JP2019107876A - ロールユニット、ロール装置、ヘッドメンテナンス装置、液体を吐出する装置 - Google Patents

ロールユニット、ロール装置、ヘッドメンテナンス装置、液体を吐出する装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ロールの交換頻度を抑えつつ、ユニットや装置の小型化を図る。【解決手段】払拭カートリッジ100は、ウェブ2と、ウェブ2が巻き回された繰り出しロール2Aからウェブ2が繰り出される繰り出しローラ3と、繰り出しローラ3から繰り出されるウェブ2を巻取りロール2Bとして巻き取る巻取りローラ6とを備え、繰り出しローラ3は巻取りローラ6に対してガイド溝102に沿って相対移動可能に配置され、ガイド溝102は、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3が、他方の軸芯部材である巻取りローラ6から離れながら斜め上方向に向かって移動可能な湾曲形状に形成している。【選択図】図6

Description

本発明はロールユニット、ロール装置、払拭装置、ヘッドメンテナンス装置、液体を吐出する装置に関する。
例えば、液体を吐出する液体吐出ヘッドを使用する場合、ノズルの状態を維持回復するため、ノズル面をキャッピングするキャップ、ノズル面を払拭清掃する払拭装置などを含む維持回復機構(メンテナンス装置)を備える。
従来、ノズル面を払拭する払拭部材としてウェブを使用するものが知られている(特許文献1)。
特許第5467117号公報
ところで、ウェブなどの帯状部材を使用する場合、帯状部材の全長を長くし、大口径のロールとすることで、ロールの交換頻度を低減させることができる。また、帯状部材のロールなどをカートリッジとしてユニット化することによって、ロールの交換性を向上させることができる。
しかしながら、帯状部材のロールを大口径にすることによってロールを使用するユニットや装置が大型化するという課題が生じる。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ロールの交換頻度を抑えつつ、ユニットや装置の小型化を図ることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るロールユニットは、
帯状部材をロール状に巻き回した繰り出し側ロールの軸芯部材と、
前記繰り出し側ロールから繰り出される前記帯状部材を巻き取る巻取り側ロールの軸芯部材と、を備え、
前記繰り出し側ロールの軸芯部材及び前記巻取り側ロールの軸芯部材の少なくとも一方の軸芯部材は、他方の軸芯部材に対して相対移動可能に配置されている
構成とした。
本発明によれば、ロールの交換頻度を抑えつつ、ユニットや装置の小型化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係るロールユニットとしての払拭カートリッジの外観斜視説明図である。 同払拭カートリッジを図1とは反対側から見た外観斜視説明図である。 同払拭カートリッジの側面説明図である。 同払拭カートリッジの平面説明図である。 同払拭カートリッジの正面説明図である。 同払拭カートリッジの内部側面説明図である。 本発明に係るロール装置としての払拭装置の側面説明図である。 払拭動作に伴う繰り出し側ロール及び巻取り側ロールの遷移状態の説明に供する側面説明図である。 同じく図8に続く状態の側面説明図である。 同じく図9に続く状態の側面説明図である。 本発明の第2実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図である。 同払拭カートリッジにおける仕切り部材の説明に供する説明図である。 本発明の第3実施形態に係る払拭カートリッジの説明に供する側面説明図である。 同払拭カートリッジにおける仕切り部材の変位構成の説明に供する説明図である。 本発明の第4実施形態に係る払拭カートリッジの説明に供する側面説明図である。 本発明の第5実施形態に係る払拭カートリッジの模式的側面説明図である。 同実施形態の作用効果の説明に供する第1実施形態と本実施形態とを比較する側面説明図である。 本発明の第6実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図である。 本発明の第7実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図である。 本発明の第8実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図である。 本発明の第9実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図である。 本発明に係るヘッドメンテナンス装置を含む液体を吐出する装置の正面説明図である。 同装置のキャリッジにおけるヘッド配置の説明に供する平面説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明の第1実施形態について図1ないし図6を参照して説明する。図1は同実施形態に係るロールユニットとしての払拭カートリッジの外観斜視説明図、図2は同払拭カートリッジを図1とは反対側から見た外観斜視説明図である。図3は同払拭カートリッジの側面説明図、図4は同払拭カートリッジの平面説明図、図5は同払拭カートリッジの正面説明図である。図6は同払拭カートリッジの内部側面説明図である。
払拭カートリッジ100は、帯状部材であるシート状の払拭部材をロール状に巻き回した繰り出し側ロール2Aの軸芯部材である繰り出しローラ3と、繰り出し側ロール2Aから繰り出されるウェブ2を巻き取る巻取り側ロール2Bの軸芯部材である巻取りローラ6とを備えている。なお、初期状態では巻取りローラ6にウェブ2が巻き取られていない状態であるが、説明を明確にするため、図6では、巻取り側ロール2Bが形成されている状態で示し、繰り出し側ロールの2Aの最大外径状態は二点鎖線で図示している。
ウェブ2としては、吸収性を有し、少なくとも使用する液体に対して耐液性を有するとともに、毛羽立ちや発塵を生じないシート状の材料からなることが好ましく、例えば、不織布、布、フィルム、紙などが挙げられる。
ウェブ2は、繰り出しローラ3の繰り出し側ロール2Aから繰り出され、案内ローラ8、9と、搬送ローラ4、5を経て、巻取りローラ6に巻取り側ロール2Bとして巻き取られる。ここでは、繰り出し側ロール2Aからの繰り出し側と巻取り側ロール2Bへの巻取り側を対向させている。
これらの繰り出しローラ3、巻取りローラ6、案内ローラ8、9と、搬送ローラ4、5は、払拭カートリッジ100の二分割可能なカートリッジケース101(101A、101B)に回転可能に保持されている。
そして、繰り出しローラ3及び巻取りローラ6の内の一方の軸芯部材である繰り出しローラ3は、カートリッジケース101に形成したガイド溝102に移動可能に保持し、他方の軸芯部材である巻取りローラ6に対して相対移動可能に配置している。
ここで、ガイド溝102は、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3が、他方の軸芯部材である巻取りローラ6から離れながら斜め上方向に向かって移動可能な湾曲形状に形成している。
これにより、繰り出しローラ3は、初期において、繰り出し側ロール2Aの自重によって、ガイド溝102の下端位置に移動して、巻取りローラ6との距離が最も近付いた位置になる。
また、2つの搬送ローラ4、5の間には、ウェブ2を払拭対象に押し付ける押し付け部材11が配置されている。押し付け部材11は、払拭対象にウェブ2を接触させるときには、スプリング12によって所定の押し付け力でウェブ2を払拭対象に押し付ける。
搬送ローラ4にはコードホイール14が取付けられている。
次に、本発明に係るロール装置としての払拭装置について図7を参照して説明する。図7は払拭カートリッジを含む払拭装置の側面説明図である。
この払拭装置1は、液体を吐出する装置の液体吐出ヘッド(以下、「ヘッド」ともいう。)20のノズル面20aを払拭対象とする。
そして、ロールユニット(ここでは、払拭ユニット)としての払拭カートリッジ100が移動部材30上に着脱自在に装着される。
移動部材30には、払拭カートリッジ100を装着したときに巻取りローラ6に設けたギヤ39と噛み合う伝達機構37と、伝達機構37を介して巻取りローラ6を回転させる巻取りモータ38を備えている。
また、移動部材30には、払拭カートリッジ100のコードホイール14に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ15を設けている。これらのコードホイール14とエンコーダセンサ15によってウェブ2の移動距離(送り量)を検出するエンコーダ16を構成している。
移動部材30は、ヘッド20のノズル配列方向である矢印Y方向に往復移動可能に配置されている。この移動部材30の払拭方向Y1への移動は、ラック31及びピニオン32と、ピニオン32を回転させる移動部材移動モータ33を含む移動機構よって行われる。
また、移動部材30は、ウェブ2がノズル面20aに対して進退する方向、ここでは上下方向に移動可能(昇降可能)に配置されている。移動部材30の昇降は、例えばカム35と、カム35を回転させる移動部材昇降モータ36を含む昇降機構によって行われる。
次に、払拭装置1による払拭動作について説明する。
払拭装置1によってヘッド20のノズル面20aを払拭するときには、移動部材30が上昇して、ヘッド20のノズル面20aの払拭開始となる一端部に、ウェブ2が所定の押し付け力で押付けられる。
そして、移動部材30が払拭方向(Y1方向)に移動されることで、ウェブ2によってノズル面20aに残留している液体(廃液という)が払拭ないし吸収されて除去される。
その後、又は、次の払拭動作の前に、巻取りローラ6を回転させてウェブ2を巻取り側ロール2Bに巻取り、ウェブ2の未使用部分が次に払拭するときにノズル面20aに接触するようにする。なお、巻取りローラ6を回転させてウェブ2を巻取り側ロール2Bに巻取りながら、つまり、ウェブ2を送りながら払拭を行うこともできる。
次に、払拭動作に伴う繰り出し側ロール及び巻取り側ロールの遷移状態について図8ないし図10を参照して説明する。図8ないし図10は同説明に供する側面説明図である。
まず、図8(a)に示すように、初期状態では、繰り出し側ロール2Aの外径が大きく、巻取り側ロール2Bの外径は小さい状態(又は、巻き取られていない状態)である。そして、繰り出し側ロール2Aの自重によって、繰り出しローラ3はガイド溝102の下端位置に移動しており、巻取りローラ6に最も近付いている。
この初期状態における繰り出しローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離が最短軸心間距離L1となる。
この初期状態から払拭動作を繰り返し行うことで、繰り出し側ロール2Aからウェブ2が繰り出されて巻取り側ロール2B側に巻き取られ、繰り出し側ロール2Aの外径が小さくなり、巻取り側ロール2Bの外径が大きくなる。
そして、巻取り側ロール2Bへの巻取りが進むと、例えば図8(b)に示すように、巻取り側ロール2Bの外周が繰り出し側ロール2Aの外周と接触する。これは、最短軸心間距離L1が、後述する図9(b)で説明する繰り出し側ロール2Aの外径と巻取り側ロール2Bの外径がほぼ同じときの軸心間距離L3よりも短くなる(L1<L3)関係で、繰り出しローラ3と巻取りローラ6とを配置していることによる。
さらに、図9(a)に示すように、巻取り側ロール2Bの外径が大きくなるに従って繰り出し側ロール2Aが押される。これにより、繰り出しローラ3はガイド溝102に沿って、矢印方向に、巻取りローラ6から離れながら斜め上方向に移動する。このときの繰り出しローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離L2は、最短軸心間距離L1よりも長くなる(L2>L1)。
そして、図9(b)に示すように、巻取り側ロール2Bの外径と繰り出し側ロール2Aの外径がほぼ同じになる。このとき、繰り出しローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離L3は、最長軸心間距離となる(L3>L2)。
さらに、ウェブ2がすべて使用済になると、図10に示すように、繰り出し側ロール2Aの外径が最小となり、巻取り側ロール2Bの外径が最大径となる。
このように、本実施形態では、繰り出し側ロール2Aの軸芯部材(供給ローラ3)及び巻取り側ロール2Bの軸芯部材(巻取りローラ6)の少なくとも一方、ここでは供給ローラ3は、他方の巻取りローラ6に対して相対移動可能に配置されている。
ここで、供給ローラ3及び巻取りローラ6がいずれも相対移動のしない構成である場合、前述した図9(b)の状態を採れるように、供給ローラ3と巻取りローラ6とを最長軸心間距離L3の間隔で配置しておかなければならない。
そのため、ウェブ2の長さが長くなって繰り出し側ロール2Aの最大外径が大きくなると、それに伴って供給ローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離を長くしなければならず、ロールユニット及びロール装置が大型化することになる。一方、ロールユニット及びロール装置の大型化を避けるためには繰り出し側ロールの外径が大きくならないようにしなければならず、ウェブ2の交換頻度が高くなることになる。
これに対し、本実施形態のように、供給ローラ3が巻取りローラ6に対して相対移動して軸心間距離を変化できるように構成することで、供給ローラ3と巻取りローラ6とを最長軸心間距離3よりも短い間隔で配置することができる。
これにより、繰り出し側ロールの長尺化による大径化によって払拭部材(ロール)の交換頻度を抑えつつ、払拭ユニット(ロールユニット、払拭カートリッジ)及び払拭装置(ロール装置)の小型化を図ることができる。
なお、本実施形態では、繰り出しローラ3が巻取りローラ6に対して相対移動する構成で説明しているが、巻取りローラ6が繰り出しローラ3に対して相対移動する構成とすることもできる。ただし、巻取りローラ6を回転駆動するため、従動する繰り出しローラ3を相対移動させる構成の方が簡単になる。
次に、本発明の第2実施形態について図11及び図12を参照して説明する。図11は同実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図、図12は同払拭カートリッジにおける仕切り部材の説明に供する説明図である。
本実施形態では、繰り出し側ロール2Aの軸芯部材である繰り出しローラ3と巻取り側ロール2Bの軸芯部材である巻取りローラ6との間に、仕切り部材7を配置している。仕切り部材7は一端部を払拭カートリッジ100の固定部100aに接着、ねじ止め、係止などで固定している。
仕切り部材7は、マイラシートなどの変形変位可能な摩擦の少ない滑らかな部材であることが好ましい。また、仕切り部材7は、払拭動作によりウェブ2に付着する廃液などの払拭物が裏移りしないように吸水性のない部材であることが好ましい。
これにより、図12に示すように、繰り出し側ロール2A、巻取り側ロール2Bの半径の減少、増加に伴って仕切り部材7が、例えば破線図示の位置から実線図示の位置を経て二点鎖線の位置まで変形変位することができる。
このように、仕切り部材7は、繰り出し側ロール2Aの外径の減少に追従しながら変形変位するので、繰り出し側ロール2Aの周面と巻取り側ロール2Bの周面とが直接接触することに防止できる。
これにより、例えば、繰り出し側ロール2Aの周面と巻取り側ロール2Bの周面とが直接接触することによる巻取り負荷の増大、周速度の差異によるウェブ2の弛みの発生などを抑えることができる。
次に、本発明の第3実施形態について図13及び図14を参照して説明する。図13は同実施形態に係る払拭カートリッジの説明に供する側面説明図、図14は同払拭カートリッジにおける仕切り部材の変位構成の説明に供する説明図である。
本実施形態では、仕切り部材7は、図14に示すように、両端部7b、7bがガイド溝71、71に移動可能に支持されている。これにより、仕切り部材7はガイド溝71に沿って直線移動可能に配置される。
ここで、図13(a)に示すように、仕切り部材7を初期状態で巻取り側ロール2B側に寄せておけば、巻取り側ロール2Bの径が大きくなるに従って、図13(b)、(c)に示すように、仕切り部材7が繰り出し側ロール2A(繰り出しローラ3)側に移動する。
これにより、前記第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
次に、本発明の第4実施形態について図15を参照して説明する。図15は同実施形態に係る払拭カートリッジの説明に供する側面説明図である。
本実施形態では、2つの仕切り部材7A、7Bを有し、各仕切り部材7A、7Bは、いずれも一端部が支持部7aに回転可能に支持されている。そして、仕切り部材7Aと仕切り部材7Bとの間には、例えば、仕切り部材7Aを繰り出し側ロール2Aの周面に、仕切り部材7Bを巻取り側ロール2Bの周面に接触させるように付勢する付勢部材(例えばバネ)7Cを配置している。
このように、繰り出し側ロール2Aの周面、巻取り側ロール2Bの周面に仕切り部材7A、7Bを接触させることにより、繰り出し側ロール2A、巻取り側ロール2Bの弛みを防止することができる。
次に、本発明の第5実施形態について図16を参照して説明する。図16は同実施形態に係る払拭カートリッジの模式的側面説明図である。
本実施形態では、軸芯部材である繰り出しローラ3はガイド溝102Aに移動可能に保持し、同じく軸芯部材である巻取りローラ6はガイド溝102Bに移動可能に保持し、繰り出しローラ3と巻取りローラ6をそれぞれ相対移動可能に配置している。
ここで、ガイド溝102Aは軸芯部材である繰り出しローラ3が斜め上方向に向かって移動可能な形成している。同様に、ガイド溝102Bは巻取りローラ6が斜め下方向に向かって移動可能な形成している。
この構成によって、初期状態では、図16(a)に示すように、繰り出しローラ3がガイド溝102Aの下部付近に位置し、繰り出し側ロール2Aで押し上げられた巻取り側ロール2Bの巻取りローラ6はガイド溝102Bの上部付近に位置した状態になる。
そして、払拭動作が繰り返されることで、図16(b)に示すように、繰り出し側ロール2Aの外径と巻取り側ロール2Bの外径とが同じになる状態を経て、図16(c)に示すように、巻取り側ロール2Bにすべてのウェブ2が巻き取られる。これにより、巻取りローラ6がガイド溝102Bの下部付近に位置し、繰り出しローラ3はガイド溝102Aの上部付近に位置した状態になる。
このように、2つの軸芯部材である繰り出しローラ3及び巻取りローラ6がそれぞれ相対移動可能であることにより、前記第1実施形態よりも省スペース化を図ることができる。
この本実施形態の作用効果について図17を参照して説明する。図17は同作用効果説明に供する第1実施形態と本実施形態とを比較する側面説明図である。なお、図17の破線で示す繰り出し側ロール2Aは初期状態を示している。
前記第1実施形態では、払拭カートリッジ100の巻取りローラ6が相対移動しない。したがって、図17に仮想線で示すように、払拭カートリッジ100の巻取り側ロール2Bが最大外径になる状態のスペースを確保しなければならず、カートリッジ移動方向Yにおけるスペース幅は少なくとも幅W1となる。
これに対し、本実施形態では、払拭カートリッジ100の繰り出しローラ3及び巻取りローラ6がそれぞれ相対移動する。したがって、図17に実線で示すように、巻取り側ロール2Bが最大外径になったときの払拭方向Y1への巻取り側ロール2Bの膨らみ量が第1実施形態よりも少なくなり、カートリッジ移動方向Yにおけるスペース幅は幅W2(W2<W1)となる。
次に、本発明の第6実施形態について図18を参照して説明する。図18は同実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図である。
本実施形態では、繰り出しローラ3を案内するガイド溝102を水平方向に配置することで、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3を水平方向に移動可能に配置している。
そして、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3を他方の軸芯部材である巻取りローラ6に近づける方向に付勢する付勢手段103を備えている。付勢手段103は、巻取り側ロール2Bによって繰り出し側ロール2Aが押されて繰り出しローラ3が水平方向に移動することを許容できる付勢力で、繰り出しローラ3を巻取りローラ6側に付勢している。
このように構成しても、巻取り側ロール2Bで繰り出し側ロール2Aが押されて、繰り出しローラ3が巻取りローラ6から離れる方向に移動することができる。したがって、供給ローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離を最長軸心間L3よりも短い間隔で配置することができる。
これにより、前記第1実施形態と同様に、繰り出し側ロールの長尺化による大径化によって払拭部材(ロール)の交換頻度を抑えつつ、払拭ユニット(ロールユニット、払拭カートリッジ)及び払拭装置(ロール装置)の小型化を図ることができる。
次に、本発明の第7実施形態について図19を参照して説明する。図19は同実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図である。
本実施形態では、繰り出しローラ3を案内するガイド溝102を上下方向に配置することで、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3を上下方向に移動可能に配置している。
ここで、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3の最も低い位置、すなわち、ガイド溝102の下端部は他方の軸芯部材である巻取りローラ6の軸心よりも高い位置にしている。
このように構成しても、巻取り側ロール2Bで繰り出し側ロール2Aが押されて、繰り出しローラ3が巻取りローラ6から離れる上方向に移動することができる。したがって、供給ローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離を最長軸心間L3よりも短い間隔で配置することができる。
これにより、前記第1実施形態と同様に、繰り出し側ロールの長尺化による大径化によって払拭部材(ロール)の交換頻度を抑えつつ、払拭ユニット(ロールユニット、払拭カートリッジ)及び払拭装置(ロール装置)の小型化を図ることができる。
次に、本発明の第8実施形態について図20を参照して説明する。図20は同実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図である。
本実施形態では、繰り出しローラ3を案内するガイド溝102を上下方向に配置することで、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3を上下方向に移動可能に配置している。そして、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3の最も高い位置、すなわち、ガイド溝102の上端部は他方の軸芯部材である巻取りローラ6の軸心よりも低い位置にしている。
さらに、繰り出しローラ3を上方向に付勢する付勢手段103を設けている。付勢手段103は、初期状態で繰り出しローラ3をガイド溝102の上端部まで押し上げ、巻取り側ロール2Bによって繰り出し側ロール2Aが押されたときに繰り出しローラ3が下方向に移動することを許容できる付勢力で、繰り出しローラ3を上方向に付勢している。
このように構成しても、巻取り側ロール2Bで繰り出し側ロール2Aが押されて、繰り出しローラ3が巻取りローラ6から離れる下方向に移動することができる。したがって、供給ローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離を最長軸心間L3よりも短い間隔で配置することができる。
これにより、前記第1実施形態と同様に、繰り出し側ロールの長尺化による大径化によって払拭部材の交換頻度を抑えつつ、払拭ユニット(カートリッジ)及び払拭装置の小型化を図ることができる。
次に、本発明の第9実施形態について図21を参照して説明する。図21は同実施形態に係る払拭カートリッジの内部側面説明図である。
本実施形態では、繰り出しローラ3を案内するガイド溝102を斜め下方向に向けて配置することで、一方の軸芯部材である繰り出しローラ3を斜め下方向に移動可能に配置している。
さらに、繰り出しローラ3を斜め上方向に付勢する付勢手段103を設けている。付勢手段103は、初期状態で繰り出しローラ3をガイド溝102の上端部まで押し上げ、巻取り側ロール2Bによって繰り出し側ロール2Aが押されたときに繰り出しローラ3が斜め下方向に移動することを許容できる付勢力で、繰り出しローラ3を斜め上方向に付勢している。
このように構成しても、巻取り側ロール2Bで繰り出し側ロール2Aが押されて、繰り出しローラ3が巻取りローラ6から離れる斜め下方向に移動することができる。したがって、供給ローラ3と巻取りローラ6との軸心間距離を最長軸心間L3よりも短い間隔で配置することができる。
これにより、前記第1実施形態と同様に、繰り出し側ロールの長尺化による大径化によって払拭部材の交換頻度を抑えつつ、払拭ユニット(カートリッジ)及び払拭装置の小型化を図ることができる。
次に、本発明に係るヘッドメンテナンス装置を含む液体を吐出する装置の概要について図22及び図23を参照して説明する。図22は液体を吐出する装置の正面説明図、図23は同装置のキャリッジにおけるヘッド配置の説明に供する平面説明図である。
この液体を吐出する装置は、シリアル型装置であり、キャリッジ21に1又は複数の液体吐出ヘッド20(20A〜20C)を搭載し、搬送手段22で媒体23を間欠的に搬送する。そして、キャリッジ21を矢印方向に移動させ、液体吐出ヘッド20から所要の液体を吐出して画像を形成する。
また、キャリッジ21のホーム位置側には、液体吐出ヘッド20のノズル面20aをキャッピングするキャップ52と、前記第1ないし第5実施形態で説明したような払拭装置1で構成したヘッド清掃装置51とを含みヘッド20のメンテナンス(ヘッドメンテナンス)を行うヘッドメンテナンス装置50を配置している。
このように、本発明に係る払拭装置を含むメンテナンス装置を備えていることで、ヘッド面を清浄化して安定した液体吐出を行うことができ、また、装置の小型化を図ることができる。
上記実施形態においては、帯状部材としてウェブなどの払拭部材を使用したロールユニットとしての払拭カートリッジ、ロール装置としての払拭装置、メンテナンス装置、液体を吐出する装置について説明したが、帯状部材は払拭部材に限るものではない。例えば、ロール紙のロールユニット、ロール装置等にも応用可能である。
つまり、繰り出し側ロール及び巻取り側ロールに巻かれる対象はウェブだけに限定されるものではなく、ロール紙などの紙類、ラベル、テープ、衣類等に用いる生地など、一般的にロール状に巻かれるもの(帯状部材)であれば本発明を適用することができる。
また、帯状部材の厚さや素材も限定されない。帯状部材の搬送ルート(這い回し)やロールの配置は、ロールユニットやロール装置の用途に応じて適宜変更可能である。
本発明は、ロールの移動のしやすさを考慮すると、繰り出し側ロールとして巻かれている帯状部材の総重量が小さい製品に対して特に有効である。
本願において、吐出される液体は、ヘッドから吐出可能な粘度や表面張力を有するものであればよく、特に限定されないが、常温、常圧下において、または加熱、冷却により粘度が30mPa・s以下となるものであることが好ましい。より具体的には、水や有機溶媒等の溶媒、染料や顔料等の着色剤、重合性化合物、樹脂、界面活性剤等の機能性付与材料、DNA、アミノ酸やたんぱく質、カルシウム等の生体適合材料、天然色素等の可食材料、などを含む溶液、懸濁液、エマルジョンなどであり、これらは例えば、インクジェット用インク、表面処理液、電子素子や発光素子の構成要素や電子回路レジストパターンの形成用液、3次元造形用材料液等の用途で用いることができる。
液体を吐出するエネルギー発生源として、圧電アクチュエータ(積層型圧電素子及び薄膜型圧電素子)、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものが含まれる。
「液体吐出ユニット」は、液体吐出ヘッドに機能部品、機構が一体化したものであり、液体の吐出に関連する部品の集合体が含まれる。例えば、「液体吐出ユニット」は、ヘッドタンク、キャリッジ、供給機構、維持回復機構、主走査移動機構の構成の少なくとも一つを液体吐出ヘッドと組み合わせたものなどが含まれる。
ここで、一体化とは、例えば、液体吐出ヘッドと機能部品、機構が、締結、接着、係合などで互いに固定されているもの、一方が他方に対して移動可能に保持されているものを含む。また、液体吐出ヘッドと、機能部品、機構が互いに着脱可能に構成されていても良い。
例えば、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。また、チューブなどで互いに接続されて、液体吐出ヘッドとヘッドタンクが一体化されているものがある。ここで、これらの液体吐出ユニットのヘッドタンクと液体吐出ヘッドとの間にフィルタを含むユニットを追加することもできる。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドとキャリッジが一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドを走査移動機構の一部を構成するガイド部材に移動可能に保持させて、液体吐出ヘッドと走査移動機構が一体化されているものがある。また、液体吐出ヘッドとキャリッジと主走査移動機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、液体吐出ヘッドが取り付けられたキャリッジに、維持回復機構の一部であるキャップ部材を固定させて、液体吐出ヘッドとキャリッジと維持回復機構が一体化されているものがある。
また、液体吐出ユニットとして、ヘッドタンク若しくは流路部品が取付けられた液体吐出ヘッドにチューブが接続されて、液体吐出ヘッドと供給機構が一体化されているものがある。このチューブを介して、液体貯留源の液体が液体吐出ヘッドに供給される。
主走査移動機構は、ガイド部材単体も含むものとする。また、供給機構は、チューブ単体、装填部単体も含むものする。
「液体を吐出する装置」には、液体吐出ヘッド又は液体吐出ユニットを備え、液体吐出ヘッドを駆動させて液体を吐出させる装置が含まれる。液体を吐出する装置には、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置だけでなく、液体を 気中や液中に向けて吐出する装置も含まれる。
この「液体を吐出する装置」は、液体が付着可能なものの給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置なども含むことができる。
例えば、「液体を吐出する装置」として、インクを吐出させて用紙に画像を形成する装置である画像形成装置、立体造形物(三次元造形物)を造形するために、粉体を層状に形成した粉体層に造形液を吐出させる立体造形装置(三次元造形装置)がある。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出された液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、三次元像を造形するものも含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」とは、液体が少なくとも一時的に付着可能なものであって、付着して固着するもの、付着して浸透するものなどを意味する。具体例としては、用紙、記録紙、記録用紙、フィルム、布などの被記録媒体、電子基板、圧電素子などの電子部品、粉体層(粉末層)、臓器モデル、検査用セルなどの媒体であり、特に限定しない限り、液体が付着するすべてのものが含まれる。
上記「液体が付着可能なもの」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」は、液体吐出ヘッドと液体が付着可能なものとが相対的に移動する装置があるが、これに限定するものではない。具体例としては、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」としては、他にも、用紙の表面を改質するなどの目的で用紙の表面に処理液を塗布するために処理液を用紙に吐出する処理液塗布装置、原材料を溶液中に分散した組成液を、ノズルを介して噴射させて原材料の微粒子を造粒する噴射造粒装置などがある。
なお、本願の用語における、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
1 払拭装置(ロール装置)
2 ウェブ
2A 繰り出し側ロール
2B 巻取り側ロール
3 繰り出しローラ
4、5 搬送ローラ
6 巻取りローラ
7 仕切り部材
20 液体吐出ヘッド
21 キャリッジ
50 メンテナンス装置
51 ヘッド清掃装置
100 払拭カートリッジ(ロールユニット)

Claims (12)

  1. 帯状部材をロール状に巻き回した繰り出し側ロールの軸芯部材と、
    前記繰り出し側ロールから繰り出される前記帯状部材を巻き取る巻取り側ロールの軸芯部材と、を備え、
    前記繰り出し側ロールの軸芯部材及び前記巻取り側ロールの軸芯部材の少なくとも一方の軸芯部材は、他方の軸芯部材に対して相対移動可能に配置されている
    ことを特徴とするロールユニット。
  2. 前記一方の軸芯部材は、他方の軸芯部材から離れながら斜め上方向に向かって移動可能に配置されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のロールユニット。
  3. 前記一方の軸芯部材は、水平方向に移動可能に配置され、
    前記一方の軸芯部材を他方の軸芯部材に近づける方向に付勢する付勢手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載のロールユニット。
  4. 前記一方の軸芯部材は、上下方向に移動可能に配置され、
    前記一方の軸芯部材の最も低い位置は他方の軸芯部材よりも高い
    ことを特徴とする請求項1に記載のロールユニット。
  5. 前記一方の軸芯部材は、上下方向に移動可能に配置され、
    前記一方の軸芯部材の最も高い位置は他方の軸芯部材よりも低く、
    前記一方の軸芯部材を上方向に付勢する付勢手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載のロールユニット。
  6. 前記一方の軸芯部材は、他方の軸芯部材から離れながら斜め下方向に向かって移動可能に配置され、
    前記一方の軸芯部材を斜め上方向に向けて付勢する付勢手段を備えている
    ことを特徴とする請求項1に記載のロールユニット。
  7. 前記繰り出し軸芯部材と前記巻取り軸芯部材との間には、仕切り部材が変位可能に配置されている
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のロールユニット。
  8. 前記帯状部材が払拭部材である
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載のロールユニット。
  9. 帯状部材をロール状に巻き回した繰り出し側ロールの軸芯部材と、
    前記繰り出し側ロールから繰り出される前記帯状部材を巻き取る巻取り側ロールの軸芯部材と、を備え、
    前記繰り出し側ロールの軸芯部材及び前記巻取り側ロールの軸芯部材の少なくとも一方の軸芯部材は、他方の軸芯部材に対して相対移動可能に配置されている
    ことを特徴とするロール装置。
  10. 前記帯状部材が払拭部材である
    ことを特徴とする請求項9に記載のロール装置。
  11. 液体吐出ヘッドのメンテナンスを行うヘッドメンテナンス装置であって、
    前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する請求項8に記載のロールユニット又は請求項10に記載のロール装置を備えている
    ことを特徴とするヘッドメンテナンス装置。
  12. 液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドのノズル面を払拭する請求項8に記載のロールユニット、請求項10に記載のロール装置、又は、請求項11に記載のヘッドメンテナンス装置と、を備えている
    ことを特徴とする液体を吐出する装置。
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