JP2013244633A - 印刷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】安全性を備えるとともに切断時における紙粉の発生を抑制した印刷装置を提供する。
【解決手段】本発明の印刷装置1は、記録媒体8上に印刷用液体を塗布する記録ヘッド10と、記録媒体8を所定の長さに切断する切断処理部51aと、を備え、切断部51は、記録媒体8における切断位置に前処理液を浸透させることで切断性を高める前処理を行う前処理部と、前処理液が塗布された切断位置にて記録媒体8を切断する切断部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の印刷装置1は、記録媒体8上に印刷用液体を塗布する記録ヘッド10と、記録媒体8を所定の長さに切断する切断処理部51aと、を備え、切断部51は、記録媒体8における切断位置に前処理液を浸透させることで切断性を高める前処理を行う前処理部と、前処理液が塗布された切断位置にて記録媒体8を切断する切断部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、印刷装置に関するものである。
従来、印刷装置として、軸部材にロール紙が巻き付けられてなるロール体から巻き解いたロール紙に画像を印刷し、ロール紙をカッターで所定の長さで切断するものが知られている(例えば、特許文献1乃至4参照)。
しかしながら、上記従来技術においてはロール紙をカッターで所定の長さに切断するため、切断時に発生した紙粉が印刷装置の印刷部に付着することで印刷不良等といった問題を引き起こすおそれがあった。また、カッター刃は消耗部品であるため、摩耗時に交換する際、刃物を扱うために危険性を伴うといった問題もあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、安全性を備えるとともに切断時における紙粉の発生を抑制した印刷装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明の印刷装置は、記録媒体上に印刷用液体を塗布する記録ヘッドと、前記記録媒体を所定の長さに切断する切断処理部と、を備え、前記切断処理部は、前記記録媒体における切断位置に該記録媒体の繊維の切断性を高める前処理液を塗布する前処理を行う前処理部と、前記前処理液が塗布された前記切断位置にて前記記録媒体を切断する切断部と、を有することを特徴とする。
本発明の印刷装置によれば、前処理によって前処理液が浸透することで切断位置における切断性が向上しているので、切断部が記録媒体を切断する際、例えば紙粉等のカスが生じるのを抑制することができる。また、記録媒体の切断位置の切断性が向上しているため、切断部としてカッター等の鋭利なものを用いる必要が無く、取扱い性、すなわち安全性を確保することができる。したがって、安全性を備えるとともに切断時における紙粉の発生を抑制した印刷装置を提供できる。
前記前処理部は、前記前処理液を前記記録媒体に塗布する塗布部を含み、前記記録ヘッドは、前記印刷用液体を前記記録媒体上に噴射する複数の噴射ノズルを含む液体噴射ヘッドであり、前記複数の噴射ノズルの一部が前記塗布部を構成する構成としてもよい。
この構成によれば、噴射ノズルが塗布部を兼ねるので、印刷装置の部品点数を少なくすることで低コスト化を実現できる。
この構成によれば、噴射ノズルが塗布部を兼ねるので、印刷装置の部品点数を少なくすることで低コスト化を実現できる。
前記塗布部は、前記記録媒体の前記切断位置の両側を挟むように樹脂材料を塗布するとともに、該樹脂材料に両側が挟まれた前記切断位置に前記前処理液を塗布する構成としてもよい。
この構成によれば、樹脂材料によって切断位置以外への前処理液の浸透を抑えるとともに、該樹脂材料が切断位置の切断端面の強度を補強することができる。また、樹脂材料に囲まれた領域に前処理液を配置できるので、前処理液の塗布量を多くすることができる。よって、樹脂材料を塗布しない構成に比べて、切断位置における前処理液の浸透量を増大させることができ、記録媒体の切断性を向上させることができる。
この構成によれば、樹脂材料によって切断位置以外への前処理液の浸透を抑えるとともに、該樹脂材料が切断位置の切断端面の強度を補強することができる。また、樹脂材料に囲まれた領域に前処理液を配置できるので、前処理液の塗布量を多くすることができる。よって、樹脂材料を塗布しない構成に比べて、切断位置における前処理液の浸透量を増大させることができ、記録媒体の切断性を向上させることができる。
前記切断部は、前記切断位置に対して引張力を付与することで前記記録媒体を切断する構成としてもよい。
この構成によれば、引張力を付与するといった簡便な構成により紙粉等のカスを生じることなく、記録媒体を確実に切断することができる。
この構成によれば、引張力を付与するといった簡便な構成により紙粉等のカスを生じることなく、記録媒体を確実に切断することができる。
前記切断部は、前記記録媒体を搬送する複数の搬送ローラーの一部から構成される構成としてもよい。
この構成によれば、搬送ローラーを切断部として用いることで印刷装置の部品点数を少なくすることで低コスト化を実現できる。
この構成によれば、搬送ローラーを切断部として用いることで印刷装置の部品点数を少なくすることで低コスト化を実現できる。
前記切断部は、前記切断位置に対して摩擦力を付与することで前記記録媒体を切断する構成としてもよい。
この構成によれば、引張力を付与するといった簡便な構成により記録媒体を確実に切断することができる。また、前処理液が浸透しているため、摩擦力を付与した場合であっても紙粉等のカスが生じることを良好に抑制できる。
この構成によれば、引張力を付与するといった簡便な構成により記録媒体を確実に切断することができる。また、前処理液が浸透しているため、摩擦力を付与した場合であっても紙粉等のカスが生じることを良好に抑制できる。
前記前処理部は、前記記録媒体の前記印刷用液体が塗布される面と反対の面に前記前処理液を塗布する構成としてもよい。
この構成によれば、記録媒体の印刷面上に前処理液が塗布されることがないので、前処理液による印刷面の滲みの発生を抑制できる。よって、切断端部まで印刷が施された所謂縁なし印刷を良好に行うことができる。
この構成によれば、記録媒体の印刷面上に前処理液が塗布されることがないので、前処理液による印刷面の滲みの発生を抑制できる。よって、切断端部まで印刷が施された所謂縁なし印刷を良好に行うことができる。
前記切断処理部は、前記記録媒体の切断時の圧力を検出する圧力検出部を含み、該圧力検出部の検出結果に基づいて切断処理を行う構成としてもよい。
この構成によれば、異常値を検出することで、例えば切断部が破損するような負荷が加わった場合や記録媒体として紙以外のものを切断した場合を判定し、切断処理を中止することができる。よって、切断部の破損を回避することができる。
この構成によれば、異常値を検出することで、例えば切断部が破損するような負荷が加わった場合や記録媒体として紙以外のものを切断した場合を判定し、切断処理を中止することができる。よって、切断部の破損を回避することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、各図においては、各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせている。以下の実施形態では印刷装置をインクジェット式プリンター(以下、プリンターと称す)に適用した例について説明する。
なお、以下の説明においては説明の便宜上、XYZ座標系を用いてプリンターの構成について説明する。X方向はヘッドユニットの移動方向(主走査方向)を規定するものである。また、Y方向は該X方向に直交し、記録媒体が搬送される方向(副走査方向)を規定するものである。また、Z方向は上記X、Y方向にそれぞれ直交し、記録媒体の厚さ方向を規定するものである。
図1は本実施形態に係るプリンターの概略構成を示す図である。
プリンター(印刷装置)1は、図1に示すようにガイド軸3に移動可能に取り付けられて記録媒体8に対して印刷処理を行うヘッドユニット2と、記録媒体8を保持する媒体保持部50と、切断処理部51aと、を有する。プリンター1は、パーソナルコンピューター等の外部機器100に電気的に接続されることで駆動状態が制御されている。
プリンター(印刷装置)1は、図1に示すようにガイド軸3に移動可能に取り付けられて記録媒体8に対して印刷処理を行うヘッドユニット2と、記録媒体8を保持する媒体保持部50と、切断処理部51aと、を有する。プリンター1は、パーソナルコンピューター等の外部機器100に電気的に接続されることで駆動状態が制御されている。
ヘッドユニット2は、カートリッジユニット9と記録ヘッド10とを備える。
カートリッジユニット9は、カートリッジホルダー部27、及び該カートリッジホルダー部27に搭載される複数のカートリッジ26を備える。カートリッジホルダー部27には複数のカートリッジ26が着脱可能に取り付けられている。カートリッジ26は、内部に液体状のインク(液体)を収容しており、カートリッジホルダー部27に装着されることで記録ヘッド10側にインクを供給可能とされている。
カートリッジユニット9は、カートリッジホルダー部27、及び該カートリッジホルダー部27に搭載される複数のカートリッジ26を備える。カートリッジホルダー部27には複数のカートリッジ26が着脱可能に取り付けられている。カートリッジ26は、内部に液体状のインク(液体)を収容しており、カートリッジホルダー部27に装着されることで記録ヘッド10側にインクを供給可能とされている。
カートリッジ26は、色インクを収容したインクカートリッジ26aと、後述する記録媒体8の切断処理時の前処理に用いられる前処理液を収容する処理液カートリッジ26bと、樹脂材料を収容する樹脂材料カートリッジ26cとを有している。前処理液は、記録媒体8の切断位置に浸透することで該記録媒体8の切断性を向上させるものである。樹脂材料は、記録媒体8の切断端面の強度を保持するためのものである。
ここで、前処理液としては、例えば記録媒体8が普通紙、ロール紙、封筒等から構成される場合、界面活性剤を混入した水、次亜塩素酸ナトリウム溶液、或いはセラーゼ酵素を用いるのが好ましい。また、記録媒体8が写真用紙等の専用紙から構成される場合、例えばエーテル、エタノール等の有機溶媒を用いるのが好ましい。このような有機溶媒を用いることで専用紙の表面に塗布されているレジン層(樹脂層)を溶かすことができる。なお、記録媒体8として封筒及び専用紙が選択される場合、プリンター1自体が両面印刷に対応しているものとする。
具体的に本実施形態ではインクカートリッジ26aは、例えばイエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)の各色の色インク(印刷用液体)をそれぞれ収容している。これにより、記録ヘッド10から記録媒体8に対して3色のインクを噴射可能となっている。
処理液カートリッジ26b内には、例えば複数種類の前処理液が収容されており、記録媒体8の種類に応じて最適な液が記録ヘッド10の所定のノズルNZから噴射されるようになっている。また、樹脂材料カートリッジ26c内には、樹脂材料として例えばグロスオプティマイザーが収容されており、記録ヘッド10の所定のノズルNZから噴射されるようになっている(図2(b)参照)。
すなわち、本実施形態においては、記録ヘッド10のノズルNZの一部が、前処理液及び樹脂材料を記録媒体8に塗布する塗布部(前処理部)を構成している。
媒体保持部50は、長尺状の記録媒体8をロール状に巻回したロール体Rを主体に構成されている。ロール体Rは不図示の駆動軸に支持されており、該ロール体Rに巻回された記録媒体8を巻き解く方向(図1矢印方向参照)に回転可能とされている。これにより、ヘッドユニット2の下方には、長尺状の記録媒体8が搬送されるようになっている。
切断処理部51aは、前処理部を構成する上記記録ヘッド10のノズルNZと、切断部51を含む。
切断部51は、記録媒体8を所定の長さに切断するためのものである。切断部51の構成については後述する。すなわち、本実施形態に係るプリンター1は、長尺状の記録媒体8に所望の印刷処理を行った後、該記録媒体8を所定の長さに切断することが可能となっている。
切断部51は、記録媒体8を所定の長さに切断するためのものである。切断部51の構成については後述する。すなわち、本実施形態に係るプリンター1は、長尺状の記録媒体8に所望の印刷処理を行った後、該記録媒体8を所定の長さに切断することが可能となっている。
ヘッドユニット2は、駆動プーリー4と遊転プーリー5との間に掛け渡されたタイミングベルト6に接続されている。そして、駆動プーリー4は、駆動モーター7の回転軸に接合されている。このため、ヘッドユニット2は、駆動モーター7が駆動すると記録媒体8の幅方向(主走査方向)に移動する。
そして、ガイド軸3の下方には、このガイド軸3と平行に紙送りローラー11が配置されている。この紙送りローラー11は、記録媒体8の搬送時において、紙送りモーター12からの駆動力によって回転される。これにより記録媒体8は長さ方向(副走査方向)に搬送されつつ、印刷処理が行われるようになっている。
ヘッドユニット2の移動範囲で記録領域の外側にはホームポジションが設定されており、印刷動作の待機時等において記録ヘッド10は、このホームポジションに位置付けられる。
このホームポジションには、記録ヘッド10に対してメンテナンス処理を行うメンテナンス装置(メンテナンス部)13が配置されている。このメンテナンス装置13は、非記録状態において記録ヘッド10のノズル面を封止可能なキャッピング機構14により構成されている。
キャッピング機構14は記録ヘッド10におけるノズルNZが形成されたノズル形成面10aに当接することでノズル形成面10aの周辺を減圧し、ノズルNZからインクを強制的に排出させる吸引処理を行うためのものである。なお、メンテナンス装置13は、キャッピング機構14の他、吸引処理後のノズル形成面10aを払拭するワイピング部材15を有している。
図2はヘッドユニット2の要部である記録ヘッド10の構成を示す図であり、同図(a)は記録ヘッド10の要部構成図を示す断面図であり、同図(b)は記録ヘッド10の下面側の構成を示す平面図である。
図2(a)に示されるように、ヘッドケース18は、合成樹脂などを用いて形成されている。ヘッドケース18は、例えば中空部を有するように箱型に形成されている。ヘッドケース18の下端面には、流路ユニット19が接合されている。ヘッドケース18の内部に形成された中空部37内には、アクチュエータユニット20が収容されている。
ヘッドケース18の内部には、高さ方向を貫通してケース流路25が設けられている。ケース流路25の上端は、パッキン24を介してインク導入路23に連通されている。ケース流路25の下端は、流路ユニット19内の共通インク室44に連通されている。このため、インク供給部17から導入されたインクは、インク導入路23及びケース流路25を通じて共通インク室44側に供給されるようになっている。
アクチュエータユニット20は、例えば櫛歯状に配置された複数の圧電振動子38と、当該圧電振動子38を保持する固定板39と、圧電振動子38に対して制御装置106からの駆動信号を供給するフレキシブルケーブル40とを有している。
圧電振動子38は、図中下側端部が固定板39の下端面から突出するように固定されている。このように、各圧電振動子38は、所謂片持ち梁の状態で固定板39上に取り付けられている。各圧電振動子38を支持する固定板39は、例えば厚さ1mm程度のステンレス鋼によって構成されている。固定板39のうち例えば圧電振動子38の固定された面とは異なる面が中空部37を区画するケース内壁面に接着されている。
流路ユニット19は、振動板41、流路基板42及びノズル基板43を有している。振動板41、流路基板42及びノズル基板43は、積層された状態で接着されている。流路ユニット19は、共通インク室44からインク供給口45、圧力室46を通り、ノズルNZに至るまでの一連のインク流路(液体流路)を構成している。圧力室46は、ノズルNZの配列方向(ノズル列方向)に対して直交する方向が長手方向となるように形成されている。
共通インク室44は、ケース流路25に接続されている。共通インク室44には、インク導入路23側からのインクが導入される室である。また、共通インク室44は、インク供給口45に接続されている。共通インク室44に導入されたインクは、当該インク供給口45を通じて各圧力室46に分配されるようになっている。
ノズル基板43は、流路ユニット19の底部に配置されている。ノズル基板43には、記録媒体8に形成される画像などのドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で複数のノズルNZが形成されている。ノズル基板43としては、例えばステンレス鋼などの金属製の板材が用いられる。ノズル基板43の下面は複数のノズル開口が形成されたノズル形成面10aを構成する。
ノズル形成面10aには、図2(b)に示すように複数のノズルNZが配列されてなるノズル列N1〜N5が形成されている。各ノズル列N1〜N5のノズルNZは、X方向に沿って配置されており、各ノズル列N1〜N5はX方向に交差するY方向に沿って配置されている。ノズル列N1〜N3の各々のノズルNZからは、インクカートリッジ26aの各色インクが噴射されるようになっている。また、ノズル列N4の各々のノズルNZからは、処理液カートリッジ26bの前処理液が噴射されるようになっている。また、ノズル列N5の各々のノズルNZからは、樹脂材料カートリッジ26cの樹脂材料が噴射されるようになっている。
図3は切断部51の概略構成を示す図であり、図4は切断部51による記録媒体8の切断動作を示す図である。
図3に示すように、切断部51は摩擦力を付与することで記録媒体8を切断する切断部材52と、該切断部材52を駆動する駆動部材53とを有する。切断部材52は、糸状部材60と、該糸状部材60が掛け渡される一対のローラー61、62とを有する。
図3に示すように、切断部51は摩擦力を付与することで記録媒体8を切断する切断部材52と、該切断部材52を駆動する駆動部材53とを有する。切断部材52は、糸状部材60と、該糸状部材60が掛け渡される一対のローラー61、62とを有する。
駆動部材53は、回転駆動部67と、スライド駆動部68とを含む。回転駆動部67は、駆動モーター67aと、ローラー61、62とそれぞれ一体に設けられる回転軸63、64と、駆動モーター67a及び回転軸63、64に掛け渡されるベルト部材67bとを有している。
このような構成に基づき、回転駆動部67は、駆動モーター67aの回転方向に応じてベルト部材67bを介して回転軸63、64を同一方向に回転させることができるようになっている。
具体的に回転駆動部67は回転軸63、64を一方向に回転させると糸状部材60を一方向に沿って移動させることができ、回転軸63、64の回転方向を反転させると糸状部材60の移動方向も反転させることが可能となっている。
よって、回転駆動部67は、駆動モーター67aの回転方向を切り替えることで糸状部材60を上下方向(Z方向)に沿って小刻みに動かくことが可能となっている。このように小刻みに上下動する糸状部材60は、記録媒体8に当接することで摩擦力を付与し、該記録媒体8を良好に切断することができるようになっている。
また、スライド駆動部68は、表面に螺子溝が形成された軸部68aと、該軸部68aに移動可能に設けられた移動部材68bとを有する。移動部材68bは、外周の全部に亘って溝が形成された円板状の部材から構成されており、該溝にローラー62が当接している。
すなわち、移動部材68bはローラー62及び該ローラー62に一体に取り付けられた回転軸64の位置をX方向に沿って適宜移動させることができるようになっている。よって、移動部材68bは、ローラー62とともに該ローラー62に取り付けられた糸状部材60の位置をX方向に沿って適宜移動させることができる。なお、本実施形態においては、回転駆動部67が構成要素として回転軸64を含むことからローラー62及び糸状部材60とともにX方向に沿って移動するようになっている。
以上の構成に基づき、切断部51は、駆動部材53によって切断部材52(糸状部材60)をZ方向及びX方向に動かすことで、図4に示すように記録媒体8を幅方向に沿って順次切断することができるようになっている。
なお、切断部51は、紙送りモーター12によってロール体Rから引き出した記録媒体8をY方向に移動させた状態で糸状部材60を上下方向に動かすことで記録媒体8をY方向に沿っても切断することができる。すなわち、プリンター1は、紙送りローラー11による記録媒体8のY方向における搬送量、及び切断部51による糸状部材60のX方向における移動量を制御することで記録媒体8を所望の形状に切断することができ、高い付加価値を備えたものとなっている。
また、回転軸63の一端側には該回転軸63の回転量を検出する検出部65が設けられている。これにより、回転駆動部67は、回転軸63の回転量を検出部65の検出信号を取得し、糸状部材60の送り量(移動量)を厳密に管理できるようになっている。
検出部65は、回転軸63に一体に設けられる円板部材65aと、該円板部材65aに設けられた所定のマークMを読み取る読取部65bとから構成されている。この構成に基づき、検出部65は、読取部65bがマークMを読み取ることで円板部材65aの回転量、すなわち回転軸63の回転量を検出することができるようになっている。従って、糸状部材60の上下方向の移動量が厳密に制御されるようになっている。
また、回転軸63の他端側には伸縮性を有する伸縮部材からなるバネ部材66が取り付けられている。なお、伸縮部材としては、バネ部材66に限定されること伸縮性を有する材料であれば適宜採用可能である。
バネ部材66は、回転軸63に対して摺接可能に取り付けられている。よって、上述のように回転軸63がX方向に移動する場合であっても、回転軸63とバネ部材66とが摺接するため、バネ部材66は回転軸63の移動を妨げられることが無い。
この構成に基づき、回転軸63、62(ローラー61、62)はプリンター1の装置本体に対してリジットに固定されることはなく、同図に示されるY方向において所定量だけ移動可能となっている。
よって、ローラー61、62に取り付けられた糸状部材60が記録媒体8を切断する際に該糸状部材60に負荷が掛かった場合であっても、バネ部材66によって回転軸63、64の位置がY方向にずれることで糸状部材60に過剰に負荷が加わるのを抑制することができる。よって、糸状部材60が断裂するといった不具合の発生を抑制できる。
さらに、バネ部材66には圧力センサー(圧力検出部)69が取り付けられている。
圧力センサー69は、バネ部材66に加わる圧力、すなわち記録媒体8の切断時の圧力(糸状部材60に加わる圧力)を検出するためのものである。従って、本実施形態によれば、圧力センサー69によって糸状部材60に加わる圧力を検出することができるので、例えば糸状部材60が断裂して破損するような負荷が加わった場合、或いは記録媒体8として切断部51による切断が不可能な紙以外の部材を使用した場合等に異常圧力を事前に検出することで切断処理を中止させることができる。よって、切断部51の破損を回避することができる。
圧力センサー69は、バネ部材66に加わる圧力、すなわち記録媒体8の切断時の圧力(糸状部材60に加わる圧力)を検出するためのものである。従って、本実施形態によれば、圧力センサー69によって糸状部材60に加わる圧力を検出することができるので、例えば糸状部材60が断裂して破損するような負荷が加わった場合、或いは記録媒体8として切断部51による切断が不可能な紙以外の部材を使用した場合等に異常圧力を事前に検出することで切断処理を中止させることができる。よって、切断部51の破損を回避することができる。
続いて、本実施形態に係るプリンター1の動作について説明する。本説明では、プリンター1の特徴部分である記録媒体8の切断処理を中心に述べるものとする。
まず、プリンター1の印刷処理について説明する。
プリンター1は外部機器100側から入力されたデータに基づいて、所定の印刷処理を記録媒体8に対して行う。具体的にプリンター1は、印字開始のジョブ指令が入力されると紙送りモーター12を駆動し、記録媒体8を搬送しつつ、圧電振動子38に電圧を印可することで記録ヘッド10を駆動させる。これにより、記録ヘッド10は、紙送りモーター12によってロール体Rから引き出されることで直下に搬送された記録媒体8の所定位置にノズルNZからインクを吐出し、所望の印字処理を行うことができる。
プリンター1は外部機器100側から入力されたデータに基づいて、所定の印刷処理を記録媒体8に対して行う。具体的にプリンター1は、印字開始のジョブ指令が入力されると紙送りモーター12を駆動し、記録媒体8を搬送しつつ、圧電振動子38に電圧を印可することで記録ヘッド10を駆動させる。これにより、記録ヘッド10は、紙送りモーター12によってロール体Rから引き出されることで直下に搬送された記録媒体8の所定位置にノズルNZからインクを吐出し、所望の印字処理を行うことができる。
プリンター1は、印字処理中においてカートリッジ26から記録ヘッド10にインクが供給されている。これにより、プリンター1は記録媒体8に対して連続的にインクを噴射することで印字処理を継続することができる。
本実施形態に係るプリンター1は、上述したように印刷処理を施した記録媒体8を切断部51により所定の長さに切断するようにしている。
続いて、切断部51による切断処理について図5、6を参照しながら説明する。まず、図5に示すようにプリンター1は、前処理を実行するか否かを判定する(ステップSS1)。なお、前処理ステップの実行の可否を判定する前提として、プリンター1にはユーザーによって外部機器100を介して駆動条件が指定されている。
続いて、切断部51による切断処理について図5、6を参照しながら説明する。まず、図5に示すようにプリンター1は、前処理を実行するか否かを判定する(ステップSS1)。なお、前処理ステップの実行の可否を判定する前提として、プリンター1にはユーザーによって外部機器100を介して駆動条件が指定されている。
ここで、ユーザーは、プリンター1に対して、例えば第1の指定として前処理を実行せずに印刷処理のみを行うこと、第2の指定として印刷処理及び前処理を行うこと、第3の指定として印刷処理及び切断処理を行うこと、第4の指定として前処理のみを行うこと、第5の指定として切断処理のみを行うこと、または第6の指定として印刷処理、前処理及び切断処理を行うことを指定することができる。すなわち、プリンター1は、ユーザーの指定に応じた種々な処理を行うようになっている。
プリンター1は、第1の指定がされた場合、記録媒体8に対して印刷処理のみを行った後、駆動を停止する。この場合、記録媒体8は、切断部51による切断処理が行われていないため、ユーザー自身が記録媒体8を必要に応じて切断することができる。
また、プリンター1は、第2の指定がされた場合、印刷処理及び前処理のみを行った後、駆動を停止する。この場合、記録媒体8は、切断処理が行われていないものの、前処理によって切断位置の切断性が向上していることから、ユーザー自身は記録媒体8を必要に応じて容易に切断することができる。
プリンター1は、第3の指定がされた場合、印刷処理後、前処理を実行せずに切断処理を行った後、駆動を停止する。これは、薄い紙等のように前処理を行う必要が無いものを記録媒体8として採用した場合に有効である。
プリンター1は、第4の指定がされた場合、前処理のみを行った後、駆動を停止する。これによれば、記録媒体8に対する印刷処理と前処理とを別々のタイミングで行い、事前に前処理のみを行っておく場合に有効である。
プリンター1は、第5の指定がされた場合、印刷処理を行うことなく、切断処理のみを行った後、駆動を停止する。これは、プリンター1をロール体Rから所定の長さの記録媒体8を切り出す切断用途として用いる場合に有効である。
プリンター1は、第6の指定がされた場合、記録媒体8に対して印刷処理を行った後、前処理及び切断処理を実行し、駆動を停止する。この場合、ユーザーがプリンター1に対して、印刷処理から前処理、切断までを自動で実行させたい場合に有効である。
上述したユーザーの指定により、前処理を実行することが指定された場合(YESの場合)、前処理へと進み、前処理の終了後、切断処理の実行の可否を判定するステップへと進む(ステップSS2,SS3)。一方、前処理を実行しないことが指定された場合(NOの場合)、前処理を行うことなく切断処理の実行の可否を判定するステップへと進む(ステップSS3)。
続いて、前処理(ステップSS2)について説明する。前処理は、図6に示すフローに基づいて進行する。
まず、プリンター1は、印刷メディアの判定を行う(ステップS1)。印刷メディアの判定では、記録媒体8の種類を判定する。この判定は外部機器100を介してユーザーに予め入力された情報に基づいて行う。ユーザーは、例えば普通紙、ロール紙、封筒、写真用紙等の中からメディアの種類を選択する。なお、本実施形態では、ロール紙によって構成されたロール体Rが指定されている。
まず、プリンター1は、印刷メディアの判定を行う(ステップS1)。印刷メディアの判定では、記録媒体8の種類を判定する。この判定は外部機器100を介してユーザーに予め入力された情報に基づいて行う。ユーザーは、例えば普通紙、ロール紙、封筒、写真用紙等の中からメディアの種類を選択する。なお、本実施形態では、ロール紙によって構成されたロール体Rが指定されている。
続いて、プリンター1は、噴射する前処理液の種類を判定する(ステップS2)。前処理液の種類判定では、記録ヘッド10のノズルNZから噴射する前処理の液を判定し、決定する。本実施形態では、記録媒体8としてロール紙を採用しているため、界面活性剤を混入した水、次亜塩素酸ナトリウム溶液、或いはセラーゼ酵素のいずれかが前処理液として用いられる。
続いて、プリンター1は、記録媒体8における切断形状の判定を行う(ステップS3)。切断形状の判定は外部機器100を介してユーザーに予め入力された情報に基づいて行う。ユーザーは、例えば記録媒体8を切断する形状として、直線、曲線等を選択する。また、ユーザーは、記録媒体8における切断位置を指定する。切断位置の指定方法としては、例えばユーザーが入力した座標データに基づいて決定する。
続いて、プリンター1は、記録媒体8における切断位置データを生成する(ステップS4)。プリンター1は、上記ステップS3で判定した切断形状に関するデータから切断位置を指定したデータを生成する。
続いて、プリンター1は、前処理液の印刷データを生成する(ステップS5)。具体的にプリンター1は、上記ステップS4で生成した切断位置データから前処理液の印刷データを生成する。ここで、上記ステップS1において記録媒体8への印刷処理が指定されている場合は、元の印刷データ(通常インクによる印刷を行うデータ)と、前処理液及び樹脂材料の印刷データとを合成した印刷データを新たなデータとして生成し、プリンター1或いは外部機器100の記憶装置に保存する。
続いて、プリンター1は、前処理液の印刷を行う(ステップS6)。具体的にプリンター1は、ステップS5で生成した印刷データに基づいて記録媒体8の切断位置8aを基準として前処理液を塗布する。また、プリンター1は、用途に応じて切断位置8aを挟むように樹脂材料を塗布する。
ここで、記録媒体8の切断位置8aに前処理液を印刷する工程について図7,8を参照しながら説明する。図7は記録媒体8に前処理液を塗布する工程を説明するための図であり、図8は記録媒体8に樹脂材料及び前処理液を塗布する工程を説明するための図である。
印刷処理では、図7(a)に示すように記録ヘッド10のノズル列N5のノズルNZから記録媒体8における切断位置8aに向けて前処理液71aを噴射する。前処理液71aを噴射する場合、記録媒体8の搬送を停止し、記録ヘッド10をX方向に移動させながらノズルNZから前処理液71aを噴射する。これにより、図7(b)に示すように記録媒体8の幅方向(X方向)の全域に亘って前処理液71aを塗布し、該前処理液71aを切断位置8aに浸透させることができる。
記録媒体8は、前処理液71aが浸透することで切断位置8aにおける繊維が解けることで切断性が向上したものとなる。よって、後述する切断部51による切断を容易なものとすることができる。
また、本実施形態に係るプリンター1は、前処理において必要に応じて切断位置8aを挟むように樹脂材料を塗布することもできる。具体的には、図8(a)に示すように記録ヘッド10のノズル列N4のノズルNZから記録媒体8における切断位置8aにおける−Y側の端部に樹脂材料70aを噴射する。樹脂材料70aは記録媒体8に浸透することなく、表面に堆積することで樹脂膜70を形成する。このとき、樹脂材料70aを噴射する場合、記録媒体8の搬送を停止し、記録ヘッド10をX方向に移動させながらノズルNZから噴射する。これにより、樹脂膜70を切断位置8aの−Y側の端部に記録媒体8の幅方向(X方向)の全域に沿って形成することができる(図8(d)参照)。
そして、記録媒体8を−Y方向に所定量だけ搬送した後、再度、図8(b)に示すように記録ヘッド10のノズル列N4のノズルNZから記録媒体8における切断位置8aにおける+Y側の端部に樹脂材料70aを噴射する。樹脂材料70aは記録媒体8に浸透することなく、表面に堆積することで樹脂膜70を形成する。このとき、樹脂材料70aを噴射する場合、記録媒体8の搬送を停止し、記録ヘッド10をX方向に移動させながらノズルNZから噴射する。これにより、樹脂膜70を切断位置8aの+Y側の端部に記録媒体8の幅方向(X方向)の全域に沿って形成することができる(図8(d)参照)。すなわち、樹脂膜70は、記録媒体8上において切断位置8aを挟むように配置されたものとなる。
そして、記録媒体8を−Y方向に所定量だけ搬送した後、図8(c)に示すように記録ヘッド10のノズル列N5のノズルNZから記録媒体8における切断位置8aに前処理液71aを噴射する。このとき、切断位置8aを挟むように樹脂膜70が形成されているので、図8(d)に示すように切断位置8aには前処理液71aによる液溜り部71が形成され、樹脂膜70を形成しない場合に比べて切断位置8aに選択的に多くの前処理液71aを配置することができる。
したがって、切断位置8aにおいては該液溜り部71により前処理液71aを良好に浸透させることができ、切断位置8aにおける切断性を大きく向上させることができる。
記録媒体8は、切断位置8aを挟むように樹脂膜70が形成されているため、該切断位置8aにおいて切断されると切断端面に樹脂膜70が形成されたものとなる。よって、樹脂膜70を形成することで切断後の記録媒体8の端面の強度を向上させることができる。
前処理ステップの終了後、プリンター1は、切断部51を駆動し、記録媒体8の切断位置に移動する。具体的にプリンター1は、紙送りローラー11によって記録媒体8を移動し、糸状部材60と該記録媒体8との位置を調整する(ステップSS3)。そして、プリンター1は、切断部51による切断処理を開始する(ステップSS4)。
切断部51は、図4に示したように糸状部材60を上下方向に小刻みに移動した状態で−X方向に移動する。これにより、記録媒体8は、切断位置8aにおいて糸状部材60により切断される。本実施形態では、上述した前処理によって記録媒体8の切断位置8aに前処理液が浸透して切断性が向上しているので、糸状部材60の摩擦力でも十分に記録媒体8を切断することができる。
また、本実施形態においては、記録媒体8の切断位置8aに前処理液が浸透しているため、糸状部材60による切断時に生じる紙粉の量を少なくすることができる。よって、紙粉が飛散することで装置内が汚れるといった不具合の発生を抑制することができる。
プリンター1は、切断部51による切断処理が終了したか否かを判定する(ステップSS5)。プリンター1は、切断位置8aの全体における切断処理が終了するまで切断部51を駆動し続ける(NOの場合)。プリンター1は、記録媒体8における切断位置8aでの切断処理が完了すると、切断部51の駆動を停止する(YESの場合)。以上により、プリンター1による切断処理が終了する(エンド)。
最後に、プリンター1は、所定の長さに切断した記録媒体8を不図示の排紙トレイ内へと搬送し、その駆動が停止する。
最後に、プリンター1は、所定の長さに切断した記録媒体8を不図示の排紙トレイ内へと搬送し、その駆動が停止する。
以上述べたように、本実施形態に係るプリンター1によれば、前処理によって前処理液71aが浸透することで切断位置8aにおける切断性が向上しているので、切断部51が記録媒体8を切断する際、紙粉等のカスが生じるのを抑制することができる。また、記録媒体8の切断位置8aの切断性が向上しているため、切断部51としてカッター等の鋭利なものを用いる必要が無く、取扱い性、すなわち安全性を確保することができる。したがって、安全性を備えるとともに切断時における紙粉の発生を抑制したプリンター1を提供できる。
また、本実施形態に係るプリンター1は、記録ヘッド10のノズルNZを前処理液71a及び樹脂材料70aを塗布する本発明の塗布部を構成することで、装置の部品点数を少なくすることで低コスト化を実現できる。
なお、発明に係る一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、発明の主旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、上記実施形態では、切断部51が糸状部材60の摩擦力を用いて記録媒体8を切断する場合を例に挙げたが、切断部51の構成はこれに限定されることはない。
図9は切断部の変形例に係る構成を示す図である。
変形例に係る切断部151は、図9に示されるように2組のローラーユニット90、91から構成されている。
ローラーユニット90は、一対のローラー90a、90bから構成されており、記録媒体8を搬送する搬送ローラーとしての機能も有する。同様にローラーユニット91も、一対のローラー91a、91bから構成されており、記録媒体8を搬送する搬送ローラーとしての機能を有する。
変形例に係る切断部151は、図9に示されるように2組のローラーユニット90、91から構成されている。
ローラーユニット90は、一対のローラー90a、90bから構成されており、記録媒体8を搬送する搬送ローラーとしての機能も有する。同様にローラーユニット91も、一対のローラー91a、91bから構成されており、記録媒体8を搬送する搬送ローラーとしての機能を有する。
本変形例に係る構成では、記録媒体8の搬送ローラーとして機能するローラーユニット90、91によって記録媒体8を切断する。具体的にローラーユニット90は、記録媒体8を+Y方向に巻き取るようにローラー90a,90bの回転を制御する。一方、ローラーユニット91は、記録媒体8を+−Y方向に搬送するようにローラー91a,91bの回転を制御する。この構成によれば、記録媒体8は両端部がY方向において逆に引っ張られた状態となり、引張力を付与することで前処理液71aが浸透することで切断性が向上した切断位置8aにおいて容易に切断できる。また、記録媒体8を搬送する搬送ローラーの一部を切断部151として利用するため、装置の部品点数を少なくして低コスト化を実現できる。
また、上記実施形態では、記録媒体8の表面側、すなわち印刷処理が施された側の面に前処理液71aを塗布する場合を例に挙げたが、記録媒体8の裏面(印刷面と反対面)に前処理液71aを塗布するようにしても構わない。
図10は前処理液を記録媒体の裏面側に塗布する変形例について説明するための図である。具体的には図10(a)に示されるように、記録ヘッド10のノズルNZから記録媒体8における印刷処理面85と反対側に前処理液71aを塗布する。これにより、図10(b)に示すように切断位置8aにおいて記録媒体8を切断することができる。
本変形例に係る構成によれば、前処理液71aを記録媒体8の印刷処理面85と反対の裏面に塗布しているので、記録媒体8に浸透した前処理液71aによる印刷処理面85への影響を抑えることで印刷面の滲みの発生を抑制できる。よって、記録媒体8の平面的に重なる位置に前処理液71aを塗布するような、所謂縁なし印刷を行った場合であっても切断端面においても良好な印刷処理面85を得ることができる。
また、印刷装置としては、インク以外の他の流体を噴射したり吐出したりする印刷装置を採用してもよい。本発明は、例えば微小量の液滴を吐出させる記録ヘッド等を備える各種の印刷装置に流用可能である。なお、液滴とは、上記印刷装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう液体とは、印刷装置が噴射させることができるような材料であればよい。例えば、物質が液相であるときの状態のものであればよく、粘性の高い又は低い液状体、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような流状態、また物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散又は混合されたものなどを含む。
各実施形態において、プリンター1は外部機器100側から入力されたデータに基づいて、所定の印刷処理を記録媒体8に対して行う構成となっているが、外部機器100はなくても良い。プリンター1にデータの入力や各種条件を指定するための操作パネル等を有する構成を採用してもよい。
1…プリンター(印刷装置)、8…記録媒体、8a…切断位置、10…記録ヘッド、51,151…切断部(切断部)、65…検出部、69…圧力センサー(圧力検出部)、70a…樹脂材料、71a…前処理液、85…印刷処理面、90,91…ローラー、NZ…ノズル
Claims (8)
- 記録媒体上に印刷用液体を塗布する記録ヘッドと、
前記記録媒体を所定の長さに切断する切断処理部と、を備え、
前記切断処理部は、前記記録媒体における切断位置に前処理液を浸透させることで切断性を高める前処理を行う前処理部と、前記前処理液が塗布された前記切断位置にて前記記録媒体を切断する切断部と、を有することを特徴とする印刷装置。 - 前記前処理部は、前記前処理液を前記記録媒体に塗布する塗布部を含み、
前記記録ヘッドは、前記印刷用液体を前記記録媒体上に噴射する複数の噴射ノズルを含む液体噴射ヘッドであり、
前記複数の噴射ノズルの一部が前記塗布部を構成することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。 - 前記塗布部は、前記記録媒体の前記切断位置の両側を挟むように樹脂材料を塗布するとともに、該樹脂材料に両側が挟まれた前記切断位置に前記前処理液を塗布することを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
- 前記切断部は、前記切断位置に対して引張力を付与することで前記記録媒体を切断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の印刷装置。
- 前記切断部は、前記記録媒体を搬送する複数の搬送ローラーの一部から構成されることを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
- 前記切断部は、前記切断位置に対して摩擦力を付与することで前記記録媒体を切断することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の印刷装置。
- 前記前処理部は、前記記録媒体の前記印刷用液体が塗布される面と反対の面に前記前処理液を塗布することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の印刷装置。
- 前記切断処理部は、前記記録媒体の切断時の圧力を検出する圧力検出部を含み、該圧力検出部の検出結果に基づいて切断処理を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の印刷装置。
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JP2017071186A (ja) * | 2015-10-09 | 2017-04-13 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置、画像形成方法、およびプログラム |
US10265952B2 (en) | 2017-05-30 | 2019-04-23 | Seiko Epson Corporation | Liquid discharging apparatus and method of detecting capability of exchanging print head |
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