位置はそれぞれ特に限定されないが、アリル基含有樹脂を後述する製造方法(I)により製造する場合、式(r1)で表される基に対応する架橋剤(B)のモノマー(A)との反応性が良好である点から、4位および4’位であることが好ましい。
前記式(r2)中、ベンゼン環における2つのメチレン基の結合位置はそれぞれ特に限定されないが、アリル基含有樹脂を後述する製造方法(I)により製造する場合、式(r1)で表される基に対応する架橋剤(B)のモノマー(A)との反応性が良好である点から、パラ位であることが好ましい。
本発明のアリル基含有樹脂に含まれる複数のArはそれぞれ同じでもよく異なってもよい。本発明のアリル基含有樹脂がRを複数含む場合、この複数のRはそれぞれ同じでもよく異なってもよい。
構成単位(1)として具体的には、下記式(1−1)、(1−2)または(1−3)で表される構成単位が挙げられる。これらの中でも式(1−1)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0006783121
式(1−1)で表される構成単位のベンゼン環における−R−*、アルデヒド基それぞれの結合位置は特に限定されない。
式(1−2)または(1−3)で表される構成単位のナフタレン環における−R−*、アルデヒド基それぞれの結合位置は特に限定されない。例えば式(1−2)中、ヒドロキシ基が結合した位置を1位とした場合、−R−*やアルデヒド基が結合するのは2〜8位のいずれでもよい。式(1−3)中、ヒドロキシ基が結合した位置を2位とした場合、−R−*やアルデヒド基が結合するのは1、3〜8位のいずれでもよい。
構成単位(1)としては、式(1−1)で表され、アルデヒド基の結合位置が、ヒドロキシ基に対してオルソ位である構成単位が好ましい。かかる構成単位であれば、アリル基含有樹脂を後述する製造方法(I)により製造する場合に、式(1−1)で表される構成単位に対応するモノマー(A)の架橋剤(B)との反応性が良く、また、モノマー(A)を容易に回収リサイクルできる。
本発明のアリル基含有樹脂に含まれる構成単位(1)は1種でも2種以上でもよい。
構成単位(2)として具体的には、前記式(1−1)、(1−2)または(1−3)におけるアルデヒド基(−CHO)が−CH=N−CH−CH=CHに変換された構造の構成単位が挙げられる。これらの中でも式(1−1)におけるアルデヒド基(−CHO)が−CH=N−CH−CH=CHに変換された構造の構成単位が好ましく、−CH=N−CH−CH=CHの結合位置が、ヒドロキシ基に対してオルソ位であるものが特に好ましい。
本発明のアリル基含有樹脂に含まれる構成単位(2)は1種でも2種以上でもよい。
構成単位(3)として具体的には、下記式(3−1)、(3−2)または(3−3)で表される構成単位が挙げられる。これらの中でも式(3−1)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0006783121
式(3−1)で表される構成単位のベンゼン環における−*、−(R)−**、−(R)−**、アルデヒド基それぞれの結合位置は特に限定されない。
式(3−2)または(3−3)で表される構成単位のナフタレン環における−*、−(R)−**、−(R)−**、アルデヒド基それぞれの結合位置は特に限定されない。例えば式(3−2)中、ヒドロキシ基が結合した位置を1位とした場合、−R−*やアルデヒド基が結合するのは2〜8位のいずれでもよい。式(3−3)中、ヒドロキシ基が結合した位置を2位とした場合、−R−*やアルデヒド基が結合するのは1、3〜8位のいずれでもよい。
構成単位(3)としては、式(3−1)で表され、アルデヒド基の結合位置が、ヒドロキシ基に対してオルソ位である構成単位が好ましい。かかる構成単位であれば、アリル基含有樹脂を後述する製造方法(I)により製造する場合に、式(3−1)で表される構成単位に対応するモノマー(A)の架橋剤(B)との反応性が良く、また、モノマー(A)を容易に回収リサイクルできる。
本発明のアリル基含有樹脂に含まれる構成単位(3)は1種でも2種以上でもよい。
構成単位(4)として具体的には、前記式(3−1)、(3−2)または(3−3)におけるアルデヒド基(−CHO)が−CH=N−CH−CH=CHに変換された構造の構成単位が挙げられる。これらの中でも式(3−1)におけるアルデヒド基(−CHO)が−CH=N−CH−CH=CHに変換された構造の構成単位が好ましく、−CH=N−CH−CH=CHの結合位置が、ヒドロキシ基に対してオルソ位であるものが特に好ましい。
本発明のアリル基含有樹脂に含まれる構成単位(4)は1種でも2種以上でもよい。
本発明のアリル基含有樹脂は、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、構成単位(1)、構成単位(2)、構成単位(3)および構成単位(4)以外の構成単位をさらに有していてもよい。
本発明のアリル基含有樹脂において、前記構成単位(2)と前記構成単位(4)との合計の含有量は、前記構成単位(1)と前記構成単位(2)と前記構成単位(3)と前記構成単位(4)との合計(100モル%)に対して10〜80モル%であり、25〜70モル%が好ましく、25〜50モル%が特に好ましい。
この割合は、本発明のアリル基含有樹脂中のアルデヒド基とアリル基との合計に対するアリル基の割合(モル%)に等しい。
この割合が上記範囲の下限値以上であれば、アリル基含有樹脂とエポキシ樹脂と組み合わせて硬化させたときに、高ガラス転移温度、低誘電率、低誘電正接の硬化物が得られる。この割合が上記範囲の上限値以下であれば、アリル基含有樹脂のメチルエチルケトン等の極性溶剤に対する溶解性に優れ、アリル基含有樹脂を極性溶剤に溶解して樹脂ワニスとすることができる。また、コストも抑制できる。
アリル基含有樹脂を構成する全構成単位の合計(100モル%)に対する、前記構成単位(1)と前記構成単位(2)と前記構成単位(3)と前記構成単位(4)との合計の割合は、10モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、90モル%以上がさらに好ましく、100モル%であってもよい。
本発明のアリル基含有樹脂において、アリル基含有樹脂を構成する重合体1分子あたりの前記構成単位(1)と前記構成単位(2)と前記構成単位(3)と前記構成単位(4)との合計数は、2〜31が好ましい。
上記の合計数が上記上限値以下であれば、アリル基含有樹脂の質量平均分子量(Mw)が低くなることで、アリル基含有樹脂の軟化点や溶融粘度が低くなる傾向がある。
本発明のアリル基含有樹脂の質量平均分子量(Mw)は、300〜4000が好ましく、400〜2000がより好ましい。Mwが上記上限値以下であると、アリル基含有樹脂の溶融粘度が充分に低くなる。Mwが上記下限値以上であると、アリル基含有樹脂の結晶性を抑えることができ、溶融混合する際の相溶性が優れる。
本発明のアリル基含有樹脂の分散度(Mw/数平均分子量(Mn))は、1.20〜2.00が好ましい。
本発明において、MwおよびMnは、標準物質をポリスチレンとしたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
本発明のアリル基含有樹脂の軟化点は、50〜95℃であることが好ましく、65〜80℃であることがより好ましい。軟化点が上記下限値以上であれば、ブロッキング性が良好である。軟化点が上記上限値以下であれば、アリル基含有樹脂の溶融粘度が充分に低くなる。
アリル基含有樹脂の軟化点は、JIS K 6910:1999に従って測定される。
本発明のアリル基含有樹脂の150℃における溶融粘度は、10P以下が好ましく、8P以下がより好ましく、3P以下が特に好ましい。溶融粘度が上記上限値以下であれば、アリル基含有樹脂を単独で、またはエポキシ樹脂とともに溶融させて成形する場合に、溶融物の流動性が高く成形しやすい。
アリル基含有樹脂の溶融粘度は、溶融粘度計(たとえばブルックフィールド社製のCAP2000 VISCOMETER)により測定される。
アリル基含有樹脂の軟化点や溶融粘度は、質量平均分子量(Mw)、アリル基の含有量等により調整できる。
(アリル基含有樹脂の製造方法)
本発明のアリル基含有樹脂の製造方法としては、たとえば、以下の製造方法(I)が挙げられる。
製造方法(I):モノヒドロキシベンズアルデヒドおよびモノヒドロキシナフトアルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(A)と、下記式(b1)で表される化合物および下記式(b2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)とを反応させて、前記構成単位(1)と前記構成単位(3)とを含むアルデヒド基含有樹脂を得る工程と、
前記アルデヒド基含有樹脂と、前記アルデヒド基含有樹脂のアルデヒド基に対して10〜80モル%のアリルアミンとを反応させて前記アリル基含有樹脂を得る工程と、
を有するアリル基含有樹脂の製造方法。
Figure 0006783121
[式中、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子である。]
(モノマー(A))
モノヒドロキシベンズアルデヒドとしては、オルソヒドロキシベンズアルデヒド、パラヒドロキシベンズアルデヒド、メタヒドロキシベンズアルデヒド等が挙げられる。
モノヒドロキシナフトアルデヒドとしては、1−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒド、2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒド、6−ヒドロキシ−2−ナフトアルデヒド等が挙げられる。
これらはいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
モノマー(A)としては、架橋剤(B)との反応性が良い点、反応で残留したモノマーを容易に回収リサイクル可能である点から、オルソヒドロキシベンズアルデヒドが好ましい。
(架橋剤(B))
前記式(b1)または(b2)中、Xのハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。
前記式(b1)で表される化合物(以下、「化合物(b1)」ともいう。)としては、4,4’−ビス(アルコキシメチル)ビフェニル、2,2’−ビス(アルコキシメチル)ビフェニル、2,4’−ビス(アルコキシメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ハロゲン化メチル)ビフェニル、2,2’−ビス(ハロゲン化メチル)ビフェニル、2,4’−ビス(ハロゲン化メチル)ビフェニル等(ただし、アルコキシ基の炭素数は1〜4である。)が挙げられる。
前記式(b2)で表される化合物(以下、「化合物(s2)」ともいう。)としては、パラキシリレングリコールジアルキルエーテル、メタキシリレングリコールジアルキルエーテル、1,4−ビス(ハロゲン化メチル)ベンゼン等(ただし、アルキル基の炭素数は1〜4である。)が挙げられる。
これらは1種単独で用いても2種以上を組合わせて用いてもよい。
架橋剤(B)としては、上記のなかでも、比較的安価であり、モノマー(A)との反応性が良好である点から、4,4’−ビス(アルコキシメチル)ビフェニル、4,4’−ビス(ハロゲン化メチル)ビフェニル、パラキシリレングリコールジアルキルエーテル、1,4−ビス(ハロゲン化メチル)ベンゼンが好ましい。
(モノマー(A)と架橋剤(B)との反応)
モノマー(A)と架橋剤(B)との反応では、複数のモノマー(A)のArが架橋剤(B)によって架橋され、前記構成単位(1)と前記構成単位(3)とを有するアルデヒド基含有樹脂が生成する。
モノマー(A)と架橋剤(B)との反応において、モノマー(A)に対する架橋剤(B)のモル比(架橋剤(B)/モノマー(A))は、0.01〜0.99であることが好ましく、0.05〜0.60であることがより好ましい。
モノマー(A)に対する架橋剤(B)の比率が低すぎると、歩留まりが低下するおそれがある。モノマー(A)に対する架橋剤(B)の比率が高すぎると、モノマー(A)と架橋剤(B)との反応に時間がかかり、生産性が低下するおそれがある。
モノマー(A)と架橋剤(B)との反応は、酸性触媒の存在下で行ってもよい。前記反応を酸性触媒下で行うと、モノマー(A)と架橋剤(B)との反応速度が向上する。特に架橋剤(B)が有するXがアルコキシ基の場合は、酸性触媒の存在下で行うことが好ましい。
架橋剤(B)が有するXがハロゲン原子の場合は、酸性触媒を別途加えなくてもよい。Xがハロゲン原子の場合、反応させる際の熱によりハロゲン原子が脱離しHXとなる。このHXが酸性触媒として機能するため、酸性触媒を別途加えなくても反応速度が充分に速くなる。
酸性触媒としては、反応が進行すれば特に制限はなく、例えば無機酸、有機酸、アルカリ性金属化合物等が挙げられる。具体例としては、塩酸、硫酸、リン酸、シュウ酸、トリフルオロ酢酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、3フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化亜鉛等が挙げられる。酸性触媒は1種単独で用いても2種以上を併用してもよい。
酸性触媒の使用量は、モノマー(A)に対して0.01〜10質量%が好ましく、0.10〜1.00質量%がより好ましい。
酸性触媒の使用量が少なすぎると、反応速度の向上効果が不充分になるおそれがあり、使用量が多すぎると、反応が急激に進み反応をコントロールすることが難しくなる。
モノマー(A)と架橋剤(B)との反応温度は、10〜250℃が好ましく、60〜200℃がより好ましい。反応温度があまりに低いと反応は進まず、あまりに高すぎると反応をコントロールすることが難しくなり、目的のアルデヒド基含有樹脂を安定的に得ることが難しくなる。
反応の終了時、得られた反応生成物にアルカリを添加して酸性触媒を中和してもよい。
モノマー(A)と架橋剤(B)との反応により得られた反応生成物は、前記構成単位(1)と前記構成単位(3)とを有するアルデヒド基含有樹脂を含む。
この反応生成物はそのまま、または必要に応じて、蒸留等による未反応の原料の除去、濃縮、精製(洗浄、カラムクロマトグラフィー、等)等の処理を行って、次の工程(アルデヒド基含有樹脂とアリルアミンと反応させる工程)に供される。
(アルデヒド基含有樹脂とアリルアミンとの反応)
モノマー(A)と架橋剤(B)との反応により生成したアルデヒド基含有樹脂と、アリルアミンとを反応させると、アルデヒド基含有樹脂のアルデヒド基(構成単位(1)、(3)のアルデヒド基)が−CH=N−CH−CH=CHに変換される。
このとき、アルデヒド基含有樹脂のアルデヒド基(100モル%)に対して10〜80モル%のアリルアミンを反応させることで、本発明のアリル基含有樹脂が生成する。
アルデヒド基含有樹脂と反応させるアリルアミンの量は、アルデヒド基含有樹脂のアルデヒド基に対して25〜70モル%が好ましく、25〜50モル%が特に好ましい。
したがって、アルデヒド基含有樹脂とアリルアミンとの反応において、アルデヒド基含有樹脂のアルデヒド基に対するアリルアミンのアミノ基のモル比(アミノ基/アルデヒド基)は、0.10〜0.80が好ましく、0.25〜0.70がより好ましく、0.25〜0.50が特に好ましい。
アルデヒド基含有樹脂とアリルアミンとの反応温度は、10〜150℃が好ましく、30〜90℃がより好ましい。反応温度があまりに低いと反応が進みにくい。反応温度がアリルアミンの沸点(97℃)以下であれば、製造安定性に優れる。
アルデヒド基含有樹脂とアリルアミンとの反応により得られた反応生成物は、本発明のアリル基含有樹脂を含む。
反応後、必要に応じて、反応生成物に対し、蒸留等による未反応の原料の除去、濃縮、精製(洗浄、カラムクロマトグラフィー、等)等の処理を行ってもよい。
(作用効果)
本発明のアリル基含有樹脂にあっては、構成単位(1)および構成単位(2)のいずれか一方または両方と、構成単位(3)と、構成単位(4)とを有し、構成単位(2)と構成単位(4)との合計の含有量が、構成単位(1)と構成単位(2)と構成単位(3)と構成単位(4)との合計に対して10〜80モル%であることで、エポキシ樹脂と組み合わせて硬化させたときに、高ガラス転移温度、低誘電率、低誘電正接の硬化物が得られる。これは以下の理由によると考えられる。
従来のフェノール系硬化剤(フェノールノボラック樹脂等)を用いてエポキシ樹脂を硬化させる場合、ヒドロキシ基とエポキシ基との反応(エポキシ硬化系)により必ずヒドロキシ基が発生する。このヒドロキシ基が誘電率や誘電正接を低下させていた。
本発明のアリル基含有樹脂にあっては、ヒドロキシ基のほかアルデヒド基および−CH=N−CH−CH=CHを有するため、本発明のアリル基含有樹脂とエポキシ樹脂とを反応させたときに、(1)ヒドロキシ基とエポキシ基との反応、(2)−CH=N−CH−CH=CHのイミン部分とアルデヒド基との反応、(3)−CH=N−CH−CH=CHのアリル基同士の反応、の3種の反応が生じて硬化する。
硬化系全体における(1)の反応(エポキシ硬化系)の割合が低くなり、また、上記(2)、(3)の反応ではヒドロキシ基は発生しないため、得られる硬化物中のヒドロキシ基の含有量が少なくなって誘電率および誘電正接が低くなる。
また、エポキシ硬化系の割合が低くなっても、他の硬化系((2)、(3)の反応)を併用しているため、硬化が充分に進み、ガラス転移温度が高くなる。
また、本発明のアリル基含有樹脂にあっては、複数のArを結合する基Rが前記式(r1)または(r2)で表される基であるため、複数のArを結合する基がメチレン基である場合(フェノールノボラック樹脂等)に比べて、硬化物の耐熱性が高くなる。
さらに、本発明のアリル基含有樹脂は、一般的にエポキシ樹脂を溶解させるために用いられているような溶剤に対する溶解性に優れる。前記の溶剤としては、メチルエチルケトンのような極性のあるものが一般的である。前述の特許文献1に記載されるようなエポキシ硬化剤は、かかる溶剤に対する溶解性が低い。本発明のアリル基含有樹脂は、アルデヒド基を有することで、かかる溶剤に対する溶解性が高いと考えられる。
したがって、本発明のアリル基含有樹脂は、溶剤に溶解させて樹脂ワニスとすることができる。溶剤がエポキシ樹脂を溶解するものであれば、アリル基含有樹脂およびエポキシ樹脂が共に溶剤に溶解した樹脂ワニスを得ることができる。
本発明のアリル基含有樹脂は、エポキシ樹脂と組み合わせなくても、上記(2)、(3)の反応により、単独で硬化させることができる。しかし、エポキシ樹脂と組み合わせることで、単独で硬化させる場合に比べて、硬化温度を低くすることができる。そのため、エポキシ樹脂と組み合わせて硬化反応に供することが好ましい。
本発明のアリル基含有樹脂を単独で硬化させる際の加熱温度(硬化温度)は、180〜230℃が好ましい。
硬化操作の一例としては、前記の好適な温度で30秒間以上1時間以下の硬化を行い、その後さらに、前記の好適な温度で1〜20時間の後硬化を行う方法が挙げられる。
本発明のアリル基含有樹脂の用途としては、特に制限はない。例えば公知の熱硬化性成形材料の用途と同様であってよく、例えば封止材料、フィルム材料、積層材料等が挙げられる。より具体的な用途の例としては、半導体封止材料、電子部品の封止用樹脂材料、電気絶縁材料、銅張り積層板用樹脂材料、ビルドアップ積層板材料、レジスト材料、液晶のカラーフィルター用樹脂材料、塗料、各種コーティング剤、接着剤、繊維強化プラスチック(FRP)材料等が挙げられる。
本発明のアリル基含有樹脂の硬化物は、高ガラス転移温度、低誘電率、低誘電正接である。そのため、本発明のアリル基含有樹脂は、銅張り積層板用樹脂材料、ビルドアップ積層板材料等の積層板材料として有用である。
<樹脂ワニス>
本発明の樹脂ワニスは、前述の本発明のアリル基含有樹脂と、溶剤とを含む。
本発明の樹脂ワニスは、エポキシ樹脂をさらに含むことが好ましい。
本発明の樹脂ワニスは、硬化促進剤をさらに含むことができる。
本発明の樹脂ワニスは、本発明のアリル基含有樹脂、エポキシ樹脂および硬化促進剤以外の他の成分をさらに含むことができる。
本発明の樹脂ワニスがエポキシ樹脂を含む場合、アリル基含有樹脂のヒドロキシ基の一部とエポキシ樹脂のエポキシ基の一部とが反応した状態になっていてもよい。
溶剤としては、樹脂ワニスに含まれる成分(本発明のアリル基含有樹脂、必要に応じてエポキシ樹脂、硬化促進剤等)を溶解するものであれば特に制限はない。
溶剤として典型的には、極性溶剤が用いられる。極性溶剤としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、メチルアミルケトン、イソホロン、ジイソブチルケトン、ジアセトンアルコール、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、エタノール、ブタノール、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルセロソルブ、エチルジグリコールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン等が挙げられる。これらの溶剤はいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を組合わせて用いてもよい。上記の中でも、ケトン系溶剤が好ましく、メチルエチルケトンが特に好ましい。
樹脂ワニス中の溶剤の含有量は、樹脂ワニスの固形分濃度に応じて適宜設定される。
樹脂ワニスの固形分濃度は、用途によっても異なるが、30〜80質量%が好ましく、50〜70質量%がより好ましい。
樹脂ワニスの固形分濃度は、樹脂ワニスの全質量に対する、樹脂ワニスから溶剤を除いた質量の割合である。
エポキシ樹脂としては、特に限定されず、公知のエポキシ樹脂であってよく、例えばフェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、硫黄原子含有エポキシ樹脂、リン原子含有エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂はいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を組合わせて用いてもよい。
エポキシ樹脂としては、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能のエポキシ樹脂が好ましい。2官能のエポキシ樹脂を用いることで、3官能以上の多官能のエポキシ樹脂を用いる場合に比べて、誘電正接が低くなる傾向がある。
上記の中でも、ハンドリング性が良く安価である点で、ビフェニル型エポキシ樹脂が好ましい。
樹脂ワニス中のエポキシ樹脂の含有量は、前記アリル基含有樹脂に対して5〜50質量%であることが好ましく、10〜30質量%がより好ましく、10〜20質量%が特に好ましい。エポキシ樹脂の含有量が上記上限値以下であれば、樹脂ワニスを用いて得られる硬化物が、より高ガラス転移温度、高耐熱性、低誘電率、低誘電正接なものとなる。エポキシ樹脂の含有量が上記下限値以上であれば、硬化温度を低く、例えば200℃以下にすることができる。
硬化促進剤としては、特に限定されず、エポキシ基とヒドロキシ基との反応を促進するものとして公知の硬化促進剤であってよい。例えばリン系化合物、第3級アミン、イミダゾール化合物、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。リン系化合物としては、トリフェニルホスフィン、トリス−2,6−ジメトキシフェニルホスフィン、トリ−p−トリルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等が挙げられる。第3級アミンとしては、2−ジメチルアミノメチルフェノール、ベンジルジメチルアミン、α−メチルベンジルメチルアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等が挙げられる。イミダゾール化合物としては、2−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等が挙げられる。これらの硬化促進剤はいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を組合わせて用いてもよい。
硬化促進剤の含有量は、エポキシ樹脂に対し、0.5〜5.0質量%が好ましい。
前記他の成分としては、例えば、無機フィラー(例えばカーボンブラック、ガラスクロス、シリカ等)、ワックス、難燃剤、カップリング剤等が挙げられる。
前記他の成分としては、例えば、前記アリル基含有樹脂以外の硬化剤(以下、他の硬化剤ともいう。)、充填材(フィラー)、離型剤、表面処理剤、着色剤、可撓性付与剤等が挙げられる。
他の硬化剤としては、エポキシ樹脂に用いられる硬化剤として従来公知のものを用いることができ、例えばフェノールノボラック樹脂、トリフェニルメタン型フェノール樹脂等のフェノール樹脂、酸無水物、アミン樹脂等が挙げられる。
樹脂ワニス中の他の硬化剤の含有量は、本発明の効果の点では、樹脂ワニスの固形分に対し、10質量%以下が好ましく、0質量%が特に好ましい。
樹脂ワニスの固形分は、樹脂ワニスから溶剤を除いた部分である。
充填材(フィラー)としては、カーボンブラック、結晶性シリカ粉、溶融性シリカ粉、石英ガラス粉、タルク、ケイ酸カルシウム粉、ケイ酸ジルコニウム粉、アルミナ粉、炭酸カルシウム粉等が挙げられ、結晶性シリカ粉、溶融性シリカ粉が好ましい。
離型剤としては、たとえばカルナバワックス等の各種ワックス類等が挙げられる。
表面処理剤としては、公知のシランカップリング剤等が挙げられる。
着色剤としては、カーボンブラック等が挙げられる。
可撓性付与剤としては、シリコーン樹脂、ブタジエン−アクリロニトリルゴム等が挙げられる。
樹脂ワニスは、本発明のアリル基含有樹脂と、溶剤と、必要に応じてエポキシ樹脂、硬化促進剤等を混合することにより調製できる。混合は、常法により行うことができる。
本発明の樹脂ワニスは、本発明のアリル基含有樹脂を含むため、加熱することにより、硬化物とすることができる。樹脂ワニスを加熱すると、溶剤の揮発および前述の(1)〜(3)の反応が進み、硬化物となる。
樹脂ワニスを硬化させる際の加熱温度(硬化温度)は、樹脂ワニスがエポキシ樹脂を含む場合は、150〜180℃が好ましい。樹脂ワニスがエポキシ樹脂を含まない場合は、180〜230℃が好ましい。
硬化操作の一例としては、前記の好適な温度で30秒間以上1時間以下の硬化を行い、その後さらに、前記の好適な温度で1〜20時間の後硬化を行う方法が挙げられる。
(作用効果)
本発明の樹脂ワニスの用途としては、特に制限はない。例えば公知の熱硬化性成形材料の用途と同様であってよく、例えば封止材料、フィルム材料、積層材料等が挙げられる。より具体的な用途の例としては、半導体封止材料、電子部品の封止用樹脂材料、電気絶縁材料、銅張り積層板用樹脂材料、ビルドアップ積層板材料、レジスト材料、液晶のカラーフィルター用樹脂材料、塗料、各種コーティング剤、接着剤、繊維強化プラスチック(FRP)材料等が挙げられる。
本発明の樹脂ワニスから得られる硬化物は、高ガラス転移温度、低誘電率、低誘電正接であり、耐熱性、絶縁性に優れる。そのため、本発明の樹脂ワニスは、電子部品に用いられる積層板の製造用の材料として有用である。
<積層板の製造方法>
本発明の積層板の製造方法では、前述の本発明の樹脂ワニスを繊維質基材に含浸させ、前記樹脂ワニスが含浸した繊維質基材を加熱加圧し、硬化させて積層板を得る。
本発明の積層板の製造方法により製造される積層板は、繊維質基材と本発明の樹脂ワニスの硬化物とを含む繊維強化樹脂層を備える。前記積層板が備える繊維強化樹脂層の数は1層でもよく2層以上でもよい。
前記積層板は、前記繊維強化樹脂層以外の他の層をさらに備えてもよい。他の層としては、例えば銅箔等の金属箔層が挙げられる。
繊維質基材としては、例えばガラス繊維、炭素繊維、セラミック繊維、ステンレス繊維等の無機繊維;綿、麻、紙等の天然繊維;ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等の合成有機繊維;等が挙げられる。これらはいずれか1種を単独で用いてもよく2種以上を組合わせて用いてもよい。
繊維質基材の形状は特に限定されず、例えば短繊維、ヤーン、マット、シート等が挙げられる。
本発明の積層板の製造方法の一実施形態として、本発明の樹脂ワニスを繊維質基材に含浸させ、乾燥(溶剤を除去)してプリプレグを得て、必要に応じて前記プリプレグを複数枚積層し、必要に応じて前記プリプレグまたはその積層物の片面又は両面にさらに金属箔を積層し、加熱加圧して硬化させる方法が挙げられる。
繊維質基材に含浸させる樹脂ワニスの量としては、特に限定されない。例えば、樹脂ワニスの固形分量が、繊維質基材(100質量%)に対して30〜50質量%程度とされる。
樹脂ワニスが含浸した繊維質基材を加熱加圧する際の加熱温度は、前述の硬化温度が好ましい。加圧条件としては、2〜20kN/mが好ましい。
(作用効果)
本発明の積層板の製造方法により得られる積層板は、繊維質基材と本発明の樹脂ワニスの硬化物とを含む繊維強化樹脂層を備えており、かかる繊維強化樹脂層は、前記硬化物が高ガラス転移温度、低誘電率、低誘電正接であることから、耐熱性、絶縁性に優れる。
以下に、本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
以下の各例において「%」は、特に限定のない場合は「質量%」を示す。
以下の各例で用いた測定方法を以下に示す。
[樹脂の質量平均分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)]
下記のGPC装置及びカラムを使用し、標準物質をポリスチレンとして測定した。
GPC装置:東ソー社製のHLC8120GPC。
カラム:TSKgel G3000HXL+G2000H+G2000H。
[樹脂の軟化点]
JIS K 6910:1999に従って軟化点を測定した。
[樹脂の溶融粘度]
150℃に設定した溶融粘度計(ブルックフィールド社製CAP2000 VISCOMETER)により、150℃における溶融粘度を測定した。
[樹脂成形物(硬化物)のガラス転移温度]
得られた樹脂成形物を幅1.0mm×長さ5.5mm×厚さ0.2mmの大きさに加工し、測定試料とした。この測定試料について、粘弾性測定装置(日立ハイテクサイエンス社製 DMA7100)を用いて2℃/分の昇温速度で30℃〜300℃の範囲でtanδを測定し、ガラス転移温度(℃)を求めた。
[樹脂成形物(硬化物)の5%熱分解温度]
得られた樹脂成形物を微粉砕し、測定試料とした。この測定試料について、示差熱熱重量同時測定装置(セイコーインスツルメンツ社製 TG/DTA6300)により、エアー雰囲気下で10℃/分の昇温速度で30〜800℃の範囲で熱重量減量を測定し、5%熱分解温度(℃)を求めた。
[樹脂成形物(硬化物)の比誘電率、誘電正接]
得られた樹脂成形物を幅50.0mm×長さ50.0mm×厚さ0.2mmの大きさに加工し、測定試料とした。この測定試料について、空洞共振摂動法により周波数1GHzにおける比誘電率(εr)および誘電正接(tanδ)を求めた。
<アルデヒド基含有樹脂の製造>
〔合成例1〕
(オルソヒドロキシベンズアルデヒドと4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニルの反応:モル比=0.40)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた内容量1Lの反応容器にオルソヒドロキシベンズアルデヒド850g(6.967モル)、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル674.5g(2.787モル)、パラトルエンスルホン酸8.5g(オルソヒドロキシベンズアルデヒドに対して1%)を仕込み、160℃まで昇温し、4時間反応を行った。反応で副生するメタノールは、系外へ除去した。反応終了後、中和、水洗を行い、未反応オルソヒドロキシベンズアルデヒドを除去し、アルデヒド含有ビフェニル樹脂を得た。得られた樹脂の軟化点は81℃、150℃における溶融粘度は1.2Pであった。ゲル浸透クロマトグラフ分析(以下、GPCと略記することもある。)による質量平均分子量(Mw)は815、分散度(Mw/Mn)は1.48であった。
〔合成例2〕
(オルソヒドロキシベンズアルデヒドとパラキシレングリコールジメチルエーテルの反応:モル比=0.40)
温度計、攪拌機、冷却管を備えた内容量1Lの反応容器にオルソヒドロキシベンズアルデヒド850g(6.967モル)、パラキシレングリコールジメチルエーテル462.6g(2.787モル)、パラトルエンスルホン酸8.5g(オルソヒドロキシベンズアルデヒドに対して1%)を仕込み、160℃まで昇温し、4時間反応を行った。反応で副生するメタノールは、系外へ除去した。反応終了後、中和、水洗を行い、未反応オルソヒドロキシベンズアルデヒドを除去し、アルデヒド含有キシリレン樹脂を得た。得られた樹脂の軟化点は80℃、150℃における溶融粘度は1.7Pであった。GPCによる質量平均分子量(Mw)は756、分散度(Mw/Mn)は1.44であった。
<アリル基含有樹脂の製造>
〔実施例1〕
(アルデヒド基含有ビフェニル樹脂とアリルアミンの反応:変性率約30モル%)
合成例1で得たアルデヒド含有ビフェニル樹脂100.0gを、トルエン100.0gに溶解し、80℃まで昇温した。そこにアリルアミン7.6gを、発熱に注意しながら2時間かけて添加した。その後、使用したトルエンを160℃で除去し、アリル基含有樹脂Aを得た。アリル基含有樹脂Aの軟化点は82.3℃、150℃における溶融粘度は3.6Pであった。GPCによる質量平均分子量(Mw)は913、分散度(Mw/Mn)は1.65であった。13C−核磁気共鳴分析(以下、NMRと略記することもある。)によるアルデヒド基変性率は31モル%であった。
アルデヒド基変性率は、樹脂中のアルデヒド基とアリル基との合計に対するアリル基の割合を示す。
〔実施例2〕
(アルデヒド基含有ビフェニル樹脂とアリルアミンの反応:変性率約50モル%)
合成例1で得たアルデヒド含有ビフェニル樹脂100.0gを、トルエン100.0gに溶解し、80℃まで昇温した。そこにアリルアミン12.7gを、発熱に注意しながら2時間かけて添加した。その後、使用したトルエンを160℃で除去し、アリル基含有樹脂Bを得た。アリル基含有樹脂Bの軟化点は78.9℃、150℃における溶融粘度は2.5Pであった。GPCによる質量平均分子量(Mw)は935、分散度(Mw/Mn)は1.70であった。NMRによるアルデヒド基変性率は50モル%であった。
〔実施例3〕
(アルデヒド基含有キシリレン樹脂とアリルアミンの反応:変性率約30モル%)
合成例2で得たアルデヒド含有キシリレン樹脂100.0gを、トルエン100.0gに溶解し、80℃まで昇温した。そこにアリルアミン9.9gを、発熱に注意しながら2時間かけて添加した。その後、使用したトルエンを160℃で除去し、アリル基含有樹脂Cを得た。アリル基含有樹脂Cの軟化点は80.6℃、150℃における溶融粘度は2.9Pであった。GPCによる質量平均分子量(Mw)は881、分散度(Mw/Mn)は1.59であった。NMRによるアルデヒド基変性率は32モル%であった。
<樹脂ワニスおよび樹脂成形物(硬化物)の製造>
〔実施例1−1〕
上記アリル基含有樹脂Aの100g、エポキシ樹脂(1)(日本化薬社製、商品名NC3000H、エポキシ当量290g/eq、ビフェニル型)の10g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの1.1gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスAを得た。
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)フィルム上に、上記樹脂ワニスAを薄く延ばし、120℃で1時間ベークを行い、その後、200℃で5時間アフターベークを行い、厚さ0.2mmの樹脂成形物Aを得た。
〔実施例1−2〕
上記アリル基含有樹脂Aの100g、エポキシ樹脂(1)(日本化薬社製、商品名NC3000H、エポキシ当量290g/eq、ビフェニル型)の30g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの1.3gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスBを得た。
樹脂ワニスAの代わりに樹脂ワニスBを用いた以外は実施例1−1と同様にして、PETフィルム上に厚さ0.2mmの樹脂成形物Bを得た。
〔実施例1−3〕
上記アリル基含有樹脂Aの100g、エポキシ樹脂(2)(日本化薬社製、商品名EPPN−502H、エポキシ当量290g/eq、トリフェニルメタン型)の10g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの1.1gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスCを得た。
樹脂ワニスAの代わりに樹脂ワニスCを用いた以外は実施例1−1と同様にして、PETフィルム上に厚さ0.2mmの樹脂成形物Cを得た。
〔実施例2−1〕
上記アリル基含有樹脂Bの100g、エポキシ樹脂(1)(日本化薬社製、商品名NC3000H、エポキシ当量290g/eq、ビフェニル型)の10g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの1.1gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスDを得た。
樹脂ワニスAの代わりに樹脂ワニスDを用いた以外は実施例1−1と同様にして、PETフィルム上に厚さ0.2mmの樹脂成形物Dを得た。
〔実施例2−2〕
上記アリル基含有樹脂Bの100g、エポキシ樹脂(1)(日本化薬社製、商品名NC3000H、エポキシ当量290g/eq、ビフェニル型)の30g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの1.3gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスEを得た。
樹脂ワニスAの代わりに樹脂ワニスEを用いた以外は実施例1−1と同様にして、PETフィルム上に厚さ0.2mmの樹脂成形物Eを得た。
〔実施例2−3〕
上記アリル基含有樹脂Bの100g、エポキシ樹脂(2)(日本化薬社製、商品名EPPN−502H、エポキシ当量290g/eq、トリフェニルメタン型)の10g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの1.1gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスFを得た。
樹脂ワニスAの代わりに樹脂ワニスFを用いた以外は実施例1−1と同様にして、PETフィルム上に厚さ0.2mmの樹脂成形物Fを得た。
〔実施例3−1〕
上記アリル基含有樹脂Cの100g、エポキシ樹脂(1)(日本化薬社製、商品名NC3000H、エポキシ当量290g/eq、ビフェニル型)の10g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの1.1gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスGを得た。
樹脂ワニスAの代わりに樹脂ワニスGを用いた以外は実施例1−1と同様にして、PETフィルム上に厚さ0.2mmの樹脂成形物Gを得た。
〔実施例3−2〕
上記アリル基含有樹脂Cの100g、エポキシ樹脂(1)(日本化薬社製、商品名NC3000H、エポキシ当量290g/eq、ビフェニル型)の30g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの1.3gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスHを得た。
樹脂ワニスAの代わりに樹脂ワニスHを用いた以外は実施例1−1と同様にして、PETフィルム上に厚さ0.2mmの樹脂成形物Hを得た。
〔実施例3−3〕
上記アリル基含有樹脂Cの100g、エポキシ樹脂(2)(日本化薬社製、商品名EPPN−502H、エポキシ当量290g/eq、トリフェニルメタン型)の10g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの1.1gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスIを得た。
樹脂ワニスAの代わりに樹脂ワニスFを用いた以外は実施例1−1と同様にして、PETフィルム上に厚さ0.2mmの樹脂成形物Iを得た。
〔比較例1〕
フェノールノボラック樹脂(群栄化学工業社製、商品名PSM−4324、軟化点100℃、水酸基当量106g/eq)の106g、エポキシ樹脂(3)(新日鉄住金化学社製、商品名YDCN−704、軟化点90℃、エポキシ当量210g/eq、オルソクレゾール型)の210g、硬化促進剤として2−メチルイミダゾールの2.1gをメチルエチルケトンに溶解し、固形分60%の樹脂ワニスJを得た。
樹脂ワニスAの代わりに樹脂ワニスJを用いた以外は実施例1−1と同様にして、PETフィルム上に厚さ0.2mmの樹脂成形物Jを得た。
上記樹脂成形物A〜Jについて、ガラス転移温度、5%熱分解温度、比誘電率、誘電正接を測定した。結果を表1に示す。
樹脂成形物A〜Jに用いたアリル基含有樹脂、エポキシ樹脂、硬化促進剤それぞれの種類、エポキシ樹脂の配合量を表1に併記する。エポキシ樹脂の配合量は、樹脂成形物A〜Iについてはアリル基含有樹脂に対する割合(%)で、樹脂成形物Jについてはフェノールノボラック樹脂の水酸基に対するエポキシ樹脂のエポキシ基の当量比で示した。
Figure 0006783121
実施例1〜3のアリル基含有樹脂を用いた樹脂成形物A〜Iは、フェノールノボラック樹脂を用いた樹脂成形物Jに比べて、ガラス転移温度および5%熱分解温度が高く、比誘電率および誘電正接が低かった。
樹脂成形物AおよびBの対比、DおよびEの対比、GおよびHの対比から、アリル基含有樹脂に対するエポキシ樹脂の配合量が少ない方が、ガラス転移温度および5%熱分解温度が高く、比誘電率および誘電正接が低い傾向にあることが確認できた。
樹脂成形物AおよびCの対比、DおよびFの対比、GおよびIの対比から、3官能以上の多官能のエポキシ樹脂よりも2官能のエポキシ樹脂を用いた方が、誘電正接が低い傾向にあることが確認できた。
本発明のアリル基含有樹脂とエポキシ樹脂とを組み合わせることで、高ガラス転移温度、高熱分解温度、低誘電率、低誘電正接の硬化物が得られる。そのため本発明のアリル基含有樹脂は、高機能性高分子材料として極めて有用であり、熱的、電気的に優れた材料として半導体封止材料、電子部品の封止用樹脂材料、電気絶縁材料、銅張り積層板用樹脂材料、ビルドアップ積層板材料、レジスト材料、液晶のカラーフィルター用樹脂材料、塗料、各種コーティング剤、接着剤、FRP等の幅広い用途に使用することができる。

Claims (6)

  1. 下記式(1)で表される構成単位(1)および下記式(2)で表される構成単位(2)のいずれか一方または両方と、
    下記式(3)で表される構成単位(3)と、
    下記式(4)で表される構成単位(4)と、を有し、
    前記構成単位(2)と前記構成単位(4)との合計の含有量が、前記構成単位(1)と前記構成単位(2)と前記構成単位(3)と前記構成単位(4)との合計に対して10〜80モル%であるアリル基含有樹脂。
    Figure 0006783121
    [式中、Arはベンゼン環またはナフタレン環を示し、Rは下記式(r1)または(r2)で表される基を示し、pおよびqはそれぞれ独立に0または1を示し、−*および−**はそれぞれ結合手を示す。−*は、他の構成単位に結合し、−(R)−**の−**は、pが0である場合は他の構成単位または水素原子に結合し、pが1である場合は他の構成単位に結合し、−(R)−**の−**は、qが0である場合は他の構成単位または水素原子に結合し、qが1である場合は他の構成単位に結合する。]
    Figure 0006783121
  2. 請求項1に記載のアリル基含有樹脂の製造方法であって、
    モノヒドロキシベンズアルデヒドおよびモノヒドロキシナフトアルデヒドからなる群から選ばれる少なくとも1種のモノマー(A)と、下記式(b1)で表される化合物および下記式(b2)で表される化合物からなる群から選ばれる少なくとも1種の架橋剤(B)とを反応させて、前記構成単位(1)と前記構成単位(3)とを有するアルデヒド基含有樹脂を得る工程と、
    前記アルデヒド基含有樹脂と、前記アルデヒド基含有樹脂のアルデヒド基に対して10〜80モル%のアリルアミンとを反応させて前記アリル基含有樹脂を得る工程と、
    を有するアリル基含有樹脂の製造方法。
    Figure 0006783121
    [式中、Xは炭素数1〜4のアルコキシ基またはハロゲン原子である。]
  3. 請求項1に記載のアリル基含有樹脂と、溶剤とを含む樹脂ワニス。
  4. エポキシ樹脂をさらに含む、請求項3に記載の樹脂ワニス。
  5. 前記エポキシ樹脂の含有量が、前記アリル基含有樹脂に対して5〜50質量%である、請求項4に記載の樹脂ワニス。
  6. 請求項4または5に記載の樹脂ワニスを繊維質基材に含浸させ、前記樹脂ワニスが含浸した繊維質基材を加熱加圧し、硬化させて積層板を得る、積層板の製造方法。
JP2016227182A 2015-12-24 2016-11-22 アリル基含有樹脂、その製造方法、樹脂ワニスおよび積層板の製造方法 Active JP6783121B2 (ja)

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