JP2007167770A - 塗膜形成装置、塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成装置、塗膜形成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】液滴射出手段を使用して、連続して搬送される少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有する帯状支持体に、生産効率を下げることなく、連続して安定した薄膜な塗布膜を形成する塗布装置及び塗布方法の提供。
【解決手段】支持手段により支持され連続的に搬送される帯状支持体の上に、固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出する液滴射出手段により前記塗布液を塗布し塗膜を形成する塗膜形成装置において、前記帯状支持体は少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有し、前記つなぎ箇所を検出するつなぎ検出手段と、前記帯状支持体の搬送速度を測定する速度測定手段とを有し、前記つなぎ検出手段の情報と、前記速度測定手段との情報に従って、前記液滴射出手段を移動手段により移動させる制御手段とを有することを特徴とする塗膜形成装置。
【選択図】図1

Description

本発明は支持手段により支持され連続的に搬送される少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有する帯状支持体の上に、固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出する液滴射出手段により塗布し塗膜を形成する塗膜形成装置、及びその塗膜形成方法に関するものである。
従来、被塗布物表面に塗布液を塗設する塗布工程では様々な塗布方式が存在し、その塗布方式は大きく二つに大別される。一つは必要な塗布液膜を形成する量だけ塗布液を吐出させて被塗布物表面上に塗布液を塗設する前計量型塗布方式であり、代表的なものとしてエクストルージョン塗布方式、スライド塗布方式、カーテン塗布方式などが挙げられる。もう一つは予め必要な塗布膜形成量よりも余剰な塗布液を吐出させて、その後何らかの手段により余剰塗布液を掻き落とす後計量型塗布方式であり、代表的なものとしてロール塗布方式、エアーナイフ塗布方式、ワイヤーバー塗布方式などが挙げられる。
こうした従来の塗布方式において塗膜の厚さが0.5〜3μmの薄膜の塗布は塗布装置の構成から困難という問題点が存在する。特に前計量型塗布方式ではその塗布方式の特性や装置上の問題から薄膜塗布が困難の場合が多い。又、後計量型塗布方式では塗布液のロスや、塗布液の変質、一次膜形成後の被塗布物への浸透といった様々な問題点が存在する。特に、塗布液の粘度が0.01Pa・s以下の塗布液を薄膜塗布出来る塗布方式は未だ少ないのが現状である。
この様な低粘度の塗布液を薄膜塗布するための対応として、近年需要の増えている民生用の印刷機等に使用されているインクジェットプリンター技術を塗布に使用する技術が、インクジェットプリンター技術と材料株式会社シーエムシー、1998年7月31日発行、p187−200に記載されている。
上記文献に記載されている液滴塗出手段としてインクジェットプリンター技術を使用した薄膜塗布技術が最近検討されはじめている。例えば、インクジェットヘッドを使用し、連続して搬送される被塗布物及び枚葉の被塗布物に塗布し安定した薄膜の塗布膜を形成するために、塗布位置の前後に10〜200mmの平面部分を設けて塗布を行い、インクジェットヘッドは塗布終了時は待機位置に戻る塗布装置が知られている(例えば特許文献1を参照。)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術は安定した薄膜の塗布膜を形成するには優れた技術であるが、使用する被塗布物が複数の被塗布物をつなぎ長尺の被塗布物の時、つなぎテープにより塗膜の厚さが異なることで各つなぎで乾燥不良となり、搬送ロールに転写し、搬送ロールに転写したものが塗膜に再転写することで塗布故障が発生し、塗布故障の箇所が多くなり、故障箇所の切除をする必要が発生するととも切除に伴い塗布量も減少し生産効率を下げる原因の一つになる。
この様な状況から、液滴射出手段を使用して、連続して搬送される少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有する帯状支持体に、生産効率を下げることなく、連続して安定した薄膜な塗布膜を形成する塗布装置及び塗布方法の開発が望まれている。
特開2004−337799号公報
本発明は、上記状況に鑑みなされたものであり、その目的は、液滴射出手段を使用して、連続して搬送される少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有する帯状支持体に、生産効率を下げることなく、連続して安定した薄膜な塗布膜を形成する塗布装置及び塗布方法を提供することである。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成された。
1.支持手段により支持され連続的に搬送される帯状支持体の上に、固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出する液滴射出手段により前記塗布液を塗布し塗膜を形成する塗膜形成装置において、前記帯状支持体は少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有し、前記つなぎ箇所を検出するつなぎ検出手段と、前記帯状支持体の搬送速度を測定する速度測定手段とを有し、前記つなぎ検出手段の情報と、前記速度測定手段との情報に従って、前記液滴射出手段を移動手段により移動させる制御手段とを有することを特徴とする塗膜形成装置。
2.前記つなぎ検出手段が新旧の帯状支持体をつなげるつなぎ装置と液滴射出手段の間に配設され、速度測定手段が該つなぎ検出手段と該液滴射出手段の間に配設されており、
該つなぎ検出手段の情報に従い該液滴射出手段を塗布位置から待機位置へ移動手段により移動させ、該速度測定手段による、該液滴射出手段の移動する前と後の帯状支持体の搬送速度差が±5%以内となった時、該液滴射出手段を該待機位置から該塗布位置に移動手段により移動し、塗布することを特徴とする前記1に記載の塗膜形成装置。
3.前記つなぎ検出手段は新旧の帯状支持体をつなげるつなぎ装置と液滴射出手段の間に配設された第1つなぎ検出手段と、該液滴射出手段の近傍に配設された第2つなぎ検出手段とを有し、該第1つなぎ検出手段の情報に従って該液滴射出手段を塗布位置から待機位置に移動手段により移動し、該第2つなぎ検出手段の情報に従って該液滴射出手段を待機位置から塗布位置に移動手段により移動し塗布を行うことを特徴とする前記1に記載の塗膜形成装置。
4.前記つなぎ検出手段は新旧の帯状支持体をつなげるつなぎ装置と液滴射出手段の間に配設された第1つなぎ検出手段と、液滴射出手段の近傍に配設された第2つなぎ検出手段とを有し、該第1つなぎ検出手段の情報に従って該液滴射出手段を塗布位置から待機位置に移動手段により移動し、該第2つなぎ検出手段の情報に従って該液滴射出手段を待機位置から塗布位置に移動手段により移動し、該第1つなぎ検出手段と該第2つなぎ検出手段の間に配設された速度測定手段により、該第1つなぎ検出手段によるつなぎ箇所を検出する前の帯状支持体の搬送速度Aと、該第2つなぎ検出手段によるつなぎ箇所を検出した後の該帯状支持体の搬送速度Bとが測定され、搬送速度Aと搬送速度Bとの差が±5%以内となった時、塗布することを特徴とする前記3に記載の塗膜形成装置。
5.前記液滴射出手段は移動する時に液滴の射出を止めることを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の塗膜形成装置。
6.前記液滴射出手段がインクジェットヘッドであることを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の塗膜形成装置。
7.支持手段により支持され連続的に搬送される少なくとも1箇所につなぎ箇所を有する帯状支持体の上に、固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出する液滴射出手段を有する塗膜形成装置により前記塗布液を塗布し塗膜を形成する塗膜形成方法において、前記塗膜形成装置が前記1〜6の何れか1項に記載の塗膜形成装置であることを特徴とする塗膜形成方法。
液滴射出手段を使用して、連続して搬送される少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有する帯状支持体に、生産効率を下げることなく、連続して安定した薄膜な塗布膜を形成する塗布装置及び塗布方法を提供することが出来、高品質の薄膜塗膜を有する塗布の生産が高生産効率で生産することが可能となった。
本発明の実施の形態を図1〜図6を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1は液滴射出手段を有した塗膜形成装置の模式図である。
図中、1は塗膜形成装置を示す。塗膜形成装置1は帯状支持体供給部101と、新旧の帯状支持体をつなげるつなぎ部102と、つなぎ箇所を検出するつなぎ検出手段103と、帯状支持体の搬送速度を測定する速度測定手段104と、塗布部105と、乾燥部106と、回収部107と、制御部108とを有している。101aは帯状支持体供給部101に供給され、使用中の巻き芯に巻かれたロール状帯状支持体を示し、101bはロール状帯状支持体の後端に、例えば接合テープを使用してつなげるために帯状支持体供給部101に供給された巻き芯に巻かれたロール状帯状支持体を示す。帯状支持体供給部101は、ロール状帯状支持体101aの繰り出し装置(不図示)と、ロール状帯状支持体101bの繰り出し装置(不図示)とを有している。
つなぎ部102は、帯状支持体供給部101に供給されたロール状帯状支持体101aから繰り出し装置(不図示)により繰り出され、使用中の帯状支持体101a1(本発明の旧に相当する)の後端に、帯状支持体供給部101に供給されたロール状帯状支持体101bから繰り出し装置(不図示)により繰り出されてくる帯状支持体101b1(本発明の新に相当する)の先端をつなぐつなぎ装置102aと、つなぎ時間に必要とする帯状支持体201b1を一時的に貯蔵するアキュームレータ102bとを有している。
つなぎ検出手段103はつなぎ部102と塗布部105との間に配設することが好ましく、且つ、塗布部105の液滴射出手段105aの移動時間を考慮し、塗布部105につなぎ箇所が達する時間が10〜60秒の箇所に配設することが好ましい。つなぎ検出手段103としては特に限定はなく、例えば反射型センサ、透過型センサ、画像処理センサ等が挙げられる。
速度測定手段104はつなぎ検出手段103と塗布部105との間に配設することが好ましく、且つ、塗布部105の液滴射出手段105aの移動時間を考慮し、塗布部105につなぎ箇所が達する時間が搬送速度(m/min)×0.1min〜搬送速度(m/min)×1minの箇所に配設することが好ましい。速度測定手段104としては特に限定はなく、例えばドップラーセッサが挙げられる。
液滴射出手段105aはつなぎ検出手段103によるつなぎ箇所の検出情報と、速度測定手段104の測定情報とを制御部108のコントローラ108aで処理され液滴射出手段105aの塗布位置から待機位置への移動、待機位置から塗布位置への移動、塗布が制御されている。塗布開始は、速度ムラによる膜厚変動、膜厚安定性等を考慮し、つなぎ検出手段103によりつなぎ箇所が検出された時の帯状支持体の搬送速度と、液滴射出手段105aが移動した後の帯状支持体の搬送速度との差が±5%以内となった時点で液滴射出手段105aの塗布が開始される様に制御部108により制御することが好ましい。
塗布部105は、帯状支持体供給部101から搬送されてくる帯状支持体の支持手段であるバックアップロール105bと、バックアップロール105bに支持された帯状支持体上に固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出する液滴射出手段105aとを有している。尚、支持手段としては帯状支持体の平面性が保持出来るならば特に限定はなく、ベルトであっても良い。105a1はノズル吐出口(不図示)を有する液滴射出手段105aの表面を示し、105a2はノズル吐出口(不図示)から吐出された液滴を示す。
105cは液滴射出手段105aを駆動及び移動させるための制御装置を示す。制御装置105cはコネクタ(不図示)を介して液滴射出手段105aに接続されている。
105dは液滴射出手段105aに供給する塗布液を貯蔵する塗布液貯蔵タンクを示し、105d1は外気と連通させるための配管を示す。105d2は塗布液貯蔵タンク105d中の塗布液を液滴射出手段105aへ供給する供給管を示し、塗布液の供給量を制御する制御バルブ105d3を有している。供給管105d2は液滴射出手段105aの塗布液供給管301e(図6を参照)に接合されおり、液滴射出手段105aの移動に対応するため、柔軟性の材料で出来ていることが望ましく、例えばフレキホース、ポリエチレン製ホース、ポリプロピレン製ホース等が挙げられる。
液滴射出手段105aとしては、インクジェットヘッド、特開2004−114374号公報に記載の静電吸引型流体ジェット装置が挙げられる。本発明に係るインクジェットヘッドとしては特に限定はなく、例えば発熱素子を有し、この発熱素子からの熱エネルギーによりインクの膜沸騰による急激な体積変化によりノズルからインクを吐出させるサーマルヘッドでも良いし、インク圧力室に圧電素子を備えた振動板を有しており、この振動板によるインク圧力室の圧力変化でインクを吐出させる剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドであっても良い。特に好ましいのは剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドである。
乾燥部106は、加熱風の給気口106bと、加熱風の排気口106cと、搬送用ロール106dとを有する乾燥装置106aを有している。乾燥装置106aの形式は、塗布部で塗布された塗膜が、乾燥ムラ、膜厚ムラ、塗膜の平滑性が設定通りに安定して得られれば特に限定はなく、例えば、乾燥装置の中を乾燥条件を変化出来るように複数の区画に区切って良いし、搬送方式を浮上搬送方式にしても良く、塗布液の種類に合わせ適宜選択することが可能となっている。
回収部107は、乾燥が終了した塗膜を有する帯状支持体を巻芯107bに巻き取りロール状塗膜形成帯状支持体107aとする巻き取り回収装置(不図示)を有している。
制御部108は制御手段であるメモリーとCPUとを有するコントローラ108aを有している。コントローラ108aを使用した塗膜形成装置1の制御方法に付き以下に概略フローを示す。
S1では、つなぎ検出手段103から帯状支持体のつなぎ箇所を検出した情報がコントローラ108aのCPUに入力される。この時、速度測定手段103により帯状支持体の搬送速度が測定され、CPUに入力されメモリーに記憶される。この時の帯状支持体の搬送速度を速度Aとする(液滴射出手段105aが移動前の帯状支持体の搬送速度)。
S2では、CPUに入力された情報は予めつなぎ検出手段103からの情報が入力された時点から液滴射出手段105aを待機位置へ移動するタイミング(つなぎ部が塗布位置に来る時間)をコントローラ108aから制御装置105cに入力する。制御装置105cは入力された情報に従って液滴射出手段105aの吐出を止め、液滴射出手段105aを移動手段(付図示)により塗布位置から待機位置(付図示)へ移動させる。液滴射出手段105aが移動した後の帯状支持体の搬送速度が速度測定手段104により測定され、CPUに入力されメモリーに記憶される。この時の帯状支持体の搬送速度を速度Bとする(液滴射出手段105aが移動後の帯状支持体の搬送速度)。
S3では、CPUに入力された速度Aと、速度Bとはモリーで演算処理され、速度Aと、速度Bとの差が±5%以内となった時点で、情報をコントローラ108aから液滴射出手段105aの制御装置105cに入力する。制御装置105cは入力された情報に従って液滴射出手段105aを待機位置から塗布位置に移動させ、塗布位置に配設された時点で塗布液の吐出を開始し、塗布が行われる。
本図に示される液滴射出手段を使用した塗膜形成装置1を使用し、少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有する帯状支持体に塗布することで次の効果が得られた。
1)つなぎ部の接触によるノズル吐出口へのダメージを回避することが可能で、膜厚変動の少ない安定した塗布が可能となった。
2)つなぎ部への塗布が回避されるため、つなぎ部での膜厚変動に伴い生じる乾燥不良による搬送ローラの汚染、汚染した搬送ローラの転写に伴う故障が避けられ、塗布装置のメンテナンス性の向上、生産効率の向上が可能となった。
3)速度ムラによる膜厚の変動を回避することが可能となり、安定した膜厚を得ることが可能となった。
4)つなぎ部有する長尺の帯状支持体の連続塗布が可能となり生産効率の向上が可能となった。
図2は液滴射出手段を有した他の塗膜形成装置の模式図である。
図中、2は塗膜形成装置を示す。塗膜形成装置2は帯状支持体供給部201と、新旧の帯状支持体をつなげるつなぎ部202と、つなぎ箇所を検出する第1つなぎ検出手段203aと、第2つなぎ検出手段203bと、帯状支持体の搬送速度を測定する速度測定手段204と、塗布部205と、乾燥部206と、回収部207とを有している。201aは帯状支持体供給部201に供給され、使用中の巻き芯に巻かれたロール状帯状支持体を示し、201bはロール状帯状支持体の後端に、例えば接合テープを使用してつなげるために帯状支持体供給部201に供給された巻き芯に巻かれたロール状帯状支持体を示す。帯状支持体供給部201は、ロール状帯状支持体201aの繰り出し装置(不図示)と、ロール状帯状支持体201bの繰り出し装置(不図示)とを有している。
つなぎ部202は、帯状支持体供給部201に供給されたロール状帯状支持体201aから繰り出し装置(不図示)により繰り出され、使用中の帯状支持体201a1(本発明の旧に相当する)の後端に、帯状支持体供給部201に供給されたロール状帯状支持体201bから繰り出し装置(不図示)により繰り出されてくる帯状支持体201b1(本発明の新に相当する)の先端をつなぐつなぎ装置202aと、つなぎ時間に必要とする帯状支持体201b1を一時的に貯蔵するアキュームレータ202bとを有している。
第1つなぎ検出手段203aはつなぎ部202と塗布部205との間に配設おり、且つ、塗布部205の液滴射出手段205aの移動時間を考慮し、塗布部205につなぎ箇所が達する時間が搬送速度(m/min)×0.1min〜搬送速度(m/min)×1minの箇所に配設することが好ましい。第1つなぎ検出手段203aとしては図1に示すつなぎ検出手段103と同じものである。
第2つなぎ検出手段203bは塗布部205の下流側近傍に配設されている。尚、近傍とは、塗布部205の液滴射出手段205aの移動時間と、帯状支持体の搬送速度(m/min)を考慮し、つなぎ箇所が塗布部を通過した時から搬送速度(m/min)×0.1min〜搬送速度(m/min)×5minの塗布部205の下流側を意味する。
速度測定手段204は第1つなぎ検出手段203aと第2つなぎ検出手段203bとの間に配設することが好ましく、且つ、塗布部205の液滴射出手段205aの移動時間を考慮し、塗布部205につなぎ箇所が達する時間が搬送速度(m/min)×0.1min〜搬送速度(m/min)×1minの箇所に配設することが好ましい。速度測定手段204としては図1に示した速度測定手段104と同じものである。
液滴射出手段205aは第1つなぎ検出手段203aと、第2つなぎ検出手段203bとによるつなぎ箇所の検出情報とを制御部208のコントローラ208aで処理され液滴射出手段105aの塗布位置から待機位置への移動、待機位置から塗布位置への移動、塗布が制御されている。塗布開始は、速度ムラによる膜厚変動、膜厚安定性等を考慮し、速度測定手段204により第1つなぎ検出手段203aで帯状支持体のつなぎ箇所を検出する前の帯状支持体の搬送速度と、第2つなぎ検出手段203bがつなぎ箇所を検出した後の帯状支持体の搬送速度との差が±5%以内となった時点で液滴射出手段205aの塗布が開始される様に制御部208により制御ことが好ましい。
塗布部205は、帯状支持体供給部201から搬送されてくる帯状支持体の支持手段であるバックアップロール205bと、バックアップロール205bに支持された帯状支持体上に固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出する液滴射出手段205aとを有している。尚、支持手段としては帯状支持体の平面性が保持出来るならば特に限定はなく、ベルトであっても良い。205a1はノズル吐出口(不図示)を有する液滴射出手段205aの表面を示し、205a2はノズル吐出口(不図示)から吐出された液滴を示す。液滴射出手段205aは図1に示す液滴射出手段105aと同じものである。
205cは液滴射出手段205aを駆動及び移動させるための制御装置を示す。制御装置205cはコネクタ(不図示)を介して液滴射出手段205aに接続されている。205dは液滴射出手段205aに供給する塗布液を貯蔵する塗布液貯蔵タンクを示し、205d1は外気と連通させるための配管を示す。205d2は塗布液貯蔵タンク205d中の塗布液を液滴射出手段205aへ供給する供給管を示し、塗布液の供給量を制御する制御バルブ205d3を有している。供給管205d2は液滴射出手段205aの塗布液供給管(不図示)に接合されおり、液滴射出手段205aの移動に対応するため、柔軟性の材料で出来ていることが望ましく、例えばフレキホース、ポリエチレン製ホース、ポリプロピレン製ホース等が挙げられる。
乾燥部206は、加熱風の給気口206bと、加熱風の排気口206cと、搬送用ロール206dとを有する乾燥装置206aを有している。乾燥装置206aの形式は、図1に示される乾燥装置106aと同じである。
回収部207は、乾燥が終了した塗膜を有する帯状支持体を巻芯207bに巻き取りロール状塗膜形成帯状支持体207aとする巻き取り回収装置(不図示)を有している。
制御部208は制御手段であるメモリーとCPUとを有するコントローラ208aを有している。コントローラ208aを使用した塗膜形成装置2の制御方法に付き以下に概略フローを示す。本図に示す塗膜形成装置2は次の二通りの制御方法が可能となっている。
(第1の制御方法)
S1では、第1つなぎ検出手段203aから帯状支持体のつなぎ箇所を検出した情報がコントローラ208aのCPUに入力される。
S2では、CPUに入力された情報は予め第1つなぎ検出手段203aからの情報が入力された時点から液滴射出手段205aを待機位置へ移動するタイミングをコントローラ208aから制御装置205cに入力する。制御装置205cは入力された情報に従って液滴射出手段205aの吐出を止め、液滴射出手段205aを移動手段(付図示)により塗布位置から待機位置(付図示)へ移動させる。
S3では、第2つなぎ検出手段203bから帯状支持体のつなぎ箇所を検出した情報がコントローラ208aのCPUに入力される。
S4では、コントローラ208aに第2つなぎ検出手段203bから情報が入力されると、コントローラ208aから制御装置205cに液滴射出手段205a移動可の情報を入力する
S5では、制御装置205cからの情報に従って移動手段(付図示)により塗布位置から待機位置(付図示)への移動が行われ、塗布が開始される。
(第2の制御方法)
S1では、第1つなぎ検出手段203aで帯状支持体のつなぎ箇所を検出する前の帯状支持体の搬送速度が速度測定手段204により測定されCPUに入力されメモリーに記憶される。この時の帯状支持体の搬送速度を速度Aとする。
S2では、第1つなぎ検出手段203から帯状支持体のつなぎ箇所を検出した情報がコントローラ208aのCPUに入力される。
S3では、第1つなぎ検出手段103からの情報がCPUに入力された時点から液滴射出手段205aを待機位置へ移動するタイミングをコントローラ208aから制御装置205cに入力する。制御装置205cは入力された情報に従って液滴射出手段205aの吐出を止め、液滴射出手段205aを移動手段(付図示)により塗布位置から待機位置へ移動させる。
S4では、第2つなぎ検出手段によるつなぎ箇所を検出した情報がントローラ208aのCPUに入力される。
S5では、第2つなぎ検出手段203bからの情報がCPUに入力された時点から液滴射出手段205aを待機位置から塗布位置へ移動するタイミングをコントローラ208aから制御装置205cに入力する。制御装置205cは入力された情報に従って液滴射出手段205aを移動手段(付図示)により待機位置から塗布位置へ移動させる。
S6では、第2つなぎ検出手段203bがつなぎ箇所を検出した後の帯状支持体の搬送速度が速度測定手段204により測定され、CPUに入力されメモリーに記憶される。この時の帯状支持体の搬送速度を速度Bとする。
S7では、CPUに入力された速度Aと、速度Bとはモリーで演算処理され、速度Aと、速度Bとの差が±5%以内となった時点で、情報をコントローラ108aから液滴射出手段105aの制御装置105a1に入力する。制御装置105a1は入力された情報に従って液滴射出手段105aの吐出を開始し塗布が行われる。
本図に示される液滴射出手段を使用した塗膜形成装置2を使用し、少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有する帯状支持体に塗布することで次の効果が得られた。
1)所定の搬送速度に達してから吐出が開始されるため、塗布液のロスが抑制されるとともに、吐出直後から塗布箇所を製品として使用出来るため生産効率の向上が可能となった。
2)つなぎ部への塗布が回避されるため、つなぎ部での膜厚変動に伴い生じる乾燥不良による搬送ローラの汚染、汚染した搬送ローラの転写に伴う故障が避けられ、塗布装置のメンテナンス性の向上、生産効率の向上が可能となった。
3)つなぎ部の接触によるノズル吐出口へのダメージを回避することが可能で、図1に示す塗膜形成装置よりも更に膜厚変動の少ない安定した塗布が可能となった。
4)速度ムラによる膜厚の変動を図1に示す塗膜形成装置よりも更に安定して回避することが可能となり、より安定した膜厚を得ることが可能となった。
5)つなぎ部有する長尺の帯状支持体の連続塗布が可能となり生産効率の向上が可能となった。
図3は支持手段をベルトに換えた図1に示す塗布部の模式図である。
図中、105eは2本の支持ロール105f、105gとに掛けられた支持手段の環状ベルトを示す。支持ロール105f、105gは駆動手段(不図示)に接続されており、帯状支持体101a1の搬送速度と同期して環状ベルト105eを搬送(図中の矢印方向)することが可能となっている。
支持ロール105f、105gには帯状支持体101a1の温度を0〜100℃で調整する温度調整手段(不図示)を有していることが好ましい。帯状支持体101a1の温度を0〜100℃で調整することで、帯状支持体101a1に塗布され形成された塗布膜の溶媒の蒸発速度をコントロールすることが可能になり、塗布膜の平面性を良くする効果が得られる。
環状ベルト105eは、温度による伸縮が少ない材質であれば特に限定はなく、例えば金属、樹脂、織布等が挙げられる。又、支持ロール105f、105gには環状ベルト105eの伸縮より、弛み、皺等発生がない様にするため、例えば支持ロール105f、105gの位置を前後に移動したりする張力制御手段(不図示)を設けることが好ましい。
図4は図1のOで示される部分の拡大概略平面図である。
図中、101a2は液滴射出手段105aで帯状支持体101a1の上に塗布液が塗布され形成された塗膜を示す。105hは液滴射出手段105aの移動用のレールを示し、105iは液滴射出手段105aの待機部を示す。液滴射出手段105aは、帯状支持体のつなぎ箇所を検出するつなぎ検出手段の情報に従ってコントローラ108(図1を参照)から制御装置105cに入力された情報により移動用レール105hに沿って待機部105iへ移動(図中のA矢印方向)し、速度測定手段104(図1を参照)の情報に従って待機部105iから塗布位置に移動用レール105hに沿って移動し、帯状支持体の塗布する位置まで移動(図中のB矢印方向)し停止するように制御されている。この停止した位置を塗布位置と言う。図2に示される液滴射出手段205aも図1に示される液滴射出手段105aと同じように本図に示される様な待機位置への移動が可能となっている。
液滴射出手段105aは単一のものでも、同じ種類の液滴射出手段105aを複数個帯状支持体の幅方向に並べたものでもかまわなし、帯状支持体の幅により適宜並べる数を変更することが可能である。又、複数列にして幅方向に並べてもかまわない。
本図に示される液滴射出手段105aは、帯状支持体101a1の塗布する面とノズル吐出口(不図示)を有する表面105a1(図1を参照)とを平行に一定間隔で、且つ帯状支持体101a1の搬送方向(図中のC矢印方向)に対して直交する様に配設されており、移動用レール105hに沿って移動可能にとなっている場合を示している。尚、液滴射出手段105aの配設する角度は、必要に応じて搬送方向(図中のC矢印方向)に対し変更することが可能となっている。
待機部105iで待機している時に液滴射出手段105aは、ノズル吐出口(不図示)及び表面105a1(図1を参照)の洗浄、払拭等のメンティナンスを行うことが可能となっている。他の符号は図1と同義である。
図5は液滴射出手段の配設状態の一例を示す概略平面図である。
図中、105j〜105lは帯状支持体101a1の面に対向して千鳥状に配設された液滴射出手段を示す。本図の場合、液滴射出手段105j〜105lは帯状支持体101a1の面と、各液滴射出手段105j〜105lのノズル吐出口を有する表面が平行で、且つ帯状支持体101a1の搬送方向(図中の矢印方向)に対して90°で配設されている場合を示す。
本図に示す様に千鳥状に配設することで、各液滴射出手段に設けられているノズル吐出口は両端部には設けられていないため帯状支持体101a1の面の幅方向に直列にインクジェットヘッドを配設した場合は塗布されない部分が発生し、縦縞模様になってしまう。この様な状態の発生を防止するために液滴射出手段の端部に別の液滴射出手段が重ね合わさる様に平行に、且つ帯状支持体101a1の搬送方向(図中の矢印方向)に複数列を配設することで、塗布されない部分の発生を防止することが可能となる。又、ノズル吐出口とノズル吐出口との間に液滴を着弾するように各本体に設けられたノズル吐出口の間隔に合わせて被塗布物の搬送方向に複数列を配設することも可能である。
配設する液滴射出手段の本体の数は特に限定はなく、例えば帯状支持体101a1の幅と、液滴射出手段の大きさ等により適宜設定することが可能である。
本図に示す各液滴射出手段105j〜105lは図1に示される液滴射出手段105aと同じようにコントローラ108から制御装置105cに入力された情報により移動、塗布液の塗出が制御されている。移動の方法は1台毎に移動用レールを設け移動しても良いし、各液滴射出手段105j〜105lを1ユニットに纏め、1ユニット単位で移動しても良い。
図6は、液滴射出手段の一つである、一部破断面を有するインクジェットヘッドの一例を示す概略斜視図である。本図は剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドの場合を示している。
図中、3はインクジェットヘッドを示す。インクジェットヘッド3の本体301は、上層圧電性基盤301b1と下層圧電性基盤301b2とを接合して形成された圧電性基盤301bと、天板301cと、ノズル板301dとを有している。301aはノズル吐出口301d1を有するノズル板301dの表面を示し、帯状支持体の面と対向する面となっている。
圧電性基盤301bには、研削加工を施すことによりノズル板301d側が開口し、反対側が閉塞している互いに平行な所定の長さを有する複数のノズル301b3と、ノズル301b3の閉塞した側につながる平坦な面301b4と、ノズル(インク圧力室)301b3の両側に側壁301b5とを有している。複数のノズルは交互に塗布液圧力室用のノズルと空気圧力室用のノズルとして使用する場合もある。本図は塗布液圧力室用として使用した場合を示している。
301c2は圧電性基盤301bの上面を覆う第1天板を示し、301c1は第1天板の上面を覆う第2天板を示す。301c3は塗布液供給管301eから供給された塗布液の溜部を示し、各ノズル301b3に連通した各塗布液供給口301c4より各塗布液圧力室用のノズル301b3に供給される様になっている。各ノズル301b3は第1天板301c2とノズル板301dとにより覆われることで複数の密閉されたチャネル(塗布液圧力室)が形成される様になっている。301d1は各側壁の剪断変形に伴い、塗布液圧力室の圧力変化で塗布液を液滴の状態で吐出させるノズル板301dに付けられたノズル吐出口を示す。ノズル吐出口の間隔は、0.02〜0.3mmが好ましい。
第1天板及び第2天板の材料は特に限定されず、例えば有機材料からなっても良いが、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、シリコン、窒化シリコン、シリコンカーバイド、石英、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等が挙げられる。
ノズル板301dを構成する基材としては、金属や樹脂が使用される。例えばステンレス、ポリイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン等が好ましく採用出来る。特に好ましくはポリイミド樹脂で、Dupont社製:カプトンや宇部興産(株)製:ユーピレックス等が寸法安定性、耐インク性、耐熱性等に優れているので好ましい。
本発明に係る塗布液としては、高分子成分を0.5〜20質量%含んでいることが好ましい。高分子成分としては、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、天然ゴム等が挙げられる。
これらの高分子成分を含んだ塗布液としては特に制限はなく、例えば一般用及び産業用ハロゲン化銀感光材料用塗布液、感熱材料用塗布液、熱現像感光材料用塗布液、あるいは高分子材料を有機溶媒、水などに溶解した液、顔料分散液、コロイド状分散液などを挙げられる。尚、本発明に係る塗布液を使用するに際しては、絶対濾過精度又は準絶対濾過精度が0.4〜50μmの濾材を少なくとも1回は通過させることが好ましい。
本発明に係る帯状支持体の種類に制限はなく、例えば、紙、プラスチックフィルム、金属シートなどを用いることが出来る。紙としては、例えばレジンコート紙、合成紙などが挙げられる。又、プラスチックフィルムとしては、ポリオレフィンフィルム(例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなど)、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレン2,6−ナフタレートフィルムなど)、ポリアミドフィルム(例えば、ポリエーテルケトンフィルムなど)、セルロースアセテートフィルム(例えば、セルローストリアセテートフィルムなど)などが挙げられる。又、金属シートではアルミニウム板が代表的である。又、用いる被塗布物の厚さ・幅についても、特に制限はない。
以下、実施例を挙げて本発明の具体的な効果を示すが、本発明の態様はこれに限定されるものではない。
実施例1
(塗布液の調製)
高分子成分としてポリビニルアルコールを使用し、以下に示す組成比の塗布液を調製した。
ポリビニルアルコール(PVA−203) 0.5質量%
ダイノール604 0.05質量%
純水 94.95質量%
上記ポリビニルアルコール及び純水を混合して90℃で2時間撹拌溶解した後、ダイノール604を混合した。この後、0.45μm径のメンブランフィルターを用い、加圧濾過し塗布液とした。ポリビニルアルコールとしては、平均質量分子量約15000のクラレ(株)製ポリビニルアルコール(PVA−203)である。ダイノール604は、エアプロダクツ(株)製アセチレングリコール系界面活性剤である。
(帯状支持体の準備)
厚さ100μm、幅500mm、長さ50mのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを巻芯に巻いたロール状PETフィルムを4本準備した。
(塗膜形成装置の準備)
図1に示す塗膜形成装置を用いた。尚、液滴射出手段としては図3に示す剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドを使用した。剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドはノズル吐出口の径0.04μm、塗布液1滴あたりの吐出量50pl、ノズル間のピッチは0.07mm、ノズル数500のものを採用し、塗布前に待機位置でノズル吐出口を有するノズル板を不織布に水を含ませたもので払拭し清掃したものを用いた。
インクジェットヘッドは、PETフィルムの幅に対して5個を、PETフィルムの搬送方向に対してお互いにノズル吐出口が重ならないように図5に示すように千鳥状に配設し、一度に移動が出来るようにユニット化した。
つなぎ検出手段として、(株)キーエンス製超高速デジタルマルチカメラCV−3000を、つなぎ箇所を検出してから塗布位置につなぎ箇所が到達する時間が20秒の位置に設置した。
速度測定手段として、キャノン(株)製レーザードップラー速度計LV−50Zを、つなぎ検出手段とンクジェットヘッドの塗布位置との間で、且つ塗布位置からPETフィルムの搬送速度(m/min)×0.2minの位置に設置した。
(塗布)
準備した図1に示す塗膜形成装置の帯状支持体供給部に準備したロール状PETフィルムを供給し、つなぎ装置で順次つなぎながら、準備したインクジェットヘッドを使用し、つなぎ検出手段の情報に従ってコントローラにより、インクジェットヘッドを塗布位置から待機位置に移動させ、速度測定手段の情報に従ってコントローラにより、インクジェットヘッドを待機位置から塗布位置への移動を、インクジェットヘッドの移動する前と後のPETフィルムの搬送速度差を表1に示す様に変えて塗布した後、乾燥し試料No.101〜109とした。又、比較試料としてインクジェットヘッドを移動することなしに連続して塗布した後、乾燥し試料を作製しNo.110とした。尚、塗布は塗布時の膜厚を2.5μmとなるようにインクジェットヘッドの圧電性基盤の周波数(電圧)を変更することにより調節した。被塗布物の搬送速度を10m/minとし、20分間連続塗布を行った。乾燥は100℃で20sec間実施した。インクジェットヘッドのノズル吐出口と、被塗布物との間隙は1mmとした。
評価
作製した試料No.101〜110の塗布膜厚のバラツキ、塗膜形成装置の搬送ローラの汚れに付き以下に示す方法で試験し、以下に示す評価ランクに従って評価した結果を表1に示す。
塗布膜厚のバラツキは塗布幅方向で4.5cm間隔、塗布方向で30cm間隔で塗布膜を剥離し、剥離した塗布膜の質量を測定する方法により測定し、次の計算式より求めた。
塗布膜厚のバラツキ(%)=最大塗布膜厚質量値−最小塗布膜厚質量値/平均塗布膜厚質量値×100
塗布膜厚のバラツキの評価ランク
◎:塗布膜厚のバラツキが0.5%未満
○:塗布膜厚のバラツキが0.5〜2%未満
△:塗布膜厚のバラツキが2〜5%未満
×:塗布膜厚のバラツキが5%以上
塗膜形成装置の搬送ローラの汚れは目視により観察した。
搬送ローラの評価ランク
○:汚れなし
△:製品に影響を及ぼさない僅かな汚れがある
×:製品に影響を及ぼす汚れがある
Figure 2007167770
上表の結果より本発明の有効性が確認された。
実施例2
(塗布液の調製)
実施例1で調製した塗布液と同じ塗布液を調製した。
(帯状支持体の準備)
実施例1と同じ帯状支持体を準備した。
(塗膜形成装置の準備)
図2に示す塗膜形成装置を用いた。尚、液滴射出手段としては図3に示す剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドを使用した。剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドはノズル吐出口の径0.04μm、塗布液1滴あたりの吐出量50pl、ノズル間のピッチは0.07mm、ノズル数500のものを採用し、塗布前に待機位置でノズル吐出口を有するノズル板を不織布に水を含ませたもので払拭し清掃したものを用いた。
インクジェットヘッドは、PETフィルムの幅に対して5個を、PETフィルムの搬送方向に対してお互いにノズル吐出口が重ならないように図5に示すように千鳥状に配設し、一度に移動が出来るようにユニット化した。
第1つなぎ検出手段、第2つなぎ検出手段として、(株)キーエンス製超高速デジタルマルチカメラCV−3000を使用した。第1つなぎ検出手段はつなぎ箇所を検出してから塗布位置につなぎ箇所が到達する時間が20秒の位置に設置した。第2つなぎ検出手段はつなぎ箇所が塗布部を通過した時から搬送速度(m/min)×0.2minの塗布部の下流側に設置した。
速度測定手段として、キャノン(株)製レーザードップラー速度計LV−50Zを使用し、第1つなぎ検出手段と第2つなぎ検出手段との間に配設し、且つ、塗布部につなぎ箇所が達する時間が搬送速度(m/min)×0.2minの箇所に配設した。
(塗布)
準備した図2に示す塗膜形成装置の帯状支持体供給部に準備したロール状PETフィルムを供給し、つなぎ装置で順次つなぎながら、準備したインクジェットヘッドを使用し、第1つなぎ検出手段の情報に従ってコントローラにより、インクジェットヘッドを塗布位置から待機位置に移動させ、第2つなぎ検出手段の情報に従ってコントローラにより、インクジェットヘッドを待機位置から塗布位置に移動させた。この後、速度測定手段の情報に従ってコントローラにより、第1つなぎ検出手段でつなぎ箇所を検出する前のPETフィルムの搬送速度と第2つなぎ検出手段でつなぎ箇所を検出した後のPETフィルムの搬送速度との差を表2に示す様に変えて塗布した後、乾燥し試料No.201〜209とした。又、比較試料としてインクジェットヘッドを移動することなしに連続して塗布した後、乾燥し試料を作製しNo.210とした。尚、塗布は塗布時の膜厚を2.5μmとなるようにインクジェットヘッドの圧電性基盤の周波数(電圧)を変更することにより調節した。被塗布物の搬送速度を10m/minとし、20分間連続塗布を行った。乾燥は100℃で20sec間実施した。インクジェットヘッドのノズル吐出口と、被塗布物との間隙は1mmとした。
評価
作製した試料No.201〜210の塗布膜厚のバラツキ、塗膜形成装置の搬送ローラの汚れに付き実施例1と同じ方法で試験し、実施例1と同じ評価ランクに従って評価した結果を表2に示す。
Figure 2007167770
上表の結果より本発明の有効性が確認された。
液滴射出手段を有した塗膜形成装置の模式図である。 液滴射出手段を有した他の塗膜形成装置の模式図である。 支持手段をベルトに換えた図1に示す塗布部の模式図である。 図1のOで示される部分の拡大概略平面図である。 液滴射出手段の配設状態の一例を示す概略平面図である。 液滴射出手段の一つである、一部破断面を有するインクジェットヘッドの一例を示す概略斜視図である。
符号の説明
1、2 塗膜形成装置
101、201 帯状支持体供給部
102、202 つなぎ部
103 つなぎ検出手段
104、204 速度測定手段
105、205 塗布部
105a、205a、105j〜105l 液滴射出手段
105c、205c 制御装置
105b バックアップロール
105e 環状ベルト
105f、105g 支持ロール
105h レール
105i 待機部
106、206 乾燥部
107、207 回収部
108、208 制御部
108a、208a コントローラ
203a 第1つなぎ検出手段
203b 第2つなぎ検出手段
3 インクジェットヘッド
301 本体
301d1 ノズル吐出口

Claims (7)

  1. 支持手段により支持され連続的に搬送される帯状支持体の上に、固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出する液滴射出手段により前記塗布液を塗布し塗膜を形成する塗膜形成装置において、
    前記帯状支持体は少なくとも1箇所のつなぎ箇所を有し、
    前記つなぎ箇所を検出するつなぎ検出手段と、
    前記帯状支持体の搬送速度を測定する速度測定手段とを有し、
    前記つなぎ検出手段の情報と、前記速度測定手段との情報に従って、前記液滴射出手段を移動手段により移動させる制御手段とを有することを特徴とする塗膜形成装置。
  2. 前記つなぎ検出手段が新旧の帯状支持体をつなげるつなぎ装置と液滴射出手段の間に配設され、速度測定手段が該つなぎ検出手段と該液滴射出手段の間に配設されており、
    該つなぎ検出手段の情報に従い該液滴射出手段を塗布位置から待機位置へ移動手段により移動させ、
    該速度測定手段による、該液滴射出手段の移動する前と後の帯状支持体の搬送速度差が±5%以内となった時、該液滴射出手段を該待機位置から該塗布位置に移動手段により移動し、塗布することを特徴とする請求項1に記載の塗膜形成装置。
  3. 前記つなぎ検出手段は新旧の帯状支持体をつなげるつなぎ装置と液滴射出手段の間に配設された第1つなぎ検出手段と、該液滴射出手段の近傍に配設された第2つなぎ検出手段とを有し、
    該第1つなぎ検出手段の情報に従って該液滴射出手段を塗布位置から待機位置に移動手段により移動し、
    該第2つなぎ検出手段の情報に従って該液滴射出手段を待機位置から塗布位置に移動手段により移動し塗布を行うことを特徴とする請求項1に記載の塗膜形成装置。
  4. 前記つなぎ検出手段は新旧の帯状支持体をつなげるつなぎ装置と液滴射出手段の間に配設された第1つなぎ検出手段と、液滴射出手段の近傍に配設された第2つなぎ検出手段とを有し、
    該第1つなぎ検出手段の情報に従って該液滴射出手段を塗布位置から待機位置に移動手段により移動し、
    該第2つなぎ検出手段の情報に従って該液滴射出手段を待機位置から塗布位置に移動手段により移動し、
    該第1つなぎ検出手段と該第2つなぎ検出手段の間に配設された速度測定手段により、
    該第1つなぎ検出手段によるつなぎ箇所を検出する前の帯状支持体の搬送速度Aと、
    該第2つなぎ検出手段によるつなぎ箇所を検出した後の該帯状支持体の搬送速度Bとが測定され、搬送速度Aと搬送速度Bとの差が±5%以内となった時、塗布することを特徴とする請求項3に記載の塗膜形成装置。
  5. 前記液滴射出手段は移動する時に液滴の射出を止めることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の塗膜形成装置。
  6. 前記液滴射出手段がインクジェットヘッドであることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の塗膜形成装置。
  7. 支持手段により支持され連続的に搬送される少なくとも1箇所につなぎ箇所を有する帯状支持体の上に、固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出する液滴射出手段を有する塗膜形成装置により前記塗布液を塗布し塗膜を形成する塗膜形成方法において、
    前記塗膜形成装置が請求項1〜6の何れか1項に記載の塗膜形成装置であることを特徴とする塗膜形成方法。
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