JP5794437B2 - 液体噴射装置、液体噴射方法 - Google Patents

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本発明は、ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを有し、送られる被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、を備えた液体噴射装置および該液体噴射装置における液体噴射方法に関する。
本願において、液体噴射装置には、インクジェットプリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ等の記録装置が含まれるものとする。ここで、ラインプリンターには、例えば、用紙の送り方向にノズル列が延設されており、記録を実行する際に記録ヘッドを有するキャリッジが用紙の幅方向に数回移動する構成のものが含まれるものとする。
従来では、特許文献1に示す如く、n回目のキャリッジの移動において、次回であるn+1回目のキャリッジの移動における記録データを考慮してキャリッジの停止位置が決定されるように構成されていた。これにより、インクを吐出していないときのキャリッジの移動距離のロスおよび移動時間のロスと最小にすることができた。その結果、用紙一枚当たりの記録開始から終了までに要する時間である所謂、スループットを短くすることができた。
特開2005−319635号公報
しかしながら、次回であるn+1回目のキャリッジの移動における記録データを考慮してキャリッジの停止位置を決定すると、キャリッジの記録ヘッドに形成されたノズルが用紙の側端と対向した関係となる位置でキャリッジが停止する場合がある。係る場合、用紙の側端から生じる紙粉等の粉状物がノズルに付着し、ノズルにおけるインクの吐出不良が生じる虞がある。
図6(A)〜図6(C)に示すのは、本願が考慮するキャリッジ50の停止位置別に示す記録ヘッド51の面における粉状物の付着量を示す図である。このうち、図6(A)は記録ヘッド51のノズル列と用紙58の側端(59、60)との関係を示す概略平面図である。
尚、記録ヘッド51が二つ図示しているがこれは記録ヘッド51が実際に二つあるのではない。それぞれの記録ヘッド51の位置を示すものであり記録ヘッド51は実際には一つである。
また、図6(B)は図6(A)における用紙58の左側側端59とノズル列間とが対向する位置で停止した記録ヘッド51の面の粉状物の数量を示す図である。尚、縦軸は粉状物の数量を示す。一方、横軸は記録ヘッド51の面における幅方向の位置を示す。またさらに、図6(C)は図6(A)における用紙58の中央とノズル列とが対向する位置で停止した記録ヘッド51の面の粉状物の数量を示す図である。縦軸および横軸は図6(B)と同様である。
図6(A)に示す如く、記録ヘッド51はキャリッジ50に保持されており、用紙58の送り方向に対する幅方向に移動可能に設けられている。また、記録ヘッド51には、左側から順にA列〜F列の計6列のノズル列(52〜57)が形成されている。
例えば、図6(A)に示す如く、用紙58の左側側端59と記録ヘッド51のC列のノズル54〜D列のノズル55間とが対向する関係の位置で記録ヘッド51が停止している状態で用紙58を送り方向下流側へ送る。係る場合における記録ヘッド51の面に付着する粉状物の量を示したのが図6(B)である。
また、用紙58の中央と記録ヘッド51のA列のノズル51〜F列のノズル57とが対向する関係の位置で記録ヘッド51が停止している状態で用紙58を送り方向下流側へ送る。係る場合における記録ヘッド51の面に付着する粉状物の量を示したのが図6(C)である。
図6(B)に示す如く、用紙58の左側側端59と対向するC列のノズル54〜D列のノズル55間における紙粉等の粉状物の付着量が著しく多い。
これは、用紙58が送られることにより僅かな振動が生じ、用紙58の側端において紙粉が発生し、発生した紙粉が舞い上がって記録ヘッド51の面に付着するものと考えられる。また、粉状物の付着量の分布の仕方はガウス分布に近いと考えられる。
また、図6(C)に示す如く、用紙58の中央と対向する記録ヘッド51における粉状物の付着量は、図6(B)の場合と比較して極めて少ない。これは、用紙58の中央では紙粉等の粉状物が発生しにくいため、記録ヘッド51の面に付着する量が少ないものと考えられる。
尚、用紙58の右側側端60と記録ヘッド51のノズル面とが対向する関係の位置で記録ヘッド51が停止している状態で用紙58を送り方向下流側へ送った場合は、左側側端59と記録ヘッド51のノズル面とが対向する関係の位置の場合と同様である。即ち、側端と対向する位置に付着量の分布のピークがある。記録ヘッド51の面に付着する粉状物の量およびその分布は、図6(B)と同様であるため分布の図示は省略する。
これらのことから、用紙58が送られることにより僅かな振動が生じ、用紙58の側端(59、60)において紙粉が発生し、発生した紙粉が舞い上がって記録ヘッド51の面に付着するものと考えられる。
また、図7(A)(B)に示すのは、被液体噴射媒体の一例である写真用紙および普通紙の構造の概略を示す正面断面図である。このうち、図7(A)は写真用紙である。一方、図7(B)は普通紙である。
図7(A)に示す如く、写真用紙61は、表面から裏面へ向う順に表面コート層62、インク吸収層63、ベース層64およびバックコート層65を有している。表面コート層62およびバックコート層65は、光沢等を調整するため、傷の発生を防止するため等に表裏の最も外側となるように塗装加工によって形成されている。
また、インク吸収層63は、インクを吸収する量を多くすることにより色を再現できる範囲を拡げるためにベース層64の表側に設けられている。またさらに、ベース層64は、写真用紙61の芯となるように設けられている。写真用紙61のベース層64は、樹脂を主要な構成要素として構成されている。ここで、「主要な構成要素」とは、複数の材料から構成される集合体である場合、複数の材料のうち最も占める割合が大きいものをいう。
一方、図7(B)に示す如く、普通紙66は、パルプを主要な構成要素としたベース層67を有している。普通紙66の場合、パルプの他に白色度を上げる目的で例えば、炭酸カルシウム等の顔料が添加されている。またさらに、媒体の不透明性、平滑度、重量増加等の目的で例えば、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤(填料)が添加されている。
ここで、図7(A)(B)の写真用紙61と普通紙66とを比較する。写真用紙61ではベース層64は樹脂を主とした構成であるのに対して、普通紙66ではベース層67はパルプを主とした構成である。従って、写真用紙61と比較して普通紙66のベース層67の方が解れやすい。そのため、写真用紙61の側端68と比較して普通紙66の側端69の方が断面から粉状物が生じやすいと考えられる。
また、写真用紙61と比較して普通紙66はベース層67が塗装加工されていない。そのため、写真用紙61の側端68において、塗装加工されることによって生じるベース層の材料構成を保持する作用を、普通紙66の側端69では得ることができない。従って、写真用紙61の側端68と比較して普通紙66の側端69の方が断面から粉状物が生じやすいと考えられる。
このように、媒体の種類毎の性質によって媒体の側端における粉状物の発生量が大きく異なると考えられる。そして、媒体の種類毎の性質によって記録ヘッドの面に付着する粉状物の量が大きく異なると考えられる。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、被液体噴射媒体の種類毎の性質を考慮してキャリッジ移動モードを選択する液体噴射装置および液体噴射方法を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の液体噴射装置は、ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記被液体噴射媒体において、粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体と粉状物が発生しにくい被液体噴射媒体に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の態様の液体噴射装置は、第1の態様において、前記制御部は、前記キャリッジが前記停止位置に停止した状態で、前記被液体噴射媒体を当該被液体噴射媒体の幅方向とは交差する方向に搬送することを特徴とする。
本発明の第3の態様の液体噴射装置は、第1または第2の態様において、前記制御部は、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素がパルプである第1類の媒体が選択された場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素が樹脂である第2類の媒体が選択された場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成であることを特徴とする。
本発明の第4の態様の液体噴射装置は、第1または第2の態様において、前記制御部は、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の構造が塗装加工されていない構造である第3類の媒体が選択された場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の構造が塗装加工されている構造である第4類の媒体が選択された場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成であることを特徴とする。
本発明の第5の態様の液体噴射装置は、ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第6の態様の液体噴射装置は、第5の態様において、前記制御部は、前記キャリッジが前記停止位置に停止した状態で、前記被液体噴射媒体を当該被液体噴射媒体の幅方向とは交差する方向に搬送することを特徴とする。
本発明の第7の態様の液体噴射装置は、ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記第1キャリッジ移動モードを前記第2キャリッジ移動モードに優先する制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第8の態様の液体噴射装置は、第7の態様において前記制御部は、前記キャリッジが前記停止位置に停止した状態で、前記被液体噴射媒体を当該被液体噴射媒体の幅方向とは交差する方向に搬送することを特徴とする。
また、上述した態様以外の本発明の液体噴射装置の他の1の態様は、ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを有し、送られる被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、を備え、今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置が、前記キャリッジの次回(n+1回目)の移動における液体噴射データに拘わらず、被液体噴射媒体の幅方向における大きさに基づいて幅方向における所定の位置に決められる第1キャリッジ移動モードと、被液体噴射媒体の幅方向における大きさに拘わらず、今回(n回目)の移動における液体噴射データおよび次回(n+1回目)の移動における液体噴射データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置が決められる第2キャリッジ移動モードと、を有しており、被液体噴射媒体の種類に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択して液体噴射を実行する構成であることを特徴とする。
前記他の1の態様によれば、被液体噴射媒体の種類に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する。
被液体噴射媒体の側端において粉状物が発生しやすい媒体の場合、前記キャリッジの停止位置を所定の位置として、例えば、前記側端と前記ノズルとが対向しない位置にする前記第1キャリッジ移動モードにする。これにより前記ノズルにおける粉状物の付着量を低減することができる。
一方、粉状物が発生しにくい媒体の場合、前記キャリッジの停止位置を前記側端と前記ノズルとが対向しても殆ど問題ない。係る場合、前記対向するときがある前記第2キャリッジ移動モードにする。これによりスループットを前記第1キャリッジ移動モードの場合と比較して短くすることができる。
ここで、スループットとは、被液体噴射媒体一枚当たりの液体噴射開始から終了までの所要時間をいう。
その結果、被液体噴射媒体の種類に応じて、ノズルが詰まる虞の低減およびスループット重視のいずれかを優先することができる。即ち、液体噴射品質重視およびスループット重視のいずれかを優先することができ、被液体噴射媒体の種類に適した液体噴射を実行することができる。
尚、前記第2キャリッジ移動モードにおける前記キャリッジの停止位置は、所謂、ワンウェイパスの構成であるか、ツーウェイパスの構成であるかによって決め方が異なる。
ここで、「ワンウェイパスの構成」とは、前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路の一方において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成をいう。一方、「ツーウェイパスの構成」とは、前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路の両方において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成をいう。
そして、ワンウェイパスの構成である場合、今回の移動における液体噴射データに基づいて前記キャリッジの停止位置が決められる。一方、ツーウェイパスの構成である場合、今回の移動における液体噴射データおよび次回の移動における液体噴射データの両方を考慮して前記キャリッジの停止位置が決められる。
本発明の液体噴射装置の他の2の態様は、前記他の1の態様において、被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素がパルプである第1類の媒体の場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素が樹脂である第2類の媒体の場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成であることを特徴とする。
ここで、「主要な構成要素」とは、複数の材料から構成される集合体である場合、複数の材料のうち最も占める割合が大きいものをいう。単一の材料で構成されている場合は該単一の材料である。
前記他の2の態様によれば、前記他の1の態様と同様の作用効果に加え、前記第1類の媒体か前記第2類の媒体かに応じて前記選択をする。前記第1類の媒体である場合は、パルプが主であるため、前記第2類の媒体と比較して媒体の端部において粉状物が生じやすい。具体的には、パルプが主であるため、媒体の端部においてパルプ繊維が解れて粉状物が生じやすい。特に広葉樹を原料とする木材パルプの場合は、セルロースの繊維が針葉樹を原料とした場合と比較して短いため、粉状物が生じやすい。さらに、生じた粉状物が媒体の端部に付着していると考えられる。
また、パルプが主である場合、白色度を上げる目的で例えば、炭酸カルシウム等の顔料が添加されている。またさらに、媒体の不透明性、平滑度、重量増加等の目的で例えば、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤(填料)が添加されている。これらの添加物が媒体の端部において粉状物として生じやすいと考えられる。
係る場合、粉状物がノズルに付着することにより生じるノズルが詰まる虞を低減するために、前記第1キャリッジ移動モードを選択する構成は特に有効である。
一方、前記第2類の媒体である場合は、樹脂が主であるため、媒体の端部において粉状物が殆ど生じない。樹脂の分子結合はパルプ繊維のように解れるものではないからである。係る場合、前記キャリッジの停止位置を前記側端と前記ノズルとが対向する関係となる位置としても殆ど問題ない。従って、係る場合にスループット重視である前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成は特に有効である。
本発明の液体噴射装置の他の3の態様は、他の1の態様において、被液体噴射媒体の構造が塗装加工されていない構造である第3類の媒体の場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、被液体噴射媒体の構造が塗装加工されている構造である第4類の媒体の場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成であることを特徴とする。
他の3の態様によれば、他の1の態様と同様の作用効果に加え、前記第3類の媒体か前記第4類の媒体かに応じて前記選択をする。前記第3類の媒体である場合は、前記第4類の媒体と比較して構造上解れやすい。塗装加工によるコート剤により生じる固着力がないからである。
係る場合、粉状物がノズルに付着することにより生じるノズルが詰まる虞を低減するために、前記第1キャリッジ移動モードを選択する構成は特に有効である。
一方、前記第4類の媒体である場合は、塗装加工によるコート剤により生じる固着力があるため、粉状物が生じにくいと考えられる。係る場合、前記キャリッジの停止位置を前記側端と前記ノズルとが対向する関係となる位置としても殆ど問題ない。従って、係る場合にスループット重視である前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成は特に有効である。
本発明の液体噴射装置の他の4の態様は、前記他の1の態様から前記他の3の態様のいずれか一の態様において、前記第1キャリッジ移動モードの前記所定の位置は、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない関係となる位置であることを特徴とする。
本発明の前記他の4の態様によれば、前記他の1の態様から前記他の3の態様のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、より確実に前記ノズルにおける粉状物の付着量を低減することができる。
本発明の液体噴射装置の他の5の態様は、前記他の1から前記他の4のいずれか一の態様において、前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジの移動における前記停止位置は、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置と、今回(n回目)の液体噴射終了位置と、比較して今回(n回目)のキャリッジの移動方向下流側である一方に基づいて決められる構成であり、前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路の一方において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行う移動であるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、今回(n回目)の液体噴射終了位置に基づいて決められ、今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行わない移動であり、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置に基づいて決められる構成であることを特徴とする。
本発明の前記他の5の態様によれば、前記他の1から前記他の4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、両者いずれの場合であっても、液体を噴射せずにキャリッジが移動する時間および距離のロスを前記第1キャリッジ移動モードの場合と比較して少なくすることができる。
本発明の液体噴射装置における液体噴射方法は、キャリッジを被液体噴射媒体の幅方向へ移動させる移動工程と、該移動工程において、前記キャリッジに設けられた液体噴射ヘッドのノズルから被液体噴射媒体に対して液体を噴射する液体噴射工程と、を有し、今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記キャリッジの次回(n+1回目)の移動における液体噴射データに拘わらず、被液体噴射媒体の幅方向における大きさに基づいて幅方向における所定の位置に決める第1キャリッジ移動モードと、被液体噴射媒体の幅方向における大きさに拘わらず、今回(n回目)の移動における液体噴射データおよび次回(n+1回目)の移動における液体噴射データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を決める第2キャリッジ移動モードと、をさらに有しており、被液体噴射媒体の種類に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する選択工程を具備することを特徴とする。
本発明の液体噴射装置における液体噴射方法によれば、前記他の1の態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明に係るプリンターの全体を示す斜視図。 本発明に係るプリンターの内部の概略を示す側断面図。 本発明に係る通常記録モードにおけるキャリッジの動作を示す平面図。 本発明に係る最短記録モードにおけるキャリッジの動作を示す平面図。 本発明に係るキャリッジ移動モードの選択方法を示す図。 (A)〜(C)は停止位置別に示す記録ヘッドへの粉状物の付着量を示す図。 (A)(B)は写真用紙および普通紙の構造の概略を示す正面断面図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本実施形態に係る画像形成装置としてのプリンターを示す斜視図である。
図1に示すように、プリンター1は、高さ方向であるZ軸方向に薄型のプリンターである。また、プリンター1は、四角箱状の本体8を有しており、本体8の中央領域には、キャリッジ13が、図1における左右方向X(主走査方向(用紙の幅方向))に沿って延びるように架設されたキャリッジガイド軸41に案内されて、主走査方向に往復移動自在に設けられている。
ここで、キャリッジ13は、移動手段14によって移動するように構成されているものとする。具体的に、移動手段14は、図示しない第1モーターと、図示しない一対のプーリーと、図示しない無端ベルトとを有している。無端ベルトは一対のプーリーに巻回されており、第1モーターが前記一対のうち一方のプーリーを駆動させるように構成されている。そして、無端ベルトの一部がキャリッジ13と係合されていることにより、キャリッジ13へ動力が伝達されるように構成されている。
図1に示すように、本体8の中央領域にはキャリッジ13と対向する下側位置に、長尺板状の媒体支持部39がその長手方向が主走査方向Xと平行となる状態で配置されている。プリンター1の前面(図1における手前側の面)下部には、給紙用の用紙カセット11が、前面側が開口するように本体8に形成された凹状の被装着部8Aに挿抜可能な状態で装着(挿入)されている。また、本体8の右端部前面を覆っているカバー8Bの内側には、複数個のインクカートリッジ15が装填されている。
各インクカートリッジ15のインクは、フレキシブル配線板19に付設された図示しない複数本のインク供給チューブを通じてキャリッジ13にそれぞれ供給され、キャリッジ13の下部に設けられた記録ヘッド7(図2に示す)からインク滴が噴射(吐出)される。なお、記録ヘッド7には、インクを噴射させるための圧力をインクに付与する加圧素子(圧電素子、静電素子、発熱素子等)がノズル毎に内蔵され、加圧素子に所定の電圧が印加されることで対応するノズルからインク滴が噴射(吐出)される構成となっている。
印刷時は、用紙カセット11から給紙されて媒体支持部39上に位置する用紙Pに対して、キャリッジ13と共に主走査方向へ移動する過程の記録ヘッド7からインク滴が噴射されることにより、1ライン分の印刷が施される。こうしてキャリッジ13の一走査による印字動作と、次行までの用紙搬送動作とが交互に繰り返されることにより、用紙Pに対する印刷が進められる。また、本体8の左端前面下部には、電源スイッチを含む各種の操作スイッチ24が設けられている。
図2に示すのは、本発明に係るプリンターの内部の概略を示す側断面図である。
図2に示す如く、プリンター1は、装置底部に給送装置2を備え、当該給送装置2から記録用紙Pを1枚ずつ給送し、記録手段4においてインクジェット記録を行う。そして、装置前方側(図2において左側)に設けられた図示しない排紙スタッカーへ向けて排出される構成を備えている。
給送装置2は、用紙カセット11と、ピックアップローラー16と、ガイドローラー20と、分離手段21と、を備えている。複数枚の用紙Pを積層状態で収容可能な用紙カセット11は、給送装置2の装置本体に対し、装置前方側から装着及び取り外し可能に構成されている。また、第2モーター(図示せず)によって回転駆動されるピックアップローラー16は、揺動軸18を中心に揺動する揺動部材17に設けられている。そして、用紙カセット11に収容された用紙と接して回転することにより、当該最上位の用紙Pを用紙カセット11から送り出す。
用紙カセット11に収容された用紙先端と対向する位置には分離部材12が設けられている。そして、給送されるべき最上位の用紙Pの先端が分離部材12に摺接しつつ下流側に進むことで、次位以降の用紙Pとの第1段階分離が行われる。分離部材12の下流側には自由回転可能なガイドローラー20が設けられている。更にその下流側には、分離ローラー22と駆動ローラー23とを備えて構成された、用紙Pの第2段階分離を行う分離手段21が設けられている。
分離手段21の下流側には、第2モーター(図示せず)により回転駆動される駆動ローラー26と、駆動ローラー26との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラー27と、を備えて構成された第1中間送り部25が設けられている。そして、この第1中間送り部25により、用紙Pが更に下流側へと送られる。尚、符号29は、用紙Pが湾曲反転経路を通過する際の(特に用紙後端が通過する際の)通紙負荷を軽減する従動ローラーを示している。
従動ローラー29の下流側には第2モーター(図示せず)により回転駆動される駆動ローラー32と、駆動ローラー32との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラー33と、を備えて構成された第2中間送り部31が設けられている。そして、この第2中間送り部31により、用紙Pが更に下流側へと送られる。
第2中間送り部31の下流側には、記録手段4が配置されている。記録手段4は、搬送手段5と、記録ヘッド7と、媒体支持部39と、排出手段6と、を備えている。搬送手段5は、第2モーター(図示せず)によって回転駆動される搬送駆動ローラー35と、該搬送駆動ローラー35に圧接して従動回転するよう上側紙案内部37に軸支される搬送従動ローラー36とを備えて構成されている。そして、この搬送手段5により用紙Pが記録ヘッド7と対向する位置に向けて精密送りされる。
記録ヘッド7はキャリッジ13の底部に設けられ、当該キャリッジ13は主走査方向(図2の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸41にガイドされながら、第1モーター(図示せず)等の移動手段14によって主走査方向に往復動する様に駆動される。記録ヘッド7と対向する位置には媒体支持部39が設けられ、当該媒体支持部39によって、用紙Pと記録ヘッド7との距離が規定されるようになっている。
媒体支持部39の下流側に設けられた排出手段6は、第2モーター(図示せず)によって回転駆動される排出駆動ローラー44と、当該排出駆動ローラー44に接して従動回転する排出従動ローラー45とを備えて構成されている。そして、記録手段4によって記録の行われた用紙Pは、排出手段6により、装置前方側に設けられた図示を省略するスタッカーへと排出される。
[通常記録モード(第1キャリッジ移動モード)]
図3に示すのは、本発明に係る通常記録モードにおける用紙に対して相対的なキャリッジの動作を示す平面概念図である。
図3に示す如く、記録ヘッド7には、複数のノズル列9およびセンサー10が設けられている。具体的には、図3における左側から第1ノズル列9a、第2ノズル列9b、第3ノズル列9c、第4ノズル列9d、第5ノズル列9eおよび第6ノズル列9fが形成されている。
このうち、第1ノズル列9aと第2ノズル列9bとの間の距離、第3ノズル列9cと第4ノズル列9dとの間の距離、および第5ノズル列9eと第6ノズル列9fとの間の距離はそれぞれL1である。また、第2ノズル列9bと第3ノズル列9cとの間の距離、および第4ノズル列9dと第5ノズル列9eとの間の距離はそれぞれL2である。ここで、第1ノズル列9a〜第6ノズル列9fの間の距離がそれぞれ均等でも良いのは勿論である。
また、記録ヘッド7における第1ノズル列9a〜第6ノズル列9fの幅方向両側には、用紙Pの有無を検出することができるセンサー10が設けられている。またさらに、図3における点模様で示される範囲Aは、記録データに基づいて記録される範囲である。
通常記録モードが選択されている場合、記録データに基づいて記録される範囲Aの位置に拘わらずキャリッジ13を移動させる第1キャリッジ移動モードが選択されるように構成されている。言い換えると、記録開始位置および記録終了位置に拘わらずキャリッジ13の停止位置が決定されるように構成されている。また、キャリッジ13の停止位置は、ノズル列9の位置が用紙Pの両側側端より外側となる位置に決定されるように構成されている。即ち、用紙Pの幅方向Xにおける位置およびサイズを認識し、該認識に基づいて決定されるように構成されている。
以下、具体的な動作について説明する。
一回目の移動における記録される範囲Aは、側端に対して記録を実行しない所謂、縁有り記録で記録可能な全範囲である。
先ず、一回目のキャリッジ13の移動(走査)において、移動工程としてキャリッジ13は、図3における右側から左側へ移動する。この際、用紙Pの右側側端P2より外側の位置に停止した状態から左側へ加速する。
ここで、停止位置から記録される範囲Aまでの間に距離があるのは、キャリッジ13が所定の速度まで加速するために所定の距離が必要であり、所定の速度に達したときに記録される範囲Aに到達するようにするためである。
そして、記録工程として記録される範囲Aの右端から記録を開始し、記録される範囲Aの左端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して用紙Pの左側側端P1より外側の位置で停止する。この際、用紙Pは送り方向下流側(図1および図2におけるY軸の矢印方向)へ所定量だけ送られる。
尚、キャリッジ13が用紙Pの右側側端P2および左側側端P1を通過したか否かは、センサー10による用紙Pの検出状態によって判断することができる。また、前記第1モーター(図示せず)の駆動量からも判断することができる。
次に、二回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図3における左側から右側へ移動する。この際、用紙Pの左側側端P1より外側の位置に停止した状態から右側へ加速する。そして、記録される範囲Aの左端から記録を開始し、記録される範囲Aの右端まで記録を実行する。その後、所定の速度を保ちながら右側側端P2近傍まで移動し、キャリッジ13は減速して停止する。このときの停止位置は、ノズル列9の位置が用紙Pの右側側端P2より外側となる位置であって、一回目のキャリッジ13の移動開始前に停止していた位置と同じである。
続いて、三回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図3における右側から左側へ移動する。この際のキャリッジ13の移動の仕方については、一回目のキャリッジ13の移動の仕方と同じである。ただし、この際の記録実行については、記録される範囲Aが異なるため、記録を開始するタイミングおよび終了するタイミングがそれぞれ一回目のタイミングと異なる。即ち、一回目と同じように加速し、同じように等速で移動し、同じように減速し停止するが、インクを吐出するタイミングが一回目と異なる。
さらに続いて、四回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図3における左側から右側へ移動する。この際のキャリッジ13の移動の仕方については、二回目のキャリッジ13の移動の仕方と同じである。ただし、この際の記録実行については、記録される範囲Aが異なるため、記録を開始するタイミングおよび終了するタイミングがそれぞれ二回目のタイミングと異なる。即ち、二回目と同じように加速し、同じように等速で移動し、同じように減速し停止するが、インクを吐出するタイミングが二回目と異なる。
そして、次回のキャリッジ13の移動における記録データがないため、その後、用紙Pは送り方向下流側へ送られ、排出部の排出スタッカーに排出される。
以上、説明したように通常記録モードでは、第1キャリッジ移動モードが選択される。従って、走査の回毎に記録される範囲Aが変わった場合であっても、ノズル列9が用紙Pの両側側端と対向する位置でキャリッジ13が停止することはない。
ここで、第1キャリッジ移動モードは、キャリッジ13の停止位置が、ノズル列9が用紙Pの両側側端と対向する位置でなければよい。ノズルに粉状物が付着する量を低減するためである。上記の通常記録モードでは、キャリッジ13の停止位置をノズル列9の位置が用紙Pの両側側端より外側となる位置として第1キャリッジ移動モードを説明したが、これに限られるものではない。縁有り記録の縁である余白を広くすることで、キャリッジ13の停止位置をノズル列9の位置が用紙Pの両側側端より内側となる位置にすることができる。
技術的思想として第1キャリッジ移動モードは、キャリッジ13の停止位置が、ノズル列9の位置が用紙Pの両側側端と対向しない位置となる関係を保つことができればよい。前述したようにノズルに粉状物が付着する量を低減するためである。
例えば、距離L1より長い第2ノズル列9bと第3ノズル列9cとの間の距離L2、および第4ノズル列9dと第5ノズル列9eとの間の距離L2を有効に利用してもよい。
具体的には、第2ノズル列9bと第3ノズル列9cとの間の略中央、または第4ノズル列9dと第5ノズル列9eとの間の略中央が用紙Pの両側側端と対向する位置でキャリッジ13が停止するように制御してもよい。
[最短記録モード(第2キャリッジ移動モード)]
図4に示すのは、本発明に係る最短記録モードにおける用紙に対する相対的なキャリッジの動作を示す平面概念図である。
図4に示す如く、最短記録モードが選択されている場合、第2キャリッジ移動モードが選択される。第2キャリッジ移動モードでは、今回のキャリッジ13の幅方向Xへの移動における記録データと、次回の幅方向Xへの移動における記録データとを考慮して当該回の幅方向Xへ移動した際のキャリッジ13の停止位置が決められる。図4における点模様で示される範囲Aは、記録データに基づいて記録される範囲である。
尚、第1キャリッジ移動モードと第2キャリッジ移動モードとの比較を容易にするために記録データに基づいて記録される範囲Aは前述した図3と同じであるものとする。
先ず、一回目のキャリッジ13の移動(走査)において、キャリッジ13は、図4における右側から左側へ移動する。ここで、一回目の移動における記録される範囲Aは、前述したように縁有り記録で記録可能な全範囲である。従って、一回目のキャリッジ13の移動については、前述した通常記録モードの場合と同様である。その説明は省略する。
次に、二回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図4における左側から右側へ移動する。この際、用紙Pの左側側端P1より外側の位置に停止した状態から右側へ加速する。そして、記録される範囲Aの左端から記録を開始し、記録される範囲Aの右端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して停止する。
この際、次回である三回目のキャリッジ13の移動における記録データに基づいて記録される範囲Aを考慮してキャリッジ13の停止位置が決定される。二回目のキャリッジ13の移動における記録される範囲Aの終点である右端の位置が、次回の三回目のキャリッジ13の移動における記録される範囲Aの始点である右端の位置より左側であるか否かを制御部が判断する。即ち、次回の記録開始位置が今回の記録終了位置より今回のキャリッジ13の移動方向下流側か否かを判断する。
本実施例では図4に示す如く、次回である三回目の記録開始位置が今回である二回目の記録終了位置より今回である二回目のキャリッジ13の移動方向下流側である場合である。従って、次回の記録される範囲Aの右端の位置から右側へ加減速に必要な距離を加えた位置で停止するように制御部が制御する。この際、用紙Pは送り方向下流側へ所定量だけ送られる。
続いて、三回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図4における右側から左側へ移動する。この際、前回である二回目のキャリッジ13の移動において決定された停止位置に停止した状態から左側へ加速する。そして、記録される範囲Aの右端から記録を開始し、記録される範囲Aの左端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して停止する。この際、次回である四回目のキャリッジ13の移動における記録データに基づいて記録される範囲Aを考慮してキャリッジ13の停止位置が決定される。前回と同様に、次回である四回目の記録開始位置が今回である三回目の記録終了位置より今回のキャリッジ13の移動方向下流側か否かを判断する。
本実施例では図4に示す如く、次回である四回目の記録開始位置が今回である三回目の記録終了位置より今回である三回目のキャリッジ13の移動方向下流側ではない場合である。係る場合、今回である三回目の記録される範囲Aの左端の位置から左側へ加減速に必要な距離を加えた位置で停止するように制御部が制御する。この際、用紙Pは送り方向下流側へ所定量だけ送られる。
さらに続いて、四回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図4における左側から右側へ移動する。この際、前回である三回目のキャリッジ13の移動において決定された停止位置に停止した状態から右側へ加速する。そして、記録される範囲Aの左端から記録を開始し、記録される範囲Aの右端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して停止する。この際、次回のキャリッジ13の移動における記録データがない。係る場合、今回である四回目の記録される範囲Aの右端の位置から右側へ加減速に必要な距離を加えた位置で停止するように制御部が制御する。その後、用紙Pは送り方向下流側へ送られ、排出部の排出スタッカーに排出される。
その結果、次回の記録データに基づいて記録される範囲Aに拘わらずキャリッジ13が常に所定の距離だけ移動する制御方法と比較して、記録をしていないときのキャリッジ13の移動を低減することができる。即ち、無駄なキャリッジ13の移動距離のロスおよび移動時間のロスを低減することができる。
ところが、キャリッジ13の停止位置がキャリッジ13の移動毎に異なり、一のノズル列9が用紙Pの側端(P1、P2)と対向する関係となる位置でキャリッジ13が停止する場合がある。
係る場合、従来技術における問題点と同様に、前記対向する関係となるノズル列9に紙粉等の粉状物が付着する虞がある。これにより、所望の記録品質を得ることができない虞がある。
そこで、本実施形態のプリンター1は、以下のようにキャリッジ移動モードを選択するように構成されている。
図5に示すのは、本発明に係るキャリッジ移動モードの選択方法を示す図である。
図5に示す如く、ステップS1では、制御部は、判断工程として送られる媒体が第1類の媒体か否かを判断する。
ここで、「第1類の媒体」とは、媒体の材質の主要な構成要素がパルプであるものをいう。
具体的には、送られる媒体が前述した普通紙66(図7(B)参照)か否かを判断する。普通紙66か否かの判断は、プリンター1の記録設定において、設定された用紙Pが普通紙66であるか否かで判断することができる。また、記録手段4より送り方向上流側における用紙Pの側端近傍に設けられた粉状物発生量測定手段の一例である光センサーを用いることにより粉状物の発生量の多少を判断することができる。
ここで、普通紙66である場合、紙粉等の粉状物の発生量が比較的多いので、スループットより記録品質を優先させることが望ましい。従って、普通紙66であると判断した場合、第1キャリッジ移動モードを選択することを考慮してステップS2へ進む。
一方、普通紙66でない場合、例えば、前述した写真用紙61(図7(A)参照)である場合、前述したように紙粉等の粉状物の発生量が極僅かである。係る場合、最短記録モードを実行した場合であっても粉状物によって記録品質が低下する虞は殆どない。そのため、記録品質を特に優先する必要がない。従って、普通紙66でないと判断した場合、スループット優先の第2キャリッジ移動モードを選択するために、ステップS5へ進む。
ステップS2では、制御部は、記録データに基づく記録を実行する際の解像度の高低を判断する。具体的には、所定の閾値より前記解像度の値が高いか否かを判定する。「所定の閾値」は、適宜定めることができるものとする。
ここで、解像度が高い場合、高品質の記録物が求められていると考えられるので、スループットより記録品質を優先させる。従って、解像度が高いと判断した場合、第1キャリッジ移動モードを選択することを考慮してステップS3へ進む。尚、普通紙の場合の初期設定であるデフォルトでは第1キャリッジ移動モードが選択されている。
一方、解像度が低い場合、高品質の記録物が求められてはいないと考えられるので、記録品質よりスループットを優先させる。従って、解像度が低いと判断した場合、スループット優先の第2キャリッジ移動モードを選択するために、ステップS5へ進む。
ステップS3では、制御部は、記録データに基づく記録を実行する際の記録モードが単色モードか複数色モードかを判断する。具体的には、記録するインクの色が一色か、二色以上かを判断する。単色モードは所謂、モノクロモードである。一方、複数色モードは所謂、カラーモードである。尚、本実施例では、二色のインクによって記録する場合はカラーモード(複数色モード)として取り扱う。
ここで、カラーモードである場合、文書等ではく写真を記録することが多く、高品質の記録物が求められていることが多いので、スループットより記録品質を優先させる。「文書等」には、文書の他に例えば、線画で表された図形などのものが含まれる。従って、カラーモードであると判断した場合、第1キャリッジ移動モードを選択するために、ステップS4へ進む。
一方、モノクロモードである場合、写真ではなく文書等を記録することが多く、高品質の記録物が求められていることが少ないので、記録品質よりスループットを優先させる。従って、モノクロモードであると判断した場合、スループット優先の第2キャリッジ移動モードを選択するために、ステップS5へ進む。
ステップS4では、制御部は、選択工程として第1キャリッジ移動モードを選択して実行する。例えば、前述した通常記録モードを実行する。従って、前述したように、ノズル列9に紙粉等の粉状物が付着する虞を低減させることができる。その結果、所望の高品質の記録物を得ることができる。そして、シーケンスを終了する。
ステップS5では、制御部は、選択工程として第2キャリッジ移動モードを選択して実行する。具体的には、前述した最短記録モードを実行する。その結果、前述したように、通常記録モードを実行した場合と比較して、スループットを短くすることができる。そして、シーケンスを終了する。
尚、上記実施例では、プリンター自体が、種々の判断をするように構成したが、外部のコンピューターが判断するように構成してもよい。例えば、プリンター1に接続されたコンピューター側のドライバーにおいて判断するように構成してもよい。係る場合も同様の作用効果を得ることができるからである。
また、上記実施例では、キャリッジ13が停止した状態から加速し、等速で移動している状態となってから記録を実行し、その後減速して停止する構成として説明したがこれに限られない。キャリッジ13の加速中および減速中においても記録を実行する構成としてもよいのは勿論である。上記実施例において、加減速中に記録を実行しない構成として説明をしたのは、本願発明の理解をより容易にするためである。
またさらに、上記実施例では、単色モードか複数色モードかを判断したが、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の四色以上か否かを判断するように構成してもよい。係る場合、四色以上であると判断したとき、第1キャリッジ移動モードを選択する。一方、四色未満であると判断したとき、第2キャリッジ移動モードを選択する。シアン、マゼンタ、イエローの色料の三原色にブラックを加えた四色にすることにより、減法混色で再現できる範囲を拡げることができ、高品質な記録を実行することができるからである。一方、前記四色のうち、一色でも欠けると、前記再現できる範囲が不十分で、高品質な記録を望むことが困難となる。係る場合、スループットを優先する。
また、上記実施例では、キャリッジ13の幅方向Xへの移動の往路および復路においてインクを吐出する所謂、ツーウェイパスの構成について説明したが、これに限られるものではない。前記往路および復路の一方においてインクを吐出する所謂、ワンウェイパスの構成でもよい。係る場合も、第1キャリッジ移動モードおよび第2キャリッジ移動モードの一を選択することにより、同様の作用効果を得ることができるからである。
尚、ワンウェイパスの構成では、第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジ13の移動がインクの吐出を行う移動であるとき、今回(n回目)のキャリッジ13の移動における停止位置は、今回(n回目)の記録終了位置に基づいて決められる。言い換えると、次回(n+1回目)の記録開始位置は考慮しない。
一方、今回(n回目)のキャリッジ13の移動がインクの吐出を行わない移動であり、記録データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジ13の移動があるとき、今回(n回目)の移動における停止位置は、次回(n+1回目)の記録開始位置に基づいて決められる。
またさらに、上記実施例では、送られる用紙P(媒体)が普通紙66であるか否かでキャリッジ移動モードを選択するように構成した。これは技術的思想としては、用紙Pの側端において紙粉等の粉状物が発生しやすいか否かでキャリッジ移動モードを選択するものである。従って、用紙P(媒体)の主要な構成要素がパルプであるか否かでキャリッジ移動モードを選択するように構成してもよい。また、用紙P(媒体)の主要な構成要素が樹脂であるか否かでキャリッジ移動モードを選択するように構成してもよい。またさらに、用紙P(媒体)の構成が塗装加工されている構成か否かでキャリッジ移動モードを選択するように構成してもよい。
例えば、用紙Pが所謂、コート紙である場合、発生する紙粉量の多少に応じてキャリッジ移動モードを選択する。
ここで、「コート紙」とは、上級印刷紙、中級印刷紙等のパルプを主要な構成要素とした普通紙66をそれぞれ塗装加工したものをいう。具体的には、上質コート紙、中質コート紙等をいう。
コート紙のメーカーによって広葉樹を原料とする木材パルプを使用しているか、針葉樹を原料と木材パルプを使用しているかが異なる。これにより、前述したように粉状物が生じる量も異なる。
また、コート紙でも、塗装量が異なると、前述したように粉状物が生じる量も異なる。塗装量が比較的少ない軽量コート紙は、コート紙より粉状物が生じる量が多い傾向がある。
これらの要素を考慮して、第1キャリッジ移動モードか第2キャリッジ移動モードかを選択する。
本実施形態の液体噴射装置の一例であるプリンター1は、複数のノズルから構成されるノズル列9を有し、液体噴射データとしての記録データに基づいて被液体噴射媒体の一例である用紙Pに対してノズル列9から液体の一例であるインクを吐出する液体噴射ヘッドの一例である記録ヘッド7と、記録ヘッド7を有し、送られる用紙Pの幅方向Xへ移動するキャリッジ13と、を備え、今回(n回目)の移動におけるキャリッジ13の停止位置が、キャリッジ13の次回(n+1回目)の移動における記録データに拘わらず、用紙Pの幅方向Xにおける大きさに基づいて幅方向Xにおける所定の位置に決められる第1キャリッジ移動モードと、用紙Pの幅方向Xにおける大きさに拘わらず、今回(n回目)の移動における記録データおよび次回(n+1回目)の移動における記録データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動におけるキャリッジ13の停止位置が決められる第2キャリッジ移動モードと、を有しており、用紙Pの種類に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択して記録を実行する構成であることを特徴とする。
また、本実施形態において、用紙Pの材質の主要な構成要素がパルプである第1類の媒体の一例である普通紙66の場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、用紙Pの材質の主要な構成要素が樹脂である第2類の媒体の一例である写真用紙61の場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、用紙Pの構造が塗装加工されていない構造である第3類の媒体の一例である普通紙66の場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、用紙Pの構造が塗装加工されている構造である第4類の媒体の一例である写真用紙61の場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成であることを特徴とする。
また、本実施形態において、前記第1キャリッジ移動モードの前記所定の位置は、ノズル列9と用紙Pの幅方向側端とが対向しない関係となる位置であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、キャリッジ13の幅方向Xへの移動の往路および復路において、記録ヘッド7からインクを吐出する構成である場合、前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジ13の移動における前記停止位置は、記録データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジ13の移動があるとき、次回(n+1回目)の記録開始位置と、今回(n回目)の記録終了位置と、比較して今回(n回目)のキャリッジ13の移動方向下流側である一方に基づいて決められる構成であることを特徴とする。
また、キャリッジ13の幅方向Xへの移動の往路および復路の一方において、記録ヘッド7からインクを吐出する構成である場合、前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジ13の移動がインクの吐出を行う移動であるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、今回(n回目)の記録終了位置に基づいて決められ、今回(n回目)のキャリッジ13の移動がインクの吐出を行わない移動であり、記録データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジ13の移動があるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、次回(n+1回目)の記録開始位置に基づいて決められる構成であることを特徴とする。
尚、キャリッジ13の幅方向への移動においてどちらの方向への移動が往路でもよいのは言うまでもない。
本実施形態のプリンター1における液体噴射方法としての記録方法は、キャリッジ13を用紙Pの幅方向Xへ移動させる移動工程と、該移動工程において、キャリッジ13に設けられた記録ヘッド7のノズル列9から用紙Pに対してインクを吐出する液体噴射工程としての記録工程と、を有し、今回(n回目)の移動におけるキャリッジ13の停止位置を、キャリッジ13の次回(n+1回目)の移動における記録データに拘わらず、用紙Pの幅方向Xにおける大きさに基づいて幅方向Xにおける所定の位置に決める第1キャリッジ移動モードと、用紙Pの幅方向Xにおける大きさに拘わらず、今回(n回目)の移動における記録データおよび次回(n+1回目)の移動における記録データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動におけるキャリッジ13の停止位置を決める第2キャリッジ移動モードと、をさらに有しており、用紙Pの種類に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する選択工程(S1、S4、S5)を具備することを特徴とする。
尚、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
1 (インクジェット)プリンター、2 給送装置、4 記録手段、5 搬送手段、
6 排出手段、7 記録ヘッド、8 本体、8A 被装着部、8B カバー、
9 ノズル列、9a 第1ノズル列、9b 第2ノズル列、9c 第3ノズル列、
9d 第4ノズル列、9e 第5ノズル列、9f 第6ノズル列、10 センサー、
11 用紙カセット、12 分離部材、13 キャリッジ、14 移動手段、
15 インクカートリッジ、16 ピックアップローラー、17 揺動部材、
18 揺動軸、19 フレキシブル配線板、20 ガイドローラー、21 分離手段、
22 分離ローラー、23 駆動ローラー、24 操作スイッチ、
25 第1中間送り部、26 駆動ローラー、27 アシストローラー、
29 従動ローラー、31 第2中間送り部、32 駆動ローラー、
33 アシストローラー、35 搬送駆動ローラー、36 搬送従動ローラー、
37 上側紙案内部、39 媒体支持部、41 キャリッジガイド軸、
44 排出駆動ローラー、45 排出従動ローラー、
50 (本願が考慮する)キャリッジ、51 記録ヘッド、52 A列のノズル、
53 B列のノズル、54 C列のノズル、55 D列のノズル、56 E列のノズル、57 F列のノズル、58 用紙、59 左側側端、60 右側側端、61 写真用紙、62 表面コート層、63 インク吸収層、64 ベース層、65 バックコート層、
66 普通紙、67 ベース層、68 (写真用紙の)側端、69 (普通紙の)側端、A 記録範囲、L1 第1〜第2、第3〜第4、第5〜第6ノズル列間の距離、
L2 第2〜第3、第4〜第5ノズル列間の距離、P 用紙、P1 用紙の左側側端、
P2 用紙の右側側端、X 幅方向、Y 記録時の送り方向、Z 高さ方向

Claims (12)

  1. ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、
    今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと粉状物が発生しにくい被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記被液体噴射媒体において、粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体と粉状物が発生しにくい被液体噴射媒体に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する制御部と、を備える液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、前記制御部は、前記キャリッジが前記停止位置に停止した状態で、前記被液体噴射媒体を当該被液体噴射媒体の幅方向とは交差する方向に搬送することを特徴とする液体噴射装置。
  3. 請求項1または2に記載の液体噴射装置において、前記制御部は、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素がパルプである第1類の媒体が選択された場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、
    被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素が樹脂である第2類の媒体が選択された場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成である液体噴射装置。
  4. 請求項1または2に記載の液体噴射装置において、前記制御部は、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の構造が塗装加工されていない構造である第3類の媒体が選択された場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、
    被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の構造が塗装加工されている構造である第4類の媒体が選択された場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成である液体噴射装置。
  5. ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、
    今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと粉状物が発生しにくい被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する制御部と、を備える液体噴射装置。
  6. 請求項5に記載の液体噴射装置において、前記制御部は、前記キャリッジが前記停止位置に停止した状態で、前記被液体噴射媒体を当該被液体噴射媒体の幅方向とは交差する方向に搬送することを特徴とする液体噴射装置。
  7. ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、
    今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと粉状物が発生しにくい被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記被液体噴射媒体が粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体では前記第1キャリッジ移動モードを前記第2キャリッジ移動モードに優先する制御部と、を備える液体噴射装置。
  8. 請求項7に記載の液体噴射装置において、前記制御部は、前記キャリッジが前記停止位置に停止した状態で、前記被液体噴射媒体を当該被液体噴射媒体の幅方向とは交差する方向に搬送することを特徴とする液体噴射装置。
  9. ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、
    今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記被液体噴射媒体において、粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体と粉状物が発生しにくい被液体噴射媒体に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する制御部と、を備え、
    前記制御部は、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素がパルプである第1類の媒体が選択された場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、
    被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素が樹脂である第2類の媒体が選択された場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成である液体噴射装置。
  10. ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、
    今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記被液体噴射媒体において、粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体と粉状物が発生しにくい被液体噴射媒体に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記キャリッジが前記停止位置に停止した状態で、前記被液体噴射媒体を当該被液体噴射媒体の幅方向とは交差する方向に搬送し、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素がパルプである第1類の媒体が選択された場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、
    被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の材質の主要な構成要素が樹脂である第2類の媒体が選択された場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成である液体噴射装置。
  11. ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、
    今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記被液体噴射媒体において、粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体と粉状物が発生しにくい被液体噴射媒体に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する制御部と、を備え、
    前記制御部は、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の構造が塗装加工されていない構造である第3類の媒体が選択された場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、
    被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の構造が塗装加工されている構造である第4類の媒体が選択された場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成である液体噴射装置。
  12. ノズルを有し、液体噴射データに基づいて被液体噴射媒体に対して前記ノズルから液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、
    今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない位置とする第1キャリッジ移動モードと、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する位置を含む第2キャリッジ移動モードと、を有し、前記被液体噴射媒体において、粉状物が発生しやすい被液体噴射媒体と粉状物が発生しにくい被液体噴射媒体に応じて前記第1キャリッジ移動モードおよび前記第2キャリッジ移動モードの一を選択する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記キャリッジが前記停止位置に停止した状態で、前記被液体噴射媒体を当該被液体噴射媒体の幅方向とは交差する方向に搬送し、被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の構造が塗装加工されていない構造である第3類の媒体が選択された場合、前記第1キャリッジ移動モードを選択し、
    被液体噴射媒体として被液体噴射媒体の構造が塗装加工されている構造である第4類の媒体が選択された場合、前記第2キャリッジ移動モードを選択する構成である液体噴射装置。
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