JP2007170132A - 建築用電動開閉装置における制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開口部に配される建築用電動開閉装置における制御装置において、操作性の改善を図る。
【解決手段】開閉機4の開閉制御部7aに異常検知手段7bを設けて、閉鎖制御の過程で、全閉前位置検知センサ8から全閉前位置検知信号の入力後、T3タイマ時間のあいだに障害物検知装置10からの障害物検知信号の入力がないことを異常検知として、開閉機4を停止制御するとともに通常制御モードから異常制御モードに切り換える構成とするとともに、前記障害物検知装置10の送信制御部10bを、第一の障害物検知信号を出力した後、T4タイマ時間経過後にスイッチ部10aが切り換えられていることに基づいて確認用障害物検知信号を出力する構成とする一方、開閉制御部7aに異常検知解除手段7eを設けて、異常制御モードで確認用障害物検知信号の入力があった場合、通常制御モードに切り換える構成とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築物の開口部に設けられる電動シャッター装置等の建築用電動開閉装置における制御装置の技術分野に属するものである。
一般に、この種建築用電動開閉装置において、例えばこれが電動シャッターである場合、開口部に配されたシャッターカーテンを、開閉制御部による開閉機の駆動制御に基づいて開閉作動するように構成したものがある。このものにおいて、安全性の観点から、シャッターカーテンの下端部に障害物との当接に基づいてスイッチ切り換えする障害物検知装置を設け、該障害物検知装置(障害物検知センサ)のスイッチ切り換えに伴い障害物検知信号を送受信機を介して開閉機の開閉制御部に入力するよう構成し、該開閉制御部を、障害物検知信号の入力に伴い、シャッターカーテンを緊急停止し、その後、所定時間のあいだ開放作動する所謂タッチアップ制御をするようにしたものがある。この場合に、開閉体の全閉前位置の検知に伴い全閉前位置検知信号を開閉制御部に出力する全閉前位置検知センサを設けて、開閉体の閉鎖作動の過程で全閉前位置検知信号の入力後、障害物検知信号の入力がなされた場合をシャッターカーテンの全閉と見做して、シャッターカーテンの作動停止のみをするタッチストップ制御をすることが提唱されている。このものにおいて、障害物検知装置や送信機に故障があった場合では、シャッターカーテンが床面に当接しても障害物検知信号が開閉制御部に入力されず、シャッターカーテンの閉鎖作動が継続してシャッターカーテンが逆巻状態になってしまう等の問題がある。
この改善策として、開閉制御部に異常検知手段を設けて、開閉体の閉鎖作動の過程で、全閉前位置検知信号の入力があった場合に、予め設定されるタイマ時間であって、開閉体が全閉前位置から全閉に至るのに必要な時間より長く設定されたタイマ時間のあいだに、障害物検知信号の入力がないことを異常検知と判断して、開閉機を駆動停止するとともに、シャッターカーテンが正常の動作とは異なる動作をする異常検知モードに切り換えるようにすることが提唱されている。そして、このものにおいて、異常検知モードに切り換えられた状態から通常の開閉作動状態となる通常モードへ切り換える場合は、異常検知となった原因を修理した後、異常検知モードにおいてシャッターカーテンを全閉させる等して、障害物検知信号を開閉制御部に入力させることにより、通常モードへの切り換えがなされるようにしている。
特開平10−102951号公報
ところで、前記従来の障害物検知装置(障害物検知スイッチ)は、シャッターカーテン下端部の座板に設けられるものであり、配線等の煩わしさを排除するために該障害物検知装置からの障害物検知信号を無線式の信号形態に変換して開閉制御部に出力するようにしている。これに対し、近年、多くの装置に多種多様な電波や光線が採用されており、シャッター装置の近傍にもこれらのものが散乱しているのが実情である。このため、障害物検知装置が正常に作動して送信機から障害物検知信号を出力しているにもかかわらず、何らかの偶発的な理由で開閉制御部側(受信機側)で障害物検知信号を受信できない(判別できない)ことがあり、前記従来のものでは、前記のような場合であっても、開閉制御部が異常検知モードに切り換えられ、それ以降はシャッターカーテンの開閉作動が通常の作動とは異なる状態となる。そしてこのように、異常検知モードになってしまうと、異常検知モードから復帰させるために特別な操作をしない限り、通常の作動状態に復帰させることができず、操作性に劣るという問題があり、ここに本発明の解決すべき課題がある。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、開口部に配された開閉体の開閉機を駆動制御する開閉制御部に、開閉機の閉鎖制御の過程で、開閉体の全閉前位置を検知する全閉前位置検知センサからの全閉前位置検知信号の入力後、予め設定された第一タイマ時間のあいだ、障害物との当接を検知する障害物検知装置からの障害物検知信号の入力がないことを異常検知として、開閉機を停止制御するとともに、通常制御モードから異常制御モードに切り換える異常検知手段を設けるにあたり、開閉体の下端部に設けられる障害物検知装置を、障害物との当接で切り換わるスイッチ部と、該スイッチ部の切り換えに伴い第一の障害物検知信号を出力した後、予め設定された第二タイマ時間経過後に、スイッチ部の切り換えがなされていることに基づいて確認用障害物検知信号を出力する送信制御部とで構成する一方、開閉制御部に、異常制御モードにおいて確認用障害物検知信号が入力されることに伴い、通常制御モードに切り換える異常検知解除手段が設けられている建築用電動開閉装置における制御装置である。
請求項2の発明は、第一タイマ時間は、開閉体が全閉前位置から全閉となるのに必要とする閉鎖時間より長く設定され、第二タイマ時間は、開閉体が全閉前位置から全閉となるのに必要とする閉鎖時間を第一タイマ時間から差し引いた時間より長く設定されている請求項1に記載の建築用電動開閉装置における制御装置である。
請求項1の発明とすることにより、障害物検知装置の故障の有無を自己診断することができ、操作性のよい電動開閉装置とすることができる。
請求項2の発明とすることにより、送信制御部のバッテリ消耗を低減することができる。
つぎに、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図面において、1は建築物の開口部に設けられた建築用電動シャッターのシャッターカーテンであって、該シャッターカーテン1は、開口部上方に配されたシャッターケース2に内装された巻き取りドラム3に巻装されている。前記巻き取りドラム3は、シャッターケース2に収納された開閉機4に連動連結されており、該開閉機4の図示しない出力軸の正逆回転駆動に連動して巻き取りドラム3が正逆回転し、シャッターカーテン1の巻き出し、巻き取りを行うように構成されている。これによって、シャッターカーテン1は、両側縁部が開口部両側に立設されたガイドレール5の移動案内を受ける状態で開口部を上下動し、開口部を閉鎖する全閉姿勢と、開口部を開放する全開姿勢とのあいだを姿勢変姿するように設定されている。
また、6はガイドレール5近傍に配された操作スイッチであって、該操作スイッチ6には、開放用操作スイッチPBU、閉鎖用操作スイッチPBD、停止用操作スイッチPBSがそれぞれ設けられている。
一方、7はマイクロコンピュータを備えた開閉制御部7aを備え、開閉機4の駆動制御をするための開閉制御装置であって、該開閉制御装置7はシャッターケース2内に配設されている。前記開閉制御部7aには、前記操作スイッチ6が接続されており、操作スイッチ6の開放用操作スイッチPBU、閉鎖用操作スイッチPBD、停止用操作スイッチPBSの何れかの操作がなされると、開閉制御部7aに対して開放、閉鎖、停止の各指令信号が入力されるように設定されている。そして、開閉制御部7aは、開放、閉鎖、停止の各指令信号の何れかの入力がなされることに伴い、対応する開放駆動指令、閉鎖駆動指令、停止駆動指令を開閉機4に対して出力して開閉機4を開放、閉鎖、停止駆動させ、シャッターカーテン1の開閉制御を行うように設定されている。
また、前記開閉機4の出力軸には、シャッターカーテン1が全閉姿勢になる少し前位置(床面から10mm〜20mm)を検知する全閉前位置検知センサ(本実施の形態では下限リミットスイッチ)8が設けられている。そして、全閉前位置検知センサ8がシャッターカーテン1の全閉前位置を検知した場合に、全閉前位置検知信号を開閉制御部7aに出力するように設定されている。
一方、シャッターカーテン1の下端部である座板9は分割型に構成され、上側に位置し、シャッターカーテン1を構成するスラット1aに固定される固定座板9aと、障害物との当接により固定座板9aに対して相対上動する可動座板9bとを備えて構成されている。10は座板9に設けられる障害物検知装置であって、該障害物検知装置10は、可動座板9bの相対上動に伴いスイッチ切り換えするスイッチ部10aと、固定座板9aの上部に設けられ、スイッチ部10aのスイッチ切り換えがなされること(電気信号)に伴い、該信号を無線信号(本実施の形態では赤外線信号)に変換処理し、予め設定されるワード数での信号出力となる単発的な障害物検知信号(例えば四ワード)を出力する送信制御部10bとを備えて構成されている。そして、スイッチ部10aのスイッチ切り換えがなされる(ON状態になる)ことに基づいて送信制御部10bから出力される障害物検知信号(無線信号)は、開閉制御部7aに設けた受信機11により受信されるように設定されている。そして、受信機11は、無線信号の障害物検知信号を受信すると、受信制御部11aにおいて電気信号に変換処理し、開閉制御部7aに出力するように設定されている。
また、開閉制御部7aは、通常の使用状態においては通常制御モードに設定され、この状態では、閉鎖用または開放用スイッチPBU、PBDをワンタッチ的な押し操作をすることで、シャッターカーテン1を開閉することが可能となる自己保持的な作動制御を行うように設定されている。
前記開閉制御部7aの通常制御モードにおいて、開閉制御部7aには障害物検知手段7bが設けられている。そして、開閉機4に閉鎖駆動指令を出力してシャッターカーテン1を閉鎖作動する閉鎖制御過程で、全閉前位置検知信号の入力がなされない状態で障害物検知信号の入力があった場合、開閉制御部7aは、これをシャッターカーテン1と障害物との当接と判断し、開閉機4に予め設定されるT1タイマ時間(1秒間)のあいだ停止駆動指令を出力した後、予め設定されるT2タイマ時間(1.5秒間)のあいだ開放駆動指令を出力して、シャッターカーテン1を緊急停止し、その後、開放作動させる障害物検知制御を行うように設定されている。
また、開閉制御部7aには全閉停止手段7cが設けられている。そして、前記閉鎖制御の過程で、全閉前位置検知信号の入力がなされた後において、予め設定されるT3タイマ時間のあいだに障害物検知信号の入力がなされた場合、これをシャッターカーテン1が床面に接地して全閉姿勢に変姿したと判断して、開閉機4に停止駆動指令を出力してシャッターカーテン1を停止する全閉停止制御(タッチストップ制御)を行うように設定されている。
ここで、前記T3タイマ時間とは、本発明の第一タイマ時間に相当しており、シャッターカーテン1が全閉前位置から床面に当接する全閉位置まで閉鎖作動するのに必要な時間よりも長い時間に設定されており、本実施の形態では、5.0秒間に設定されている。
さらに、開閉制御部7aには異常検知手段7dが設けられており、前記閉鎖制御の過程で、全閉前位置検知信号の入力がなされた後において、予め設定されるT3タイマ時間のあいだに障害物検知信号の入力がなされなかった場合、これを障害物検知装置10の異常と判断して、開閉機4に停止駆動指令を出力してシャッターカーテン1を緊急停止するとともに、開閉制御部7aにおける制御状態を通常制御モードから異常制御モードに切り換えるように設定されている。
ここで、異常制御モードになると、開閉制御部7aは、閉鎖用または開放用操作スイッチPBU、PBDの押し操作をしているあいだ、シャッターカーテン1を開閉作動させる、所謂押し切り的な作動制御(押し切り制御)を行うように設定されている。
一方、前記障害物検知装置10の送信制御部10bには、確認信号出力手段10cが設けられており、スイッチ部10aのスイッチ切り換えに伴う第一の単発的な障害物検知信号の出力の後、予め設定されるT4タイマ時間(本発明の第二タイマ時間に相当する)の経過後に、スイッチ部10aのスイッチ切り換えが継続してなされていること(ON状態であること)の検知に基づいて、再度、障害物検知信号、即ち、本発明の確認用障害物検知信号を出力するように設定されている。
ここで、前記T4タイマ時間は、開閉制御部7aにおいて、全閉前位置検知信号の入力がなされてT3タイマ時間経過したにもかかわらず障害物検知信号の入力がなく、開閉制御部7aが異常制御モードに切り換えられた以降のタイミングとなる時間に設定されており、シャッターカーテン1が全閉姿勢になって、開閉制御部7aが異常制御モードに移行した状態において、確認用障害物検知信号の入力がなされるように設定されている。因みに、T4タイマ時間は、シャッターカーテン1が全閉前位置から全閉姿勢にまで閉鎖作動するのに必要な時間を、T3タイマ時間から差し引いた時間よりも長い時間であって、本実施の形態では、7.0秒間に設定されており、前記T3タイマ時間よりも長い時間となるように設定されている。
尚、確認用障害物検知信号は、本実施の形態では障害物検知信号と同じ信号としているが、必ずしも同じ信号である必要はなく、出力ワード数を異ならしめる等、異なる信号形態としても勿論よい。
これに対し、開閉制御部7aには、異常検知解除手段7eが設けられており、前記異常検知手段7eにより異常と判断されて通常制御モードから異常制御モードに切り換えられている状態において、障害物検知信号、即ち、前記確認用障害物検知信号の入力がなされると、制御状態を異常制御モードから通常制御モードに切り換える(復帰する)ように設定されている。因みに、一度目の障害物検知信号の入力がないのに、T4タイマ時間経過後には確認用障害物検知信号の入力がなされる現象は、一度目の障害物検知信号については偶発的なトラブルにより開閉制御部7aへの入力がないだけで、障害物検知装置10自体、つまり、スイッチ部10aや送信制御部10bに故障はないと判断できる。これに基づき、開閉制御部7aは、障害物検知装置10の正常、故障を自己診断し、正常と判断された場合は、異常制御モードから通常制御モードに復帰することにより、操作者は、シャッターカーテン1を全閉姿勢から開放しようとしたとき、何ら違和感、あるいは、不自由を感じることなくシャッターカーテン1の開閉操作を継続することができるようにし、これによって、操作性の改善を図れるように構成している。
尚、障害物検知装置10は障害物との当接時においても第一の障害物検知信号出力後、T4タイマ時間経過後に確認用障害物検知信号を出力するが、この場合、開閉制御部7aは異常制御モードではなく、確認用障害物検知信号を無視するように設定されている。
つぎに、障害物検知装置10の送信制御部10bにおける障害物検知信号の出力制御の手順の一例を、図3に示すフローチャート図に基づいて説明する。
送信制御部10bは、スイッチ部10aのスイッチ切り換えがなされたか否かを判断し、スイッチ切り換えがなされる(ON状態に切り換わる)ことに伴い、(一度目の)障害物検知信号として単発的な無線信号を出力するとともに、前記時間に設定されたT4タイマをセットするように設定されている。続いて、送信制御部10bは、予め設定されるT4タイマ時間(7.0秒)が経過したか否かを判断し、T4タイマ時間が経過した、即ち、開閉制御部7a側において、シャッターカーテン1が全閉姿勢となっていて障害物検知信号を入力できない場合であれば異常制御モードに切り換えられるタイミングに相当すると判断し、この状態において、スイッチ部10aが切り換えられている(ON状態である)か否かの判断をし、切り換えられていると判断された場合では、確認用障害物検知信号として単発的な無線信号を出力し、初期状態にリターンし、つぎのスイッチ部10aの切り換えを待機するように設定されている。一方、T4タイマ時間を経過したときに、スイッチ部10aの切り換えがなされていない(OFF状態である)と判断された場合では、初期状態にリターンし、つぎのスイッチ部10aの切り換えを待機するように設定されている。尚、T4タイマ時間を経過しない状態でスイッチ部10aの切り換えがなされていない(OFF状態である)場合は、T4タイマを解除して初期状態にリターンするように設定されている。
つぎに、開閉制御部7aによるシャッターカーテン1の閉鎖制御の手順の一例について図4に示すフローチャートに基づいて説明する。
閉鎖制御において、開閉制御部7aは、閉鎖駆動指令を出力し、停止指令信号の入力がなく、開放指令信号の入力がなく、全閉前位置検知信号の入力がない状態、即ち、全閉前位置よりも開放側において、障害物検知信号の入力がなされると、T1タイマ時間の停止駆動指令、T2タイマ時間の開放駆動指令を出力する障害物検知制御を行うように設定されている。ここで、送信制御部10bは、一度目の障害物検知信号の出力後、スイッチ部10aが切り換えられている状態であればT4タイマ時間経過後に確認用障害物検知信号を出力することになるが、この状態では、シャッターカーテン1が障害物との当接位置よりも上方に位置して停止している状態であって、スイッチ部10aの切り換えはなされておらず確認用障害物検知信号を出力することはない。また、仮に何らかの要因でスイッチ10cが切り換えられていて確認用障害物検知信号が出力されたとしても、開閉制御部7aは通常制御モードであり、前述したように、確認用障害物検知信号を無視される。
一方、停止指令信号の入力がなく、開放指令信号の入力がなく、全閉前位置検知信号の入力が検知された場合に、開閉制御部7aは、T3タイマ(5.0秒間)をセットし、該T3タイマ時間のあいだに障害物検知信号が入力された場合、シャッターカーテン1は全閉姿勢となったとして開閉機4対して停止駆動指令を出力するタッチストップ制御を行い、初期状態にリターンするように設定されている。このとき、開閉制御部7aには、障害物検知信号の入力後に確認用障害物検知信号の入力がなされるが、開閉制御部7aは通常制御モードであり、確認用障害物検知信号は無視される。
これに対し、T3タイマ時間のあいだに障害物検知信号の入力がない場合、シャッターカーテン1は床面に接地されているはずなのに障害物検知信号の入力がなく、障害物検知装置10に異常があると判断して、開閉機4に停止駆動指令を出力して、シャッターカーテン1を停止作動させるとともに、通常制御モードから異常制御モードに移行するように設定されている。
そして、異常制御モードに移行した状態では、確認用障害物検知信号の入力があったか否かを判断し、確認用障害物検知信号の入力があった場合では、異常制御モードから通常制御モードに移行して、初期状態にリターンするように設定されている。また、確認用障害物検知信号の入力がない場合、つまり、障害物検知装置10が故障していて障害物検知信号の出力がないと判断された場合では、リセット信号として、障害物検知装置10が修理されて障害物検知信号の入力がなされたか否かを判断し、入力がなされることに伴い、異常制御モードから通常制御モードに移行して、初期状態にリターンするように設定されている。
このように、障害物検知装置10が故障ではなく障害物検知信号が出力されており、何らかのアクシデントで偶発的に開閉制御部7aに障害物検知信号が入力されなかったような場合では、異常制御モードに切り換わった直後に確認用障害物検知信号が入力することをもって、障害物検知装置10が故障していないこととして確認でき、異常制御モードから通常制御モードに復帰して通常の開閉作動を行わせるように設定されている。
尚、閉鎖制御の過程で、停止指令信号の入力がなされた場合では、停止駆動指令を出力して初期状態にリターンし、開放指令信号の入力がなされた場合では、停止駆動指令の出力をし、開放制御に移行するように設定されていることは、従来通りの制御手順である。
叙述の如く構成された本形態において、シャッターカーテン1は、開閉制御部7aからの制御指令に基づいて駆動する開閉機4の開閉駆動に伴い、開口部の開閉を行うが、シャッターカーテン1の閉鎖制御では、開閉制御部7aは、全閉前位置を検知し、該全閉前位置を検知後は、T3タイマ時間以内に障害物検知装置10からの障害物検知信号の入力があればタッチストップ制御がなされて、全閉時に床面とシャッターカーテン1下端部の座板9とのあいだに隙間のない状態で停止する。そして、シャッターカーテン1が全閉しているにも拘わらず(T3タイマ時間を経過しているのに)障害物検知信号の入力がない場合では、開閉制御部7aは、異常検知としてシャッターカーテン1を停止作動するとともに、制御モードを異常制御モードに移行する。
そして、こものものにおいて、異常制御モードに移行したとしても、開閉制御部7aは、該移行後に、障害物検知装置10の送信制御部10bから確認用障害物検知信号を入力した場合では、障害物検知装置10は故障していないと自己診断して異常制御モードから通常制御モードに復帰する構成としたので、不用意にシャッターカーテン1の作動が通常と変ってしまうようなことがなく、使用者に違和感や不自由さを感じさせることのない操作性のよい電動シャッターを提供することができる。
このように、本発明が実施されたものでは、開閉制御部7aにより障害物検知装置10の故障の有無を自己診断して故障がない場合では通常の作動制御を実行させるように構成されるものであるが、障害物検知装置10の送信制御部10bは、障害物検知信号を出力し続けるのではなく、開閉制御部7aが異常制御モードに移行することにタイミングを合わせて確認用障害物検知信号を出力することで、故障の有無を判別する構成としたので、送信制御部10bのバッテリの消耗を低減させることができる。
ところで、近年、開閉制御部7aが異常検知した場合に、該異常の履歴を開閉制御部7aのメモリに記録する構成とすることが提唱されているが、このようなものにおいて、例えば受信不良等による偶発的な異常を異常制御モードに切り換えられたままとせず、通常制御モードに復帰させるようにしたものであっても、開閉制御部7aは、異状制御モードに一旦切り換えられてから確認用障害物検知信号の入力で通常制御モードに復帰するように構成したので、偶発的な異常についても履歴として残すことができ、メンテナンス時の留意点とすることができるという利点がある。
尚、本発明は前記実施の形態に限定されないことは勿論であって、障害物検知装置側に設けた送信制御部と、開閉制御部側の受信制御部とのあいだを、双方向の送受信ができるように構成した場合では、送信制御部は、障害物検知信号の出力後、開閉制御部側が異常制御モードに切り換えられたときのみ、確認用障害物検知信号を出力する構成とすればよく、このようにすることにより、不要な信号出力をなくすことができる。
電動シャッターの概略正面図である。 開閉制御部における制御状態を説明するブロック図である。 送信制御部における障害物検知信号の出力制御手順を説明するフローチャート図である。 開閉制御部における開閉機の制御手順を説明するフローチャート図である。
符号の説明
1 シャッターカーテン
3 巻き取りドラム
4 開閉機
6 操作スイッチ
7 開閉制御装置
7a 開閉制御部
7d 異常検知手段
7e 異常検知解除手段
8 全閉前位置検知センサ
9 座板
10 障害物検知装置
10b 送信制御部
10c 確認信号出力手段
11 受信機

Claims (2)

  1. 開口部に配された開閉体の開閉機を駆動制御する開閉制御部に、開閉機の閉鎖制御の過程で、開閉体の全閉前位置を検知する全閉前位置検知センサからの全閉前位置検知信号の入力後、予め設定された第一タイマ時間のあいだ、障害物との当接を検知する障害物検知装置からの障害物検知信号の入力がないことを異常検知として、開閉機を停止制御するとともに、通常制御モードから異常制御モードに切り換える異常検知手段を設けるにあたり、開閉体の下端部に設けられる障害物検知装置を、障害物との当接で切り換わるスイッチ部と、該スイッチ部の切り換えに伴い第一の障害物検知信号を出力した後、予め設定された第二タイマ時間経過後に、スイッチ部の切り換えがなされていることに基づいて確認用障害物検知信号を出力する送信制御部とで構成する一方、開閉制御部に、異常制御モードにおいて確認用障害物検知信号が入力されることに伴い、通常制御モードに切り換える異常検知解除手段が設けられている建築用電動開閉装置における制御装置。
  2. 第一タイマ時間は、開閉体が全閉前位置から全閉となるのに必要とする閉鎖時間より長く設定され、第二タイマ時間は、開閉体が全閉前位置から全閉となるのに必要とする閉鎖時間を第一タイマ時間から差し引いた時間より長く設定されている請求項1に記載の建築用電動開閉装置における制御装置。
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