JP5375641B2 - 液体噴射装置、液体噴射方法 - Google Patents

液体噴射装置、液体噴射方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5375641B2
JP5375641B2 JP2010025449A JP2010025449A JP5375641B2 JP 5375641 B2 JP5375641 B2 JP 5375641B2 JP 2010025449 A JP2010025449 A JP 2010025449A JP 2010025449 A JP2010025449 A JP 2010025449A JP 5375641 B2 JP5375641 B2 JP 5375641B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carriage
movement
liquid
paper
liquid ejecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010025449A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011161719A (ja
Inventor
成弘 隠岐
聡 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2010025449A priority Critical patent/JP5375641B2/ja
Publication of JP2011161719A publication Critical patent/JP2011161719A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5375641B2 publication Critical patent/JP5375641B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Description

本発明は、被液体噴射媒体を送る送り手段と、液体を噴射するノズルを有し、前記送り手段によって送られた被液体噴射媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、該キャリッジを幅方向へ移動させる移動手段と、を備えた液体噴射装置および該液体噴射装置における液体噴射方法に関する。
本願において、液体噴射装置には、インクジェットプリンター、ラインプリンター、複写機、ファクシミリ等の記録装置が含まれるものとする。ここで、ラインプリンターには、例えば、用紙の送り方向にノズル列が延設されており、記録を実行する際に記録ヘッドを有するキャリッジが用紙の幅方向に数回移動する構成ものが含まれるものとする。
従来では、特許文献1に示す如く、媒体としての用紙が送り手段によって送られるようにプリンターが構成されていた。
また、特許文献2に示す如く、n回目のキャリッジの移動において、次回であるn+1回目のキャリッジの移動における記録データを考慮してキャリッジの停止位置が決定されるように構成されていた。これにより、インクを吐出していないときのキャリッジの移動距離のロスおよび移動時間のロスと最小にすることができた。その結果、用紙一枚当たりの記録開始から終了までに要する時間である所謂、スループットを短くすることができた。
特開2002−036671号公報 特開2005−319635号公報
しかしながら、被液体噴射媒体(用紙)の種類によっては側端において粉状物が発生しやすいものがあり、特に、被液体噴射媒体の後端が送り手段であるローラー対によって挟持されるニップ点を通過した際、粉状物が多く発生する。そして、次回であるn+1回目のキャリッジの移動における記録データを常に考慮してキャリッジの停止位置を決定し記録を実行したとすると、後述するようにノズルに粉状物が付着する量が多くなる虞がある。これにより、所望の液体噴射品質(記録品質)を得ることができない虞がある。
図12(A)〜図12(E)に示すのは、本願が考慮するキャリッジ50の停止位置別に示す記録ヘッド51の面における粉状物の付着量を示す図である。このうち、図12(A)は記録ヘッド51のノズル列と用紙58の側端(59、60)との関係を示す概略平面図である。
尚、記録ヘッド51が二つ図示しているがこれは記録ヘッド51が実際に二つあるのではない。それぞれの記録ヘッド51の位置を示すものであり記録ヘッド51は実際には一つである。
また、図12(B)は図12(A)における用紙58の左側側端59とノズル列間とが対向する位置で停止した記録ヘッド51の面の粉状物の数量を示す図である。尚、縦軸は粉状物の数量を示す。一方、横軸は記録ヘッド51の面における幅方向の位置を示す。またさらに、図12(C)は図12(A)における用紙58の中央とノズル列とが対向する位置で停止した記録ヘッド51の面の粉状物の数量を示す図である。縦軸および横軸は図12(B)と同様である。
また、図12(D)は、図12(A)における用紙58の左側側端59とノズル列間とが対向する位置で停止した記録ヘッド51の面の粉状物の数量を示す図である。また、図12(D)は図12(B)と対応している。尚、図12(D)の縦軸は粉状物の数量を示す。一方、横軸は記録ヘッド51の面における送り方向の位置を示す。またさらに、図12(E)は図12(A)における用紙58の中央とノズル列とが対向する位置で停止した記録ヘッド51の面の粉状物の数量を示す図である。また、図12(E)は図12(C)と対応している。図12(E)の縦軸および横軸は図12(D)と同様である。
図12(A)に示す如く、記録ヘッド51はキャリッジ50に保持されており、用紙58の送り方向に対する幅方向に移動可能に設けられている。また、記録ヘッド51には、左側から順にA列〜F列の計6列のノズル列(52〜57)が形成されている。
例えば、図12(A)に示す如く、用紙58の左側側端59と記録ヘッド51のC列のノズル54〜D列のノズル55間とが対向する関係の位置で記録ヘッド51が停止している状態で用紙58を送り方向下流側へ送る。係る場合における記録ヘッド51の面に付着する粉状物の量を示したのが図12(B)である。
また、用紙58の中央と記録ヘッド51のA列のノズル51〜F列のノズル57とが対向する関係の位置で記録ヘッド51が停止している状態で用紙58を送り方向下流側へ送る。係る場合における記録ヘッド51の面に付着する粉状物の量を示したのが図12(C)である。
図12(B)に示す如く、用紙58の左側側端59と対向するC列のノズル54〜D列のノズル55間における紙粉等の粉状物の付着量が著しく多い。
これは、用紙58が送られることにより僅かな振動が生じ、用紙58の側端において紙粉が発生し、発生した紙粉が舞い上がって記録ヘッド51の面に付着するものと考えられる。また、粉状物の付着量の分布の仕方はガウス分布に近いと考えられる。
また、図12(C)に示す如く、用紙58の中央と対向する記録ヘッド51における粉状物の付着量は、図12(B)の場合と比較して極めて少ない。これは、用紙58の中央では紙粉等の粉状物が発生しにくいため、記録ヘッド51の面に付着する量が少ないものと考えられる。
またさらに、図12(D)に示す如く、A列〜B列のノズル(52、53)間、B列〜C列のノズル(53、54)間、C列〜D列のノズル(54、55)間、D列〜E列のノズル(55、56)間、E列〜F列のノズル(56、57)間のそれぞれについて、送り方向における粉状物の付着量の分布をみる。そして、図12(B)より明らかに付着量が著しく多いC列〜D列のノズル(54、55)間に着目すると、図12(D)より送り方向上流側における粉状物の付着量が著しく多いことがわかる。これは、用紙58の後端が送り手段であるローラー対のニップ点を通過した際に用紙58の後端側の姿勢おより表裏方向における位置が変化することで粉状物が舞い上がると考えられる。そのため、C列〜D列のノズル(54、55)間における送り方向上流側に粉状物の付着量の分布のピークができると考えられる。特に送り方向上流端にピークができる。
一方、図12(E)に示す如く、記録ヘッド51が用紙58の中央に位置している場合では、全体的に粉状物の付着量がそもそも少なく、送り方向における付着量の分布は略均等である。言い換えると、送り方向における付着量の分布のピークはない。これは、粉状物の付着量がそもそも少なくからである。さらに、用紙58の端部である先端および後端と記録ヘッド51とが対向するのが一瞬であり、図12(B)および図12(D)に示す用紙58の側端59(60)と記録ヘッド51とが対向する時間の長さと比較して極めて短いから殆ど影響がないと考えられる。
尚、用紙58の右側側端60と記録ヘッド51のノズル面とが対向する関係の位置で記録ヘッド51が停止している状態で用紙58を送り方向下流側へ送った場合は、左側側端59と記録ヘッド51のノズル面とが対向する関係の位置の場合と同様である。即ち、側端と対向する位置に付着量の分布のピークがある。記録ヘッド51の面に付着する粉状物の量およびその分布は、図12(B)と同様であるため分布の図示は省略する。
これらのことから、送られる用紙58の後端がローラー対のニップ点を通過し、用紙58の後端の姿勢および表裏方向における位置が変位することにより、特に用紙58の側端(59、60)において紙粉が発生し、発生した紙粉が舞い上がって記録ヘッド51の面に付着するものと考えられる。
そして、前述したように次回であるn+1回目のキャリッジ50の移動における液体噴射データを考慮してキャリッジ50の停止位置を決定し液体噴射を実行したとすると、ノズルに粉状物が付着する量が多くなる虞がある。これにより、所望の液体噴射品質を得ることができない虞がある。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、被液体噴射媒体の後端の姿勢および表裏方向の位置の変化を考慮してキャリッジ移動モードを切り換える液体噴射装置および液体噴射方法を提供することである。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様の液体噴射装置は、被液体噴射媒体を送る送り手段と、液体を噴射するノズルを有し、前記送り手段によって送られた被液体噴射媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、該キャリッジを幅方向へ移動させる移動手段と、を備え、被液体噴射媒体の幅方向へ移動した際の前記キャリッジが停止する位置を前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない関係となる位置とする第1キャリッジ移動モードと、今回(n回目)の移動における液体噴射データおよび次回(n+1回目)の移動における液体噴射データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置が決められる第2キャリッジ移動モードと、を有しており、該第2キャリッジ移動モードによって液体噴射をしている場合、被液体噴射媒体における送り方向上流端である後端が前記送り手段を通過する際に、前記第2キャリッジ移動モードから前記第1キャリッジ移動モードに切り換える構成であることを特徴とする。
ここで、「通過する際」は、通過する直前、通過する瞬間、通過した直後を含む時間的に幅のある概念である。
本発明の第1の態様によれば、被液体噴射媒体の後端が前記送り手段を通過する際、前記第1キャリッジ移動モードに切り換えることにより前記キャリッジが停止する位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の側端とが対向しない位置とすることができる。
ここで、被液体噴射媒体の後端が前記送り手段を通過したとき、被液体噴射媒体の後端側は前記送り手段から離間し力を受けない状態へと変化する。そのため、被液体噴射媒体の後端側の姿勢および表裏方向における位置が変化しやすい。このとき、被液体噴射媒体の側端で粉状物が舞い上がり前記ノズルに付着しやすい。
そこで、前述したように前記対向しない位置に前記キャリッジを停止させる前記第2キャリッジ移動モードに切り換える。その結果、被液体噴射媒体の側端で生じやすい粉状物が前記ノズルに付着することを抑制することができる。特に、送り方向において前記送り手段から前記液体噴射ヘッドのノズルまでの距離が短い場合に有効である。また、前記液体噴射ヘッドにおいて送り方向にノズル列が形成されている場合、送り方向上流側のノズルに付着しやすい傾向にある。係る場合においても有効である。
尚、被液体噴射媒体の後端の位置の把握については、センサー等の検出手段を前記送り手段より送り方向上流側に設けることにより、前記液体噴射装置が把握する構成とすることができる。また、被液体噴射媒体のサイズ設定により先端から後端までの長さを認識し、該長さに基づいて後端の位置を把握する構成とすることもできる。ここで、液体噴射装置が液体噴射を開始する際、先端の位置を把握していることは言うまでもない。
また、粉状物が舞い上がり始めてから前記ノズル近傍に到達までタイムラグがあるため、前記通過する瞬間、前記通過した直後にキャリッジ移動モードを切り換えてもよい。
本発明の第2の態様は、第1の態様において、前記液体噴射ヘッドと対向する位置に設けられ、被液体噴射媒体を支持する媒体支持部をさらに備え、前記第1キャリッジ移動モードに切り換えた後において、被液体噴射媒体の後端が前記媒体支持部に支持された際、前記第1キャリッジ移動モードから前記第2キャリッジ移動モードに戻す構成であることを特徴とする。
本発明の第2の態様によれば、第1の態様と同様の作用効果に加え、被液体噴射媒体一枚当たりの液体噴射開始から終了までの所要時間である所謂、スループットが前記第1キャリッジ移動モードに切り換えることにより長くなる分を、出来るだけ短くすることができる。即ち、被液体噴射媒体一枚当たりにおける前記第2キャリッジ移動モードで液体噴射を実行する割合を出来るだけ大きくすることにより、スループットが低下すること最小限に留めることができる。
尚、被液体噴射媒体の後端が前記媒体支持部に支持された後では、被液体噴射媒体の後端側の姿勢が安定しているので、舞い上がった粉状物が落ち着くと考えることができる。そして、前記第1キャリッジ移動モードから前記第2キャリッジ移動モードに戻しても、粉状物が前記ノズルに付着する問題は小さいと考えることができる。
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、前記液体噴射ヘッドと対向する位置に設けられ被液体噴射媒体を支持する媒体支持部をさらに備え、前記送り手段はローラー対であり、該ローラー対が被液体噴射媒体を挟圧する位置は、前記液体噴射ヘッドと前記媒体支持部とが対向する方向において、前記媒体支持部より前記液体噴射ヘッド側に位置する構成であることを特徴とする。
本発明の第3の態様によれば、第1または第2の態様と同様の作用効果に加え、前記挟圧する位置が前記液体噴射ヘッド側に位置する場合、前記挟圧する位置を被液体噴射媒体の後端が通過した際に被液体噴射媒体の後端側の姿勢および前記対向する方向における位置が必ず変化する。係る場合に、被液体噴射媒体から粉状物が発生し舞い上がりやすい傾向にあるので、前記キャリッジ移動モードを切り換える構成は特に有効である。
本発明の第4の態様は、第1から第3のいずれか一の態様において、前記送り手段より送り方向上流側に被液体噴射媒体の有無を検出する検出手段が設けられていることを特徴とする。
本発明の第4の態様によれば、第1から第3のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記液体噴射装置は前記検出手段によって被液体噴射媒体の後端の位置を精度よく把握することができる。その結果、前記第1キャリッジ移動モードに切り換えるタイミングの精度をよくすることができる。さらに、上記第2の態様においては、前記第2キャリッジ移動モードに戻すタイミングの精度もよくすることができる。
本発明の第5の態様は、第1から第4のいずれか一の態様において、前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジの移動における前記停止位置は、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置と、今回(n回目)の液体噴射終了位置とを比較して今回(n回目)のキャリッジの移動方向下流側である一方に基づいて決められる構成であり、前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路の一方において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行う移動であるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、今回(n回目)の液体噴射終了位置に基づいて決められ、今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行わない移動であり、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置に基づいて決められる構成であることを特徴とする。
本発明の第5の態様によれば、第1から第4のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、所謂、ワンウェイパスおよびツーウェイパスの構成の場合がある。両者いずれの場合であっても、液体を噴射せずにキャリッジが移動する時間および距離のロスを前記第1キャリッジ移動モードの場合と比較して少なくすることができる。言い換えると、第2キャリッジ移動モードは、スループットを優先したモードである。係る場合に前記ノズルと被液体噴射媒体の側端とが対向する関係となる位置に前記キャリッジが停止する場合があるので、上記キャリッジ移動モードを切り換える構成は特に有効である。
本発明の第6の態様は、第1から第5のいずれか一の態様において、前記ノズルは幅方向に複数配設されており、前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、前記第1キャリッジ移動モードでは、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置と、今回(n回目)の液体噴射終了位置とを比較して今回(n回目)のキャリッジの移動方向下流側である一方に基づいて今回(n回目)のキャリッジの移動における停止する予定の位置が算出され、前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路の一方において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、前記第1キャリッジ移動モードでは、今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行う移動であるとき、今回(n回目)のキャリッジの移動における停止する予定の位置は、今回(n回目)の液体噴射終了位置に基づいて算出され、今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行わない移動であり、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、今回(n回目)のキャリッジの移動における停止する予定の位置は、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置に基づいて算出され、前記停止する予定の位置が、幅方向に複数配設されたうちの一のノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する関係となる位置であると前記液体噴射装置が判断した場合、前記停止する予定の位置で前記キャリッジを停止させず、前記一のノズルに対して前記キャリッジの移動方向上流側に隣接した他の上流側のノズルがあるとき、該他の上流側のノズルと前記一のノズルとの間の距離の半分の距離だけ前記停止する予定の位置より移動方向下流側となる位置まで前記キャリッジを移動させ、前記一のノズルに対して前記他の上流側のノズルがないとき、前記一のノズルに対して前記キャリッジの移動方向下流側に隣接した他の下流側のノズルと前記一のノズルとの間の距離の半分の距離だけ前記停止する予定の位置より移動方向下流側となる位置まで前記キャリッジを移動させ、前記対向しない関係となる位置で前記キャリッジを停止させる構成であることを特徴とする。
本発明の第6の態様によれば、第1から第5のいずれか一の態様と同様の作用効果に加え、前記判断した場合、複数のノズル間の距離の半分の距離だけ前記キャリッジを移動方向下流側へ移動させる構成である。従って、幅方向において粉状物が付着する量の分布のピークをノズル間の中央にもってくることができる。即ち、前記分布のピークの位置を幅方向において前記ノズルの位置からずらし、ノズル間の中央にもってくることにより、前記ノズルに付着する粉状物の量を低減することができる。
また、前記分布のピークの位置をずらすために、前記停止する予定の位置から余分に前記キャリッジを移動させる距離は、複数のノズル間の距離の半分の距離だけである。
ここで、前記第1キャリッジ移動モードにおいて、前記キャリッジの停止位置が被液体噴射媒体の幅方向における大きさに基づいて幅方向における所定の位置に決められる構成とすることも可能である。
本態様の構成は、前記所定の位置に決められる場合と比較して、液体を噴射せずにキャリッジが移動する距離のロスおよび移動する時間のロスを小さくすることができる。その分、スループットが低下することを抑制することができる。
またさらに、前記分布のピークの位置をずらすために、複数のノズル間の距離の半分の距離だけ余分に前記キャリッジを移動させる。従って、ノズル間の距離の1.5倍、2.5倍等の距離余分に前記キャリッジを移動させ前記分布のピークの位置をずらした場合と比較して、移動距離が短くて済む。その分、スループットが低下することを抑制することができる。
本発明の第7の態様の液体噴射装置における液体噴射方法は、キャリッジを被液体噴射媒体の幅方向へ移動させる移動工程と、該移動工程において、送り手段によって送られる被液体噴射媒体に対して前記キャリッジに設けられた液体噴射ヘッドのノズルから液体を噴射する液体噴射工程と、を有し、被液体噴射媒体の幅方向へ今回移動した際の前記キャリッジが停止する位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない関係となる位置とする第1キャリッジ移動モードと、今回(n回目)の移動における液体噴射データおよび次回(n+1回目)の移動における液体噴射データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置が決められる第2キャリッジ移動モードと、をさらに有しており、該第2キャリッジ移動モードによって液体噴射をしている場合、被液体噴射媒体における送り方向上流端である後端が前記送り手段を通過する際に、前記第2キャリッジ移動モードから前記第1キャリッジ移動モードに切り換えるモード切り換え工程を具備することを特徴とする。
本発明の第7の態様によれば、上記第1の態様と同様の作用効果を得ることができる。
本発明に係るプリンターの全体を示す斜視図。 本発明に係るプリンターの内部の概略を示す側断面図。 本発明に係る通常記録モードにおけるキャリッジの動作を示す平面図。 本発明に係る最短記録モードにおけるキャリッジの動作を示す平面図。 (A)(B)は写真用紙および普通紙の構造の概略を示す正面断面図。 プリンターの内部の概略を示す側面図(用紙後端が通過する前)。 プリンターの内部の概略を示す側面図(用紙後端が通過する直前)。 プリンターの内部の概略を示す側面図(用紙後端が通過した後)。 本発明に係るキャリッジ移動モードの切り換える方法を示す図。 他の実施形態の品質重視モードにおけるキャリッジの動作を示す平面図。 他の実施形態の品質重視モードにおける制御方法を示す図。 (A)〜(E)は記録ヘッドへの粉状物の付着量を示す図。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すのは、本実施形態に係る画像形成装置としてのプリンターを示す斜視図である。
図1に示すように、プリンター1は、高さ方向であるZ軸方向に薄型のプリンターである。また、プリンター1は、四角箱状の本体8を有している。またさらに、本体8の中央領域には、キャリッジ13が、図1における左右方向X(主走査方向(用紙の幅方向))に沿って延びるように架設されたキャリッジガイド軸41に案内されて、主走査方向に往復移動自在に設けられている。
ここで、キャリッジ13は、移動手段14によって移動するように構成されているものとする。具体的に、移動手段14は、図示しない第1モーターと、図示しない一対のプーリーと、図示しない無端ベルトとを有している。無端ベルトは一対のプーリーに巻回されており、第1モーターが前記一対のうち一方のプーリーを駆動させるように構成されている。そして、無端ベルトの一部がキャリッジ13と係合されていることにより、キャリッジ13へ動力が伝達されるように構成されている。
図1に示すように、本体8の中央領域にはキャリッジ13と対向する下側位置に、長尺板状の媒体支持部39がその長手方向が主走査方向Xと平行となる状態で配置されている。プリンター1の前面(図1における手前側の面)下部には、給紙用の用紙カセット11が、前面側が開口するように本体8に形成された凹状の被装着部8Aに挿抜可能な状態で装着(挿入)されている。また、本体8の右端部前面を覆っているカバー8Bの内側には、複数個のインクカートリッジ15が装填されている。
各インクカートリッジ15のインクは、フレキシブル配線板19に付設された図示しない複数本のインク供給チューブを通じてキャリッジ13にそれぞれ供給され、キャリッジ13の下部に設けられた記録ヘッド7(図2に示す)からインク滴が噴射(吐出)される。なお、記録ヘッド7には、インクを噴射させるための圧力をインクに付与する加圧素子(圧電素子、静電素子、発熱素子等)がノズル毎に内蔵され、加圧素子に所定の電圧が印加されることで対応するノズルからインク滴が噴射(吐出)される構成となっている。
印刷時は、用紙カセット11から給紙されて媒体支持部39上に位置する用紙Pに対して、キャリッジ13と共に主走査方向へ移動する過程の記録ヘッド7からインク滴が噴射されることにより、1ライン分の印刷が施される。こうしてキャリッジ13の一走査による印字動作と、次行までの用紙搬送動作とが交互に繰り返されることにより、用紙Pに対する印刷が進められる。また、本体8の左端前面下部には、電源スイッチを含む各種の操作スイッチ24が設けられている。
図2に示すのは、本発明に係るプリンターの内部の概略を示す側断面図である。
図2に示す如く、プリンター1は、装置底部に給送装置2を備え、当該給送装置2から記録用紙Pを1枚ずつ給送し、記録手段4においてインクジェット記録を行う。そして、装置前方側(図2において左側)に設けられた図示しない排紙スタッカーへ向けて排出される構成を備えている。
給送装置2は、用紙カセット11と、ピックアップローラー16と、ガイドローラー20と、分離手段21と、を備えている。複数枚の用紙Pを積層状態で収容可能な用紙カセット11は、給送装置2の装置本体に対し、装置前方側から装着及び取り外し可能に構成されている。また、第2モーター(図示せず)によって回転駆動されるピックアップローラー16は、揺動軸18を中心に揺動する揺動部材17に設けられている。そして、用紙カセット11に収容された用紙と接して回転することにより、当該最上位の用紙Pを用紙カセット11から送り出す。
用紙カセット11に収容された用紙先端と対向する位置には分離部材12が設けられている。そして、給送されるべき最上位の用紙Pの先端が分離部材12に摺接しつつ下流側に進むことで、次位以降の用紙Pとの第1段階分離が行われる。分離部材12の下流側には自由回転可能なガイドローラー20が設けられている。更にその下流側には、分離ローラー22と駆動ローラー23とを備えて構成された、用紙Pの第2段階分離を行う分離手段21が設けられている。
分離手段21の下流側には、第2モーター(図示せず)により回転駆動される駆動ローラー26と、駆動ローラー26との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラー27と、を備えて構成された第1中間送り部25が設けられている。そして、この第1中間送り部25により、用紙Pが更に下流側へと送られる。尚、符号29は、用紙Pが湾曲反転経路を通過する際の(特に用紙後端が通過する際の)通紙負荷を軽減する従動ローラーを示している。
従動ローラー29の下流側には第2モーター(図示せず)により回転駆動される駆動ローラー32と、駆動ローラー32との間で用紙Pをニップして従動回転するアシストローラー33と、を備えて構成された第2中間送り部31が設けられている。そして、この第2中間送り部31により、用紙Pが更に下流側へと送られる。
第2中間送り部31の下流側には、記録手段4が配置されている。記録手段4は、搬送手段5と、記録ヘッド7と、媒体支持部39と、排出手段6と、を備えている。搬送手段5は、第2モーター(図示せず)によって回転駆動される搬送駆動ローラー35と、該搬送駆動ローラー35に圧接して従動回転するよう上側紙案内部37に軸支される搬送従動ローラー36とを備えて構成されている。そして、この搬送手段5により用紙Pが記録ヘッド7と対向する位置に向けて精密送りされる。
記録ヘッド7はキャリッジ13の底部に設けられ、当該キャリッジ13は主走査方向(図2の紙面表裏方向)に延びるキャリッジガイド軸41にガイドされながら、第1モーター(図示せず)等の移動手段14によって主走査方向に往復動する様に駆動される。記録ヘッド7と対向する位置には媒体支持部39が設けられ、当該媒体支持部39によって、用紙Pと記録ヘッド7との距離が規定されるようになっている。
媒体支持部39の下流側に設けられた排出手段6は、第2モーター(図示せず)によって回転駆動される排出駆動ローラー44と、当該排出駆動ローラー44に接して従動回転する排出従動ローラー45とを備えて構成されている。そして、記録手段4によって記録の行われた用紙Pは、排出手段6により、装置前方側に設けられた排出スタッカー3(図6〜図7参照)へと排出される。
[通常記録モード(第1キャリッジ移動モード(その一))]
図3に示すのは、本発明に係る通常記録モードにおける用紙に対して相対的なキャリッジの動作を示す平面概念図である。
図3に示す如く、記録ヘッド7には、複数のノズル列9およびセンサー10が設けられている。具体的には、図3における左側から第1ノズル列9a、第2ノズル列9b、第3ノズル列9c、第4ノズル列9d、第5ノズル列9eおよび第6ノズル列9fが形成されている。
このうち、第1ノズル列9aと第2ノズル列9bとの間の距離、第3ノズル列9cと第4ノズル列9dとの間の距離、および第5ノズル列9eと第6ノズル列9fとの間の距離はそれぞれL1である。また、第2ノズル列9bと第3ノズル列9cとの間の距離、および第4ノズル列9dと第5ノズル列9eとの間の距離はそれぞれL2である。ここで、第1ノズル列9a〜第6ノズル列9fの間の距離がそれぞれ均等でも良いのは勿論である。
また、記録ヘッド7における第1ノズル列9a〜第6ノズル列9fの幅方向両側には、用紙Pの有無を検出することができるセンサー10が設けられている。またさらに、図3における点模様で示される範囲Aは、記録データに基づいて記録される範囲である。
通常記録モードが選択されている場合、記録データに基づいて記録される範囲Aの位置に拘わらずキャリッジ13を移動させる第1キャリッジ移動モード(その一)が選択されるように構成されている。言い換えると、記録開始位置および記録終了位置に拘わらずキャリッジ13の停止位置が所定の位置に決定されるように構成されている。また、キャリッジ13の停止位置は、ノズル列9の位置が用紙Pの両側側端P1、P2より外側となる位置に決定されるように構成されている。即ち、用紙Pの幅方向Xにおける位置およびサイズを認識し、該認識に基づいて決定されるように構成されている。
以下、具体的な動作について説明する。
一回目の移動における記録される範囲Aは、側端に対して記録を実行しない所謂、縁有り記録で記録可能な全範囲である。
先ず、一回目のキャリッジ13の移動(走査)において、移動工程としてキャリッジ13は、図3における右側から左側へ移動する。この際、用紙Pの右側側端P2より外側の位置に停止した状態から左側へ加速する。
ここで、停止位置から記録される範囲Aまでの間に距離があるのは、キャリッジ13が所定の速度まで加速するために所定の距離が必要であり、所定の速度に達したときに記録される範囲Aに到達するようにするためである。
そして、記録工程として記録される範囲Aの右端から記録を開始し、記録される範囲Aの左端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して用紙Pの左側側端P1より外側の位置で停止する。この際、用紙Pは送り方向下流側(図1および図2におけるY軸の矢印方向)へ所定量だけ送られる。
尚、キャリッジ13が用紙Pの右側側端P2および左側側端P1を通過したか否かは、センサー10による用紙Pの検出状態によって判断することができる。また、前記第1モーター(図示せず)の駆動量からも判断することができる。
次に、二回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図3における左側から右側へ移動する。この際、用紙Pの左側側端P1より外側の位置に停止した状態から右側へ加速する。そして、記録される範囲Aの左端から記録を開始し、記録される範囲Aの右端まで記録を実行する。その後、所定の速度を保ちながら右側側端P2近傍まで移動し、キャリッジ13は減速して停止する。このときの停止位置は、ノズル列9の位置が用紙Pの右側側端P2より外側となる位置であって、一回目のキャリッジ13の移動開始前に停止していた位置と同じである。
続いて、三回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図3における右側から左側へ移動する。この際のキャリッジ13の移動の仕方については、一回目のキャリッジ13の移動の仕方と同じである。ただし、この際の記録実行については、記録される範囲Aが異なるため、記録を開始するタイミングおよび終了するタイミングがそれぞれ一回目のタイミングと異なる。即ち、一回目と同じように加速し、同じように等速で移動し、同じように減速し停止するが、インクを吐出するタイミングが一回目と異なる。
さらに続いて、四回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図3における左側から右側へ移動する。この際のキャリッジ13の移動の仕方については、二回目のキャリッジ13の移動の仕方と同じである。ただし、この際の記録実行については、記録される範囲Aが異なるため、記録を開始するタイミングおよび終了するタイミングがそれぞれ二回目のタイミングと異なる。即ち、二回目と同じように加速し、同じように等速で移動し、同じように減速し停止するが、インクを吐出するタイミングが二回目と異なる。
そして、次回のキャリッジ13の移動における記録データがないため、その後、用紙Pは送り方向下流側へ送られ、排出部の排出スタッカー3(図6〜図8参照)に排出される。
以上、説明したように通常記録モードでは、第1キャリッジ移動モード(その一)が選択される。従って、走査の回毎に記録される範囲Aが変わった場合であっても、ノズル列9が用紙Pの両側側端P1、P2と対向する位置でキャリッジ13が停止することはない。
ここで、第1キャリッジ移動モード(その一)は、キャリッジ13の停止位置が、ノズル列9が用紙Pの両側側端P1、P2と対向する位置でなければよい。ノズルに粉状物が付着する量を低減するためである。上記の通常記録モードでは、キャリッジ13の停止位置をノズル列9の位置が用紙Pの両側側端P1、P2より外側となる位置として第1キャリッジ移動モード(その一)を説明したが、これに限られるものではない。縁有り記録の縁である余白を広くすることで、キャリッジ13の停止位置をノズル列9の位置が用紙Pの両側側端P1、P2より内側となる位置にすることができる。
技術的思想として第1キャリッジ移動モード(その一)は、キャリッジ13の停止位置が、ノズル列9の位置が用紙Pの両側側端P1、P2と対向しない位置となる関係を保つことができればよい。前述したようにノズルに粉状物が付着する量を低減するためである。
例えば、距離L1より長い第2ノズル列9bと第3ノズル列9cとの間の距離L2、および第4ノズル列9dと第5ノズル列9eとの間の距離L2を有効に利用してもよい。
具体的には、第2ノズル列9bと第3ノズル列9cとの間の略中央、または第4ノズル列9dと第5ノズル列9eとの間の略中央が用紙Pの両側側端P1、P2と対向する位置でキャリッジ13が停止するように制御してもよい。
[最短記録モード(第2キャリッジ移動モード)]
図4に示すのは、本発明に係る最短記録モードにおける用紙に対する相対的なキャリッジの動作を示す平面概念図である。
図4に示す如く、最短記録モードが選択されている場合、第2キャリッジ移動モードが選択される。第2キャリッジ移動モードでは、今回のキャリッジ13の幅方向Xへの移動における記録データと、次回の幅方向Xへの移動における記録データとを考慮して当該回の幅方向Xへ移動した際のキャリッジ13の停止位置が決められる。図4における点模様で示される範囲Aは、記録データに基づいて記録される範囲である。
尚、第1キャリッジ移動モード(その一)と第2キャリッジ移動モードとの比較を容易にするために記録データに基づいて記録される範囲Aは前述した図3と同じであるものとする。
先ず、一回目のキャリッジ13の移動(走査)において、キャリッジ13は、図4における右側から左側へ移動する。ここで、一回目の移動における記録される範囲Aは、前述したように縁有り記録で記録可能な全範囲である。従って、一回目のキャリッジ13の移動については、前述した通常記録モードの場合と同様である。その説明は省略する。
次に、二回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図4における左側から右側へ移動する。この際、用紙Pの左側側端P1より外側の位置に停止した状態から右側へ加速する。そして、記録される範囲Aの左端から記録を開始し、記録される範囲Aの右端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して停止する。
この際、次回である三回目のキャリッジ13の移動における記録データに基づいて記録される範囲Aを考慮してキャリッジ13の停止位置が決定される。二回目のキャリッジ13の移動における記録される範囲Aの終点である右端の位置が、次回の三回目のキャリッジ13の移動における記録される範囲Aの始点である右端の位置より左側であるか否かを制御部が判断する。即ち、次回の記録開始位置が今回の記録終了位置より今回のキャリッジ13の移動方向下流側か否かを判断する。
本実施例では図4に示す如く、次回である三回目の記録開始位置が今回である二回目の記録終了位置より今回である二回目のキャリッジ13の移動方向下流側である場合である。従って、次回の記録される範囲Aの右端の位置から右側へ加減速に必要な距離を加えた位置で停止するように制御部が制御する。この際、用紙Pは送り方向下流側へ所定量だけ送られる。
続いて、三回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図4における右側から左側へ移動する。この際、前回である二回目のキャリッジ13の移動において決定された停止位置に停止した状態から左側へ加速する。そして、記録される範囲Aの右端から記録を開始し、記録される範囲Aの左端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して停止する。この際、次回である四回目のキャリッジ13の移動における記録データに基づいて記録される範囲Aを考慮してキャリッジ13の停止位置が決定される。前回と同様に、次回である四回目の記録開始位置が今回である三回目の記録終了位置より今回のキャリッジ13の移動方向下流側か否かを判断する。
本実施例では図4に示す如く、次回である四回目の記録開始位置が今回である三回目の記録終了位置より今回である三回目のキャリッジ13の移動方向下流側ではない場合である。係る場合、今回である三回目の記録される範囲Aの左端の位置から左側へ加減速に必要な距離を加えた位置で停止するように制御部が制御する。この際、用紙Pは送り方向下流側へ所定量だけ送られる。
さらに続いて、四回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図4における左側から右側へ移動する。この際、前回である三回目のキャリッジ13の移動において決定された停止位置に停止した状態から右側へ加速する。そして、記録される範囲Aの左端から記録を開始し、記録される範囲Aの右端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して停止する。この際、次回のキャリッジ13の移動における記録データがない。係る場合、今回である四回目の記録される範囲Aの右端の位置から右側へ加減速に必要な距離を加えた位置で停止するように制御部が制御する。その後、用紙Pは送り方向下流側へ送られ、排出部の排出スタッカー3(図6〜図8参照)に排出される。
その結果、次回の記録データに基づいて記録される範囲Aに拘わらずキャリッジ13が常に所定の距離だけ移動する制御方法と比較して、記録をしていないときのキャリッジ13の移動を低減することができる。即ち、無駄なキャリッジ13の移動距離のロスおよび移動時間のロスを低減することができる。
ところが、キャリッジ13の停止位置がキャリッジ13の移動毎に異なり、一のノズル列9が用紙Pの側端(P1、P2)と対向する関係となる位置でキャリッジ13が停止する場合がある。
係る場合、従来技術における問題点と同様に、前記対向する関係となるノズル列9に紙粉等の粉状物が付着する虞がある。これにより、所望の記録品質を得ることができない虞がある。
ここで、用紙の材質および構造について説明しながら、紙粉が生じる量の多少について説明する。
図5(A)(B)に示すのは、被液体噴射媒体の一例である写真用紙および普通紙の構造の概略を示す正面断面図である。このうち、図5(A)は写真用紙である。一方、図5(B)は普通紙である。
図5(A)に示す如く、写真用紙61は、表面から裏面へ向う順に表面コート層62、インク吸収層63、ベース層64およびバックコート層65を有している。表面コート層62およびバックコート層65は、光沢等を調整するため、傷の発生を防止するため等に表裏の最も外側となるように塗装加工によって形成されている。
また、インク吸収層63は、インクを吸収する量を多くすることにより色を再現できる範囲を拡げるためにベース層64の表側に設けられている。またさらに、ベース層64は、写真用紙61の芯となるように設けられている。写真用紙61のベース層64は、樹脂を主要な構成要素として構成されている。ここで、「主要な構成要素」とは、複数の材料から構成される集合体である場合、複数の材料のうち最も占める割合が大きいものをいう。
一方、図5(B)に示す如く、普通紙66は、パルプを主要な構成要素としたベース層67を有している。普通紙66の場合、パルプの他に白色度を上げる目的で例えば、炭酸カルシウム等の顔料が添加されている。またさらに、媒体の不透明性、平滑度、重量増加等の目的で例えば、クレー、タルク、炭酸カルシウム等の充填剤(填料)が添加されている。
ここで、図5(A)(B)の写真用紙61と普通紙66とを比較する。写真用紙61ではベース層64は樹脂を主とした構成であるのに対して、普通紙66ではベース層67はパルプを主とした構成である。従って、写真用紙61と比較して普通紙66のベース層67の方が解れやすい。そのため、写真用紙61の側端68と比較して普通紙66の側端69の方が断面から粉状物が生じやすいと考えられる。
また、写真用紙61と比較して普通紙66はベース層67が塗装加工されていない。そのため、写真用紙61の側端68において、塗装加工されることによって生じるベース層の材料構成を保持する作用を、普通紙66の側端69では得ることができない。従って、写真用紙61の側端68と比較して普通紙66の側端69の方が断面から粉状物が生じやすいと考えられる。
このように、媒体の種類毎の性質によって媒体の側端における粉状物の発生量が大きく異なると考えられる。そして、媒体の種類毎の性質によって記録ヘッド7の面に付着する粉状物の量が大きく異なると考えられる。
また、前述したように用紙Pの後端が搬送手段5としての搬送駆動ローラー35および搬送従動ローラー36から構成される送りローラー対49のニップ点N(図6〜図8参照)を通過した際、紙粉等の粉状物が舞い上がりやすいと考えられる。
これは、前述したように用紙Pの後端側の姿勢およびZ軸方向における位置が変化するからと考えられる。このため、送り方向下流側の付着量よりも上流側の付着量の方が多くなる。
そこで、本実施形態のプリンター1は、以下のようにキャリッジ移動モードを切り換えるように構成されている。
図6に示すのは、用紙後端が検出器を通過する前の状態のプリンターの内部の概略を示す側面図である。また、図7に示すのは、用紙後端が検出器を通過した後であって搬送手段としての送りローラー対のニップ点を通過する直前の状態のプリンターの内部の概略を示す側面図である。またさらに、図8に示すのは、用紙後端が搬送手段としての送りローラー対のニップ点を通過した後の状態のプリンターの内部の概略を示す側面図である。
図6に示す如く、搬送手段5の一例である送りローラー対49より送り方向上流側には、用紙Pの有無を検出する用紙検出手段46の一例である検出器47が設けられている。検出器47は、揺動自在な検出レバー48を有している。そして、検出レバー48は、用紙Pと当接していない状態では、第1の姿勢をとり、用紙Pと当接することにより揺動して第2の姿勢をとるように構成されている。検出器47は、光センサー等により検出レバー48の姿勢が第1の姿勢か第2の姿勢かを検出することによって用紙Pの有無を検出することができるように設けられている。
ここで、第1の姿勢とは、図7および図8に示す如く自重によって鉛直方向に倣った姿勢をいう。また、第2の姿勢とは、図6に示す如く第1の姿勢に対して傾いた姿勢をいう。
従って、用紙Pが送り方向下流側へ送られ、用紙Pの先端が送り方向Yにおいて検出器47を通過すると、検出レバー48が揺動し検出レバー48の姿勢が第1の姿勢から第2の姿勢へ変化する。
また、送りローラー対49のニップ点Nの位置は、記録ヘッド7と媒体支持部39とが対向する方向において、媒体支持部39より記録ヘッド側であり、記録時の用紙Pの送り方向Yにおいて、媒体支持部39より送り方向上流側に位置するように構成されている。
尚、送りローラー対49は、搬送従動ローラー36の回転中心が搬送駆動ローラー35の回転中心より送り方向下流側に位置するように構成されている。これにより、ニップ点Nにおける用紙Pの姿勢を媒体支持部39の上面の姿勢に対して傾けることができる。そして、ニップ点Nより下流側において用紙Pを媒体支持部39の上面に押し付けるように作用する。従って、媒体支持部上の用紙Pが媒体支持部39から浮き上がるように離間して、記録ヘッド7と接触することを防止することができる。
また、媒体支持部39の上部には、送り方向Yおよび幅方向Xに分割されたリブ60、60…が形成されている。所謂、縁なし記録を実行するためである。
図7に示す如く、図6に示す状態より用紙Pが送り方向下流側へ送られると、用紙Pの後端が送り方向Yにおいて検出器47を通過する。このとき、用紙Pは検出レバー48から離間するため、検出レバー48が揺動し検出レバー48の姿勢が第2の姿勢から第1の姿勢へ戻る。これにより、検出器47は、用紙Pが無いことを検出することができる。用紙有りから無しに変化したことにより、制御部は、用紙Pの後端が通過したと判断することができる。そして、通過したと判断した瞬間を基準としてどれだけ搬送駆動ローラー35を駆動させたかの駆動量より用紙Pの後端の位置を把握することができる。その結果、用紙Pの後端が送りローラー対49のニップ点Nを通過する直前のタイミングを把握することができる。
ここで、前述したように最短記録モードが選択され、第2キャリッジ移動モードによって記録が実行されている場合がある。係る場合、制御部(図示せず)は、用紙Pの後端が前記ニップ点Nを通過する直前のタイミングで、第1キャリッジ移動モード(その一)に切り換える。後述するように紙粉等の粉状物が記録ヘッド7のノズル列9に付着する量を低減させるためである。
尚、切り換えるタイミングは、遅くとも用紙Pの後端が前記ニップ点Nを通過する際まであればよい。本実施例で前記通過する直前のタイミングとしたのは、粉状物が舞い上がる前の段階で確実にキャリッジ移動モードを切り換えてノズル列9に粉状物が付着する量を低減させるためである。さらに、第2キャリッジ移動モードによって記録が実行されている時間の割合をできるだけ多くするためである。これにより、スループットが長くなることを抑制することができるからである。
一方、第1キャリッジ移動モード(その一)によって記録が実行されている場合は、そのままでよく、キャリッジ移動モードを切り換える必要はない。ノズル列9が用紙Pの側端(P1、P2)と対向する関係となる位置でキャリッジ13が停止することがないからである。
図8に示す如く、図7に示す状態より用紙Pが送り方向下流側へさらに送られると、用紙Pの後端が送り方向Yにおいて送りローラー対49のニップ点Nと通過する。この際、用紙Pの後端側は、送りローラー対49による挟圧された状態から解除された状態となる。そして、用紙Pの後端は、自重によって点線で示す経路を通って媒体支持部39の上面まで移動する。
尚、前記自重によってではなく、排出手段6としての排出駆動ローラー44および排出従動ローラー45による送りローラー対49と同様の押し付ける効果によって点線で示す経路を通って移動する構成でもよいのは勿論である。
この際、用紙Pの後端の姿勢が変化する。また、用紙Pの後端のZ軸方向における位置が変化する。さらに、用紙Pの後端が媒体支持部39の上面に降りるときに用紙Pの後端が媒体支持部39の上面に衝突する。これらにより、前述したように紙粉等の粉状物が舞い上がると考えられる。
このとき、最短記録モード、通常記録モードのいずれの場合であっても、第1キャリッジ移動モード(その一)によって記録が実行されている。従って、最短記録モードにおいて、用紙Pの側端(P1、P2)において生じる紙粉等の粉状物がノズル列9に付着する量を、キャリッジ移動モードを切り換えない場合と比較して、低減させることができる。特に、ノズル列9における送り方向上流側において、前記付着する量を大幅に低減させることができ有効である。
そして、用紙Pの後端が媒体支持部39の上面によって支持された後は、舞い上がった紙粉等の粉状物が落ち着くと考えられる。従って、最短記録モードが選択されている場合、一度切り換えたキャリッジ移動モードを第1キャリッジ移動モード(その一)から元の第2キャリッジ移動モードへ戻す。ノズル列9が用紙Pの側端(P1、P2)と対向した場合であっても、紙粉等の粉状物がノズル列9に付着する虞が僅かであると考えられるからである。また、元の第2キャリッジ移動モードへ戻すことにより、戻さなかった場合と比較して、スループットを短くすることができるからである。
そして、前述したように、記録を終了し、用紙Pは排出スタッカー3へ排出される。
尚、本実施例では、用紙Pの後端が媒体支持部39の上面に支持された後、最短記録モードが選択されている場合、元の第2キャリッジ移動モードへ戻す構成としたがこれに限られない。第1キャリッジ移動モード(その一)のまま記録を終了する構成としてもよい。
例えば、送りローラー対49のニップ点Nからノズル列9までの距離が比較的短い場合、第1キャリッジ移動モード(その一)のまま記録を終了することが望ましい。紙粉等の粉状物が舞い上がってから落ち着くまでに用紙Pの後端側の記録が終了する可能性が高く、元の第2キャリッジ移動モードへ戻すと粉状物がノズル列9に付着する量を低減させる効果が十分に得られない虞があるからである。
また、Z軸方向において、媒体支持部39の上面から送りローラー対49のニップ点Nまでの距離が比較的長い場合、第1キャリッジ移動モード(その一)のまま記録を終了することが望ましい。該距離が比較的長い場合、紙粉等の粉状物が舞い上がり方は、前記距離が比較的短い場合と比較して、激しい。そのため、紙粉等の粉状物が舞い上がってから落ち着くまでに用紙Pの後端側の記録が終了する可能性が高く、元の第2キャリッジ移動モードへ戻すと粉状物がノズル列9に付着する量を低減させる効果が十分に得られない虞があるからである。
続いて、本発明に係るキャリッジ移動モードの切り換える方法についてより詳しく説明する。
図9に示すのは、本発明に係るキャリッジ移動モードの切り換える方法を示す図である。
図9に示す如く、ステップS1では、制御部が現在選択されている記録モードが最短記録モードか否かを判断する。具体的には、第2キャリッジ移動モードによって記録が実行されているか否かを判断する。第2キャリッジ移動モードの場合は、前述したように用紙Pの側端(P1、P2)とノズル列9とが対向する関係となる位置でキャリッジ13が停止する場合があるからである。
そして、第2キャリッジ移動モードによって記録が実行されていると判断した場合、第1キャリッジ移動モード(その一)へ切り換えるタイミングを把握するためにステップS2へ進む。
一方、通常記録モードが選択されており、第1キャリッジ移動モード(その一)によって記録が実行されていると判断した場合、キャリッジ移動モードを切り換える必要がない。係る場合、シーケンスを終了する。
ステップS2では、制御部が媒体である用紙Pの後端の位置を把握する。具体的には、前述した用紙検出手段46の一例である検出器47によって用紙Pの後端が通過したときに用紙Pの後端の位置を把握することができる。そして、用紙Pの後端が送りローラー対49のニップ点Nを通過する直前か否かを判断するために、ステップS3へ進む。
尚、用紙Pのサイズ設定の情報と用紙Pを送った量に基づいて用紙Pの後端の位置を把握する構成としてもよい。言い換えると、用紙検出手段46を用いずに用紙Pの後端の位置を把握する構成としてもよい。本実施例で用紙検出手段46を用いたのは、送りローラー対49のニップ点Nを通過する直前のタイミングをより精度良く把握するためである。用紙検出手段46は、検出レバー48を有さない非接触式の光センサーでもよいのは勿論である。係る場合も同様の作用効果を得ることができるからである。
ステップS3では、制御部は、用紙Pの後端が送りローラー対49のニップ点Nを通過する直前か否かを判断する。
ここで、「直前」は、用紙Pの後端からニップ点Nまでの距離ができるだけ短くなるタイミングであることが望ましい。第2キャリッジ移動モードによって記録を実行する割合をできるだけ大きくすることにより、スループットをできるだけ短くするためである。
また、粉状物が舞い上がり始めてからノズル列近傍に到達までタイムラグがあるため、用紙Pの後端がニップ点Nを通過する瞬間または通過した直後にキャリッジ移動モードを切り換えてもよい。
従って、技術的思想としては、遅くとも用紙Pの後端が送りローラー対49のニップ点Nを通過する際までにキャリッジ移動モードを切り換えることができればよく、直前に限られない。用紙Pの後端が送りローラー対49のニップ点Nの近傍またはニップ点Nより送り方向上流側の所定の位置に到達したことを把握できればよい。
そして、直前であると判断した場合、第1キャリッジ移動モード(その一)に切り換えるためにステップS4へ進む。一方、前記否と判断した場合、直前であると判断するまで、記録を実行しながら用紙Pを送り方向下流側へ送り、ステップS3の判断を続ける。
ステップS4では、制御部が第2キャリッジ移動モードから第1キャリッジ移動モード(その一)へ切り換える。これにより、前述したように、用紙Pの後端がニップ点Nを通過した際の用紙Pの後端の姿勢および位置の変化によって粉状物が舞い上がることによるノズル列9への粉状物の付着量を、切り換えない構成と比較して低減させることができる。そして、キャリッジ移動モードを元に戻すタイミングを把握するためにステップS5へ進む。
ステップS5では、制御部は、媒体である用紙Pの後端が媒体支持部39の上面に支持されているか否かを判断する。具体的には、検出器47によって用紙Pの後端の位置を検出したときからの搬送駆動ローラー35の駆動量に基づいて判断する。該駆動量が所定の量を超えたとき、用紙Pの後端が媒体支持部39の上面に支持されたと判断することができる。そして、支持されたと判断した場合であって、舞い上がった粉状物が前述したように既に落ち着いていると考えられるような構成である場合、キャリッジ移動モードを元に戻すためにステップS6へ進む。
一方、前記否と判断した場合、まだ、舞い上がった粉状物は落ち着いていないと判断することができる。係る場合、前記支持されたと判断することができるまで、ステップS5の判断を続ける。
ステップS6では、制御部は、第1キャリッジ移動モード(その一)から第2キャリッジ移動モードへ戻す。これにより、前述したように戻さない構成と比較して、スループットを短くすることができる。そして、シーケンスを終了する。
尚、上記実施例では、プリンター自体が、種々の判断をするように構成したが、外部のコンピューターが判断するように構成してもよい。例えば、プリンター1に接続されたコンピューター側のドライバーにおいて判断するように構成してもよい。係る場合も同様の作用効果を得ることができるからである。
また、上記実施例では、キャリッジ13が停止した状態から加速し、等速で移動している状態となってから記録を実行し、その後減速して停止する構成として説明したがこれに限られない。キャリッジ13の加速中および減速中においても記録を実行する構成としてもよいのは勿論である。上記実施例において、加減速中に記録を実行しない構成として説明をしたのは、本願発明の理解をより容易にするためである。
また、上記実施例では、キャリッジ13の幅方向Xへの移動の往路および復路においてインクを吐出する所謂、ツーウェイパスの構成について説明したが、これに限られるものではない。前記往路および復路の一方においてインクを吐出する所謂、ワンウェイパスの構成でもよい。係る場合も、第1キャリッジ移動モード(その一)および第2キャリッジ移動モードの一を選択することにより、同様の作用効果を得ることができるからである。
ワンウェイパスの構成では、第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジ13の移動がインクの吐出を行う移動であるとき、今回(n回目)のキャリッジ13の移動における停止位置は、今回(n回目)の記録終了位置に基づいて決められる。言い換えると、次回(n+1回目)の記録開始位置は考慮しない。
一方、今回(n回目)のキャリッジ13の移動がインクの吐出を行わない移動であり、記録データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジ13の移動があるとき、今回(n回目)の移動における停止位置は、次回(n+1回目)の記録開始位置に基づいて決められる。
またさらに、上記実施例では、用紙Pの種類に拘わらず、最短記録モードにおいて第2キャリッジ移動モードから第1キャリッジ移動モード(その一)へ切り換えるように構成したが、用紙Pの種類を考慮して切り換えるように構成することが望ましい。用紙Pの種類によって紙粉等の粉状物の発生量が異なるからである。例えば、発生量が多い場合にのみ切り換えるように構成することができる。具体的には、送られる用紙P(媒体)が紙粉等の粉状物が発生しやすい普通紙66である場合にキャリッジ移動モードを切り換える。
これは技術的思想としては、用紙Pの側端(P1、P2)において紙粉等の粉状物が発生しやすいか否かでキャリッジ移動モードの切り換えの有無を選択するものである。従って、用紙P(媒体)の主要な構成要素がパルプであるか否かでキャリッジ移動モードの切り換えの有無を選択するように構成してもよい。また、用紙P(媒体)の主要な構成要素が樹脂であるか否かでキャリッジ移動モードの切り換えの有無を選択するように構成してもよい。またさらに、用紙P(媒体)の構成が塗装加工されている構成か否かでキャリッジ移動モードの切り換えの有無を選択するように構成してもよい。
例えば、用紙Pが所謂、コート紙である場合、発生する紙粉量の多少に応じてキャリッジ移動モードを選択する。
ここで、「コート紙」とは、上級印刷紙、中級印刷紙等のパルプを主要な構成要素とした普通紙66をそれぞれ塗装加工したものをいう。具体的には、上質コート紙、中質コート紙等をいう。
コート紙のメーカーによって広葉樹を原料とする木材パルプを使用しているか、針葉樹を原料と木材パルプを使用しているかが異なる。これにより、前述したように粉状物が生じる量も異なる。
また、コート紙でも、塗装量が異なると、前述したように粉状物が生じる量も異なる。塗装量が比較的少ない軽量コート紙は、コート紙より粉状物が生じる量が多い傾向がある。
これらの要素を考慮して、キャリッジ移動モードの切り換えの有無を選択する。
またさらに、用紙Pがパルプを主要な構成要素としたものである場合、パルプ材の繊維の方向も紙粉の発生量に影響する。例えば、パルプ材の繊維方向が用紙Pの側辺の方向である送り方向Yと同じ方向である場合、繊維方向が幅方向Xと同じ方向である場合と比較して、側辺(側端)における紙粉の発生量は少ない。言い換えると、繊維方向が幅方向Xと同じ方向である場合、用紙Pの側端(P1、P2)における紙粉の発生量は多い。係る場合に、最短記録モードにおいて、用紙Pの後端がニップ点Nを通過する直前に第2キャリッジ移動モードから第1キャリッジ移動モード(その一)へ切り換える構成は特に有効である。
また、媒体支持部39の上部が所謂、縁なし記録のために分割されたリブ状(40、40…)に形成されている場合がある。係る場合、用紙Pの両側側端近傍は、リブ40、40…に支持される箇所と支持されない箇所との違いによりZ軸方向にバウンドするように変位しながら送られる。この際、僅かな振動が用紙Pの両側側端に生じるため、用紙Pの両側側端において紙粉が生じやすいと考えられる。係る場合、切り換えたキャリッジ移動モードを該用紙Pの記録が終了した後に戻すように構成する。
即ち、用紙Pの後端がニップ点Nを通過する直前に第2キャリッジ移動モードから第1キャリッジ移動モード(その一)へ切り換え、用紙Pの後端が媒体支持部39の上面によって支持されても第1キャリッジ移動モード(その一)を維持する。そして、該用紙Pに対する記録が終了した後に、次の用紙Pへの記録に備えるべく、第2キャリッジ移動モードに戻すように構成する。その結果、分割されたリブ40、40…により用紙Pの側端(P1、P2)に振動が生じ、これによって発生した紙粉がノズル列9に付着する量を低減させることができる。
またさらに、上記実施例では、用紙Pの後端がニップ点Nを通過し媒体支持部39に当接した際に発生する紙粉等の粉状物がノズル列9に付着することを低減させるために、用紙Pの後端の位置に応じてキャリッジ移動モードを切り換える構成としたがこれに限られない。用紙Pの先端がニップ点Nを通過し媒体支持部39に当接した際にも紙粉等の粉状物が発生すると考えられる。従って、用紙Pの先端が媒体支持部39に当接する直前のタイミングを把握し、該タイミングで第2キャリッジ移動モードから第1キャリッジ移動モード(その一)へ切り換える。そして、用紙Pの先端が媒体支持部39に当接した後に第1キャリッジ移動モード(その一)から元の第2キャリッジ移動モードへ戻してもよい。
さらに、媒体支持部39がリブ状(40、40…)に形成され送り方向Yに分割されている場合、用紙Pの先端における幅方向側端(P1、P2)がリブ40、40…を乗り越えるようにZ軸方向へ変位するため、ここでも紙粉等の粉状物が生じると考えられる。特に、リブ40が幅方向Xにも分割されている場合、複数のリブ40のうちの一つは、用紙Pの側端(P1、P2)の内側近傍を支持するように配設されている。そのため、該リブ40より幅方向外側である特に用紙Pの幅方向側端(P1、P2)においてZ軸方向の振動が生じやすく紙粉等の粉状物が生じやすいと考えられる。係る場合、用紙Pの先端が媒体支持部39を通過した後に元の第2キャリッジ移動モードへ戻すように構成することが望ましい。
用紙Pの先端における幅方向側端(P1、P2)において発生した紙粉等の粉状物がノズル列9に付着する量を低減させることができるからである。また、用紙Pの先端における幅方向側端(P1、P2)において発生する粉状物を考慮した場合も、用紙Pの後端がニップ点Nを通過した際に用紙Pの後端における幅方向側端(P1、P2)において発生する粉状物を考慮するのは勿論である。即ち、キャリッジ移動モードを前述したように切り換えるように構成するのは勿論である。
本実施形態の液体噴射装置の一例であるプリンター1は、被液体噴射媒体の一例である用紙Pを送る送り手段である搬送手段5と、液体の一例であるインクを噴射する複数のノズルから構成されるノズル列9を有し、搬送手段5によって送られた用紙Pに対してインクを噴射する液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド7と、記録ヘッド7を有し、用紙Pの幅方向Xへ移動するキャリッジ13と、キャリッジ13を幅方向Xへ移動させる移動手段14と、を備え、用紙Pの幅方向Xへ移動した際のキャリッジ13が停止する位置をノズル列9と用紙Pの幅方向側端(P1、P2)とが対向しない関係となる位置とする第1キャリッジ移動モード(その一)と、今回(n回目)の移動における記録データおよび次回(n+1回目)の移動における記録データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動におけるキャリッジ13の停止位置が決められる第2キャリッジ移動モードと、を有しており、該第2キャリッジ移動モードによって記録をしている場合、用紙Pにおける送り方向上流端である後端が搬送手段5を通過する際に、前記第2キャリッジ移動モードから前記第1キャリッジ移動モード(その一)に切り換える構成であることを特徴とする。
また、本実施形態において、記録ヘッド7と対向する位置に設けられ、用紙Pを支持する媒体支持部39をさらに備え、前記第1キャリッジ移動モード(その一)に切り換えた後において、用紙Pの後端が媒体支持部39に支持された際、前記第1キャリッジ移動モード(その一)から前記第2キャリッジ移動モードに戻す構成であることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、搬送手段5はローラー対としての送りローラー対49であり、送りローラー対49が用紙Pを挟圧する位置であるニップ点Nは、記録ヘッド7と媒体支持部39とが対向する方向において、媒体支持部39より記録ヘッド側に位置する構成であることを特徴とする。
また、本実施形態において、搬送手段5より送り方向上流側に用紙Pの有無を検出する検出手段としての用紙検出手段46が設けられていることを特徴とする。
またさらに、本実施形態において、キャリッジ13の幅方向Xへの移動の往路および復路において、記録ヘッド7からインクを吐出する構成である場合、前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジ13の移動における前記停止位置は、記録データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジ13の移動があるとき、次回(n+1回目)の記録開始位置と、今回(n回目)の記録終了位置とを比較して今回(n回目)のキャリッジ13の移動方向下流側である一方に基づいて決められる構成であり、キャリッジ13の幅方向Xへの移動の往路および復路の一方において、記録ヘッド7からインクを吐出する構成である場合、前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジ13の移動が記録を行う移動であるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、今回(n回目)の記録終了位置に基づいて決められ、今回(n回目)のキャリッジ13の移動が記録を行わない移動であり、記録データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジ13の移動があるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、次回(n+1回目)の記録開始位置に基づいて決められる構成であることを特徴とする。
本実施形態のプリンター1における液体噴射方法としての記録方法は、移動手段14によってキャリッジ13を用紙Pの幅方向Xへ移動させる移動工程と、移動工程において、搬送手段5によって送られる用紙Pに対してキャリッジ13に設けられた記録ヘッド7のノズル列9からインクを吐出する液体噴射工程としての記録工程と、を有し、用紙Pの幅方向Xへ移動した際のキャリッジ13が停止する位置を、ノズル列9と用紙Pの幅方向側端(P1、P2)とが対向しない関係となる位置とする第1キャリッジ移動モード(その一)と、今回(n回目)の移動における記録データおよび次回(n+1回目)の移動における記録データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動におけるキャリッジ13の停止位置が決められる第2キャリッジ移動モードと、をさらに有しており、該第2キャリッジ移動モードによって記録をしている場合(S1)、用紙Pにおける送り方向上流端である後端が搬送手段5を通過する際に(S3)、前記第2キャリッジ移動モードから前記第1キャリッジ移動モード(その一)に切り換えるモード切り換え工程(S4)を具備することを特徴とする。
[他の実施形態]
続いて、他の実施形態に係る品質重視モードについて説明する。本願明細書において、品質重視モードとは、前述した実施形態の最短記録モードと比較して品質を重視して記録を実行するモードをいう。
他の実施形態では、前述した実施形態の通常記録モード(第1キャリッジ移動モード(その一))の代わりに品質重視モード(第1キャリッジ移動モード(その二))があるものとする。言い換えると、他の実施形態のプリンター1は、前述した最短記録モード(第2キャリッジ移動モード)と、詳しくは後述する品質重視モード(第1キャリッジ移動モード(その二))とを有している。
そして、前述した実施形態と同様、最短記録モードが選択された場合、先ず第2キャリッジ移動モードによって記録が実行される。他の実施形態における最短記録モードは、前述した実施形態の最短記録モードと同様である。即ち、他の実施形態では、用紙Pの後端がニップ点Nを通過する直前に第2キャリッジ移動モードから第1キャリッジ移動モード(その二)へ切り換える。そして、用紙Pの後端が媒体支持部39の上面に支持されたとき、第1キャリッジ移動モード(その二)から元の第2キャリッジ移動モードへ戻すように構成されている。
一方、品質重視モードが選択された場合、後述する第1キャリッジ移動モード(その二)によって記録が実行されるように構成されている。第1キャリッジ移動モード(その二)は、制御部がノズル列9と用紙Pの側端(P1、P2)とが対向しない関係となる位置で必ずキャリッジ13を停止させるように制御する点で前述した第1キャリッジ移動モード(その一)と共通している。
以下、品質重視モードにおける第1キャリッジ移動モード(その二)について詳しく説明する。
[品質重視モード(第1キャリッジ移動モード(その二))]
図10に示すのは、他の実施形態に係る品質重視モードにおける用紙に対して相対的なキャリッジの動作を示す平面概念図である。尚、特に説明する部材以外は前述した実施形態と同様である。従って、同じ符号を用いることとし、その説明は省略する。
図10に示す如く、品質重視モードが選択されている場合、第1キャリッジ移動モード(その二)が選択されるように構成されている。第1キャリッジ移動モード(その二)では、図4に示す第2キャリッジ移動モードと同様に今回のキャリッジ13の移動における停止予定の位置を判断する。そして、停止予定の位置が、ノズル列9が用紙Pの側端(P1、P2)と対向する関係となる位置か否かを判断する。該対向する関係となると判断した場合、停止予定の位置にキャリッジ13を停止させず、今回の移動方向下流側へさらにキャリッジ13を移動させ前記対向しない関係となる位置で停止させるように制御する。
以下、前述した図4の最短記録モードの場合と比較してどのように制御するかを説明する。
尚、比較を容易にするために記録データに基づいて記録される範囲Aは同じであるものとする。
先ず、一回目のキャリッジ13の移動(走査)において、キャリッジ13は、図10における右側から左側へ移動する。一回目のキャリッジ13の移動については、停止予定の位置が前記対向する関係とならない。従って、前述した最短記録モードの場合と同様である。その説明は省略する。
次に、二回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図10における左側から右側へ移動する。この際、用紙Pの左側側端P1より外側の位置に停止した状態から右側へ加速する。そして、記録される範囲Aの左端から記録を開始し、記録される範囲Aの右端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して停止する。この際、次回である三回目のキャリッジ13の移動における記録データに基づいて記録される範囲Aを考慮してキャリッジ13の停止予定の位置が決定される。
ここで、前述した最短記録モードの第2キャリッジ移動モードの場合と異なる点は、キャリッジ13の停止予定の位置が、ノズル列9と用紙Pの側端(P1、P2)とが対向する関係となる位置か否かを制御部(図示せず)が判断する点である。即ち、前述した最短記録モードの場合は前記判断しなかったが、品質重視モードの第1キャリッジ移動モード(その二)では前記判断する。
具体的には、制御部は、先ず、キャリッジ13の停止予定の位置を算出する。当該回のキャリッジ13の移動における記録データに基づいて記録終了位置を把握する。そして、記録終了位置から減速して停止するまでに必要な距離(減速区間)を加味して停止予定の位置を算出することができる。
次に、算出したキャリッジ13の停止予定の位置が、ノズル列9と用紙Pの側端(P1、P2)とが対向する関係となる位置か否かを判断する。
前記対向する関係となる位置であると判断した場合、制御部は、前記対向する関係とならない位置で停止するように制御する。具体的には、記録終了位置に到達した際の減速を開始するタイミングを遅らせる。または、減速を開始するタイミングを変更せずに減速区間を延長する。
他の実施形態では図10に示す如く、前記対向する関係となる停止予定の位置で停止させず、該停止予定の位置から第3ノズル列9cと第2ノズル列9bとの間の距離L2の半分の距離だけさらに二回目の移動における移動方向下流側へ移動させて停止させる。これにより、第2ノズル列9bと第3ノズル列9cとの間の中心が用紙Pの右側側端P2と対向する関係となる位置でキャリッジ13を停止させることができる。即ち、第1ノズル列9a〜第6ノズル列9fのいずれもが用紙Pの側端(P1、P2)と対向しない関係となる位置でキャリッジ13を停止させることができる。
尚、距離L2の半分の距離だけ余分に移動させて停止させたのは、停止予定の位置が第3ノズル列9cと用紙Pの右側側端P2とが対向する関係となる位置だからである。仮に、停止予定の位置が第4ノズル列9dと用紙Pの右側側端P2とが対向する関係となる位置である場合、距離L1の半分の距離だけ余分に移動させて停止させる。即ち、停止予定の位置において対向するノズル列より当該回のキャリッジ13の移動方向上流側隣のノズル列がある場合、前記対向するノズル列と前記上流側隣のノズル列との間の距離の半分の距離だけ余分に移動させて停止させる。
一方、前記停止予定の位置において対向するノズル列より当該回のキャリッジ13の移動方向上流側隣のノズル列がない場合、前記対向するノズル列と前記下流側隣のノズル列との間の距離の半分の距離だけ余分に移動させて停止させることが望ましい。停止位置を変更することによるキャリッジ13の移動距離のロスおよび移動時間のロスを最小に留めることができるからである。他の実施形態では、最良の形態として隣り合うノズル列間の距離の1/2の距離だけ余分に移動させて停止させる構成としたが、余分に移動させる距離はこれに限られるものではない。変更後の停止位置が前記対向しない関係となる位置となればよいからである。
続いて、三回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図10における右側から左側へ移動する。この際、前回である二回目のキャリッジ13の移動において決定された変更後の停止位置に停止した状態から左側へ加速する。
ここで、加速する区間の長さを変更せずに、記録開始位置の手前で所定の速度に達するように制御してもよい。また、二回目の移動において前記余分に移動させた分だけ加速する区間の長さが長くなるように制御してもよい。前者は後者と比較して時間のロスを低減することができる。一方、後者は前者と比較して緩やかに加速するので、キャリッジ13の移動によるプリンター全体の幅方向Xの振動の大きさを低減することができる。
そして、記録される範囲Aの右端から記録を開始し、記録される範囲Aの左端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して停止する。この際、次回である四回目のキャリッジ13の移動における記録データに基づいて記録される範囲Aを考慮してキャリッジ13の停止予定の位置が決定される。前回と同様に、次回である四回目の記録開始位置が今回である三回目の記録終了位置より今回のキャリッジ13の移動方向下流側か否かを判断することは勿論である。
前回と同様に、制御部は、先ず、キャリッジ13の停止予定の位置を算出する。
他の実施形態では図10に示す如く、前記対向する関係となる停止予定の位置で停止させず、該停止予定の位置から第2ノズル列9bと第3ノズル列9cとの間の距離L2の半分の距離だけさらに三回目の移動における移動方向下流側へ移動させて停止させる。これにより、第2ノズル列9bと第3ノズル列9cとの間の中心が用紙Pの左側側端P1と対向する関係となる位置でキャリッジ13を停止させることができる。即ち、第1ノズル列9a〜第6ノズル列9fのいずれもが用紙Pの側端(P1、P2)と対向しない関係となる位置でキャリッジ13を停止させることができる。
さらに続いて、四回目のキャリッジ13の移動において、キャリッジ13は、図10における左側から右側へ移動する。この際、前回である三回目のキャリッジ13の移動において決定された変更後の停止位置に停止した状態から右側へ加速する。そして、記録される範囲Aの左端から記録を開始し、記録される範囲Aの右端まで所定の速度を保ちながら記録を実行する。その後、キャリッジ13は減速して停止する。この際の動作は、前述した最短記録モードの第2キャリッジ移動モードと同様である。その説明は省略する。
尚、用紙等の媒体の種類に応じて、最短記録モードと品質重視モードとを切り換えて記録を実行するように構成してもよい。モードを切り換える構成とした場合、例えば、パルプ材を主原料とし表面が塗装加工されていない所謂、普通紙66のとき、用紙Pの側端(P1、P2)において紙粉等の粉状物が生じやすいので品質重視モードにする。一方、樹脂を主原料とし表面が塗装加工された所謂、写真用紙等(61)の専用紙のとき、粉状物が生じにくいので最短記録モードにするのが望ましい。粉状物が生じにくいときは、スループットが低下することを防止することができるからである。
ここで、粉状物が生じやすいか否かは、記録手段4より送り方向上流側における用紙の側端近傍に設けられた粉状物発生量測定手段の一例である光センサーを用いることにより粉状物の発生量の多少を判断することができる。また、前記対向する関係となる位置となるか否かの判断は、キャリッジ13に設けられた用紙Pの有無を検出するセンサー10を用いることができる。具体的には、該センサー10によって用紙Pの側端(P1、P2)を検出し、用紙Pの側端(P1、P2)とキャリッジ13との相対的な位置関係を制御部が把握することができる。
以上、説明したように品質重視モードの第1キャリッジ移動モード(その二)では、キャリッジ13の実際の停止位置が、必ずノズル列9と用紙Pの側端(P1、P2)とが対向しない関係となる位置となる。従って、第2キャリッジ移動モードの場合と比較して、ノズル列9に用紙Pの側端(P1、P2)で発生する紙粉等の粉状物が付着する量を低減することができる。その結果、付着した粉状物によりノズル列9が詰まる虞を低減することができる。即ち、品質重視モードでは、最短記録モードと比較して記録品質を向上させることができる。また、品質重視モードでは、通常記録モードと比較してスループットを短くすることができる。
図11に示すのは、他の実施形態の品質重視モードの第1キャリッジ移動モード(その二)における制御方法を示す図である。
図11に示す如く、ステップS11では、n回目のpass走査(移動)を開始する。言い換えると、キャリッジ13のn回目の幅方向Xへの移動を開始する。具体的には、所定の速度に達するまでキャリッジ13を加速させる。そして、ステップS12へ進む。
ステップS12では、n回目のpass記録を実行する。具体的には、n回目の移動における記録データに基づいて記録を実行する。そして、ステップS13へ進む。
ステップS13では、キャリッジ13のn回目の移動中において、次回であるn+1回目の記録開始位置を把握する。具体的には、n+1回目の移動における記録データに基づいて記録開始位置を把握する。そして、ステップS14へ進む。
ステップS14では、n回目の走査の停止予定の位置を算出する。具体的には、前述したように、次回(n+1回目)の記録開始位置が今回(n回目)の記録終了位置より今回(n回目)のキャリッジ13の移動方向下流側か否かを判断する。
そして、次回(n+1回目)の記録開始位置が今回(n回目)の記録終了位置より今回(n回目)のキャリッジ13の移動方向下流側である場合、次回の記録開始位置より今回の前記移動方向下流側へ減速に必要な距離を加えた位置を停止予定の位置とする。一方、次回(n+1回目)の記録開始位置が今回(n回目)の記録終了位置より今回(n回目)のキャリッジ13の移動方向上流側である場合、今回の記録終了位置より今回の前記移動方向下流側へ減速に必要な距離を加えた位置を停止予定の位置とする。そして、ステップS15へ進む。
ステップS15では、ステップS14で算出した停止予定の位置が、ノズル列9と用紙Pの側端(P1、P2)とが対向する関係となる位置か否かを制御部が判断する。前記対向する関係となる位置であると判断した場合、前記対向する関係とならない位置に変更するべくステップS16へ進む。一方、前記否と判断した場合、前記停止予定の位置を変更する必要がないため、停止予定の位置でキャリッジ13を停止させるべくステップS18へ進む。
ステップS16では、前述したように実際のキャリッジ13の停止位置を、前記停止予定の位置と異なる位置へ変更する。そして、ステップS17へ進む。
ステップS17では、ステップS16で変更された後の停止位置に基づいてキャリッジ13を停止させる。従って、前記停止位置を前記対向しない関係が成立する位置とすることができる。その結果、ノズル列9に粉状物が付着する量を、最短記録モードと比較して低減させることができる。そして、シーケンスを終了する。
ステップS18では、停止予定の位置でキャリッジ13を停止させる。そして、シーケンスを終了する。
尚、上記他の実施形態では、キャリッジが減速し始めてから停止するまでの区間が最短となるように初期設定されているため、変更後の実際にキャリッジを停止させる位置は、前記停止する予定の位置より移動方向下流側となる旨を説明したがこれに限られるものではない。前記区間が最短ではないように初期設定されている場合、変更後の実際にキャリッジを停止させる位置は、前記停止する予定の位置より移動方向上流側および下流側のどちらでもよい。
また、上記他の実施形態では、キャリッジ13の幅方向Xへの移動の往路および復路においてインクを吐出する所謂、ツーウェイパスの構成について説明したが、これに限られるものではない。前記往路および復路の一方においてインクを吐出する所謂、ワンウェイパスの構成でもよい。係る場合も、同様の作用効果を得ることができるからである。
他の実施形態において、ノズル列9a〜9f(9)は幅方向Xに複数配設されており、キャリッジ13の幅方向Xへの移動の往路および復路において、記録ヘッド7からインクを吐出する構成である場合、前記第1キャリッジ移動モード(その二)では、記録データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジ13の移動があるとき、次回(n+1回目)の記録開始位置と、今回(n回目)の記録終了位置とを比較して今回(n回目)のキャリッジ13の移動方向下流側である一方に基づいて今回(n回目)のキャリッジ13の移動における停止する予定の位置が算出され、キャリッジ13の幅方向Xへの移動の往路および復路の一方において、記録ヘッド7からインクを吐出する構成である場合、前記第1キャリッジ移動モード(その二)では、今回(n回目)のキャリッジ13の移動が記録を行う移動であるとき、今回(n回目)のキャリッジ13の移動における停止する予定の位置は、今回(n回目)の記録終了位置に基づいて算出され、今回(n回目)のキャリッジ13の移動が記録を行わない移動であり、記録データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジ13の移動があるとき、今回(n回目)のキャリッジ13の移動における停止する予定の位置は、次回(n+1回目)の記録開始位置に基づいて算出され、前記停止する予定の位置が、幅方向Xに複数配設されたうちの一のノズル列(例えば図10における二回目の移動において右側へ移動する場合の第3ノズル列9c)と用紙Pの幅方向側端(P1、P2)とが対向する関係となる位置であるとプリンター1が判断した場合、前記停止する予定の位置でキャリッジ13を停止させず、前記一のノズル列(第3ノズル列9c)に対してキャリッジ13の移動方向上流側に隣接した他の上流側のノズル列(第2ノズル列9b)があるとき、該他の上流側のノズル列(第2ノズル列9b)と前記一のノズル列(第3ノズル列9c)との間の距離(L2)の半分の距離だけ前記停止する予定の位置より移動方向下流側となる位置までキャリッジ13を移動させ、前記一のノズル列(例えば図10における右側へ移動する場合の第1ノズル列9a)に対して前記他の上流側のノズル列がないとき、前記一のノズル列(例えば図10における右側へ移動する場合の第1ノズル列9a)に対してキャリッジ13の移動方向下流側に隣接した他の下流側のノズル列(第2ノズル列9b)と前記一のノズル列との間の距離(L1)の半分の距離だけ前記停止する予定の位置より移動方向下流側となる位置までキャリッジ13を移動させ、前記対向しない関係となる位置でキャリッジ13を停止させる構成であることを特徴とする。
尚、他の実施形態では、ノズル列間の距離(L1、L2)の半分の距離だけ余分にキャリッジ13の移動させる構成としたが、これに限られるものではない。前記半分の距離だけとした理由は、キャリッジ13の移動距離のロスおよび移動時間のロスを最小にするためである。前記半分の距離をノズル列間の距離(L1、L2)の3/2、5/2…の距離に変えて移動させてもよい。係る場合も、粉状物がノズル列に付着する量を低減させることができる。また、厳密に前記半分、3/2、5/2…でなくてもよい。用紙側端(P1、P2)がノズル面におけるノズル列間の略中央と対向する関係となれば同様の効果を得ることができるからである。
また、本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で、種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
1 (インクジェット)プリンター、2 給送装置、3 排出スタッカー、
4 記録手段、5 搬送手段、6 排出手段、7 記録ヘッド、8 本体、
8A 被装着部、8B カバー、9 ノズル列、9a 第1ノズル列、
9b 第2ノズル列、9c 第3ノズル列、9d 第4ノズル列、9e 第5ノズル列、
9f 第6ノズル列、10 センサー、11 用紙カセット、12 分離部材、
13 キャリッジ、14 移動手段、15 インクカートリッジ、
16 ピックアップローラー、17 揺動部材、18 揺動軸、
19 フレキシブル配線板、20 ガイドローラー、21 分離手段、
22 分離ローラー、23 駆動ローラー、24 操作スイッチ、
25 第1中間送り部、26 駆動ローラー、27 アシストローラー、
29 従動ローラー、31 第2中間送り部、32 駆動ローラー、
33 アシストローラー、35 搬送駆動ローラー、36 搬送従動ローラー、
37 上側紙案内部、39 媒体支持部、40 リブ、41 キャリッジガイド軸、
44 排出駆動ローラー、45 排出従動ローラー、46 用紙検出手段、
47 検出器、48 検出レバー、49 送りローラー対、
50 (本願が考慮する)キャリッジ、51 記録ヘッド、52 A列のノズル、
53 B列のノズル、54 C列のノズル、55 D列のノズル、56 E列のノズル、
57 F列のノズル、58 用紙、59 左側側端、60 右側側端、61 写真用紙、
62 表面コート層、63 インク吸収層、64 ベース層、65 バックコート層、
66 普通紙、67 ベース層、68 (写真用紙の)側端、69 (普通紙の)側端、
A 記録範囲、L1 第1〜第2、第3〜第4、第5〜第6ノズル列間の距離、
L2 第2〜第3、第4〜第5ノズル列間の距離、N ニップ点、P 用紙、
P1 用紙の左側側端、P2 用紙の右側側端、X 幅方向、Y 記録時の送り方向、
Z 高さ方向

Claims (7)

  1. 被液体噴射媒体を送る送り手段と、
    液体を噴射するノズルを有し、前記送り手段によって送られた被液体噴射媒体に対して液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを有し、被液体噴射媒体の幅方向へ移動するキャリッジと、
    該キャリッジを幅方向へ移動させる移動手段と、を備え、
    被液体噴射媒体の幅方向へ移動した際の前記キャリッジが停止する位置を前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない関係となる位置とする第1キャリッジ移動モードと、
    今回(n回目)の移動における液体噴射データおよび次回(n+1回目)の移動における液体噴射データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置が決められる第2キャリッジ移動モードと、を有しており、
    該第2キャリッジ移動モードによって液体噴射をしている場合、被液体噴射媒体における送り方向上流端である後端が前記送り手段を通過する際に、前記第2キャリッジ移動モードから前記第1キャリッジ移動モードに切り換える構成である液体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドと対向する位置に設けられ、被液体噴射媒体を支持する媒体支持部をさらに備え、
    前記第1キャリッジ移動モードに切り換えた後において、被液体噴射媒体の後端が前記媒体支持部に支持された際、前記第1キャリッジ移動モードから前記第2キャリッジ移動モードに戻す構成である液体噴射装置。
  3. 請求項1または2に記載の液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドと対向する位置に設けられ被液体噴射媒体を支持する媒体支持部をさらに備え、
    前記送り手段はローラー対であり、
    該ローラー対が被液体噴射媒体を挟圧する位置は、前記液体噴射ヘッドと前記媒体支持部とが対向する方向において、前記媒体支持部より前記液体噴射ヘッド側に位置する構成である液体噴射装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の液体噴射装置において、前記送り手段より送り方向上流側に被液体噴射媒体の有無を検出する検出手段が設けられている液体噴射装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の液体噴射装置において、前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、
    前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジの移動における前記停止位置は、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置と、今回(n回目)の液体噴射終了位置とを比較して今回(n回目)のキャリッジの移動方向下流側である一方に基づいて決められる構成であり、
    前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路の一方において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、
    前記第2キャリッジ移動モードにおいて、今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行う移動であるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、今回(n回目)の液体噴射終了位置に基づいて決められ、
    今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行わない移動であり、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、今回(n回目)の移動における前記停止位置は、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置に基づいて決められる構成である液体噴射装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の液体噴射装置において、前記ノズルは幅方向に複数配設されており、
    前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、
    前記第1キャリッジ移動モードでは、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置と、今回(n回目)の液体噴射終了位置とを比較して今回(n回目)のキャリッジの移動方向下流側である一方に基づいて今回(n回目)のキャリッジの移動における停止する予定の位置が算出され、
    前記キャリッジの幅方向への移動の往路および復路の一方において、前記液体噴射ヘッドから液体を噴射する構成である場合、
    前記第1キャリッジ移動モードでは、今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行う移動であるとき、今回(n回目)のキャリッジの移動における停止する予定の位置は、今回(n回目)の液体噴射終了位置に基づいて算出され、
    今回(n回目)のキャリッジの移動が液体噴射を行わない移動であり、液体噴射データにおいて次回(n+1回目)のキャリッジの移動があるとき、今回(n回目)のキャリッジの移動における停止する予定の位置は、次回(n+1回目)の液体噴射開始位置に基づいて算出され、
    前記停止する予定の位置が、幅方向に複数配設されたうちの一のノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向する関係となる位置であると前記液体噴射装置が判断した場合、前記停止する予定の位置で前記キャリッジを停止させず、
    前記一のノズルに対して前記キャリッジの移動方向上流側に隣接した他の上流側のノズルがあるとき、該他の上流側のノズルと前記一のノズルとの間の距離の半分の距離だけ前記停止する予定の位置より移動方向下流側となる位置まで前記キャリッジを移動させ、
    前記一のノズルに対して前記他の上流側のノズルがないとき、前記一のノズルに対して前記キャリッジの移動方向下流側に隣接した他の下流側のノズルと前記一のノズルとの間の距離の半分の距離だけ前記停止する予定の位置より移動方向下流側となる位置まで前記キャリッジを移動させ、
    前記対向しない関係となる位置で前記キャリッジを停止させる構成である液体噴射装置。
  7. キャリッジを被液体噴射媒体の幅方向へ移動させる移動工程と、
    該移動工程において、送り手段によって送られる被液体噴射媒体に対して前記キャリッジに設けられた液体噴射ヘッドのノズルから液体を噴射する液体噴射工程と、を有し、
    被液体噴射媒体の幅方向へ移動した際の前記キャリッジが停止する位置を、前記ノズルと被液体噴射媒体の幅方向側端とが対向しない関係となる位置とする第1キャリッジ移動モードと、
    今回(n回目)の移動における液体噴射データおよび次回(n+1回目)の移動における液体噴射データの少なくとも一方に基づいて今回(n回目)の移動における前記キャリッジの停止位置が決められる第2キャリッジ移動モードと、をさらに有しており、
    該第2キャリッジ移動モードによって液体噴射をしている場合、被液体噴射媒体における送り方向上流端である後端が前記送り手段を通過する際に、前記第2キャリッジ移動モードから前記第1キャリッジ移動モードに切り換えるモード切り換え工程を具備する液体噴射装置における液体噴射方法。
JP2010025449A 2010-02-08 2010-02-08 液体噴射装置、液体噴射方法 Active JP5375641B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010025449A JP5375641B2 (ja) 2010-02-08 2010-02-08 液体噴射装置、液体噴射方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010025449A JP5375641B2 (ja) 2010-02-08 2010-02-08 液体噴射装置、液体噴射方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011161719A JP2011161719A (ja) 2011-08-25
JP5375641B2 true JP5375641B2 (ja) 2013-12-25

Family

ID=44592976

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010025449A Active JP5375641B2 (ja) 2010-02-08 2010-02-08 液体噴射装置、液体噴射方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5375641B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6393966B2 (ja) * 2013-08-30 2018-09-26 セイコーエプソン株式会社 プリンター
JP6398216B2 (ja) * 2014-02-21 2018-10-03 セイコーエプソン株式会社 記録装置
JP6582709B2 (ja) * 2015-08-11 2019-10-02 セイコーエプソン株式会社 印刷装置
JP7137127B2 (ja) * 2018-08-06 2022-09-14 ブラザー工業株式会社 画像処理装置、および、コンピュータプログラム

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3674971B2 (ja) * 1994-12-16 2005-07-27 ブラザー工業株式会社 インクジェット式印刷記録装置
JP2011148216A (ja) * 2010-01-22 2011-08-04 Seiko Epson Corp 液体噴射装置、液体噴射方法
JP5660276B2 (ja) * 2010-01-29 2015-01-28 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置、液体噴射方法
JP5483006B2 (ja) * 2010-01-29 2014-05-07 セイコーエプソン株式会社 液体噴射装置、液体噴射方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011161719A (ja) 2011-08-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5375641B2 (ja) 液体噴射装置、液体噴射方法
JP2007130761A (ja) インクジェット印刷装置及び印刷方法
JP2009196344A (ja) 液体吐出装置
JP5483006B2 (ja) 液体噴射装置、液体噴射方法
US9469131B2 (en) Liquid ejecting apparatus and liquid ejecting method
JP2003095501A (ja) シート材搬送装置及び画像形成装置
JP2010089428A (ja) 記録装置
JP4588071B2 (ja) インクジェット印刷装置及び印刷方法
JP2011148216A (ja) 液体噴射装置、液体噴射方法
US10035672B2 (en) Printing device
JP4816937B2 (ja) 記録装置、被記録材搬送方法、液体噴射装置
JP5794437B2 (ja) 液体噴射装置、液体噴射方法
JP2008221672A (ja) 画像形成装置及び画像形成方法、プログラム
JP5954234B2 (ja) インクジェット記録装置
JP6740787B2 (ja) 画像記録装置
JP2019163117A (ja) 画像形成装置および制御方法
JP6070351B2 (ja) 液体噴射装置および液体噴射装置の制御方法
JP2021066045A (ja) 像形成装置、像形成方法及び像形成プログラム
JP2012056295A (ja) 画像形成装置
JP7222269B2 (ja) 画像記録装置及びプリンタドライバ
JP6190772B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2023092117A (ja) 印刷装置
JP2012045867A (ja) 画像形成装置
JP2009196732A (ja) 記録装置
JP2004352415A (ja) 記録装置及び液体噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20121130

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20121226

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20121226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130827

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130909

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5375641

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350