JP2007301493A - 塗布方法、塗布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】長尺の帯状支持体に複数台のヘッドを使用して薄膜塗布を行う時、各ヘッド間の濃度のムラを発生させることなく、品種切り換え時間が短く、塗布液の残液量が少なく、コンパクトで安価な塗布方法及び塗布装置の提供。
【解決手段】固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出するヘッドを用いた塗布装置を使用し、連続的に搬送する長尺の帯状支持体に対し、前記帯状支持体に前記塗布液を連続的に吐出して塗布し塗膜面を形成する塗布方法において、前記ヘッドは前記帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設され、前記ヘッドの全てに同一の塗布液供給タンクより塗布液を供給し、前記塗布液により前記ヘッドに掛かる圧力の平均値に対して、前記ヘッドへ掛かる最大の圧力値と最小の圧力値とが前記式1)、前記式2)に示される関係を有していることを特徴とする塗布方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、連続走行する長尺の帯状支持体の上に塗布液を少なくとも2つのインクジェットヘッドを使用し、液滴として吐出し、塗布する塗布方法及び塗布装置に関する。
従来、被塗布物表面に塗布液を塗設する塗布工程では様々な塗布方式が存在し、その塗布方式は大きく2つに大別される。一つは必要な塗布液膜を形成する量だけ塗布液を吐出させて被塗布物表面上に塗布液を塗設する前計量型塗布方式であり、代表的なものとしてエクストルージョン塗布方式、スライド塗布方式、カーテン塗布方式などが挙げられる。もう一つは予め必要な塗膜形成量よりも余剰な塗布液を被塗布体へ供給し、その後何らかの手段により余剰塗布液を掻き落とす後計量型塗布方式であり、代表的なものとしてロール塗布方式、エアーナイフ塗布方式、ワイヤーバー塗布方式などが挙げられる。
こうした従来の塗布方式において0.5〜3μmの薄膜化の困難さという問題点が存在する。特に前計量型塗布方式ではその塗布方式の特性や装置上の問題から薄膜化が困難の場合が多い。又、後計量型塗布方式では塗布液のロスや、塗布液の変質、一次膜形成後の被塗布物への浸透といった様々な問題点が存在する。特に、塗布液の粘度が0.01Pa・s以下の塗布液を薄膜塗布出来る塗布方式は未だ少ないのが現状である。
この様な低粘度の塗布液を薄膜塗布するための対応として、近年需要の増えている民生用の印刷機等に使用されているインクジェットプリンター技術を塗布液の薄膜形成に摘要することが知られている。例えば、甘利武司監修、「インクジェットプリンター技術と材料」、株式会社シーエムシー、1998年7月31日発行、p187−200には、インクジェットヘッドから圧電振動子による可撓板の変形により塗布液をノズル吐出口から液滴として吐出させることにより、非常に微小な液滴を被塗布物に並べることによりウェット塗膜を形成すること及び一定の被覆率で塗布液が配置されたパターニングを形成することが記載されている。
上記文献に記載されているインクジェットプリンター技術の応用として、インクジェットヘッドを使用して薄膜塗布を行う技術が知られている。この様な方法で薄膜塗布を行う場合、被塗布物の面の幅方向に直列にインクジェットヘッドを配設した場合は塗布されない部分が発生し、縦縞模様になってしまう。この様な状態の発生を防止するために、例えば、特開2004−313895号公報、同2004−337799号公報には、インクジェットヘッドの本体の端部に別のインクジェットヘッドの本体が重ね合わさる様に本体と平行に、且つ被塗布物の搬送方向に複数列を配設することで、塗布されない部分の発生を防止する技術が開示されている。この様にインクジェットヘッドを配置することで、塗布されない部分の発生を防止するには有効な方法であるが、別の問題として配置された複数台のインクジェットヘッドに塗布液により掛かる圧力が異なるためインクジェットヘッドのノズル吐出口から液滴として射出する塗布液の液滴量に差が生じ濃度ムラが発生する危険がある。
この様に、複数台のインクジェットヘッドを使用して薄膜塗布を行う時、各インクジェットヘッドに掛かる圧力を均等にする方法として、例えば各ンクジェットヘッド毎に塗布液供給タンクを備え、その高さ方向の位置を揃えることで各インクジェットヘッドに掛かる圧力を均等にする方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、各インクジェットヘッドに掛かる圧力を均等にすることで均一な薄膜を得ることが可能であるが、次の欠点を有している。
1)各ンクジェットヘッド毎に塗布液供給タンクを備えているため、品種切り換えの際に洗浄する塗布液供給タンクの数が増え、品種切り換えに時間が掛かり、生産効率の低下の一因となる場合がある。
2)各ンクジェットヘッド毎に塗布液供給タンクを備えているため、塗布終了時に各塗布液供給タンクに残液が発生するため塗布液の残液量が多くなりコストアップの一因となる場合もある。
3)各ンクジェットヘッド毎に塗布液供給タンクを備えているため、塗布液供給タンクの設置のための面積が必要となり、装置全体が大きく且つ、装置のコストが上がる一因となる場合もある。
この様な状況から、長尺の帯状支持体に複数台のインクジェットヘッドを使用して薄膜塗布を行う時、各インクジェットヘッド間の濃度のムラを発生させることなく、品種切り換え時間が短く、塗布液の残液量が少なく、コンパクトで安価な塗布方法及び塗布装置を開発することが望まれている。
特開2003−48315号公報
本発明は上記状況に鑑みなされたものであり、その目的は、長尺の帯状支持体に複数台のインクジェットヘッド(以下、ヘッドとも言う)を使用して薄膜塗布を行う時、各ヘッド間の濃度のムラを発生させることなく、品種切り換え時間が短く、塗布液の残液量が少なく、コンパクトで安価な塗布方法及び塗布装置を提供することである。
本発明の上記目的は。以下の構成により達成された。
1.固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出するインクジェットヘッドを用いた塗布装置を使用し、連続的に搬送する長尺の帯状支持体に対し、前記帯状支持体に前記塗布液を連続的に吐出して塗布し塗膜面を形成する塗布方法において、前記インクジェットヘッドは前記帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設され、前記インクジェットヘッドの全てに同一の塗布液供給タンクより塗布液を供給し、前記塗布液により前記インクジェットヘッドに掛かる圧力の平均値(Pave)に対して、前記インクジェットヘッドへ掛かる最大の圧力値(Pmax)と最小の圧力値(Pmin)とが式1)、式2)に示される関係を有していることを特徴とする塗布方法。
式1)Pave<Pmax<1.1Pave、
式2)0.9Pave<Pmin<Pave
2.前記インクジェットヘッドの内、最も高い位置の該インクジェットヘッドと塗布液供給タンクとの垂直方向の距離の差が実質的に0である時、該塗布液供給タンクは加圧手段を有していることを特徴とする前記1に記載の塗布方法。
3.前記加圧手段により前記塗布液供給タンクに掛けられる圧力値が、5000〜10000Paであることを特徴とする前記2に記載の塗布方法。
4.前記塗布液供給タンクは、帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設されたインクジェットヘッドの中で、最も低い位置の該インクジェットヘッドと、最も高い位置の該インクジェットヘッドとの垂直方向の距離の差よりも高い位置に配設されていることを特徴とする前記1に記載の塗布方法。
5.前記塗布液供給タンクは、帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設されたインクジェットヘッドの中で、最も低い位置の該インクジェットヘッドと、最も高い位置の該インクジェットヘッドとの垂直方向の距離の差をA(cm)とし、該塗布液供給タンクと最も高い位置の該インクジェットヘッドとの垂直方向に距離の差がある時、該距離の差をB(cm)とした時、式3)を満たす位置に配設されていることを特徴とする前記4に記載の塗布方法。
式3)20A>B>5A
6.前記塗布液供給タンクが加圧手段を有していることを特徴とする前記4又は5に記載の塗布方法。
7.前記加圧手段により前記塗布液供給タンクに掛けられる圧力値が5000〜10000Paであることを特徴とする前記6に記載の塗布方法。
8.前記1〜7に記載の塗布方法を使用して塗布することを特徴とする塗布装置。
長尺の帯状支持体に複数台のヘッドを使用して薄膜塗布を行う時、各ヘッド間の濃度のムラを発生させることなく、品種切り換え時間が短く、塗布液の残液量が少なく、コンパクトで安価な塗布方法及び塗布装置を提供することが出来、より高品質を求められる最近のLCDや有機EL、プラズマディスプレィ用前面パネル等に代表される電機光学パネルのデバイスに必要とする機能性膜の作製に対しも対応が可能となった。
本発明の実施の形態を図1〜図4を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1はヘッドを使用した塗布装置により連続的に搬送する長尺の帯状支持体に塗布液を塗布し、塗布層を有する帯状支持体を製造する製造装置の模式図である。
図中、1は製造装置を示す。製造装置1は、長尺の帯状支持体201の供給工程2と、塗布工程3と、乾燥工程4と、巻取工程5とを有している。塗布工程3は、ヘッド3a1と、長尺の帯状支持体201を巻き回し支持する支持手段としてのバックアップロール3a2と、ヘッド3a1に固形分を溶解又は分散した塗布液を供給する塗布液供給タンク3a3とを有する塗布装置3aを有している。
本図で示される製造装置1は、供給工程2から巻き出され供給された長尺の帯状支持体201は塗布工程3で、長尺の帯状支持体201のバックアップロール3a2に巻き回し支持された領域に、固形分を溶解又は分散した塗布液をヘッド3a1のノズル吐出口6a51(図4を参照)から液滴として射出し塗布した後、乾燥工程4で乾燥され塗布層を形成し、巻取回収工程5で巻き取られロール状で巻き取られる様になっている。図1では長尺帯の状支持体はバックアップロールにより支持されているが、必ずしもバックアップロールにより支持される必要はなく、フリースパンで塗布を行っても構わない。
ヘッド3a1はバックアップロール3a2に支持された領域の長尺の帯状支持体201の搬送方向と直交する状態で幅手方向に少なくとも2つが配設(図2を参照)されている。3a11は配設されたヘッド3a1の内、最も高い位置にあるヘッドを示し、3a12は配設されたヘッド3a1の内、最も低い位置にあるヘッドを示す。
最も高い位置にあるヘッド3a11とは、バックアップロール3a2に保持された領域の長尺の帯状支持体201に配設された少なくとも2つのヘッドの内で、最も上側に配設されたヘッドを言う。又、最も低い位置にあるヘッド3a12とはバックアップロール3a2に保持された領域の長尺の帯状支持体201に配設された少なくとも2つのヘッドの内で、最も下側に配設されたヘッドを言う。
3a31はヘッド3a1に掛かる圧力を所定範囲内に制御する方法の一つである塗布液供給タンク3a3に配設された加圧手段を示す。ヘッドに掛かる圧力を所定範囲内に納める方法については図3で説明する。
3a41は塗布液供給タンク3a3にある塗布液をヘッド3a11に供給する供給管を示す。3a42は塗布液供給タンク3a3にある塗布液をヘッド3a12に供給する供給管を示す。塗布液供給タンク3a3からヘッドへの供給は、配設されるヘッドが2〜4つと少ない場合は1本の供給管を分枝することも可能であるが、5つ以上の場合は、あるヘッドへの供給管の圧力変動の影響により、他のヘッドへの供給管の圧力が変動するという問題が発生するため、各ヘッド毎に供給管を配管することが好ましい。
図1に示されるヘッドとしては特に限定はなく、例えば発熱素子を有し、この発熱素子からの熱エネルギーにより塗布液の膜沸騰による急激な体積変化によりノズルから塗布液を吐出させるサーマルヘッドでもよいし、塗布液圧力室に圧電素子を備えた振動板を有し、この振動板による塗布液圧力室の圧力変化で塗布液を吐出させる剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドであってもよい。好ましいヘッドとしては剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドが挙げられる。剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドに関しては図4で説明する。
図1に示される長尺の帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設されたヘッドに対して塗布液供給タンクから供給された塗布液により掛かる圧力は、配設された全てのトヘッドに掛かる圧力の平均値(Pave)に対して、ヘッドへ掛かる最大の圧力値(Pmax)とは式1)に示される関係となっている。式1)Pave<Pmax<1.1Pave
Pmax>1.1Paveの場合は、Pmaxを示すヘッドでの印字が他のヘッドの印字に対し、塗布液の射出量が多くなることにより、濃くなってしまうために好ましくない。
又、配設された全てのヘッドに掛かる圧力の平均値(Pave)に対して、ヘッドへ掛かる最小の圧力値(Pmin)とは式2)に示される関係となっている。式2)0.9Pave<Pmin<Pave
0.9Pave>Pminの場合は、Pminを示すヘッドでの印字が他のヘッドの印字に対し、塗布液の射出量が少なくなることにより、薄くなってしまうためにために好ましくない。
尚、インクジェットヘッドに掛かる圧力値は、ヘッドに供給する流量が層流なので、流速、供給管径、粘度、ヘッドと供給タンクの高さ方向の距離、供給タンクへの加圧値等により計算可能である。具体的には以下の方法で計算することが可能である。
Pmax=P2(タンクとヘッドの高低差起因の圧力)+P3(タンクへの加圧値)−P1(配管内での圧力損失)
Pmin=P2(タンクとヘッドの高低差起因の圧力)+P3(タンクへの加圧値)−P1(配管内での圧力損失)
尚、圧力損失P1は下式で計算される。
圧力損失P1=32μLV/gd2
式中、μ:塗布液粘度、d:供給配管内径、L:供給配管長、V:供給管内の塗布液の平均速度、g:重力加速度を表す。
この計算により得られた最大値をPmax、最小値をPmin、各ヘッドに掛かる圧力の平均値がPaveとなる。
長尺の帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設されたヘッドに対して、塗布液供給タンクから供給された塗布液により掛かる圧力を式1)及び式2)に示す関係に維持する手段に付いては図3で説明する。
図2は図1のPで示される部分の概略正面図である。
図中、3a11a〜3a11dは、バックアップロール3a2に支持された領域の長尺の帯状支持体201の搬送方向と直交する状態で幅手方向に配設されたヘッドの内、最も高い位置にあるヘッドを示す。3a12a〜3a12cは、バックアップロール3a2に支持された領域の長尺の帯状支持体201の搬送方向と直交する状態で幅手方向に配設されたヘッドの内、最も低い位置にあるヘッドを示す。
バックアップロール3a2に保持された領域の長尺の帯状支持体201の搬送方向と直交する状態で幅手方向に配設されるヘッドの数は長尺の帯状支持体201の幅、ヘッドの大きさ等により決めることは出来ないが、塗布抜けが発生しない様に配設すれば特に配設方法に限定はない。本図は7つのヘッドを千鳥状に配置した場合を示している。
本図に示される各ヘッド3a11a〜3a11dと、各ヘッド3a12a〜3a12cへの塗布液供給タンクからの塗布液の供給は、図1に示される塗布液供給タンク3a3から、各ヘッド3a11a〜3a11dと、各ヘッド3a12a〜3a12cにそれぞれ配管された供給管により行われる。
図3は図1に示す塗布液供給タンクとヘッドとの位置関係を示す模式図である。本図でヘッド3a1に掛かる圧力を所定範囲内に制御する方法に付き説明する。
図中、Aは最も低い位置のヘッド3a12と、最も高い位置のヘッド3a11との垂直方向の距離の差を示す。Bは塗布液供給タンク3a3と最も高い位置のヘッド3a11との垂直方向の距離の差を示す。
ヘッド3a1に掛かる圧力を所定範囲内に制御する方法として、1)塗布液タンクに加圧する方法と、2)塗布液タンクとヘッドに高低差を付ける方法とが挙げられる。
1)塗布液タンクに加圧する方法に付き説明する。
この方法は、塗布液供給タンク3a3と最も高い位置のヘッド3a11との垂直方向の距離の差が実質的に0の場合に有効な方法であり、塗布液供給タンク3a3に配設された加圧手段3a31(図1を参照)で塗布液供給タンク3a3内を加圧することにより、ヘッド3a1に掛かる圧力を制御する方法である。加圧の方法としては、特に限定はないが、例えば塗布液供給タンク3a3を密閉型とし、コンプレッサーにより空気を送り込み、所定の圧力とする方法が挙げられる。加圧手段3a31により塗布液供給タンク3a3内に掛けられる圧力値としては、ヘッド間の濃度ムラの観点から、5000〜10000Paであることが好ましい。より好ましくは5000〜8000Paである。圧力の測定は、旭計器工業(株)製微圧支持計により測定した値を示す。
2)塗布液タンクとヘッドに高低差を付ける方法に付き説明する。
塗布液供給タンク3a3を所定の高さの位置に設定することで達成される。塗布液供給タンク3a3とヘッド3a1の高さを調整することにより、ヘッドに掛かる圧力を所定範囲内に納めることが出来る。塗布液タンクとヘッドとの垂直方向の距離の差としては、ヘッド間の濃度ムラの観点より、最も低い位置のヘッドと、最も高い位置のヘッドとの垂直方向の距離の差をA(cm)、塗布液タンクと最も高い位置にあるヘッドとの垂直方向の距離の差をB(cm)とした場合、20A>B>5Aの関係を満たすことが好ましく、より好ましくは10A>B>5Aの関係を満たすことが好ましい。この場合、塗布液供給タンク3a3は解放型となっても構わない。又、布液供給タンク3a3を密閉型にして、1)に示される塗布液供給タンク3a3を加圧する方法を併用しても構わない。
上記の1)、2)に示される方法により図1に示される長尺の帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設されたヘッドに対して塗布液供給タンクから供給された塗布液により掛かる圧力は、配設された全てのヘッドに掛かる圧力の平均値(Pave)に対して、ヘッドへ掛かる最大の圧力値(Pmax)と、最小の圧力値(Pmin)とを先述の式1)、式2)に示される関係を維持する点で好ましい。
図1〜図4に示される様に塗布液供給タンクから各ヘッドへ塗布液を供給するための供給管としては柔軟性の材料で出来ていることが望ましく、例えばフレキホース、ポリエチレン製ホース、ポリプロピレン製ホース等が挙げられる。
図4は、本発明に使用するヘッドの一例を示す一部破断面を有する概略斜視図である。本図は剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドの場合を示している。
図中、6は、剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッドを示す。剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッド6の本体6aは、上層圧電性基盤6a1と下層圧電性基盤6a2とを接合して形成された圧電性基盤6a3と、天板6a4と、ノズル板6a5とを有している。
圧電性基盤6a3には、研削加工を施すことによりノズル板6a5側が開口し、反対側が閉塞している互いに平行な所定の長さを有する複数のノズル6a6と、ノズル6a6の閉塞した側につながる平坦な面6a7と、ノズル(インク圧力室)6a6の両側に側壁6a8とを有している。複数のノズルは交互に塗布液圧力室用のノズルと空気圧力室用のノズルとして使用する場合もある。本図は塗布液圧力室用として使用した場合を示している。6a41は圧電性基盤6a3の上面を覆う第1天板を示し、6a42は第1天板の上面を覆う第2天板を示す。6a9は塗布液供給管6bから供給された塗布液の溜部を示し、各ノズル6a6に連通した各塗布液供給口6a10より各塗布液圧力室用のノズル6a6に供給される様になっている。各ノズル6a6は第1天板6a31とノズル板6a5とにより覆われることで複数の密閉されたチャネル(塗布液圧力室)が形成される様になっている。
6a51は各側壁の剪断変形に伴い、塗布液圧力室の圧力変化で塗布液を液滴の状態で吐出させるノズル板6a5の表面6a52に設けられたノズル吐出口を示す。ノズル吐出口の間隔は、0.02〜0.3mmが好ましい。6cはノズル(インク圧力室)6a6を洗浄するための洗浄液の洗浄液液供給管を示す。洗浄液液供給管6cより供給された溶液は塗布液と同じ経路を経てノズル吐出口より吐出する様になっている。
第1天板及び第2天板の材料は特に限定されず、例えば有機材料からなってもよいが、アルミナ、窒化アルミニウム、ジルコニア、シリコン、窒化シリコン、シリコンカーバイド、石英、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等が挙げられる。ノズル板6a5を構成する基材としては、金属や樹脂が使用される。例えばステンレス、ポリイミド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン等が好ましく採用出来る。特に好ましくはポリイミド樹脂で、Dupont社製:カプトンや宇部興産(株)製:ユーピレックス等が寸法安定性、耐インク性、耐熱性等に優れているので好ましい。
図1〜図4に示すヘッドを使用した塗布装置を使用し、図1〜図4に示すヘッドに掛かる塗布液タンクからの塗布液による圧力を制御することで次の効果が挙げられる。
1)各ヘッド毎に発生する濃度ムラが解消し、より高品質を求められる最近のLCDや有機EL、プラズマディスプレィ用前面パネル等に代表される電機光学パネルのデバイスに必要とする機能性膜の作製に対しも対応が可能となった。
2)従来知られている装置に対し、塗布液の供給タンクが少ないため、品種切り換え時の時間が節約出来、切り換え時間の短縮が可能となった。
3)塗布液の供給タンクを減らすことが出来たため、生産終了時に各供給タンクに発生する残液を大きく減少させることが出来、塗布液ロスを大幅に減少させることが出来た。
4)塗布液の供給タンクを減らすことが出来たため、タンク設置スペースを大幅に減少させることが出来、装置自身のコストを大きく低減することが可能となった。
本発明に係る長尺の帯状支持体は、特に種類に制限はなく、紙、プラスチックフィルム、金属シートなどを用いることが出来る。紙としては、例えばレジンコート紙、合成紙などが挙げられる。又、プラスチックフィルムとしては、ポリオレフィンフィルム(例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなど)、ポリエステルフィルム(例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレン2,6−ナフタレートフィルムなど)、ポリアミドフィルム(例えば、ポリエーテルケトンフィルムなど)、セルロースアセテートフィルム(例えば、セルローストリアセテートフィルムなど)などが挙げられる。又、金属シートではアルミニウム板が代表的である。又、用いる支持体の厚さ、幅についても、特に制限はない。
本発明に係る塗布液はとしては、高分子成分を0.5〜20質量%含んでいることが好ましい。高分子成分としては、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、天然ゴム等が挙げられる。これらの高分子成分を含んだ塗布液としては特に制限はなく、例えば一般用及び産業用ハロゲン化銀感光材料用塗布液、感熱材料用塗布液、熱現像感光材料用塗布液、あるいは高分子材料を有機溶媒、水などに溶解した液、顔料分散液、コロイド状分散液などを挙げることが出来る。
本発明に係る塗布液としては、金属超微粒子含有溶液とは、金属微粒子を水又は有機溶剤中に分散させた溶液も利用可能である。使用可能な金属微粒子としては、例えば、カーボン、銀、銅、アルミニウム、ニッケル等の金属又は合金の粒子が挙げられる。この様な金属微粒子の平均粒径は、100nm以下であることが好ましく、より好ましくは50nm以下である。平均粒径が100nmを越えると、インクジェットヘッドから吐出する際に目詰まりが生じやすいので好ましくない。
金属超微粒子含有溶液を使用する場合、金属超微粒子含有溶液中の金属微粒子の含有量は、2〜50質量%が好ましい。又、有機溶剤としては、例えば、PMMA、ポリ酢酸ビニル、エポキシ樹脂等のバインダ樹脂等が挙げられる。そして、金属超微粒子含有溶液、つまりインクは、トルエン、キシレン、塩化メチレン、水等の溶媒に適度な濃度に希釈又は分散させた後に、インクジェットヘッドから液滴となって吐出され、幅手方向、長手方向に均一な塗布膜、又は間欠塗出により格子状の塗布膜等が形成される。
以下、実施例を挙げて本発明の具体的な効果を示すが、本発明の態様はこれに限定されるものではない
(塗布液の調製)
以下に示す組成の塗布液を調製した。
<組成比>
ポリビニルアルコール 5質量%
ダイノール604 0.05質量%
純水 94.95質量%
上記ポリビニルアルコール及び純水を混合して90℃で2時間撹拌溶解した後、ダイノール604を混合した。0.45μm径のメンブランフィルターを用い、加圧濾過し、本発明の塗布液を得た。水溶性高分子として用いるポリビニルアルコール(PVA−203(クラレ(株)製)は、平均質量分子量約15000のポリビニルアルコールであり、界面活性剤として用いるダイノール604は、エアプロダクツ(株)製アセチレングリコール系界面活性剤である。
[塗布装置]
帯状支持体の巻き出し部、インクジェットヘッドを備えた塗布部、塗布膜の乾燥部、支持体の巻取り部を備えた塗布装置により塗布を行った。帯状支持体は、幅500mm、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(以降単にPETと略す)の片面に塗布膜を形成させるように全塗布幅W=450mmで塗布を行った。尚、塗布は基板搬送速度30m/minとし、連続的に1時間実施行い、乾燥は60℃で20sec間実施した。インクジェットヘッドのインク吐出面と、帯状支持体との間隙距離は1mmとした。ウェット膜厚は、30μmとなるように、出射周波数を変更することにより調節した。用いたインクジェットヘッドは、ピエゾ方式であり、ノズル径30μm、塗布液1滴当たりの吐出量50pl、ノズル密度400dpi(dpiは25.4mm当たりのドット数を表す)、ノズル間ピッチp=63.5μm、ノズル数n=512(ノズル間隔N−1=511)のものを採用した。今回の塗布では、インクジェットヘッドの1個当たりの塗布幅w=p×(n−1)は、63.5μm×511=32.4mmである。このインクジェットヘッドを塗布幅方向に14個(7個×2列)を図2に示す様な千鳥に配列した。塗布液の供給管径は、全インクジェットヘッドに共通で、4mmのポリエチレンチューブを使用し、供給管は塗布液供給タンク直下で分岐させ、各インクジェットヘッドまでの供給管長さは全インクジェットヘッド共通で1800mmとし、各インクジェットヘッドまでの圧力損失は各インクジェットヘッド間で同じ値となるようにした。送液ライン内の圧力損失は、層流であるため次式で計算される。
圧力損失=32μLV/gd2
式中、μ:粘度、d:配管内径、L:配管長、V:平均速度、g:重力加速度
(長尺の帯状支持体への塗布)
上記塗布装置を使用し、2列の高い方のインクジェットヘッドと低い方のインクジェットヘッドとの垂直方向の距離、塗布液供給タンクの加圧値、塗布液供給タンクと高い方のインクジェットヘッドの垂直方向の距離を変えて、表1に示すように配列した14個のインクジェットヘッドに塗布液により掛かる圧力の平均値(Pave)、最大の圧力値(Pmax)、最小の圧力値(Pmin)を変化し塗布を行い試料No.101〜109を作製した。
評価
作製した各試料No.101〜109の濃度ムラを目視評価し、以下に示す評価ランクに従って評価した結果を表1に示す。
濃度ムラの評価ランク
◎:濃度ムラの発生がなく、非常に良好なレベル
○:濃度ムラが微かに見られるが、全く気にならないレベル
△:濃度ムラがあるが、実用上製品化の下限レベル
×:濃度ムラが激しく、実用上製品化不可のレベル
Figure 2007301493
尚、表中A*は最も高い位置のヘッドと最も低い位置のヘッドとの垂直方向の距離の差を表し、B*は塗布液供給タンクと最も高い位置のヘッドとの垂直方向の距離の差を表す。本発明の有効性が確認された。
インクジェットヘッドを使用した塗布装置により連続的に搬送する長尺の帯状支持体に塗布液を塗布し、塗布層を有する帯状支持体を製造する製造装置の模式図である 図1のPで示される部分の概略正面図である。 図1に示す塗布液供給タンクとインクジェットヘッドとの位置関係を示す模式図である。 本発明に使用するインクジェットヘッドの一例を示す一部破断面を有する概略斜視図である。
符号の説明
1 製造装置
2 供給工程
201 帯状支持体
3 塗布工程
3a 塗布装置
3a1、3a11、3a12、3a11a〜3a11d、3a12a〜3a12c インクジェットヘッド
3a2 バックアップロール
3a3 塗布液供給タンク
3a31 加圧手段
3a41、3a42 供給管
4 乾燥工程
5 巻取工程
6 剪断モード型(ピエゾ型)インクジェットヘッド

Claims (8)

  1. 固形分を溶解又は分散した塗布液をノズル吐出口から液滴として射出するインクジェットヘッドを用いた塗布装置を使用し、連続的に搬送する長尺の帯状支持体に対し、前記帯状支持体に前記塗布液を連続的に吐出して塗布し塗膜面を形成する塗布方法において、
    前記インクジェットヘッドは前記帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設され、
    前記インクジェットヘッドの全てに同一の塗布液供給タンクより塗布液を供給し、
    前記塗布液により前記インクジェットヘッドに掛かる圧力の平均値(Pave)に対して、
    前記インクジェットヘッドへ掛かる最大の圧力値(Pmax)と最小の圧力値(Pmin)とが式1)、式2)に示される関係を有していることを特徴とする塗布方法。
    式1)Pave<Pmax<1.1Pave、
    式2)0.9Pave<Pmin<Pave
  2. 前記インクジェットヘッドの内、最も高い位置の該インクジェットヘッドと塗布液供給タンクとの垂直方向の距離の差が実質的に0である時、該塗布液供給タンクは加圧手段を有していることを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
  3. 前記加圧手段により前記塗布液供給タンクに掛けられる圧力値が、5000〜10000Paであることを特徴とする請求項2に記載の塗布方法。
  4. 前記塗布液供給タンクは、帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設されたインクジェットヘッドの中で、最も低い位置の該インクジェットヘッドと、最も高い位置の該インクジェットヘッドとの垂直方向の距離の差よりも高い位置に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の塗布方法。
  5. 前記塗布液供給タンクは、帯状支持体の幅手方向に少なくとも2つが配設されたインクジェットヘッドの中で、最も低い位置の該インクジェットヘッドと、最も高い位置の該インクジェットヘッドとの垂直方向の距離の差をA(cm)とし、該塗布液供給タンクと最も高い位置の該インクジェットヘッドとの垂直方向に距離の差がある時、該距離の差をB(cm)とした時、式3)を満たす位置に配設されていることを特徴とする請求項4に記載の塗布方法。
    式3)20A>B>5A
  6. 前記塗布液供給タンクが加圧手段を有していることを特徴とする請求項4又は5に記載の塗布方法。
  7. 前記加圧手段により前記塗布液供給タンクに掛けられる圧力値が5000〜10000Paであることを特徴とする請求項6に記載の塗布方法。
  8. 前記請求項1〜7に記載の塗布方法を使用して塗布することを特徴とする塗布装置。
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JP2010063972A (ja) * 2008-09-09 2010-03-25 Jfe Steel Corp 塗布装置及び塗布方法
JP2017047370A (ja) * 2015-09-02 2017-03-09 日新製鋼株式会社 塗装金属帯製造設備及びその方法

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