JP5825884B2 - フェノール樹脂組成物、及び硬化レリーフパターンの製造方法 - Google Patents

フェノール樹脂組成物、及び硬化レリーフパターンの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置における表面保護膜又は層間絶縁膜等を形成するために有用なフェノール樹脂組成物、該フェノール樹脂組成物を用いた硬化レリーフパターンの製造方法、及び該硬化レリーフパターンを有する半導体装置に関する。
従来から、半導体装置の表面保護膜及び層間絶縁膜には、優れた耐熱性、電気特性、機械特性等を併せ持つポリイミド樹脂又はポリベンゾオキサゾール樹脂が広く用いられている。これらの樹脂は各種溶剤への溶解性が低いため、一般的に前駆体の形で溶剤へ溶解させた組成物として使用される。従って、使用の際には前駆体を閉環させる工程が必要となる。この閉環工程は前駆体を通常300℃以上に加熱する熱硬化によって行われている。
しかしながら、近年では、従来品に比べて耐熱性が低い半導体装置が開発され、表面保護膜又は層間絶縁膜の形成材料にも熱硬化温度の低下が求められるようになっており、特に250℃以下での熱硬化性を求められることも多くなっている。
この要求に対し、閉環の必要がない樹脂として、コスト面で秀でたフェノール樹脂を用い、これに架橋剤又は別種のポリマーを加えることで耐熱性等を向上させた材料が提案されている(特許文献1及び2)。しかしながら、上記フェノール樹脂を用いた材料を表面保護膜又は層間絶縁膜として半導体装置に適用した場合、これらの膜の伸度及び誘電率といった物性が悪いために信頼性は低いという問題があった。
なお、ポリイミド樹脂又はポリベンゾオキサゾール樹脂を用いた組成物の誘電率を低下させる目的で、これまで、組成物にシリコーン微粒子を添加すること、及び、組成物を加熱して樹脂側鎖の一部を蒸散させることによって空孔を作製して低誘電率を実現すること、等の検討が行われている(特許文献3及び4)。
特開2003−215789号公報 特開2009−237125号公報 特開2003−003066号公報 特開2003−176352号公報
しかし、本発明者らは、フェノール樹脂の誘電率を低下させる目的で上記特許文献3及び4に開示される手法を適用すると、伸度をはじめとする膜の物性が低下することを見出した。
したがって本発明の課題は、半導体装置に適用して、例えば250℃以下のような低温で硬化させた際にも、信頼性、特に伸度が良好でかつ誘電率が低く、ポリイミド樹脂及びポリベンゾオキサゾール樹脂の代替材料となり得るフェノール樹脂組成物、該フェノール樹脂組成物を用いた硬化レリーフパターンの製造方法、及び該硬化レリーフパターンを有して成る半導体装置を提供することである。
本発明者らは、半導体装置に適用されたときに良好な伸度を有しながら誘電率の低い膜を与えるフェノール樹脂組成物を得るためには、フェノール樹脂中の低分子量成分の含有率を低くすることが重要であることを見出し、本発明を為すに至った。すなわち本発明は以下の構成を有する。
[1] 下記一般式(1):
Figure 0005825884
{式中、
1は、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基;又は、下記一般式群(2):
Figure 0005825884
(式中、R2、3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表し、R5は、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表す。)のいずれかで表される基;を表し、
Xは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は炭素数6〜20の芳香族基を有する有機基;を表し、
1,R2,R3,R4,R5及びXにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
aは、1〜1000の整数であり、
nは、1〜3の整数であり、そして
qは、0〜3の整数である。}
で表される繰り返し構造を有するフェノール樹脂(A)、及び感光剤(B)を含む感光性フェノール樹脂組成物であって、
該一般式(1)で表される構造を有するフェノール樹脂(A)において、ポリスチレン換算での分子量が700以下である低分子量成分の含有率が10質量%以下である、フェノール樹脂組成物。
[2] 上記一般式(1)中のXが下記一般式(3)又は(4):
Figure 0005825884
{式中、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表す。}
Figure 0005825884
{式中、
11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表し、
Zは、単結合;フッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;フッ素で置換されていてもよい炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数1〜20のエチレンオキシド基;又は、下記式群(5):
Figure 0005825884
のいずれかで表される2価の基;を表す。}
で表される基である、上記[1]に記載のフェノール樹脂組成物。
[3] 上記一般式(1)で表される構造を有するフェノール樹脂(A)における分子量分布(Mw/Mn)が3.3以下である、上記[1]又は[2]に記載のフェノール樹脂組成物。
[4] さらに架橋剤(C)を含む、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物を基板に塗布する工程、
該フェノール樹脂組成物を露光する工程、
該露光の後のフェノール樹脂組成物を現像してレリーフパターンを形成する工程、及び
該レリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する工程
を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。
[6] 上記[5]に記載の硬化レリーフパターンの製造方法により得られる硬化レリーフパターンを有して成る、半導体装置。
本発明によれば、半導体装置に適用して例えば250℃以下のような低温で硬化させた際にも、信頼性、特に伸度が良好でかつ誘電率が低く、ポリイミド樹脂及びポリベンゾオキサゾール樹脂の代替材料となり得るフェノール樹脂組成物、該フェノール樹脂組成物を用いた硬化レリーフパターンの製造方法、及び該硬化レリーフパターンを有して成る半導体装置を提供できる。
合成例1で得た樹脂(P−1)のGPC−1チャートを示す図である。 調製例1で得た樹脂(P−4)のGPC−1チャートを示す図である。
本発明の一態様は、下記一般式(1):
Figure 0005825884
{式中、
1は、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基;又は、下記一般式群(2):
Figure 0005825884
(式中、R2、3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表し、R5は、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表す。)のいずれかで表される基;を表し、
Xは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は炭素数6〜20の芳香族基を有する有機基;を表し、
1,R2,R3,R4,R5及びXにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
aは、1〜1000の整数であり、
nは、1〜3の整数であり、そして
qは、0〜3の整数である。}
で表される繰り返し構造を有するフェノール樹脂(A)、及び感光剤(B)を含む感光性フェノール樹脂組成物であって、
該一般式(1)で表される構造を有するフェノール樹脂(A)において、ポリスチレン換算での分子量が700以下である低分子量成分の含有率が10質量%以下である、フェノール樹脂組成物を提供する。本発明の感光性フェノール樹脂組成物を構成する成分について、以下に説明する。
[フェノール樹脂(A)]
本発明に係るフェノール樹脂組成物が含有するフェノール樹脂(A)とは、フェノール構造含む繰り返し単位を有する高分子化合物であり、具体的には、下記一般式(1):
Figure 0005825884
{式中、
1は、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基;又は、下記一般式群(2):
Figure 0005825884
(式中、R2、3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表し、R5は、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表す。)のいずれかで表される基;を表し、
Xは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は炭素数6〜20の芳香族基を有する有機基;を表し、
1,R2,R3,R4,R5及びXにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
aは、1〜1000の整数であり、
nは、1〜3の整数であり、そして
qは、0〜3の整数である。}
で表される繰り返し構造を有する。
上記一般式(1)において、R1の好ましい例としては、アルカリ溶解性の観点からメチル基、ハロゲン原子、トリフルオロメチル基、ニトロ基、シアノ基、アセチル基、フェニルカルボニル基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、及びイミド基が挙げられ、特に好ましい例はフッ素原子、トリフルオロメチル基、カルボキシル基、エステル基、及びイミド基である。
一般式(1)中のqは、0〜3の整数であり、ポリマー合成時の反応性の観点から好ましくは0又は1である。
Xの好ましい例としては、硬化後の膜の強靭性の観点から、下記一般式(3)又は(4):
Figure 0005825884
{式中、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表す。}
Figure 0005825884
{式中、
11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表し、
Zは、単結合;フッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;フッ素で置換されていてもよい炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数1〜20のエチレンオキシド基;又は、下記式群(5):
Figure 0005825884
のいずれかで表される2価の基;を表す。}
で表される基が挙げられる。
上記一般式(4)で表される構造としては、下記一般式(6)で表される構造が好ましい。
Figure 0005825884
{式中、Wは、上記Zと同義である。}
Xの更に好ましい例は、p−キシリレン基、4,4’−ジメチレンビフェニル基、及びビス(4−メチレンフェニル)エーテル基である。
aは、硬化後の膜の強靭性の観点から1以上、アルカリ溶解性の観点から1000以下であり、好ましくは1〜30の整数である。
nは、アルカリ溶解性の観点から好ましくは2又は3である。
フェノール樹脂(A)は、下記に示すようなフェノール及び/又はフェノール誘導体(以下、総称してフェノール化合物ともいう)に対し、アルデヒド化合物、ケトン化合物、メチロール化合物、アルコキシメチル化合物、ジエン化合物、又はハロアルキル化合物を重合させて得ることができる。反応制御、並びに得られたフェノール樹脂及びフェノール樹脂組成物の安定性の観点から、フェノール化合物と上記縮合成分との仕込みモル比は、5:1〜1.01:1が好ましく、より好ましくは、2.5:1〜1.1:1である。
上記、フェノール樹脂(A)を得るために使用できるフェノール、及び、フェノール誘導体としては、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェノール、ブチルフェノール、アミルフェノール、シクロヘキシルフェノール、ヒドロキシビフェニル、ベンジルフェノール、ニトロベンジルフェノール、シアノベンジルフェノール、アダマンタンフェノール、キシレノール、ニトロフェノール、フルオロフェノール、クロロフェノール、ブロモフェノール、トリフルオロメチルフェノール、N−(ヒドロキシフェニル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ヒドロキシフェニル)−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、トリフルオロメチルフェノール、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸エチル、ヒドロキシ安息香酸ベンジル、ヒドロキシベンズアミド、ヒドロキシベンズアルデヒド、ヒドロキシアセトフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾニトリル、カテコール、メチルカテコール、エチルカテコール、ヘキシルカテコール、ベンジルカテコール、ニトロベンジルカテコール、レゾルシノール、メチルレゾルシノール、エチルレゾルシノール、ヘキシルレゾルシノール、ベンジルレゾルシノール、ニトロベンジルレゾルシノール、ハイドロキノン、カフェイン酸、ジヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシ安息香酸メチル、ジヒドロキシ安息香酸エチル、ジヒドロキシ安息香酸ベンジル、ジヒドロキシベンズアミド、ジヒドロキシベンズアルデヒド、ジヒドロキシアセトフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾニトリル、N−(ジヒドロキシフェニル)−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ジヒドロキシフェニル)−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミド、ニトロカテコール、フルオロカテコール、クロロカテコール、ブロモカテコール、トリフルオロメチルカテコール、ニトロレゾルシノール、フルオロレゾルシノール、クロロレゾルシノール、ブロモレゾルシノール、トリフルオロメチルレゾルシノール、ピロガロール、フロログルシノール、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシ安息香酸メチル、トリヒドロキシ安息香酸エチル、トリヒドロキシ安息香酸ベンジル、トリヒドロキシベンズアミド、トリヒドロキシベンズアルデヒド、トリヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾニトリル等が挙げられる。
上記アルデヒド化合物としては、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ピバルアルデヒド、ブチルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナール、トリオキサン、グリオキザール、シクロヘキシルアルデヒド、ジフェニルアセトアルデヒド、エチルブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、グリオキシル酸、5−ノルボルネン−2−カルボキシアルデヒド、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド、グルタルアルデヒド、サリチルアルデヒド、ナフトアルデヒド、テレフタルアルデヒド等が挙げられる。
上記ケトン化合物としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジシクロヘキシルケトン、ジベンジルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ビシクロヘキサノン、シクロヘキサンジオン、3−ブチン−2−オン、2−ノルボルナノン、アダマンタノン、2,2−ビス(4−オキソシクロヘキシル)プロパン等が挙げられる。
上記メチロール化合物としては、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)尿素、リビトール、アラビトール、アリトール、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、2−ベンジルオキシ−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、モノアセチン、2−メチル−2−ニトロ−1,3−プロパンジオール、5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール、5−ノルボルネン−2,3−ジメタノール、ペンタエリスリトール、2−フェニル−1,3−プロパンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、3,6−ビス(ヒドロキシメチル)デュレン、2−ニトロ−p−キシリレングリコール、1,10−ジヒドロキシデカン、1,12−ジヒドロキシドデカン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキセン、1,6−ビス(ヒドロキシメチル)アダマンタン、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−p−クレゾール、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)−1,4−ジメトキシベンゼン、2,3−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)ナフタレン、1,8−ビス(ヒドロキシメチル)アントラセン、2,2’−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ジフェニルチオエーテル、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ベンゾフェノン、4−ヒドロキシメチル安息香酸−4’−ヒドロキシメチルフェニル、4−ヒドロキシメチル安息香酸−4’−ヒドロキシメチルアニリド、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)フェニルウレア、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)フェニルウレタン、1,8−ビス(ヒドロキシメチル)アントラセン、4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(ヒドロキシメチル)ビフェニル、2,2−ビス(4−ヒドロキシメチルフェニル)プロパン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等が挙げられる。
上記アルコキシメチル化合物としては、1,3−ビス(メトキシメチル)尿素、2,2−ビス(メトキシメチル)酪酸、2,2−ビス(メトキシメチル)―5−ノルボルネン、2,3−ビス(メトキシメチル)―5−ノルボルネン、1,4−ビス(メトキシメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(メトキシメチル)シクロヘキセン、1,6−ビス(メトキシメチル)アダマンタン、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、2,6−ビス(メトキシメチル)−p−クレゾール、2,6−ビス(メトキシメチル)−1,4−ジメトキシベンゼン、2,3−ビス(メトキシメチル)ナフタレン、2,6−ビス(メトキシメチル)ナフタレン、1,8−ビス(メトキシメチル)アントラセン、2,2’−ビス(メトキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(メトキシメチル)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(メトキシメチル)ジフェニルチオエーテル、4,4’−ビス(メトキシメチル)ベンゾフェノン、4−メトキシメチル安息香酸−4’−メトキシメチルフェニル、4−メトキシメチル安息香酸−4’−メトキシメチルアニリド、4,4’−ビス(メトキシメチル)フェニルウレア、4,4’−ビス(メトキシメチル)フェニルウレタン、1,8−ビス(メトキシメチル)アントラセン、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル、2,2−ビス(4−メトキシメチルフェニル)プロパン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、トリプロピレングリコールジメチルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル等が挙げられる。
上記ジエン化合物としては、ブタジエン、ペンタジエン、ヘキサジエン、ヘプタジエン、オクタジエン、3−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ブタンジオール−ジメタクリラート、2,4−ヘキサジエン−1−オール、メチルシクロヘキサジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン、ジシクロペンタジエン、1−ヒドロキシジシクロペンタジエン、1−メチルシクロペンタジエン、メチルジシクロペンタジエン、ジアリルエーテル、ジアリルスルフィド、アジピン酸ジアリル、2,5−ノルボルナジエン、テトラヒドロインデン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ビニル−2−ノルボルネン、シアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸ジアリル、イソシアヌル酸トリアリル、イソシアヌル酸ジアリルプロピル等が挙げられる。
上記ハロアルキル化合物としては、例えば、キシレンジクロライド、ビスクロロメチルジメトキシベンゼン、ビスクロロメチルデュレン、ビスクロロメチルビフェニル、ビスクロロメチル−ビフェニルカルボン酸、ビスクロロメチル−ビフェニルジカルボン酸、ビスクロロメチル−メチルビフェニル、ビスクロロメチル−ジメチルビフェニル、ビスクロロメチルアントラセン、エチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(クロロエチル)エーテル等が挙げられる。
上述のフェノール化合物を脱水、若しくは脱アルコール、又は不飽和結合を開裂させながら重合させることにより樹脂化することができるが、重合時に触媒を用いてもよい。酸性の触媒としては塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、亜リン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、酢酸、シュウ酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1’−ジホスホン酸、酢酸亜鉛、三フッ化ホウ素、三フッ化ホウ素・フェノール錯体、三フッ化ホウ素・エーテル錯体等が挙げられる。一方で、アルカリ性の触媒としては水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、トリエチルアミン、ピリジン、4−N,N−ジメチルアミノピリジン、ピペリジン、ピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、アンモニア、ヘキサメチレンテトラミン等が挙げられる。
フェノール樹脂(A)の合成反応を行う際には、必要に応じて有機溶剤を使用することができる。使用できる有機溶剤の具体例としては、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、トルエン、キシレン、γ―ブチロラクトン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。有機溶剤の使用量としては仕込み原料の総質量100質量部に対して通常10〜1000質量部、好ましくは20〜500質量部である。また反応温度は通常40〜250℃であり、100〜200℃の範囲がより好ましい。また反応時間は通常1〜10時間である。
フェノール樹脂(A)は複数の成分の共重合体であってもよい。この場合、共重合成分として、フェノール及び/又はフェノール誘導体に加え、フェノール性水酸基を有さない化合物を用いてもよい。
フェノール樹脂(A)の重量平均分子量(Mw)は5,000〜200,000が好ましく、5,000〜100,000がより好ましく、7,000〜50,000が最も好ましい。重量平均分子量は、伸度の観点から、5,000以上であることが好ましく、組成物のアルカリ溶解性の観点から、200,000以下であることが好ましい。
フェノール樹脂(A)の分子量分布(Mw/Mn)は、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)で定義され、3.3以下が好ましく、3.1以下がさらに好ましく、3.0以下が最も好ましい。該分子量分布が3.3以下である場合、伸度の点で有利である。該分子量分布は、伸度を高める観点から小さい方が好ましいが、アルカリ水溶液による現像性と高伸度との両立の観点から、例えば1.2以上、さらに1.5以上であってもよい。
重量平均分子量、数平均分子量及び分子量分布は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定され、標準ポリスチレンを用いて作成した検量線により算出される換算値である。
フェノール樹脂(A)中の、ポリスチレン換算での分子量が700以下である低分子量成分の含有率は、10質量%以下であり、7質量%以下が好ましく、5質量%以下が最も好ましい。上記低分子量成分の含有率は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によってフェノール樹脂(A)の分子量分布を測定し、ポリスチレン換算での分子量700以下に相当するピーク部分の面積の総和を、全ピーク面積で除することによって算出できる。上記低分子量成分の含有率が10質量%以下であることにより、例えば250℃以下という低温で硬化させた際にも、良好な伸度を有しながら、誘電率を低くおさえることができる、フェノール樹脂組成物を得ることができる。
フェノール樹脂(A)は、合成の過程で末端構造がフェノール化合物(すなわち原料化合物)に由来する構造となる。そのため、例えば下記のような方法で樹脂中の低分子量成分の少なくとも一部を取り除くことによって、樹脂中で末端構造(すなわちフェノール構造)が占める割合が減り、樹脂中の水酸基密度を低下できる。これにより、伸度を良好に維持しつつ樹脂の誘電率を低下させることができる。
フェノール樹脂(A)中の、ポリスチレン換算での分子量700以下である低分子量成分の含有率を10質量%以下の範囲とする方法としては、上述した手順によって生成するフェノール樹脂から、分子量700以下である低分子量成分を削減又は除去する方法が挙げられる。
低分子量成分を削減又は除去する方法としては、例えば、高温減圧留去法、溶解分別法が挙げられる。高温減圧留去法は、重縮合反応後に、反応系を重縮合温度よりも高温にするとともに減圧して、低分子量成分を留去する方法である。この場合、具体的には、例えば、通常40〜200℃で行われる重縮合の終了後に、反応系内の温度を、例えば150〜200℃でかつ重縮合温度よりも高温に上昇させるとともに、例えば0.1〜200mmHgの減圧下におくことで、低分子量成分を留去することができる。
溶解分別法は、フェノール樹脂を良溶媒(例えばメタノール、エタノール、アセトン、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、テトラメチルアンモニウムハイドライド水溶液等)に溶解させワニスとし、このワニスを貧溶媒(例えば水、ヘキサン、トルエン等)に添加していき、低分子量成分の多い貧溶媒相と高分子量成分の多い良溶媒相とに分けるか、又は、高分子量成分の多い沈殿相を作ることにより、低分子量成分の削減又は除去を行う方法である。さらに、高分子量成分の多い相につき、例えば高分子量成分を適当な溶媒(例えばメタノール、エタノール、アセトン、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等)に溶解させた後再沈殿させ、乾燥させることにより、低分子量成分の含有率を10質量%以下としたフェノール樹脂を得ることができる。
[感光剤(B)]
フェノール樹脂組成物中に含有させる感光剤(B)の種類を選択することにより、本発明のフェノール樹脂組成物をポジ型にすることもできるし、ネガ型とすることもできる。本発明のフェノール樹脂組成物をポジ型にする場合は、感光剤(B)として光酸発生剤を選ぶことが好ましい。光酸発生剤としてはナフトキノンジアジド(NQD)化合物(すなわちNQD構造を有する光活性化合物)(以下、「NQD化合物」ともいう。)、オニウム塩、ハロゲン含有化合物等を用いることができるが、溶剤溶解性及び保存安定性の観点から、NQD化合物が好ましい。
上記オニウム塩としては、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、アンモニウム塩、ジアゾニウム塩等が挙げられ、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、及びトリアルキルスルホニウム塩から成る群から選ばれるオニウム塩が好ましい。
上記ハロゲン含有化合物としては、ハロアルキル基含有炭化水素化合物等が挙げられ、高感度化の観点からトリクロロメチルトリアジンが好ましい。
上記ナフトキノンジアジド化合物としては、1,2−ベンゾキノンジアジド構造又は1,2−ナフトキノンジアジド構造を有する化合物が挙げられ、これらは例えば米国特許第2,772,972号明細書、米国特許第2,797,213号明細書、及び米国特許第3,669,658号明細書等に記述されている。該ナフトキノンジアジド構造は、以下に詳述する特定構造を有するポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル、及び該ポリヒドロキシ化合物の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸エステルから成る群から選択される少なくとも1種のNQD化合物である。
該NQD化合物は、常法に従って、ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物を、クロルスルホン酸又は塩化チオニルでスルホニルクロライドとし、得られたナフトキノンジアジドスルホニルクロライドと、ポリヒドロキシ化合物とを縮合反応させることにより得られる。例えば、ポリヒドロキシ化合物と、所定量の1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド又は1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリドとを、ジオキサン、アセトン、テトラヒドロフラン等の溶媒中において、トリエチルアミン等の塩基性触媒の存在下で反応させてエステル化を行い、得られた生成物を水洗、乾燥することによりNQD化合物を得ることができる。
好ましいNQD化合物の例としては、例えば、下記一般式群(7)で表されるものが挙げられる。
Figure 0005825884
{式中、Qは、水素原子、又は下記式群(8):
Figure 0005825884
のいずれかで表されるナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基であるが、すべてのQが同時に水素原子であることはない。}
また、同一分子中に4−ナフトキノンジアジドスルホニル基及び5−ナフトキノンジアジドスルホニル基を含有するナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物を用いることもできるし、4−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物と5−ナフトキノンジアジドスルホニルエステル化合物とを混合して使用することもできる。
本発明のフェノール樹脂組成物がポジ型である場合の、フェノール樹脂(A)100質量部に対する感光剤(B)の配合量は、1〜70質量部であることが好ましく、5〜50質量部であることがより好ましい。感光剤(B)の上記配合量が1質量部以上である場合、樹脂のパターニング性が良好であり、70質量部以下である場合、硬化後の膜の引張り伸び率が良好であり、かつ露光部の現像残さ(スカム)が少ない。
なお、本発明のフェノール樹脂組成物をネガ型で使用する場合は、感光剤(B)として、活性光線の照射により酸を発生する化合物を用い、これを後述する架橋剤(C)と組み合わせることにより利用できる。活性光線照射により酸を発生する化合物としては、例えば、以下の化合物ア)〜ケ)が挙げられる。
ア)トリクロロメチル−s−トリアジン類
トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)ビス(4,6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等;
イ)ジアリールヨードニウム類
ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等;
ウ)トリアリールスルホニウム類
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルーp−トルエンスルホナート等。
これらの化合物の内、トリクロロメチル−S−トリアジン類としては、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(4−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン、2−(4−メトキシーβ―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン、及び2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−S−トリアジン等を、ジアリールヨードニウム類としては、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、及び4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート等を、トリアリールスルホニウム類としては、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、及び4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート等を好適なものとして挙げることができる。
エ)ジアゾケトン化合物
ジアゾケトン化合物として、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができ、具体例としてはフェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物を挙げることができる。
オ)スルホン化合物
スルホン化合物として、例えば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物及びこれらの化合物のα−ジアゾ化合物を挙げることができ、具体例として、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
カ)スルホン酸化合物
スルホン酸化合物として、例えば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類等を挙げることができる。好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
キ)スルホンイミド化合物
スルホンイミド化合物の具体例として、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等を挙げることができる。
ク)オキシムエステル化合物
2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)]−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG121」)、[2−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(例えばチバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG103」)、[2−(n−オクタンスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(例えばチバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG108」)、α−(n−オクタンスルフォニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド(例えばチバスペシャルティケミカルズ社商品名「CGI725」)等を挙げることができる。
ケ)ジアゾメタン化合物
ジアゾメタン化合物の具体例として、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
とりわけ、感度の観点から、上記ク)オキシムエステル化合物群が特に好ましい。
本発明のフェノール樹脂組成物がネガ型である場合の、フェノール樹脂(A)100質量部に対する感光剤(B)の配合量は、0.1〜100質量部であることが好ましく、1〜40質量部であることがより好ましい。該配合量が0.1質量部以上であれば感度の向上効果を良好に得ることができ、該配合量が100質量部以下であれば硬化膜の機械物性が良好である。
[架橋剤(C)]
本発明のフェノール樹脂組成物は、さらに架橋剤(C)を含むことができる。架橋剤(C)は、典型的には、本発明のフェノール樹脂組成物がネガ型である場合に上記感光剤(B)との組合せで使用する。本発明のフェノール樹脂組成物がポジ型の場合には、架橋剤(C)は、硬化物の機械的物性の向上のために添加することができる。
架橋剤(C)としては従来公知の架橋剤を使用できるが、好ましい例としては、1,1,2,2−テトラ(p−ヒドロキシフェニル)エタンテトラグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、オルソセカンダリーブチルフェニルグリシジルエーテル、1,6−ビス(2,3−エポキシプロポキシ)ナフタレン、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールグリシジルエーテル、イソシアヌル酸トリグリシジル、エピクロン830、850、1050、N−680、N−690、N−695、N−770、HP−7200、HP−820、EXA−4850−1000(商品名、DIC社製)、デナコールEX−201、EX−313、EX−314、EX−321、EX−411、EX−511、EX−512、EX−612、EX−614、EX−614B、EX−731、EX−810、EX−911、EM−150(商品名、ナガセケムテックス社製)等のエポキシ化合物、キシリレンビスオキセタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン―イル)メトキシ]メチル}オキセタン等のオキセタン化合物、
2,2’−ビス(2−オキサゾリン)、2,2’−イソプロピリデンビス(4−フェニル−2−オキサゾリン)、1,3−ビス(4,5−ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼン、1,4−ビス(4,5−ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼン、エポクロスK−2010E、K−2020E、K−2030E、WS−500、WS−700、RPS−1005(商品名、日本触媒社製)等のオキサゾリン化合物、カルボジライトSV−02、V−01、V−02、V−03、V−04、V−05、V−07、V−09、E−01、E−02、LA−1(商品名、日清紡ケミカル社製)等のカルボジイミド化合物、ホルムアルデヒド、グルタルアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン、トリオキサン、グリオキザール、マロンジアルデヒド、スクシンジアルデヒド等のアルデヒド及びアルデヒド変性体、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアナート、1,3−フェニレンビスメチレンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン―4,4’−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、タケネート500、600、コスモネートNBDI、ND(商品名、三井化学社製)デュラネート17B−60PX、TPA−B80E、MF−B60X、MF−K60X、E402−B80T(商品名、旭化成ケミカル社製)等のイソシアネート系架橋剤、
アセチルアセトンアルミニウム(III)塩、アセチルアセトンチタン(IV)塩、アセチルアセトンクロム(III)塩、アセチルアセトンマグネシウム(II)塩、アセチルアセトンニッケル(II)塩、トリフルオロアセチルアセトンアルミニウム(III)塩、トリフルオロアセチルアセトンチタン(IV)塩、トリフルオロアセチルアセトンクロム(III)塩、トリフルオロアセチルアセトンマグネシウム(II)塩、トリフルオロアセチルアセトンニッケル(II)塩等の金属キレート剤、ニカラックMW−30MH、MW−100LH、BL−60、MX−270、MX−280、MX−290(商品名、三和ケミカル社製)、サイメル300、303、1123、マイコート102、105(商品名、日本サイテック社製)等のN−メチロール系化合物、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル等のC−メチロール系化合物、酢酸ビニル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリアリル、トリメリット酸トリアリル、ピロメリット酸テトラアリルエステル、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、NKエステル1G、2G、3G、4G、9G、14G、NPG、BPE−100、BPE−200、BPE−500、BPE−1400、A−200、A−400、A−600、TMPT、A−TMM−3(商品名、新中村化学工業社製)、BANI−M、BANI−X(商品名、丸善石油化学株式会社製)等の不飽和結合含有化合物等が挙げられる。
上述の架橋剤の中でも、得られた熱硬化膜の伸度及び耐熱性の観点から、エピクロン830、850、1050、N−680、N−690、N−695、N−770、HP−7200、HP−820、EXA−4850−1000、デナコールEX−201、EX−313、EX−314、EX−321、EX−411、EX−511、EX−512、EX−612、EX−614、EX−614B、EX−731、EX−810、EX−911、EM−150、キシリレンビスオキセタン、3−エチル−3{[(3−エチルオキセタン―イル)メトキシ]メチル}オキセタン、1,3−ビス(4,5−ジヒドロ−2−オキサゾリル)ベンゼン、ニカラックMW−30MH、MW−100LH、BL−60、MX−270、MX−280、MX−290、サイメル300、303、1123、マイコート102、105、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル、酢酸ビニル、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸トリアリル、トリメリット酸トリアリル、ピロメリット酸テトラアリルエステル、ペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、BANI−M、及びBANI−Xが特に好ましい。
架橋剤(C)を使用する場合の配合量としては、フェノール樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜40質量部が好ましく、1〜30質量部がより好ましい。該配合量が0.1質量部以上であれば熱硬化膜の熱物性及び機械強度が良好であり、40質量部以下であれば組成物のワニス状態での安定性及び熱硬化膜の伸度が良好である。
[その他の成分]
本発明のフェノール樹脂組成物には、必要に応じて、溶剤、染料、界面活性剤、基板との密着性を高めるための接着助剤、溶解促進剤、架橋促進剤、アルカリ可溶性樹脂等を含有させることが可能である。
上記溶剤としては、アミド類、スルホキシド類、ウレア類、ケトン類、エステル類、ラクトン類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類等が挙げられ、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、シュウ酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、モルフォリン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン等を使用することができる。中でも、樹脂の溶解性、樹脂組成物の安定性、及び基板への接着性の観点から、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、酢酸ブチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ベンジルアルコール、フェニルグリコール、及びテトラヒドロフルフリルアルコールが好ましい。
本発明のフェノール樹脂組成物において、溶剤の使用量は、フェノール樹脂(A)100質量部に対して、好ましくは100〜1000質量部であり、より好ましくは120〜700質量部であり、さらに好ましくは125〜500質量部の範囲である。
上記染料としては、例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーン等が挙げられる。染料の配合量としては、フェノール樹脂100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましい。
上記界面活性剤としては、例えば、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリグリコール類又はその誘導体から成る非イオン系界面活性剤の他、例えばフロラード(登録商標、商品名、住友3M社製)、メガファック(登録商標、商品名、大日本インキ化学工業社製)、ルミフロン(登録商標、商品名、旭硝子社製)等のフッ素系界面活性剤、例えばKP341(商品名、信越化学工業社製)、DBE(商品名、チッソ社製)、グラノール(商品名、共栄社化学社製)等の有機シロキサン界面活性剤が挙げられる。
界面活性剤を使用する場合の配合量としては、フェノール樹脂(A)100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましい。
上記接着助剤としては、例えば、アルキルイミダゾリン、酪酸、アルキル酸、ポリヒドロキシスチレン、ポリビニルメチルエーテル、t−ブチルノボラック、エポキシシラン、エポキシポリマー等、及び各種アルコキシシランが挙げられる。
アルコキシシランの好ましい例としては、例えば、テトラアルコキシシラン、ビス(トリアルコキシシリル)メタン、ビス(トリアルコキシシリル)エタン、ビス(トリアルコキシシリル)エチレン、ビス(トリアルコキシシリル)ヘキサン、ビス(トリアルコキシシリル)オクタン、ビス(トリアルコキシシリル)オクタジエン、ビス[3−(トリアルコキシシリル)プロピル]ジスルフィド、N−フェニル−3−アミノプロピルトリアルコキシシラン、3−メルカプトプロピルトリアルコキシシラン、2−(トリアルコキシシリルエチル)ピリジン、3−メタクリロキシプロピルトリアルコキシシラン、3−メタクリロキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、ビニルトリアルコキシシラン、3−ウレイドプロピルトリアルコキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリアルコキシシラン、3−(トリアルコキシシリル)プロピルコハク酸無水物、N−(3−トリアルコキシシリルプロピル)−4,5−ジヒドロイミダゾール、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリアルコキシシラン、3−グリシドキシプロピルジアルコキシアルキルシラン、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン及び3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシラン並びに酸無水物又は酸二無水物の反応物、3−アミノプロピルトリアルコキシシラン又は3−アミノプロピルジアルコキシアルキルシランのアミノ基をウレタン基又はウレア基に変換したもの等を挙げることができる。なお、上記した化合物中のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等が挙げられ、酸無水物としてはマレイン酸無水物、フタル酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物等が挙げられ、酸二無水物としてはピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、4,4’−オキシジフタル酸二無水物等が挙げられ、ウレタン基としてはt−ブトキシカルボニルアミノ基等が挙げられ、ウレア基としてはフェニルアミノカルボニルアミノ基等が挙げられる。
接着助剤を使用する場合の配合量としては、フェノール樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましい。
上記溶解促進剤としては、水酸基又はカルボキシル基を有する化合物が好ましい。水酸基を有する化合物の例としては、前述のナフトキノンジアジド化合物に使用しているバラスト剤、並びにパラクミルフェノール、ビスフェノール類、レゾルシノール類、及びMtrisPC、MtetraPC等の直鎖状フェノール化合物、TrisP−HAP、TrisP−PHBA、TrisP−PA等の非直鎖状フェノール化合物(全て本州化学工業社製)、ジフェニルメタンの2〜5個のフェノール置換体、3,3−ジフェニルプロパンの1〜5個のフェノール置換体、2,2−ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンと5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物との1対2反応物、ビス−(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホンと1,2−シクロヘキシルジカルボン酸無水物との1対2反応物、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシフタル酸イミド、N−ヒドロキシ5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸イミド等が挙げられる。
カルボキシル基を有する化合物の例としては、3−フェニル乳酸、4−ヒドロキシフェニル乳酸、4−ヒドロキシマンデル酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシマンデル酸、2−メトキシ−2−(1−ナフチル)プロピオン酸、マンデル酸、アトロラクチン酸、アセチルマンデル酸、α−メトキシフェニル酢酸、3−フェニル乳酸、4−ヒドロキシフェニル乳酸、4−ヒドロキシマンデル酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシマンデル酸、2−メトキシ−2−(1−ナフチル)プロピオン酸、マンデル酸、アトロラクチン酸、O−アセチルマンデル酸、α−メトキシフェニル酢酸、4−ヒドロキシマンデル酸、3,4−ジヒドロキシマンデル酸、4−ヒドロキシ−3−メトキシマンデル酸、マンデル酸、アトロラクチン酸、O−アセチルマンデル酸、α−メトキシフェニル酢酸、O−アセチルマンデル酸、α−メトキシフェニル酢酸等を挙げることができる。
溶解促進剤を使用する場合の配合量としては、フェノール樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜30質量部が好ましい。
上記架橋促進剤としては、熱又は光により酸、塩基、又はラジカルを発生するものが好ましい。熱又は光により酸を発生するものとしては、TPS−105、1000、DTS−105、NDS−105、165(商品名、みどり化学社製)、DPI−DMAS、TTBPS−TF、TPS−TF、DTBPI−TF(商品名、東洋合成社製)等のオニウム塩、メタンスルホン酸メチル、メタンスルホン酸エチル、ベンゼンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸メチル、p−トルエンスルホン酸メトキシエチル等のスルホン酸エステル、NAI−100、101、105、106、PAI−101(商品名、みどり化学社製)、イルガキュアPAG−103、108、121、203、CGI−1380、725、NIT、1907、PNBT(商品名、BASFジャパン社製)等のオキシムスルホネート等を挙げることができる。熱又は光により塩基を発生するものとしては、U−CATSA−1、102、506、603、810(商品名、サンアプロ社製)、CGI−1237、1290、1293(商品名、BASFジャパン社製)等のアミン塩、2,6−ピペリジン又はブチルアミン、ジエチルアミン、ジブチルアミン、N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ヘキサメチレンジアミン等のアミノ基をウレタン基又はウレア基に変換したもの等が挙げられる。ウレタン基としてはt−ブトキシカルボニルアミノ基等が挙げられ、ウレア基としてはフェニルアミノカルボニルアミノ基等が挙げられる。熱又は光によりラジカルを発生するものとしては、イルガキュア651、184、2959、127、907、369、379(商品名、BASFジャパン社製)等のアルキルフェノン、イルガキュア819(商品名、BASFジャパン社製)等のアシルフォスフィンオキサイド、イルガキュア784(商品名、BASFジャパン社製)等のチタノセン、イルガキュアOXE01、02(商品名、BASFジャパン社製)等のオキシムエステル等を挙げることができる。
上記フェノール樹脂(A)以外のアルカリ可溶性樹脂としては、水酸基又はカルボキシル基を有する樹脂が好ましい。水酸基を有する樹脂としては、ポリベンゾオキサゾール(PBO)前駆体、ポリアミド樹脂、可溶性ポリイミド、ノボラック樹脂等を挙げることができる。カルボキシル基を有する樹脂としては、ポリアミック酸等を挙げることができる。フェノール樹脂(A)以外のアルカリ可溶性樹脂を使用する場合の配合量としては、フェノール樹脂(A)100質量部に対して、0.1〜50質量部が好ましく、1〜30質量部がより好ましい。
<硬化レリーフパターンの形成方法>
本発明の別の態様は、上述した本発明のフェノール樹脂組成物を基板に塗布する工程、該フェノール樹脂組成物を露光する工程、該露光の後のフェノール樹脂組成物を現像してレリーフパターンを形成する工程、及び該レリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する工程を含む、硬化レリーフパターンの製造方法を提供する。この方法の一例を以下に説明する。
まず、本発明のフェノール樹脂組成物を適当な支持体又は基板、例えばシリコンウエハー、セラミック、アルミ基板等に塗布する。この時、形成するパターンと支持体との耐水接着性を確保するため、あらかじめ支持体又は基板にシランカップリング剤等の接着助剤を塗布しておいてもよい。フェノール樹脂組成物の塗布はスピンナーを用いた回転塗布、スプレーコーターを用いた噴霧塗布、浸漬、印刷、ロールコーティング等で行う。次に、80〜140℃でプリベークしてフェノール樹脂組成物の塗膜を乾燥させた後、フェノール樹脂組成物を露光する。露光用の化学線としては、X線、電子線、紫外線、可視光線等が使用できるが、200〜500nmの波長のものが好ましい。パターンの解像度及び取り扱い性の点で、光源波長は水銀ランプのg線、h線又はi線が好ましく、単独でも2つ以上の化学線を混合していてもよい。露光装置としてはコンタクトアライナー、ミラープロジェクション、及びステッパ−が特に好ましい。
次に現像を、浸漬法、パドル法、回転スプレー法等の方法から選択して行うことができる。現像により、塗布されたフェノール樹脂組成物から、露光部(ポジ型の場合)又は未露光部(ネガ型の場合)を溶出除去し、レリーフパターンを得ることができる。現像液としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド等の4級アンモニウム塩類等の水溶液、及び必要に応じてメタノール、エタノール等の水溶性有機溶媒又は界面活性剤を適当量添加した水溶液を使用することができる。これらの中で、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が好ましく、該テトラメチルアンモニウムヒドロキシドの濃度は、好ましくは、0.5〜10質量%であり、さらに好ましくは、1〜5質量%である。
現像後、リンス液により洗浄を行い現像液を除去することにより、パターンフィルムを得ることができる。リンス液としては、蒸留水、メタノール、エタノール、イソプロパノール等を単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
最後に、このようにして得られたレリーフパターンを加熱することで硬化レリーフパターンを得ることができる。加熱温度は150℃以上280℃以下が好ましい。
一般的に使われているポリイミド又はポリベンゾオキサゾール前駆体組成物を用いた硬化レリーフパターンの形成方法においては、300℃以上に加熱して脱水環化反応を進行させることにより、ポリイミド又はポリベンズオキサゾール等に変換する必要があるが、本発明の硬化レリーフパターンの製造方法においてはその必要性がないので、熱に弱い半導体装置等にも好適に使用することが出来る。一例を挙げるならば、プロセス温度に制約のある高誘電体材料又は強誘電体材料、例えばチタン、タンタル、又はハフニウム等の高融点金属の酸化物から成る絶縁層を有する半導体装置に好適に用いられる。
半導体装置がこのような耐熱性上の制約を持たない場合であれば、もちろん、本方法においても300〜400℃に加熱処理をしてもよい。このような加熱処理は、ホットプレート、オーブン、又は温度プログラムを設定できる昇温式オーブンを用いることにより行うことが出来る。加熱処理を行う際の雰囲気気体としては空気を用いてもよく、窒素、アルゴン等の不活性ガスを用いることもできる。また、より低温にて熱処理を行う必要が有る際には、真空ポンプ等を利用して減圧下にて加熱を行ってもよい。
<半導体装置>
また、本発明のフェノール樹脂組成物を用いて上述の方法で製造された硬化レリーフパターンを有して成る半導体装置も本発明の一態様である。本発明の半導体装置は、上述の硬化レリーフパターンを、例えば表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、又はバンプ構造を有する装置の保護膜として有する。本発明の半導体装置は、公知の半導体装置の製造方法と上述した本発明の硬化レリーフパターンの製造方法とを組み合わせることで製造することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
下記実施例では以下のようにカラム構成の異なる2種類のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を使用している。
GPC−1:
カラム:Shodex KF−801 2本及び KF−802 1本を直列に
移動相:THF
GPC−2:
カラム:Shodex KD−806M 直列に2本
移動相:0.1mol/l EtBr/NMP
GPC−1,2共通:
ポンプ:JASCO PU−980
検出器:JASCO RI−930
カラムオーブン:JASCO CO−965 40℃
流速:1ml/min.
また、GPCによりポリマーの平均分子量を測定する際は、標準ポリスチレン(東ソー社製 TSK標準ポリスチレンオリゴマーキット F−128(Mw1.11×106)〜A−500(Mw4.95×102)のセット)換算で算出した。
<フェノール樹脂の合成>
[合成例1]ビフェニルジイルトリヒドロキシベンゼン樹脂(P−1)
容量0.5リットルのディーン・スターク装置付きセパラブルフラスラスコ中で、ピロガロール50.4g(0.4mol)、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル72.7g(0.3mol)、ジエチル硫酸2.1g(0.15mol)、DMDG27gを70℃で混合攪拌し、固形物を溶解させた。
混合溶液をオイルバスにより120℃に加温し、反応液からのメタノールの発生を確認した。そのまま120℃で反応液を2時間攪拌した。
次に反応容器を大気中で冷却し、これに別途テトラヒドロフラン100gを加えて攪拌して反応希釈液を得た。上記反応希釈液を4Lの水に高速攪拌下で滴下し樹脂を分散析出させ、これを回収し、適宜水洗、脱水の後に真空乾燥を施し、以下に示す構造:
Figure 0005825884
をもつビフェニルジイルトリヒドロキシベンゼン樹脂(P−1)を収率70%で得た。
このようにして合成された樹脂(P−1)のGPC−2による重量平均分子量は、ポリスチレン換算で11,000であった。
[合成例2]カテコール−ビフェニル樹脂(P−2)
フェノール系化合物としてカテコールを用いた以外は(P−1)と同様の操作を行い、樹脂(P−2)を得た。
このようにして合成された樹脂(P−2)のGPC−2による重量平均分子量は、ポリスチレン換算で12,590であった。
<低分子量成分の含有率>
GPC−1により、分子量分布を測定し、ポリスチレン換算での分子量700以下に相当する保持時間19.843分以降のピークの面積の総和を全ピーク面積で除して低分子量成分含有率を算出した。
(低分子量成分の含有率)=(分子量700以下の成分の占めるピーク面積)/(全ピーク面積)x100
<フェノール樹脂(A)の調製(フェノール樹脂における低分子量成分の除去)>
[調製例1]ピロガロール−ビフェニルジイル(P−4)
乾燥した樹脂(P−1)50gをγ−ブチロラクトン250gに溶解し、樹脂溶液300gを得た。テトラメチルアンモニウムヒドロキシド五水和物(TMAH・5H2O、東京化成製:以下、TMAHと略す)40gをイオン交換水360gに溶解し、5質量%TMAH水溶液(以下、単にアルカリ水溶液ともいう)400gを得た。樹脂(P−1)のγ−ブチロラクトン溶液50gに対して、アルカリ水溶液を滴下した。10分間攪拌棒で攪拌し、沈んだ樹脂成分をイオン交換水200gで3回洗浄した。つづいて樹脂成分をγ−ブチロラクトン150gに溶解し、イオン交換樹脂(オルガノ社製、アンバーリスト15)50gを詰めたカラムに通し、1500gのイオン交換水中で再沈殿させて樹脂を取り出し、40℃で1日乾燥させて、低分子量成分の含有率が低減されたフェノール樹脂(P−4)を得た。乾燥したポリマーについて、GPC−2でMwを測定したところ、12,400であった。また、GPC−1により算出した、分子量700以下の成分はP−1が20質量%であったのに対し、P−4では10質量%であった。P−1とP−4とのGPC−1の測定チャートを図1及び図2に示す。
[調製例2]カテコール−ビフェニルジイル(P−5)
樹脂(P−1)に代えて樹脂(P−2)を用いた以外は樹脂(P−4)の調製と同様の操作を行い、低分子量成分の含有率が低減されたフェノール樹脂(P−5)を得た。乾燥したポリマーについて、GPC−2でMwを測定したところ、13,420であった。また、GPC−1により算出した、分子量700以下の成分は樹脂(P−4)全体の4質量%であった。
[調製例3]MEH−7851−4H(P−6)
樹脂(P−1)に代えて樹脂(P−3)を用いた以外は樹脂(P−4)の調製と同様の操作を行い、低分子量成分の含有率が低減されたフェノール樹脂(P−6)を得た。乾燥したポリマーについて、GPC−2でMwを測定したところ、11,003であった。また、GPC−1により算出した、分子量700以下の成分は樹脂(P−6)全体の7質量%であった。
<感光性フェノール樹脂組成物の調製>
[実施例1〜4、比較例1〜3]
本発明の実施例及び比較例において使用した各成分は、それぞれ以下のものであった。
(フェノール樹脂)(実施例についてはフェノール樹脂(A)である)
P−1: ピロガロール−ビフェニル樹脂(合成例1)
P−2: カテコール−ビフェニル樹脂(合成例2)
P−3: MEH−7851−4H(フェノール−ビフェニレン樹脂、商品名、明和化成社製)
P−4: 樹脂(P−1)中の低分子量成分の含有率が低減された樹脂
P−5: 樹脂(P−2)中の低分子量成分の含有率が低減された樹脂
P−6: 樹脂(P−3)中の低分子量成分の含有率が低減された樹脂
(感光剤(B))
PAG−1: 下記構造を有するナフトキノンジアジド化合物
Figure 0005825884
{式中、Qは、水素原子又は下記構造:
Figure 0005825884
のナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を表すが、すべてのQが同時に水素原子であることはない。}
PAG−2: PAG121(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)
(溶媒)
γ−ブチロラクトン(GBL)
(架橋剤)
CL−1: MX−270(三和ケミカル製)
実施例1〜4及び比較例1〜3の組成を、以下の表1に示す。
表中、配合成分について括弧内に示す数値は配合量(質量部単位)である。各配合成分を混合溶解した後、1μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過して感光性ワニスを得た。
Figure 0005825884
表1中に示す誘電率の評価方法は以下の通りである。
<誘電率>
抵抗率0.02Ω・cm以下の6インチシリコンウェハーに、感光性フェノール樹脂組成物を塗布し、ホットプレートで120℃にて3分間加熱し、その後、さらに250℃にて1時間加熱して、樹脂塗膜を硬化させて厚さ5μmの硬化膜を有する基材を得た。膜厚は大日本スクリーン製造社製膜厚測定装置(ラムダエース)にて測定した。
得られた基材の誘電率を水銀プローブ法により測定した。
使用した装置及び条件は下記の通りである。
装置:日本セミラボ社製 水銀プローブCV/IV測定装置 SSM495
測定周波数:1MHz
<伸度>
感光性フェノール樹脂組成物をシリコンウエハー上にスピンコートし、ホットプレート上において該シリコンウエハー及びスピンコート膜を100℃で3分間加熱して、窒素雰囲気下において該スピンコート膜を250℃で1時間硬化して厚さ10μmの硬化物を得た。この硬化物を3mm幅でダイシングソーにより切断して、23質量%フッ酸水溶液で処理することによりシリコンウエハーを剥離して、さらに温度23℃・湿度50%の雰囲気に24時間以上静置して、20本のサンプルを得た。引っ張り試験機(テンシロン(登録商標)、オリンテック社製)にて各サンプルの引っ張り伸度を測定し、20本のサンプルの結果のうち、上位5点のサンプルの平均値を得た。引っ張り試験機の測定条件は以下の通りとした。
温度:23℃
湿度:50%
初期試料長さ:50mm
試験速度:40mm/min.
ロードセル定格:2kgf
表1から明らかなように、低分子量成分の含有率が低減された実施例1〜4では、低分子量成分の多い比較例1〜3に比べて誘電率が低く、伸度も良好な値を示した。
本発明のフェノール樹脂組成物は、半導体装置及び発光装置の表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、バンプ構造を有する装置の保護膜、多層回路の層間絶縁膜、フレキシブル銅張板のカバーコート、ソルダーレジスト膜、並びに液晶配向膜等として好適に利用できる。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1):
    Figure 0005825884
    {式中、
    1は、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基;又は、下記一般式群(2):
    Figure 0005825884
    (式中、R2、3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表し、R5は、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表す。)のいずれかで表される基;を表し、
    Xは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は炭素数6〜20の芳香族基を有する有機基;を表し、
    1,R2,R3,R4,R5及びXにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
    aは、1〜1000の整数であり、
    nは、1〜3の整数であり、そして
    qは、0〜3の整数である。}
    で表される繰り返し構造を有するフェノール樹脂(A)、感光剤(B)、及び架橋剤(C)、を含む感光性フェノール樹脂組成物であって、
    該一般式(1)で表される構造を有するフェノール樹脂(A)において、ポリスチレン換算での分子量が700以下である低分子量成分の含有率が10質量%以下である、フェノール樹脂組成物。
  2. 前記一般式(1)中のXが下記一般式(3)又は(4):
    Figure 0005825884
    {式中、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表す。}
    Figure 0005825884
    {式中、
    11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表し、
    Zは、単結合;フッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;フッ素で置換されていてもよい炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数1〜20のエチレンオキシド基;又は、下記式群(5):
    Figure 0005825884
    のいずれかで表される2価の基;を表す。}
    で表される基である、請求項1に記載のフェノール樹脂組成物。
  3. 前記一般式(1)で表される構造を有するフェノール樹脂(A)における分子量分布(Mw/Mn)が3.3以下である、請求項1又は2に記載のフェノール樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物を基板に塗布する工程、
    該フェノール樹脂組成物を露光する工程、
    該露光の後のフェノール樹脂組成物を現像してレリーフパターンを形成する工程、及び
    該レリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する工程
    を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。
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