JP5808155B2 - フェノール樹脂組成物並びにこれを用いた硬化レリーフパターンの製造方法 - Google Patents
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Description
{式中、
R1は、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基;又は、下記一般式群(2):
(式中、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表し、R5は、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表す。)のいずれかで表される基;を表し、
Xは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は芳香族基を有する有機基;を表し、
R1,R2,R3,R4,R5及びXにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
aは、1〜1000の整数であり、
nは、1〜3の整数であり、そして
qは、0〜3の整数である。}
で表される繰り返し構造を有するフェノール樹脂(A)、
下記一般式(3):
{式中、
R6は、置換されていてもよい炭素数3以上の脂肪族基;置換されていてもよい炭素数3以上の脂環式基;又は置換されていてもよい芳香族基;を表し、
Yは、O、NH又は単結合を表し、そして
bは、2又は3の整数である。}
で表される構造を有するフェノール化合物(B)、及び感光剤(C)を含有する、フェノール樹脂組成物。
[2] 上記一般式(1)中のXが下記一般式(4)又は(5):
{式中、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表す。}
{式中、
R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表し、
Zは、単結合;フッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;フッ素で置換されていてもよい炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数1〜20のエチレンオキシド基;又は、下記式群(6):
のいずれかで表される2価の基;を表す。}
で表される基である、上記[1]に記載のフェノール樹脂組成物。
[3] 上記フェノール化合物(B)が、上記一般式(3)中のYがOである構造を有する、上記[1]又は[2]に記載のフェノール樹脂組成物。
[4] 上記フェノール化合物(B)が、上記一般式(3)中のR6が、置換されていてもよい炭素数6〜16の脂肪族基である構造を有する、上記[1]〜[3]のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物。
[5] さらに架橋剤(D)を含む、上記[1]〜[4]のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物。
[6] 上記[1]〜[5]のいずれかに記載のフェノール樹脂組成物を基板に塗布する工程、
該フェノール樹脂組成物を露光する工程、
該露光の後のフェノール樹脂組成物を現像してレリーフパターンを形成する工程、及び
該レリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する工程
を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。
[7] 上記[6]に記載の硬化レリーフパターンの製造方法により得られる硬化レリーフパターンを有して成る、半導体装置。
本発明の一態様は、下記一般式(1):
{式中、
R1は、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基;又は、下記一般式群(2):
(式中、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表し、R5は、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表す。)のいずれかで表される基;を表し、
Xは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は芳香族基を有する有機基;を表し、
R1,R2,R3,R4,R5及びXにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
aは、1〜1000の整数であり、
nは、1〜3の整数であり、そして
qは、0〜3の整数である。}
で表される繰り返し構造を有するフェノール樹脂(A)、
下記一般式(3):
{式中、
R6は、置換されていてもよい炭素数3以上の脂肪族基;置換されていてもよい炭素数3以上の脂環式基;又は置換されていてもよい芳香族基;を表し、
Yは、O、NH又は単結合を表し、そして
bは、2又は3の整数である。}
で表される構造を有するフェノール化合物(B)、及び感光剤(C)を含有する、フェノール樹脂組成物を提供する。本発明のフェノール樹脂組成物を構成する成分について、以下に説明する。
本発明に係るフェノール樹脂組成物が含有するフェノール樹脂(A)とは、フェノール構造含む繰り返し単位を有する高分子化合物であり、具体的には、下記一般式(1):
{式中、
R1は、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基;又は、下記一般式群(2):
(式中、R2、R3及びR4は、それぞれ独立に、水素原子;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表し、R5は、不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;又は炭素数6〜20の芳香族基;を表す。)のいずれかで表される基;を表し、
Xは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は芳香族基を有する有機基;を表し、
R1,R2,R3,R4,R5及びXにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
aは、1〜1000の整数であり、
nは、1〜3の整数であり、そして
qは、0〜3の整数である。}
で表される繰り返し構造を有する。
一般式(1)中のqは、0〜3の整数であり、ポリマー合成時の反応性の観点から好ましくは0又は1である。
{式中、R7、R8、R9及びR10は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表す。}
{式中、
R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表し、
Zは、単結合;フッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;フッ素で置換されていてもよい炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数1〜20のエチレンオキシド基;又は、下記式群(6):
のいずれかで表される2価の基;を表す。}
で表される基が挙げられる。
nは、アルカリ溶解性の観点から好ましくは2又は3である。
本発明に係るフェノール樹脂組成物が含有するフェノール化合物(B)は、下記一般式(3):
{式中、
R6は、置換されていてもよい炭素数3以上の脂肪族基;置換されていてもよい炭素数3以上の脂環式基;又は置換されていてもよい芳香族基;を表し、
Yは、O、NH又は単結合を表し、そして
bは、2又は3の整数である。}
で表される構造を有する。上記構造を有するフェノール化合物(B)を用いることにより、例えばノボラック樹脂と比べてアルカリ水溶液に対する溶解性が低いフェノール樹脂を用いつつ、現像時に未露光部由来の凝集物の発生を抑制できる樹脂組成物を得ることができる。
フェノール樹脂組成物中に含有させる感光剤(C)の種類を選択することにより、本発明のフェノール樹脂組成物をポジ型にすることもできるし、ネガ型とすることもできる。本発明のフェノール樹脂組成物をポジ型にする場合は、感光剤(C)として光酸発生剤を選ぶことが必要である。光酸発生剤としてはナフトキノンジアジド(NQD)化合物(すなわちNQD構造を有する光活性化合物)(以下、「NQD化合物」ともいう。)、オニウム塩、ハロゲン含有化合物等を用いることができるが、溶剤溶解性及び保存安定性の観点から、NQD化合物が好ましい。
{式中、Qは、水素原子、又は下記式群(8):
のいずれかで表されるナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基であるが、すべてのQが同時に水素原子であることはない。}
トリス(2,4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−クロロフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオフェニル)ビス(4,6−トリクロロメチル−s−トリアジン、2−(2−メチルチオフェニル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メトキシナフチル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−トリメトキシ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(3−メチルチオ−β―スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2−メチルチオ−β−スチリル)−ビス(4,6−トリクロロメチル)−s−トリアジン等;
ジフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロホスフェート、ジフェニルヨードニウムテトラフルオロアルセネート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、ジフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスホナート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルフェニルヨードニウム−p−トルエンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボレート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアルセネート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロアセテート、ビス(4−ter−ブチルフェニル)ヨードニウム−p−トルエンスルホナート等;
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、トリフェニルスルホニウムメタンスルホナート、トリフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、トリフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスホネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムヘキサフルオロアルセネート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムメタンスルホナート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロアセテート、4−メトキシフェニルジフェニルスルホニウム−p−トルエンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルテトラフルオロボレート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロホスホネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルヘキサフルオロアルセネート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロメタンスルホナート、4−フェニルチオフェニルジフェニルトリフルオロアセテート、4−フェニルチオフェニルジフェニルーp−トルエンスルホナート等。
ジアゾケトン化合物として、例えば、1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等を挙げることができ、具体例としてはフェノール類の1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸エステル化合物を挙げることができる。
スルホン化合物として、例えば、β−ケトスルホン化合物、β−スルホニルスルホン化合物及びこれらの化合物のα−ジアゾ化合物を挙げることができ、具体例として、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェナシルスルホニル)メタン等を挙げることができる。
スルホン酸化合物として、例えば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロアルキルスルホン酸エステル類、アリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類等を挙げることができる。好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロールトリストリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルトリフルオロメタンスルホネート、o−ニトロベンジルp−トルエンスルホネート等を挙げることができる。
スルホンイミド化合物の具体例として、例えば、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スクシンイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)フタルイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ジフェニルマレイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)ナフチルイミド等を挙げることができる。
2−[2−(4−メチルフェニルスルホニルオキシイミノ)]−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(チバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG121」)、[2−(プロピルスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(例えばチバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG103」)、[2−(n−オクタンスルホニルオキシイミノ)−2,3−ジヒドロチオフェン−3−イリデン]−2−(2−メチルフェニル)アセトニトリル(例えばチバスペシャルティケミカルズ社商品名「イルガキュアPAG108」)、α−(n−オクタンスルフォニルオキシイミノ)−4−メトキシベンジルシアニド(例えばチバスペシャルティケミカルズ社商品名「CGI725」)等を挙げることができる。
ジアゾメタン化合物の具体例として、例えば、ビス(トリフルオロメチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(フェニルスルホニル)ジアゾメタン等を挙げることができる。
架橋剤(D)は、典型的には、本発明のフェノール樹脂組成物がネガ型である場合に上記感光剤(C)との組合せで使用する。本発明のフェノール樹脂組成物がポジ型の場合には、架橋剤(D)は、硬化物の機械的物性の向上のために添加することができる。
本発明のフェノール樹脂組成物には、必要に応じて、溶剤、染料、界面活性剤、基板との密着性を高めるための接着助剤、溶解促進剤、架橋促進剤等を含有させることが可能である。
本発明の別の態様は、上述した本発明のフェノール樹脂組成物を基板に塗布する工程、該フェノール樹脂組成物を露光する工程、該露光の後のフェノール樹脂組成物を現像してレリーフパターンを形成する工程、及び該レリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する工程を含む、硬化レリーフパターンの製造方法を提供する。この方法の一例を以下に説明する。
また、本発明のフェノール樹脂組成物を用いて上述の方法で製造された硬化レリーフパターンを有して成る半導体装置も本発明の一態様である。本発明の半導体装置は、上述の硬化レリーフパターンを、例えば表面保護膜、層間絶縁膜、再配線用絶縁膜、フリップチップ装置用保護膜、又はバンプ構造を有する装置の保護膜として有する。本発明の半導体装置は、公知の半導体装置の製造方法と上述した本発明の硬化レリーフパターンの製造方法とを組み合わせることで製造することができる。
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により、標準ポリスチレン(昭和電工社製 有機溶媒系標準試料 STANDARD SM−105)換算で算出した。使用したGPC装置及び測定条件は以下の通りである。
検出器:JASCO RI−930
カラムオーブン:JASCO CO−965 40℃
カラム:Shodex KD−806M 直列に2本
移動相:0.1mol/l EtBr/N−メチルピロリドン
流速:1ml/min.
[合成例1]ピロガロール−ビフェニルジイル樹脂(P−1)
容量0.5リットルのディーン・スターク装置付きセパラブルフラスラスコ中で、ピロガロール50.4g(0.4mol)、4,4’−ビス(メトキシメチル)ビフェニル72.7g(0.3mol)、ジエチル硫酸2.1g(0.15mol)、DMDG27gを70℃で混合攪拌し、固形物を溶解させた。
で表される構造を有するビフェニルジイルトリヒドロキシベンゼン樹脂(P−1)を収率70%で得た。
1Lのセパラブルフラスコにフェノール141.2g(1.5mol)を入れ、窒素気流下で撹拌しながら、オイルバスで80℃に加熱し、三フッ化ホウ素・フェノール錯体3.0gを添加し、さらに130℃に昇温して、ジシクロペンタジエン132.2g(1.0mol)を2時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに130℃で5時間撹拌した。
ピロガロールの代わりにカテコールを用いた以外は(P−1)と同様の製法で、(P−3)の樹脂を得た。P−3のGPCによる重量平均分子量(Mw、ポリスチレン換算)は12,590であった。
[合成例4]3,4−ジヒドロキシ安息香酸n−ウンデシル(PH−4)
3,4−ジヒドロキ安息香酸(1.3mmol)をn−ウンデカノール(1.3mol)THF10mL中に溶かし、0℃に冷却した状態でDCC(2.0mmol)の溶液を加えた。1晩室温で攪拌した後、減圧下に置いた。得られた残渣をエチルアセテートで数回洗浄し、ろ過した。ろ別された化合物を希釈されたクエン酸水溶液、飽和NaHCO3水溶液及び水で洗浄し、有機層をNa2SO4で乾燥し、減圧留去した後、化合物をシリカゲルクロマトグラフィー(10―40%AcEt−Hexane)で精製し、ウレアを完全に除去して収率64%で3,4−ジヒドロキ安息香酸n−ウンデシルを得た。
(上記合成の方法の詳細については、J. Agric. Food Chem. Vol.52, No. 16, 2004を参照した)
[実施例1〜9、比較例1〜4]
本発明の実施例及び比較例において使用した各成分は、それぞれ以下のものであった。
フェノール樹脂(A)は、上述の合成例1〜3にて合成したフェノール樹脂である。
フェノール化合物(B)(PH−1〜PH−4)及び比較のフェノール化合物PH−5の詳細は以下の通りである。
PH−1: 没食子酸ドデシル(東京化成製)
PH−2: 没食子酸n−オクチル(東京化成製)
PH−3: 没食子酸ヘキサデシル(東京化成製)
PH−4: 3,4−ジヒドロキシ安息香酸n−ウンデシル(合成例4)
PH−5: 没食子酸メチル(東京化成製)
PAG−1: 下記一般式(10)で表される構造を有するナフトキノンジアジド化合物
{式中、Qは、水素原子、又は下記式(11):
で表されるナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基であり、すべてのQが同時に水素原子であることはない。}
PAG−2: PAG121(チバ・スペシャルティケミカルズ社製)
CL−1: MX−270(三和ケミカル製)
フェノール樹脂組成物をシリコンウエハー上にスピンコートし、120℃のホットプレートで3分間加熱して厚さ10μmの膜とした後、i線露光機を用いて100〜700mJ/cm2まで50mJ/cm2間隔でパターニングを行い、2.38%TMAH水溶液により現像した。現像時及び現像後、膜上の凝集物の有無を目視及び光学顕微鏡で観察し、残渣(未露光部の凝集物)の有無を確認した。
表中の判定は下記の通りである。
○:現像中及び現像後の膜上に、フェノール樹脂組成物由来の凝集物が観察されない。
△:現像中にアルカリ水溶液に溶けた成分が凝集して粉状(μmオーダーのサイズ)となり、又は現像後の膜上(未露光部)に少し残渣が残る。
×:現像中にアルカリ水溶液に溶けた成分が凝集して凝集物(cmオーダーのサイズ)が精製される、又は現像後の膜上(未露光部)に凝集物(cmオーダーのサイズ)が残る。
実験条件は下記の通りである。
温度:23℃
湿度:50%
Claims (6)
- 下記一般式(1):
R1は、ハロゲン原子;ニトロ基;シアノ基;不飽和結合を有していてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;炭素数6〜20の芳香族基;又は、下記一般式群(2):
Xは、不飽和結合を有していてもよい炭素数2〜10の脂肪族基;炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数が1〜20の整数であるエチレンオキシド基;又は芳香族基を有する有機基;を表し、
R1,R2,R3,R4,R5及びXにおいて、水素原子がハロゲン原子、カルボキシル基、ニトロ基及びシアノ基からなる群から選ばれる少なくとも1つで置換されていてもよく、
aは、1〜1000の整数であり、
nは、1〜3の整数であり、そして
qは、0〜3の整数である。}
で表される繰り返し構造を有するフェノール樹脂(A)、
下記一般式(3):
R6は、置換されていてもよい炭素数3以上の脂肪族基;又は置換されていてもよい炭素数3以上の脂環式基;を表し、
Yは、O、NH又は単結合を表し、そして
bは、2又は3の整数である。}
で表される構造を有するフェノール化合物(B)、及び感光剤(C)を含有する、フェノール樹脂組成物。 - 前記一般式(1)中のXが下記一般式(4)又は(5):
R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、水素原子;又はフッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;を表し、
Zは、単結合;フッ素で置換されていてもよい炭素数1〜10の脂肪族基;フッ素で置換されていてもよい炭素数3〜20の脂環式基;繰り返し単位数1〜20のエチレンオキシド基;又は、下記式群(6):
で表される基である、請求項1に記載のフェノール樹脂組成物。 - 前記フェノール化合物(B)が、前記一般式(3)中のYがOである構造を有する、請求項1又は2に記載のフェノール樹脂組成物。
- 前記フェノール化合物(B)が、前記一般式(3)中のR6が、置換されていてもよい炭素数6〜16の脂肪族基である構造を有する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物。
- さらに架橋剤(D)を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のフェノール樹脂組成物を基板に塗布する工程、
該フェノール樹脂組成物を露光する工程、
該露光の後のフェノール樹脂組成物を現像してレリーフパターンを形成する工程、及び
該レリーフパターンを加熱して硬化レリーフパターンを形成する工程
を含む、硬化レリーフパターンの製造方法。
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