JP2022124994A - 液体吐出装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】清掃部材の損傷及び劣化を効果的に抑制する。【解決手段】液体を吐出する液体吐出部14と、液体吐出部14の一端e1側から他端e2側に向かって液体吐出部14に接触しながら相対的に移動する清掃部材41と、を備える液体吐出装置である。清掃部材41が液体吐出部14の一端e1又は他端e2に接触するとき、清掃部材41が液体吐出部14の一端e1及び他端e2以外の部分に接触するときよりも、液体吐出部14に対する清掃部材41の接触力が小さい。【選択図】図7

Description

本発明は、液体吐出装置及び画像形成装置に関する。
複写機又はプリンタなどの画像形成装置として、液体吐出部からインクを吐出し、シートに画像を形成するインクジェット式の画像形成装置が知られている。
このような画像形成装置においては、液体吐出機能を良好に維持するため、液体吐出部を清掃する清掃部材が設けられている{例えば、特許文献1(特開2019-14155号公報)参照}。
一般的に、清掃部材は、液体吐出部に対して接触しながら相対的に移動することにより、液体吐出部に残留する液体を吸引したり払拭したりして除去する。しかしながら、このとき清掃部材が液体吐出部の端に接触すると、清掃部材が損傷又は劣化する虞がある。
上記課題を解決するため、本発明は、液体を吐出する液体吐出部と、前記液体吐出部の一端側から他端側に向かって前記液体吐出部に接触しながら相対的に移動する清掃部材と、を備える液体吐出装置であって、前記清掃部材が前記液体吐出部の前記一端又は前記他端に接触するとき、前記清掃部材が前記液体吐出部の前記一端及び前記他端以外の部分に接触するときよりも、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力が小さいことを特徴とする。
本発明によれば、清掃部材の損傷及び劣化を効果的に抑制できる。
本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。 本実施形態に係る液体吐出装置の構成を示す図である。 本実施形態に係るメンテナンス動作を説明するための図である。 本実施形態に係るメンテナンス動作を説明するための図である。 本実施形態に係るメンテナンス動作を説明するための図である。 本実施形態に係るメンテナンス動作を説明するための図である。 本発明の第1実施形態に係る吸引ワイパの接触力及び接触圧を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る吸引ワイパの接触力及び接触圧を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る吸引ワイパの接触力及び接触圧を示す図である。 本発明の第4実施形態に係る吸引ワイパの接触力及び接触圧を示す図である。 本発明の第5実施形態に係る吸引ワイパの接触力及び接触圧を示す図である。 本発明の第6実施形態に係る吸引ワイパの接触力及び接触圧を示す図である。 液体吐出ヘッドに対する吸引ワイパの接触面積が徐々に減少する例を示す図である。 本発明の第7実施形態に係る吸引ワイパの接触力及び接触圧を示す図である。 本発明の第8実施形態に係る吸引ワイパの構成を示す図である。 接触力変更機構の一実施形態を示す図である。 ガイド部の例を示す図である。 接触力変更機構の他の実施形態を示す図である。 接触力変更機構のさらに別の実施形態を示す図である。 シリアル型の液体吐出装置の一例を示す図である。 本発明を適用可能な他の画像形成装置の構成を示す図である。 本発明を適用可能なさらに別の画像形成装置の構成を示す図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明について説明する。なお、本発明を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
図1は、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の概略構成図である。
図1に示すように、本実施形態に係る画像形成装置100は、原稿搬送装置1と、画像読取装置2と、画像形成部3と、シート供給装置4と、カートリッジ装着部5と、シート排出部7と、手差しシート供給装置8と、を備えている。また、画像形成装置100の横には、シート揃え装置200が配置されている。
原稿搬送装置1は、原稿トレイ11から原稿を1枚ずつ分離して画像読取装置2のコンタクトガラス13に向けて搬送する装置である。原稿搬送装置1は、原稿を搬送する原稿搬送手段として複数の搬送ローラなどを備えている。
画像読取装置2は、コンタクトガラス13上に載置された原稿の画像、あるいは、コンタクトガラス13上を通過する原稿の画像を読み取る装置である。画像読取装置2は、画像読取部としての光学走査ユニット12を備えている。光学走査ユニット12は、コンタクトガラス13上の原稿に光を照射する光源、及び、原稿の反射光から画像を読み取る画像読取手段としてのCCD(電荷結合素子)などを有している。また、画像読取手段として、密着型イメージセンサ(CIS)などを用いてもよい。
画像形成部3は、シートに液体のインクを吐出して画像を形成する液体吐出装置によって構成される。液体吐出装置は、液体吐出部としての液体吐出ヘッド14を有している。
カートリッジ装着部5には、複数のインクカートリッジ15Y,15M,15C,15Bkが着脱可能に装着されている。各インクカートリッジ15Y,15M,15C,15Bkには、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの異なる色のインクが充填されている。各インクカートリッジ内のインクは、供給ポンプによって液体吐出ヘッド14へ供給される。
シート供給装置4は、シート収容部としての複数の給紙カセット16を備えている。各給紙カセット16には、画像が形成されるシートとして、A4サイズやB4サイズなどのあらかじめ用紙搬送方向(シート搬送方向)に所定のサイズに裁断された用紙P、いわゆるカット紙が収容されている。また、各給紙カセット16には、シート給送手段としての給紙ローラ17と、シート分離手段としての分離パッド18と、が設けられている。給紙ローラ17が回転すると、給紙カセット16に収容されている最上位の用紙Pが給紙ローラ17と分離パッド18とによって他の用紙(用紙束)と分離されて送り出される。
手差しシート供給装置8は、用紙を載置する載置部としての手差しトレイ51と、手差しトレイ51から用紙を給送する給送手段としての給紙ローラ52と、を有する。手差しトレイ51は、画像形成装置本体に対して開閉可能(揺動可能)に取り付けられている。手差しトレイ51が開いた状態(図1に示す状態)となることにより、手差しトレイ51上に用紙を載置できるようになり、用紙を給送できる。
シート揃え装置200は、画像形成装置100から送られてきた用紙を揃える後処理装置である。また、シート揃え装置200のほか、用紙を綴じ処理するステープル処理装置、あるいは、用紙に穴をあけるパンチ処理装置などの他の後処理装置が配置されていてもよい。
図1を参照しつつ、本実施形態に係る画像形成装置の動作について説明する。
印刷動作開始の指示があると、シート供給装置4又は手差しシート供給装置8から用紙Pが給送される。給送された用紙Pが画像形成部3に対向する位置に配置される搬送路80へ搬送されると、画像形成部3によって用紙Pに画像が形成される。詳しくは、画像読取装置2によって読み取られた原稿の画像情報、あるいは端末からプリント指示されたプリント情報に基づいて液体吐出ヘッド14から用紙Pへインクが吐出され、用紙Pの画像形成面(上面)に画像が形成される。なお、用紙Pに形成される画像は、文字及び図形などの有意な画像のほか、それ自体意味を持たないパターンなどでもよい。
両面印刷を行う場合は、画像形成部3の用紙搬送方向下流側で、用紙Pを反対方向へ搬送することにより、用紙Pを反転搬送路81へ案内する。詳しくは、用紙Pの後端が、画像形成部3の用紙搬送方向下流側に配置されている第1経路切換手段71を通過した後、第1経路切換手段71によって搬送路が反転搬送路81に切り換えられ、用紙Pが反対方向に搬送される。これにより、用紙Pが反転搬送路81へ案内される。そして、用紙Pが反転搬送路81を通過することにより、用紙Pは表裏反転された状態で再び画像形成部3へ搬送され、上記と同様の画像形成部3の動作により用紙Pの裏面に画像が形成される。
画像が形成された用紙Pは、第1経路切換手段71よりも用紙搬送方向下流側にある第2経路切換手段72によって、上段のシート排出部7へ向かう搬送路82か、下段のシート排出部7へ向かう搬送路83か、選択的に案内される。用紙Pが上段のシート排出部7へ向かう搬送路82へ案内された場合は、用紙Pは上段のシート排出部7へ排出される。一方、用紙Pが下段のシート排出部7へ向かう搬送路83へ案内された場合は、さらに、用紙Pが、第3経路切換手段73によって、下段のシート排出部7へ向かう搬送路84か、シート揃え装置200へ向かう搬送路85かへ、選択的に案内される。
そして、用紙Pが下段のシート排出部7へ向かう搬送路84へ案内された場合は、用紙Pが下段のシート排出部7へ排出される。一方、用紙Pがシート揃え装置200へ向かう搬送路85へ案内された場合は、用紙Pがシート揃え装置200へ搬送され、用紙Pが揃えて載置される。これにより一連の印刷動作が完了する。
次に、図2に基づき、本実施形態に係る液体吐出装置の構成について説明する。
図2に示すように、本実施形態に係る液体吐出装置(画像形成部3)は、用紙幅方向(シート幅方向)Bに並んで配置される複数の液体吐出ヘッド14を有している。ここでいう用紙幅方向Bとは、用紙Pが搬送される用紙搬送方向(シート搬送方向)Aに対して交差又は直交する方向を意味する。なお、本発明に係る液体吐出装置は、図2に示されるような複数の液体吐出ヘッド14を有する構成に限らず、用紙幅方向Bの全体に渡って配置される1つの液体吐出ヘッドを有する構成であってもよい。
各液体吐出ヘッド14は、複数のノズルが配列されたノズル列54を有している。本実施形態の場合、用紙Pが画像形成部3へ搬送されると、用紙Pが画像形成部3との対向領域を通過する際に、画像情報に基づく駆動信号によって各液体吐出ヘッド14の吐出駆動が制御される。これにより、各液体吐出ヘッド14から各色のインクが用紙Pに吐出され、用紙Pに対して画像情報に応じた画像が形成される。このように、本実施形態に係る液体吐出装置は、搬送される用紙に対して各液体吐出ヘッド14が移動せずにインクを吐出する、いわゆるライン型の液体吐出装置である。なお、本発明に係る液体吐出装置は、ライン型の液体吐出装置に限らず、液体吐出ヘッドが主走査方向(用紙幅方向)に移動しながらインクを吐出する、後述のシリアル型の液体吐出装置であってもよい。
また、図2に示すように、本実施形態においては、各液体吐出ヘッド14のノズル面55が、平行四辺形に形成されている。詳しくは、各液体吐出ヘッド14は、用紙幅方向Bに対して横断的に延在する一対の短辺55aと、用紙幅方向Bに延在する一対の長辺55bから成る、平行四辺形のノズル面55を有している。また、各ノズル面55のノズル列54は、ノズル面55の長辺55bと平行に配列されている。さらに、隣り合う液体吐出ヘッド14同士のノズル列54の端部は、用紙搬送方向Aから見て、互いに重なり合うように配置されている。このため、用紙幅方向Bに隣接する液体吐出ヘッド14間において画像が途切れることなく、インクを吐出できる。
ところで、液体吐出ヘッドからインクを吐出して用紙に画像を形成するインクジェット式の画像形成部においては、一般的に、液体吐出ヘッドの機能維持及び機能回復を図るためのメンテナンス装置が設けられている。メンテナンス装置は、例えば、液体吐出ヘッドのノズル面を覆うキャップ部材のほか、ノズル面を清掃する清掃部材を備えている。
以下、図3~図6に基づき、本実施形態に係るメンテナンス動作について説明する。
図3に示すように、画像形成部3においては、液体吐出ヘッド14が、水平方向に対して斜めに配置された状態(実線で示す状態)と、水平方向(搬送路80から退避した位置ともいう。)に配置された状態(二点鎖線で示す状態)とに、切換可能に構成されている。用紙に画像が形成される場合は、液体吐出ヘッド14が斜めに配置され、液体吐出ヘッド14が搬送路80に対向する。一方、画像形成動作が終了し、液体吐出ヘッド14のメンテナンス動作が行われる場合は、液体吐出ヘッド14が水平方向に配置される。
また、メンテナンス動作が行われる場合、図4に示すように、水平姿勢に切り換えられた液体吐出ヘッド14に対して、メンテナンス装置40が接近する。このメンテナンス装置40は、画像形成部3である液体吐出装置が備える装置である。メンテナンス装置40は、水平方向(用紙幅方向の一方向C)に移動することにより、液体吐出ヘッド14の下方へ配置される。メンテナンス装置40は、液体吐出ヘッド14のノズル面55を清掃する清掃部材としての吸引ワイパ41を備えている。吸引ワイパ41は、ゴムなどの弾性体から成る筒状の部材であり、先端に吸引口41aが設けられている。また、吸引ワイパ41は、用紙幅方向Bに往復移動可能なキャリッジ42に設けられている。キャリッジ42がガイドレール43に沿って移動すると、キャリッジ42と一緒に吸引ワイパ41が用紙幅方向の一方向Cへ移動する。
続いて、図5に示すように、液体吐出ヘッド14が降下し、液体吐出ヘッド14が清掃可能な位置に配置される。また、液体吐出ヘッド14は降下せず、メンテナンス装置40が上昇して液体吐出ヘッド14を清掃可能な位置に配置されてもよい。そして、この状態で、図6に示すように、吸引ワイパ41がガイドレール43に沿って移動することにより、吸引ワイパ41が液体吐出ヘッド14のノズル面55に接触しながらノズル面55を清掃する。詳しくは、吸引ワイパ41がノズル面55に接触しながら移動することにより、ノズル(吐出口)に残留するインクが払拭されて除去されると共に、除去されたインクが吸引ワイパ41の吸引口41aから吸引されて回収される。これにより、吸引ワイパ41による清掃動作が終了する。
また、清掃動作が終了した後は、乾燥によるインクの吐出不良を防止するため、液体吐出ヘッド14がキャップ部材によって覆われる。その後、再度、画像形成動作が行われる場合は、キャップ部材が液体吐出ヘッド14から離間すると共に、メンテナンス装置40が液体吐出ヘッド14に対向する位置から水平方向に移動して退避する。そして、液体吐出ヘッド14が斜めの姿勢に切り換えられて、画像形成可能な状態となる。
ここで、吸引ワイパ41は、液体吐出ヘッド14のノズル面55が損傷しないように、ゴムなどの弾性部材によって形成されている。しかしながら、吸引ワイパ41が清掃動作を行う際に、吸引ワイパ41が液体吐出ヘッド14の端や角に接触すると、その接触によって吸引ワイパ41が損傷したり劣化したりする虞がある。そのため、本実施形態においては、吸引ワイパ41の損傷及び劣化を抑制するため、以下のような対策を講じている。
図7は、本発明の第1実施形態に係る吸引ワイパ41の接触力及び接触圧を示す図である。
図7に示すように、本実施形態に係る吸引ワイパ41は、図の矢印C方向(用紙幅方向Bの一方方)に移動することにより、各液体吐出ヘッド14の一端e1側から他端e2側に向かって吸引ワイパ41の接触部41bがノズル面55に接触しながら清掃動作を行う。このとき、吸引ワイパ41の接触部41bが、その移動方向Cに交差する各液体吐出ヘッド14の端e1,e2(短辺55a)に接触すると、吸引ワイパ41の接触部41bが損傷及び劣化する原因となる。なお、本明細書中でいう「液体吐出ヘッドの一端」(以下で言い換える「交差方向の端」)とは、清掃部材(例えば吸引ワイパ41)が液体吐出ヘッドに対して接触しながら移動する際に清掃部材が接触し始める液体吐出ヘッドの端を意味し、「液体吐出ヘッドの他端」(以下で言い換える「交差方向の端」)とは、清掃部材が液体吐出ヘッドに対して接触しながら移動する際に清掃部材が接触し終わる液体吐出ヘッドの端を意味する。
本実施形態においては、このような吸引ワイパ41の損傷及び劣化を抑制するため、吸引ワイパ41の接触部41bがその移動方向Cに交差する端e1,e2(以下、「交差方向の端」という。)を通過するとき、各液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触力(加圧力)が相対的に小さくなるようにしている。すなわち、図7に示すように、吸引ワイパ41の接触部41bが各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,e2に接触しているときの移動範囲H1においては、吸引ワイパ41の接触部41bが各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,e2以外の部分に接触しているときの移動範囲H2に比べて、吸引ワイパ41の接触力が小さくなるようにしている。
このように、本実施形態においては、吸引ワイパ41の接触部41bが交差方向の端e1,e2に接触しているとき、吸引ワイパ41の接触力を相対的に小さくすることにより、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触圧を相対的に小さくできる。これにより、吸引ワイパ41の接触部41bが交差方向の端e1,e2を通過する際の吸引ワイパ41の接触部41bの損傷及び劣化を抑制でき、吸引ワイパ41の清掃機能を長期に亘って維持することが可能となる。
また、図7に示すように、本実施形態においては、吸引ワイパ41の移動経路が、ノズル面55の4つの角(頂点)v1~v4うち、鋭角の角v1,v2を避けるように設定されている。特に、吸引ワイパ41が鋭角の角v1,v2に接触する場合は、その接触が吸引ワイパ41の損傷及び劣化を促進させる要因となる。従って、本実施形態のように、吸引ワイパ41の移動経路が鋭角の角v1,v2を避けるように設定されていることにより、鋭角の角v1,v2との接触による吸引ワイパ41の接触部41bの損傷及び劣化を回避し、吸引ワイパ41の損傷及び劣化をより効果的に抑制できる。
図8は、本発明の第2実施形態に係る吸引ワイパ41の接触力及び接触圧を示す図である。
図8に示すように、本実施形態においては、吸引ワイパ41の接触部41bが各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,e2に接触しているとき(移動範囲H1において)、吸引ワイパ41の接触力及び接触圧が0又は略0となるようにしている。
このように、吸引ワイパ41の接触部41bが交差方向の端e1,e2に接触しているときの接触力及び接触圧が0又は略0となるようにすることにより、吸引ワイパ41の接触部41bの損傷及び劣化をより効果的に抑制できる。吸引ワイパ41の接触力及び接触圧が0又は略0となるとき、吸引ワイパ41は、液体吐出ヘッド14に対して加圧力を伴わない状態で接触していてもよいし、清掃動作に影響がなければ、吸引ワイパ41が液体吐出ヘッド14に対して離間し、非接触状態となってもよい。
図9は、本発明の第3実施形態に係る吸引ワイパ41の接触力及び接触圧を示す図である。
図9に示すように、本実施形態においては、吸引ワイパ41の接触部41bが各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,e2以外の部分に接触しているとき(移動範囲H2において)、吸引ワイパ41の接触力を徐々に大きくし、吸引ワイパ41の接触圧が一定になるようにしている。
本実施形態においては、吸引ワイパ41及び液体吐出ヘッド14の基本的構成が図7に示す実施形態と同様で、各液体吐出ヘッド14の端e3(長辺55b)が傾斜しているため、吸引ワイパ41が液体吐出ヘッド14の一端e1側から他端e2側へ移動すると、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触面積が徐々に増加する。このため、図7に示す実施形態と同様に、吸引ワイパ41の接触部41bが交差方向の端e1,e2を通過した後の接触力(移動範囲H2における接触力)をあまり変化させることなく維持すると、吸引ワイパ41の移動に伴って、吸引ワイパ41の接触面積が増加するため、反対に吸引ワイパ41の接触圧は徐々に減少する。
これに対して、図9に示す実施形態においては、吸引ワイパ41の接触部41bが各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,e2以外の部分に接触している間(移動範囲H2において)、吸引ワイパ41の移動に伴って吸引ワイパ41の接触力が大きくなる。このため、本実施形態においては、吸引ワイパ41の接触面積が徐々に増加しても、吸引ワイパ41の接触圧を一定に維持できる。これにより、接触圧の変動に伴う吸引ワイパ41の吸引力の変動又は払拭作用の変動を防止でき、清掃機能を安定させることができる。
また、図7に示す上述の実施形態の場合、移動に伴って吸引ワイパ41の接触圧が低下するため、接触圧を所定の基準値以上に維持しようとすると、接触圧をあらかじめ基準値よりも大きく設定しておく必要がある。一方、図9に示す実施形態の場合は、接触圧を一定に維持できるため、図7に示す実施形態に比べて、吸引ワイパ41の接触圧を全体的に低く設定できる。従って、本実施形態においては、吸引ワイパ41の接触部41bが各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,e2を通過した後、吸引ワイパ41の接触部41bがその移動方向Cに延在する各液体吐出ヘッド14の端e3(長辺55b)に接触している間、吸引ワイパ41の接触圧を低減できる。
このように、本実施形態においては、吸引ワイパ41の接触部41bが液体吐出ヘッド14の長辺55b(移動方向Cに延在する端e3)に接触している間の接触圧を、一定に維持しつつ、さらに低減できるので、清掃機能の安定化を図りつつ、長辺55bとの接触による吸引ワイパ41の損傷及び劣化も抑制できる。
図10は、本発明の第4実施形態に係る吸引ワイパ41の接触力及び接触圧を示す図である。
図10に示すように、本実施形態においては、吸引ワイパ41の接触部41bが各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,eに接触する前に(移動範囲H2において)、各液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触力及び接触圧を徐々に小さくしている。このように、本実施形態においては、吸引ワイパ41の接触力及び接触圧が徐々に小さくなることにより、接触力及び接触圧の急激な低下を回避できる。これにより、接触力及び接触圧の急激な変動に伴う吸引ワイパ41の清掃機能のばらつきを抑制し、清掃機能の安定化を図れる。
図11は、本発明の第5実施形態に係る吸引ワイパ41の接触力及び接触圧を示す図である。
上述の図7に示す実施形態においては、吸引ワイパ41が液体吐出ヘッド14に接触していない状態から最初の液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1に接触する際の接触力(以下、「第1の接触力」という。)と、吸引ワイパ41が1つの液体吐出ヘッド14(第1の液体吐出部)の交差方向の端e2から他の液体吐出ヘッド14(第2の液体吐出部)の交差方向の端e1に渡って移動する際の接触力(以下、「第2の接触力」という。)が同じ大きさに設定されている。これに対して、図11に示す第5実施形態においては、第1の接触力が第2の接触力よりも小さくなるように設定されている。すなわち、本実施形態においては、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触力が、第1の接触力<第2の接触力<交差方向の端e1,e2以外の部分に対する接触力となるように設定されている。これにより、吸引ワイパ41の損傷及び劣化をより効果的に抑制できると共に、清掃能力を向上させることができるようになる。
図12は、本発明の第6実施形態に係る吸引ワイパ41の接触力及び接触圧を示す図である。
図12に示す第6実施形態においては、吸引ワイパ41が最後の液体吐出ヘッド14の交差方向の端e2に接触した状態から液体吐出ヘッド14に接触しない状態へ移動する際の接触力(以下、「第3の接触力」という。)を、上記第2の接触力よりも小さくしている。すなわち、本実施形態においては、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触力が、第3の接触力<第2の接触力<交差方向の端e1,e2以外の部分に対する接触力となるように設定されている。これにより、吸引ワイパ41の損傷及び劣化をより効果的に抑制できると共に、清掃能力を向上させることが可能となる。
上述の図7~図12に示される各実施形態においては、吸引ワイパ41が液体吐出ヘッド14の一方の交差方向の端e1(一端e1)側から他方の交差方向の端e2(他端e2)側へ移動した際に、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触面積が徐々に増加する場合を例にしているが、本発明は、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触面積が徐々に減少する構成にも適用可能である。従って、図13に示される例のように、液体吐出ヘッド14は、図7に示される液体吐出ヘッド14を左右反転した向きに配置されてもよい。この場合、吸引ワイパ41が液体吐出ヘッド14の一方の交差方向の端e1側から他方の交差方向の端e2側へ(図の矢印C方向へ)移動すると、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触面積が徐々に減少する。このような構成の液体吐出ヘッド14においても、上述の各実施形態と同じように、液体吐出ヘッド14の交差方向の一端e1,e2に対する吸引ワイパ41の接触力又は接触圧を、それ以外の部分に対する吸引ワイパ41の接触力又は接触圧よりも小さくすることにより、吸引ワイパ41の損傷及び劣化を抑制できる。
続いて、図14に、本発明の第7実施形態に係る吸引ワイパ41の構成を示す。
図14に示すように、本実施形態においては、各液体吐出ヘッド14のノズル面55が長方形に形成されている。また、本実施形態においては、各液体吐出ヘッド14が、用紙搬送方向A(吸引ワイパ41の移動方向Cに交差する方向)及び用紙幅方向B(吸引ワイパ41の移動方向C)の両方向に互いにずれて配置されている。
また、本実施形態においては、液体吐出ヘッド14に対応して、吸引ワイパ41も、用紙搬送方向Aにずれて複数配置されている。すなわち、吸引ワイパ41は、図14の上側に示される(a)列の液体吐出ヘッド14と、図14の下側に示される(b)列の液体吐出ヘッド14に対応して、1つずつ配置されている。なお、吸引ワイパ41及び液体吐出ヘッド14は、3列以上配置されてもよい。
このように構成された実施形態においては、上述の実施形態と同様に、各吸引ワイパ41が矢印C方向へ移動することにより、各列の液体吐出ヘッド14のノズル面55が清掃される。しかしながら、本実施形態においても、各吸引ワイパ41の接触部41bが各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,e2に接触すると、その接触によって各吸引ワイパ41の接触部41bが損傷したり劣化したりする虞がある。すなわち、吸引ワイパ41の損傷及び劣化は、上述の実施形態のように、液体吐出ヘッド14の端e1,e2が吸引ワイパ41の移動方向Cに対して略直交している場合のほか、直交する場合も生じ得る。
そのため、本実施形態においても、各吸引ワイパ41の接触部41bが各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,e2を通過するとき、各吸引ワイパ41の接触力(移動範囲H1における接触力)が相対的に小さくなるようにする。これにより、上述の実施形態と同様に、各吸引ワイパ41が交差方向の端e1,e2を通過する際の各吸引ワイパ41の接触部41bの損傷及び劣化を抑制でき、各吸引ワイパ41の清掃機能を長期に亘って維持することが可能となる。また、本実施形態においては、吸引ワイパ41が液体吐出ヘッド14の一方の交差方向の端e1側から他方の交差方向の端e2側へ移動する際、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触面積は同じ(一定)となる。このため、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触力を一定にすると、吸引ワイパ41の接触圧も一定に維持できるため、吸引ワイパ41の吸引力の変動又は払拭作用の変動を防止できる。また、清掃機能の安定化も図れる。なお、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触圧は、一定に維持される場合に限らず、変化してもよい。
本実施形態における各吸引ワイパ41の具体的な接触圧の制御は、図7~図10に示すいずれかの制御方法を採用すればよい。ただし、本実施形態においては、それぞれの吸引ワイパ41が液体吐出ヘッド14に対して到達するタイミングが異なるので、各吸引ワイパ41の接触力を制御するタイミングを異ならせる必要がある。すなわち、本実施形態においては、図14中の(a)及び(b)に示される接触力のタイミングチャートのように、まず、(b)列の吸引ワイパ41の接触部41bが対応する液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1に到達したタイミングで接触力が低減され、続いて、(a)列の吸引ワイパ41の接触部41bが対応する液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1に到達したタイミングで接触力が低減される。このように、本実施形態においては、各吸引ワイパ41の接触力の制御が、互いに異なるタイミングで独立して行われることにより、各吸引ワイパ41の接触部41bの損傷及び劣化を抑制できる。
また、図15に示す本発明の第8実施形態のように、液体吐出ヘッド14に対する各吸引ワイパ41の相対的位置(移動開始位置)を同じように設定することにより、各吸引ワイパ41の接触部41bが対応する液体吐出ヘッド14に到達するタイミングを同じにしてもよい。この場合、液体吐出ヘッド14に接触する吸引ワイパ41の接触力の制御を、(a)列及び(b)列において同期させて行うことができる。
続いて、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触力を変更する接触力変更機構について説明する。
図16は、接触力変更機構の一実施形態を示す図である。
図16に示す接触力変更機構50は、吸引ワイパ41を保持する保持部材44と、吸引ワイパ41を押圧する弾性部材としてのバネ45と、バネ45を支持する支持部材46と、吸引ワイパ41の移動方向Cに向かって支持部材46を案内するガイド部材47と、を備えている。保持部材44は、吸引ワイパ41を液体吐出ヘッド14に対して接近離間する方向に移動可能に保持する。また、吸引ワイパ41は、保持部材44によって、少なくとも先端の吸引口41aが外部(液体吐出ヘッド14側)へ突出するように保持されている。バネ45は、吸引ワイパ41側とは反対側の端部が支持部材46によって支持され、吸引ワイパ41と支持部材46の間に介在している。バネ45が圧縮された状態で吸引ワイパ41と支持部材46の間に介在していることにより、吸引ワイパ41は液体吐出ヘッド14側へ押圧されている。支持部材46は、ガイド部材47に接触する複数の凸部46aを有している。本実施形態においては、吸引ワイパ41の姿勢を安定させるため、支持部材46が、複数の凸部46aを介してガイド部材47に接触している。すなわち、支持部材46は、ガイド部材47に対して同一直線上に無い複数箇所において接触することにより、吸引ワイパ41の姿勢を安定させている。
このように構成された接触力変更機構50において、吸引ワイパ41が清掃動作を行うために移動すると、支持部材46がガイド部材47のガイド部47aに沿って案内される。これにより、バネ45の吸引ワイパ41側とは反対側の端部(支持部材46側の端部)が液体吐出ヘッド14に対して接近離間するため、バネ45の圧縮量が変化する。すなわち、支持部材46が、ガイド部47aの案内により液体吐出ヘッド14に接近すると(図16における左側の状態)、バネ45の圧縮量が増加する。反対に、支持部材46が、ガイド部47aの案内により液体吐出ヘッド14から離間すると(図16における右側の状態)、バネ45の圧縮量が減少する。これにより、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触力が変化する。また、ガイド部47aの形状は、例えば、図17の(a)~(d)に示すような上述の図7~図10に示すいずれかの接触力変化に倣った形状に形成されることにより、吸引ワイパ41の接触力を交差方向の端e1,e2の位置において低減できる。これにより、吸引ワイパ41の損傷及び劣化を抑制できる。
図18に、接触力変更機構の他の実施形態を示す。
図18に示す接触力変更機構50は、吸引ワイパ41を液体吐出ヘッド14に対して接近離間させず、反対に、液体吐出ヘッド14を吸引ワイパ41に対して接近離間させることにより、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の接触力を変更する。具体的に、本実施形態に係る接触力変更機構50は、液体吐出ヘッド14を吸引ワイパ41に対して接近離間させる接離駆動装置48と、液体吐出ヘッド14に対する吸引ワイパ41の相対的移動位置を検知する位置検知装置49と、位置検知装置49の検知信号に基づいて接離駆動装置48を制御する制御部53と、を有している。
位置検知装置49は、白黒の印刷パターンが帯状に配列されたエンコーダ56と、投光部及び受光部を有する光学式のセンサ57によって構成されている。センサ57は、吸引ワイパ41と一緒に移動可能に設けられている。吸引ワイパ41が移動する際、センサ57の投光部からエンコーダ56に向けて光が照射され、エンコーダ56によって反射された光がセンサ57の受光部によって受光される。このときのパルス信号が制御部53によってカウントされることにより、吸引ワイパ41の相対的移動位置が検知される。また、制御部53は、検知された吸引ワイパ41の相対的移動位置に基づいて接離駆動装置48の駆動を制御する。これにより 吸引ワイパ41が各液体吐出ヘッド14の交差方向の端e1,e2を通過するタイミングで、吸引ワイパ41の接触力を低下させることができる。
図19は、接触力変更機構のさらに別の実施形態を示す図である。
図19に示す実施形態においては、吸引ワイパ41を液体吐出ヘッド14に対して接近離間させる接離駆動装置48が、センサ58(位置検知装置49)の検知信号に基づいて制御部53により制御される。センサ58は、光学式センサでもよいし、磁気式のセンサでもよい。また、センサ58に代えて、タイマーにより吸引ワイパ41の移動時間を計測し、計測された吸引ワイパ41の移動時間に基づいて吸引ワイパ41の移動位置を管理してもよい。また、接触力変更機構50は、吸引ワイパ41と液体吐出ヘッド14の双方を接近離間させる機構であってもよい。
以上、本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、本発明は、図20に示すようなシリアル型の液体吐出装置にも適用可能である。
図20に示すシリアル型の液体吐出装置(画像形成部3)は、液体吐出ヘッド14を搭載するキャリッジ9と、キャリッジ9を用紙幅方向Bである主走査方向へ案内するためのガイド部材(ガイドロッド)10と、キャリッジ9を移動させる駆動装置19と、を備えている。
本実施形態においては、ブラックインク滴を吐出する吐出口列を有するブラック用の液体吐出ヘッド14Aと、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクを吐出する吐出口列を有するカラー用の液体吐出ヘッド14Bが、キャリッジ9に設けられている。各液体吐出ヘッド14A,14Bは、それぞれの吐出口列が主走査方向と交差する方向(用紙搬送方向A)に配置されるように、インク吐出方向を下方に向けて装着されている。なお、異なる色ごとに個別の液体吐出ヘッドを設けてもよい。また、液体吐出ヘッドは、ブラック及びシアン用の各色インクを吐出するヘッドと、マゼンタ及びイエロー用の各色インクを吐出するヘッドであってもよい。また、使用されるインクの色は上記色に限定されるものではない。
各液体吐出ヘッド14A,14Bが備えるインクを吐出するためのエネルギー発生手段としては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを用いることができる。 また、キャリッジ9には、各液体吐出ヘッド14A,14Bに各色のインクを供給するための複数のサブタンクが搭載され、各サブタンクにはインク供給チューブを介して画像形成装置本体に搭載されたインクカートリッジ15Y,15M,15C,15Bk(図1参照)からインクが補充供給される。
駆動装置19は、駆動源であるモータ28と、駆動プーリ29及び従動プーリ30に掛け回されたタイミングベルト35と、を備えている。モータ28が駆動し、駆動プーリ29が回転すると、タイミングベルト35が周回運動することにより、タイミングベルト35に連結されたキャリッジ9が、ガイド部材10に沿って主走査方向(用紙幅方向B)へ移動する。また、モータ28の回転方向が一方向とその逆方向とに切り換えられることにより、キャリッジ9は主走査方向へ往復移動することができる。
画像形成部3に用紙が搬送されると、キャリッジ9が主走査方向へ移動しながら画像信号に応じて各液体吐出ヘッド14A,14Bからインクが吐出されることにより、停止している用紙Pに対して1行分の画像が形成される。そして、用紙Pが図20中の矢印A方向に所定量搬送された後、次の行の画像形成が行われる。続けて同様に、用紙Pの搬送及び停止と、キャリッジ9の往復移動が繰り返し行われ、用紙Pにインクが吐出されて画像が形成される。
また、本実施形態に係るシリアル型の液体吐出装置は、各液体吐出ヘッド14A,14Bのメンテナンスを行うメンテナンス装置40を備えている。メンテナンス装置40は、各液体吐出ヘッド14A,14Bを覆うキャップ部材36A,36Bと、ブレード状の清掃部材であるブレードワイパ37と、上述の実施形態と同様の機能を有する吸引ワイパ41と、を有している。
メンテナンス動作が行われる場合は、各液体吐出ヘッド14A,14Bが主走査方向(用紙幅方向B)に移動することにより、各液体吐出ヘッド14A,14Bがメンテナンス装置40に接近する。そして、各液体吐出ヘッド14A,14Bがさらに主走査方向に移動することにより、ブレードワイパ37及び吸引ワイパ41が各液体吐出ヘッド14A,14Bに対して接触しながら相対的に移動し、各液体吐出ヘッド14A,14Bのノズルに付着したインクなどが除去される。
しかしながら、このようなシリアル型の液体吐出装置においても、清掃時に吸引ワイパ41が各液体吐出ヘッド14A,14Bの交差方向の端に接触すると、吸引ワイパ41が損傷したり劣化したりする虞がある。そのため、シリアル型の液体吐出装置においても、本発明を適用することが好ましい。本発明をシリアル型の液体吐出装置に適用することにより、吸引ワイパ41が交差方向の端に接触することによる吸引ワイパ41の損傷及び劣化を抑制でき、吸引ワイパ41の清掃機能を長期に亘って維持できるようになる。
また、清掃部材の損傷及び劣化の問題は、吸引ワイパ41だけに限らない。すなわち、図20に示すブレードワイパ37においても、各液体吐出ヘッド14A,14Bに対する相対的移動に伴ってブレードワイパ37が各液体吐出ヘッド14A,14Bの交差方向の端に接触すると、ブレードワイパ37の損傷及び劣化が生じる虞がある。従って、このようなブレードワイパ37においても、交差方向の端に接触する際の接触力及び接触圧を低下させることにより、ブレードワイパ37の損傷及び劣化を抑制できる。
また、本発明は、図1に示すような画像形成装置に限らず、図21又は図22に示すような画像形成装置にも適用可能である。
以下、本発明を適用可能な他の画像形成装置の構成について説明する。なお、各画像形成装置において、主に上述の実施形態とは異なる部分について説明し、その他の部分については上述の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
まず、図21に示す画像形成装置100は、上述の実施形態と同様に、原稿搬送装置1と、画像読取装置2と、画像形成部3と、シート供給装置4と、カートリッジ装着部5と、シート排出部7と、を備えている。ただし、図21に示す画像形成装置100は、手差しシート供給装置8を備えていない。また、画像形成部3は、図1に示す実施形態とは異なり、用紙Pが水平方向に搬送される搬送路20に対向するように配置されている。
図21に示す画像形成装置100において、印刷動作が開始されると、シート供給装置4から用紙Pが供給され、用紙Pが画像形成部3へ搬送される。そして、用紙Pが画像形成部3へ搬送されると、液体吐出ヘッド14から用紙Pにインクが吐出されて画像が形成される。
両面印刷を行う場合は、用紙Pが画像形成部3を通過した後、用紙Pが反対方向に搬送され、第1経路切換手段31により用紙Pが反転搬送路21へ案内される。用紙Pは、反転搬送路21を通過することにより、表裏反転された状態で再び画像形成部3へ搬送され、用紙Pの裏面に画像が形成される。
片面あるいは両面に画像が形成された用紙Pは、第2経路切換手段32によって、シート排出部7へ向かう搬送路23か、シート揃え装置200へ向かう搬送路22か、選択的に案内される。用紙Pがシート排出部7へ向かう搬送路23へ案内された場合は、用紙Pがシート排出部7へ排出される。一方、用紙Pがシート揃え装置200へ向かう搬送路22へ案内された場合は、用紙Pがシート揃え装置200へ搬送され、用紙Pが揃えて載置される。
続いて、図22に示す画像形成装置100は、図1に示す上述の画像形成装置100と同様に、原稿搬送装置1と、画像読取装置2と、画像形成部3と、シート供給装置4と、カートリッジ装着部5と、シート排出部7に加え、手差しシート供給装置8を備えている。この場合、画像形成部3は、図21に示す実施形態と同様に、用紙Pが水平方向に搬送される搬送路86に対向するように配置されている。
図22に示す画像形成装置100において、印刷動作が開始されると、シート供給装置4又は手差しシート供給装置8から用紙Pが供給され、用紙Pが画像形成部3へ搬送される。そして、用紙Pが画像形成部3へ搬送されると、液体吐出ヘッド14から用紙Pにインクが吐出されて画像が形成される。
両面印刷を行う場合は、用紙Pが画像形成部3を通過した後、用紙Pが反対方向に搬送され、第1経路切換手段74により用紙Pが反転搬送路87へ案内される。用紙Pは、反転搬送路87を通過することにより、表裏反転された状態で再び画像形成部3へ搬送され、用紙Pの裏面に画像が形成される。
片面あるいは両面に画像が形成された用紙Pは、第2経路切換手段75によって、シート排出部7へ向かう搬送路88か、シート揃え装置200へ向かう搬送路89か、選択的に案内される。用紙Pがシート排出部7へ向かう搬送路88へ案内された場合は、用紙Pがシート排出部7へ排出される。一方、用紙Pがシート揃え装置200へ向かう搬送路89へ案内された場合は、用紙Pがシート揃え装置200へ搬送され、用紙Pが揃えて載置される。
このような図21又は図22に示す画像形成装置100においても、本発明を適用することにより、上述と同様の作用効果が得られる。すなわち、液体吐出ヘッド14を清掃する清掃部材の損傷及び劣化を抑制し、清掃機能を長期に亘って維持できる。
また、本発明は、シートにインクを吐出して画像を形成するインクジェット式画像形成装置に適用される場合に限らない。本発明に係る液体吐出装置は、液体が付着可能なものに対して液体を吐出する装置に限らず、液体を気中や液中に向けて吐出する装置であってもよい。液体吐出装置としては、例えば、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置のほか、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)も含まれる。
また、本発明に係る液体吐出装置には、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係る手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。液体が付着可能なものとは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、樹脂フィルム、布などの記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着する全てのものが含まれる。また、液体が付着可能なものの材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス、壁紙、床材などの建材、衣料用のテキスタイルなどの液体が一時的でも付着可能であればよい。液体は、インク、処理液、DNA試料、レジスト、パターン材料、結着剤、造形液、又は、アミノ酸、たんぱく質、カルシウムを含む溶液及び分散液なども含まれる。
さらに、本発明に係る液体吐出装置としては、他にも用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置であってもよいし、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置もあってもよい。
3 画像形成部(液体吐出装置)
14 液体吐出ヘッド(液体吐出部)
41 吸引ワイパ(清掃部材)
45 バネ(弾性部材)
47 ガイド部材
48 接離駆動装置
49 位置検知装置
50 接触力変更機構
特開2019-14155号公報

Claims (13)

  1. 液体を吐出する液体吐出部と、
    前記液体吐出部の一端側から他端側に向かって前記液体吐出部に接触しながら相対的に移動する清掃部材と、
    を備える液体吐出装置であって、
    前記清掃部材が前記液体吐出部の前記一端又は前記他端に接触するとき、前記清掃部材が前記液体吐出部の前記一端及び前記他端以外の部分に接触するときよりも、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力が小さいことを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記清掃部材が前記液体吐出部の前記一端又は前記他端に接触するとき、前記清掃部材が前記液体吐出部の前記一端及び前記他端以外の部分に接触するときよりも、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触圧が小さい請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記清掃部材が前記液体吐出部の前記一端及び前記他端以外の部分に接触しているとき、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触圧が一定である請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記清掃部材が前記液体吐出部の前記一端及び前記他端に交差する方向に延在する端に接触するとき、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触面積が大きくなるのに伴って、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力を大きくし、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触圧を一定にする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記清掃部材が前記液体吐出部の前記一端又は前記他端に接触する前に、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力が徐々に小さくなる請求項1から4のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  6. 前記液体吐出部及び前記清掃部材は、前記清掃部材の相対的移動方向に対して交差する方向にずれて複数配置され、
    前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力の制御は、前記液体吐出部ごと又は前記清掃部材ごとに独立して行われる請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  7. 前記液体吐出部及び前記清掃部材は、前記清掃部材の相対的移動方向に対して交差する方向にずれて複数配置され、
    前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力の制御は、複数の前記液体吐出部及び複数の前記清掃部材において同期して行われる請求項1から5のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  8. 前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力を変更する接触力変更機構を備え、
    前記接触力変更機構は、前記清掃部材を前記液体吐出部に対して接近離間させることにより、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力を変化させる請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  9. 前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力を変更する接触力変更機構を備え、
    前記接触力変更機構は、前記液体吐出部を前記清掃部材に対して接近離間させることにより、前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力を変化させる請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  10. 前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力を変更する接触力変更機構を備え、
    前記接触力変更機構は、前記清掃部材を前記液体吐出部側へ押圧する弾性部材と、前記液体吐出部の前記一端側から前記他端側への前記清掃部材の相対的移動に伴って、前記弾性部材の前記清掃部材側とは反対側の端部を前記液体吐出部に対して接近離間する方向に案内するガイド部材と、を有する請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  11. 前記液体吐出部に対する前記清掃部材の接触力を変更する接触力変更機構を備え、
    前記接触力変更機構は、前記液体吐出部の前記一端側から前記他端側への前記清掃部材の相対的移動位置を検知する位置検知装置と、前記位置検知装置によって検知された前記清掃部材の相対的移動位置に基づいて、前記清掃部材を前記液体吐出部に対して相対的に接近離間させる接離駆動装置と、を有する請求項1から7のいずれか1項に記載の液体吐出装置。
  12. 前記液体吐出部は、第1の液体吐出部と、前記清掃部材の移動方向において前記第1の液体吐出部の下流側に隣り合って配置される第2の液体吐出部を有し、
    前記第1の液体吐出部及び前記第2の液体吐出部の前記一端及び前記他端以外の部分に対する前記清掃部材の接触力より、前記第1の液体吐出部の前記他端と前記第2の液体吐出部の前記一端に対する前記清掃部材の接触力が小さく、
    前記第1の液体吐出部の前記他端と前記第2の液体吐出部の前記一端に対する前記清掃部材の接触力より、前記清掃部材が接していない状態から前記第1の液体吐出部の前記一端に接触する前記清掃部材の接触力が小さい請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  13. 請求項1から12のいずれか1項に記載の液体吐出装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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